桃太郎侍

第87話 「鶴が啼く岸辺」 1978.6.11

 その健気さに見たみんなが優しい気持ちになる、奉公のため田舎から出てきたばかりの娘・おつる。しかし穏やかな日々は凶賊の出現により突然断ち切られ、思いもかけぬ転変がおつるを翻弄するのだった。

大覚寺

ロケ地

  • 子守仕事中のおつるに声をかける桃さん、大覚寺大沢池(前景に菖蒲配置/北東畔、大沢池堤が映り込んでいる)
  • 凶賊に入られ皆殺しに遭ったお店からただ一人消えた下働きの女を見つけ捕える文七、それを横取りしていった火盗改与力が、「芝居」を解きその女と笑いあうひとけの無い道、広隆寺東塀際(木あり)
  • お使い中のおつるに声をかけ、同じ渡し船に乗るよう勧める桃さん、大覚寺大沢池。おつるが歩いていたのは大沢池堤。桃さん・つばめ・仁兵ヱは浅草へ帰る途中、おつるは蔵前へ行く途中。北西畔から見たロングの絵もあり、並木のシンメトリが美しい。
  • 貴三郎が盗金を火盗改与力・室田に渡す竹林、北嵯峨か(斜面、林床は明るい)
  • おつるを連れて逃げる貴三郎を追い、殴り倒す桃さん、大覚寺大沢池北辺並木付近。おつるは桃さんに取り縋り、貴三郎を逃がす。
  • 黒幕の御側衆・三田村邸イメージ、大覚寺大門(夜仕立て、灯りあしらい)
  • 事後、岡場所から助け出されたおつるが啜り泣く水辺、大覚寺天神島。まだ呪縛から覚めておらず、貴三郎は悪くないと、慰めにやって来た桃さんの胸を叩く。池側から、鳥居越しに祠を望むアングルも出てきて、前景に菖蒲。

桃太郎/高橋英樹 玉川つばめ/野川由美子 熊造/茶川一郎 おはる/玉川スミ 仁兵ヱ/深江章喜 おふう/杉村留美子 おみよ/吉本真由美 文七/青木義朗 おつる/村地弘美 三田村大学/早川雄三 おはん/森みつる 与茂七/岩田直二 貴三郎/有川博 捨吉/小田部通麿 お勝/松村康世 青木/平沢彰 越後屋/表淳夫 室田勘兵ヱ/安井昌二 

脚本/和久田正明 監督/松尾正武

※おつるが奉公する越後屋へ入る死神一味、かしらの貴三郎にあるじの殺害を促す男に福ちゃん…と思うが、盗人装束なので出ているのは顔の一部のみ。「かしら!」と短く叫んだ台詞は福ちゃんの声に聞こえるんだけど。


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