第8話 「孤独の捕縄」 1975.5.19
好いた女のため、抜け荷一味から足を洗い、十手を預かるようになった男だが、まだ捕まっていなかった頭目は、裏切者を許さなかった。
男の無残な最期に際会した老公は、残された女房を叱咤し、仇をとらせるよう仕向け、悲しみから立ち直らせるのであった。
照れが入って、いっそうの頑固爺となり格さんたちを叱り飛ばす老公も見もの。
ロケ地
- 毒を盛られかけた加七夫婦に同道を頼まれ、途中まで一緒に行く格さん、門司へ一里の街道は大内付近田畦・林際。同じ頃、格さんの悪口に反応しくしゃみする老公たちは琵琶湖畔松原。格さんは代参や船の手配で別行動中という設定。
- 格さんと別れたあと、先をゆく雲水について山道をゆく加七とはま夫婦、両側切り通しの道は谷山林道か大内付近か。山越えの無事に感謝し額づく祠は大内辻堂。木のうしろから、実は一味だった雲水・玄海坊が現れ、仲間の荒くれ人足も出る。危機に、気になって追って来た格さん登場、立ち回りは祠裏、道隈でも行われる。
- 女房に危険がおよぶと思い詰めた加七、一人家を出た夜に殺されてしまう曽根の浜、琵琶湖東岸葦原の汀。翌朝発見され騒ぎになるところへ、老公らが行き会わせる。
- 姿を消した亭主を、村人や格さんとともに捜しまわるはま、大覚寺大沢池堤〜大沢池畔、五社明神(ここで、曽根の浜に死体が上がったと知らせが入る)。
- 抜け荷の品を満載し村を通ろうとした一味だが、老公らに阻まれ、一人逃げた荒くれ人足が騎馬で駆け上る坂、大内亀岡道。ちょうど坂上から頭目が駕籠で来て、報告を受ける。
- 村人に共闘を呼び掛けるも拒否され、庄屋にすらむしろお前が出ていけ呼ばわりされ落ち込んだはま、座り込むお堂縁先は大覚寺護摩堂、格さんが来て同様に呼びかけが徒労に終わったと告げる。ここではま、亭主を一人で戦わせた悪い女房だったと述懐、逃げないと宣言。
- 当地を発つ一行、琵琶湖東岸。浜は佐波江浜と思われる。
水戸光圀/東野英治郎 佐々木助三郎/里見浩太朗 渥美格之進/横内正 霞のお新/宮園純子 うっかり八兵衛/高橋元太郎 風車の弥七/中谷一郎 はま/丘みつ子 加七/樋浦勉 馬五郎/汐路章 八右衛門/天本英世 玄海坊/北九州男 小田部通麿 林彰太郎 中村錦司 磯部勉 伝法三千雄 小野朝美 有島淳平 松田利夫 山下義明 小坂和之 古川義信 松原健司 市条亨一 津野途夫
脚本/加藤泰 監督/山内鉄也
※門司〜小倉間に位置するという、夫婦の住む村は鶴見村?庄屋は中村錦司。抜け荷一味の頭目は死神博士、馬五郎は冒頭白州に引き据えられている乾分、荒くれ人足姿の乾分の小田部は役名ウツボの源太?
→ 水戸黄門第6部表紙
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