第68話 「泥棒志願の男」 1971.10.24
殺人事件を目撃する八熊だが、カナ文を連れて戻ると死体は掻き消えている。揃って何も聞いていないと証言する、近くの長屋の衆を怪しんだ金さん、ぽっと出の田舎物を装い潜入するが、そこは住人全員がメンバーという泥棒長屋だった。
本筋は物騒な事件であるが、登場人物がアレなため終始コミカル。劇伴もいつになく気抜けて笑える。
ロケ地
- 酔って帰りの八熊が船子殺しを目撃する夜道、神社境内と思われるが不明(玉垣や灯籠が見えるが、海鼠壁などはセットとのあわいが判りにくい。あるいは御香宮)。
- 客待ちするも寝こけていて乗車拒否までする、泥棒長屋の駕籠舁きコンビ(出水憲司と古川ロック)、今宮神社楼門基壇(内側)に寝そべり。このあと仲間の屑拾いの爺さまが来て諌めるシーンでは、うしろに石橋が映っている。
- 金さんが「丹波から来た金太」に扮して長屋に乗り込んだあと、金さんが眠るのを待って深更動き出すドロたちのくだり、もちろん起きていた金さんが尾行する夜道は広隆寺東塀際。
- 金さんに正体がバレたあと、仲間になりたいと申し出られため盗みのトレーニングを施す爺さま、大覚寺天神島。
- ドロたちのブツを買い上げている質屋の線で名が出た美浜屋のことを報告する高崎、不明(神社境内と思われる。壁がぼろぼろ)。
- お光に長屋へ来られて正体が露見、逃げた金さんとお光が一息つく夜道は大覚寺有栖川畔(河床から見上げ)。このとき近くで争いが起こり、秀太郎が斬られるのは五社明神前。
- お白州開廷の際の北町奉行所イメージ、京都御苑管理事務所東門(バンクフィルム)。抜け荷一味は極刑に処されるが、ドロ一味は百叩きのくだり、執行は大覚寺大門前(カメラ内側から)。お千代と秀太郎、長屋の浪人が待つのは大覚寺天神島朱橋、金さんが手すりに腰掛け。叩刑を受けてよろめきつつ帰ってくるドロ一味は大覚寺放生池堤(夕景)。
遠山の金さん/中村梅之助 お光/水原麻記 おさと/浅川美智子 半次/島米八 八公/瀬川新蔵 熊公/津田伸 高崎靖之進/中村靖之介 要町の文三/柳沢真一 お千代/武原英子 秀太郎/佐々木功 お春/赤木春恵 弥吉/村田吉次郎 五平/瀬川菊之丞 六助/桑山正一
脚本/松山威、茶木克彰 監督/林伸憲
※三文長屋の泥棒たち、盗むのはがらくたばかり、金には手をつけぬしきたりらしい。秀太郎は美浜屋の船子、元は長屋の住民でお千代の恋人。
→ 遠山の金さん捕物帳表紙
※キャストロールの表記が達筆ゆえ、読み間違えている可能性があります。
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