時代劇拝見日記
2006年12月

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2006/12/31

■ 燃えよ剣 第20話「炎の戦陣」1970.4-9NET/東映

 白兵の突撃に降る砲弾の雨嵐、次々と斃れゆく隊士たち。劣勢目を蔽うばかりの戦況のなか、か弱き者を捨て置けぬ侍がいた。

ロケ地
・薩摩軍砲撃陣地、吉田神社大元宮前。御香宮吶喊シーンは当の御香宮境内か。砲弾の煙上がる市街戦はほぼセット、昔の映画か何かを重ねた効果も。
・退却の淀堤、馬を走らせる土方は東高瀬川堤・松本酒造酒蔵前。敗走の隊士たちが集合する河原、木津堤流れ橋と下の河原。戦死者を荼毘に付すのもこの河原。
*源さん、味方の砲が逃げ遅れた親子に向くのを止めようとして飛び出し戦死。裏通り先生は敵味方区別なく毅然として治療を続け、伝蔵さんの髭はますます濃くなる。ステレオタイプに描かれた薩摩兵を斬ったあと、舞妓呼んでのお座敷を夢想する新八っあんは豪儀なのか呑気なのか。
2006/12/30

■ 銭形平次 第327話「素浪人名医」1972.8.9フジ/東映

 門地がないため奥医師見習いの選抜に漏れた男は、酒肆の居候で無為の日々を送る。彼は熱病の赤子を助けたことでとんだ罪に落とされかかるが、人となりを見通した親分の奔走で真の悪党は罰せられ、有能な正直者が日の目を見る痛快・爽快な一話。
 ロケ地、御典医・栄楽院順庵邸、永観堂智福院門。生薬問屋の番頭が殺されて見つかる水天宮、上賀茂神社ならの小川(背景に奈良社)。橋川浪人に父を恨んでいるかと問う順庵の娘、大覚寺護摩堂(去る橋川は放生池堤へ、娘は石仏の方へ、石仏の裏から平次が見ている趣向)。平次が橋川を牢から出し連れ帰る夜道、永観堂境内・遣水に架かる楓橋(奥の建物は画仙堂)
*橋川浪人に大山勝己、順庵の孫でもある亡き姉の子を守り育てるお千代に葉山葉子、橋川の呑み友達で赤子のため薬を盗みに行く元盗賊に砂塚秀夫。順庵は沢村宗之助、用人は穂高稔。
2006/12/29

■ 大奥スペシャル 〜もうひとつの物語〜 2006.12.29CX

 23日に公開された映画の「三年前」のエピソード、のちの家継である鍋松ぎみが生まれたばかりの大奥にやって来た新入りお女中・おまんを語り手に据える作り。粗相を仕出かすおまんに暖かく接してくれたおしのは、アクシデントがきっかけで将軍のお手つきとなるが、彼女は御宰の伸吉と心を通わせていた。この男は企みをもっておしのに近付いた設定で、「大事」はおまんが心決めて掻き鳴らした、時ならぬ「お鈴」によりすんでのところで阻まれる。

ロケ地
・江戸城イメージ、姫路城天守
・大奥総取締・滝川が将軍暗殺計画を聞かされる、池泉に面した座敷、大寧軒
・浦尾ちゃん毒見でうぐぐ→さっきの御膳止めてでおしのとおまんが走る廊下、東福寺方丈廊下清涼寺本堂裏回廊(おしの転倒)
・おしのに上様のお手がついたと聞いた伸吉が出てゆく城門、姫路城いの門
・水汲みのおまんに声を掛けるおしの、姫路城二の丸から西の丸を望む塀際。詫助の咲く一角へ行くのに通る石段、るの門内側。侘助の咲く石垣、ぬの門脇の石垣
・鈴が鳴らされたあと、おしのと伸吉が追っ手から隠れる回廊、清涼寺本殿裏回廊下。
*おまんの回想が終わり「現時点」に戻って繰り返される日常と家宣の側室方のその後が説明され、いま総取締を務めているのは絵島と語りホワイトアウト・間髪入れず映画の宣伝に移行。このほか、始まる直前は「トリオ」出演のCMだったり。
2006/12/28

■ 燃えよ剣 第19話「砲声」1970.4-9NET/東映

 伏見奉行所に陣を構える新選組、憂色益々濃く垂れ込めるなか、狙撃された近藤が離脱。戦国武将のような会津の爺さまが兵を率いて合流、年明けてまもなく戦端は開かれる。

ロケ地
・伏見へ向け行進する隊士たち、東高瀬川堤・松本酒造酒蔵(対岸からの画もあり、北端の背の高い蔵がまだ無い)
・二条城へ掛け合いに赴いた近藤が狙撃される竹林の道、北嵯峨か。一人馬で伏見へ駆け戻る道は東高瀬川堤
・原田に約束した「お餅の札」を貰いに初参りにゆくおぎん、御香宮本殿(餅を包んだ紙に厳島大神の神名)。原田に届けにゆく道、東高瀬川堤
・薩摩軍が布陣する御香宮、御香宮本殿裏手石畳付近。薩摩の砲兵が布陣する龍雲寺山、吉田神社大元宮鳥居前。伏見奉行所に向けて発砲のシーンは吉田山からのビューか。
・滝川播磨守が進軍する鳥羽街道、不明(堤道か、両に松林)
*大まかには「血風録」を踏襲、ロケやセットも同じ場所が多数見受けられるが、原田が訪ねてゆく先や目的が違うほか、血風録では鳥羽伏見にて戦死した島田魁が誰もいなくなった醒ヶ井の屯所を守り斬り死に。

■ 銭形平次 第326話「妻恋飛脚」1972.8.2フジ/東映

 大金を運んでいた早飛脚が殺された事件、浮かび上がるのは養親の恩に報いようとグレた芝居で家を出た、弟に家を継がせようとする血のつながらぬ兄の情話。よくある筋立てに、うまく肉をつけた佳作。
 ロケ地、江戸屋の飛脚・長助が殺されて見つかる増上寺の森、不明(林の中の石畳の坂、塀下の崖、毘沙門堂に似る)。伝通院から頼まれた金無垢の仏を日光に運ぶ豊吉が通る浅草御門、相国寺境内路地に柵あしらい。豊吉がついてくる平次に気付き、賊と思い込み銃を構える小塚ッ原付近の街道、走田神社裏手(南東)の畦道/穴太橋続きの地道。平次と認識した直後、女に悪さをするならず者が出る「芝居」のくだりは走田神社鳥居(豊吉が撃たれ状箱の中身が石ころと判明する)。江戸屋の大旦那に仏は取り戻すと宣言してきたものの、五里夢中で考え込む帰り道の平次、相国寺鐘楼脇。
*養父母の恩に感謝し、心にも無い道楽者を演じ勘当された江戸屋の長兄に入川保則。彼の芝居でなった夫婦と拗ねる女房は生田悦子。博打の借金で悪事の片棒を担がされる「実子」の弟は柴田p彦で、悪党は穂積隆信。
2006/12/27

