川を訪ねる旅

南河内 石川探訪

3. 石川に流れ込む川へ (2)

 府道200号上河内富田林線を走り河南町中央部を突っ切る。梅川に注ぐ小支流、天満川と馬谷川を撮影。右手の丘の上にはワールド牧場。その奥にはゴルフ場があり、共に排水が気になるところ。
道は葛城山系の麓に当たりT字路に。左折して北上、平石川へ。谷沿いの道を少し上がったところでは河川改修が行われていた。

 むごたらしく改変された川。三面張りの上にいくら砂防とは言えこんな段差をつけたらどうしようも無い。下写真左の写真は新設された堰堤。コンクリート張りの堰にちょこまかと石をランダムにくっつけて、多自然型工法を気取ったつもりだろうか。下写真右は前からある堰堤だが、きっちり石組みのされたこちらのほうがよほど風景としてもしっくり馴染む。

カワセミ この程度の改変は見慣れている。ほんとうのショックは次。
この平石川はこの場所からすぐ下で梅川上流部に注ぐのだが、河口部はまだもとのまま残されていて木々の覆い被さる中を深めの谷を刻んで流れる。そこを何の気なしに覗き込んでいると、コバルトブルーとオレンジの派手な色彩が目に飛び込んできた。この川にはカワセミが生息していたのだ。何ということだろう。私たちはカワセミの棲む川をひとつ失ってしまったのだ。あのような白々としたコンクリートの上を飛んではくれまい。そして、僅かに残ったこの部分もいずれ潰されてしまうだろう。残ったとしても上があの状態では水量・水質が保たれるわけもない。暗然たる心持ちで川べりをあとにした。

 河南町寺田で梅川中流を見て、27号柏原駒ヶ谷千早赤阪線を北上、太子町へ。梅川の最後の支流・太井川を撮り、国道166号竹内街道で羽曳野市駒ヶ谷の飛鳥川へ。しかし狭い道で、いつ通っても対向車に会ったことが無いからいいようなものの、太子町六枚橋から駒ヶ谷にかけてのこの国道は運転初心者や飛ばし屋の入るところではない。八丁橋から飛鳥川を撮り、石川下流部へ向かう。

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1. 石川源流へ      2. 石川に流れ込む川へ (1)      4. 石川下流で


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