2015.1.2TX/東映
十文字小弥太/高橋克典 秋草新十郎/松岡昌宏 稲妻お竜/藤原紀香 不知火お吉/夏菜 榊原長庵/柄本時生 田沼早苗/波瑠 春朗/永井大 伊兵衛/笹野高史 お結/新川優愛 善太/林家三平 山川喜八郎/宮川一朗太 孫六/近藤芳正 巴屋忠兵衛/鶴田忍 蔦屋重三郎/山田純大 川路左太夫/小沢和義 山川智寿/谷花音 近衛寔子/小芝風花 五十鈴屋の女将/滝沢沙織 切見世の遊女/宮地真緒 お道/松本花奈 お栄/山口いづみ 松島/かたせ梨乃 内藤勘解由/里見浩太朗 田沼意次/瑳川哲朗 田沼意知/高知東生 佐野善左衛門/佐野圭亮 徳川家斉/小澤亮太 平太/スギちゃん 中瀬彦十郎/和田聰宏 松原裕之介/嘉島典俊 島津重豪/伊吹吾郎 町村典膳/榎木孝明 一橋治済/西村雅彦 松平定信/加藤雅也 平賀源内/小林稔侍 井坂十蔵/村上弘明
脚本/山本むつみ 監督/猪原達三
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第一部 「隠密同心、誕生!」
内藤勘解由の招請により、世のため人のため影に徹して働く者たちが集められる。ときは田沼時代終焉期、しかし改革に燃える新しい老中が就任しても、怪しの者どもは跳梁し民を泣かす。黒幕と思しき重職は隠密同心たちにより除かれるが、真っ白で清らかなはずの奥の奥が、奇妙な気配なのだった。
ロケ地
- 出初式の梯子乗りに、江戸市民やんやの喝采の広場、仁和寺勅使門前大路。
- 凧揚げの子を手伝ってやる小弥太、木津堤か(見上げ)。その後地蔵の赤鉢巻を見るシーンは大覚寺境内にスイッチ。地蔵の屋形は石仏前に設営。
- 獅子舞を見て通る秋月、仁和寺中門前大路。路傍には露店あしらい、その裏手の塀際に地蔵あり・赤鉢巻。
- 破魔矢貰って帰りの井坂がゆく道、仁和寺金堂前参道石畳。石畳傍に地蔵・赤鉢巻。ここでテーマ鳴り響き各人の殺陣入りでメンバー紹介、六人横並びで歩くシーンを入れ、プロローグ部分終了。
- 賄賂を献上しに来る客ひきもきらぬ田沼家・神田上屋敷、随心院大玄関。
- 江戸城イメージ、名古屋城天守。田沼意知暗殺のくだり。城内はセット撮り。
- 意知暗殺を報じた瓦版を売る善太、今宮神社楼門。このあと天明の打ち壊しが描かれ、取締りに出た秋草同心と、民を助けに来た「遊び人珊次郎」こと十文字小弥太が対峙。
- 定信が老中首座に就任、田沼が没したあと、江戸の町に白塗りのならず者たちが出没というくだり、夜の中州新地イメージに出る橋、宇治公園・橘橋。
- 白塗りの化け物出現を報じた瓦版を抱えた善太、今宮神社東門から石橋へ走りこみ。渡りきったところで桶を伏せて売り声を上げる。一枚買い求めた小弥太が見る赤鉢巻の地蔵、朱塗りの橋の北側にある石橋たもとに。
- 中州新地の賑わいイメージの水辺、桂川松尾橋下手右岸河川敷水制上。石積みの上で娘手踊り、露店もあしらい。町はセット撮り。水制と水面しか映っていない。
- 勘解由の指示で中州新地へ入る小弥太たち、宇治公園橘橋。先に出た夜の絵とは違い、細工部分がよくわかる(中州の護岸を取り払い、右岸側に歓楽街を書き加え、山は消してある)。このあと桂川松尾橋下手右岸河川敷水制上へ。白塗り軍団が「女」を狙って夜に乱入する際には、橘橋を中州側から見たアングルも出てくる。
- 中州新地でこんどは火事騒ぎと報じた瓦版を売る善太、今宮神社楼門前(境内)。お竜が一枚求め、斬り合いのことは書かれていないと井坂に話しかける。
- 江戸城大奥、将軍・家斉のお成りに際し御廊下に居並ぶ女たちのくだり、随心院書院前縁〜本堂前縁。
- 下城する定信の駕籠が夜襲に遭う道、随心院西塀際。救援の人数は、薬医門ステップの方から走り出る。
- 襲撃犯の遺留品を見て物思う井坂、大覚寺天神島西端水辺。回想シーンの出水事故の坑道は、井上長石鉱山か。
