時代劇拝見日記
2002年4月

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■2002/4/30視聴分

■ 翔べ!必殺うらごろし 第十話「女は子供を他人の腹に移して死んだ」1979.2.9テレ朝

 大勢の侍に追われ逃げる女、桂川。堂の前で欠伸しているおねむに縋る。堂内が妖しげにがたがた揺れる。その後女は殺されるがおねむの腹が膨れる。
 正十、町で会った男に子作り持ちかけられ先生のところへ連れてゆく、黒谷金戒光明寺三門。大阪弁のおっさんに合わせてネイティブが出るのが笑える。
先生のサーチと殺された女の所持品から小伝馬町の牢に放り込まれている佐吉が浮かぶ。ちょうど夜鷹狩りにかかって(ぷぷ)入牢中のおばさんが事情聞き出す。
 神田榎坂の旗本・坂崎邸門前で怪しの赤い護摩焚く先生と正十。先生は坂崎が甲府勤番時代に何か惨い真似を働いたと指摘、正十が佐吉の名出すといきなり追いかけてくる人数、疑いが確信に。ロケ地妙心寺。塀からぴょこんと顔出してる正ちゃん可愛い。
坂崎は長崎奉行就任にあたり前歴(ド助平)クリアのため佐吉を奸計にはめ殺害。牢払いのあとの囚人集合場所の浅草寺に粟生光明寺。囚人が石段を駆け上がってくるシーンに使用。
 先生、お日様パワー充填、恨みの声聞き江戸の町を旗竿持って飛ぶように駆け抜ける。
おばさんが呼び止める佐吉嵌めるため牢に火放った同心、大覚寺参道・御殿川石橋。「ちょいとお役人さん(用無いと言われ)待って(刺す)用があるのはあたしだよ、夜鷹はいいけど、打ち首にされちゃたまらないよ」
坂崎が供と参る先祖の墓、黒谷墓地。先生、超人的なスピードで石段駆け登り跳躍、坂崎串刺し。若、供の侍をボコり丸めて石段落とし。供侍は正十の横を回転しながら転がり落ちてゆく…人形よね、アレ。あそこあんなふうに転げ落ちたら死ぬ。池田屋階段落ちよりヒドい。
 事後、先生はおねむの腹を行者パワーで…どうしたのか語られず。尺でも足らんかったか。

■ 盤嶽の一生 第四話「みちづれ」2002.4.30CX

 盤嶽、道中出くわしたならず者同士の諍いに関わり逃げた女と情人追う羽目に。小室川の渡しで巾着切りに遭った女助ける、保津峡船下り。その女、実は追う対象のお夏、お冬と名乗り盤嶽たばかり道中を共にする。宿では子供のように衝立で部屋仕切り眠る仕草が傑作。途中立ち寄る茶店は有栖川源流部の待避所か。
 盤嶽と別れたあと男に裏切られたことを知り、逃げ身投げしようとするお夏、保津峡。追っ手の喜三郎に止められ盤嶽と再開するお夏。盤嶽は何度か逃がしてやろうとする。戻る道で情人側の追っ手かかり捨て鉢になるお夏、母の話は嘘でなかったことを確認した盤嶽は日置光平を抜き放つ。ロケ地大覚寺五社明神
もとの親分宅へ戻されたお夏、礼金返した盤嶽はお夏連れ出す。襲いかかる手下どもには抜きもせずあしらう。女狂いを苦々しく思っていた親分の女房は喜色浮かべ盤嶽に先ほどの礼金手渡し早く行けと告げる。晴れ晴れとした表情ですたすた歩み去る盤嶽。
■2002/4/29視聴分

■ 雲霧仁左衛門 1987テレ朝/東映 単発 松方弘樹主演作品

○江戸篇
 木鼠に中村嘉葎雄、ビジュアルは荒くれてて州走りに見える。松屋、財津一郎。
火盗改が佐原屋から出てくる岡田与力を目撃するシーンに八幡堀。事後松屋が千代を伴い火盗の関所通るシーン、琵琶湖、近江舞子。あと妙心寺が映ったような気がする。
 越後屋から金奪うシーンをじっくり見せるのが良かった。山崎版ではオープニングで見せる竹で小判滑らせて運ぶのや、瓦刳り貫いて小判仕込む場面なんかはやはり見ていて面白い。山崎版ではおそらく意図的に省かれているんだろうな。
○名古屋篇
 七化けのお千代が詣でる大須観音に今宮神社。黒塚のお松が門前に茶店開いていてそこがアジトっていう設定で一文字屋を使用。
 山猫の三次におつとめの日を一日ずらして教えるシーンは黒谷・金戒光明寺三門
名古屋篇は昨日拝見したヨロキン版と台詞までおんなじのがと思ったらホンはどちらも野上龍雄さん。台詞だけじゃなく指図する所作まで一緒。ただ、松方版では辻家の設定が全然出てこない。だから兄上様も出てこない。二時間じゃ苦しいと思った末にばっさり切ったんだろうな。松方版のが雲霧の子分に特徴あって良かった。ヨロキン版のは手下に個性無さ過ぎ。
■2002/4/28視聴分

■ 雲霧仁左衛門 1981CX/東映 単発 萬屋錦之介主演作品

 ストーリイ進行等ほぼ山崎版雲霧と同じだが六之助が「お役者小僧」だったり治平のとっつぁんの二つ名が異なる。二時間ものなのに山崎版では省かれたものも出しているのと子分のキャラがいまいち立ってない…時間足らないから仕方ないよね。キャストは主役のヨロキン以下木鼠に石立鉄男、安部式部に松方弘樹、岡田与力に五郎蔵さん、蔵之助に田村高廣、千代に二宮なんとかいう女優さん。川谷拓三が山猫の三次で福右衛門が若山富三郎、銃の所持が笑える、どこでもガンマン。
 ロケ地、千代が松屋誑かす寺と寺門外の道に妙心寺、設定は上野寛永寺寺内。名古屋での雲霧のアジト、今宮神社高倉下に茶屋セット、お松の店。
 自分にとってのヨロキンは破れ奉行等の印象強く、雲霧?ええーって感じだったが抑えた演技で一応マルだったんだけど、盗み装束が破れ奉行のそれと似てて吹いた。あと、名古屋の町奉行が沢田さま。

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ六話「殺しの波紋」1997.4.30CX通算115話

 犬神の武松、飯坂の音八と金で揉め船上で刺殺、その後盗賊改与力・富田が橋本屋と船頭殺害する現場を目撃。以前捕り物の際富田に弟斬られた武八は底意地悪く富田を強請る。音八と橋本屋らの死体が上がる岸、八幡堀
 脅しの文読む富田、平蔵の気配に気付かず、怪しむ平蔵、女か・いや違うと独りごちる姿が可笑しい。粂八に探索を依頼。
 富田への文を受けた又造、深川の富が丘八幡宮に参詣の際富田と逢い飯を振る舞われる。そこで粂八の影に気付く。又造は役宅に帰還せず死体が発見される。
 富田の回想、一年前。酔った旗本に絡まれ返り討ちにしてしまったのを実は盗人だった橋本屋に見られ強請られるようになったこと。ロケ地黒谷金戒光明寺境内の塔頭の間の路地。
 富田を尾ける彦十とおまさ、清涼寺?今宮神社?
 武松に浅草・浅茅が原橋場妙亀堂に呼び出される富田、大覚寺護摩堂、明六ツの設定に焚かれるスモーク。三日後に金渡せと言われた富田、遂に辻斬りを働く。それを平蔵に報告する彦十。武松のアジト急襲する火盗、責めた挙句粂八に妙な拷問の演技させオトす。
 窮した富田は裕福な商家に目付ける始末。雪の夜、犯行直前の富田の前に立つ平蔵、斬りかかる富田にそこまで堕ちたかと嘆息、数合にて斬。
事後、五鉄の二階で密偵ら労い鍋突付きつつ述懐の平蔵、せきあげる感情に中座、窓外に雪。
■2002/4/27視聴分

★ここで記述している雲霧仁左衛門は地上波未放映分です。ネタバレに御注意下さい。
■ 雲霧仁左衛門 第15話「最後の大仕事」地上波未放映 制作:1996

 火盗の取調べに淡々と雲霧の経緯語る蔵之助。藩を追われた事情も語り妻子も弟・伊織も死んだと述べる。安部式部には藤堂藩の差し金で幕閣から即刻処刑せよとの命下る。
 保土ヶ谷のアジトに辿りつく州走り、小兵衛の家のセット。治平に千代が江戸へ向かったと聞かされる。
 子安村(八王子か)とテロップ、堂の中端座し刀改める仁左、大覚寺護摩堂
 辻家のもと郎党の定七、仁左に藤堂藩国家老の動静伝えに来る、大沢池天神島。楠の根方に石仏あしらってある。かつて辻蔵之助をハメた国家老は藩主の猟官運動の資金を持ち江戸に向かっている。物思う仁左、化野の石仏の映像がインサートされる。
 雲霧仁左衛門として小伝馬町の牢(大覚寺明智門)へ搬送される蔵之助の唐丸駕籠におかしらと叫んで駆け寄る六之助。雲霧ではないのではとの火盗の疑義払拭しようとの行動。
千代とおみつは花火師宅から火薬盗み奪還の用意するも引き回される蔵之助を見て戸惑う。おかしらじゃない引き返そうと言うおみつ、それでも兄上様を助けねばと火薬投げつけようとする手を止めたのは仁左。
処刑場、下鴨神社糺の森池跡付近。塀は河合社。千代に別れ告げる仁左、池跡の巨倒木のそば。
 兄の処刑見届けた仁左、国家老一行の後を追い街道をゆく。さびれた堂の中で瞑目する仁左、鳥居本八幡宮
 国家老の行列の前後に炸裂する火薬。斬り込む仁左と州走り。国家老の髻切り一万両奪い逃走。
 藤堂藩上屋敷、大覚寺大門。金と書状奪われた国家老、自死。翌朝、上屋敷の門に貼られている書状、門前に奪った金。
 州走りに一党に渡す引金の手配依頼し別れの言葉を口にする仁左、大沢池天神島。別れの悲しさに震える応諾の「へぇーい」が可愛い本田博太郎。
 一ヵ月後、治平らの茶店に現れる仁左、駆け寄るも既に姿無し。床机に同席し安部式部に煙草の貰い火する仁左、持つ煙管は同じ品。見詰め合う目。これがどこだか判らないんだよな。
 三年後、蔵之助・木鼠・六の墓を守り仁左を待ち寺の脇で仏花を商う千代の姿、二尊院。大坂、鋳掛屋営む州走り、道行く顔に仁左の姿認め駆け寄るも誰方かと空惚け蜜柑両手に歩み去る姿を笑って見送り終劇。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ十話「地獄を見た女」1992TX

 御数寄屋坊主が黒幕の美人局・うぐいすの里(なんちゅうネーミング)巡り繰り返される女たちの悲劇に闇裁きのがらくた。相変わらずホン荒いしもう見限ろうかなと思ってつらーっと見てるとなんか見慣れたロケ地がちょこちょこ。あれぇと思ってエンディングクレジット見ると京都映画って…エクランって…広沢池映ってたし…もちょっと見てみよ。
■2002/4/26視聴分

★ここで記述している雲霧仁左衛門は地上波未放映分です。ネタバレに御注意下さい。

■ 雲霧仁左衛門 第14話「雲霧捕わる」地上波未放映 制作:1996

 盗め当日、浮かぬ顔で飯も食わぬ富の市、まだ仕掛の桟はずしていない。
 藤堂藩で辻蔵之助の話を聞き込んでくる火盗の山田。
 茶室で話す蔵之助とおかしら、何か手助けはと聞く兄に藤堂藩に乗り込むまでは手を汚すのは己ひとりと告げ六と共に桐屋で待つよう指示。一方富の市の線からターゲット感づかれ火盗の手回る。
アジトでつとめの段取り確認するおかしらと木鼠、17年を述懐し互いに年とったと言うおかしらに苦笑する吉五郎。世話になったとのおかしらの言に座りなおし返礼と覚悟述べる。
 富の市の家へ当夜の揉み療治は不要と告げに来る越後屋の使い、焦り慌てるところへ火盗踏み込み縛。拷問の末情報吐く。
 越後屋の裏の寺が名古屋の例から怪しいとあたりつけた高瀬、お京と探るが雲霧と出くわし斬られる。木鼠はおかしらが危ないと駆け出す。その頃、新堀川を船で越後屋へ向かうおかしら、漕ぎ手は州走り、八幡堀
同刻、越後屋では主人が息子に刺し殺される。魂消る悲鳴に呼子鳴り雲霧一味と火盗の乱闘はじまる。木鼠はひとり抜け出し、岸辺から近づくおかしらに逃げてくれと叫び仁左は頭巡らし立ち去る。血を吐く思い、背向けたまま木鼠の名を短く鋭く叫ぶ。木鼠は頭巾とり「ご本懐を」と仁左に頭下げたのち抜刀、踵返し乱闘の場へ。
鬼神の如く斬り結ぶ木鼠、目潰しかけられなお奮戦するが押し包まれ自死。壮絶な末期の笑み、ストップモーション。
 桐屋へ入るおかしら、生き残り辻家の恨み晴らせと刀を取り替えさせる蔵之助、おかしらと州走り・六の三人は葦原を抜け脱出。アジトに残り火盗に囲まれた蔵之助、自分が雲霧仁左衛門と名乗り縛につく。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ九話「金が命です」1992TX

 トイチで金貸し賭場開くおいてけ堀のおかねのところへ持ち込まれた根付が盗賊の隠し金の割符。それを狙う盗人に襲われるところを助けた水流添に協力するおかね。でも隠し金は偽金。ホン粗過ぎ。殺陣もなんかねー。石橋蓮司の凄絶な演技見ちゃったあとだからなぁ…。