■ 燃えよ剣 第18話「京の町の夜」1970.4-9NET/東映

 新選組は伏見に布陣と決まり明日は出発の夜、隊士たちに朝までの暇が出される。青春を埋めた町に思い思いに散ってゆく男たち、新選組最後の「京の町の夜」。

ロケ地
・タイトルの落日イメージに夕照の渡月橋
・王政復古の大号令の説明に被り二条城、本丸櫓門・濠・全景。
・屯所を抜け出して壬生へ向かう沖田がゆく道、上賀茂社家町川端〜祇園・石塀小路(咳き込んでいるところへ山崎が走ってくる)
・壬生村へ着き子らに約束のおもちゃを与える沖田、上賀茂社家町藤木社付近の橋上。
・原田や永倉がいそいそと目当ての店へ急ぐ道、祇園・石塀小路と周辺の路地。河合が「妻」に見送られ屯所に帰るのも同所。
・八木家を辞し屯所に戻る沖田以下七人、上賀茂社家町ならの小川畔。
*子らとの約束を果たしにゆく沖田をメインに、原田永倉斎藤の面々が馬鹿を見る話や、監察部の手荒い総括など描かれ、古巣の八木家に集まる心優しきバンカラ男たちが明るく笑う分だけ、この先を思い物悲しい。

■ 銭形平次 第325話「懸賞金百両」1972.7.26フジ/東映

 窩主買いの古着屋に唆され、難攻不落の蔵に挑む盗っ人夫婦。頓馬な経緯から万七に同情され、平次宅に預けられてひとくさり阿呆をやらかすが、蔵の主の阿漕な抜け荷商人の悪事を暴くきっかけを作る。
 ロケ地、渡海屋にハメられ欠所となった商家の倅が殺されて見つかる大川、罧原堤下河原
*お間抜け夫婦にオマエら泥棒は無理と叱る平次がおかしい。黒色火薬を火鉢にぶち込む無茶にはヒヤヒヤ。
2006/12/26

■ 燃えよ剣 第17話「落日の町」1970.4-9NET/東映

 大政奉還に続き王政復古の大号令、新選組が活動を自粛するや跋扈する天誅浪士たち。憂色濃く皆頭を垂れるなか、「逆境に強い」男は一人気炎を吐く。

ロケ地
・大坂へ引き上げる幕臣たち、二条城堀端(北大手門や隅櫓映り込み)
・お雪の家を訪ねる土方、堀川は疏水分線・大豊神社御旅所付近(10話のバンクか)
・天誅浪士たちが大暴れのあと町に会津を腐し長州を持ち上げる落首が出て新選組も終わりと噂する町衆を見るお雪、疏水分線(民家映り込み、竹垣はあしらい?)
・王政復古の大号令を語るナレーションのイメージ、二条城本丸櫓門、隅櫓、濠、全景。藩士の出入り慌しい会津本陣、金戒光明寺本堂前〜禅道場前。
・天誅浪士らが薩摩屋敷を出て伏見へ向かう道、松本酒造酒蔵前・東高瀬川堤(導入は対岸からロング、浪士たちの表情が映る場面は堤を見上げて・酒蔵は煙突もちらっと映り込む)
・監察の調べを受けて伏見へ向かう土方らのくだり、伏見イメージに宇治川派流と酒蔵を映しカメラ左にパン・竹垣をナメて嵐山公園のにスイッチ(錦は浪士らが集う伏見の船宿設定、竹垣は錦の前にあしらわれている)。浪士たちを殲滅して引き上げる土方以下の新選組がゆく夕陽の帰り道、松本酒造酒蔵前〜中ノ島橋木津堤(堤をゆく人物のシルエット、堤下から見上げの遠景)
*松原忠司情死のほか沖田が喀血して倒れ、隊士一同落ち込みまくり。あの人だけはと言われている土方は剣を抜きギョロ目、これがお雪さんの前に出るとデレデレで落差が笑いを誘うほか、何やら進展のご様子のくだりには思いきり微妙な表現がなされていて、やっと布団が映ったと思うと沖田の病床。*伏見斬り込みは山崎一人を伴う土方、気配に気付いてついてくる原田永倉も加わり、ほとんど多摩のバラガキの喧嘩。

■ 銭形平次 第324話「おゆきの初恋」1972.7.19フジ/東映

 長崎屋への度重なるいたずらは耳目を集め、主夫婦が店を乗っ取った経緯を暴きだす。「いたずら」の主体は先代の息子と親しかった友、この青年とおゆきの交流が織り交ぜられお話を締める。
 ロケ地、長崎屋の店先へ首吊り人形を仕込んだ男を追っかけるも、お稲荷さんで見失う八と清吉、今宮神社石橋。おゆきと忠太郎のデート、今宮神社稲荷社前。忠太郎を囮に、長崎屋を引っ掛けて誘き出す橋、中ノ島橋(橋の名は「しょうかんばし」と劇中発音されているのを聞き取ったが、場所どころか字も不明/手持ちの切絵図をひとわたり見たが×、三味線掘にクサいのが一件・あとは将監橋の聞き違いとか)
*長崎屋は武藤英司、忠太郎は太田博之、長崎屋の使嗾を受けるアイパッチのちんぴらは有川正治。*忠太郎は腕のいい飾り職、おゆきにオルゴールを贈るほかイタズラもからくりで、先代に似せた首吊り人形は万七を大いにビビらせて大笑い、とれた腕にひぃひぃ喚く万七に平次がとんだ渡辺綱とやるのも心利いているが、茨木市役所前の橋跡にいま立っているお臍出した茨木童子像のユーモラスな姿を思いだすと噴いてしまう。
2006/12/25

