時代劇拝見日記
2002年6月

・日記目次 ・ロケ地探訪 ・ロケ地探訪目次テキスト ・ロケ地一覧 ・時代劇の風景トップ  ・サイトトップ

←2002/52002/7→
2002/6/30

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ15話「見張りの見張り」1997.7.16CX通算124話

 冒頭、、「様々な出合が…」のナレーションに渡月橋
 長久保の佐助と偶然出会うおまさ、まだ蜆が好きかと懐かしそうに話す、梅宮大社神苑・石橋上。鬼平がいる江戸ではお盗はできぬ、人を探しに来たという佐助、おまさが粂八の名出すと顔色変わり是非会わせてくれと頼む。息子の仇捜している佐助、相手の杉谷の虎吉は元粂八の配下。粂八は同情し当たってみると約す。
翌朝、品川さして出てゆく粂八、あとを尾ける佐助。この少し前に凶盗の調べで通りかかるうさ忠と彦十。南品川の蝋燭屋に入る粂八、虎吉の女の家。出てくる粂尾ける佐助の姿認める彦十、二人の後を追ううさ忠。
蝋燭屋の見える旅籠に腰据え見張る佐助、それを見張る盗賊改。地図から佐助の監視対象探る平蔵。
 粂八とツナぐおまさ、広沢池(水無)。佐助の一件で勝手に動いていることを平蔵に後ろめたく思うおまさ、自分も同じと告げる粂八。五鉄に招ばれる二人、見透かされていることを覚り全てを話す。話を聞き調査中の凶盗に思い当たり品川へ騎馬で急行の平蔵、山室。
 蝋燭屋閉め出掛ける虎吉の女・おろくを見て追いかける佐助、アジトのそばで用心棒に捕まり咄嗟に粂八のツナギと偽りお耳をと近寄る。刺そうとするが果たせず間一髪を盗賊改の急襲。
 事後、虎吉が火炙りに決まったこと告げ牢内で体をいとえと去る平蔵、続いて運ばれてくる蜆汁に涙する佐助。おこぼれを頂いている台所へたまらずやって来る平蔵、既になくなっている汁、食い損ねた平蔵の情けない顔でエンド。
*EDの摩気橋の前に反物売る屋台のシーン。
*長久保の佐助に本田博太郎、原作に「ぎょろ眼の佐助などとよばれた大きな白身かちの眼」とあるに拠った起用か。
2002/6/29

■ 暴れん坊将軍2 第138話「風雲八ケ岳・男の祭り唄!」1983テレ朝

 諏訪への旅物。御柱祭の映像(現代)、諏訪大社上下等が映る。
公用で諏訪へ来た忠相と才蔵、霞党なる山賊に捕まる、谷山林道
上様の入る高島城は本物。
忠相と高島藩勘定役・奥島主計頭との交換が霞党から要求される。霞党首領のお蝶の回想、奥島の奸計にはまり連行される父、大覚寺大沢池堤。人質交換に赴く奥島と立会人に指定された糸割符商人・武蔵屋一行がゆく、保津峡落合。実はグルの奥島と武蔵屋、交換条件に無い金子まで奪う算段。人質交換場所の霧ケ峰、嵯峨酵素。伏せてあった奥島の手の者と霞党の戦闘、割って入る上様、大暴れ。

■ 長七郎江戸日記 第35話「さむらい瓦版」1984.10.16NTV/東映太秦

 夢楽堂に見学に来る侍二人、御政道批判の瓦版作って撒く。片方はすぐに殺され、残った鳴海半兵衛も襲われるが長七郎が助ける。事情話す鳴海、柊野堰堤。岩の上に立ち撮影。寺社奉行本郷能登守が護符の売り上げを掠めようとして鳴海の父をハメた経緯が語られる。
徒手空拳の鳴海、襲い来る妨害に力尽きるところを長七郎が本郷宅へ乗り込みラス立。今日のお召はラメ入りダークグレーにシルバー。久しぶりに宅兵衛が「このお方は…」名乗り上げるも殺陣殺到。長七郎君を鉄砲で狙う男を妨害する柳生の忍び・茜は後で上司にチクリと釘押される。
2002/6/28

■ 暴れん坊将軍2 第137話「五郎左を寝とるか、詐偽女!?」1983テレ朝

 いい年した爺ばかり手玉に取り小金を巻き上げる詐欺師・おはまに目付けられるじい、おはまもじいには毒気を抜かれ和気藹々、上様の忠告も聞く耳持たず。
 一方、札付きの北町同心殺して強請りのネタ帳奪ったワル女二人組、ゴロツキ旗本に目つけられ敢無く殺される。その際たまたま居合わせたおはまの手にネタ帳が。狙われるところを新之助に助けられじいの家に匿われる。ねちねちと説教のじい。このあと加納邸にまで押し入ったワル旗本にさらわれたおはまを救いに乗り込んだ上様、ネタ帳火にくべラス立。
 事後、おはまの消息をじいに話す上様、二条城庭園。じいとおはまの出合の神社が不明・キャプチャ。

■ 長七郎江戸日記 第34話「佐渡に輝く星一つ」1984.9.18NTV/東映太秦

 舞台は佐渡の旅物、長七郎佐渡日記。着いた途端白装束の行者に襲われまくり、首領の怖い顔の雲水は福本清三。知人の伊丹は隠し金山の件で押し込められ住民は苦役に駆り出されワヤ状態。混乱のなか御付の右平次は殉職。ラス立には長七郎君、鬼太鼓の面と被ぎかぶって登場、桃太郎侍か。今日のお召は銀ラメに黒。
 ロケ地、佐渡の島影は本物、海岸風景は京都か兵庫の日本海側と思われる。

■ 茂七の事件簿2 第一話「かまいたち」2002.6.28NHK

 NHKのドラマなんて何年ぶりだろ。照明の当て方が好かなくて大河も見なくなっちゃったんだけど…本田博太郎の出てるのは見逃せないよね、の視聴。回向院の親分誘わないと目当ての店へ入りにくいというもじもじした態度の可愛らしさと反比例するビジュアル(総髪・緋の襦袢・頬に傷)の本田氏、独特のセリフ回しがなんとも。北関東かどこかの訛りなのかな。
 しかしオールセット撮りってなんか息苦しい…。
2002/6/27

■ 暴れん坊将軍2 第136話「お城を拾ったどら娘!」1983テレ朝

 祭りに繰り出すめ組、騙りの女占い師に引っ掛かり大騒動、今宮神社。神楽が奉納される舞殿、お参りの本殿参道に屋台セット。
 鈴鹿藩上屋敷では世継の若君が死亡、側室の生んだ菊姫を跡継ぎにと画策の江戸家老と側室、公然の仲。心配の種の殿が町女に生ませた娘を探し出し亡き者にと謀る。上様、菊姫への世継変更届け受理を保留し調査。外腹の「姫君」はインチキ占い師のお俊、侍に襲われる、仁和寺九所明神前、目潰しまいて逃げる。お俊の家に赴き「さき姫」に仕立ててじいと共に鈴鹿藩邸に守役として共に乗り込む。その夜寝所に焚かれる怪しの香、連れ去られるさき姫、上様ふらふらながら襲う別式女たちやっつけ側室の部屋へ…着いた頃には回復のスーパー上様。才蔵らが連れてきた城代家老が「この方は…」、でも江戸家老「将軍吉宗とて構わぬ城代と共に斬って捨てい」ラス立。
 事後、上様と江戸城逍遥のさき姫、池に飛び込んで鯉を掴み取りにするというトンデモ振りを発揮、二条城庭園。お国入りの旅立ちの日、見送るめ組一行、仁和寺中門塔前の茶屋金堂

■ 長七郎江戸日記 第33話「影討ち」1984.9.4NTV/東映太秦

 棚倉藩上屋敷、謡曲・黒塚が流れるなか殿の茶室のにじり口が開き、三方に乗った鬼面が差し出される。面の下には「討 平戸」と書いた紙。受け取るは納戸役・浅尾清之助、影討ち役。影討ちは表沙汰にできぬ上意討ち、廃れつつある習慣。
その夜命令通り鬼面つけて実行の浅尾、長七郎に目撃され数合いののち逃げる。
 六に昨夜の鬼面の話する長さん、大沢池船着き。手口に疑問持った長七郎は調査を依頼。
 藩邸では刀抜き女たちまで追い回し手討じゃと大騒ぎの狂乱の殿様・丹波左京太夫。弟・佐馬助が制止するも楽しみを取り上げるのかと高笑い。側室・お市の方と江戸家老が左京を疑心暗鬼に陥れての仕儀。遂に影討ち役に弟の暗殺命じるまでに。懊悩する影討ち役・浅尾父子。
 道場の帰り、親友の妹・信乃と話しながら歩く浅尾の息子・新太郎、放生池堤、一緒にはなれないと告げる。
 佐馬助の馬を止め影討ちの対象となっている事を告げる長七郎、大沢池堤。事態を放置すれば丹波家は改易になってしまうと話す、清涼寺多宝塔前。
 その夜、兄に詰め寄る佐馬助、高笑いで答えぬ左京、再び黒塚の謡が聞こえてくる。左京は浅尾呼びつけ今夜中に佐馬助を斬れと命じるが浅尾は果たせず。翌朝亡妻の墓参りに赴く父子、二尊院墓地。そこへ斬りかかって来る金の鬼面、新たに命じられた影討ち役、新太郎の親友・高垣。長七郎が斬りあい止めるも自責の念にかられた浅尾清之助は妻の墓前で自刃。
 下谷の順徳寺(門と破風映るも不明・キャプチャ)で先代の法要の準備と称し家老と密会のお市の方、今頃は新しい影討ちが浅尾も佐馬助も始末している筈と笑う座敷に長七郎君、鬼面つけて登場。今日のお召はシルバーラメに黒。ラス立、今日も斬る斬る結構な数。双剣おさめる背後に数多の灯明が映える。
 事後、国詰めとなり信乃を伴って旅立つ新太郎を見送る高垣、天神島の橋。それを対岸から見ている佐馬助と長七郎、心経宝塔が遠景に映っている。
2002/6/26

■ 暴れん坊将軍2 第135話「輝け!初春の忍び恋」1983テレ朝

 団子食い逃げの男が追われるところを助け飯と金渡してやるお京、今宮神社東門
 五年後、売れっ子の深川芸者になっているお京、恋人は火盗改の同心。凶盗・般若党の一件でまずい立場に立たされた同心・賀川精四郎のため動くお京、当たりつけるも一味の手に落ちるところに昔助けた食い逃げの佐太郎(盗賊の一味)が現れ体張って庇う。見届けた上様はワルの頭んとこへ乗り込み大暴れのラス立。
 ロケ地補足、新之助に身の上と事情話すお京のシーンの山門、不明…。キャプチャ。

■ 長七郎江戸日記 第32話「とらわれた長七郎」1984.8.21NTV/東映太秦

 品川宿の祭り、片袖抜いて太鼓叩く長七郎、鳥居本八幡宮。帰途、料亭・ひさごに立ち寄り薩摩弁の浪人たちに他の客たちと共に監禁されてしまう長七郎、薩摩藩から幕府に献上される金二万両奪う陰謀。浪人たちは爆薬も持ち込んでいる。六とのツナギや監禁された同士のヒューマンドラマが展開されるなか、珍しい長さんの責め問いシーンなんかも挟まれる。
 献上金運ぶ行列に身分明かし直訴の六、事は露見し浪人たちの企みも潰える。実行犯始末し逃れようとした黒幕のもとへ乗り込む長七郎君、今日のお召は青墨ラメに灰色。ラス立、殺陣は全然示現流らしくないー。

■ 必殺商売人 第一話「女房妊娠 慌てる主水」1978.2.17テレ朝

 元仕置人の二つのチームが出会う。とらの会解散ののち息を潜めていた主水と生業変えた正八、仕置人時代夫婦だった新次とおせい。
 地回りの政五郎が長崎で拾ってきた異人巡りコンフリクト発生、紆余曲折の末殺してしまう。異人の金太の世話焼いていた角兵衛獅子の娘、なけなしの小銭で「依頼」、金の授受場所で対峙する主水と新次。新次と揉みあい遂に双剣抜く主水の前に割って入る正八、立会いはお流れ。
 その夜屋形船に誘い込んだ政五郎を仕置する新次とおせい、一部始終を見ている主水。事後主水の前に銭投げ「分け前だ」と言って去る新次とおせい。
 ロケ地、正八の水辺のアジト、広沢池。肝心の根津権現がわからないー(泣)資料漁ろうっと。
2002/6/25

■ 暴れん坊将軍2 第134話「おやこ鷹 師走の哀歌!」1983テレ朝

 タイトル通りの事件、仙台藩献上鷹巡る内紛が将軍家鷹匠に災いを齎す話。
 仙台藩主から財政問題の相談受ける上様、糺の森馬場。仙台藩勘定吟味役・穴吹が元仙台藩隠密頭(現藩主により解雇)と悪企みの船に乗り込む、大沢池。誘拐された鷹匠頭・峰山の息子・林太郎について才蔵の報告受ける上様、仁和寺九所明神前。鷹持って人質交換の現場近くにやって来る上様と峰山の妻女・お菊、そこへ来た峰山が吹矢で殺られる、下鴨神社糺の森河合社前。穴吹が林太郎人質に鷹持ってくるのを待つラス立現場、木津河原