■ 服部半蔵 影の軍団 第19話「生きていた闇将軍」1980.7.22KTV/東映

 江戸を一手に握ろうと阿漕で強引なやりくちで商人たちの頭押さえてゆく浪花屋。配下にお霧の馴染みの伊賀者がついている…おお粂八、若いー。
 保科くんとツナギとる半蔵、大沢池。浪花屋をやると指令出す。
浪花屋の宿の前でガマの油の店広げこそっと火薬埋める大八。ばーんといったのは替え玉で残念。
なお強引な手口で商人脅す浪花屋、さらった娘運ぶ深川の瑞雲寺は黒谷
 最期の大立ち回りで半蔵はシャグマつけてるけど、あれって決まった動き方するもんなんだよね。千葉真一がやるとなんか様式美ってより野性的。
■2002/4/25視聴分

★ここで記述している雲霧仁左衛門は地上波未放映分です。ネタバレに御注意下さい。

■ 雲霧仁左衛門 第13話「お盗め前夜」地上波未放映 制作:1996

 裏で高利貸しをしている菓子舗・越後屋が雲霧のターゲット。
一味が会す池畔の一室で最後の盗めであることがおかしらより言い渡される。メンバーから外される六。池は広沢池、映る古民家は世界救世教敷地内のもの。
この部屋で夜におかしらが図面見て思案しているバックには五位鷺の声、昼に木鼠のツナギ受ける際には行々子の声と効果音の鳥の声にも細かい配慮。昼行性のも夜行性のも季節も関係無しに使う例が鬼平や剣客商売でも見受けられるのに、さすが雲霧。
 大風の晩、越後屋に呼ばれた富の市、泊り込みひそかに塀の根太に鋸入れる。翌朝倒れた塀の修理に来た大工の中に州走りの姿。家の造作調べ上げてゆく。これをもとに作られたミニチュアを手にしながら押込みの算段するおかしらと木鼠。
 州走りと木鼠がツナギをとる橋のたもとの茶店、中ノ島橋。州走りは治平とおもんの宿・美濃屋に入るところを火盗の手下に見られ、踏み込まれる。窮地に陥るも二階にいた侍・辻蔵之助に助けられ天井裏に逃れる。辻は役人をやり過ごし州走りに自分の名を仁左に告げよという。諾する際の本田博太郎の顔がいい。
なお尾けられる州走り、越後屋の引き込みに動いている富の市の家まで突き止められ張られる。
 越後屋の治療中、検校にしてやるから寿命延ばしてくれと頼まれ動揺する富の市、塀の桟はずすのをためらってしまう。
 おかしら、自ら顔を焼き最後のつとめに参加したいと渇望する六之助に用事言いつけ、欲しがっていた煙管を煙草入れごと与える。狂喜する六、使いに行った先で辻蔵之助が同じ煙管を所持しているのに驚く。その帰り、火盗密偵のお京に煙草入れ掏られる六…こいつって…。
 州走り、町で櫓の福右衛門目撃。夜、おかしらと千代、福右衛門の入った町医者宅に押込み福右衛門血祭りにあげる。顔に返り血浴びたおかしらを見つめる千代の複雑な表情。
 お京、六から掏った煙管を調べ上げ藤堂藩士・蔵之助の名突き止める。
 兄・蔵之助の点てた茶飲むおかしら、このつとめが終われば一党を解散し17年前の自分に戻ると告げる。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ八話「墓に眠る夫婦の秘密」1992TX

 作事奉行と宗門改と悪徳商人がつるんで邪魔者を切支丹に仕立てて葬る陰謀、利用された切支丹の夫婦に肩入れするがらくた。作事奉行一味が追い使う岡っ引シメるのに変装するのはいいがまた女装か近藤正臣…うわ田中建まで夜鷹に化けてるぅ。どちらも凶悪にグロいが近藤のそれはより破壊的にキモチワルイ。
 闇裁きは丹哲も一枚噛んで怪しげな儀式仕立てて作事奉行以下をハメる。洗礼の儀式に出るはジョアン多吉にクララ篠。仏像くるりと裏がえりマリア像が現れパードレ水流添出現。
 第一シリーズ見てなきゃそれなりに面白かったんだろうなー。殺陣もなんだかキレ悪いしカットのつなぎ?ってとこもあるし。雲霧毎日見てるせいかな、アレ終わっちゃったらどうしよ…見るもんなくなっちゃうかも。 
■2002/4/24視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第12話「引き込み」1996.3.13CX

 和田屋の手代・伊助、夜中に店の物置でお時と密会。その真っ最中に急ぎ働きの盗人押し入り伊助は深手負い雲霧が入れてあった引き込みの下女も殺される。首領・血桜の銀蔵は雲霧の鼻明かしてやったと哄笑。
かろうじて逃れた伊助、虫の息を来合わせた州走りと千代に救われる。常盤津の師匠におさまっている千代の家で目覚める伊助、行方知れずのお時の身を案じるばかり。
 和田屋の始末話し合う雲霧幹部、錦水亭。三年も前から準備していたしかけに横入りされたおかしら、「わしに楯突いたらどうなるか思い知らせてやる」。
和田屋の図面売った大工の弥一にツナギつけに来る州走り。そこで聞いた伊助存命の情報にお時に文句つける。お時は血桜の銀蔵の手下の引き込み役であった。弥一は火盗の手にかかり激しい責め問いに遭う。安部式部の「仲間の掟と俺の拷問のどちらが恐ろしいか思い知らしてやる」が仁左の言と対応。あーオーソドックスなホン、よくできてるぅ。
 千代の家から遁走しお時探す伊助、六之助が尾行。お時の勤務先訪ねるがそこには火盗、六も見られてしまう。結局家にいたお時と逢えてめろめろの伊助、騙され連れ出される破れ寺には血桜一味。いきなり伝法な口調のお時、伊助殺害を示唆。絶体絶命の伊助、そこへ割ってはいる雲霧、州走り・木鼠に六。伊助を刺そうとするお時を制止しはたき倒すのは千代。おお荒技もしてのけるか。
血桜を取り押さえたあとにおもむろに登場するおかしら、斬られた腕が疼くかと昔語り。血も涙も無い極悪人が泣き声で吐く金のありか、床下に火盗配下の政蔵。
 政蔵からもたらされた隠し金の祠に人数伏せる火盗、そこへ駕篭かきが現れきょろきょろあたりを見回し妙な振る舞いをするのに出てゆく火盗、駕篭かきは託された手紙渡す。駕籠の中身は血桜。
 生国へ旅立つ伊助を見送る千代、大沢池・放生池境の堤。千代の晴れやかな笑顔、ナレーションの語る心情、切れる男ばかり周りにいるとこういうのが可愛く思えるということか。
次なる仕掛を示唆するシークエンスで終わるが本放送はここで打ち切られてしまった。局側のどういう都合かは知らぬが視聴者・制作サイドをこれだけ馬鹿にした振る舞いも無かろうと思う。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ七話「哀しき父子草」1992TX

 じゃりたれのこそ泥に多吉は売り物、木暮は羽織をやられる。水流添宅に入ったのはとっ捕まり飯を振る舞われ寄食する運びに。近藤正臣って子供好きの設定多いな。
 一方アヘン絡みの事件も多発。子供らが探している行方不明の漁師の父はそれに関わっていた。
 水流添の親身に心開く子供たち、が年かさの一人は跳ね上がって殺されてしまう。ここで水流添に悪態つく残りの子供らのくだり、見苦しい。アヘン密売の黒幕は船手頭の向井…なんか懐かしい名前だな。
 こじんまりとまとめてあるものの第一シリーズとの乖離・落差は覆い隠せず。

■ 新必殺仕置人 第33話「幽霊無用」1977.8.2テレ朝

 御舟蔵の御用船の中で女とコイコイしてる正八、妙な声聞きびびって松のところへ駆け込む。上から降ってくる赤い褌にまでビビる。屋根の上のマキ氏、幽霊と同じ台詞で素っ裸。
 ことは舟蔵番人の娘婿・伊之助がはたらく舟の備品売りさばく小金稼ぎの隠蔽工作。事が露見しそうになった伊之助、義父を殺害。夫のやり口に仕置依頼するお糸、「あなたは殺される」の謂に責められるも吐かず。床下で一部始終を聞き匕首を構えていた正八、喋っていたら命は無かったとお糸に告げ去る。あー正ちゃん「夢想」引きずったままコロシもやるようになったのー。実行部隊にはなれないみたいだけと゜。
 船蔵で部品取り外し作業中の伊之助と奉行配下の職人、奉行は主水が自死に偽装し斬。職人は巳代松が「地獄へ行こう〜」で射殺。伊之助はお糸殺しに来た際鉄に殺。糸が内職するシルエットに鉄の手が重なるシーンが秀逸。
■2002/4/23視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第11話「おかね富の市」1996.3.6CX

 冒頭、火盗の手下・政蔵たちが急ぎ働きの盗みの現場に出会う、今宮神社東参道。盗人が出てきて店の者を刺すのは門前茶屋・一文字屋。鳩栗の大五郎の仕業。盗みのタカが少ないのに怒る大五郎、手下の小頭は次は大物・日本橋の油問屋井筒屋を狙って大五郎に見せつけてやると嘯く。
 その井筒屋を眺める仁左のおかしら、八幡堀。引き込みに入れてある富の市の報告をする木鼠。
その富の市、井筒屋の店先で出入りの青物担ぎのおかねと戯れ大声出して主に叱られる。主人の大阪弁下品ーと思って見るとわあ前田五郎や。
訪ねてきたおかねに手を出してしまう富の市、障子の破れ目から覗いている州走り、近所の幼児に木の枝でつんつん突付かれる。また或る日富の市にツナギをつけに来た州走りは足音立てずに近づいていたおかねに不審抱く。おかねは実は夜兎の文蔵の手下で富の市から井筒屋の情報とろうとしていた。井筒屋の図面急かされるおかね、富の市が尻に隠していた図面をそっととり書き写す。
助三に図面渡すおかね、仁和寺。助三は夜兎の小頭にそれを渡しにゆき文蔵の始末命ぜられる。そのアジトを火盗が見張っている。
 その後も相変わらず富の市のもとにいるおかね、州走りと富の市の密談聞いてしまう。表面はにこやかにおかねの鼻緒すげ替えてやる州走り、富の市に消せと言い置き去る雨の夜。
善後策練る雲霧、千代は一度おかねを「見る」という。
なお降り続く雨、長い間黙りこくったままの富の市とおかね、裏切られた切なさにおかねを絞めようとするが果たせず。おかねは雨の中ふらふらと夜兎のおかしらのもとへ。早い帰還に驚く夜兎に事情を語ろうとする矢先、助三が闖入し夜兎落命。尾けていた六がおかね助け出す。
 広野に連れ出され仁左のおかしらが抜刀する前で夜兎の頭に対する真情吐露し雲霧への侘びも述べるおかね。富の市への思いも嘘ではなかった心底を見た仁左の刀が一閃、空を切る。夜兎の供養をせねばと優しげに話しかける仁左のおかしら、助三の所在問い前回と同じくいたずらっぽく微笑う。ロケ地広沢池
 大五郎一味が三々五々集結する夜、雲霧も井筒屋への仕掛を決めている。それに先駆け助三を襲う富の市とおかね、大沢池畔。州走りも助け仇を討ち果たす。州走り、アヒルを投げつけてアシスト。
その頃、大五郎のアジトへ討ち込む火盗、同刻井筒屋へ仕掛ける雲霧。床に油まき千両箱滑らせる。気付いて駆けつけようとした井筒屋主人も滑って歩けない。主人の様を見て笑う仁左のおかしら。
 後日談。富の市の家に文鳥の籠持って訪ねるおかしら、中でいちゃついてる楽しげな様子見て声かけず籠置いて去る。渋い渋い渋すぎる。他の時代劇見られなくなっちゃうよぅ。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ六話「暗闇の魔手」1992TX

 水流添が気にかけているかつての配下の岡っ引の寡婦と遺児が土木絡みの事件に巻き込まれる。「仕事師」が関わっているちょっと苦しい必殺テイスト。仕事師の勘は間違ってなかった正太郎くんばっちり黒幕の顔覚えてたのね。
 闇裁きの「仕置」ストロボ効果で見せる。しかし近藤正臣が関わった女ってみーんななんか不幸になるような感じ。お篠さん大丈夫ですか。

■ 翔べ!必殺うらごろし 第九話「家具が暴れる恐怖の一夜」1979.2.2.テレ朝

 冒頭、おねむと正十がゆく林、下鴨神社糺の森。森の中の一軒家訪ね飯貰おうとするがこれがポルターガイストの家、泡食った正十は先生に注進。
 先生が来てみると家には押込み強盗が括られていて役人が来ている。日暮れてその家にみんなして泊まることになり話はこれ以降しばらく室内で進行する。なんかヒッチコックの「ロープ」お題に貰ったような展開。
 その頃おばさんは盗人の親の松蔵の家で怪しげな行動を目撃、逃げる際に落雷に遭い倒れる。
旅の瞽女・実は松蔵の樵・おばさん等次々家に入ってくる。岡っ引が一人二人と殺されるなどサスペンス仕立ての展開に。先生はお家サーチで蝶と女の手幻視。先生がこの家の主・吾作に女房の話聞くと衣舞い上がり蝶が飛び遺体のありか知らせる。一緒に千両箱も出てくる。
 松蔵が正体あらわし瞽女も仲間だったりして形勢逆転、うら殺チームは縛られ火を放たれようとするとき先生のお日様パワーが炸裂、旗竿持って走り出す。男連中が始末されたあと逃げる「瞽女」は小屋の裏に潜んでいたおばさんに刺される。「悪い親を持ったねぇ(抜く)今度はまともに生まれておいでよ、いいね」
 ラスト、一行がゆくガレ場は柳谷か。
■2002/4/22視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第十話「拾った娘」1996.2.28CX