■ 燃えよ剣 第16話「残月油小路」1970.4-9NET/東映

 かつて腹心に評された通り、才子は才に溺れ横死する。来なければいいのにと皆案じていた男はきっちり油小路に駆けつけてきて、節義に殉じると誓った男の刃にかかる。

ロケ地
・不動堂村屯所、門はセット、中の建物は不明(大きな破風のお堂、戸は蔀戸か)
・高台寺月真院の御陵衛士屯所、看板を掲げた入口は大谷祖廟通用門。メンバーが降りてくる坂は高台寺参道の坂。
・大政奉還を語るナレーションのイメージに二条城本丸櫓門。後段出てくる同じくイメージでは空撮の二条城全景も。
・伊東が放った刺客に襲われる、堀川通をゆく土方、大覚寺参道(まず御殿川の流れを映し、大門前をゆく土方にスイッチ。堀端には今ある手すりが一部無い。駆けつけて斬り結んだあと咳き込む沖田は参道石橋)
・近藤に招かれやって来る伊東、門のイメージに安楽寺参道石段越しに山門(原作設定は近藤の私邸、ドラマではいずことも語られず)
・油小路はセット、建て込んだ市中で襲う設定で、待ち伏せる新選組がセットならではの演出で描かれる。いい気分で吟じながら歩く伊藤のくだりの塀は映画村内・広隆寺の塀か。
*藤堂を逃がすため斬りかかるも顔を背ける幹部たちの演出は「血風録」を踏襲、このほか「生まれ変わったらおまえのような」と沖田に言う土方も同じで、結束節が冴える。*裏通り特製・薬効もある酒の肴は大根とゲンノショウコとセンブリに梅干を加えた煮物…げろげろ。

■ 銭形平次 第323話「その名は呼べない」1972.7.12フジ/東映

 グレた青年・美代吉は、親身に世話を見ていた老いた夜鷹の死後誘拐事件を引き起こす。平次の読んだ通り身代金目的でないその挙の裏には、出生にまつわる悲しい経緯があった。
 ロケ地、美代吉と仲間がヤクザと喧嘩の神社、不明(参道は曲折した石段、上がって鳥居の一件は319話と同じ)。夜鷹・お富の墓、くろ谷か。美代吉の手下が欲をかいて身代金を持ってくるよう指定する神社は今宮神社、江島屋が待つのは本殿前、張り込みに気付いて逃げる一味を追って平次らが走り出るくだりでは楼門を外から。さらった江島屋の娘を船に乗せ、手下を突き放し去ってしまう美代吉、嵐峡船着き(神田川左衛門河岸)。娘を隠している養親が経営する深川の船宿は嵐山公園中州掘割端、塀や祠をあしらい(表や室内はセット、女将に話を聞いて出てきた平次が裏口で八と話す段がここ)
*美代吉に舟木一夫、世を拗ねた不良青年なので終始目つきの悪い仏頂面。*タイトルは、実母を捜し当てるも心情を汲み、決して口にしなかった「おっ母さん」の一言。誘拐された「妹」の言を受け、お縄にせず去る親分も泣かせる。
2006/12/24

■ 新・座頭市2 第18話「こやし道」1978.5.15勝プロ/フジ

 悪党の化かしあいは悪辣な目明按摩の勝ち、しかしそこに市。ワルが貯め込んでいた悪銭を売られてきた娘に渡す段で、タイトルの逸話が出る。
 ロケ地、女衒とニセ按摩が屯する茶店に行き合わせる市、琵琶湖岸(沖ノ島の見え方から東岸と思われる)。破戒和尚の寺、丹波国分寺門。ニセ按摩が女衒を埋め、和尚と情婦を殺す墓地、不明(背後に萱葺き民家)。殺された老婆の亡骸を運ぶ大八と、市を追ってきた渡世人たちが行き違う野道、丹波国分寺裏手の畦道
*ニセ按摩に藤岡琢也、含み針が凶悪。彼にしてやられる面々は女衒が和崎俊哉で和尚が殿山泰司、情婦は菅井きん。*こやし道は、市の手を引いてくれた娘が悪い虫も肥やしになると教えた野焼きの畔。

■ 新・座頭市2 第19話「めの字の置きみやげ」1978.5.22勝プロ/フジ

 馬子の少年に誘われ、孤児を育てている娘の家にしばらく居着く市。育ててくれた祖母の教えを守り、自分にできることで世間様へお返しと子らの世話を見る聖少女は、たつきのため街道で袖を引くが、ヤクザに付け込まれてしまう。
 ロケ地、お春の「寺子屋」、萱葺民家。子らと遊ぶ段、小川を飛び越える市、不明。お昼をつかう河原、大堰川河川敷。街道に立ち旅人の袖を引くお春、大内辻堂(アングルは正面から、少し引いて後ろの山も映しこむ。客と中に入ってゆくのが撮られている、珍しい使い方)
*お春は友加代子、彼女を慕う青年に渡辺篤史。無闇に乱暴なヤクザは小田部通麿。

■ 新・松平右近 第8話「鞠子宿から来た女」1983/4-9

 文蔵の娘だとやって来た娘は、彼に困難な盗みをさせるための罠。高品格お得意パターンの人情話で、娘は悲しい結果に。
 ロケ地、墓参帰りの侍が右近を見かけ跪く寺の境内、金戒光明寺参道石段。彼が右近に御書院番頭に取り立てられる件で、宝刀を上覧に入れる話をするのは三門。文さんの「娘」おとよが拉致(仕込みのお芝居)される五十本稲荷、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居。文さんが呼び出される浅草五番堀六地蔵、広沢池畔。宝刀を盗ってきて渡す約束の「対岸」の浮御堂、広沢池東岸にお堂あしらい・ちょっとした橋つき。
*ライバル蹴落としのため来国俊を狙う旗本に菅貫太郎、気だるそうな仕草や開き直りがいかにもスガカン。彼が追い使う盗っ人は江幡高志。
2006/12/23

■ 遠山の金さん 第52話「明日を知らない女」1976.9.30NET/東映

 どうみても救いようのないチンピラ亭主を庇い、殺人犯として処刑を望む女。どんなに邪慳に扱われても、傍にいてくれた男が愛しいという薄幸の女の悲哀を描くが、度合いが行き過ぎてて心胆寒からしめるきらいもあるお話。
 ロケ地、おせきを足抜けさせて故郷へ向かう板前が殺される、中山道・志村へ一里の道、大覚寺大沢池堤(おせきを伴い実地検分の段で回想のかたちをとって描かれる)。江戸へ流れてくるおせきがゆく街道も同所。
*おせきは珠めぐみ、ちんぴら亭主は工藤堅太郎。女の気持ちなどお構いなしの亭主、判決の際お奉行もこの場で叩っ斬ってやりたいと吐露するほどの悪党だが、おせきの庇いようが過剰ゆえ段々かわいそうに見えてくるから不思議。