■ 長七郎江戸日記 第31話「日陰に咲く花」1984.7.24NTV/東映太秦

 抜荷の現場出入りの大工に見られて殺す旗本・土屋頼母。目撃した金貸しのおぬいは足抜け女郎の前歴あるため役人と関わりたくないので黙っている。無実の大工が捕まり病弱な妻と赤子が残されたのに同情頻りの辰三郎、何かと世話焼く。夫が遂に小伝馬町送りになって絶望の妻が子連れて入水しようとするのをとどめ、自身の身の上語りしんみりの辰、なんでこんなに「見かけはアレだけどホントはいい奴」の演技が巧い火野正平。でも乳もやれないという悲惨な話の小道具の赤ん坊はまるまる太っているという画の矛盾。
 頑なな態度のままのおぬいを送ってゆく長さん、いろは歌引いてくだくだお説教の大覚寺放生池堤。そこへ鉄砲でおぬい狙う土屋の配下、護摩堂。長七郎に返り討ち。紆余曲折経て遂に事件の真相語りだすおぬい、嵐山公園桂川堰堤
 土屋邸で抜荷ホイホイの現場に長七郎君出現、今日のお召は純白にシルバー。荷暴きラス立、長めの殺陣、裾を派手に捌いての大立ち回り。
 ラスト、無実の松蔵放免のあとおぬいと歩く長さん、大沢池畔。

■ 翔べ!必殺うらごろし 第18話「抜けない刀が過去を斬る!」1979.4.16テレ朝

 おばさん、一行が出発しようとするのにこの町が気になると動かない。ふらふらと歩き「一輝塾」の門前に。四年前殺された藩政改革唱える学者・安田一輝の門下生は城代討つと気勢上げる。残された一輝の刀はそれ以来誰にも抜けなかったがおばさんが手にすると怪しい光放ち抜ける。
 寺の境内でいちゃつくおねむと正十、一輝塾の若侍が駕籠の城代襲う現場に居合わせ捕まる、相国寺鐘楼〜襲撃現場は妙心寺西本願寺か。鐘楼は非常に珍しいアングルでの撮り。牢に入れられた正十「我々は無実だ!罪無き者を解放しろ!権力の横暴を許すな!」と吠える。おねむにも共にシュプレヒコール挙げることを促し「我々は無実だ!」と再び叫ぶのに呼応したおねむの文言は「熊野権現の護符、いらんかねー!」…コケる正十。
 訳もわからず家老屋敷や一輝の墓うろつくおばさんに家老の手下が接触「なぜ戻ってきた」「まだ四年しか経ってない」「二度と現れるな」と告げる。
 一輝塾残党のリーダー・小四郎が家老に呼びつけられた事を知らせに走る若侍、放生池堤。家老宅で懐柔される小四郎、塾に帰りいきなり決起促す。
 一輝の刀サーチして貰うおばさん、見えたのは若い頃金で人殺し請け負っていた黒装束の自分。家老殺害に忍び込んだ姿が眼前に。しかし一輝は既に害されていておばさんは虫の息の一輝に頼まれてあの刀で刺したのだった。
 決起の集合場所へ急ぐ若侍たち、鳥居本八幡宮。しかし家老の手回り皆殺しに。その頃小四郎は家老宅で一輝のこと語り合う、一輝を殺したのは家老の放った刺客ではなく自分と告げる小四郎、急進派の青い主義者、四年を経て一輝のようにもなれず家老のイヌと成り果てる。
 朝日と共に動き出すうら殺チーム、若は家老の手下を撲殺。ひたひたと廊下を歩むおばさん、一輝の刀抜き放ち家老を斬「この刀に取り憑いた呪いを解いてやって下さいな」(争い金魚鉢倒す/再度刺して抜く)「これでもう抜けなくてもいいよ」(金魚を鉢に戻す)。小四郎は先生が串刺し。

■ 三匹が斬る! 最終回「絶対絶命!さらば三匹埋蔵金一万両の大決戦」2002.6.24ANB

 OP、間人海岸神護寺保津峡落合
 極楽の似姿描く先生、大覚寺護摩堂。先生が急病の若い女助けようとして印籠盗られかかる、大沢池。若大将が刀の鍔の三鱗見て襲われる、谷山林道
三鱗の三点セットは水口藩ご落胤の証、これを奪取しようとする当麻一族(福島正則の末)、家老に乗せられ福島家再興夢見る。当麻…とうま…トーマ…「これがみどもの心臓、これがやつがれの愛、貴公にはわかっているはず」…違うって。
 宮に集まり気勢上げる当麻一族、摩気神社。当麻の娘を匿う小屋、酵素。当麻のことを水口藩役人に尋ねに来る若大将、随心院長屋門。当麻に襲われた若大将がドボーンの岩場、保津峡落合
 ご落胤話のおおもと・極楽は家老に捕まってボコボコ、そこへ竹バズーカで門破壊し押し入る二匹+すっぽん、ラス立。悪趣味な家老の部屋で大立ち回り。軽いタッチの殺陣。
 事後、「埋蔵金」掘る三匹、鳥居本八幡宮、出てくるはマトリョーショカ状態の「藩主心得百か条」。当麻一族が与えられた知行、大木と蔵の農家(不明)。
2002/6/24

■ 暴れん坊将軍2 第133話「散らすな、忠義の首一つ!」1983テレ朝

 旗本・相良主水の中間・房吉、主人の退出待つ江戸城の広場で立てかけた槍が上様の鼻っ先にコケるアクシデント(ロケ地妙心寺)、吉宗の意向で事無きを得てますます勤務に精励。ある夜主人の令嬢の茶会の帰りに供をしていてならず者に襲われ撃退(ロケ地今宮神社東門)、賞され褒美まで貰う。
が一転、ならず者の姉が相良の上司通じ房吉の命狙う。相良はやむなく従い、書状届ける用事を房吉に言いつけ通るルートまで指定。上司・松浦駿河守の手下がそこを襲撃。肩先斬られる。お使いのルート、仁和寺観音堂〜塔前〜九所明神。邸へ逃げ帰るが相良も承知の事と知り窮する。め組の辰五郎が現場に来合わせ房吉と下女のお梅逃がす。
 武家奉公も江戸も嫌になったが金が無いと村へ帰れないと嘆く房吉、邸で取ってくるとお梅、座り込む川端は日吉大社
 待ち合わせの板橋宿付近、房吉に駆け寄るお梅、手が回っており囲まれてしまう。同刻、相良から事情聞いた上様、槍持って馬で急行。ロケ地下鴨神社糺の森池跡。二人の危機一髪に上様の槍が飛んでくる!駿河守、上様を認めるも「座してお咎めを待つよりはいっそ人里離れたこの林の中で」でラス立。

■ 長七郎江戸日記 第30話「剣客有情」1984.7.3NTV/東映太秦

 内藤新宿、雨宿りの長さんと辰、凄まじい腕の賞金稼ぎの剣客を目撃、取材の辰は死体を担がされ夢楽堂で頭から塩かけられる。
 その頃暗躍する暗殺集団「闇の手」、長七郎が目をつけた佐伯一刀流道場に賞金稼ぎの牧村隼人。先代に「邪剣」であると破門された経緯あり。跡継ぎの今の道場主はやり手で幕閣にも顔利かせている。
 長七郎と右平次が隼人のことを話しながら歩く橋、中ノ島橋。殺しがあったと助けを求めてくる女、また出る「闇の手」。
 隼人は佐伯道場に呼ばれ勘定奉行矢部帯刀の命による奸賊退治だと殺し依頼される。六情報、ガイ者の共通点、矢部にくっつき甘い汁吸っていた商人ばかり。六さんは今宮神社東門内に屋台を出している。
 イカ集団が走る糺の森馬場、目付・遠野が殺される。長七郎、六に矢部の調査依頼。
 長七郎を訪ねてくる隼人、話しながらゆく今宮神社合祀摂社前。目付の遠野が殺された話をする長七郎、奸賊などではない清廉潔白な士であったと告げる長、聞かぬ隼人、抜き合わせるも長七郎に分あり。隼人にくだくだお説教の長さん、なんか結局根性曲がってるって言ったような…。矢部邸に忍んだ六は勘定吟味役・伊沢勝之進が狙われていることを掴む。伊沢は佐伯の妹・園江の旦那。この殺しが隼人に回ってくる。ほんとに悪い奴なんだな、嘘言ってたら斬るからねと言い渋々承諾の隼人、イカに身をやつし伊沢邸へ。そこで再会した園江(元恋人)に悪人の手先と面罵され翻心する隼人、仲間に向き直り斬撃。長さんが駆けつける前に鉄砲で撃たれ、園江の幸祈り事きれる。懐からこぼれる守袋は園江が渡したもの。あーここに「園江ラブ」とか書いてたら傑作なのにとつい阿呆なツッコミ入れてしまう馬鹿大阪人。
 矢部と佐伯が談笑する座敷に現れる長七郎君、今日のお召は濃いブルーグレイのラメに白。「長七郎君などとたわけたことをぬかすな斬れい」でラス立開始。今日は殺陣半ばで家来どもに「ひとつしか無い命無駄にするな」と声かける。畏まる侍たちのなか「殿様剣法でわしが倒せるか」と向かってくる佐伯、「邪剣」と決め付け迫る長七郎君。数合いののち斬。
 ラスト、隼人を葬った帰り石段降りて来る長さん、金戒光明寺
 隼人役に五郎蔵さん、声だけで知れる渋さ、殺陣もなかなか、一遍主役張ったの見てみたい。園江と居酒屋の女将のWキャストも良かった。

■ 神谷玄次郎捕物控 第二話「密告」1990CX/松竹

 ディテールを積み上げてゆく推理物は数多あるが画的にも精度の高い傑作。だが人によってはうるさいと感じる向きもあるかもの個性つよい一作。
 父の使っていたタレコミ屋が家に来るから寄って行ってくれと鳥飼同心に頼まれる神谷、粟生光明寺山門。密告屋の磯吉が殺されている橋、中ノ島橋。磯吉の話しながら銀蔵と連れ立って歩く神谷、大覚寺放生池堤。居酒屋・卯の花の主人を呼び出し鳥飼の先代の話聞き込む神谷、桂川渡月小橋付近の中洲。鳥飼の父の上司・高柳が殺されたあと銀蔵・鳥飼と話しながら石段を下りる神谷にインスピレーション来る、粟生光明寺。それに基づいた探索の報告聞く、上御霊神社楼門〜合祀摂社
鳥飼囮にした捜査で網にかかった島流しになった罪人の息子を殴りつけよし野へ赴く神谷。
 地味だけど味わい深い。やはりフジ/松竹のにはいい作品多い。この枠、盤嶽を最後に消えたりしないだろうな…後番が少女漫画原作のタイムリーネタだし…心配。
2002/6/23

■ 鬼麿斬人剣 1995.12.18テレ朝/東映

 老いた師匠の刀鍛冶・清麿に昔心ならずも打ってしまった駄作を始末してくれと依頼される弟子・鬼麿。後事を託して師匠は滝上で自刃、その後落ちる滝は菩提の滝。清麿はヨロキン、最後の出演作。
 清麿の死を聞いた伊賀組頭、娘に手つけられた経緯から駄刀を天下に曝し清麿の名を汚さんと配下の服部小平太と娘のおりんを放つ。
 中山道・高崎宿の刀屋訪ねる鬼麿、清麿の刀の納入先は藩のお偉方。折りしも幕末動乱期、攘夷と開国に別れ諍うなか、天誅と駆け込んでくる若侍たち。父を庇った若様の刀は一合にてぽっきり。セットの脇差は立会いのもと鬼麿が両断。
高崎では服部小平太が襲ってくるが地蔵和讃唱えながらの鬼麿にばっさばっさと手下を斬られ獣じみた叫びあげて小平太のみ逃げ出す、本田博太郎の怪演。
 道中、鬼麿とたけ(この時点では名無しの「ナイ」)が水浴びする川、摩気橋下の園部川。そこへ雲助に追われ逃げてくる巡礼の女(伊賀組頭の娘・おりん)、以後道中を共にする。
 飛騨高山で訪ねた刀屋で清麿の刀買った中島屋平兵衛に会う鬼麿、加賀藩の剣術指南役に売ったとの情報得る。この平兵衛は服部小平太の策に加担し清麿は片掛銀山でも刀鍛えたことがあると虚偽を申し立て鬼麿一行を銀山に誘いこむ。待ち受けるのは小平太と知り合いの山役人、鉱夫らに取り囲まれるが鬼麿が「山人」と知り退却、残った山役人と小兵衛と斬り結び始末する鬼麿。あっさり斬られる役だが本田博太郎の獣性よく出た好演。ロケ地柳谷
 金沢に入る一行。おりんとたけが鬼麿のことを話す水辺、梅宮大社神苑の八橋の上。
清麿の刀の購入者・清原を訪ねる鬼麿、刀比べの際清麿の刀がどれほど優れていたか得々と語る当主、回想の刀の試技は摩気神社。自棄になったライバルが刀を折ろうとしてぶっ叩いた末火にくべた経緯が語られる。この刀は平兵衛が扱ったものとは違い清麿本人が心を込めて鍛えた名品だった。焼かれた刀は清麿が引き取ったことも知れる。
もう一振りの駄作のほうで父と同じく刀比べにかけるという清原の息子にそれは駄作と告げる鬼麿。途端にライバルの回し者として追われる。
刀試しが行われる水辺、沢ノ池。ライバルの刀は虎徹で、売ったのは平兵衛。この虎徹が真っ赤な偽物の平兵衛が清麿の駄作すりあげたもの。偽虎徹はぽっきり。
その夜清原宅より「清麿」盗まれ、鬼麿が疑われ叩き出される。
 北陸道、清麿盗んだ犯人待ち受ける鬼麿、伊賀忍と戦う水上の橋、長岡天神八条池か。派手にスモーク焚かれ橋桁は足もとしか見えず。特徴のある大岩映るも確認し難い。この際、おりんの正体が明らかに。倒した忍の腰から駄作抜き折る鬼麿。
 福井・三国湊。こぎれいな着物で登楼している鬼麿、今川太夫と会い、その姉の師匠が手つけた女の話を聞く。焼け焦げた刀を清麿の形見と肌身離さず持っていた経緯聞き、それを鍛え直させてくれと申し出る。以後、一心不乱に刀を鍛える鬼麿が籠る小屋、嵯峨酵素
たけと共に作業続ける鬼麿を宿で待つおりんのもとに遂に父・伊賀組頭が現れる。小屋に火かける伊賀衆、総掛かりも出て来た鬼麿に刀を粉々に斬られてしまう(荒唐無稽な刀破砕シーンが展開)。
 今川太夫のもとに届けられる鍛えられた刀、愛しそうに抱く太夫。
 街道筋、鬼麿を無視して行き過ぎようとしたおりんを抱え上げ走り出す鬼麿、山室

