川を訪ねる旅
− 流れ橋を渡る −
左岸側の端から | 真ん中付近から右岸堤を見る |
真ん中付近から左岸堤を見る | 橋桁の上にカメラを置いて |
なにしろ350m以上あるので歩いて渡るのに少々時間がかかるほどである。吊橋のように揺れたりはしないが、ぎしぎしがたがたと音がする。橋から身を乗り出して下を見るとけっこう高さがある。幅はけっこうあるので怖くは無いが手すりが無いので行き違いの時はうっかりしていられない。こんなところで転落して怪我でもしようものならニュースになって茶の間の笑いものになりかねない。
橋桁の隅に青白く見えている筋は霜。京都の冬は寒いし、橋の上は吹きさらしなので朝日が射してしばらく経つのに溶け残っている。
ワイヤー連結と連結の間 | 不規則な部分も |
橋桁一枚ずつに打たれたナンバー | 朽ちかけた橋桁も |
川が増水し橋桁まで水位が上がると橋桁が八つのパーツに分かれて流れるようになっている。水が引けば橋桁を手繰り寄せ元の位置に復する。橋桁は全部で約1800枚。橋桁は八つに分けてワイヤーで連結されている。上写真上右はその分かれ目を映したものである。
何回も補修した跡があり、微妙にずれている橋桁もある。年代にもよるのか、仕様の異なる個所も見られる。また、風雨に曝されぼろぼろに朽ちかけているものも見られた。それらの桁のひとつひとつに丁寧にナンバーが記されている。いざ流されたときの備えなのだろう。橋の歩んできた時間と人の手のぬくもりを感じる。
橋から流れを見る |
橋から木津川の流れを眺める。流れ橋の下には蛇籠式の水制が設けられている。暴れ、激しく砂を運ぶ木津川の流れを少しでも緩和し橋を守るためと思われる。近年汚染が指摘される木津川であるが、橋下の瀬を過ぎて幾分泡立つものの水は青く異臭も少ない。