■ 必殺仕事人V激闘編 第22話「せん、女ひとり旅する」1986.5.9ABC/松竹

 壱の過去が出てくる哀切なお話、事件も彼の境遇にリンクしたもの。依頼者の老母と壱の交流が泣かせる。
 ロケ地、壱の夢に出てくる、母と離されてしまった渡し場、罧原堤下汀。川船奉行が船底に娘を隠した若松屋の船を「見過ごす」船番所、罧原堤下河原に柵あしらい。旅の途にあるせんの駕籠がゆく街道、松尾橋下手右岸堤。ツアーで回る寺、不明(短いステップ・門を挟む形に出た狭間・中は方形のお堂、仕舞人や円月殺法で出たのと同じ)。駿河屋のばあや・お幸の回想、子と離された甲斐・荒川の渡し場、罧原堤下汀。若松屋が娘をさらうため企画した船遊びの船が出る船着き、広沢池東岸(船遊びも広沢池で、北岸近くも使われる)。駿河屋親子の死体が上がる川端、桂か大堰か。闇の会に依頼を出したあと、息子を捜す旅に出るお幸、壱が待っているのは保津小橋(お幸を狙う刺客は葦原)。お幸を見送った壱が、主水と加代にお幸が母ではないと告げる道、大堰川堤か(傍らに孤立木)。竜と政の仕掛けは嵐山公園、竜は中州掘割端で、政は渡月小橋で。
*お幸は福田公子、川船奉行に上野山功一、元人買いの回船問屋に西山辰夫。*壱の名前は「いちのすけ」。

■ 必殺仕事人 III 第16話「饅頭売って稼いだのはお加代」1983.1.28ABC/松竹

 幕閣の人事も意のままにするフィクサーは生臭坊主、拳法の達人や猛犬を飼いがっちりガード。父の仇・覚明の悪事の証拠をつかむため、大奥女中だった女は提げ重に身を落し寺に潜入する。このため駕籠舁きとデキて大奥を下がる醜聞をでっち上げての周到さも、覚明の金の力に負けてしまう哀話。
 ロケ地、精華院の門、金戒光明寺三門。お光が「利用」した駕籠舁きが秀に悩みを打ち明ける水辺、大覚寺大沢池畔。
*順ちゃん参加は猛犬対策、エレキテルで通路を作製。平服でやって来て殺しはナシ。
2006/12/22

■ 燃えよ剣 第15話「わかれ雲」1970.4-9NET/東映

 伊東甲子太郎分派の流れを、藤堂平助を芯に据えて描く。狡猾な伊東の計略に加え、山南の言葉ともう一つ、図らずも斬ってしまった哀しい縁が彼の背を押す。

ロケ地
・山南の墓に参る藤堂、佛光寺本廟総門内側・茶所と周辺。山南の墓標は墓地にあしらい、隣の良恩寺の甍を背に。帰り道の坂は粟田神社参道。
・屯所イメージ、西本願寺太鼓楼
・伊東が公然と入ってゆく長州藩京屋敷、京都御所管理事務所東門
・三浦の刀を購めたあと、たまたま刀屋にやって来た三浦の妹と歩く藤堂、京都御所・拾翠亭北塀際。彼女と別れて藤堂が渡る橋は高倉橋
・伊東分派宣言・藤堂離脱後、沖田を誘って町をゆく土方が旅装の三浦の妹と行き会う道、嵐山公園料亭・錦前。土方が雲を指し一句捻る橋、中ノ島橋(川は増水、堰堤も背割も越流)
*三浦兄妹と藤堂は墓参で何度か出会って互いに顔を見知る間柄、交流はないが互いにほのかな好意を持つ。この妹は鷲尾真知子。彼らの家へやって来る同志の一人は志賀勝、三浦は過激派の「先生」に師事。藤堂は三浦を斬ってしまったことを墓参の際聞く。*藤堂の離脱を聞いて肩を落し涙する近藤、片や土方は静かに怒張・即座に兼定を研ぎに出し凄味を見せる。*沖田の与太話で出る豊玉宗匠の発句、ラストにも出て橋上で詠む一句がタイトルの雲、季違いの五月雲を詠み込む土方の、外面と内面の相違が示され興味深い。

■ 銭形平次 第322話「美女えらび」1972.7.5フジ/東映

 美人コンテストばなし。栄誉に血道を上げる娘たちの陰で、己の利得を求める男あり、不器用な純愛の果て破滅に至る男ありと思惑が交錯し、血腥い経緯は町雀たちの覗き趣味を満たす結果となる。
 ロケ地、コンテスト会場の「舞台」、松尾大社舞殿 ★松尾大社は誤り、新日吉神社2007/3/31記。小花の野辺送り、金戒光明寺本堂脇。小花が埋葬される墓地、本堂裏手墓地
*審査の結果選ばれた女を殺す、次点の娘に入れあげる堅物の番頭に左右田一平、自刃しこときれる際に妙に冷静に語るあたりがどこか「裏通り先生」じみている。銭平的には、彼を慕っていた、自分を卑下する下女にスポットが当り、それでも前向きな人間を評価する筋立て。

■ 眠狂四郎無頼控
 第22話「明日に別れの円月斬り」1983.8.31テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 運命に翻弄される娘と無頼浪人の邂逅、縋られても困ると口先は冷たい狂四郎だが、娘に無体を強いた悪たれはそのままに捨て置かない。そしてなお変転する娘の定め、豪奢な駕籠のなか幸せそうに見えぬ「お袖の方」は、狂四郎がやった簪を示してみせる。
 ロケ地、小間物行商のお袖がお昼をつかう水場、仁和寺水場(以降いつもここで出会う)。いろんな姉ちゃんたちの尻を撫でながら歩く金八、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居下。お座敷遊びの井筒屋が目隠し鬼で出たところを暗殺される庭、梅宮大社神苑池中亭と土橋。金八が殺し屋を見る本所割下水、梅宮大社神苑門と石橋。前に会った際の態度を反省し謝ったあと、狂四郎についてくるお袖、仁和寺観音堂脇〜中門参道(縁日屋台あしらい)広沢池(猪牙船)。近江屋がお袖を連れ込む寮、中山邸通用門。狂四郎を襲う殺し屋(予習)大覚寺参道石橋(浪人が御殿川から躍り出る)。いつもの場所にお袖がいないのを見たあと狂四郎が休む茶店、仁和寺塔脇に床机あしらい(殺し屋の襲撃、避けると親爺に当る)。近江屋の寮へ乱入する狂四郎、立ち回りが外へ押し出すくだりは大覚寺五社明神。お袖の方の駕籠がゆく橋、中ノ島橋(物乞いの父親が橋に)
*お袖は山本ゆか里、言い寄る近江屋に頭師孝雄、殺し屋に浜田晃。