■ 鬼平犯科帳 「逃げた妻」第七シリーズ14話1997.7.9CX通算123話

 盗賊のアジトに討ち込むも燕小僧のみ取り逃がす盗賊改。
 新米の三井が燕小僧を目撃する水辺、八幡堀・新町浜に茶店セット。
 平蔵が最近三井同心に目をかけていることが面白くないうさ忠、市中見回りの際通る林、仁和寺塔南側の疎林
 うさ忠は立ち回り先での知人・藤田浪人が前妻と後妻の狭間で揺れる話を平蔵に上げる。
 前妻・おりつがSOS発信し会いたいと場所を指定してきた浪切不動を見回る平蔵、梅宮大社神苑〜門〜本殿前。そこで燕小僧とばったり行き会う平蔵、嵯峨清涼寺にスイッチ。真正面を避け道具屋を物色する平蔵、十文字屋にセット?その後ヤサ突き止め中に居た浪人を峰打ち。そこには藤田の前妻・おりつが捕われていた。
 燕小僧は盗人宿に踏み込まれ壊滅、前妻と駆け落ちしてしまう藤田、顛末を聞き笑う平蔵、やがて捨てられて帰ってくると看破。そのとおりになった経緯に恐れ入りましたと賞賛しヨイショののち鯉の洗いねだるうさ忠。 
2002/6/22

■ 暴れん坊将軍2 第132話「この世の憂さを呑む女!」1983テレ朝

 うわばみの新橋の呑んべ芸者・小梅につき合わされ二日酔で頭ずきずき上様。じいにねちねち叱られる。これが噂の凶盗・白狐党の関係者、妹分が落籍される予定の金貸し狙う。
逃げる際斬ってしまった屋台の蕎麦屋のことを後悔する心情汲んだ上様、一計を案じ小梅の協力で盗賊の一味になりすまし背後にいた浅草蔵奉行を処断。
 ロケ地、小梅の妹分が入水しようとする池、大沢池?小梅乗せた三宅島遠島の船が出る浜、広沢池。上様の逍遥する江戸城の庭、二条城二の丸庭園

■ 長七郎江戸日記 第29話「黄色いカラス」1984.6.26NTV/東映太秦

 池辺で画を描く少年・大二郎と知り合う長さん、カラスを黄色く塗るのを「黒いカラスを黄色く描いたりするのは心がねじれている証拠だ」と言う。後段の展開に必要な台詞なんだろうけどなんか微妙にブラックで笑える。先の火野正平のギャグ「白けりゃ白鷺赤けりゃ赤鷺ちょっと貸しては寸借サギ一緒になろうが結婚サギ」が霞む。
 殿様に殉死したと聞かされていた父が十日前に凶盗・鬼面組のなりで家に来たのを見てから黄色ははじまった。父以下の浪人は日沼藩再興のためと信じ欺かれていた。疑いを抱き斬られる大二郎の父、死体は少年がいつも絵を描いている池辺に捨てられる、広沢池
 首謀者・江戸家老津上邸に乗り込む長七郎君、今日のお召は青に白。ずんずん座敷に上がり再興資金の千両箱が石詰めなのを暴く。家老と首魁のみ手向かいするので斬って捨てる。二人しか殺らないので殺陣は短め。
 ロケ地補足:長七郎が朝倉夫妻に日沼藩再興の願いなど公儀に提出されていないと語るシーンで映っている大きめの石仏群は右京区蓮華寺の五智如来像。
2002/6/21

■ 暴れん坊将軍2 第131話「地獄の沙汰を待つ女!」1983テレ朝

 両替商・丹波屋、「封印切り」犯し極刑に。後段の伏線。
 女将・おちかが仕切る飛脚問屋・美濃屋の息子・徳松がさらわれる、大沢池堤。脅迫状に母のおちかが呼び出され来て見ると元亭主の貴三郎が現れ百両を要求する、大覚寺五社明神。おちかが町方に通報し寄場送りになった経緯が。事情を探っていた才蔵の報告受けた上様、貴三郎を「ヒモだな」と呟き来合わせた忠相に下品さをたしなめられる。
残りの金を渡しに来たおちかに足らぬと乱暴はたらく貴三郎、徳田新之助にボコられる、鳥居本八幡宮。貴三郎宅へ乗り込んでみると子供の姿は無く、見張りの銀蔵は殺されて押入れの中。
泣きながら徳松は貴三郎の子供だと真実告げるおちか、貴三郎は雨の中走り出し旗本・高見澤邸に。
 高見澤は行跡不届きを咎められ甲府勤番申し付けられたワル、横から貴三郎たちの仕掛けを盗み徳松監禁し金を強請る算段。乗り込んできた貴三郎は押し包まれ斬殺。番屋に運ばれたその死体を見てへたり込むおちか、そこへ差し出される身代金五百両要求する脅迫状。窮したおちか、遂に預かった客の金の封印切り犯す寸前、め組の頭に止められる。
 授受の場所で子供を竹に括って待ち構える高見澤、上様登場。腹を切れと迫られると「黙れ田舎将軍めもう貴様には従わん八代吉宗の命運もここまでじゃ吉宗を斬れい」の暴言、ラス立。石段で大暴れの上様、ロケ地高雄の神護寺

■ 長七郎江戸日記 第28話「月夜の闇退治」1984.6.19NTV/東映太秦

 闇の差配嗅ぎ回っていた朝文堂のネタ探しの伊助が殺される。目付けていたのは関屋藤兵衛。向島の関屋邸、旧中山邸・宝厳院
 伊助の墓に参る辰三郎、伊助の娘・お光と行き会う、黒谷金戒光明寺墓地。ならず者が出てきて襲うのが辰が騒いだので逃げる。
 六が屋台出している、下鴨神社糺の森・河合社前
 三河屋が倒れている、大沢池畔。
 お光に事情聞く辰、広沢池観音島の祠。行き掛かりで闇差配の探索頼まれてしまう。
 また出る闇差配一派、怪力系海坊主と短剣使い、田所新之助を殺害。上役・黒木備前守(勘定奉行)には公金使い込みの噂が。
黒木の駕籠尾ける辰、海坊主たちに襲われる、下鴨神社糺の森池跡。長七郎が駆けつける。
 夜、、河畔に佇み沈思する三河屋、中ノ島橋下。橋上から長七郎が声掛ける。かつて商売敵の始末を闇差配に依頼したことを深く反省している三河屋は翌日長七郎に後事託し奉行所に出頭するもグルの役人に責め殺される。
 関屋邸に忍び込む辰、台所に火放ち混乱に乗じ念書探しあてるが見つかり捕まる。危機一髪に現れる長七郎君、今日のお召は銀ラメに黒。ラス立、今回は途中で海坊主に首絞められかかったりする。誰も助けてくれないので一人で皆殺しの長七郎君。
 事後、挨拶に来るお光、祝言の話聞きぷっと吹き出す長さん。当然荒れてる辰、自棄になって歌う「憧れのハワイ航路」に「美しい十代」…。
2002/6/20

■ 長七郎江戸日記 第27話「仇花・風に舞う」1984.6.5NTV/東映太秦

 長七郎の叔父・忠直卿ゆかりの今村家の遺児と家来たちが公儀に仇なさんと「蝙蝠党」として盗みはたらき大老邸爆破の資金貯めている。今村家の紋は蝙蝠。
首魁・おりくは若年寄・阿部豊後守と通じるがこれがとんでもねーワル、盗人の金掠めようとして一味を北町に売る。押込み先で罠にかかり瀕死のおりくと共に阿部豊後が金運び出す現場に赴く長七郎君、今日のお召は純白に濃いグレー。「長七郎君の名を騙る痴れ者」でラス立、長さんがワル皆殺しにしたのを見て息絶えるおりく。

■ 暴れん坊将軍2 第130話「弁天様の甘い誘惑!」1983テレ朝

 菓子屋の弁六の回想、処刑場へ引き立てられてゆくお福、北嵯峨の農道?その姿を弁天様と拝む弁六。
 抜荷の探索中の大岡の手下の死体上がる水辺、中ノ島橋下。
 医師・珍斉の伝手で払底している白砂糖仕入れに裏ルートに足踏み入れる弁六、怪しげな浪人たちとのツナギは大覚寺五社明神
 才蔵・さぎりと共に両国の大名相手の船宿・弁天に探り入れにゆく新之助、旧中山邸・嵐山宝厳院
2002/6/19

■ 暴れん坊将軍2 第129話「夜空燃ゆ!呪いのほうき星」1983テレ朝

 享保年間に現れた巨大な彗星で人心乱れ物価高騰し火付が横行、ちゃちいアニメで星空を描く。月だけ妙にリアル。
 材木商・遠州屋は焼け出された人々等に炊き出しを行う裏で火盗改長官と組んで買占め働きぼろ儲け。放火もこいつら。これを追う元火盗同心・松永に五郎蔵さん。妻まで遠州屋にスパイとして入れる念の入り様。奸計に陥り牢に放り込まれるが上様と忠相の機転で救出。
 遠州屋と火盗長官・工藤玄蕃の宴席に入ってくる新之助、玄蕃上様の顔見てびっくり「かくなる上は地獄の道連れお命頂戴仕る」でラス立、上様がぶった斬ってるの火盗改の役人だけど殺陣はいつもとあんまり変わらない。
事後恐れ入る松永に火盗与力勧めるが辞退、五郎蔵さん渋い。
 ラストでハレー彗星じゃないってナレーション入る。プラネタリウムソフトで調べたけど享保年間にはめぼしい彗星無かった…。ついでにロケ地も無かった…。

■ 長七郎江戸日記 第26話「右平次が打首になる日」1984.5.29NTV/東映太秦

 琴の師匠・お駒の土左ヱ門上がる、広沢池畔。長七郎、殺しと看破。
死体を複雑な顔で見ている若者、右平次の旧友・兵頭数馬。久闊を叙し歓談の林、侍が襲ってくる、下鴨神社糺の森・河合社前
このあと右平次は夢楽堂に戻らず数馬の身代わりで牢へ。六が酔漢装い捕まり牢内で事情聞くも頑として黙す。数馬の父は戸畑藩のお世継騒動に巻き込まれ死亡、無念晴らすべく江戸へ出て来たが徒手空拳、江戸家老の前に屈するを右平次が手助けしての始末。
 処刑の段取りが進むなか長七郎の助けで事情知る者の念書取り友の待つ処刑場へ急ぐ数馬、途中小川のほとりで傷ついた体痛み倒れ伏す、糺の森・泉川。処刑場・糺の森。寸前で間に合う。
 その夜、善後策話し合う戸畑藩江戸家老一派、長七郎君登場。今日のお召は青に白、紋は銀の縫い取り。身分認めるも「死ぬのは松平長七郎、貴様だ」でラス立。家老は腰から抜いた短刀で刺す長七郎、自刃繕う。大量殺戮のなかでも妙に気使う長さんがおかしい。
 故郷へ旅立つ数馬見送る右平次、糺の森・馬場
 「走れメロス」ネタはよく使われるテンプレート、よほど良く出来たストーリイなのだと感心。今回、ラス立にいきなり現れる藤棚・冬枯れの糺の森に満開の紫陽花がちょっと気になった。造花なのはわかるが季節が…。

■ 盤嶽の一生 第八話(最終回)「男と女」2002.6.18CX

 山寺の門で転寝盤嶽、子供から金掠める当て物の飴売りにケチつけ投げ飛ばす「そんないい加減な世の中にしたのは誰だ!?貴様たちのような金の亡者だ!」
 大根干してある前でへたり込み腹鳴らす盤嶽、百姓の源助・おりん夫婦に弁当馳走になり礼だと畑耕す、山室。生き神様と称されるお蝶通りかかり夫婦に新規の札200文で売りつける。
 怪しげな宗教施設・正直庵では泥鰌髭のお蝶の亭主・清兵衛が相談者に札を発行している。裏ではお蝶が細かく近在の者の動向調べ亭主に情報上げている。お蝶は半ば確信犯的に自らの行為を肯定して生きているちょっと天然入った逞しい女。
 源助夫婦の家に居着く盤嶽、ロケ地嵯峨酵素民家セット。屋根から落ちた源助巡りお蝶と糞真面目に議論する姿、傑作。
 お蝶の亭主は地回りの娘とデキてしまい女房を追う計略巡らす。デートは鳥居本八幡宮
 盤嶽は源助の膏薬買った帰り大金拾い落とし主の武士・花房に仕官持ちかけられほくそえむ。役所広司の表情が秀逸。
 亭主の計略に嵌り追われるお蝶、盤嶽に亭主戻してくれと哀願。加島屋の人数に立ち向かう盤嶽、やっつけて座敷に乗り込み清兵衛ボコりながら連れ帰るがいきなり金のことで争いだす夫婦。それをイヤーな目で眺める盤嶽、(騙されて)花房訪ね金持ち逃げしたと知らされ(また騙されて)別の男と道中姿のお蝶見て(広沢池の中・水無し)日置光平に語りかける「男と女とはなんなんだ」(盤嶽よ何処へゆく)
 それはそうと地回りの親分を石橋蓮司がやってて、抑制の利いた演技はいいんだけど…盤嶽が殴りこんで泥鰌髭連れてったあと子分が仕返しに来る際「親分あんな目に遭わせやがって」の一言あり、気になって仕方ない…ボコる以外のなにを??見せてくれないと変な想像しちゃうぞっと。