 深川の岡場所、朝帰りの木鼠と六之助。行きがかりで追われる娘・おひさを助ける六、イヤーな顔して見ている木鼠。挙句に州走りのところへ身柄持ち込み身の上を聞くことに。
岡っ引と女郎屋の主と高利貸と三足のわらじ履く相模の文治に追い詰められてのことだった。
そのことをおかしらに告げる木鼠、にたぁと悪戯っぽく笑う仁左のおかしら。その夜文治宅を襲う雲霧。天井からばさー、畳上げてがばー、雲霧一味が次々と現れ最後にがらっと襖開けておかしらが登場、芝居染みた口上述べ文治の悪行を責め立てる。ビビりまくって証文渡す文治、更に脅して金を出させ逃亡用の舟まで要求。その傍らでちゃっちゃっと手際よく証文を次々燃やす小頭。飛び掛ってくる文治の元結をすぱっと斬るとこなんかたまらん。出て行きぎわ羽織をこれ見よがしに翻すおかしら、背には雲と霧の染め出し。「くっ雲霧」と驚く文治たちに見得切って「見られたかァ」はできすぎ。ちょっと鉄の面影あるかも。
 助け出して州走りの所へ置いていたおひさと父親の与助の目の前でとって来た証文破り安心させてやる木鼠と六。弥助に見覚えあるという木鼠、与助を訪ねてきた七三は昔馴染み。語り合う料亭、錦水亭。昔語りに語られる木鼠の過去、浪人したばかりの吉五郎が病を得女房も亡くしたとき世話になった旅籠の主人・伊兵衛に乳飲み子を呉れてやったこと、伊兵衛が少し前に死去したこと、おひさの父・与助はその旅籠の風呂番だったこと。おひさは自分の娘かと覚る吉五郎。
 おひさのいる州走りの古着屋へきんつば持って訪ねる木鼠、喜ぶおひさ見てにやける。州走りはその様子訝しみおかしらに報告に来る。千代は惚れているのではないと「女の目」で分析。
 吉五郎につとめの話持ちかける七三、断れぬ話とおひさ盾に脅す。
 おひさと話す吉五郎、広沢池。木鼠に感謝の言葉述べるおひさ。おひさが語る父との暖かい思い出に掌中の蜜柑握り潰す吉五郎。
 おひさのいる州走りのアジトには近づくなと伝言持ってくる六、生意気な口ききはたかれる。おかしらは七三について詮索する。七三のつとめ迫り窮する木鼠。決行の夜、州走りのアジトにおかしらのツナギ入り良い医者に見せると言って与助連れ出す。おかしらは与助を刀で脅しおひさの出生聞き出す。明かされるのは七三の頼みでおひさを吉五郎の娘と見せかける企みに手を貸した事実。
つとめに出てゆく吉五郎に真実を告げに来るおかしら、七三が目をつけた両替商の堺屋、既に入り込んでいるおかしら、討ち込む七三一味をボコボコ。「天も許さぬ極悪人」と大書した張り紙付けて火盗役宅門前に晒す。ご丁寧に各人に名札まで下げてある。
 六が舟で送ってゆくおひさ親子、大沢池
 おかしら、物干し台に出て木鼠に苦しい思いばかりでは無かったろうと笑いかける。石橋蓮司の微妙な表情がいい。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ五話「二度死んだ男」1992TX

 南町に仲間の情報吐く佃の清次郎、その情報もとに血桜の銀造のアジト急襲する南町、銀造は自ら火薬に火つけ爆死。清次郎はその後堅気となり所帯持つが勤務先の畳屋は皆殺し、犯人と思われてしまう。南町は彼を追うが我楽は訝しむ。女房さらわれ南町に助け求める清次郎、届かず斬られかかるところを多助が救出。水流添は冷たく突き放す。行方判らぬ清次郎の女房の身案じ泳がせる目算。
 現れた血桜、がらくたが成敗。あ゛ーテンション下がってるぅ。
■2002/4/21視聴分

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ五話「礼金二千両」1997.3.23CX通算114話

 押し包まれ斬られる鬼平の悪夢ではじまる。背景は書割のムンク風の空。
風邪を引き病臥している平蔵、枕元の文箱に櫛売って作った金をそっと入れる久栄。
 大身旗本・横田大学の一子・千代太郎、病をかこつ母のもとへ見舞いにゆく広尾ケ原で襲われ誘拐される、下鴨神社糺の森。乱闘は池跡と馬場。広尾ケ原は原野の趣残し古き武蔵野を彷彿とさせるの由原作にある。そこに見立てて山城原野の風景を今に伝える糺の森が選ばれているのも興味深い。
千代太郎の身と家宝の刀の代わりに千両要求する脅迫状が届く。用人の甥の小林金弥与力を通じ鬼平に話が来る。蔵の刀も盗んでいる手口にあたりをつける平蔵。彦十を送り込む。
横田家家来・山本伊助がゆく大沢池畔、南堤で誘拐犯とツナギつける、尾行している彦十とおまさ。当主は伊助問い詰め昔の経緯も語る。自害しようとする伊助とどめる平蔵、寝てなくていいの。監禁場所へ急ぐ鬼平と小林、騎馬でゆく糺の森、馬場。
 事後礼をのべに来る横田大学、二百両を差し出す。一間おいてにこやかに受け取る平蔵。
己のしざまをどう思うと小林に問う平蔵、与力の目から滂沱たる涙下るを見て自分も泣き入る鬼平。そっと戻されている久栄の櫛。クサいと言えば臭いが、原作にある通り礼をしたいので何なりとと申し出る横田に金子をストレートに要求する平蔵をそのまま映像にすれば人によっては拒否反応も出かねぬ画となる可能性があり、いずれにしてもニュアンスが難しいくだりではある。ここが吉右衛門版鬼平の真骨頂でもあるからホンも難しいと察せられる。

■ 壬生義士伝 2002.1.2TX

 録画テープ引っ張り出してのちょこっと見。ラスト、大野次郎右衛門の下男・佐助が吉村貫一郎の末の息子を連れ越後の豪農・江藤彦左衛門邸を訪ねるくだりを拝見。間違いなしの東大阪市・鴻池新田会所跡の表長屋門と本屋内部の下台所。今日見てきたばっかりだから新鮮。ロケ地紹介に近日アップ予定。
■2002/4/20視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第九話「不知火の勇五郎」1996.2.22CX

 寄場から不知火の勇五郎脱走、高札場に張り出される人相書き。見ているおかしらと千代、仲間にどうかと提言する千代、中ノ島橋…擬宝珠ついてるなぁ。
 浪人にからまれ傷ついた町人を火盗の同心が助けて懐中見ると出てくるのは嘗帳。
 長い間姿を見せぬ長官を訝しむ同心たちの前に月代ののびたむっさ苦しい格好で現れる安部式部、牢で死んだ不知火に化けて潜入捜査の計画。不知火の勇五郎は七つで雲霧に拾われるまで千代がいたお救い小屋で親身に世話をしてくれた青年。千代、思い出の鈴を愛しそうに振る。千代に頼まれ人相書き剥がしてきたり北町に忍んで勇五郎の調べ書き写し取ってきたりするおもんと六之助におかしらの雷落ちる。
 怪我直り世話になっていた岡っ引の家出る嘗役の千之助、尾行まき州走りの古着屋に消える。探し回る岡っ引を板の節穴から覗く州走り、目だけで判る本田博太郎。千之助は州走りの持ちかけた雲霧のしくみ離れてやってみたいとの話に乗り知り合いの盗賊・粂蔵訪ねその席で不知火の助っ人の話出る。粂蔵は火盗の密偵でその夜のうちに注進、不知火の勇五郎(安部式部)と州走りの面談に。州走りに雲霧に会わせろと迫る偽不知火。
 治平とツナギとる州走り、中ノ島橋下。おかしら現れ不知火に会うと告げる。雲霧と偽不知火の対座、駕籠に乗ったまま入るおかしらと千代。思い出の「鈴」に無反応の偽不知火に「安部式部ぅ」って斬りかかるおかしら。火盗の人数も出て大騒ぎ。おかしら追う火盗の前に土中に潜んでいた州走りが落葉をかきあげて飛び出る。木鼠は砂を撒き撹乱。座敷で鈴を探していた千代のみ捕まる。
 役宅で拷問受ける千代、そのさなかに届けられる文、お京と粂蔵さらったので千代と交換との雲霧の要求。引渡しは州崎十万坪、ロケ地木津川流れ橋(橋桁無し)。雲霧方はおかしらと木鼠、火盗方は長官と高瀬。人質交換の直後斬りあうおかしらと安部式部、殺陣見応えあり。鉄砲伏せていた火盗に木鼠が爆薬投げつけ逃走。舟で川下る雲霧、千代は川に鈴を捨てる。川、木津川

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ四話「花魁の肌は死の香り」1992TX

 花魁・若紫に岡惚れを利用される油問屋の手代・音吉。番頭が仕組み主人一家惨殺。段取りの良さを怪しむがらくた。音吉たちが密殺されようとする直前現れるがらくた。水流添マフラー巻いて主水みたいー。殺陣も主水ノリ。もっと必殺テイストのお篠は黒幕の殿様芸者姿でばっさり。ちょっとキャラ変わったんじゃない?
 いちいち水流添にからむ南町の同心、こんなステレオタイプ中町に出さんでもええやんか。

■ 盤嶽の一生 第三話「津軽の男」2002.4.20CX(大阪ではね)

 雨宿りに茶店へ駆け込む盤嶽、人を送るよう依頼され娘を送ると思いきや病身の浪人、断ろうとすると酒代返せと言われ「たばかったなぁぁぁ」どんどん語彙増えてくねぇ。茶店の親父は猫八師匠、お懐かしい。ロケ地、嵯峨酵素の民家セット。
 平田浪人を連れ道をゆくが雨に降られ旅籠に駆け込む。介抱するが風邪伝染され自分が寝込む羽目に。薬代の無い盤嶽、医者に借金取り依頼され「嫌だ!……嫌、だなぁ」いやいや借金取りするも人情との板ばさみになるうえ騙され吠える「騙したなぁぁぁ」。
 不始末の尻拭いするかわりにと地主に鶏番仰せつかり一羽でも盗まれたら日置光平と引換えの約呑まされる。ある夜、鶏泥棒出て追いかける隙に小屋の鶏全部盗られ刀置いてしょぼんと出てくる盤嶽、旅籠の女中に地主の仕込みであること教えられ殴り込んで刀取り返すも計略にはまり平田浪人と果し合いに。それを賭け事の対象にして楽しむ旦那衆、またまた女中に真実告げられ決闘水入り、旦那衆追い回す。侘び金出るも自分の分を平田にやってしまう盤嶽、また旅をゆく。ノリは素浪人花山大吉とかあのへんと同じか。
*それにしてもフジ、野球で帯潰れたからって曜日違いの変な時間に放送しやがって何考えてるんだ。雲霧のラスト三話とうとう放送しなかった局だからこんなもんかとも思うけど、折角いいもの作るのにどうしてこうなのかな。今日の見逃してたら屋根に駆け上がってVHFのアンテナひっぱがして先っちょ尖らせて真言書いた幟つけてお台場へ仕置に行ってたかも知れないぞぉ。
■2002/4/19視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第八話「まわしもの」1996.2.14CX

 江戸へ戻る雲霧、舟でゆく木鼠、八幡堀
 町で岡田見かける山田、妾宅を嗅ぎつけられる。そこへ木鼠、八重にはすごい愛想いい。
 おもんの茶屋、「小兵衛の家」のセット。奥におかしら、裏手は水際、琵琶湖。千代と話すおかしら、最後のつとめの話、共に生きたいと願う千代に別の道を探すよう諭すが縋る千代。仁左の前歴を忖度し気を回す千代にお前は宝だと告げる。
 岡田とのツナギは煙管屋の利助通し二段構えで市ヶ谷八幡境内の万屋で。岡田、州走りに火盗の状況タレコミ。岡田は役宅で不自然な探りいれ怪しまれ、ガセネタかまされ尾行される。煙管屋にも万屋にもぴったりとつく見張り。州走りは異常感じおかしらに報告上げる。州走りとのツナギの際岡田は雲霧に会わせろと迫る。この密談は火盗に聞かれてしまう。同心・村田に尾けられる州走り、井戸に潜み遣り過ごすも水汲みに来たおばさんに見つかり追い詰められた末殺してしまう。
 これにより決定的になる岡田への疑い、窮した岡田は雲霧情報長官に上げ煙管屋の利助捕える出動の裁可求める。捕り物の際岡田は利助斬り捨て同僚の不審と雲霧の怒り買う。
 善後策話し合うおかしらと木鼠・州走り、大沢池堤。
 村田同心の通夜の晩、安部式部はこの日動きがあるとあたりをつける。もう来ている雲霧。八重の叔父夫婦と称し岡田呼び出す七化け(老婆の格好)と治平、役宅直近で走り出てきたおかしらが岡田を一刀の下に斬る。必死で追ってくる火盗、屋根に上がり逃げるおかしら、道で棒振り回し暴れる州走り、十重二十重に取り囲むも雲霧闇に消える。ここまでいって逃げられる、カワイソな火盗。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ三話「復習に散った桜吹雪」1992TX

