水戸黄門 第三部

第11話 「恩讐の通し矢」 1972.2.7

 岡崎の殿さまの武芸好みからはじまった悲劇が、時を経て昇華される感動話。
九郎太の使嗾を受けた悪家老が老公を狙う話を組み込み、「仇」も「遺児」も身の立つようにはからう老公の情けが描かれる。

千々川

ロケ地

  • 岡崎手前の街道で、弓を持った浪人同士の諍いを見る老公、堂ヶ峠北側の坂。斬り合いの橋は千々川のもの。浪人の一人は出水憲司。福地が仲裁(後段、福地と老公が話す坂には、石積が見える。先の道はくねくね曲がっている。堂ヶ峠の南か)
  • 岡崎の殿さまが作らせた三十三間堂、上賀茂神社北神饌所。父を負かした福地の記録を掲げた扁額を眺める新八郎のシーンが最初に出て、稽古に来ていた彼を迎えに来る弓作師の娘・お雪は校倉脇から出てくる。後段、殿さま臨席で通し矢が行われる際には、幔幕等が演出されるほか、殿の御座所が鳥居前に設置されている。
  • 九郎太の企みに乗せられ老公を矢で狙う新八郎のくだり、山道と崖(かなり高いところ)。福地浪人が阻止する。
  • 家老の手先による暗殺から新八郎らを救った助格、彼らを一夜隠していた神社は走田神社、本殿向かいの蔵。ここでは、通し矢開始の触れ太鼓を聞いてはやる新八郎を止めるシーンもあり、参道が使われ、摂社の鳥居など映り込むが、どのシーンにも本殿はあまり画面に入ってこない。
  • 新八郎らに見送られ当地を発つ一行、山裾の地道(堂ヶ峠南側の田畦に似る)

脚本/葉村彰子 監督/鎌田房夫

※勝負に敗れ切腹した父の恥を雪ごうとする新八郎(家は断絶)は高橋長英、今も仕える中間は平沢彰。新八郎にとっては仇の、元伊達家師範の福地宗右衛門は吉田輝雄、老公は綱篠への文を彼に託すが、それには「この者を雇え」と書いてある次第。
※九郎太、家老と回船問屋の悪事に付け込み老公を狙うが、しくじると素早く姿を消し以降話にからんでこない。


 → 水戸黄門 第三部 表紙


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