■ 新必殺仕置人 第41話(最終回)「解散無用」1977.11.4テレ朝

 手踊りの舞台の奈落でターゲット狙う巳代松、捕り方の手に落ちる。引かれてゆく松見て正八走り出し鉄に注進。取り乱すおてい、松とデキていた事実が明るみに。主水は罠だと警戒、松の責め問いは続く。
 とらの会では元締から解散が言い渡される。今後自ら会興すも自由かと発言する辰蔵。鉄に「辰の会」に入れと声かける辰蔵、金戒光明寺石段。協力すれば松は解き放つと持ちかける。
 とらのアジト、地下に手作りの仏がいっぱい、今まで仕置した者への供養。とらは自分に万一の時は鉄に後を頼むと告げ、番所に赴き松の身代わり申し出るも果たせず。
 絵草紙屋の地下で話し合う鉄チーム、正八は辰の会に入り外道となっても松助けるべきだと主張する「どうせ俺たち人殺しじゃないか」。
アジトを張っていた男捕まえ締め上げ辰蔵のもとへ赴く鉄、会への参入を諾すが主水の顔曝すことを求められる。
 札詠みの吉蔵、辰蔵に寝返りとらを密殺。瀕死のとらを抱き起こす鉄、後事を託される。主水、顔曝す覚悟決めるも鉄が制止、辰蔵のもとに一人乗り込み利き腕焼かれ気絶。
そこへ同心・諸岡、鉄も松も仕置人としては終わりと笑う。隙見していた正八、アジトへ取って返し獲物とり復讐しようとするを主水がとどめる「手前みたいなガキに何ができる。…俺がしくじってからでも遅くない」。
 戦慄コンビに離縁申し出て出陣する主水、番所で諸岡の名出し巳代松受け取る。正八とおていが大八車に乗せ連れてゆく。辰蔵のもとに諸岡呼び出しにゆく主水、戸口を出たところで斬り殺す。辰蔵の家に諸岡の死体投げ込み大立ち回り、逃げた吉蔵は正八が大八車を引きおていが手を添えて意識無いまま巳代松最後の仕置。手を焼かれた鉄置きっぱなしの部屋へ逃げ込む辰蔵、起き出した鉄に襲われる。左手を刺され腹に刃受けながら焼かれた利き腕で最後の骨外し決める鉄。よろばい出て遊里へ。妓の部屋で朝冷たくなっている鉄。
 松乗せた大八車引くおてい、送る正八にこの辺でいい「松っつぁんはきっと治して見せる」と旅立つ、北嵯峨の農道。いつもどおり町をゆく主水、袖の下掴んだ顔のストップモーションで終劇。
2002/6/18

■ 暴れん坊将軍2 第128話「鬼を背負った押しかけ亭主!」1983テレ朝

 「仕事人」の話。主人公側に大岡がいるのに火盗改イイ奴設定の珍しいパターン。
 殺し屋のは佐渡金山からの逃亡者、アジトに両国の絵草紙屋、一人は路傍で鋳掛屋など笑える設定が次々と出てくる。
 火盗の捜査の途中巻き添え食って死んだ居酒屋の女中の墓に参ったあと新之助と悪人について議論する火盗与力・神崎平四郎のシーン、妙心寺か。
 一旦は捕縛し痛めつけた盗賊(タイトルの押しかけ亭主・おふくと偽装結婚)が神崎を呼び出す鈴鹿の森、下鴨神社糺の森。神崎が刺されたとこへ新之助、ラス立は泉川の中、ばしゃばしゃ。

■ 長七郎江戸日記 第25話「独りぼっちの草笛」1984.5.8NTV/東映太秦

 何者かに襲われ急死したかつての道場仲間・伊丹の遺児預かる長七郎、夢楽堂においては危ないと牛吉の勧めで孤児が寄り合って住んでいる新堀橋の使われていない水車小屋へ連れてゆく、広沢池。しょっちゅう出てくるセット、昔は置いてあったのかな。
 伊丹家の女中・菊乃がひそかに以前勘当され出奔した頼一郎と会う、大沢池(水無し)、行く道に心経宝塔
 普請奉行吟味役だった当主・伊丹頼次郎は悪徳商人とつるんで巨利貪る上役の所業を老中に進言せんとしていた矢先、伊丹家用人もグル、談合の席に現れる長七郎君、今日のお召はあかるい青に白、金の三つ葉葵。一旦平伏も「狼藉者だ出会え」でラス立、皆殺し。

■ 翔べ!必殺うらごろし 第17話「美人画から抜け出た女は何処へ?」1979.3.20テレ朝

 久しぶりに泊まった宿でおばさん口説く正十、相手にされず。購めた浮世絵披露する相宿の商人、ヌードじゃないとブーたれる正十たち。その夜、青白く光る絵の女、輪郭残して消え大騒ぎ。画を弄りまわす正十の手の中で画が現れ、気持ち悪がって放り投げる。
翌朝、画の持ち主の商人がゆく小川のほとり、正十に画を譲る、下鴨神社糺の森・泉川畔。
 画の来歴たずね江戸へ赴く一行、作者の英斎とモデルの深川芸者〆香が心中したと知る。〆香の妹の胡蝶も親の借金のため芸者に。深夜、姉の形見の扇かざしもう一度会って踊りを習いたいと願う胡蝶、同刻画の女消える。舞う胡蝶に〆香の幻影レイヤー。先生、画をサーチすると英斎と〆香の殺害現場が浮かぶ。
 事件の裏には女を食い物にする興行主・村田屋と女形の雪之介、胡蝶に目つけ近づき籠絡。先生に諭されるも雪之介に惚れた胡蝶は聞かず殺害されてしまう。そのとき、画は涙を流す。
 村田屋の手下は若がボコ。村田屋の座敷に踊る姉妹の幻影、扇かざしながら入ってくるのはおばさん「村田屋さんわたしを一度でいいから舞台に出さして下さいな。お願いしますよ」(刺す)「あたしゃ芸は無いけど男を食い物にしたりしないよ」(抜く)「舞台に立ちたいねぇ」
雪之介に声かける先生、芝居口調で珍しくターゲットに呪詛「地獄へ行きやがれ」、殺し技はいつもの串刺し。

■ 神谷玄次郎捕物控 「誘拐」1990CX

 捕物控の名に相応しい推理物。事象を細かく積み上げ止揚する凝ったつくり。
話は金に詰まった商家の主人が実家から金を引き出す算段で引き起こす誘拐事件に岡っ引も一枚噛んでいるという生臭もの。初回だけにストーリイ進行とともに重厚に語られる主人公とその周辺、説明に走らない脚本が出色の出来で脇役陣も渋い。一見ぐうたらで卯達のあがらない実は切れ者の北町同心の日常を細やかに描く。
 ロケ地、OPの町をゆく玄次郎、妙心寺大沢池(立小便)。
 船番所へ着ける神谷たちのシーンに八幡堀。容疑者の浪人引き立ててゆく船上、八幡堀・明治橋上手。船のシーンは伏見の松本酒造前の東高瀬川へスイッチ。回向院で誘拐される菊屋の娘の事件の検証現場、下鴨神社の参道入ってすぐの石橋付近・背後に河合社。岡っ引・弥之助が下っ引に声かけるのも同所の石橋。
 ED、妙心寺大覚寺放生池堤心経宝塔参道石橋粟生光明寺石段
 神谷の家の老女・おさく、神谷の「浅草の女」料亭よし野女将のお津世、よし野の板前・勝蔵、後輩の同心鳥飼、岡っ引の銀蔵など魅力的な脇。以後に期待。
2002/6/17

■ 暴れん坊将軍2 第127話「男の約束!紀州の海鳴り」1983テレ朝

 冒頭の湯浅左馬之助斬られる石段、じいの訪ねる西の丸紅葉渓、上様のくぐる城門、ラス立の城内、全部本物の和歌山城、元地元民証言。その他徳川家廟所の長保寺(下津)、紀州東照宮も本物。海岸は加太か毛見か不明。漁師・音松が殺される紀ノ川は違うかも。
漁師の言葉「おら知らねぇだ」などはヘン、しかし「わぇ知らなよ」では通じないか。

■ 長七郎江戸日記 第24話「活鯛献上始末記」1984.5.1NTV/東映太秦

 長さんと右平次が釣りの浜、琵琶湖北湖西岸、魚問屋・西屋の舟襲われ斬られたうえ爆破。
このネタを仕入れ辰三郎が得意になって顛末語り上げ「そこへ現れたのは辰三郎、おめぇたちゃ人間じゃねぇ叩っ斬ってやる俺の名前は引導代りだと止めに入り」と大法螺。そのあと鯛の高騰聞きつけ蝦持って晴海へ鯛釣りにゆく辰三郎、琵琶湖(バスは釣れるよ)。
 西屋の商売敵・大和屋と老中や御膳奉行に町方まで加担した悪企み、悪党一堂に会する老中土岐邸に乗り込む長七郎君、今日のお召は薄鼠ラメ入りに黒。平伏する老中以下、土足で座敷に上がってる長七郎君「者ども生かして邸を出すでないぞ斬り捨てい」、ラス立。老中だけに大人数。ラスト、〆のナレーションのバック、下鴨神社二の鳥居出てくる長さん。
2002/6/16

■ 京極夏彦 怪 「隠神たぬき」

 満月の夜、石仏群のなかをゆく御行の又市、化野念仏寺。各個に灯がともされてありスモークが焚かれる。木々は紅葉。
 一条戻橋に辻斬りの出た翌朝、能楽師・市村松之輔の京の宿、血のついた面が見つかる、大覚寺明智陣屋〜粟生光明寺。辻斬りの話載せた瓦版が売られている縁日をゆく又市、おぎんがおみくじを売っている、仁和寺・御室桜の林。背後に
 乾同心が入ってゆく京都西町奉行所、大覚寺明智門。市村への疑義申し立て聞かぬ上役に怒り十手返上、阿波にゆくと告げる、阿波のイメージに渦潮
 孫・ていを連れ散歩に来る宿屋の隠居・芝右衛門、上御霊神社高倉には地獄絵が掲げられている。孫に地獄の話や賽の河原の話する芝右衛門、地獄のイメージ映像が挿入される。
母の里帰りに伴われるおてい、帰途辻斬りに遭い母・下女とともに惨殺される、粟生光明寺薬井門付近の紅葉道(参道石段の南)。脇の林の中から乾同心と百介が見ている。
捜査も打ち切られ悄然と孫と来た宮へ来る芝右衛門、高倉下で歌を詠む老人(事触れの治平)と会い「積みたる石を」の句に涙する。治平との会話で心の平安の糸口見出した芝右衛門は治平を宿に伴う。上御霊神社・高倉〜本殿〜楼門
 その夜、市村屋敷の松之輔の寝所に出る妖かし、八百八狸の長・隠神行部の落胤を隠しているだろうと詰問、障子には化野の石仏が大写しに。
 治平と釣りにゆく芝右衛門、放生池堤。背後の大沢池には家鴨が二羽。
 ご落胤・長二郎の付き人・藤左衛門が「辻斬り」に膾にされる竹林、わらびの里
 薪能の舞台、大覚寺心経宝塔前。同刻、御行開始。手下を始末したあと長二に幻術かけ能舞台の上へ。狂乱の長二の頭上から鐘が落下、それが割れて現れたのは狸の死体。長二本体は隠れていた黒子姿の治平に密殺される、大覚寺観月台下
 芝右衛門狸の墓、大沢池天神島の大木の根方。百介の決め台詞は大沢池をバックに。ED、又市がゆく石段、粟生光明寺山門付近。

■ 京極夏彦 怪 「赤面ゑびす」

 冬の荒波、汀をゆく御行の又市、間人海岸。打ち上げられた舟に放心した女とミイラ。
 江戸の街角、呑馬術披露している算盤の徳次郎、北町同心・田所新兵衛にからまれ馬を呑んでみせろと言われめくらましにかける。火野正平の口のアップ変じて寒々しい水辺に。同心は褌一丁のすっぽんぽんでくしゃみする、広沢池(水なし)。
 目隠しをされ依頼人のいる座敷に連れて行かれる又市と徳次郎、放心した女に幻術かける。徳次郎の算盤が鳴り時計の音響くなか女の記憶がフラッシュバック、戎の顔・島・村人・荒れた海。島影は竹生島。女は「戎島、赤面ゑびす」と呟き死亡。
 戎島の資料持ってくる百介、大津市西教寺本堂前。話しながら墓地をゆく三人、西教寺墓地
 百介がゆく松林の浜、近江舞子。沖に島影、竹生島。雪の浜から戎島を見る百介、海津大崎付近から竹生島を。このあと盗賊の逃亡に巻き込まれ海へ。ほうほうの態で島に「歩き着いた」百介の見たものは戎島を支配する異常な領主・甲兵衛。歩き着いた百介は客人、流れ着いた盗賊は自分の私物として扱い残酷な行為を繰り広げる。島の住民たちは無表情で従うばかり。この狂乱ぶりを本田博太郎が余人にはできぬ怪演。
 戎島の対岸の小屋で今後を話す又市とおぎん、徳次郎が入ってくる。実は徳次郎は戎島出身、育ての寺の和尚に話を聞きにゆく。和尚は海の中の道のことを語る、海津大崎の浜。和尚役に笑福亭松之助。
 粗相をした下女が顔を赤く塗られ死体となって捨てられる、鳥居本八幡宮。その後も繰り返される甲兵衛の奇行に絶望の百介が佇む谷、清滝川。そこへ鈴の音、又市ら登場。
狂乱極まった甲兵衛、自分の子を宿した女まで殺してしまう。これが徳次郎の生き別れの妹、徳は弔い料と言って金を置く。
 算盤をはじき島を巡る徳次郎(ピンクとサックスの仕置衣装が可愛い)、ゑびすの顔が赤く変わる。巨大な赤ゑびす見てますます狂乱の甲兵衛、屋敷を飛び出し祠に駆け込む、鳥居本八幡宮。祠の中でマグリット風の幻影見たうえ島人たちに取り囲まれ遂に発狂する甲兵衛。
 ラスト、川に大石投げ込み不貞腐れている徳兵衛、百介の決め台詞、清滝川
ED、おぎんがゆく松林の浜、近江舞子。又市がゆく浜、間人海岸

