2004/1/2TX
司馬遼太郎作品を原作に持つTX新年恒例の長尺時代劇、主役には前回に続き梨園から、播磨屋のあとは高麗屋。
竜馬が関わる人物群も趣き深く、岡田以蔵の哀話など力を入れて描かれる。小千葉の師匠はまんま秋山小兵衛だったりと興味深し。
ロケ地抄録
第一部 「出発」
江戸遊学、ペリー来航に際会し、様々な出会いを経て青雲の志を立てるに至る過程を描く。
剣の稽古をする竜馬、お田鶴さまをエスコートして吉田東洋が来る神社、走田神社。
江戸へ発つ竜馬を見送る坂本家の門、民家長屋門。
江戸遊学の竜馬がゆく山道、谷山林道切り通し(司馬遼太郎の言に曰く土佐の国越えは登山、に相応しい)。
阿波岡崎の浦、八幡掘東端掘割(この後田鶴とのからみは砂浜)。
大坂土佐藩邸、大覚寺明智門(蔵屋敷設定ゆえ海鼠壁がよく映える。ここでは以蔵が藩士にあしらわれ屈辱の一幕がある)。
寝待ノ藤兵衛に声をかけられる枚方の渡し(原作設定)、桂川汀か(亀岡?)。
伏見港、八幡掘新町浜(京橋ほとりにあった寺田屋の船着きにはぴったり。以降も使用)。
藤兵衛と同道の東海道、舞子浜、西の湖(太鼓橋から安土付近遠望、富士山を合成。原作では潮見坂、初めて富士を仰ぐ感懐が詳しく書かれている)。
桶町千葉道場(小千葉)、金戒光明寺禅堂。藤兵衛が仇討ちの事で訪ねてくる際は東坂と墓地を使用。信夫左馬之介の襲撃、随心院土塀(原作設定は狩野探玄屋敷塀、薪河岸付近)。
帰国の竜馬、および再度江戸遊学の際の峠、谷山林道切り通し。
仇討ち依頼の遊女お冴の弟・水野播磨介襲撃は大覚寺護摩堂と五社明神(雨、設定は街道筋)。
第二部 「脱藩」
風雲急を告げ攘夷の声高まるなか、勝海舟と出会い海と船に光明を見る。
武市半平太邸、金戒光明寺瑞泉院(細かい土佐藩の身分制度、「白札」を表現するには相応しい築地)。
武市が執政・吉田東洋に意見しにゆく庭、彦根城玄宮園池畔(バックに天守、緋毛氈敷いた豪奢なしつらい)。
武市の妻女が乙女に夫の事を相談する、常寂光寺仁王門(門下、石段バック)。
武市に託された文を久坂玄瑞に届ける竜馬がゆく長州萩の武家屋敷街、妙心寺東海庵前〜衛梅院角路地。
吉田東洋暗殺の高知城下、毘沙門堂西参道石段。
千葉重太郎に勝海舟を斬りにゆく件を持ちかけられたあと藤兵衛とこのことを語る、金戒光明寺三門(ロング、真下)。
重太郎と勝邸へ向かう竜馬、相国寺鐘楼前。勝邸、相国寺光源院。
順動丸を見に馬をやる海舟と竜馬、下鴨神社馬場〜舞子浜。
竜馬が用心棒していて土佐の横目付に捕縛されかかる勝邸の裏木戸、相国寺大光明寺南塀通用門。
武市を諫めに京へ急ぐ竜馬、松本酒造前東高瀬川堤。
大坂・勝海舟宿舎、妙心寺天祥院門(ここで以蔵を勝の護衛にと計らう)。
第三部 「襲撃」
運命の女との出会い、親友の横死。しかし竜馬の眼は遥か彼方を見据え、海に活路を見出す。
おりょうを寺田屋に預ける竜馬、八幡掘新町浜。藤兵衛が竜馬を呼ぶ橋は明治橋、おりょうが妹の危機に駆けつけるのは堀端。
以蔵が消えたと聞き竜馬が駆けつける大坂・勝海舟宿舎内部、随心院本堂前廊。
以蔵がゆく土佐への道、保津峡落合河口(裏街道っぽい)。
過激派への弾圧はじまり捕り手の藩士が出動する京都土佐藩邸、随心院長屋門。
土佐、帰り着いた以蔵が囲まれ捕縛される宮さん、鳥居本八幡宮(本殿から見下ろしのショットあり)。
武市にも追捕の手伸びるを聞き土佐へ走る竜馬、松本酒造前堤道〜木津川流れ橋。
竜馬が春嶽に金の無心に出かける北国街道、琵琶湖西岸。越前福井のお城、会見の席は仁和寺宸殿(座敷も使用)。
神戸海軍塾、琵琶湖畔にセットか。
8.18の政変直前の京イメージ、二条城(空撮?背景は合成の模様)。薩摩藩邸、随心院薬医門。会津藩邸(?)、大覚寺大門。御所門、赤山禅院。七卿落ち、夜雨の松本酒造前堤道。大和、天誅組の戦い、摩気神社楼門、境内。
政変後、洛中で接触の中岡慎太郎と高杉晋作、今宮神社(東門周辺、合祀摂社)。同じく洛中、高杉と会見の竜馬、屋形船は八幡掘に係留。
禁門の変、来島又兵衛が吶喊の蛤御門、赤山禅院総門。
第四部 「希望」
死地からの帰還、ひとときの幸福。おりょうとの暮らし、海運への希望は、目まぐるしく動く時の流れの果てに儚く散り急ぐ。
「新婚旅行」の霧島山、谷山林道?不明。西郷の陋屋、酵素かセットか、降水激しく判断つかず。
馬関、乙女姉に文を書く竜馬のもとに田鶴が来訪、おりょうを娶ったことを話す、鹿王院客殿。田鶴がやって来るのは本堂からの回廊(設定は回船問屋・白石邸か)。
亀山社中、金戒光明寺永運院。ぼろぼろの池内蔵太がやって来るのは院下の坂。グラバー邸は本物。
竜馬が桂小五郎に薩長同盟のための上洛を迫る、金戒光明寺石段(本堂バック)、設定は山口政庁か。
山内容堂に大政奉還策が献じられる高知城(天守)、本物。
中岡慎太郎と共に大政奉還策について協力を求めにゆく洛北・岩倉具視寓居、民家門。
釣りの勝海舟に竜馬が「不安の夢」を話す、広沢池東岸。
大政奉還についての会議召集の使者が出る二条城、本物を使用の北大手門。