1982〜1986 高橋英樹主演作品 東映/テレビ朝日
第12話 「冬の女絶唱 君死にたもうこと勿れ!」 1986.1.14 8
藩を追放されてのちは無頼に身を投じ、浮かれ女と面白おかしく暮らし、悪事に手を染めると見えた男。実は我が身一つに罪を引き受け、藩財政の立てなおしを成し遂げたサムライ。
しかも、棄てられると誤解した女が悪党に騙された際には、察知しつつ女の安全をはかるという侠気を見せ、散ってゆくのだった。
ロケ地
- 抜け荷の麝香を受け取るため、沖の船に合図する平四郎、広沢池東岸葦原。土手を来た金さんと早田に気付き、お葉を使い足止め。
- 平四郎を尾行する際に見た侍のことを金さんに報告するお蘭、仁和寺中門内側石畳。導入は中門を南側から見上げた図。
- 矢場で銀次に接触し麝香を求める文之進、ブツを渡されるのは大覚寺天神島祠脇(鐘の音演出)。このあと金さんが出てからみ中身を落としてゆくが、朱橋を来た青目がブツの匂い嗅いでトリップ。
- 金さんの待つ連絡場所へ走るお蘭、仁和寺大師堂南塀際を東へ。金さんが待つのは水場。平四郎は三年前まで風見藩士だったと報告。この際の回想で出る、風見領での御用金強奪事件の峠、谷山林道切り通し(ここは後段、出張早田さまが早馬を駆る際にも出る。宮尾すすむ騎乗シーンは軽トラ馬と思うが)。平四郎はこのとき藩目付、責任者。
- 風見藩邸に忍んだお蘭、江戸家老が平四郎に頭を下げていたと報告する町角、仁和寺塔下。
- 風見領出張から帰った早田が報告する水辺、大覚寺放生池堤。カイツブリの声響く。
- 平四郎の前に出て、三年前の事件の裏側を指摘する金さん、大覚寺護摩堂前。対峙するが、平四郎は自分の腰から脇差を奪った金さんの腕前を見て剣をひく。
遠山金四郎/高橋英樹 お弓/由紀さおり 虎さん/古代一平 熊さん/北野清治 お蘭/かたせ梨乃 捨八/佐藤晟也 青目久蔵/西川のりお 早田彦十郎/宮尾すすむ おはん/中尾ミエ 神保平四郎/原田大二郎 お葉/丸山秀美 鳴海屋/深江章喜 児島文之進/北条清嗣 西田良 三田篤子 溝田繁 森源太郎 和田昌也 島田秀雄 司裕介 小谷浩三 浅井誠 石井洋充
脚本/小川英、胡桃哲 監督/宮越澄
※文之進は平四郎の実弟、藩主の血筋につながる家へ養子に入っている。江戸家老は溝田繁、お白州では次の間に控えていて、襖越しに奉行の温情を聞く。御用金は賊に使い果たされていて、幕府に返したのは領民から藩士まで切り詰めて捻出した金だったという哀話。金儲けのため、平四郎は藩士の身分を離れ、回船問屋・鳴海屋と組んで麝香抜け荷に手を染める次第。銀次は鳴海屋の配下のチンピラ。鳴海屋は儲けの半分をちょろまかしていて、平四郎にも家老抜きでのヤバい話を持ちかけていた。ラス立ち福ちゃんや小峰さん浪人で登場、福ちゃんはお白州にも出席。
※早田さま出張の折も変装、夜鷹はちょっとグロい。
→ 遠山の金さん II 表紙
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