男里川水系二級河川 訓:やまなかがわ |
山中川支流 | ・狼谷 ・境谷 |
和歌山市落合に発し大阪府阪南市を流れ男里川となる川。
和歌山市落合の雲山峰(490m)南東麓に発し落合・滝畑地区を西流、阪和自動車道雄ノ山トンネル付近で向きを北に転じ阪和道・JR阪和線沿いに流れ、阪和線和泉鳥取駅付近で平野に出、阪南市鳥取中で菟砥川と合流し男里川となる。
二級河川の起点は阪南市自然田・山中。全長2.5km。
*左写真は阪南市山中渓の集落に通じる古道(熊野古道)。
■ 上流 紀泉の山中〜山中越
和歌山市滝畑 | 和歌山市滝畑・阪南市桑畑境 |
山中川は紀州と和泉を境する山から来る。阪和自動車道紀ノ川SAの2kmほど北方の山中に明るい谷底平野を造って西流したあと、阪和自動車道や阪和線が通じる県境の狭隘部へと入る。この谷筋は古来熊野詣での主街道で、京の伏見から淀を船で下り大坂・天満の八軒屋浜にあがり、四天王寺前を過ぎ大和川を渡り堺から和泉を突っ切り山中渓へ至るもので、山中渓は大坂最後の宿場となる。小栗判官と照手姫の故事から「小栗街道」とも称されるこの古道は大川筋を遡る孝子越えの紀州街道が開発されたのとは対照的に鄙びた風情をよく残している。しかし大阪と和歌山を結ぶ高速道路はこちらに建設された。
高速道路からはなかなか見えないが、阪和線が和泉鳥取の駅を過ぎ、山中渓駅を過ぎ雄ノ山トンネルを過ぎて紀ノ川の河岸段丘が視界に入ってくるまでの間右に左に何度となく渡る鉄橋、あれが山中川のものなのである。川は阪和線にほぼ沿って大阪側へ北流する。和泉鳥取駅のホーム端に見える谷は山中川で、ここからは平野部を流れることになる。
■ 中流 和泉鳥取
阪南市和泉鳥取 64号和歌山貝塚線・和泉鳥取橋から 左は上流、右は下流方向を見る |
和泉鳥取駅ホーム下を過ぎ、阪和道阪南ICの東方付近までは谷が深いが、和泉鳥取橋をくぐってからは急に平坦な地に出る。
このあと山中川は阪南市和泉鳥取地区をひとしきり蛇行したあと左岸に菟砥川を受け男里川と名を変え海に向かう。
菟砥川とはY字を描き剣先を介して合流してゆく。合流付近では天井川の様を呈し、広い河川敷を持つ。河原には水流が運んで生えた雑木や丈の高い芦などの草が繁茂している。
阪南市鳥取中 東打合橋から上流方向 | 阪南市鳥取中 菟砥川合流手前 |
撮影日 2002/12/22、2003/8/13