■ 京極夏彦 怪 「福神ながし」

 又市らの福乃屋への仕掛け、陰陽師に見破られる。その後又市が襲撃される、大沢池木戸〜有栖川掘割の中。
 陰陽師・洲斎の武蔵晴明社、曼珠院下の鷺森神社。「箱」のことを話しながらゆく又市と百介、仁和寺中門
 洲斎のもとへやってきて妻女を殺したのは自分だと嘯く風見一学、心底を見透かされ憤然と立ち去る、蚕の社の三つ鳥居。夜、風見に呼び出されるおぎん、南禅寺三門。自分に洲斎の妻殺しを依頼したのは叶屋だと告げる。
 御行に加わる洲斎、騒ぎのなかすたすたと奥座敷に入り「箱」を持ち出す。おぎんが父・風見と対決する宮、日吉大社参道。箱を川に流す洲斎と又市、木津河原。流す前に中を見るとミニチュアの生きた福助が入っている(荒俣宏)。
ED、流れ橋をゆく又市、セピア処理。

 チームとしての御行もしっくり固まり、毎回首魁の回りにいる奇妙なカラーの戎島奉公会や七福神などのビジュアルもハマりノっている頂点で、たった四回で終わってしまったことが惜しい。だらだら続けないっていうのも見識だけどさー。京極堂の出演もなかなかだったし。水木御大と宮部みゆきが出ていたのは笑った。ボックス仕立てるのにちょうどいい感じなのも戦略かな。

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ13話「二人女房」1997.7.2CX通算122話

 情けない気弱な佐野倉の用心棒・高木軍兵衛の後日談。一念発起して稽古に励みずいぶん強くなっている。
 そこへ昔一緒に護摩の灰をやっていた佐吉が現れ悪事を唆す。佐吉は彦島の仙右衛門の手下の盗賊で、その女房から旦那の殺害を示唆されている。また旦那側からも同様の話を受けている。仙右衛門の殺害を軍兵衛にさせる段取りつけた佐吉、妾宅に軍兵衛送り込む。設定は深川大島町の飛地で、堀川沿いの汽水域、座敷に汐の香届く立地、ロケ地広沢池・水無し。最初に佐吉が軍兵衛訪ねてきた際話すのは大沢池天神島
 軍兵衛、既に平蔵に打ち明け手は回っている。罠の中に飛び込んでくる盗賊たちを捕えるのだが御白州で殴り合いはじめる始末。規律の緩んだ盗賊一味の雰囲気はよく出ていた。
2002/6/15

■ 京極夏彦 怪 「七人みさき」

 御行の又市登場シーンの山道、谷山林道
 女の生首が流れてくる、桂川松尾橋付近
 るいの死体上がり妹のかなが取り縋り掻きくどく河原、松尾橋付近の焼肉河原。
 又市と右近が雨宿りする破れ寺、大覚寺聖天堂
 るいの野辺送り、嵯峨酵素
 百介らがこの地の言い伝えと七人みさきの検証をする、伏見稲荷
 妊娠中の右近の妻が惨殺され薦にくるんで吊るされる橋、中ノ島橋
 御燈の小右衛門がおぎんの腕を締め上げる竹林、わらびの里
 大手門前の橋に灯る鬼火、彦根城
 桔梗と小右衛門が対決する火の円陣、大覚寺心経宝塔前の広場
 又市、藩士らに御札貼り付け失神させる、大覚寺五大堂脇。
 殿の死を見た後家老が放心して歩く汀、沢ノ池。小右衛門と合い討ち。
 ラスト、おぎんのゆく街道、桂川罧原堤。百介が世に不思議なしと述懐する京の街を俯瞰する峠、谷山林道
 このCGおおはやりのご時世にこの凝りまくった画の数々。合成でもなさそうな不思議な効果、原作者の趣味もてんこ盛りの、どの角度からも○の珠玉作。
2002/6/14

■ 暴れん坊将軍2 第126話「祭り囃子が刺客を招く」1983テレ朝

 秋祭り、吹き矢で狙われ爆薬仕掛けられめ組では水瓶に毒仕込まれ執拗に狙われる上様、金魚が犠牲に。相手は風魔一族、狙いは「上様」ではなく十日前助けを求めてきた女と関わった「徳田新之助」、手討にされると縋る沼田藩の腰元、相国寺鐘楼
 風魔の雇主は沼田藩江戸家老、下屋敷の若君密殺し藩乗っ取り企んでいる。藩主本田忠輝を呼び子息の消息確かめるよう促す上様、本田くん下屋敷へ、相国寺大光明寺。座敷に寝かされている若君は偽者、糺す本田くんに開き直った江戸家老は押包んで殺そうとする危機一髪に上様登場、ラス立。

■ 長七郎江戸日記 第23話「夜明けのうた」1984.4.24NTV/東映太秦

 府中・六社明神の暗闇祭りで盲目の男児・大二郎拾う長さん一行。親身になり目を治そうとする夢楽堂の面々、父・関野が現れ素っ気無く引き取ってゆく。その間怪しげな浪人が見え隠れ、仕官を餌に腕の立つ侍集めている但馬念流の道場主、甲府金山からの御用金強奪の計画立てていて関野は一味に引き込まれる。襲撃は甲州街道の駒木野(小仏峠の一個手前)、下鴨神社糺の森にスモーク焚いて。関野が抜刀する寸前現れる長七郎君、今日のお召は黒地金ラメに薄鼠。円陣組んだ派手な殺陣、馬場。剣戟は池跡へ移動。裾を派手に捌いて大立ち回り。いつものことだけど途中双剣をまっすぐに立てて見得切る仕草、シオマネキみたい。

■ 必殺仕事人 第57話「逆さ技大どんでん崩し」1980.6.27テレ朝

 火盗の杉山黒之介は寄らば斬るじょの乱暴者。そのうえ岡っ引の権次と組んで悪事も働くトンデモ役人。呉服屋の婿養子が元盗賊なのを強請る。これも負けず劣らずのワル、金を都合するのに杉山らと共謀して家族嵌め隠居と隠し子の娘の旦那殺害。元締からの一両で仕置。
 ロケ地、婿養子が木更津へゆく道、加代と行きあう、柊野堰堤。隠居が金を持ってゆく堀留神社、妙心寺…じゃないどこだ。
2002/6/13

■ 暴れん坊将軍2 第125話「女の聖域 駆込寺無情!」1983テレ朝

 忠相と遠乗りの上様、品川のつもりが鎌倉は東慶寺まで行ってしまい普請奉行片岡左近の妻・早苗が駆け込むのを目撃。その夜、前夜早苗が訪問した勘定吟味役・村田が暗殺される、中ノ島橋
 忠相が上様に村田の事を報告する、今宮神社東門付近(境内側)。村田は公儀に納めた材木の値の詳細記した書付を持って忠相を訪ねる途中であった。
 材木問屋・美濃屋が勘定奉行・稲葉に提供する別業、旧中山邸・現宝厳院。新之助が片岡左近に声を掛ける、今宮神社高倉の北付近。
 妻に諭され翻心し稲葉に斬りかかる片岡、返り討ちに。村田の書付燃やそうとしている稲葉の別業に乗り込む上様、ワル一旦平伏も「もはやこれまで出会え」でラス立、上様大暴れ。

■ 長七郎江戸日記 第22話「狙われた姫君」1984.3.20NTV/東映太秦

 土砂降りの雨の中走る辰三郎、雨宿りの娘と話す、大覚寺五社明神の舞殿。雨上がると襲ってくる編笠の侍、辰は娘の手引き大沢池畔を逃げ護摩堂前へ。中からこれも雨宿りしていた長七郎が出てきて侍を追い払う。
拾った娘はとんでもない世間知らず、黒羽藩の照姫。嫁入り前に外出してみたいと邸を出て来たもの。しかし藩は病臥中の藩主をいいことに江戸家老がやりたい放題で国元の改革派と揉めている最中。
 照姫を連れ浅草の縁日をゆく長七郎、大沢池畔に屋台をセット。屋敷に帰れと姫を諭す長七郎、大沢池天神島祠前。ここでも怪しの刺客が。
迎えの駕籠に乗る照姫、途中で始末しようとする奥女中、広沢池畔。六が用意した船で逃げようとするも狙撃され川にどぼーん、桂川か。
 姫を始末できたと思い込み自分の娘である側室の子を次期藩主に据える算段している江戸家老のところへまず姫君が乗り込み続いて長七郎君登場、今日のお召は純白に地模様と薄鼠。今日も宅兵衛がいないので自ら名乗るが騙りの偽者、姫もそのへんの町娘なんて言われてラス立、今日のはちょっと長め。

■ 服部半蔵 影の軍団 第24話「戦慄!処女のいけにえ」1980.9.9KTV/東映

 お霧が祭りで演じた「霧太郎」を見初める権高な武家娘、薩摩藩武芸指南役松本無膳の娘、千登勢。出合茶屋に呼び出す、錦水亭
 幕閣がもう三人も暗殺され「闇公方」の血文字残してゆく。暗殺集団束ねるは松本無膳、バックに薩摩と公家。半蔵に保科の命下り「霧太郎」の扮装で千登勢に近づくお霧。無膳邸には怪しげな荷が運び込まれているのを千登勢は薩摩の美味しい魚でも送ってきたのではと言う…その魚腐ってないか姉ちゃん…無膳の道場では暗殺のお稽古。倒幕の企みで用意された武器庫を爆破しお霧殉職。峠の塚、谷山林道?
2002/6/12

■ 暴れん坊将軍2 第124話「吉宗狙撃!消えたお庭番」1983テレ朝

 武州青梅村へ豪雨被害視察に才蔵とさぎり伴いお忍びの上様、狙撃される。刺客追う才蔵、揉みあい川に落ち行方不明に、保津峡。設定多摩川。
黒幕は七年前免職になった勘定奉行・大久保大隈守、刺客は以前からの隠密・林武太夫。
才蔵は石工の親子に助けられるがこれが以前大久保の下で働いていた隠密。父のほうは奸計にはまり番屋で責め殺される。担当の与力と同心の死体が大川に上がったことを上様に報告するさぎり、大覚寺勅使門前の太鼓橋。葬儀のあと家を出る息子・藤八に追いすがる女房、大沢池畔。船着に佇むところに新之助が声かける。藤八を尾行するさぎりがまかれる、妙心寺。その後大久保邸へ入り隠密に復する。才蔵から聞いた林武太夫の情報を上様に報告するさぎり、大覚寺参道石橋
 目黒の御狩場へゆくことを公言し囮になる上様、騎馬でゆく川、桂川水系(清滝川か)。ここで爆薬は炸裂するわ忍群が襲ってくるわの大騒ぎラス立。大久保の手勢の侍に馬上立ち向かう上様。とっても派手。

■ 長七郎江戸日記 第21話「母恋草」1984.3.13NTV/東映太秦

 ヘラ釣りの長さん、憎体なガキ・一平に漁場取るなと凄まれる、大沢池
 一平の父・市蔵が植木の仕事している深川・顕覚寺、金戒光明寺。近江膳仁藩のお部屋様が参詣にやって来るのに「お美和」と呼び駆け寄る市蔵、寸でのところで無礼討ちになるのを辰三郎が騒ぎ手を引いて逃げる。
 お美和は市蔵の女房で、拉致同然に藩主に連れ去られ妾にされているもの。事情知った長七郎君、馬鹿殿が弓の稽古している庭に出現、今日のお召はあかるい青に白。一旦は平伏する馬鹿殿以下、悪事暴かれ「長七郎君がよみうり屋の用心棒などであろう筈がない、こやつ偽物じゃ斬れ斬って捨てい」でラス立に。最後は馬鹿殿も抜刀し向かってくるのに髻落とすに留める長七郎、改易は避けてやる配慮見せる。

■ 新必殺仕置人 第40話「愛情無用」1977.10.28テレ朝

 仕事を抜け出し鉄言うところの「空を見に」水辺にやって来る正八、広沢池。水辺の小屋で隻眼の男に叱責されている仕置人の女・おとくが殺されるのを目撃。その死体が役人に運ばれていくのを遠くから眺め嗚咽漏らす死神にかかわりがあるなら江戸を売れと忠告する正八、いきなり刃向けられ逃げ出す。その後絵草紙屋に忍んできた死神はおとくの最期の模様を尋ねる。
 「正八、オマエイイヤツ」「それは、言えるかも知れない」
 おとくを殺した仕置人・参次を殺す死神。その後女の事でトラブル起している正八に
 「オマエ、アノ女ヲだいじニシナケレバナラない。嘘ジャナイコトひとつダケアル。人ヲあいスルきもち。おれ今ミテイタ。アノ女おまえノコト本当ニすき」
 死神が追われていることを察し匿う。死神の一件は大事となっており鉄のところにも関係者から聞き込みが入る。
 死神を匿った草深い小屋で冒頭から流れている70年代ふうフォークソングを口ずさむ正八に話しかける死神、
 「ソノうたダレガツクッタ」「俺」「俺ノくにノうたト似テイル」「お前の国ってどこ名前なんていうの」「俺日本人ジャナイ俺ぎりやーく人。とおいトオイきたノ国ガ俺ノふるさと」
 父親が罪を犯し父子二人で葦船に乗せられて流され、自分ひとり助けられた経緯語る死神。自分がとらの会の用心棒であることも明かす。一瞬たじろぐ正八、死神は訥々と初めての女・おとくとの交流を語る。正八は死神の依頼でおとくの亡骸を投げ込み寺へ引き取りにゆく。その際身元聞かれ巳代松の名騙るがこれがあとで大事に。大八車に早桶積んで町をゆく正八のあとを隻眼の仕置人・長次が尾けている。
 未だ審理中であったおとくの一件、寄る辺無しとの調べであったのに身寄りが受け取りに来たことで役人が巳代松のところへ調査に来る。慌てて絵草紙屋の地下アジトに身を隠す巳代松たち、潜伏の資金得るのに正八待つが帰宅せず。
 その頃正八は小屋でおとくに死化粧施してやり死神とともに通夜。
 とらの会が開かれ、長次のゴリ押しで元締出資の死神の仕置が百両で競りにかけられる。誰も声を出さぬなか松の逃走資金得るのに必死の鉄は十両で競り落とす。
事情を聞き、とらの会も箍が緩んだ先は長くないと歎ずる松、そこへ帰ってきた正八はターゲットの名聞き渋る態度を怪しまれボコられた末死神の居所吐かされる。
 死神の隠れている小屋を固める長次一味、鉄チームが死神殺ったあと鉄たちをバラし再度とらの会にかけ一儲け企んでいる。鉄らの来着に身を隠すも巳代松に火縄の匂い勘付かれ死闘開始。辛うじて長次ら片付け小屋に向かう鉄チーム、正八が小屋に向かって叫ぶ「死神逃げろ!」
 鉄らが小屋に入ってみると、おとくの亡骸の傍らで自決している死神。泣く正八に取り合わず出てゆく鉄たち。二人の枕頭で嘆き掻きくどく正八。
 死神が作った流刑の葦舟に二人の髪の束入れて水に流す正八のシーンで終劇。ロケ地は汀の一部分しか映ってないので特定できないが広沢池か桂川か。
2002/6/11

