第169話 「お光に正体を明した男」 1973.9.30
お光が懐かしい幼馴染二人とと再会するが、彼女の一家を不幸のどん底に叩きこんだ「事情」は、まだ故郷の人々を苦しめ続けていて、気の毒な竹ちゃんは仲間と悪党の狭間に立って命を落としてしまう。
みんなの希望の星である一揆指導者は金さんによって救われ、悪党は桜吹雪に蹴散らされるのであった。
ロケ地
- もうじき出会茶屋勤めに出るという正吉の妹・お軽と会う竹次郎、宇治公園中州法面。正吉が来て怒り、裏切者の竹次郎を刺そうと匕首を抜くが、止めようとしたお光を傷つけてしまう。船がたくさん舫っている湛水域で、中州には漁具あしらい。正吉の長屋がこの近く、本所設定。後段、お光のあとをつけてきたワルの手先の岡っ引が、金さんにどつかれ川に叩きこまれるというアクションもある。
- 北上屋で救世観音像(奥州の百姓衆の守り神)を購い帰る夜道で襲われ、仏像を奪われ殺される大野屋主従、広隆寺東塀際(境外)。大野屋を送っていった北上屋の手代・竹次郎は事あるを知っていたが、殺人におよぶとは思っていなかった次第。設定は妙見寺裏。
- 北上屋の蔵からブツを持ち出した竹次郎が殺されて見つかる大川、宇治公園中州。塔の島と北側の島との境の「水路」の浅瀬に死体が突っ伏すという画。
- お光の回想、竹ちゃんと正吉と三人仲良く遊んだみちのくの在所、不明(萱葺民家と前畑、背景に竹林)。年貢を払えなかったお光の父が水牢で責め殺されたあと、母と逃げる竹林は北嵯峨か。正吉と竹次郎がお光と母を見送る街道、北嵯峨農地竹林際。
- 北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)。
- 竹次郎の墓に参り、故郷へ帰る正吉兄妹と三浦命助、金戒光明寺本堂裏手墓地。金さんと虎さんが物陰で見送る。
遠山の金さん/中村梅之助 お光/水原麻記 虎さん/今村民路 半次/島米八 熊公/津田伸 八公/瀬川新蔵 高崎靖之進/中村靖之介 要町の文三/柳沢真一 竹次郎/柴田p彦 正吉/南條竜也 お軽/市毛良枝 命助/成瀬昌彦 森幹太 南祐輔 北原将光 泉好太郎 畑中伶一
脚本/有馬泉 監督/鳥居元宏
※竹次郎は庄屋の息子で、代官に弱みを握られ命助さまを密告した「裏切者」。人々の誹りを受け苦悩するイメージ映像が、前話のおまきの画とほぼ同じで笑える。
※お白州には元代官の北上屋とその一党のほか、お光と文三に半次が列席。お光たちの前で桜吹雪が開陳される運び、これからも平八出入りしたいのでよろしくお願いのお奉行、日常は続く感じで終わっている。初回から出ている書役の爺さまが、それを見て微笑んでいるのも印象的。
※命助探索は放っておけと最初から言っている遠山奉行、金さんの姿で命助を落とす際の餞に、侍の時代も長くないと発言。
→ 遠山の金さん捕物帳表紙
※キャストロールの表記が達筆ゆえ、読み間違えている可能性があります。
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