 奉行所の庭で花見の宴、「水流添の料理」並ぶ。新シリーズに入ってずうっとお料理してる近藤正臣。満開の桜、木を丹精した植辰の思い出が語られる。
 かつての大盗・不知火の治平は足洗い植木屋に。そこへ不知火名乗る凶盗の出現、以前の手下・嘉助の仕業。父を獄門台に失った弥平次と共に植辰狙う。事情察したがらくた、時遅く植辰の弟子は人質にとられた上殺されてしまい植辰も深手負う。瀕死の植辰に見せてやるのに桜の造花作る我楽、ちょっとクサいぞ。仕置の手口も全員姑息なときの主水みたい。
 ロケ地、新吉さらわれた植辰と話す水流添のシーン、鎌倉の建長寺梵鐘前。 
■2002/4/18視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第七話「松屋襲撃」1996.2.7CX

 松屋の手筈を木鼠に問うおかしら。山猫の三次のことを尋ねられ微妙に空く間。
 松屋の庭で花を切っているお千代のもとへ駆け寄る治平老人、梅宮大社。三次に関する気がかりを告げる。松屋に呼ばれ七化けから千代への変わり身が鮮やか。
松屋から夜抜け出す三次を尾ける治平、助走も無しに塀を飛び越えるスーパーじじい。三次は河辰に入り松屋の図面渡す。福右衛門に宛がわれたおきねに溺れる三次。床下で聞いている治平。
 藤屋から荷背負い出てゆくおかしら、火盗が見張る中堂々と歩く。
 治平が尋ねる桑名の雲霧アジトの海辺の笠屋、「小兵衛の家」のセットと背景合成。うーんプロが作ってもああいうふうに境界線浮くか。治平の訪問に飛び出してくる六之助、おもんがツナギに走る。治平の報告聞き松屋のつとめを早め年内決行と宣する仁左のおかしら。
 河辰から出た三次、松屋に帰るところを火盗に見られる。おかしらからの手紙を読んだ千代、三次を使いに出すよう松屋に画策、虚偽の決行日語る。三次はそのまま福右衛門に報告、ツナギの手紙も渡す。
 水の無い広沢池畔に佇み州走りに三次の始末命じるおかしら。福右衛門の小賢しさ・三次の心弱さを思う。命を受ける州走り、握り飯頬張りながら一瞬手を止め叩頭。飯を食う仕草が独特のリズム。
火盗の動きも福右衛門の思惑も見通している雲霧。
桑名の笠屋に入る三次、六に詰問され追われ逃げる原には州走り、一瞬で殺。ロケ地嵯峨酵素。ふたもとの木から様子を窺う火盗の手先、気付かれ始末される。州走りの動き、動物的なるも鮮やか。
 夜釣りのおかしら、大沢池。今夜亥の刻決行を宣言。松屋の裏の墓地で見張る火盗全員に当身食らわせ始末するはおかしらと木鼠の二人だけ。強いー。松屋と千代の寝所にずい、と侵入、千代カタに松屋脅し金蔵の鍵渡させる。ふぅー原作よりかなりソフト…R指定になっちゃうもんねぇ。
 出先から取って返した火盗の山田、同僚が揃って墓地に首だけ出して埋められてるのを発見。松屋は山田の問いにも放心状態、お千代お千代と取り乱すのみ。盗られた嵩はと問われ「たった」一万両の答えに山田顔顰める。
 次なる仕掛に旅姿のおかしら、道中行きあう嫁入りの行列を見て微笑む。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ二話「夫婦喧嘩を犬が食った」1992TX

 魚河岸に早く着すぎた多吉、汀で小判拾う。同じ朝、土左ヱ門上がるに行き会う木暮、ホトケの手の小判そっと取る、嵐山公園の桂川。死体を見に来ている女、多吉の長屋のかざり職人留治に声かける、嵐山中ノ島橋。小判は偽金、死人はかざり職人、またまた貨幣偽造。
 留治を尾ける多吉、ならず者に襲われる鳥居本八幡宮。一味の腕には紅あざみ、諸国荒らし回った凶盗。
 賭場探る木暮、「留治の女」・紅あざみの壷振り・おこのを口説く。水流添はかざり職人に偽装し作業場へ潜り込む。町人のなりが似合わねー。すぐにバレるし。職人逃がしおこのの手引きで逃れ闇裁き。おこのは木暮庇い撃たれる。ちょっとテンション下がってる?

■ 服部半蔵 影の軍団 第16話「ヤバい女に手を出すな」1980.7.15KTV/東映

 全編火野正平day。
番台で馬鹿旦那落語ぶつ大八、怪我した女の頼みで使者買って出る大八、道中旅芸人の娘助けハーレム状態の大八、どうしたんだ煩悩の神でも降りたか。
 話の起こりは城代と次席家老の対立による安中藩のお家騒動。
 旅芸人の座長・おせんと親密になってゆく大八、幼児体験語り合いしんみりの広沢池畔。しかしいつもの通りの展開、火野正平と関わった女はみーんな不幸のズンドコ法則変わらず、大八逃がし斬られるおせん。来るなと制す表情に顔歪ませながら走り出す大八。しかも手紙の届け先は一家斬殺、捕われる大八。
 半蔵の制止聞かず先君の三回忌に出立の城代、二条城。城代を襲う予定の森、下鴨神社・糺の森。土中に潜んで城代の駕籠底から突き突き計画は息継ぎの竹を大八に発見され頓挫。せっかくいっぱい練習してたのにねぇ。わらわらと出てくる次席家老配下の忍衆に火薬炸裂させる大八。こらっ貴重なビオトープになんてことするんだよぅ。あそこは林床踏み荒らすのも駄目なんだぞ。
■2002/4/17視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第六話「張り込み」1996.1.31CX

 自室の床下に忍ぶ山猫の三次を叱る千代、前回の六の発言と相俟って軋む気配、伏線に。
 同心・高瀬らは手紙が盗まれたことを五日経って知り雲霧の力に慄く。
 おかしらと木鼠のツナギ、神社特徴のある形状。先の展望を語るおかしら、早々に一味解散し心利いたメンバーでシュミに走ったおつとめがしたい、江戸城とか、と気宇壮大。
 火盗、山田らも名古屋へ。長官ゆかりの大須観音近くの「方丈寺」を居と定める。分散して高瀬の宿を出てゆく火盗メンバー、雲霧は高瀬ら見張っていたおもんを外すという細やかさ。寺の破風から藤屋見張る火盗、寺の外観は嵯峨清涼寺、破風は大覚寺?
 婚礼の日取り決まり妾と縁切るのをせがむ千代、松屋はそれが終われば金蔵の仕組み教えると約す日を「あさって…」と呟く七化け。
 藤屋からの帰り、櫓の福右衛門とばったり会う三次、無理に三十両渡される。
 内祝を前にして金蔵の仕掛教える松屋、掛軸の裏の隠し扉開け紐引くと床の間がごごーっと後退、地下室現れる。なんか趣味に走ってるなー。
 内祝の席、城の侍に公家の作法をしつこく聞かれる千代、はじめはすらすらと答えるも次々と突っ込まれ窮し酒過ごした風にして廊下へ出る。「しつこい男だよ」とぼやく七化けを別の座敷からひらひらと招く手、おかしら。全面的にバックアップするとの言葉通り、さすがの大盗。おかしらの入れ知恵で侍の質問に見事答え場を切り抜ける千代。
 同じ頃、店の者に馳走が振る舞われている隙に金蔵調査に入る木鼠。床の一点を踏むと歯車が回りだし両の壁が迫ってくる。すんでのところで仕掛は解除。危機一髪ごっこでもするのか、松屋。
 火盗は見回りの途中櫓の福右衛門見つける。福右衛門は三次を脅し松屋への仕掛を聞き出すため自らの盗人宿・河辰へ連れ込んだところだった。三次は殴られたあと金と女掴まされる。
深夜、松屋に戻る三次、治平老人はそっとその懐中を探り小判見つける。
 木鼠と鍋をつつくおかしら、火盗が見張っていようと決行すると宣す。具体的に料理の薀蓄は語らぬものの旨そうな雰囲気がぷんぷんする、池波テイスト。

■ 江戸中町奉行所 第二シリーズ一話「闇奉行が帰ってきた!」1992TX

 花火の宵、屋形舟の上で丹哲に再度中町奉行就任を要請する「佐嶋さま」、あっさりと再開されるがらくた奉行所。魚屋が水流添宅に声をかけに行った際見せる尻っぱしょりで横っ飛びのお掃除姿がまさかラストのグロ画像の布石とは。
 丹鉄・おみよ・水流添が世情語る釣り船、大沢池。頻発する辻斬り。木暮が乗り込んだ上州屋での菊ちょんぱ事件と辻斬り被害者の数は一致。
戸田屋、上州屋と組み菜種油の値一斉八割増しの工作。寄り合いの席上反対した吉野屋、その夜に辻斬りに遭うのを水流添が大覚寺御殿川の石橋上で目撃。逃げる辻斬り、有栖川の中、大沢池落ち口からお篠が飛び出て行く手阻むも手傷負わされる。深追いを止めた水流添、北辰一刀流免許皆伝の腕って、言わなかった?五代様の御世なんじゃなかった?
その夜、上州屋で菊ちょんぱ出る。ちょんぱくんの正体は小番頭の巳之吉、主人を諌めるための行動。改心し戸田屋へ値上げ見送ると告げにゆく上州屋、帰り道に律儀に出る辻斬り、でも襲った駕籠の中は楽ちゃんで返り討ちに。
 若年寄・加納下総守邸へ入る戸田屋、大覚寺大門。黒幕判明し丹哲の闇裁きの命下る。十手置いてく我楽。
若年寄邸にまいないの生き人形届ける戸田屋、うきうきと手を取り箱から出そうとする霏々爺、箱から飛び出るは野太い声の自称世直し人形、我童の女装。片肌脱ぐと首筋と腕に施された部分白粉が地黒の肌との対比でくっきり。しまいに裾までからげて世直し人形、斬り抜ける。なんてものを見せるんだよぅ。近藤正臣の女装なんて…保存しとこ。事後、仲間に死ぬほど笑われる水流添、魚屋は鴨を絞めたような声で笑い続ける…。
EDバックのユリカモメ乱舞は鴨川

■ 新必殺仕置人 第32話「阿呆無用」1977.8.26テレ朝

 藍密売の罪着せられ殺される仁助、死体上がる「吉野川」は中ノ島橋か。母も亡くし江戸に出る残された娘・おみつ、観音長屋の日常に紛れ込みはたらく奇行は仕置料捻出のため。おみつに死んだ妹を重ねた正八、十両出しとらの会に掛ける。あー正ちゃん「夢想」引きずってるぅ。
 実は生きていて阿波屋伊兵ヱ脅している義父・仁助に巡りあうおみつ、正八が父を尾行していたのを怪しみ絵草紙屋に赴き仕置の密談聞いてしまう。主水、正八におみつを殺るよう命じる。義父に会いにゆき問い詰めるおみつ、障子の向こうで匕首構えている正八、そこへ阿波屋が乗り込んできて仕置人のことを話せと無体を働くも黙したまま自死。家の外では部屋に飛び込もうとする正八を押さえつける巳代松。
 阿波へ戻る伊兵ヱ、期限に間に合わず松をセリヌンティウスに仕立てて旅立つ仕置チーム。
阿波踊りの祭りの夜、群衆の中でひらひら踊る鉄と正八、伊兵ヱと手下を仕置、正八は持っていた徳利持たせ酔っ払いに偽装。グルの役人は路地で主水が斬。 ラスト、感傷的に笹舟流す正八、桂川
 
■2002/4/16視聴分

■ 江戸中町奉行所 第14話「我楽多たちの最後の賭け!(後)」1990TX

 がらくたと伊之吉のタッグで小判の金型と引替に一万両要求、「頭巾の殿様」一人で取引に来いと呼び出す先は木津川・流れ橋。舟と梯子小道具に橋周辺で珍しいやりとり。果ては朱鞘の人数出て我楽コンビと大立ち回り、金は見せ金、金型は偽物。この際受けた矢傷がもとでおしまの腕の中で息引き取る伊之吉。篠むらのまわりは朱鞘の手先で固められるが突然退いてゆく。伊之吉の死を見たおしまが北町に駆け込んだのだった。受けた与力は事が大きいからと言葉巧みにおしまを移送、駕籠で通りかかる門、山科随心院。北町与力はワルに垂れ込んでいておしまと共に殺されてしまう。あーあんだけ世話になっときながら人の情け踏み躙るから…。
 生き証人も証拠の金型も失った中町、頭巾の侍追う。使いの途中たまたま頭巾ちゃん目撃し不用意な詮索の挙句斬殺されるおさき、多助のもとへ辿りつきこときれる。今わの際のおさきの口から漏れる黒幕の正体。相手の大きさに丹哲、奉行所の存続ごと賭け登城のお城は姫路城。老中呼び止めるお廊下は大覚寺五大堂
 丹哲が小判鋳造所へ踏み込むと告げにゆく老中・酒井能登守邸、山科随心院。その夜、中町のマジの無駄飯食いのがらくた達に命じ町へ出て無目的にわあわあ騒ぎ回りながら練り歩かせる。そのアクションに悪人一同鋳造所に会す。そこへ討ち込む我楽コンビ、木暮はいつもの赤襦袢、水流添は九字染め抜いた白の着流し。がらくた総出でワル皆殺し。丹哲の「賭けたからには勝っても負けても中町は終わり」の言で〆、中町は閉鎖。
 水流添とお篠の別れ、流れ橋上。おさきの遺骨抱いて旅立つ篠。楽太郎北町へ復帰。魚屋は行商続ける。水流添は南町へ(大覚寺明智門)。足元に散る瓦版、がらくた奉行所深夜の暴走により閉鎖の経緯がイラスト入りで描かれている。中町の門、竹矢来で戒めてある。役所も閉門になるのか(笑)、閉門にしたほうがいいのが虎ノ門へんに溢れてるんだけどな、いっちょ竹で締めてくんないかな。

