ここが使われる設定はたいてい街道筋、東海道や中山道に擬され使われる。シチュエーションは別れの旅立ちのラストシーンが圧倒的に多い。というか、記号になっている。
こうして撮ってきた写真をつらつら眺めていると将に一幅の名画、といった趣でラストに持ってくるにも相応しいインパクトのつよい風景である。
必殺商売人「嘘が真実かまことが嘘か」では職を求める娘達を騙し慰み者として競りにかける口入屋の裏をとるため中山道を走る正八の姿が見られる。正八はここを走ったあと北嵯峨農道を走り広沢池東岸の堤を走り抜けるという、スピード感に溢れるシークエンスであった。
翔べ!必殺うらごろし最終話ではおばさんの死後解散しそれぞれの道をゆくチームの面々が描かれるが、おねむのゆく街道筋にここが使われている。おぱさんの葬られた山上の墓が交錯する印象深い別れのシーンであった。おねむの台詞「また、独りぼっちか」が胸に染みる。
続・三匹が斬る!最終話では実は姫様だったお千と別れ再び旅立つ三匹がゆく街道はここである。
必殺仕事人・激突!では多用されている。「徳川家康のキセル」では秀の家へ踏み込んだ仕事人狩りに巻き込まれ死亡する幼女・おみよの野辺送りがゆくシーン、「主水京に上る」では上洛の秀がゆく東海道、「最後の大仕事」ラストシーンで思いをかけていた男の息子を伴い旅立つお歌のシーンに使われた。
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