第27話 「真実に命をかけて」 1976.11.22
松本で、懐かしい友と会うことを楽しみにしていた格さんだが、彼は悪家老の腹心と成り果て世の誹りを受ける身と知り愕然。意見する母を遠ざけ、許嫁と別れ、友を斬るまでする男だが、実は悪事の証拠を握り殿を諫め死する覚悟なのであった。
無我がキャスティングされているので、筋はほぼ丸わかり状態で進行、白装束で斃死の様式美を完遂。
ロケ地
- 街道を来る一行、遠景の山に部分裸地、「道」には一本松とかあり高所の模様、湖南アルプスか。望む城は本物の松本城をイメージに使い、いろんなアングルを出してくる。
- 家老・川辺大膳邸に侵入した忍びを追う沢たち、夜の橋は相国寺天界橋。池に血ぶわーっと浮かぶ演出も。セット併用。
- 逃げた忍びを追う藩士たち、通りかかった弥七夫婦を誰何する夜道は相国寺鐘楼付近植込み際。
- 沢の家を訪ねる格さん、屋敷は相国寺光源院。この近くで藩士(芝本正)に道を問い、沢の悪評を知る。
- 覆面の刺客に襲われる沢、相国寺鐘楼前〜宗旦稲荷。格さんが助勢するが、沢はすげない態度で去る。
- 跡継ぎ問題について話す城代・武石と半井、相国寺大光明寺石庭。大膳が柳沢に手を回したと憤慨。
- しのぶが沢の家へ忍んで来るくだり、相国寺境内の塀際とくぐり戸と思われる。
- 助さんをお供に逍遥、城を仰ぎ見て慨嘆する老公、相国寺放生池池端。
- 半井切腹はやめるべきと大膳に進言する沢、大覚寺むらさめの廊。
- 沢の家から戻ってきた妹・しのぶに意見する半井、相国寺大光明寺門内。直後に急使あり開門を呼ばわる。
- お鶴の方の乳母が里帰りの際、お供に付き刺客となる沢のくだり、実家は民家門まわり。駕籠を担いでいた中間を斬り、乳母に肉薄する帰り道は溜池端。
- 半井が葬られた野末の塚、不明(林間)。
- 後嗣が決まり総登城の触れが出されるくだり、城へ向かう藩士と逆の方へ急ぐしのぶ、相国寺方丈塀際。沢に託された文を老公に届ける次第。
- 特別に殿に目通りが許されたと使者(中村錦司)が来て赴く沢、城内廊下は大覚寺むらさめの廊。
- 沢の覚悟を知った老公、八兵衛を城代邸に遣わすくだり、相国寺大光明寺方丈縁側。
- 半井のそれと並んで立つ沢の卒塔婆、既出の野末の墓と同所。ここに詣でたあと発つ老公のゆく道は湖南アルプスか(松多く生え、足元の土は白く、遠景に石山あたりっぽい山なみ)。
水戸光圀/東野英治郎 佐々木助三郎/里見浩太朗 渥美格之進/横内正 霞のお新/宮園純子 うっかり八兵衛/高橋元太郎 風車の弥七/中谷一郎 しのぶ/紀比呂子 半井総一郎/森次晃嗣 武石禄左衛門/稲葉義男 たつ/風見章子 お鶴の方/白木万理 海老江寛 中村錦司 阿井美千子 田畑猛雄 芝本正 佐々山洋一 原聖四郎 波多野博 平河正雄 笹木俊志 森源太郎 大月正太郎 藤長照夫 藤沢徹夫 美川伶子 竹井雅文 高田光芳 川辺大膳/安部徹 沢新之丞/竹脇無我
脚本/稲垣俊 監督/河野寿一
※沢の老母はたつ、老僕は海老江寛。お鶴の方は大膳といい仲で御子は彼奴の種という次第。槍ぶすまのモブで福ちゃん、襷掛けできりり。
→ 水戸黄門第七部表紙
|