■ 暴れん坊将軍2 第123話「南国の美女 華麗なる復讐!」1983テレ朝

 元琉球奉行の薩摩藩江戸家老がはたらく悪事。薩摩藩本体には上様もちょっと遠慮がち。
ロケ地、薩摩藩江戸屋敷に忍んだ公儀お庭番が追われ逃げる際橋桁にぶら下がって追っ手やり過ごす橋、中ノ島橋。欄干から真下のショットもあり。
薩摩藩邸周辺を探る琉球手踊り一座の梨花と清豊、大覚寺御殿川
徳田新之助が梨花を連れ出し事情聞く、大覚寺護摩堂前。ヤマトンチューは信用できないと言われる。
薩摩の手下に襲われる梨花と清豊を新之助が助ける、大沢池畔。
囲われている伊集院の妾宅抜け出すお蘭がめ組にいる娘・梨花を垣間見にゆく道筋、大覚寺有栖川畔・心経宝塔前・大沢池畔。
新之助の名騙り梨花が呼び出される東禅寺裏の祠、大沢池天神島。鳥居越しのショット、一瞬石鳥居が塀に見える。
 梨花の母親が殺害されるにおよび薩摩藩邸に乗り込む上様、伊集院は気付き平伏するも「今はこれまでじゃ一同出会え」でラス立、大暴れ。

■ 長七郎江戸日記 第20話「かけこみ寺異聞」1984.3.6NTV/東映太秦

 夜陰襲われる黒川藩江戸家老の妻女を助ける長七郎、謀反の罪着せられ暗殺された夫の書付持って鎌倉・東慶寺へ駆け込もうとしている堀なえ。書付には城代家老の汚職の証拠、役に駆り出され疲弊する黒川藩の民のイメージ映像、柳谷か。
 行き掛かり上なえを鎌倉まで送ってゆく長七郎、道中襲われる茶店、北嵯峨の農地。なえが駆け込む東慶寺、高雄の西明寺。院代は長七郎の顔に駿河大納言の面影を認め寺内に招じ入れる。寺には父忠直の菩提弔う御堂。
 事の次第をよみうりに書かれた黒川藩一味はキレて東慶寺に軍勢繰り出す始末、掛矢で門を破壊するとそこに長七郎君、今日のお召は薄鼠にラメ・腰のへん黒に菱模様。名乗りは院代が上げるが「たばかり者じゃ斬って捨てい」でラス立。双剣かざし石段で大立ち回り、半数は逃げ散る。黒川藩は改易ー。

■ 翔べ!必殺うらごろし 第16話「病床で危篤の男が銭湯にいた!」1979.3.23テレ朝

 舞台は江戸、おばさんは子探しで不在。銭湯で「茂作ぅ〜茂〜作ぅ〜」と鼻歌の正十、居た覚えの無い常連客見る。その後越後屋の大旦那が病篤いと聞きつけ先生連れてくるが病床のその顔は銭湯で見た件の常連客。先生が枕頭で薬処方していると同刻、湯屋に現れる越後屋の大旦那、三助と話をしている。三助の朝吉連れ越後屋に取って返す正十、驚愕する朝吉に毎日背を流して貰っている夢を見ると呟く越後屋。オカルト解説の映像にエイリアス出す越後屋。
 十手持ちに絡まれる先生と正十、袖の下渡すも鼻で笑われ放り投げられる。落ちた銭を素早く拾う正ちゃんの手つきがおかしい。
 越後屋の息子は賭場に入り浸り多額の借金抱え、嫁いだ娘は間男に脅され兄妹とも金に困っている。病床の父に財産分与の話するがやる財産は無いと突っぱねられる。その夜密殺される越後屋、湯屋で終い支度の朝吉のもとに末期のメッセージのポルターガイストとして出現。
 遺言通り蔵には金目のもの無いのを知り番頭締め上げる兄妹と結託の岡っ引・まむしの以蔵。番頭は土左ヱ門となって発見される、中ノ島橋下の河原。若が橋上で見ている。これを聞き越後屋の前に立ちサーチする先生、酒食らってへべれけの兄妹の背後の仏壇に恨みの炎のレイヤー。番頭介して遣わされた千両箱を理由に越後屋殺しの下手人として引っ括られる朝吉、激しい以蔵の責め問いの最中現れる越後屋のエイリアス、朝吉に話しかける。罪を認め自害したことにされる朝吉。
 朝吉から取り戻した金を巡り兄を殺そうと以蔵に閨で依頼する妹、同じこと考えていた兄に刺殺される。
 先生、朝日を浴び発動、旗竿持って駆け出す。以蔵が鼻歌歌いながらゆく、大沢池天神島。若が待ち構え木に吊るした以蔵をサンドバックにし撲殺。兄は先生が串刺し。
 事後、朝吉の仏壇に祈る女房・おしんのもとに越後屋のエイリアス出て千両箱置いてゆく。

■ 盤嶽の一生 第七話「じゃじゃ馬馴らし」2002.6.11CX

 地方郊外の祠の前で柿食らう盤嶽に良くない卦があると話しかける僧、丑寅の方避けよと託宣し見料せしめる、山室・堤下のY字路。
 盤嶽がイカ集団に襲われる駕籠救う、随心院じゃないぞ何処の塀じゃ判らん。
藩筆頭家老・岩田邸で歓待される盤嶽、身を粉にして働き新田開発に従事していると語る家老に感激し助力約するが実は金権政治家、使いの用心棒つとめ武蔵屋の息子とゆく最中を次席家老シンパの若侍たちに襲われる。賄賂のキャリアにされていたことに気付いた盤嶽「騙された。世の中嘘でいっぱいだ!」と吠える。
 次席家老・早坂邸に赴き証人になると申し出る盤嶽、騒動に関わるうち早坂の娘婿にと求められ満更では無い態度。男勝りの娘のはねっ返りに手焼くが結局全面的に助力。
 事後、婿の話は無かったことにと告げられ憤懣遣る方無しの態で早坂邸去る盤嶽「あの狸親父め、馬鹿野郎ー!」と獅子吼。早坂は盤嶽の心根は家老などになるには立派過ぎると述懐。
 旅ゆく盤嶽、冒頭の僧と再び出会い今度は十文で有難い念珠購い開けてみると柿の種綴った代物、「こぉらぁぁぁぁ嘘吐きぃぃぃ」と早回しで僧追いまわす山室堤下。
2002/6/10

■ 暴れん坊将軍2 第122話「秘めた誓いの夢千両」1983テレ朝

 隠れ富(非合法の富籤)にまつわる汚職事件。
官許のほうの富籤の抽選が行われる宮、上御霊神社。楼門〜舞殿。
才三の尾行まき船でゆく清次、大沢池
隠れ富の一番富に当たっため組の竜虎に当選金届けに来る清次、大覚寺五社明神
 ラス立に福本清三氏のお姿が。黒幕の勘定奉行付役人詰問する上様、動かぬ証拠突きつけられワル逆上、斬りかかってくるのに鷹けしかける上様…。

■ 長七郎江戸日記 第19話「裏切り御免」1984.2.28NTV/東映太秦

 沢木兵庫こと六さんがカミングアウトし本格的に長さんファミリーに入る「起こり」の話。
コンフリクトは亀岡藩領で見つかった金山巡る陰謀。改易の際累及ばぬよう逃がした若君が長七郎のもとへ転がり込みストーリイが展開。柳生の頭の命に疑義抱く兵庫、長七郎チームを影で助ける。遂に同僚の忍たちと戦う羽目に陥る兵庫を仲間と呼び助ける長七郎。ラス立の場で追い使われていた筈の柳生が退きワルの黒幕・金山奉行は長七郎君に成敗される。
柳生飛騨守は兵庫に暫時の自由与え晴れて六さん長さんチームに。
 ロケ地、柳生忍群の頭とツナギとる兵庫、大沢池天神島

■ 鬼平犯科帳 第一シリーズ23話「用心棒」1990.1.31CX

 味噌問屋・佐野倉の用心棒・高木軍兵衛は見掛け倒しの張子の虎で、店に入り込んでいた盗賊の引き込みに弱味握られ脅され金蔵の鍵の金型とり渡す羽目に。彼を憎からず思っていた佐野倉の女中・おたみは事を知り諭す。二人は以前市中で狼藉者を容易く捻る姿を見た浪人者「木村平九郎」に縋る。これはもちろん鬼平で、火盗の人数手配したうえで高木に加勢し事なきを得る。
 ロケ地、高木軍兵衛が賭け勝負挑んできた浪人にのされる林、仁和寺(原作設定・州崎観音)?おたみと葛西からの帰り高木が通りかかる水辺、大沢池放生池堤。同じ浪人が若侍にからんでいるのを平蔵が捻る、大覚寺護摩堂(原作設定は深川の三十三間堂)。高木が平蔵を呼び止める、大覚寺護摩堂裏手の石仏群前。盗賊・馬越の仁兵衛一味が火盗改の手勢と斬り結ぶ、大覚寺五社明神
 原作とは設定をかなり異にするがすっきりとおさまっている。高木軍兵衛の平蔵評「怖く優しく思い遣りがあり暖かいがやはり怖い人」は原作そのままに語られる。
原作にある万七の兎汁のエピソードは設定変更で省かれるがドラマでは深川飯の味噌か醤油かの議論に。
2002/6/9

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ12話「あいびき」1997.6.25CX通算121話

 仁兵衛棟梁の女房・おとくと逢引に赴く神官・朋斎が出てくる神社、鷺森神社?湯屋で変装し池之端の出会茶屋美濃屋で逢引は錦水亭。約した「例のもの」は仁兵衛の手がけた商家の間取り図。
 その夜両替商・相模屋へ押し込む盗賊、手口から下調べが入念なことを他の事件と比較し指摘する平蔵、大工に着目し仁兵衛の家へ聞きこみ・女房の態度じいっと眺める。
 性懲りも無く朋斎と逢引重ねるおとく、以前仁兵衛から破門されたチンピラ・文吉に密会現場見られ強請られる羽目に。文吉の名は盗賊改の調査からも不審退職者として浮上、粂八と彦十が張り付く。賭場で舞い上がる文吉に言葉巧みに取り入り巾着盗んで金の出所探る粂八、あとで鬼平に巾着を差し出す悪戯っぽい表情が秀逸。
 金に窮した文吉、おとくに再度金を無心するが神官のほうにもコナかけたのが運の尽き、金持ってきたおとくの目前で刺殺される。
 朋斎の神社囲む盗賊改、朋斎がこっそり盗人のアジトに入ったところに踏み込み一網打尽。
そのころ美濃屋で一人待つおとく、来ぬ男に涙する。
 事後、水を打ちに表へ出て来たおとくに声掛ける平蔵、何事も無かったように笑う女に枯れ木になるまで心休まるまい女は怖いと述懐。
 EDロケ協力に大覚寺と真如堂とあるがいったいどこに…見返しても判らん…???
2002/6/8

■ 長七郎江戸日記 第18話「友情 雪の舞」1984.2.21NTV/東映太秦

 赤坂山王下溜池の工事が行われている。なぜか長さんが工事人夫に混じっている。
人夫のひとりがこそっと爆薬仕掛け、導火線に気付いた長七郎駆け寄るも小屋はどかーん。ロケ地は柳谷か。
導火線弄ってて犯人扱いされ引っ立てられる長さん、白州から奉行に声掛ける。普請奉行・朝倉左内は幼馴染。大慌ての役人たち、捕えた役人はイヤーな目で見ている。幕閣のなかには長七郎が謀反の意あって糸を引いているのではと言い出す者も。その一人・勘定奉行柴田外記が黒幕で朝倉失脚を図ってのこと。
 工事を主宰する堺屋の蔵を吹っ飛ばし朝倉にとどめをさそうとしたワルどもは花火師の線調べていた辰三郎と花火職人と女房をついでに蔵と一緒に始末し長七郎に罪着せる計画。矢文で駆けつけた長七郎、大立ち回りの末実行犯の首魁の僧倒すも蔵はどかーん。
 失態に自刃決意した朝倉が白装束で座敷に座る同刻、長七郎君は悪党たちが雪見酒と洒落こみ祝杯あげる柴田邸の庭先に僧形で現れる。僧衣を脱ぎ捨てると渋い紺のお召が出現。
長七郎君ラス立の最中、切腹寸前の朝倉のもとへ駆け込んで来る宅兵衛たち。息子を抱きしめ感涙にむせぶ朝倉の背後に立つ長七郎、空でも飛んできたか。
2002/6/7

■ 旗本退屈男 第一話」向う傷由来」1970CX

 榊原大内記の近侍・霧島金弥助ける早乙女主水之介、榊原は芸者・胡蝶に入れあげワヤ状態。芸者の正体は改易になった山北藩の姫、家中だった石川兵庫が糸を引き幕府転覆を企図。人質にとられた金弥と胡蝶の人質交換の熊野神社、首魁と一騎打ちの主水之介、相手倒すも額に傷負う。
 後日、江戸の町と将軍家救った行為に謝し額の傷は「天下御免の向う傷」とする旨のお言葉が下される。

