時代劇の風景 ロケ地探訪
− 河原 −
降り口から河原を見る |
この谷を流れる川は源流部ということもあってちょろちょろの小川である。川は谷筋を蛇行して流れる。河原にはヨシ他の雑草が茂り放題で、川が草地に潜ってしまう個所も見受けられる。右岸側は山を控えた竹林、左岸側は雑木林の崖となっている。 河原で撮られるのはラス立ちから街道筋の風景などさまざまである。 斬り抜ける最終話「作州炎上」では森伝八郎が俊平の怨念の籠った太刀を受ける峰の原がここである。 新必殺仕舞人「けだもの狩りにはしげさ節」で海賊に襲われ死んだ両親の墓に参る姉弟のシーンに用いられた。設定は隠岐島。 岡っ引どぶ「京洛殺人事件」では関白秀次の隠し金がある六道珍皇寺の井戸のまわりの原として使われ、丹波屋の手先とどぶの大立ち回りが展開される。 翔べ!必殺うらごろし「赤い雪を降らせる怨みの泣き声」では先生が馬上から流鏑馬の如く旗竿を投げつけワルを始末する場面に用いられた。 長七郎江戸日記「風流みだれ囃子」では島原藩江戸家老を成敗するラス立ちに使われた。 幕府お耳役檜十三郎「生まれたままの悪女」では不知火のおもんを荼毘に付す耳役チームのシーンに、同「恋に落ちたら地獄ゆき」では上州・平井藩の若侍たちが脱藩の罪を着せられ葬られる場所に用いられた。 大江戸犯科帳スペシャル「筆頭老中への陰謀」では箱根山中に続々と集結し気勢を上げる風魔一族の集会を偵察する六助のシーンで使われた。 |
いちばん開けた水辺 | 小川は草むらの中へ |
民家セット前から下流方向 | 河原でのロケ |
小川を取り入れて使うシーンも数多くある。 鬼平犯科帳1スペシャル「流星」では板橋宿はずれで斬りかかってきた生駒の仙右衛門の刺客・沖と激しく切り結ぶ鬼平の殺陣が川の中で撮られた。鬼平は沖を殺さず川の中に叩き伏せる。 服部半蔵 影の軍団「真夜中の美女」では半蔵の父の片腕だった弥七の隠棲地として使われ、御子神のお竜一派に襲撃される場面で川の中ばしゃばしゃと派手な殺陣がなされた。服部半蔵では伊賀者の隠れ里としてよく酵素が使われる。 |
谷の南から・夏 | 谷の南から・冬 |
谷南付近の草原 | 丈高く茂るヨシ |
小川の下手は一面の草原で林に続いている。夏には狂暴なほど丈高くヨシやアワダチソウが茂り、枯野となる冬場にも茎が無数に棚引いている。 |
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・酵素 表紙 |
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