■ 逃亡者おりん 第9話「激闘!御三家の野望」2006.12.22TX/C.A.L

 東海道を避け木曽山中をゆくおりんだが、尾張の悪家老に苛まれる民の起こした事件に巻き込まれ尾張城下へ。そこで出会った郡奉行は、亡き父と肝胆相照らす仲の正義派だった。もちろん道悦は密書を狙い続けており、吉宗を呪い続けてくすぶっている前藩主・宗春にとんだ虚偽の企みを持ち掛け、漁夫の利を得ようとはかる。
ロケ地
・川止めとなる木曽川・今渡の渡し、桂川か。その宿に立て籠もった黒瀬村の衆の事件で家老に請願に来る旅籠の女将、不明(向唐門)。報告を受け追っ払うよう命じる家老・檜垣、粟生光明寺方丈座敷。家老の回答に檄する男たちを説得する大河内逸馬が語る、無闇な伐採がなされる山のイメージ、谷山林道
・家老・檜垣邸、妙心寺大通院。そこから出た駕籠を襲おうとする正義派の青年たちを止める倉沢、大庫裏脇路地
名古屋城、本物の天守をイメージに。評定の間は粟生光明寺方丈座敷。
・尾張の隠居と手を結ぶと森川老中に話す田安宗武、田安邸は大覚寺大門
・お幸の方を見て隠れる将軍、鬼ごっこの相手をしてやる大岡、二条城二の丸
・お幸の方の信任厚い尼僧・如春尼が従事する鎌倉・琳光院、粟生光明寺山門、阿弥陀堂、鐘楼(朱里からもたらされた情報をモールス信号で諸寺の鐘を使って打ち継ぐ)
・宗春が隠遁生活を送る御花屋敷、妙心寺天祥院
・追われたおりんが御花屋敷へ入ったと報告を受ける檜垣、粟生光明寺本堂裏手
・道悦と倉沢が戦う堀、大覚寺御殿川河床・勅使門橋下。これに介入した宗春の配下が道悦と対峙する林、梅林際の芝地。
・将軍に耳打ちする大岡、二条城清流園
・おりんがゆく川端、落合か。
*尾張の悪家老は亀石征一郎、彼に敗れた政敵の郡奉行に田村亮、隠居・宗春は栗塚旭で配下に阿藤海。母上様の梶芽衣子は尼僧で登場。
2006/12/21

■ 燃えよ剣 第14話「壬生・星あかり」1970.4-9NET/東映

 壬生からお西さんへ引越し、この際発覚する間者。彼が隊士になりおおせるために消された男の消息は知りようもなく、深い喪失感が残される。

ロケ地
・引越しの荷駄が慌しく通る壬生村の情景は2話で出た里と同じ。
・引越し先の西本願寺、塀越し外観や太鼓楼。屯所の看板が掛けられる門は大覚寺明智門。事務に忙殺される河合、井戸はどこ厠はどこと質問攻めにあう屯所内部の情景は大覚寺宸殿廊下や回廊。台所が間に合わず外で煮炊きの隊士たち、鶏モモなんか焼いて寺僧の顰蹙を買う門は随心院薬医門
・巡察に出る八番隊がゆく道、不明(堀状の小川に石橋、川沿いの道を隔てて長塀が続く)
・八番隊伍長・山口の妻と義弟が訪ねてくるくだり、西本願寺大玄関門を映し大覚寺明智門にスイッチ。巡察から戻ってすぐ山口が外出したため待たされる二人、手持ち無沙汰な弟が沖田と鯉に餌をやる池は随心院か。
・「山口」と称する偽者が斬られたあと、夜道を悄然とゆく妻女、不明(先の巡察シーンと同じ、このくだりでは石橋が門に通じるものと確認できる。端には太い狭間が見える。お西から興正寺にかけての堀川沿いや、お東の南東あたりの堀端に似る。撮影時はまだ市電の走っていた頃だから、堀川にも多少水は流れていたので或いは)
*哀れな妻女は扇町景子、若い隊士から情報をとっていた怪しの按摩は汐路章。*裏通りが移転についてきちゃうのは近藤の要請。隊士が去った翌朝、つい習慣で百人分のご飯を炊いてしまう八木家の逸話もおかしい…伝蔵も早暁帰隊する面々を迎えるつもりで早起きしてるし。

■ 銭形平次 第321話「お島の死」1972.6.28フジ/東映

 気のいい大工がいわれの無い罪に落とされかけた一件は、その昔男の未来を思って身を引いた、哀れな女のあまりにむごい末路を照らし出す。
 ロケ地、酔って寝込んだ大工の弥助が、目覚めて傍らに女の死体を発見する船小屋、広沢池東岸。殺されたお島がいた茶屋の聞き込み帰りの平次らに向け材木が落とされる普請場、上賀茂神社奈良社脇。逃げた男を追うも見失うのは渉渓園(スダジイの根方に今ある石積みが無いのが確認できる。足もとには遣水)。お島と親しかったお秋が殺されて見つかる八幡境内、木島神社元糺ノ池(泉入口の鳥居越しに舞殿を見上げるアングル)。お島の故郷・新座を訪ねる平次、北嵯峨農地・竹林際(帰り道は陵前、八の背後に御陵外縁の松の植え込み)。お秋の墓、小丘の中腹か(亀岡の墓地に似る)
*深江章喜の起用が痛いほど決まる筋立て。お島の駆け落ち相手を聞き込むと出てくる、優男・色白などという外見とは吹き出すほど似ても似つかぬいかつい深江氏なので大笑い。悪事を指摘され観念するかと見えて斬りかかってくるのも予想を裏切らず、憎い配置。大工は山城新伍で、上方弁の女房とともに軽妙な笑いを提供し悲惨な話に起伏をつくる。

