時代劇ロケ地探訪
■ 蓮華寺 平安期の開基になる古寺であるが、応仁の乱の戦禍を蒙り衰微し、現在の形になったのは昭和になってから。風雪に耐えたみほとけ達は、仁和寺の駐車場があるため前が開けた高みで燦々と陽光を受けている。よく晴れた日には、仏さんの脇に昼寝の猫が気持ち良さそうに寝そべっていたりする。 |
五智如来像 |
大きな五体の仏さんは、お堂の中ではなく野外におられる。これが登場人物とからんでフレームに入ると、とてもダイナミックな画となる。 長七郎江戸日記「黄色いカラス」は、お家再興をエサに騙される浪人の話で、父が世を騒がす凶盗と知った息子は傷つき奇妙な絵を描くようになる。長さんは子のため両親を諫めにゆくが、お説教の場所がここ。五智如来像のまわりを逍遥するかたち。 同「十手に賭けた青春」では、巨額の強請りにからんで殺された番頭の墓として使われた。 |