- 町で部下だった山川浪人を見かけ、鈴を見せて事情を聞く井坂(虚無僧に変装)、仁和寺経蔵前(塔映り込み)。このあと九所明神本殿前へ移動。逃げた山川が捕方に囲まれ、秋草に斬られるのは九所明神参道(拝殿・鳥居間)。
- 町方に捕らえられた井坂が監禁される小梅村の小屋、酵素河川敷に設営(川と竹林の間)。このあと、助けに来た仲間と、ついでに秋草が中に入ったまま爆発炎上(奉行のしわざ)。
- お城イメージ、名古屋城天守。定信の駕籠がイカ軍団に襲われる夜の町角、大覚寺五社明神。背景に心経宝塔映り込み。駕籠の中から小弥太、次いで隠密同心たちが現れ撃退→首謀者のもとへ着替えて横並び行進・ナレ被り。
- 一橋邸、随心院薬医門。町村の首尾を聞き嘆息する治済のくだり。
- 山川の塚に参る井坂、雑木まじり竹林は北嵯峨か。お竜が出て詫び、井坂は妻を亡くした経緯を語る。墓地を演出。
- わび助で、秋草が皆に語る身の上、ひとり剣の稽古に励んだ幼い日のシーンは大覚寺五社明神裏手、木に棒きれを吊り下げて打つ。山川の鈴を預かって帰ってゆく秋草と、探索から戻ったお吉がすれ違う土手は大覚寺放生池堤。
- 在りし日の中州の様子を春朗に語り描かせる早苗(一行は旅姿)、琵琶湖西岸砂浜。河口州か。このとき源内が不気味と語る、聖堂を合成した橘橋の絵が出る。
- その聖堂へマント着て入ってゆく定信、萬福寺法堂。内部はセット撮り、孔子像の裏にヒミツのお部屋。
- 早苗一行を襲う忍び、大覚寺大沢池北辺並木。小弥太が通りかかって撃退するが、一行は消えているという運び。
※隠密同心らが町奉行邸へ乗り込み大立ち回りのくだり、家来で福ちゃん登場。小弥太とのからみ、一瞬のみ。
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第二部 「吉原炎上!隠密同心、史上最大の決戦!」
中州にいた美女が、今度は吉原の太夫になっている。そして今度は吉原が狙われ、「田沼の姫」の握る秘密が明らかとなってゆく。
ロケ地
- 吉原田圃、按摩に化けて潜入していた男が亡八たちに殺される土手、広沢池東岸(土手上に塀あしらい)。
- 長庵が朝顔の鉢を抱えて急ぐ雑踏、仁和寺参道石畳(茶所付近)。お結へのプレゼント。
- 夜釣りの井坂が死体を引き当てる夜の大川・永代橋近く(船を出している)、琵琶湖か。「対岸」とされる「州」が河口州に似る。
- 検死現場に紛れ込んで「見てきた」長庵の回想、筵を掛けられた死体が並んでいる大川端、宇治公園中州舳先付近河川敷(左岸)。堰堤が映り込んでいる。
- 石川島人足寄場に潜入する井坂、琵琶湖西岸湖岸草原。秋草も別口で入り込んでいる。
- 寄場から選抜されて中州で荷揚げ仕事の孫六、運搬シーンは宇治橘橋〜琵琶湖西岸〜萬福寺法堂前(聖堂、ここで孫六が始末され隠密同心たちは戦うが、定信のほか勘解由に出てこられ散開)。
- 早苗の回想、沈んだ筈の黒船を見た海辺、琵琶湖。話をしている間に吉原は放火され、早苗に怪しの面頬軍団が差し向けられる。勘解由が用意した船に乗り込むシーンは広沢池、上陸は嵐峡。
- 小弥太らを賊の一味と報じる瓦版を売り出す平太、今宮神社楼門。善太が出て突っかかる。
- 早苗の回想で出る、田沼家下屋敷イメージ、随心院本堂(庭木越し)。定信の不正を暴くと言い、今は時の利あらず・蝦夷地で見聞きしたことは胸の内に秘めよと父に諭されるシーン。
- 蝦夷地へ赴く早苗らを見送る品川の浜、琵琶湖西岸砂浜。
- 活気を取り戻し始める江戸の町、神輿が繰り出すシーンは仁和寺中門、「五人」は参道石畳を北から来るが、路傍に地蔵の赤鉢巻を見て、神輿をやり過ごし横並びで参道を南へ。
※源内の回想の田沼襲撃で出る、春朗の父である忍びが福ちゃん。田沼が信頼し傍に置いている設定。
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