■ 長七郎江戸日記 第17話「はぐれ千鳥」1984.2.14NTV/東映太秦

 大川橋の上で相模屋を刺す娘、長七郎の目前で川に飛び込む、木津川流れ橋
鰻漁に来ていた牛吉、流されてきた娘を助け匿ってやる。刺された相模屋は懐中物で命拾い。
 夢楽堂では夜食に出された握り飯に「蒲焼って白いの?丸いの?胡麻ふってあるの?」と嫌味言う、牛吉の鰻を期待していた辰三郎。帰ってきた牛吉は会話も上の空で握り飯懐中にするのを見咎める長七郎。助けた娘・おぶんに食事を運ぶところに浪人現れ刀抜くが長七郎に阻まれる。
夢楽堂へ連れ帰り事情聞くと相模屋にハメられ死んだ大奥出入りの小間物商人・丸屋清兵衛の娘、覚えのない抜荷で遠島処分の前夜自死した丸屋、訴えを聞かなかった与力・直後に相模屋の一番番頭に納まった丸屋の手代。
 悪党一同に会す与力の屋敷に乗り込む長七郎君と丸屋の娘、今日のお召は淡青色に地模様・葵紋は金刺繍。狼藉者とまず人数繰り出してくるのを長七郎があしらううち相模屋が紋所に気付く。今日は何故か宅兵衛不在ゆえ自ら名乗るも「ええいこんなところに長七郎君が来られるはずはない、お名を騙った世を騒がす不届き者だ斬り捨てい」大立ち回り始まり座敷から庭と大暴れ。ラストの子供と凧も流れ橋

■ 服部半蔵 影の軍団 第23話「赤い蛇の目は死の宣告」1980.9.2KTV/東映

 闇の仕掛屋との暗闘、正体は風魔衆。関係者・手下次々とやられるなか本拠へ乗り込み皆殺しの半蔵。ロケ地、冒頭の首吊り女の発見される寺、二尊院。土左ヱ門の上がる川、太一のと鳴海屋女将と旗本の双方中ノ島橋。後者はちょっと下手。
2002/6/6

■ 炎の奉行大岡越前守 (終)「吉宗落涙・天一坊事件」1997.1.2TX

 大奥で子弟に武芸鍛錬させている吉宗、粟生光明寺方丈前の石庭上。そんなとこ入ってええんかいな。尾張くんがしゃしゃり出てひとしきりいらんこと言った挙句忠相が天一坊隠して云々とタレコミ。そこへ本両替が悉く店を閉めたと急報、忠相には蟄居閉門の命下る。
 天一坊と将軍の対面が尾張邸で行われる席に白装束で乗り込む忠相、偽物であると場を流したあと人払いし親子の対面させる。扱いを巡り数馬とは齟齬を生じる。これ以降のビジュアル、折角積み上げたドラマが台無しになりかねない代物で、ナレーションを回想シーンに重ねるだけのほうが良かったのではと苦言を呈したい。また、紀州弁の考証大いに疑義あり。「…のし」は確かに古い紀州弁であるが「行こら」などは泉州の方言に影響された近年のもの。紀文の言葉はけっこうよく出来ていたのに惜しい。

■ 長七郎江戸日記 第16話「仇討ち免許状」1984.2.7NTV/東映太秦

 仇を求め江戸に来た肥前唐津藩物産奉行森山の娘・千鶴、浪人者に襲われたのを長七郎に助けられ身の上を話す茶店、大覚寺護摩堂
 仇の元許婚者・江口昌之介が千鶴を呼び出す、鳥居本八幡宮
 唐津藩の早駕籠襲い荷の入る日聞きだそうとする昌之介、割って入り狙われているのを知らせ逃がす辰三郎、走る昌之介、大覚寺有栖川畔。おりんと行き会う、五社明神。長七郎が声をかける、大沢池天神島
 唐津藩出入りの肥前屋の前で店出す六、宅兵衛に赤絵が評判と情報漏らす。
 長七郎が千鶴に事情聞きながらゆく水辺、放生池堤、自らの身に擬え諭すが翻意せぬ千鶴、そこへ昌之介の居所掴んだ辰が走ってくる。
 脅しを受け唐津藩江戸家老戸田右京に手貸していた千鶴の父、江口を庇って斬死の事実が明らかに。赤絵の抜荷で私腹肥やしていた戸田。
 赤絵荷上げの夜長七郎君出現、今日のお召は白に地紋・葵の紋は黒の刺繍。一旦は恐れ入る江戸家老以下、逃れぬと知り「これまで。長七郎君とて構わん斬り捨てい」、大人数に唸る二刀流、裾を乱しての大立ち回り。

■ 破れ傘刀舟 悪人狩り 第一話「闇に光る眼」1974.10.1テレ朝/中村プロ

 知り合いの千吉が小屋の前で斬られ駆け寄る刀舟、「死んだよ」…なんかカルい…。千吉の残した紙入れにはギヤマンの義眼と一部に×された家紋描いた怪しの紙片、邪魔者消去の計画表。
 往診した患者の家が自分の薬箱に仕掛けられた爆弾で吹き飛ばされ幼児が死亡したことに激しく怒る刀舟。米問屋上総屋(悪党の一味で娘の手術は刀舟襲う口実)の娘の手術中に襲われるも術式続行、終わった途端大立ち回りの乱暴さ。事後いきなり黒幕・財部の屋敷に乗り込み庭先でさくっと斬ってくる刀舟、破れシリーズ初作はやはり破れていた。うーん。
最初に襲われたときに傘を破損、以後そのままの模様。義眼は財部のもので、無理矢理ぐいぐい眼窩に押し込むシーンあり…見るだけで痛い。ワルの親玉は池に鯉というわかりやすいビジュアル。ロケ地、思い当たる個所無し。
 基本フォーマット:主人公でヨロキン演ずる叶刀舟は蘭方医で診療科目はオールラウンド。衣装はパンタロン。剣は無外流、長尺の大刀を一本佩く姿は独特。大酒呑み。貧乏というか無頓着。今回なんか相手が悪党の富裕な商人だから切り餅幾つも取ってた。刀舟の弟子・伊庭弥九郎は石部金吉。稲妻のお蘭はなんでも屋。仏の半兵衛は棺桶寺・瑞光院の寺男、猥雑で助平。むっつりお竜は…調査係?喋らないので判らない。OPを見る限りは壷振り。
2002/6/5

■ 炎の奉行大岡越前守 「吉宗落涙・天一坊事件」1997.1.2TX

 大奥で妻や子と庭を逍遥する吉宗、二条城庭園
 天一坊現るを聞き単純に喜ぶ吉宗。天一坊のもとに集まる人々、尾張くんも早速コナかけに来る。浜で呪唱える天一坊、間人海岸。見に来ている忠相と数馬、人柄は良さそうだが真偽いずれにしてもよい結果生まぬと案ずる。内密の吟味行われ吉宗も覗いている。吟味後早く対面してやりたいと言う吉宗に思い留まるよう諫言する忠相、粟生光明寺本堂
 忠相の依頼で紀州に調査に赴く数馬、名草郡平野村では天一坊ゆかりの村人に申し渡しが行われている。村人の集まる宮、摩気神社。伊賀亮がゆかりの人々殺して回る。妹のお鹿も襲われる。
 江戸では尾張くんが天一坊吉原に連れ出し上得意。悪趣味な格好で憎さげに話すのに嫌気さし逃げ出す天一坊、由衣が助ける、北野天満宮社殿裏手の紅殻塀。
 奸計にはまり尾張の手に落ちかかる天一坊を追い走る数馬、随心院参道。時遅く尾州藩深川下屋敷に吸い込まれる、随心院薬井門

■ 長七郎江戸日記 第15話「通りゃんせ小太郎」1984.1.31NTV/東映太秦

 碁の天才少年・小太郎に指南受ける長七郎と宅兵衛。その夜小太郎の父・丑之助は酔って帰るところを侍に絞められ殺される。その日一緒に呑んでいた辰三郎は小太郎の養子話に荒れていた丑之助の様子を語る。
丑之助の墓に参る残された母子、長さんと辰も来ている、下鴨神社糺の森池跡
昔語りをしながら長七郎とゆく小太郎の母・おてい、二尊院墓地。現在は大林算喜の妻・おむらは丑之助の元妻、別れた直後遊女だったおていと出会う。昔語りの場所は大沢池・天神島への橋に移動、丑之助がおていを身請けするため賭碁に手出し破門になった経緯が語られる。
 陰謀は側用人・朽木民部が本因坊を庇護下の大林に取らせんがため小太郎を後釜に据えようとした企み、丑之助殺害は朽木の息子の波次郎の仕業。亡夫の借金でっち上げおていに返済迫り、肩代わりした大林のもとへ小太郎やる羽目に。小太郎はねちねち嫌味を言われながらの大林での生活にたまらず飛び出す。追ってくる大林の弟子たち、長七郎が阻む、大沢池木戸
 夜、使いに出たおてい襲う波次郎、長七郎に顔を斬られ屋敷に駆け戻る。駿府の子守唄歌いながら朽木邸に現れる長七郎君、本日のお召しは薄鼠に銀ラメ。紋所見て錯乱する波次郎「嘘だろ、出鱈目じゃぁ出会え出会え」、大量に出てくる家来をばっさばっさ、今日の殺陣は裾開き気味。

■ 新必殺仕置人 第39話「流行無用」1977.10.21テレ朝

 市場の評価高いかざり職人の藤五郎、病床で引退決意、三人の弟子のうち一番弟子の清太郎に二代目を継がせることを決める。弟子の一人・定吉と恋仲の藤五郎の娘・くみが話す大覚寺護摩堂前、大沢池には蓮びっしり・放生池にも水草繁茂。父には別れろと言い渡されたと嘆くおくみ。
 鉄、路上で怪しげな男から藤五郎作とのふれこみで簪買い妓にやるがすぐにポッキリ、偽物で騙そうとしたと女に嬲られる。
 暗い顔で呑んでいる定吉、来合わせた友人の正八におくみとは最早他人と吐き捨て出て行く。千鳥足の定吉が蹴つまづくのは清太郎の死体、慌てて逃げ去る。その後岡っ引の久蔵とグルになったもう一人の弟子・宇之助にはめられ下手人として引き立てられる。連行される定吉を見て駆け寄る正八、役人に食い下がるが巳代松に止められ「友達なんだよ」と泣く。その背を撫でよしよしする松っつあん。
 その後定吉は早々に打ち首となり藤五郎も宇之助に密殺されてしまい失踪するおくみ、父の遺作の簪質入した金でとらの会へ。この件を競り落とし帰ってきた鉄、正八と段取り話の最中屋根の男が乱入「戦がはじまるぞー」…。
 宇之助に探り入れる正八、企み聞きおくみを探し当て話を聞く、大覚寺聖天堂、背後に心経宝塔が大映し。鉄は一味で偽物売りつけた源七を遊里の雑踏で仕置、その死体を餌に主水が岡っ引誘い出し斬、宇之助は正八が捨て身で誘き出したところを松の竹鉄砲に散る。
2002/6/4

■ 長七郎江戸日記 第14話「琉球使節異聞」1984.1.24NTV/東映太秦

 職人が殺害される事件が多発、琉球の武器残してゆく。折りしも老中・稲葉邸に琉球の使節が訪問、稲葉邸向いの家から抜け穴掘り爆破目論む曲者、正体は稲葉に恨み抱く改易になった大名の家臣たち。稲葉の失脚狙う。長七郎、探索の末抜け穴に仕掛けられた爆薬始末するも一個はどかん。六が空惚けながら湯島の儒者の情報もたらす。
 稲葉邸での襲撃に失敗した曲者たちは首謀者のホームグラウンド・学問所を訪れた琉球使節を襲う。稲葉くん危機一髪に回り戸からばーんと登場の長七郎君、今日のお召しは青に白、二刀流だから鎖鎌も怖くないぞ!本日のワルの言いぐさは「長七郎君とて構わん皆殺しにせい」、あ結構仲間いるんだ。
 ラスト、抜け穴工事に関わり殺された職人の娘につきまとい甲斐甲斐しく世話焼く辰三郎、でも被るナレーションは「今このひとときを辰が心の支えに」あーまた「いい人」パターン。

■ 炎の奉行大岡越前守 「対決!雲霧仁左衛門」1997.1.2TX

 火事場泥棒のコソ泥に地蔵に聞けとからかわれ仏像引っ立てる忠相、大真面目に地蔵を裁く。ここで罠をかけ白状させ雲霧情報とる。人相書出回り次々アジトに手入り窮地に立つ雲霧、秋月の家を襲うも中断、おかしらのもとへ走る掘割、大覚寺御殿川・参道石橋下。追う数馬、尾張家小網町屋敷、大覚寺大門。濡れた足跡が点々と門前に残る。
 改鋳小判百万両積んだ船、石川島沖(琵琶湖)で停泊、日の高いうちに運び込もうとする霊願島、八幡堀。船が座礁との報受け吉宗の命が狙いと気付く忠相、将軍家お成りのもと行われる水練視察会場へ急行。
 行事が行われている隅田川御殿、大覚寺五大堂観月台、塀に幔幕巡らしセッティング。演技が行われるえらい濁った隅田川は大沢池。興が乗った吉宗、自ら船に乗り競泳選手を叱咤する場面は桂川にスイッチ。罧原堤からの撮り、対岸にサイクリングロードの林映る。
いきなり櫓を失う船、岸へ船つけ上がる吉宗、桂川罧原堤前の中洲。迎え待たず歩いて帰る吉宗、通りかかる林、仁和寺。雲霧が待ち構えている。元紀州藩的場鉄平の息・鉄之助と名乗り上げる。的場の死の因となった毒は尾張藩の陰謀、表沙汰にせぬよう闇に葬られた父の一件に天下滅びよと吼える雲霧、吉宗と一騎打ち。そこへ割って入る人数、尾張くんが影で見ている。駆けつける忠相たち、響く銃声。
 ひとまず収まった場をあとに雲霧の消息話しながらゆく忠相と数馬、八幡掘。やまぬ雲霧の放火、襲われる小判積込みの現場。忠相駆けつけ大立ち回り、雲霧配下は捕えるも首領は腰に煙硝巻き付け千両箱の上に仁王立ち。江戸の民を巻き添えにすることは許さんとじりじり歩み寄る忠相、庇うように取り巻く民衆、これがおまえの仇かと問われ躊躇し逡巡する雲霧、種火と煙硝捨て立ち腹を切る。介錯を所望された忠相、もったいぶった末刀を一閃(早よしたれ)。

