桃太郎侍

第68話 「浮かれ女も恋をする」 1978.1.29

 薄倖の女散る、哀話。
寄場を出たあと桃さんに拾われ、更生しようとしていた女だが、桃さんが患者に与える人参代に難儀しているのを見ていたたまれず、昔の悪い仲間に接触、悲劇を呼んでしまう。

中ノ島橋

ロケ地

  • 釣り帰りの桃さん、走る子らと行き会う土手、大覚寺放生池堤(放生池は草ぼうぼう)。このあとセットにスイッチ、佃島人足寄場の荷揚場で作業をするおようと出会う(柵の向こうとこちら)
  • 職探しをするも不調、妾に誘われ怒って出てきたおようが佇む桟橋、広沢池東岸汀に設営。ここで声をかけてくるオヤジもスケベ目的。
  • 疲れて座り込みうたた寝するおよう、今宮神社石橋。懐にしていた寄場の下され金を盗られ、追っかけるが逃げられてしまうのは摂社・稲荷社間の路地。
  • むかし関係のあった佐平次と会ってしまい、出会茶屋に連れ込まれヤバい仕事に誘われるも、火箸で刺して逃げてくるおよう、走る土手は放生池堤か(手前の「湿地」は草ぼうぼう)
  • 丸屋へ侵入し金を盗って逃げてくる佐平次たち、中ノ島橋付近河川敷、岸辺。約束通り頭巾の侍と合流するが、三人とも使い捨ての道具として斬られてしまう。深手を負ったおようが逃げて力尽き欄干に凭れる橋、中ノ島橋(橋たもとを芝居見物帰りの仁兵ヱらが来て、おようを発見。このとき、橋下手から側面を望むロングの絵も出る)。夜間撮影。

桃太郎/高橋英樹 熊造/茶川一郎 おはる/玉川スミ おみよ/吉本真由美 かん平/桂小かん 仁兵ヱ/深江章喜 およう/ジャネット八田 佐平次/石橋蓮司 丸屋利兵ヱ/新井和夫 戸倉肥後守/待田京介 玉川すずめ/西川峰子 雉の与之助/藤岡琢也

脚本/和久田正明 監督/牧口雄二

※おようの身の上話、生家が焼けた火事について「文化三年、芝・車町から出た大火で」と発言。
※見習いで与之助のバイについていくおよう、このときいんちきエロ本を買わされかける客の一人に福ちゃん、どアップあり。
※立場が上のヒトには薄ら笑いでへこへこ、おようには暴力的という、若い頃の酷薄なレンジけっこう好き。
※タイトル、「うかれめ」と読ませる。
※仁兵ヱ、おみよとすずめを連れて市村座見物。二人が「海老さま!」と黄色い声を上げている。


  → 桃太郎侍 表紙

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