第165話 「玉の輿を蹴る女」 1973.9.2
「伊賀者」が暗躍し、鞠に仕込んだ爆弾が市中で炸裂する物騒な展開は、ご落胤をめぐるお家騒動から来ていた。
祖父を置いてまで生み捨てにした殿さまのところへ行きたくない娘、お家のため是が非でも姫さまを迎えたい家老、双方身の立つようにはからうお奉行は、とんだ勧進帳をやらかすのであった。
ロケ地
- 河豚にあたった半次を治すのに「埋める」文三、下鴨神社糺の森。ここへ、伊賀忍者に追われた伊賀上野家中の侍(行商人姿)がなだれ込む。この侍が、書付入りの鞠を守るため、爆弾仕込んだ鞠をばらまく次第。林間には、大きな倒木なども見える。設定は、浅草聖天裏。
- 鞠を探す算段を協議する伊賀忍者たち、大覚寺五社明神舞殿前(壁を作ってあり、格子に絵馬が懸けられている)。
- 洗濯をしていた女が鞠を見つけ拾う川端、瀬田川左岸汀(竜宮社務所裏手)。遊んでいた娘にその鞠を与えるシーンは瀬田橋竜宮鳥居前(社務所がこのおかみさんの家設定)。流れた鞠はこのあたりに着くはずと見当をつけ探す金さん、舫ってある船のまわりを覗いて歩くシーンは瀬田川左岸汀、画面奥に唐橋の橋脚ちらり。おゆきと小頭が鞠を探してやって来るシーン、雲住寺山門内側・鐘楼脇。当該の鞠で遊ぶ子らのシーン、大覚寺天神島(伊賀者が出て鞠は爆発)。
- 遠山奉行の鞠捜索布告の高札を見た女形が届け出るくだり、知らせを受けた半次が文三に知らせに行くシーンは大覚寺五社明神。文三は布告の一件を見て失せ物発見祈願でお百度を踏んでいる最中、半次はそれを自分の治癒祈願と誤解して落涙。ここへ伊賀者が殺到の運び、やしろは五社明神本殿、舞殿は先に出たとおり装飾が施されている。また、舞殿にはおゆきと小頭、文三が捕まって籠められるシーンもある。
- 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)。
遠山の金さん/中村梅之助 お光/水原麻記 虎さん/今村民路 半次/島米八 おさと/浅川美智子 八公/瀬川新蔵 熊公/津田伸 高崎靖之進/中村靖之介 要町の文三/柳沢真一 おゆき/三浦真弓 庄兵ヱ/下元勉 高桐真 神戸瓢介 八代郷子 浜伸二 宍戸大全 古関達則 大矢正利 志茂山高也 大月正太郎 山下千栄 玉山由利子 池田弘美 大橋みつ子 鎌田知佐
脚本/山崎巌 監督/林伸憲
※おゆきがご落胤、祖父庄兵ヱは鳶のかしらで、その昔伊賀の殿さまのもとに娘を奉公させていた。ご落胤の姫様に英明な婿をとり、善政を敷こうとしていた江戸家老は高桐真。鞠の拾得情報を持ってくる、唐突に登場する女形は神戸瓢介(相当キモい)。伊賀忍者のヘッドは浜伸二(と思う)。
→ 遠山の金さん捕物帳表紙
※キャストロールの表記が達筆ゆえ、読み間違えている可能性があります。
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