第8話 「忍び狩り」 1973.3.12
上杉十五万石に危機、先殿のご落胤とされる若君は、藩政を壟断しようとする城代の隠し子だった。これを疑う次席家老と、彼の娘と恋仲の若侍が話にからむが、その男実は里入り忍だったりして複雑。おまけに、老公らが馬鹿な経緯で伊賀忍の大物と誤認されてタイヘンなのであった。
ロケ地
- 忍び狩りが隠密を斬る御成山、砕石場か(すっぱり断たれた山稜、坂には轍。全体に白っぽい「裸地」)。忍び狩りについてのナレーションが入る一幕の立ち回りは酵素河川敷で。
- 上杉氏の居城・米沢城、大阪城青屋門から天守を望む図。ここでは登城風景。殿さまが城代に跡継ぎの若君について下問するくだり。このとき城代が語る、先殿が鷹狩の折立ち寄った小野川村の庄屋宅は走田神社社務所。後段、隠密だった尚古堂が調査に来るシーンでも出る。
- 米沢入り前にして道に迷う老公一行、植林杉の山か。このあと御成山へ入り込み、山伏(実は隠密)の死体を見つけ運んでやり、忍び狩りたちに「柘植の大猿に違いない」などと誤解されてしまう。
- 御成山で出会った沢本に話を聞くため、登城時に話しかける助格、大阪城青屋門前。このあと沢本は極楽橋を南に渡ってゆく(ローアングルで天守大写し)。後段、隠密の仕事をして露見、弥七の助けを借りて逃れるシーンでは、天守付近の石垣際も使われる。そしてラスト、上杉綱憲に見送られ発つ老公が極楽橋を南に渡る。
- 隠密であることを告白し去った沢本を追うお袖(次席家老の娘)、転ぶ野道は北嵯峨農地小丘そば。俺を斬ってくれと沢本が申し出るところへ、老公が介入。
- 「御落胤」を取り上げた乳母の娘が帰郷するというくだり、里イメージに穴太の里遠景(ロングの画、「発射台」からか)。その娘を呼び止め問いただす老公は大覚寺大沢池堤(水門そば。この頃は池堤が北嵯峨農地とゆるやかにつながっている感じ)、ここへ忍び狩りや城代が出で大立ち回り。
- 当地を去る一行、平の沢池中堤。
水戸光圀/東野英治郎 佐々木助三郎/里見浩太朗 渥美格之進/横内正 風車の弥七/中谷一郎 うっかり八兵ヱ/高橋元太郎 沢本数之進/伊吹吾郎 秋山次郎右ヱ門/村上冬樹 浦野/根岸明美 西山道明/菅貫太郎 三郎兵ヱ/牧冬吉 柳生博 浜伸二 元長摂 村居京之輔 藤長照夫 笹木俊志 比嘉辰也 畑中伶一 池田謙治 お袖/宇都宮雅代 尚古堂/青木義朗 川添刑部/安部徹
脚本/宮川一郎 監督/松尾正武
※忍び狩りの頭目は白影さん、雇われて隠密を始末するプロ。城代の腹心はスガカン。殿さまは柳生博。
※老公、出てきた城代に「またの名を柘植の大猿」とか言う。沢本には隠密を退くよう諭し、お袖と結婚するよう言いつけてゆく。
→ 水戸黄門第4部表紙
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