■ 雲霧仁左衛門 第五話「使い鳩」1996.1.24CX

 岡崎宿の手前の街道で手筈を語るおかしらと木鼠、続けて名古屋を示すビジュアル、縁日の背後に大覚寺心経宝塔。うーん派手な朱塗りが名古屋を表現するか。アングルも派手。
 薬種問屋・松屋の営業風景、一同に引き合わされるお千代。かたや密偵・お京を派遣する火盗、伝書鳩を伴わせる。名古屋に着く火盗同心・高瀬、病を得宿に担ぎこまれる。同刻、雲霧の配下・治平行き倒れて松屋に運び込まれる。千代走り寄り「一条家」の下男だと告げアドリブでお涙頂戴の再開劇演じる。人が去ったあと治平老人はむくりと起き上がり自分を連れてきた松屋の掛取り・呉作が引き込みの山猫の三次であることを告げる。
 松屋を訪ねる桔梗屋(木鼠)、千代を見て目瞠り驚いてみせたり松屋の勧める強壮剤のことで下卑た笑い声立てたりする。石橋蓮司、巧いのひとこと。傍らで千代が男たちの下品な会話に一瞬素に戻りふっと溜息をつく姿がインサートされたりして、描写が細かい。
 大須観音の縁日、丹鮮やかな派手な建物はほんもの。シーンすぐに切り替わり縁日をゆく木鼠の背後は心経宝塔。お松とおもんの酒肆・藤屋の奥にあるおかしらのアジトに報告にゆく。首尾語る木鼠に鍋からよそってやるおかしら、相対の細やかな表現も丁寧。
 木鼠の小頭に自分を松屋の引き込みに使えと迫る六之助、相国寺鐘楼。意のままにはならずクサる六、女たちの制止を振り切り町に出てゆく。
 高瀬同心は病臥のまま、医者にかかるが八両もの薬代吹っかけられ窮する。お京は金策に賭場へ。そこへ現れる六之助、当然尾行されてしまう。すんでのところで撒き藤屋に駆け込む。探し回るお京を逆に尾行する雲霧。事の推移を見極めたおもんは間一髪で伝書鳩を空に放つ。報告を聞いたおかしらは殺すか脚を折るべきだったがと呟き木鼠に善後策を指示。連絡手段を絶たれた火盗方は尾張藩町奉行に継ぎ飛脚を依頼するも中味見ちゃ駄目が引っ掛かって断られる、縦割り行政の悲哀…尾張は他藩か。奉行所、大覚寺明智門
手紙は結局お京が問屋場で手配し届けようとするも街道で網を張っていた木鼠に奪われる。丁々発止のやりとりが盛り上がってきて更なるドラマを期待させる。
 おかしらに激しく叱責される六、肝に響く大音声。桑名にゆき州走りの指示受けるよう命下る。一人前の苦しみを味わったろうと諭すおかしら、甘いっすよこの甘ちゃんなんも反省してませんぜぇ。
 火盗役宅に戻る鳩の脚に何も付いていないのを見てコンフリクト発生を覚る安部式部、火盗が動き出す。
 お千代が探る松屋の金蔵、一筋縄にはゆかず。蔵の数々が映し出されるひとつは伏見の酒蔵。金蔵にしちゃ背が高すぎるんじゃないかなー。

■ 翔べ!必殺うらごろし 第八話「足の文字は生まれた時からあった」1979.1.26テレ朝

 冒頭、先生がゆく木津川流れ橋。河原を歩いてきて次のシーンは橋上、行き会う女に足裏に生来の印ある女の所在を尋ねられる。女・おたみは飯屋で会った正十にも同様の問いかけし依頼する。
 役人に追われ逃げる途中崖から落ちるおさき、保津峡。足裏に「ふみ」の字浮かび上がるのを先生が目撃。
 郡代の役宅、大覚寺明智門。おさきが捕えられ相方の行方を責め問いされている。先生は真正面からおさきの現象に興味あるから、なんちて連れ出そうとする。意外にも諾す郡代。おさきの解き放ちを明智門前で待つ一行。正十は依頼者のおたみ探しに走る。走るは大沢池・放生池境の堤護摩堂前で見つけ引っ張ってゆく。あー正ちゃん頑張ってるぅ。
 先生、おさきをサーチ。サーチ結果;大勢の磔刑。近しい者の死。
おたみが先生に事情を語る、保津峡。自分が仕えていた駿河の庄屋に生まれた赤子・おふみ。父は代官・小堀勘兵ヱの圧政に耐えかね一揆起し処刑される。赤子を連れ逃げた庄屋夫人は子ごと槍で串刺しに。死児の足裏に生まれ変われとの祈り込め血で文字書く夫人。代官・小堀は今の当地の郡代。
 巡検使来るを知り牢の百姓を始末。その死体を運び出すのを見ている正十、大沢池の木戸。おばさんの隙見ておさきの病間に忍び巧みに幸吉の居場所聞き出す郡代の手先・長次。探り当てた幸吉の隠れている水車小屋の隠し穴におさきを突き落とし、郡代の部下が二人を槍で串刺しに。18年前の再現。
 先生、村はずれの野で太陽パワー充填、日の出と同時に走る走る、木津川堤。正十も後付いて走る走る、けっこう健脚。同刻、郡代一味も馬で堤を走る。徒歩では追いきれず堤下に転び通りかかったおばさんに水せがむ長次、桶は空。「今汲みに行くところだよ、すぐそこだ。おいで」例の水車小屋へ誘い出す。「とびきり旨い水だよ(刺す)末期の水さ」抵抗され手こずり揉みあい再度刺す、抜いたあと長次が転げ落ちるのはおさきと幸吉が殺された穴、「串刺しにされたらたまらないよ(穴に蓋する)」
 郡代の部下に飛び掛り落馬させ殴り倒す若、背後に木津川河川敷の茶畑の緑。郡代の乗る馬の尻をヨシで擽りぶっ叩き馬を猛らせる正十、仕事は理解できるがなんで背中にいっぱい孔雀みたいにヨシ差してるの?予備か?お洒落か?ロケ地は流れ橋左岸側の岸。現在はサイクリングロードの整備により様変わり。
正十が追った郡代は流れ橋上に。先生が向かってくる。郡代、河原へ逃れ巧みな馬術で橋の上から狙う先生をかわす。先生、橋のを上右に左に行ったり来たり。最後は橋桁にぶら下がった先生に蹴られ落馬、馬を先生に奪われ旗竿で串刺し。数多い流れ橋ロケでも珍しいシチュエーション。
 ラスト、一行がゆくのは大沢池堤。
■2002/4/15視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第四話「川止め」1996.1.17CX

 雲霧を逃がさぬよう各方面に手配りし道中詮議厳しくする火盗。それぞれ別個に名古屋へ向かう雲霧一味。
東海道・島田宿、突然の篠つく雨。おかしらの宿は厳重に守られた隠し部屋。お千代は松屋と脇本陣。雨やまず遂に川止めに。
 その夜、急ぎ働きの盗人、脇本陣に入り雲霧騙り殺傷沙汰、しまいに松屋の座敷にも押し入るがお千代の働きで退散。事後、気が動転している演技でへたりこむ七化け、内心の声とのギャップが笑える。
ニセ雲霧、引き上げの際六と州走りが隠れる小屋の前で「雲霧」「度胸のある女」などと話す。いきりたつ六之助制しあとを尾けに出てゆく州走り、雨中の走り・ギャップ飛び越す時の諸手上げる仕草、やはり独特。
ニセ雲霧一味の浪人、寺子屋の主・沢田を見て驚く。州走りはおみつが共にいるのに驚く。その隙にニセ一味を見失い失態に咆哮する州走り、獣役者真骨頂。
 翌朝、火盗への早馬が走る、桂川堤。河畔の竹林が特徴的。★追記 早馬の川堤は京都府八木町山室。竹林は大堰川の水害防備林。
雨に倒れたおみつを救った沢田浪人、亡くした娘に面影重ね親身に病身のおみつの世話焼く。その庭の向こうをすうーっと通るおかしら。
お千代の方、容疑者の面通しの席に。引っ張って来られたおかしらを見てそれまで告げなかった盗賊の特徴を話し出す、おかしらへのツナギ。
沢田浪人が通りかかる大沢池畔、ニセ雲霧一味の浪人が仇と斬りかかって来る。傷ついた沢田を運ぶ小頭、瀕死の沢田から離れぬおみつに苛立つ。
偽者の押込み当夜、マントを翻し現れるおかしら、血見るつとめは許さんと瞬く間に四人仕留める。事後の横顔、マント着てざっざっと去る姿、鉄の面影が。仕留めた四人は翌朝川会所に吊るされているのを発見される。詮議の火盗改方同心・高瀬はそれを雲霧の仕業と確信、宿役人に川止め延期を依頼。
松屋と神社に詣でるお千代、今宮神社。松に結んだ色付きのお御籤でツナギをとる。おかしらの指令は川止め解除。お千代、退屈をにおわせ早く名古屋で嫁入りしたいとつついた途端めろめろの松屋、役人とこへ走ってく。即座に解かれる川止め(笑)。
 旅姿でゆくおかしら、盗賊改同心に人相書き見せられ覗き込んだりご苦労様と言ったりの「一般人の演技」笑わせる。
宿はずれ、木鼠が仲間の動向を報告、一人残ったままのおみつの処置について指示仰ぐ。そのまま座り続けるおかしらのもとへ寄ってくるおみつ、沢田が亡くなった旨告げ許しを乞うのにひとこと「行こう」と声かける。複雑な泣き顔のおみつ、多くを台詞で語らせぬ芝居、渋い。
ラスト、汀をゆく道中姿のおかしら、琵琶湖(北湖)畔。

■ 江戸中町奉行所 第13話「我楽多たちの最後の賭け!(前)」1990TX

 新造小判の評判の報告を篠むらの奥座敷で聞く丹哲、世情をぶつぶつぼやいた挙句霊界の話はじめる。あとで多吉に霊界おやぢ呼ばわりされてる。どこまで何の冗談か判らぬ丹哲。…。
 木暮の馴染み・柳島のおしまは情人の伊之吉に小判の型渡され戸惑う。成り行きで伊之吉助けるがらくた、朱鞘組は賞金までかける。木暮橋渡しにおしまと連絡とった伊之吉、小判偽造の企みを告白。
多吉が忍び込む朱鞘組首領・西尾邸、妙心寺。後段次回。

■ 斬り抜ける・俊平ひとり旅 第20話「作州炎上」1975TBS

 18万石浮沈の際に狂乱の態やまぬ馬鹿殿と奥方。俊平対策に大わらわの重役たち。森伝八郎は太一郎を死守せよと命じられ阿呆な羽目に陥ったことに苛立ちまくり。
 包囲網かいくぐり城下へ侵入する俊平と弥吉。次席家老は殿に諫止の切腹…無駄だって。
俊平、城の塀にでかでかと呼び出し状朱で書きなぐる。弥吉は民衆を扇動。
家督相続を餌に太一郎連れ俊平の指定した峰の原へ赴く伝八郎、俊平に一槍つけるも返り討ち、怨念のこもった俊平の太刀受ける、ロケ地嵯峨酵素。太一郎連れ去る俊平と弥吉。紫野の腕の中で母に会えると息引き取る伝八郎、泣いてるんだか嬉しいんだか判然とせぬいつもの表情のまま。やはり岸田森はこうでなくちゃ。
 太一郎に事の経緯の全てを語り藩主斬る決意を告げる俊平、弥吉に奥義書託し太一郎の養育頼む俊平、巻物地に叩きつける弥吉、君が正しい。
 能舞台の柿落としの宵、城内に忍び込む俊平、奥方人質にとり城の奥深く斬り抜ける。奥座敷、家老も殿も仕留め斬奸状残し去る。その後お家御取り潰しとのテロップ重なる。
 太一郎負い街道をゆく弥吉に追いつく俊平、一行野に消えペリー来航の兆し告げるナレーション重なり終劇。
■2002/4/14視聴分

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ四話「木の実鳥の宗八」1997.4.16CX通算113話

 富岡八幡宮にうさ忠連れ詣でる平蔵、ロケ地は石清水八幡宮。参道で財布掏られる直参・御先手組頭の宮口伊織。スリの捨てた財布からはどこぞの大店の間取り図が。
与力を宮口宅に派遣し探り入れるも言下に否定される。スリの宗八の身案じ芝居うち脅し外出を止める鬼平。宗八のヤサは「小兵衛隠宅」のセット?元締に相談に行くも鬼平の名出した途端叩き出される宗八、その席にいた歯医者が伊織と関わりのある上方を荒らしまわった盗賊、ファンキーなロン毛で表情にチック入った見るからに変なヤツ。掌で胡桃ごりごりやってるし。怪力系か。自死まで思い詰めた宗八、今生の名残にと昔馴染みの女郎探す。
 平蔵と奥方の雑談からふと伊織とつながりのある店の名出て動き出す火盗。見張りのシーンで映る白塗りの塀、あーここ雲霧のおかしらが刀売ってたとこじゃん。うーどこかな。金戒光明寺じゃなかったし。
 宗八、女を見つける堀端、八幡堀。女の家の前の橋、セットと中ノ島橋を併用。
 騒動の末大童になった伊織、懐紙に短刀置き黙して去る平蔵。一方ほうほうの態で橋に手かけ上がってきた宗八の手取り助けてやる鬼平。さしのべられた手が鬼平のものと知り「鬼平だぁ」とくしゃくしゃに顔を歪める宗八のシーン、秀逸。
■2002/4/13視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第三話「兄いもうと」1996.1.10CX