■ 眠狂四郎無頼控
 第21話「座頭殺法!闇を斬る仕込杖」1983.8.24テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 医者と組んで人を泣かす阿漕な金貸し、その上を行く悪党は二つの顔を持つ凶悪極まりない男だった。
 ロケ地、捕縛された仲間と取り調べた同心を消してきた賊が、首領に斬られる橋、中ノ島橋(斬られた男は船で通りかかった狂四郎に覚書入りの吹き矢筒を投げる)。医師・道庵邸、不明(同シリーズで既出)。初の市に刺客が差し向けられる神社、鳥居本八幡宮(狂四郎が手を引いてやる段、広場に「壁」あしらい・場面切り替えてセットにスイッチ)。事後、船で去る狂四郎に呼ばわる染吉、広沢池東岸
*凶賊の首領にして按摩、元奥州浪人で居合の達人に南原宏治、裏で窩主買いもしている金貸しの古着屋は北村晃一、医師は中庸助。*姉の病を治すため必死な芸者を手先に使って狂四郎の逆鱗に触れる悪党ども、今回はいちいち悪事を指弾なんかして正義の味方っぽく「おまえらは人でない」なんてブチ上げるものの次の台詞はお決まりの「叩っ斬る」じゃなくて「魔界へ送ってやる」…。*初の市との対決はじっくり、目を瞑りやがるから円月殺法出すのにちょっと手間がかかる。今回の「効果」にはサイケ模様なし。
2006/12/20

■ 燃えよ剣 第13話「近江の宿」1970.4-9NET/東映

 山南脱走・切腹の話。沖田と土方の会話で「嫌われ者を引き受ける副長」が語られ、その役割のまま「蛇蝎」は皆の嘆願をはねつけて軍規を守る。

ロケ地
・山南が過激浪士の襲撃を受ける島原帰りの道、梅宮大社門前の水路端(楼門前〜神苑前、浪士は神苑から殺到・開口部には「塀」をあしらい)
・嵐山に遊ぶ山南と沖田、嵐山イメージは桂川左岸・臨川寺前の堰堤から渡月橋越しの嵐山にカメラをパン。嵐峡右岸から対岸を望む画が出て、建物が尽きるあたり・亀山公園の裾の汀に張り出した「床」で山南と沖田が談笑。
・脱走した山南が滞在している大津の宿、琵琶湖(室内のシーンは屋内セット、遠景に三上山を表現とおぼしきシルエット)
*明里は出るが駆けつけての愁嘆場はなし、切腹も生々しい表現はなく介錯を終えた沖田の憔悴ぶりを充てる。

■ 銭形平次 第320話「与力見習一番手柄」1972.6.21フジ/東映

 はじめての出動で難事件に当たってしまう見習与力の沢井謙之進、初手をしくじり賊を取り逃がす。悉く名与力だった父と比較されることに苛立ち、十手返上まで思い詰める謙之進に、月番代わりで事を急かすお奉行に加え父に対する賊の逆恨みもあり、重圧は増すばかりなのだった。
*ロケなしセット撮り。謙之進は田村亮、プレッシャーに苦りきる青年が似合いすぎ。妻女は高田美和、お静に心得を学びにやって来る素っ頓狂も可愛い、お似合いの堅物夫婦が楽しい。

■ 眠狂四郎無頼控
 第20話「悲怨!赤いしごきは地獄花」1983.8.3テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 大恩ある主人夫婦が非業に死したあと、遺児を守り育ててきた女。「若旦那」は彼女に隠れ両親の恨みを報じるべく仇を殺してゆくが、警戒され窮地に。今度やったら命はないと狂四郎に言われた女は、命をかけて阻止にかかる。
 ロケ地、舟仙から船を出す御高祖頭巾の「女」、広沢池か。伊勢屋をハメた悪徳商人が二人まで殺され、残った一人を囮として町をゆかせるくだり、今宮神社東参道〜石橋〜稲荷社脇〜稲荷社(つけてきた日傘の女はただのデート待ち合わせで、見張りの警戒緩む)。囮の山城屋も一息ついて休む茶店で「若旦那」が刃を突きつけ連れ出し、茶店は高倉下にセット/見張りは近くで白玉買い食い中。山城屋を連れ込む祠、大覚寺天神島朱橋〜天神島祠。舟仙前の汀、不明。お蓉の墓、二尊院か。狂四郎が船を出す場面は水面のみで不明。
*お蓉は松本留美、若旦那は川崎公明(二人の商人を殺す際女装)。悪徳商人とつるむ町方は亀石征一郎、お蓉に朝の女風呂で狙われ褌一丁で大立ち回り。*二人から目を離すなと狂四郎に命じられ張りこむもぐっすり寝込み役立たずの吉蔵とっつぁん、あとでおんおん泣くのも可愛い。
2006/12/19

■ 燃えよ剣 第12話「策士」1970.4-9NET/東映

 入隊前から乗っ取り策を講じていた伊東甲子太郎だが、嗅ぎつけられたと知るや尽くしてくれた門下生夫婦に刺客を送る。腹を読んだ土方の視線が伊東に突き刺さる。

ロケ地
・伊東甲子太郎一行がゆく街道、流れ橋
・伊東に会いに近藤の興正寺下屋敷へ赴く山南と藤堂、随心院山門〜参道。屋敷は塔頭。
・亭主が斬られたあと、伊東に会いに来たおけいが、商人のはずの山崎の隊服姿を見て屯所を走り出て泣きながらゆくのを見る裏通り先生、上賀茂・社家町、藤木社付近。巡察中の沖田が放心して足袋はだしで彷徨うのを見る川端、上賀茂神社ならの小川畔。ふらふらと渡る橋、流れ橋
*見せ場のひとつは、なかなか尻尾をつかませない伊東の策が、裏通りと伝蔵の与太話から露見する段。山崎監察鋭すぎ。

■ 銭形平次 第319話「花が裂ける時」1972.6.14フジ/東映

 男の純愛は、女神とも思う女に届かぬばかりか却って女を苦しめていた。男の冤罪は晴れるが、大事なものをなくし絶望する彼に、さすがの親分も陳腐な慰めしか口にできない。
 ロケ地、勤め先の女将・お千勢の使いに出た板前の伊之吉が殺人犯に仕立てられる夜道、相国寺方丈塀際。逃げた伊之吉が、お千勢の父・玄琢に頼み平次に来て貰う神社、不明(切石の石段下に石鳥居、その前は細い参道と石畳)。伊之吉が火消し殺しの犯人と証言した札差の大番頭が縊死に擬装されて見つかる山道、不明。検分を見ていた怪しい浪人を追う平次たち、先に出た石段と同じ、この段では上のほうの曲折部も見え最上部に鳥居が見える(仕事人13話と同所)
*お千勢に加茂さくら、しとやかな女将の裡に揺らめく魔性を、ほのかに匂わすのがさすが。伊之吉は河原崎長一郎、偽証する大番頭の木田三千雄や、雇われ刺客の御家人・宮口二朗ほか脇も巧者揃い。