■ 翔ぺ!必殺うらごろし 第15話「馬が喋った!あんた信じるか」1979.3.16テレ朝

 安中までと馬子に声かける正十、谷山林道。馬が疲れているから降りろ尻を押せと散々な目に。馬子が水を汲みに言った隙に付き合いきれぬと立ち去る正十の耳に響く「タスケテクレ」、渓谷(保津峡)に落ちかかっている馬子の叫びが馬の口から発せられる。このあとカメラの方向いての「あんた信じるか」の台詞。
 山に籠る先生と別れる若、北嵯峨の農道。喋る馬の馬子が馬に水使わせる水辺、桂川罧原堤下の河原。安中代官所には新任の八州役人。山で見た斬り合いを代官所に届け出る馬子、八州役人に追われる。同刻馬子の小屋に赴く若と正十、馬の口から発せられる馬子の断末魔の悲鳴聞く。八州は実は地回りの手先、山で本物の八州役人・山岸を殺害しすりかわった偽物。先生、馬をサーチ、殺害現場を幻視。殺害現場に赴き死体もサーチ、下手人の顔ゲット。
 八州のもとへ許婚者の加代からの手紙、街道をゆくおばさんと加代、桂川サイクリングロード嵐山東公園付近を川岸から。その後様々な無体働く八州、絹商人襲う林、下鴨神社糺の森・河合社前
 宿に着き別れるおばさんと加代、八州と行き会うも双方無視して擦れ違うのを見て怪しむおばさん、山岸宅に赴き加代連れ出す。先生、加代を山に連れて行き埋められた死体を首実験。昇る朝日。
 赤谷一家に武家娘の消息告げる先生、ついてゆく赤谷の手下。ヤサに残った三下に近づくおばさん、「お尋ねしますが。お金が落ちてたんですが代官所はどちらでしょうか」戸をそっと閉め刺す「大事なあたしのお金だよ。落としたりなんかするもんか」、ふふと微笑いながら金を掻き集める。
 赤谷の人数を山へ連れてくる先生、振り向きざまに八州に棹投げつけるも斬り落とされ逃げる。大跳躍し木の上に立ち飛び降り八州と三下を始末。
2002/6/3

■ 必殺仕事人 第56話「外し技釣り鐘からくり割り」1980.6.20テレ朝

 寡婦・お清に鹿島屋の馬鹿息子が無体を働く寺の墓地、住職に阻まれる。金で始末をつけるよう渡りをつける住職、寺は寺社奉行公認の千両富発売元・巳寺、金戒光明寺
 秀が夜半簪を洗いに来る水辺、長唄の稽古している娘の背後の壁に幻想的な水紋映りこむ。秀が仕上げていた簪の受け取り手はこの娘・お糸で、依頼主は兄の巳寺修行僧・明珍。
 巳寺における千両富の不正を告発しようとしていた明珍、気付かれ、門前の茶店のお清と恋仲になってという話作られ、安珍清姫仕立てで鐘楼に吊るされ始末される。お清は住職とグルで、鹿島屋の一件も美人局なのであった。
 秀と会った水辺で仕事人を探してくれと金を渡すお糸、ウラ取りに走る仕事人チーム。姿消したお清探し巳寺ゆかりの門跡訪ね歩くおしまと秀、妙心寺。一休みして昼を頬張る二人、相国寺鐘楼基壇に腰掛けて。そこへ出てくる若衆姿のお清、相国寺大通院。それを追って緑深い相国寺境内を走る秀。事が明らかとなり仕事料取り出陣してゆくチーム。
 明珍の吊るされた鐘楼の下で三味鳴らし娘道成寺語る加代、音に気付き出てくる巳寺の僧・楊心と寺男。鐘の中から秀が現れ寺男を始末。驚く楊心を担ぎ上げ鐘搗き棒でどすんとやったあといつも通りの二つ折りにして始末する左門。経をよむ住職・智深(この人の悪役好き)のもとに赴き富札・巳の42番放り投げ斬り捨てる主水。雨の中を走る秀、橋上でお清を始末、欄干に死体凭せ掛け去る。

■ 長七郎江戸日記 第13話「風流乙女慕情」1984.1.17NTV/東映太秦

 娘の祝言決まり帰途の近江屋が辻斬りに遭い目撃した娘は衝撃のあまり幼児化してしまう。近江屋は長七郎の旧知で娘・お小夜は幼少時に可愛がっていた経緯から夢楽堂で身柄預かることに。苛々するおれんに「なぜか気になる離れの様子」と鼻歌を歌い顔に墨塗られる辰三郎、正ちゃん歌がお得意。
 お小夜の許婚者・白根藩士の有田慎之介の父が自害、慎之介の様子も近江屋の番頭の態度もおかしいのを怪しむ長七郎。
 辻斬りは月のきれいな晩に出る、調べてよみうりのネタにすれば儲かると長七郎連れ出す辰三郎、速攻で出る辻斬り、見咎められ傍の石仏真っ二つにして逃げ去る。このあと出た別口の辻斬りは慎之介で、白根藩側役を殺害。辻斬りの正体を知りながら放置したことへの天誅。
 辻斬りの正体は人斬りが趣味の白根藩の殿様、側役斬られて怒り心頭、「町者を時折斬って捨てることぐらい何だというのだ」と言い放つ。おいおい。
六は長七郎にさり気なく白根の殿様の所業伝え相手にするなと忠告。…毎回長さんここの蕎麦啜ってるんだけど見ても腹空かないなー。忍者蕎麦はあんまり美味しくない?
 慎之介、意を決し藩主を諫止も袈裟懸けに斬られ大川に浮く。これを知り騒ぐ辰たち、聞いていたお小夜は夢楽堂の離れを抜け出し狂乱の態で町をゆく、大沢池畔。橋上に至り身を投げる、中ノ島橋。かーなり怒ってる長七郎、死したお小夜の枕頭を離れ庭に降り立ち石仏を両断。
 夜陰性懲りもなく出る辻斬り藩主の前に立つ長七郎君、その背後からはわらわらと人数、汚ねー。今日のお召しは月光にきらめくラメ地、葵紋認識するも「構わん斬り捨てい」はまだいいけど刀抜いて「余に勝てると思うのか長七郎」と呼び捨てる始末、真性は怖い。影伴をぶった斬った長さま、凄腕の白根藩主と対峙、石灯籠挟み睨みあう、大覚寺五社明神。あれこんなとこに石灯籠あったかなと思えば演出の小道具、人斬りの殿様は灯籠で刀折るが長七郎君は石灯籠ごと相手を両断。
 事後、お小夜の鞠を川に流す長さん、中ノ島橋下の桂川

■ 炎の奉行大岡越前守 「対決!雲霧仁左衛門」1997.1.2TX

 札差・米問屋を集め切米の千両を貸しにせよと伝法な口調で語る忠相。信用できんと口々にざわめくなか、大岡を信じると声を上げる大口屋のお清。
 お清と語らいながら歩く忠相、大沢池畔。行く手には由衣が長助連れ佇む。放生池堤を走り駆け寄る息子を抱きしめるお清。
 策あたり順調に進み始める政策、面白くない尾張くん、苛つき歩く江戸城廊下、粟生光明寺方丈。その後吉原で雲霧とツナギとり貨幣改鋳の輸送途中狙えと示唆。
 串本節呟き独り酒を呑む雲霧、セピアカラーで語られる毒見役の死。
 改革の目玉・小石川療養所、蘭医が敬遠され閑古鳥。場所不明・キャプチャ。
療養所裏では救荒作物の甘藷作っている。この新品種を秘密裡に搬入するところを貴薬と勘違いした雲霧が襲う、八幡堀。数馬が防ぎあとを追いアジトに踏み込むも「吉宗を破滅させる」と言い置き火薬使い逃走。
 アクシデントの際焼けた芋の旨さと医術の確かさが評価され始めるが療養所で患者同士の争いが持ち上がるところへ忠相登場、三方一両損の裁き。
2002/6/2

■ 鬼平犯科帳 第一シリーズ24話「引き込み女」1990.2.7CX

 築地鉄砲州で一人働きの盗賊・磯部の万吉を目撃する五鉄の三次郎、探索に出たおまさが渡る深川万年橋、中ノ島橋。旧知のお元が佇む、堰堤脇。奉公先の菱屋に入った引き込みと推測したおまさは話を平蔵に上げる。お元の処遇はおまさに一任される。
お元が立ち寄った茶店に偶然を装い入るおまさ、再会を喜ぶお元、大沢池畔。再会を期し別れる、放生池堤
その夜お元は蔵の金型とりツナギの座頭に渡す。頭は駒止の喜太郎、お元はその情婦。
おまさを呼び出し悩みを打ち明けるお元、今宮神社合祀摂社前。盗めのことは隠し奉公先の旦那と割り無い仲になり出奔を促されていることを語る。おまさは駆け落ちをすすめる。磯部の万吉がこの様子を窺い見ている。押込みの当日、店を出て旅装束のお元、声かけるおまさ、斬りかかってくる万吉、阻む沢田同心、中ノ島橋。一言も発せず去る沢田に深々と頭を垂れるおまさ。
この後菱屋に押し入った駒止一味は手配の人数に捕縛、菱屋主人にお元は戻らぬと告げる鬼平。お元を逃がしたおまさは平蔵に謝罪、同心たちに礼をと返す平蔵。ラスト、旅路のお元の姿に引き込み女の末としては稀有な幸運とナレーションが入る。原作設定では捕縛逃れた万吉が三年後にお元を殺害することになっている。密偵に対する平蔵の心持ちが主題なので映像ではテレビ放送の設定のほうがテーマが際立つかも知れない。

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ11話「毒」1997.6.18CX通算120話

 陰陽師・山口天竜から懐中の袱紗掏る伊太郎、鬼平の刀が一閃、衣裂き髻落とす。笹竜胆の紋入りの袱紗からは小判と薬包。調べにより南蛮渡りの毒と判明。笹竜胆の袱紗は御側衆・土屋左京のもの。この件を町方に回さず扱うことに決する鬼平、この太平の御世に命賭けるは男冥利と配下と哄笑。
 伊太郎に役宅の小者のなりをさせ土屋の家来から懐中物掏り取らせる鬼平、慌てる家来に名乗る。事件は年を越し土屋の家老が金を持って慰撫に来るが平蔵は応じない「金ずくで丸め込もうとしても駄目だよ、じいさん」。
 半年後土屋左京は急死、家は取り潰し。卵酒を一緒に掻き混ぜながらこれを述懐する平蔵夫婦、雲の上のことは判らんと笑う。また、伊太郎は小者に納まり平蔵の死の際後を追おうとして果たせず首に傷を残したまま平蔵夫婦の墓守をして生涯を終えたことが語られる。
 原作で丁寧な描写のある伊太郎が土屋家来から懐中物を掏るシーンは短いが凝ったつくり。
 ロケ地、土屋邸に大覚寺大門
2002/6/1

■ 炎の奉行大岡越前守 第五部「対決!雲霧仁左衛門」1997.1.2TX

 忠相、吉宗将軍のもと町奉行に。正月、吉宗が豆まきしている奥座敷に「天下大変・雲霧参上」の札が降る。
そして江戸の町には放火強盗が出没。
 正月の御三家謁見の席上、吉例として将軍の一字頂いて吉春と改名する尾張の通春。面白くない尾張くんは吉宗の政策にねちねちとけちをつけ嫌味を述べ立てる。挙句の果て吉原で行き会った雲霧一味にコナかける始末。吉宗が忠相手と深刻な幕府財政の話する江戸城の一室、粟生光明寺方丈

■ 鬼平犯科帳 第七シリーズ「麻布ねずみ坂」補遺

 高崎へ向かう道中、一部有栖川源流部。築地塀を以前随心院と書いたが違った(どこかは不明)。事が終わって茶店で今回の事件述懐するおまさと彦十、金戒光明寺本堂前。石段を登ってくる医者の背後に三門映ってる。

■ 長七郎江戸日記 第12話「風流蛇女騒動記」1984.1.10NTV/東映太秦

 蛇女が出没、酔っ払いや駕籠かきが目撃。欲にかられて捕獲にゆく辰三郎、桶かついで酒持って「蛇女さーん」と呼ばわりながらゆくと作りもんくさい鱗付きの女が出る。驚き慌て長七郎呼ぶ辰、蛇女の消えたあとには首筋に噛み跡めいた傷のある死体、蔵前の札差・秋田屋の主人。
 その後見世物小屋で蛇女捕えたと評判に。これを調べに行った帰り長七郎がゆく、有栖川畔。浪人者に襲われる、大沢池畔。
 事は秋田屋の後釜狙った札差の企み、蛇女は秋田屋殺害の詮議逃れるための偽装。ワル一同に会す宴席に乗り込む長七郎君、お召しは青に格子の地紋。ラス立、葵の御紋見て宅兵衛の言挙げ聞くも「誰だろうと構わん斬れ斬れ」パターン、大量の用心棒を斬りまくる。
←2002/52002/7→

・日記目次 ・ロケ地探訪 ・ロケ地探訪目次テキスト ・ロケ地一覧 ・時代劇の風景トップ  ・サイトトップ