 因果小僧奪還の件で内通者の存在疑う安部式部。岡田与力には見張りがつく。縁日をゆく岡田、尾行の岡っ引を締め上げる、北野天満宮の紅殻壁。妾宅に戻る岡田、八重はおらず木鼠が座っていてしばらく慎重に行動するよう要請。妾は既に他所に移されている。岡田、役宅で若手に調練の長官の場に割って入り柔術を披露し若いの締めて日頃の自分への陰口を非難、自分も改めるが偏った重用の話へ持ってゆく。柔術の構え、なんだかカンフーみたい。あちょぉーって言ったら似合うぞ。
 因果小僧の人相書きの高札立つ。見に来ているおかしら、頼まれ読み上げる。雲霧に対する庶民の評判は上々。その流れで木鼠と名古屋の豪商への仕掛の算段、木鼠の回想、公家の若後家という設定でお千代を巧みに松屋善兵衛に勧める小頭。うわぁこんな愛想のいい石橋蓮司初めて見るよぉ。
お千代、飾り立て磨かれている座敷、錦水亭。おかしらは八条池に張り出した手すりに腰掛け不安訴えるお千代に力強くバックアップを請け負う。
 六之助、母の命日に参る墓でならず者に襲われる娘助ける。娘をつれて逃げるは大沢池・放生池境の堤、船でゆくのは大沢池。州走りの道具屋のアジトに連れ込み身の上聞くと大火で両親と共に死んだと思っていた妹らしき話が出てくる。「おはる」がしんみりと語る泣かせるエピソードの数々、また守袋の中、油紙に包んだ二親の名書いた古紙まで見せられすっかり確信持つがこれが火盗の活け込み。高札見た幼馴染のいろはの伊助の密告による情報に基き仕掛けられたもの。木鼠、守袋と書付を鑑定、家も確かめにゆく。前回同様女たちに助けてやれと突き上げられるが道具が揃いすぎて怪しいと渋る。六の「妹」おしのを狙ったならず者「五郎蔵」邸には火盗がいーっぱい詰めて雲霧襲来を待ち構える。その邸を眇見するおかしらと木鼠、罠の気配を看破。その頃岡田与力のタレコミで活け込みの仕掛バレる。「妹」の座敷は蛻の殻、六追いかけ激情のまま殺してしまう。その足で密告者の伊助のもとへ走りこれも殺してしまう。これを横で見ていたうちの相方、またまた「ほらこいつや皆こいつに振り回されてるんやどうしようもないわこの男」と突っ込んでいる。でもねぇ、このおっちょこちょいいなきゃ話は雲霧、また見事に盗みましたね、鮮やかですねハイサヨナラサヨナラサヨナラって感じで起伏もなんもなくなっちゃうじゃないよぅ。
結局空しく夜明かす火盗、役宅門前には錦裂れ掛けた早桶がふたつ、「手厚く葬られたし  雲」の状添えて置かれてある。男女で布の色分けてあるという丁寧さ。こんな小道具にまで心配りが。
 いよいよお千代が松屋に伴われ名古屋に。諸国に散る仲間に指令が飛ぶ。ひとり名古屋に向かう仁左衛門、旅姿。道中、葬列に行き会い頭垂れ黙礼。台詞無しでも十二分に語られる内面描写、濃い。街道は北嵯峨?稜線ぼやけてて判りにくいよぉ。イジワルぅ。
 EDにも鳴るテーマも渋過ぎ。

■ 江戸中町奉行所 第12話「非情の影狩り!」1990TX

 米の暴騰に怒る民衆、影の老中・久世長門守と秋田屋が組んだものと語る多吉、お篠探りに入り念書盗み出す。気付いた秋田屋、慌てて駆けつける下総関宿藩上屋敷、大覚寺大門。長門守は中町の仕業と見当つけ中町の同心・小森を使い同心身上書持ってこさせる。でも褒美くれないで斬っちゃうの。
 女郎屋で襲われる木暮、敵唱の妓殺され多勢に押し包まれ橋上より川に身を躍らせる、嵐山・中ノ島橋。セットとのレイヤー。同刻、中町同心・谷岡も襲われ捕われて中町の秘密組織についての責め問い。
 急告げる事態に一同に会すがらくた+お篠、前回も使用の漁師小屋、広沢池か?念書は自分が預かると死も覚悟の水流添に告白めいた話をするお篠、いつも朴念仁役の近藤正臣、期待裏切らず野暮な「あんたにもそのうちイイ人が」発言。
 組屋敷前で襲われる女救う水流添、甲斐甲斐しく世話焼く姿が…あんまし可愛くないわ。女は川越藩馬廻役の妻女・お吟と名乗る。水流添の亡妻も川越の出、いよいよ怪しい。か弱い女には弱い水流添、親身になり篠むらへお吟を預ける。同心二人の屍が晒される事態にツナギとるがらくた、お吟を怪しむ木暮。書付盗って長戸守のもとへ急ぐ手下の忍・お吟、大沢池堤をゆく姿に残した手紙のナレーションが重なる。しかし手にした念書は花押の無い偽物、長門守に責められ意を決し水流添宅に舞い戻るお吟、我童の刃を我が胸に導き事切れる。うわー女殺したら怖いよこの人。
 縁日をゆくおさきと多吉、魚屋拉致される。闇裁きにゴーサインの我楽+お篠。大覚寺門前の石橋に爆竹仕掛け見張りまいて侵入。我童スカウトしようとする爺に耳貸さずバッサリ。なんかいつもより念入りに斬ったような。
 ラスト、雨中相合傘のもと再びお篠の遠回しな告白、ここではとんでもねー野暮天の朴念仁がご覧になれます。
■2002/4/12視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第二話「狙われた男」1995.12.14CX

 因果小僧、駒寺の利吉に目撃され火盗の密偵・鹿伏の留次郎にチクられる。
雲霧情報のもたらされた火盗改役宅では与力・岡田が長官の叱責受けクサっている。
その齟齬に目を付けた雲霧、おかしらと木鼠の密談は治平の操る舟の上、桂川大堰上の湛水区間。
飯屋で女と金の相談している岡田与力、七化けのお千代が聴いている。店を出た岡田に道具屋だと告げ腰の印籠を買い取りたいと巧みに連れ込む店には州走りが物腰柔らかに座っていて鑑定し15両の値をつけ金を渡す。本田博太郎、仕舞人の頃とは格段に落ち着き深み増した風情、でも目上に返事する時の特有の口癖「へぇーい」に直の「よぉーん」の面影が。
 留次郎と利吉がつなぎをとる寺(宮さんかも)、床下に特徴的な構造物、鬼平でもよく使ってるんだよなー。調査のためキャプチャ。★追記・しののめさん情報*高雄の神護寺。
因果小僧が「見られた」船宿「佐原屋」は八幡堀のほとり。六之助と一緒に出て来たお千代まで見られてしまう。二人の舟がゆく近江八幡の水郷、後をつける留次郎に気付いたお千代、舟を回頭させ留次郎襲うも因果小僧は制止聞かず殺っちゃう。軽率なヤツぅ。留次郎の死体上がる川原、木津?桂?川岸と木杭だけでは難しいよぉ…流速・流量けっこうある。岸は粗い礫、汀角度急。
佐原屋始末する雲霧、足並み乱れず散開。油撒いたアジトに仕掛けた導火線見つめる木鼠の凍てついた目が印象的。佐原屋は爆発炎上。派手ー。
 岡田与力を籠絡にかかる七化けと州走り。怪しみ斬りかかる岡田に二人して刃を向ける仕草、シャープ。金と女、堕ちる岡田。タレコミは利吉の情報漏らす。しかし所在は判らず。
その時点で労咳悪化し死ぬ利吉、これを見て罠をかける火盗、知らずに葛飾へ探しに来る雲霧一味。雨びしゃびしゃ降ってる。咳き込む男を利吉の実家に入らせ嵌める。引っ掛かる雲霧、室内乱闘の末捕まる因果小僧。
 精霊流しの宵、「六の霊」と描いた灯籠流そうとして女たちの総スカン食う木鼠の小頭。
 岡田与力の妾宅に現れ火盗役宅牢屋に火かける刻限告げてゆくおかしら、迫力。火の回る牢、慌て騒ぐ侍たち、そこへ隣家の主と称し侍火消し装束で乗り込んでくるおかしら、牢の鍵掛け矢で壊し因果小僧救出。その際、六之助が「小頭」と声かけるのを見て横で「阿呆か誰か聞いてたらエラいことなるやんけなんちゅう男や許せん」とぼやく相方、お前は田舎芝居の観客か。
おかしら、出てゆく際火の用心をと告げていく憎体さ、あとで本人も荒事と述懐。
 事後、こころなしかふるふるしながら雲霧捕まえるまでワシは辞めんと宣言する安部式部。
 ラスト、おかしらとつなぎとる木鼠、南禅寺三門

■ 江戸中町奉行所 第11話「闇の元締を消せ!」1990TX

 がらくたが内偵中の天満の五郎蔵、江戸を売る前日の夜一味まるごと血祭りに。報を聞いたお篠、最近金で殺し請け負う輩がいるとの噂を口に上す。
 情報蒐集のためちんぴら追い回す我楽コンビ、今宮神社東参道〜東門〜石橋〜境内。
浪人・平田又四郎が佇む石段、黒谷・金戒光明寺本堂前の石段脇の鐘楼。多吉が声掛け篠むらへ連れてくるとトーハチ拳で大騒ぎ、我楽と呑む。
調べの末東海屋を見張る木暮、平田が共に出てくるのを目撃。その晩目付・岡村を斬る平田。
夜、酒を提げ平田宅訪問する水流添、しんみりと話す。木暮は料亭で芸妓に頼み芝居うち東海屋の会談相手の名聞きだす。普請奉行(笑)米倉外記。平田には元締・東海屋から水流添仕置の命下る。
 平田と水流添、決闘の石段、粟生光明寺?くろ谷?暗くて判らん。立会い、一合にて決す。
わるものの座敷ではお篠が東海屋の手先ひょいっと座敷に引きずり込んで「仕置」、こういうタイトルの回にわざわざ必殺色の濃い手口でぇ〜。
 ラスト、平田埋めた土饅頭に酒かけ祈る我童、桂川畔。
★追記・しののめさん情報*決闘は粟生光明寺。
■2002/4/11視聴分

■ 雲霧仁左衛門 第一話「おかしら」1995.11.29CX

 冒頭、雲霧の盗みの様態を説明するシーン、長岡天神八条池をゆく船、舳先に木鼠の小頭が乗る。
タイトルクレジット出るなか、ねぎま鍋作って食うおかしら。
 盗賊改の密偵・かつての雲霧の手下・鹿伏の留次郎がヤサを吐き急襲するも蛻の殻。盗賊改の失敗を語るナレーションに重なる池、広沢池。水半ば抜かれサギだらけ、対岸に見える民家は世界救世教。
 武蔵屋の息子の婚礼の夜、花嫁は雲霧一味の七化けのお千代、付き添いの近江屋は木鼠、眠り薬入りの酒の桶届けるのは因果小僧、受け取る下女おみつ、いったい何人引込み入ってるんだ。眠りこける武蔵屋一同、鮮やかに盗み出す精緻な動きが丁寧に描写される。
 七化けの情報を盗賊改に語る留次郎のシーンに重ねて、八幡堀をゆくお千代。
 因果小僧とお千代がおかしらのもとへ赴く船、大沢池天神島北付近、浜に上がる場面では八幡堀へスイッチ。雲霧のアジト、厳重な仕掛。
 度重なる失態に火盗改長官は辞任、新任は安部式部、あら旗持ってないのね。
 医師・竹村玄斎を狙う雲霧、富の市を派遣。
お京の茶屋に上がる草間の勘蔵、障子に揺れる水紋、錦水亭。勘蔵が仲間とつなぎをとる南禅寺三門。竹村の番頭の女房襲う相国寺鐘楼。女房は竹村邸門前に辿りつき州走りの熊五郎の眼前で絶命。
女たちが洗濯している小川、上賀茂神社ならの小川。因果小僧が来てからかうところへ州走りが石投げて合図、川の中を走る二人、映像スイッチし別の川へ(場所不明、植生から近江?)。竹村邸での出来事を話す。
 草間の勘蔵はかつて雲霧が縁切った盗賊、お京は火盗の密偵、思惑が三重に重なる話をうまく処理して過不足なし。
 路傍で刀売るおかしら、安部式部と対峙、緊張の一瞬。
外道はたらく勘蔵を制止し頂くものは頂こうとする雲霧一味。竹村邸に押し込む勘蔵たち、お京の報告で詰めていた盗賊改と乱闘に。場から逃げた勘蔵を取り囲む雲霧幹部。諫止聞かぬ勘蔵を斬り捨てる。おかしらは乱闘に乗じて蔵の錠の型取るように命じる。捕り方に紛れ州走りが鮮やかに型取って来る。錠前を仕上げその夜のうちに竹村邸に侵入る雲霧一味、水も漏らさぬ手口、殺傷無しで850両盗む。
激怒する火盗改、木戸を閉じ虱潰しに人別を改める。釣りをしていたおかしらと州走り、役人の姿を見て池に潜る。
 さすがの見応え、贅沢に使われるロケ地、おかしらの山崎努の渋さに加え石橋蓮司・本田博太郎・池上季美子等脇役陣がイイ。こんなのが十数回見られるなんて感激。

