山内鉄也監督作品 1967.10.10東映
キャスト
銭形平次/大川橋蔵 お静/水野久美 八五郎/大辻伺郎 笹野新三郎/大友柳太朗 立花数馬/舟木一夫 政五郎/河野秋武 上州屋/沢村宗之助 三ノ輪の万七/遠藤辰雄 お神楽の清吉/池信一 荒尾但馬守/原健策
辰之助/小池朝雄 尾関弥十郎/名和宏 稲毛屋女将/小畠絹子 おれん/三島ゆり子 「虎」の手下/汐路章、平沢彰、宍戸大全、福本清三、川谷拓三
父の後を継がず鳶をしていた若き平次が親方の横死に遭い、仇討ちのため十手をとりみごと初手柄をあげる過程を描く。
賭場で捕まった平次をお静とともに貰い受けに来てくれた親方は、二人と別れた帰り道を襲われ、見知らぬ女と心中の態で発見される。偽装と見た平次は、捜査の資格を得るため笹野さまに目明しとなることを願い出て、亡き父から託されていた十手を渡され解明に乗り出してゆく。
上州屋は「千里の虎」から脅迫を受けていて、親方に相談を持ちかけていた。その正体は不明、目的は上州屋に訴人され惨めに死んだ父母の意趣返し。乗り出した平次にも早速刺客が差し向けられ、上州屋は身代限りの大金を取られてしまうが、虎の根城へ乗り込んだ平次の働きで正体は明らかとなる。しかしそれは懐かしい友との永訣でもあった。
ロケ地
- 上州屋から事情を聞いた平次が襲われる夜道、石座神社参道。虎の手下が実相院の塀に飛び乗るシーンもあり、立ち回りは実相院塀際へ移動、謎の助け手・立花数馬は実相院の門に現れる。
- 襲撃の人数にいた幼馴染の辰之助が平次を呼び出す三囲神社、赤山禅院本殿。平次に手を引けと忠告する辰之助、話す二人は玉垣の内外。辰之助の背後に効果的に池が映り込む。
- 稲毛屋へ上州屋の虎の子を運ぶ道、行く手で喧嘩がはじまり道を変えるのは疏水分線沿いの哲学の道(大豊神社御旅所付近、今はない黒板塀脇)。橋を渡って回り道、道の前後から人数が繰り出してくる路地は下鴨神社境外・石村亭前を林と玉垣越しに。糺の森へ入る橋たもと付近へ出て、その後の船小屋傍のシーンでセットにスイッチ。
- 事件解決後、平次の活躍を書いた瓦版売りが走る橋、三条大橋。
*お静は鳶政の娘、かしらも薄々二人の仲を許容している模様。鳶の平次はやんちゃで賭場にも出入り、得意の技を摘発時に蝋燭消しに使ったり。岡っ引だった父に反発して継がなかった件は、笹野さまに話を聞いてあっさり解消。
*八五郎との出会いは大番屋の牢、のちに出てきて平次宅へ上がりこみ押しかけ子分に。
*万七と清吉はテレビシリーズと同じキャスティング、賭場へ手入れして平次を捕縛。
*辰之助は昔明神下の長屋に蜆売りに来ていた少年、棒手振りと苛められている彼に親切だった平次を殺すのを躊躇う設定。
*参考 銭形平次テレビシリーズ視聴記
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