■ 眠狂四郎無頼控 第19話「毒牙を隠した花嫁」1983.8.3テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 武部の爺さま気の毒ばなし、老いらくの恋破れるの巻。悪態をつきながらもご老人のため水野家の宝刀と粛清リストを取り返してやる狂四郎、騙り女の事情もちゃんと勘案。
 ロケ地、下城の水野の駕籠を襲う浪士たち、下鴨神社馬場(浪士が潜むのは糺の森、狂四郎が出て彼らを撫で斬りにするのは河合社脇)。吉蔵がおくにを狂四郎の待つ庵へ案内するくだり、不明(ランダムな石段から草戸らしき門を見上げ、背後は雑木林)。粛清に脅える寺社奉行・土井河内守邸、相国寺大光明寺。土井の家来と密かに会うおくに、鐘楼脇。おくにの墓(空)、黒谷か。子らとほおずき売りのおくに、中ノ島橋。寺を出る狂四郎、墓地を背に坂を下って門のアレ。
*おくには岩井友見、祝言後爺さまに純情・父なし子を五人も養育という、狂四郎がほっとかない要素を備え。吉蔵とっつぁん尾行で大活躍のほか、武部の初夜をからかいに出向くなどお元気。冒頭、筋立て示唆する酒肆の親爺の北見唯一もいい味。
2006/12/18

■ 燃えよ剣 第11話「真葛ヶ原の朝霧」1970.4-9NET/東映

 谷三十郎の話、禁門ノ変で戦いの場に出られず苛つく土方のくだりからもう、谷のイヤげな振る舞いが描かれている。大恥をかくところだった谷を助けて重傷を負った若き隊士は、非難めいたことを一切口にしないが、他ならぬ祇園の芸妓の口から漏れる、京らしい逸話。

ロケ地
・伏見に駐屯する新選組のイメージに宇治川派流と酒蔵。京から状況を知らせる早馬が疾駆するのは東高瀬川堤・松本酒造酒蔵前。
・祇園町をゆく谷、白川畔石畳。上がる料亭は白川左岸沿い。配下の三谷を祇園見物に連れてきた藤堂が欄干に腰掛けて話す橋、白川新橋。谷が芸妓のことでさる藩士に突っかかるも人数が出てきて形勢逆転、居合わせた三谷が谷に嘘をつかれて刃傷におよぶのは辰巳大明神脇。
・谷への刺客となる藤堂と原田、真葛ヶ原の谷の休息所と周辺は下鴨神社泉川畔と境外を使って。斬られ息絶える谷のシーンは泉川汀を使いスモーク焚いて「朝霧」を表現。
・丹波へ帰る三谷がゆく山道、谷山林道(切り通しのほか、高所より遠望のカットも)
*三谷は住吉正博、九分九厘ダメの彼を助ける裏通り先生がカッコいい。これでまた、早々と焼香の用意なんか申し付ける谷が強調されて思いきりイヤげな感じに。

■ 銭形平次 第318話「三ン下子守唄」1972.6.7フジ/東映

 内なる悪党が仕組んだ誘拐事件は、人のよい田舎者を手先に使って頓挫する。漸次明らかとなる犯人を、親分とともに薄紙を剥がしてゆく作りも楽しい。
 ロケ地、縁日を見回りの平次ら、木島神社参道(舞殿の破風がのぞく)。坊が馬に引っ掛けられて「仕事」をしくじった参次が兄ィらにボコられる神社、木島神社本殿前。事後、所払いで信州へ帰る参次、北嵯峨農地竹林脇。
*参次は常田富士男、井筒屋番頭は梅津栄、ヤクザの親分は近藤宏で怖い顔の用心棒は宮城幸生・肥えた子分は古川ロック。*凄腕の用心棒と対決する親分、十手を落とされるがしゅるっともう一本出してくる。*万七のはじけぶりも傑作、先輩風吹かすと平次にあとできっちり皮肉を言われ、酔っ払っておめぇんとこもそろそろ「七年目の浮気」とからんだり。せっかく Seven Year Itch とか言ってるんだから裾まくりもやればいいのに。

■ 眠狂四郎無頼控
 第18話「なみだ旅 母を求める子守唄」1983.8.3テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 消息を絶った母を求め江戸へやって来る幼女、その母は悪徳商人から役人への人身御供の身で、母に会いたい娘は阻まれる。町を彷徨い倒れた娘を保護するのが狂四郎ゆえ、母子対面を妨げる有象無象は無想正宗の露と消える。
 ロケ地、祖父と江戸を目指すおひな、日本海の砂丘か。旅に臥す祖父、落合か(崖際)。祖父の塚、不明(水辺)。おりきが託した娘への品を川に放り捨てる丸屋の番頭、中ノ島橋。おひなを預かっているとおりきを連れ出す小人目付の化けた定斉屋、粟生光明寺参道石段。定斉屋が監禁していたおひなを救出しおりきも連れ舟着へ走る吉蔵、広沢池東岸(丸屋一党が出て母をさらいおひなを池に叩き落し)。国へ帰る母子を遠目に見送る狂四郎、谷山林道か。
*おりきは田島令子、丸屋は高野真二で結託の材木改役は大木悟郎。定斉屋の江幡高志がいい味、いつもの小ずるい顔と酷薄な隠密と二度おいしい。

■ 水戸黄門36 第20話「祇園の夜の大騒動!」2006.12.18TBS

 京で今回の旅の起こりの「夫婦」と再会する老公、土産の京人形を求めに行った先で遭遇した親子喧嘩が、思わぬ大ごとに発展する。
 ロケ地、京イメージ、東寺外観。京の町をゆく一行、上賀茂社家町・明神川畔、藤木社前。所司代屋敷、西本願寺大玄関門。菊が実母と会わせてくれた件について礼を述べる道、金戒光明寺善教院脇坂。助格に菊を送らせ宿へ帰る老公、参道石段。人形師の娘をさらうつもりで出向くヤクザが通りを窺うのは三門、その娘の着物を着た菊が通るのは参道石段下、菊拉致は永雲院下坂(坂下の角を使うが、道標隠しに植木あしらい)。菊に加え人形師の「次男」も監禁したヤクザが長持に詰めて二人を持ち出し、始末するつもりで開けると中は鬼若とお娟の鎮守、鳥居本八幡宮。京を発ち街道をゆく一行、嵐山自転車道
*人形師に沼田爆、柳沢への貢物に人形を無理に頼む福井藩用人は森次晃嗣、ヤクザは西田良で悪徳商人は小沢象。*印籠後にちょっと唐突な感じで人形師の実子の次男の確執と、所司代が通う祇園の料亭の女将が菊のおばさんな件が出てくる。
2006/12/17