■ 江戸中町奉行所 第十話「死を招く愛の地獄」1990TX

 篠むらのおさきに言い寄る遊び人雪之助、頭割られ刺され小倉屋の前で殺される。多吉の友人が下手人として引っ括られる。
北町のやり口に疑問持つがらくた、楽太郎が探りに北町へ一時復帰。
つなぎとるがらくた、黒谷・金戒光明寺
水流添と小倉屋の内儀・おこまが行き会い事情聴く、今宮神社。おこまを嵌めてみる水流添、呼び出す妙光寺、ううどこか判らん。キャプチャ。雪之助と遊んだ事情打ち明けるおこま。自らの推理を話す水流添。
 事態進み殺害現場目撃した小倉屋の妾の妹、妾、おこま皆殺しにするマイティー小倉屋。
奉行からの命は「叩っ斬れ」。おいおい丹哲あんたさっき小倉屋から二百両ほど貰ったろあれはイイのか。
と思ってると仕置に現れた水流添が「返す」じゃらじゃら。
 ラスト、ならの小川に足漬けて涼む水流添、西瓜冷やしてる。そのカッコのまま白玉買って食べる。パタナイズはほぼ済んだか。

■ 服部半蔵 影の軍団 第15話「地獄を招く妖僧」1980.7.8KTV/東映

 あのファンキーな衣装の山海塾もどきは荒野聖の一派・外道衆っていうらしい。前回からさらわれたままの幼君、悪企みに加担の紀州候の居室にはみかん山盛り(笑)。ぽそぽそ食ってるのはひょっとして梅干か。いったい和歌山をどういう目で見ているのか。
 半蔵一行のゆく峠道、山なみに伊賀の里のテロップ入る、谷山林道。伊賀の里で人集めする半蔵、二尊院。石段中央の手すりは竹で覆ってある。紀州目指す山中で迷う一行、巫女集団に会い道聞く。その夜の巫女の舞のリズム、神聖さのかけらも無い河内のだんじりのリズム。
 ゲスト出演の蛾次郎と火野正平の助平コンビ、妙にハマる。しかしなんでそんな時だけ大阪弁なの。
 紀ノ川上流という設定の峡谷の絶壁登る一行、保津峡。半蔵、槍で射られ川に落ちる。
頭亡き後けなげに手筈整える大八、乗り込む和歌山城、本物。鉄の籠に上様仕込んで水責めする城代家老、危機一髪で現れる半蔵、外道衆見掛け倒しで弱いー。幼君横抱きにして天守の上に上がる城代、なんなんじゃおまえは。救出した上様に懐かれる半蔵もちょっと泣き入る。でも一族の赦免は無いのね。
2002/04/11 Thu  江戸中町奉行所/新必殺仕置人

■ 江戸中町奉行所 第九話「おかめの涙」1990TX

 盗賊一味の密談聞いてしまい扼殺される水茶屋女・おらく。身を売って亭主と子供養っていた彼女の悲哀と亭主の嘆きがたっぷりと尺とって描かれる。
底辺の民の嘆き取り上げる、やはりこの作は必殺テイスト、かのシリーズに捧げられたオマージュともとれる。
楽太郎がおらくの亭主に仇を討たせようとするシークエンスも冗長と言ってよいほど執拗に描かれる。
 ラスト、山門に腰掛けところてん食うがらくた、くろ谷・金戒光明寺三門

■ 新必殺仕置人 第31話「牢獄無用」1977.8.19テレ朝

 ターゲットの一人が南町の牢に。巳代松が送り込まれる。
その牢でターゲットの十郎太は奉行人質に立てこもるという派手な展開に。実は与力とグル。
主水と加代がつなぎとる大覚寺御殿川・勅使門前の石橋。正八走り寄り渡海屋(ワルの一味)の所業を伝える。
松っぁん、囚人服から正八の着物に着替え仕置きに…裾のへんが寸足らず。
主水は囚人の着物着て斬、あとでも一回出てきて与力を斬、殺陣かっこいい。
鉄、鳴海屋の廃屋の闇から手のばし渡海屋を殺。
ワルの与力に今井健二、この人の悪役好きー。
松の代わりにテッポで仕置すると意気がる正八をからかいに来る鉄の仕種、サイケデリック。時代か。
2002/04/10 Wed  江戸中町奉行所/翔べ!必殺うらごろし

■ 江戸中町奉行所 第八話「禁断の愛に泣く女」1990TX

 思い切り怪しい医師・宍戸龍山。朝倉藩出入りの医者辻斬りに遭う上屋敷門前、妙心寺?
後釜に座る龍山、朝倉邸は大覚寺大門。朝倉の殿様はお篠の伊賀での昔馴染み、回想シーンの野遊び、広沢池観音島、お篠の握り飯頬張る朝倉新八郎。
殿の身に危険が及ぶを案じるお篠を気遣い動く水流添、薬種問屋連行する大沢池・放生池境の堤
 事情を知った殿様、ワルの制止振り切りお馬でトンズラの大覚寺大門、でも馬つないであるの有栖川、目と鼻の先。
朝倉藩江戸家老と糞医者、がらくたに偽手紙で呼び出される。家老は大覚寺心経宝塔前で木暮とお篠が仕置。医者は嵐山・中ノ島橋で水流添が斬斬。
 お篠と殿の別れ、大覚寺五大堂縁先。

■ 翔べ!必殺うらごろし 第七話「赤い雪を降らせる怨みの泣き声」1979.1.19テレ朝

 お狩場に降る赤い雪、泣き叫ぶ山番仁助の娘・お雪。諸大名の使いが門前市を成す陶夢斎邸、大覚寺明智門、正十騙り働き小銭稼ぐ。
お雪をサーチする先生、サーチ結果;火と煙、血。捨てられた雪の川。お狩場の窯跡もサーチ。でも狩場ゆえ禽獣の念も入り難渋、そこへココ掘れ正ちゃん鍬持って登場、窯跡を欲に駆られて掘る掘る。山番に見つかり逃げる途中正十罠に足とられ捕まる…山番が仕掛け置いてる時にああ火野正平がかかるんだなと思ったその通り。
 先生と正十が連行される晒し場、柳谷?お雪が陶夢斎の孫だった身上が知れ追われる仁助一家、惨殺。おばさんが半狂乱で抱き起こすお雪、死んだ筈が目開け空を指差す。降りしきる赤い雪。これを語る毎度のオカルト解説、あろうことかポルクーガイストと発音。なによソレ。
 狩の朝、野原の向こうで鶏放り投げ勢子散らす正十、幔幕の中に漂う香ばしい匂い、おばさんが肉焼く煙。誰何する役人に「見ればわかるだろう、御狩場焼きだよ、旨いよ、どうだい(焼鳥差出す、食い乍ら出所を聞く役人に)そうだよ(刺す。念入りにずぶずぶ刺す)、こうやってね(抜く)簡単だよ」
 先生、超能力で馬猛らせ侍振り落とす。その馬に乗って旗竿で流鏑馬。ロケ地、嵯峨酵素
2002/04/09 Tue  江戸中町奉行所/斬り抜ける

■ 江戸中町奉行所 第七話「闇に消えた女」1990TX

 追剥の出る川原、多吉が駆けつけると褌一丁に剥かれた爺、島抜けの八五郎の仕業、桂川
八五郎が浪人に襲われる、大覚寺護摩堂前。背景に灯ともる料亭のセット、石仏が見えなければ騙されたかも。
水流添と木暮が南町与力を詰問する、相国寺鐘楼。与力撃たれて死亡。証拠の鉄砲持って大御番組頭松平右京介邸に乗り込む水流添、ここでの右京側室の立ち居振る舞いが伏線に。行儀わるく足崩したり点てた茶の味が変だったり。どんな点て方をしたんだ気になる。
佃の八五郎の生家、広沢池畔にセット。
事の起こりは右京介の昇進工作資金、八五郎を唆した女郎、側室に納まる。
水流添の探索の話漏れ聞いた八五郎、女に会いたさで松平邸に忍び込むが殺される。実はおとよの側室、えっぐい女。
 八五郎の枕頭、灯を扇で消す水流添、闇裁きの合図、必殺テイスト。松平邸に乱入、皆殺しー。近藤正臣の殺陣、背後の側室ぐるんと腕回して斬る凝ったもの。

■ 斬り抜ける・俊平一人旅 第19話「黄金振舞」1975TBS

 舞台大阪。弥吉、おせん(中村玉緒)に財布掏られる。これが縁でおせん方に転がり込む俊平。当初は役人に売ろうとするが俊平の腕に阻まれ儲け話に乗る羽目に。
作事方の株買い大阪城に送り込まれる弥吉、コミカルに描かれる。大阪弁喋れる設定を語るに蘭語まで持ち出す(イカズゴーケとかヤラズボッタクーリとか変なタームが)。役所での正ちゃん、飛ばしてるし。
ロケ、本物の大阪城、山里廓付近
俊平の今回の狙いは大阪城の金蔵。コミカルタッチの盗人ぶりが見せる。陰惨なこのシリーズには珍しくアカるい話。でも盗った金庶民に斬奸状つきでばら撒く暴挙にキレた幕府、作州松平に圧力。結果、菊の遺児・太一郎の命を餌に俊平をおびき出す高札が立つ。俊平、約定の作州国境へ。
 ウケ狙いのドラマもここで途切れ再び陰惨な悲劇へ、次回ラスト。
2002/04/08 Mon  江戸中町奉行所/鬼平犯科帳

■ 江戸中町奉行所 第一話「裁きは無用!」1990TX

 元長崎奉行・丹羽遠江守が中町奉行所設立にあたって闇裁きの面々をスカウト。各々お篠に急襲かけさせて腕を試す。
 盗人宿の疑いのある西鶴寺の縁日、嵯峨清涼寺。水流添侵入を咎められる。寺で匿っている盗賊達に女宛がうのに町衆攫ったりする。女房探しに入った男は殺され夫婦でドザエモンの上がる、嵐山・中ノ島橋
 寺への疑義を上役に糺すも自重を求められ南町に見切りつける水流添、寺社奉行への働きかけの約と引替に中町へ。しかし寺社奉行は悪党と通じており盗賊とつなぎを取る。
 中町設立の経緯を語り、起こりから腐敗の温床の現実に怒り闇裁きを宣する丹哲。
 西鶴寺を出て江戸を出んとする盗賊一味、行者の風体で渡る木津川流れ橋。前後を木暮と水流添が固め多吉は橋下で待ち構える。当然皆殺し。
 夜、金を受け取りに来た寺社奉行と坊主もバッサリ。お篠も加勢。ほぼ必殺ノリ。殺陣もなかなか。

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ三話「妖盗葵小僧」1996.9.4CX通算112話

 大身旗本の格好して商家に押し入り金品奪った挙句女房に無体をはたらく凶盗・葵小僧が横行。羽織には葵の御紋。
 被害者の一人が入水するのをうさ忠が救う、広沢池。その女と会い心をほぐす平蔵、鰻食う顔が秀逸。滋味噛み締める表情の変化に腹減る。
 次々と出る被害者、娘を守ろうとして殺される者や二度入られる家まで出る始末。三度の出現を張る盗賊改、正体は向かいの骨董屋のぱちぱちパンチ。島木氏、こんなところで見るとは。ふぅん。
 出役する平蔵、白州で今までの女の名暴くと嘯く葵小僧を一刀の下に斬り捨てその夜のうちに手下も処刑。独断に非難の声上がるも役目柄と平然の鬼平、渋い。
2002/04/07 Sun  江戸中町奉行所/鬼平犯科帳

■ 江戸中町奉行所 第六話「不幸を背負った女」1990TX

 木暮楽太郎、悪辣な茶坊主・珍阿弥探索中に出会うは昔の女・おぶん。別れたあと不遇の限りを尽くしていた。
おぶんがゆく大沢池堤、木暮が声掛け助力申し出るも時隔たり通じぬこころ。
 大店の弱み握り強請る珍阿弥一味、その起こりの大店の息・房吉が考え込む大沢池畔の大木の根方、幼馴染の中町の新米同心・若尾は事情知り悲憤慷慨、珍阿弥を召し捕るも圧力かかり解き放ち。
 並行して語られるおぶんのストーリィ、遂に男を刺し獄門に。晒される姿を奉行所からの帰途見染め己がものにせんと画策、あんぼつ駕籠に乗せられ移送のおぶんは珍阿弥宅へ。
 珍阿弥一味の復讐、惨殺された同心・若尾の枕頭で蝋燭の火握り潰す水流添、奉行にも図らず闇裁き。「仕置」、完全に必殺テイスト。お篠は濡らした手拭で転ばしたあと簪で刺すし。トランペット鳴ってるし。障子に映る水流添のシルエット・木の葉隠れのライト&シャドウも必殺してる。
 ラスト、おぶんを見送る木暮、広沢池

■ 鬼平犯科帳 第六シリーズ四話「墨斗の孫八」1995.8.16CX

 二月に視聴、補遺。
摩気橋、橋脚に木の覆い付いてる。壬生義士伝でも同様の覆い付いてた。
木津川流れ橋も改修中、しばらくは落ち着いた風情は望めないかも。
2002/04/06 Sat  江戸中町奉行所

