第19話 「地獄を売る男」 1970.11.15
抜け荷で阿片の極悪どもを、威勢よくやっつける遠山桜。挙動不審な船乗り、隠し部屋の阿片窟、拳法をつかう怪人と、お約束の記号てんこ盛りで、千恵が人質として拉致されたりもする賑やかな展開。
ロケ地
- 夜道をふらふら行く船乗りの弥太、汗だらだらで苦しみつつ戻る屋敷は中山邸通用門。走りこみ「早くアレをくれ」。
- 千恵の魚買出しにつきあう金さん、行く手に騒ぎを見る塀際は浮御堂北塀際(お堂は映らず)。弥太が土左衛門で上がる川端は近くの琵琶湖岸(汀の石積みはごく低く、小径を隔ててすぐ建物が迫っている)。検分シーンには、見物衆がわんさといるセット日本橋を併用。
- 検分に呼ばれた医師・天正堂が逡巡の果て訪ねてゆく北町奉行所、京都御苑管理事務所東門。前に置かれた灯籠の陰で窺うところ、内藤どのに誰何されるが、確かめてからと去る。後段の奉行所イメージも同所。
- 金さんが訪ねてゆく天正堂、京都御苑・拾翠亭門(蘭方の看板が出ている)。中では怪人が天正堂を殺害、金さんも危うくやられかかる。逃げたのを追って外へ出ると、堀端に乞食がいて着替え中。
- 弥太郎の弔いを窺うお光、不明(小川に架かる石橋たもとに長屋の裏手を演出、お光が足を踏み外して落っこちるシーンがあるが、けっこう深い。浮御堂近くの琵琶湖流入の細流かも)。
- 人質にするため千恵をさらう仁吉、連れ込む屋敷は中山邸門。尾行した金さんは塀から忍び込み。中の建物も同所か(セット併用、殺陣がなだれ込む小川は先に出た琵琶湖流入河川の可能性も)。夜間撮影。
- 沖に停泊した船に荷物を積み込む天満屋の人足たち、シルエットの船は琵琶湖上か。遠景の山は三上山に似る。
- 事後、敬太らと釣りをする金さんのシルエット、罧原堤下桂川か(瀬がきらきら、荷船演出も。人物がいるのは桟橋)。
遠山金四郎/中村梅之助 敬太/蔵忠芳 千恵/新井麻夕美 お光/水原麻記 八公/瀬川新蔵 熊公/津田伸 おその/水谷旺子 仁吉/高津住男 金屋町の平助/曽我廼家一二三 弥太/唐沢民賢 お春/時美沙 浪人黒川/守田学哉 天正堂/石浜祐次郎 奥村半太夫/永野達雄 天満屋/浜田寅彦
※内藤どのクレジットはベタ。怪人は森章二か。
脚本/小川英、胡桃哲 監督/林伸憲
※千恵は下総の海辺の出、弥太と旧知設定。
→ 遠山の金さん捕物帳表紙
※キャストロールの表記が達筆ゆえ、読み間違えている可能性があります。
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