第27話 「暗闇の長者」 1970.2.2
白河への立ち寄りは老公の気まぐれ、早く帰りたい格さんと違い、そこに旧友とその妹がいる助さんはうきうき。しかし白河へ入る前から、虚無僧どもがはっきりと光圀を狙う。一方弥七は、民が窮すると評判の白河代官領で、胡乱な施しをする「暗闇の長者」なる存在を知り大いに怪しむ。そして、助さんの旧友の代官元締宅に投宿した老公は、黒い企みに気付くのであった。
ロケ地
- 恵林寺に集まり、仏像の首にかけてある暗闇長者の施しをとり有難がる名主たち、慈眼堂。ここでは夜間撮影、後段昼間の画もあり、柵前、灯篭群の間などで立ち回りもなされる。
- 助さんの剣友・別所縫之助宅、坂本の里坊・五智院(門のまわりに高石垣、その上に生垣/叡山文庫向かい)。
- 街道の茶店で休む老公一行、丘陵地の地道か。そわそわしている助さんを、老公がからかう。もうここで虚無僧の目が光っている。
- 一行が虚無僧の襲撃を受ける山道、湖南アルプスか(崖際のカーブ、谷向こうの山にガレ場)。
- 白河代官所、京都御苑管理事務所北門(長屋門)。
- 代官所を出てきた別所に助さんが近づくと抜き打ちに遭いかける坂、滋賀院門跡前坂(勅使門前)。
- 別所の妹を診ている医者に接触、暗闇の長者の正体を聞き出そうとする弥七、不明(塀際の細道)。このあと虚無僧たちとやりあうやしろも不明(鳥居本に似ている)。
- 当地を発つ一行、仰木棚田の道。一行を映してカメラ引いてゆき、道より高台にしつらえた、兄の塚に祈る尼(出家した妙)を映し出す趣向。
脚本/伊上勝 監督/内出好吉
※別所は新田昌玄、妹の妙は山本陽子。盲いた妹を治したくて騙される次第。代官は、南原宏治な時点で筋が判ってしまい笑える。グルの医者は山口幸生。虚無僧の一人に小峰さん。
※むかし水戸の殿さまだった頃の光圀が、領内で無体をはたらいた虚無僧に果断な処置を下したことがあり、虚無僧が恨みを晴らしに来たという筋書を、代官が書く次第。
→水戸黄門第一部表紙
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