■ 江戸中町奉行所 第五話「大奥に棲む魔物」1990TX

 恋人を殺された越後屋の娘・おとせ、身投げしようとするところを水流添に制止される、嵐山・中ノ島橋
殺しの現場見にゆく水流添に木暮が声掛ける北野天満宮、設定は神田明神下。
おとせに大奥に上がれとせっつく姉・お伝の方、将軍の寵愛薄れおとせを傍に上げ世継を得んと画策。
 おとせの母が身の回り品届けようと外出するのを待伏せる輩を木暮が追い払う、大沢池五社明神付近。
 お伝の方が「代参」に赴き若年寄といちゃつく谷中の末寺、不明なるも特徴アリ、キャプチャ。
 事態進まぬのに焦れたお伝の方、越後屋をお犬様でハメておとせをおびき出そうと荒技に出てくる。
 丹哲、仕置にGOサイン、大川の燈籠流しの日に若年寄とお伝の方心中に偽装して殺っちゃおうと水流添と相談。おいおいそりは悪人の手口ぢゃないのか。
 木暮くん、いつものように片袖抜いて大立ち回り。下には真っ赤っかの女物の襦袢。
 水流添、呵呵と笑うお伝の方に尼で許してやろうと思ったがアカンとばさー。そのまま行っちゃう。あれぇ心中偽装とかはどうなったんだよぅ。
 ラスト、おとせの様子を見に来る丹哲・木暮・多吉、一人いない水流添を「鳥か魚と遊んでるんじゃないの」呼ばわり。魚は釣りとかあるだろうけど、鳥と遊ぶって、いったい…。
場面変わりほんとうに「魚と遊んでる」水流添、大沢池・放生池境の堤で釣り。お篠が来て構うがうるさそうに移動。近藤正臣の役どころは変人が多いのか。足でピアノ弾く転校生とか…いつぞや長良川でオオサンショウウオ抱いて川を流れてゆく姿を見たが現実でも変人かも。
その大沢池、堤も水際も草ぼうぼうに生えてる。僅か十年余りで丸裸の変貌ぶりに外来魚の害を思う。
2002/04/05 Fri  江戸中町奉行所/必殺仕事人/服部半蔵 影の軍団

■ 江戸中町奉行所 第四話「濡れ衣晴らして候」1990TX

 タイトルからして必殺ノリ。
心中の土座衛門上がる川、桂川。八州屋の用心棒と借金のかたにとられた娘。用心棒・村岡の妻が水流添に調査を頼む、化野念仏寺
八州屋が入ってゆく尾州藩下屋敷、山科随心院。多吉が酔月の女将殺害を報告する、相国寺鐘楼。証拠を掴んだ水流添、村岡の妻に真相を語る、化野念仏寺、夜。千灯供養の宵の如く灯明がともされている。
 盆踊りの輪の中で仕置、お篠が簪でぶっすり殺るシーンも。

■ 必殺仕事人 第53話「惚れ技情炎半鐘割り」1980.5.30テレ朝

 不審火連続。木曽屋は材木を売り惜しむ。林奉行が背後に。
木曽屋と奉行が山持ちの久蔵を招いての宴席、長岡天満宮・錦水亭の外観映る。
 加代にまとわりつく久蔵の配下の与吉、のぼせ上がり八丁堀も左門の脅しも効かず「あんたら良からぬ仲間だべ」、大当たりー。
久蔵と与吉は木曽屋と奉行に消される。木更津の元締直々の命下り仕置。
加代の過去語るエピソード多数。これがおばさん呼ばわりされるまで続く必殺シリーズのスパンの長さを思う。

■ 服部半蔵 影の軍団 第14話「将軍蒸発!女狐の陰謀」1980.7.1KTV/東映

 半蔵に縋りつき助けを求める幼い上様、半蔵、家光の御台所と睨みあう。
御台所は怪しげな高野聖引き入れ将軍誘拐に加担。徳川の治世など知らんと言いつつ手に抱いた幼君を思い探索する半蔵。黒幕は紀州。
 生母・お楽の方連れ城を抜け出すお霧、大覚寺有栖川。半蔵、勅使門前の橋上で待つ。
 高野聖の待ち受ける芝山御殿、野に置かれた長持の下から中から山海塾もどきがわらわら。その頭を殺るも「幼君はみかん船で和歌山」続く…ちょーん。
2002/04/04 Thu  江戸中町奉行所/必殺仕事人/新必殺仕置人

■ 江戸中町奉行所 第三話「死を待つ男の危険な賭け!」1990TX

 相模屋強請った帰りの南町同心・坂部と行き会う水流添、嵐山中ノ島橋。坂部が相模屋番頭に金を渡す茶屋、今宮神社高倉下にセット組んで。その番頭の死体が引っ掛かる、桂川大堰
相模屋に呼び出される途次押し包まれる坂部、大覚寺脇の有栖川畔。多吉が追うも船で連れ去られる、大沢池。書付のありかに連行される坂部を乗せた駕籠がゆく大沢池と放生池境の堤観音島に差し掛かる橋の上で逃げる坂部、有栖川に隠れ妓のもとへ。一時逃れるも女と共に串刺し。
 書付は普請奉行と相模屋の公共工事談合の密約。入手した証拠書類を焼き捨てがらくたの闇裁きに証拠は要らぬと丹哲。
 悪人の法則その一、ラスト十分前に一堂に会する。水流添と木暮が乗り込み皆殺し。

■ 必殺仕事人 第52話「潜り技隠し黄金止め」1980.5.23テレ朝

 暮夜、殺人者である己にセイシュンの疑問抱く秀、夜の街に飛び出し竜次・みゆきと知り合い、海から荷を引き上げ千両稼ぐ話に関わりあう。
荷引き上げの依頼者は金改めと組んだ松前屋、荷の中身は公金横領の十万両。竜次たちに接近し仕置を拒否する秀、沖ノ島見える琵琶湖岸で楽しそうに共同作業。
荷を上げ渡した途端殺される竜次たち、秀も撃たれ傷負う、舞子浜。ラスト、秀、竜次とみゆきを船に乗せシップベリアル。

■ 新必殺仕置人 第30話「夢想無用」1977.8.12テレ朝

 冒頭、海浜でいちゃつく男女、正八とおたみ。当時の青春ドラマそのもの。
 勤める船宿で毒殺事件起こり行き場をなくしたおたみ、正八の絵草紙屋に転がり込む。おたみの妊娠を知った正八、子を流そうとおたみを跳んだりはねたりさせる祠、大沢池天神島。走らせる、放生池堤。階段を上り下りさせる、心経宝塔。そんな外道な扱いをしつつ天真爛漫に自分を慕う姿に次第に情をうつす正八、田舎へ引きこもり所帯を持つ「夢想」。
 江戸を売る決意した正八、申し出るも鉄にボコられ一蹴、しかし意思は固く場を去る。旅の用意して家に戻るもおたみは毒殺事件の真相暴露を恐れた仁吉の手にかかる。腕の中で息絶えたおたみの亡骸を弄び容易に現実を受け止められぬ正八、慟哭の果て寝かせて手を組んでやる。脳裏に先ほど聞いた鉄の言葉が甦り衝動的に鉄のヤサに向け走り出す。
 鉄に一刀浴びせるも巳代松に事の真相を聞かされる。己を傷つけた短刀を渡し正八に復讐を示唆する鉄。仁吉と揉み合いの末刺す正八。夜の海、夫婦茶碗叩き割り捨てる正八。この先更なる悲劇に向かいストーリィは収斂してゆく。
2002/04/03 Wed  江戸中町奉行所/蒲田行進曲/鬼平犯科帳/翔べ!必殺うらごろし

■ 江戸中町奉行所 第二話「私怨無用の闇始末」1990TX

 初回をケーブル局チャンネル改変に気付かずロスト、勝手判らず。うーん丹哲が「中町」なんて怪しい奉行所のトップね。で、外れ者の配下二人が闇の仕置と。
近藤正臣、また嫁さん殺される役ー。「確かめなくても悪は悪」「裁きは要らねぇ」なんて言ってるよ…破れ奉行よりイってるな。
 ロケ地、南町奉行所、大覚寺明智門。密偵多吉の逃げる掘割、大覚寺有栖川。木暮と密偵が密談するのは今宮神社高倉脇。水流添が戸田山城守暗殺するのは大覚寺御殿川の石橋、石橋の隙間から刀入れて駕籠の中ぶっすり。主水より卑怯(笑)。

■ 蒲田行進曲 1982松竹・深作欣司監督作品

 新撰組映画撮影してるのは東映太秦撮影所。小夏のためヤスが無茶な役演ずる千葉真一のアクションシーンは在りし日の琵琶湖の幽霊ビル。小夏の入院する病院、嵐電帷子ノ辻駅前の太秦病院。ヤス、小夏連れ帰還する人吉、トロッコ列車保津峡駅

■ 鬼平犯科帳 第一シリーズ20話「山吹屋お勝」1989.12.20CX

 茶屋女にのぼせ大騒ぎの平蔵の従兄弟仙右衛門。女を探りにゆく密偵の利八、女は彼が指をつめる因となったおしのだった。心乱れ歩くのは上賀茂神社ならの小川
おしのと政に霧の七郎から逃げるように配らう利八、話通らず政と争う上賀茂神社渉成園付近、篠つく雨。
利八の仕ざま咎めず労わる鬼平、利八の心届かずおしのも政も自らも凶賊の刃に斃れる。死を看取る平蔵の優しさ。

■ 翔べ!必殺うらごろし 第六話「男にかけた情念で少女は女郎に変身した」1979.1.12テレ朝

 女郎に岡惚れの宿屋の若旦那、騙され妓と共に心中に偽装して殺害される。番頭と女郎屋が組んだ悪企みは宿屋の養女・鞠をサーチした先生に暴かれる。その際憑依現象がどうたら謂う例の民明書房的解説入る。
 正十の働きで悪事を確認したうら殺チーム、朝日と共に活動開始。
 おばさん、女郎屋の前でおねむの口真似し手先を誘い出し「違わないよ、あげるよタダで。要らないのは(刺す)あんたの命だよ(抜く)」「婆さんなんて言われちゃたまらないよ」先生は旗竿持って走りどおし、塀飛び越え旗竿刺して仕置。
 旅立つ一行がゆく干上がった広沢池畔、コサギの群れ羽繕い。 
2002/04/02 Tue  鬼平犯科帳/斬り抜ける

■ 鬼平犯科帳 第一シリーズ19話「むかしの男」1989.12.20CX

 甲州韮崎へ出張の鬼平、山道は谷山林道
平蔵の留守に持ち上がる騒動、久栄と関係のあった近藤唯四郎が盗賊の手先になって現れる。盗賊改に捕縛された嘗役を渡さないと過去バラすと脅される久栄、呼び出された音羽護国寺の庭は梅宮大社
 場面変わり帰途の鬼平、小仏峠の茶屋でかぼちゃのほうとうの講釈垂れ大盛りを頼む平蔵。
 事態進み要求に応じぬ久栄にじれた盗賊一味、久栄の妹の娘を誘拐。意を決し人質交換に赴く久栄、粟生光明寺。石段の途中の踊り場が舞台。女達が逃げたあと駕籠かきに変装していた辰蔵と酒井が一味を捕縛。
 平蔵帰着、女房の過去を暴き哄笑する唯四郎に平蔵はのろけ混じりに平然。漏れ聞いた久栄の驚愕だか感動だかよく判らない顔かくかく上下に動かす演技、独特。
 女房の手をとる鬼平、辰蔵が走ってくるとぱっと手離す(笑)。今回お手柄の息子に紙入ごと遊蕩の軍資金渡す久栄、ちょっとちょっとぉ。

■ 斬り抜ける・俊平ひとり旅 第18話「死地突入」1975TBS

 関宿への道中、影送りの俊平一行。後をついてくる股旅者、棺桶を引きずっている、西部劇のパロ。関宿での俊平の狙いは献上使一行。
股旅者はかつて影送りの途中消されかかった竜(中村敦夫)。回想の襲撃現場は保津峡
先生、じゃなかった竜をおびき出すのに宿場じゅううろつく俊平一行、遂に対峙するも息を合わせ竹熊の罠を回避、したと思ったら捕まってる弥吉とおみの(竜の元妻)。弥吉のみ逃げ捕まって閉じ込められる俊平と竜、竜は木槌で手潰される。翌日、関に献上使到着。
 閉じ込められた俊平助けに来る弥吉、男として決してやってはいけない卑劣で姑息な手段で見張り四人倒し掛け矢で錠ぶっ壊し救出。強いじゃん。
 宴の夜、陣屋へ乗り込む俊平と竜、棺桶引きずりつつ。棺桶には竹熊と手下の卒塔婆、おおやはり「突き刺す」のね。旗竿と一緒ね。
座敷では俊平が献上使一行を皆殺し。念入りにぶっすり。竜の死を見たあと座敷へ戻り献上品叩き壊し斬奸状残してゆく俊平。
 あと二回を残しどんな無茶苦茶が展開されるか楽しみ。
2002/04/01 Mon  鬼平犯科帳

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ二話「男のまごころ」1996.3.28CX通算111話

 イキり気味の同心・田中が平蔵の留守中捕えた放火犯・亀吉。巷ではあの男がまさかと不審がる噂が。
平蔵のはからいで日延べになる処刑、亀吉の勤め先に赴き調書が穴だらけなのに気付く鬼平、田中の使う密偵を詰問。
暮夜、田中と密偵、言い争うのは南禅寺三門
亀吉とサシで話す平蔵、尚火つけたと言う亀に奉公先の難儀を説く。親身な問いかけに心開く亀、しかし核心は黙す。路傍に晒した亀を見張る鬼平、亀を凝視する男を発見、追われ取り押さえられるのは今宮神社。境内の舗道・高倉・本殿映る。
捕えた亀の母・おしのの昔馴染み、安兵衛に息子の身案じる末期の文を見せ情に訴えオトす。
亀は昔親切にしてくれた安兵衛の身代わりになる気だったのだ。
安兵衛は処刑、田中同心は免職、無理な取調べで田中の点数稼ごうとした密偵は遠島。自らの処分拝しに登城する平蔵、大覚寺宸殿
 亀吉役は東京のお笑い芸人、使い方渋い。演技・事件性・人間関係等派手にしようと思えばいくらでも展開できるストーリィを抑制の利いた演出でしっとりと見せるのはさすが。
この吉右衛門バージョンが鬼平ドラマ初見なのでヨロキン版などにはどうも馴染めない。
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