■ 新・座頭市2 第16話「裸の泣き虫役人」1978.5.1勝プロ/フジ

 融通のきかぬ堅物の代官所手代が、腐りきった上司に絶縁状を突きつける話。どう見てもいい人の市を騙し討ちにする役を仰せつかった小役人は、彼独特のやり方で市を庇い代官に悪態をつく。
 ロケ地、我孫子付近の街道筋、谷地田や木橋、河畔等ほぼ不明。小金代官所は民家長屋門(ごく一部分しか映らず)
*小役人は坂上二郎、ヤクザも引き連れ市を捕縛にやって来た代官に二階の窓を小出しに開けて放つ悪態が抱腹もの。彼と夫婦約束をしている子持ち女は吉田日出子、ほんわかテンポのずれた感じが坂上二郎とお似合いで、坊とのからみも暖かい。悪代官は菅貫、市から逃げ回るじたばたがさすがの巧さで面白すぎ。

■ 新・座頭市2 第17話「霜夜の女郎花」1978.5.8勝プロ/フジ

 家のため身を売った姉を思う妹、かっぱらいで得た金で女郎の姉を借り切り、病んだ体を休ませようとする。しかしその宿場には、たちの悪い二足の草鞋が巣食っていた。タイトルは楼の軒下に咲く草花、お女郎の姉が我が身に擬えるモチーフ。
 ロケ地、街道筋、お地蔵さん等ほぼ不明。
*女郎の姉は音無美紀子、ちんぴら親分は清水紘治、楼主は江幡高志で、妹に金を盗られて馬鹿をみる旅人に梅津栄。

■ 新・松平右近 第7話「瞼の父の子守唄」1983/4-9

 その昔妻子を捨て消息不明となった父、凶賊の一味と成り果てている男だが、子への思い已み難く市松人形を形代として慈しむ。押し込み先が娘の職場と知った「父」は、物売りに扮し娘を惨事の現場から遠ざけるが、これが彼の命取りとなる。
 ロケ地、亭主を娘に会わせたくないと右近に縋る母、金戒光明寺参道石段。「父」が娘の形代としていた市松人形をお焚き上げして天に送る右近、広沢池東岸
*父に北村英三、賊の浪人は福ちゃんで、つるむ旗本は内田勝正と原口剛。ラス立ちは旗本兄弟二人のみ、人数が出ないぶん、屋根での大立ち回りなど演出。
2006/12/16

■ 遠山の金さん 第51話「夕陽に燃えた必殺剣」1976.9.23NET/東映

 役人とヤクザがつるんでの悪事を見てしまった男は追われて江戸へ、隠れ住む兄妹を掬いあげてやるお奉行、居合の達人の八州出役と大立ち回り。
 ロケ地、八州とヤクザから逃れた兄貴分に金を届けに行く途中の青年が殺される大川端、広沢池東岸(夜)。危機を感じた青年が隠した財布を釣り上げる一葉斎も同所で昼間、増水して埋めた所が水没という設定。その青年と約束した深川・竹中稲荷で待つ時造、今宮神社高倉脇坂、境内。悪事を見てしまった時造がヤクザに迫られ「刃傷沙汰」の深谷の在所、大覚寺護摩堂裏手(回想シーン)。悪党どもが妹をさらい時造を呼び出す地蔵河原、酵素河川敷(堰き止めてあるのか、川は一部広い。「木」の根方に「地蔵」あしらい)
*瓦職人の時造は有川博、八州出役は青木義朗でヤクザは汐路章。*時造の見た悪事は、粘土山をヤクザに払い下げ民の血を吸う利権の構図。

■ 必殺仕事人V激闘編 第21話「せんとりつ、酔って暴れる」1986.5.2ABC/松竹

 好き者が集うピンクサロンにいる蓮っ葉な女は、手玉に取った男を破滅に追いやるかと思えば、竜に純情したり。その正体は夫と子の仇を狙う烈女、恨みを報ずること叶わず散った女の遺志は、闇の会にかけられる。
 ロケ地、桜花のもとそぞろ歩きのおるいが竜に鼻緒をすげて貰う茶店、大覚寺大沢池堤。おるいがハメた正三郎が縊死体で見つかる明神境内、大沢池畔。おるいが香川屋の手下を絞めた組紐を当人に示す壱、不明(曲折したランダムな石段)。おるいの回想、夫の便りを腹の子と待っていた幸せが一気に突き崩される丸亀の浜、琵琶湖西岸松原。役人に突き出してもいいとおるいが言い、ガラじゃないと壱が答える竹林、不明(竹林の中に低い塀/小柴垣の間に石段)。闇の会で仕事を受けてきた加代が主水に金を渡す橋、中ノ島橋(橋下の主水に投げ落とし)
*おるいは芦川よしみ、ピンクサロン経営の香川屋は内田勝正、つるむ火盗改は五味龍太郎。

■ 必殺仕事人 III 第15話「加代に死の宣告をしたのは主水」1983.1.21ABC/松竹

 加代たちの長屋に住む、おっかさんの目を治すんだと健気に働く坊が、富商の捜す双子の片割れというよくあるパターン。欲をかいた加代が坊の情報を売り込みに行くのもお決まり、しかし富商の女将はとんだ曲者で坊どころか加代にも災いが。怪しい女がいると田中さまに話を上げられてしまい危機一髪、制裁も覚悟して反省しきりの加代が泣かせる。
*ロケなしセット撮り。女将に佐野アツ子、つるむ同心に中田博久、同じく一味の番頭は芝本正。
2006/12/15

■ 燃えよ剣 第10話「堀川の夜雨」1970.4-9NET/東映

 運命の女・お雪と出会う歳三。長州の進軍で情勢緊迫する戦いの前夜、堀川沿いの家で二人の静かな時を持つ。
疏水分線
ロケ地
・会津本陣を辞する土方、金戒光明寺禅道場前〜東坂を降り西へ(石垣の角を曲がるシーンでは背後に極楽橋が映り込んでいる)
・浪士らが一人歩きの土方を襲う二条河原町、随心院長屋門前〜参道塀際〜薬医門(薬医門前には町なみを表現した壁があしらわれている)
・人の出入り慌しい長州藩京屋敷、御所管理事務所東門(張り込みの山崎が宗像神社南の芝地に腰掛け)
・元の家にいられなくなったお雪のため借りた堀川沿いの家、堀川は疏水分線・大豊神社御旅所付近を使って表現(友禅流しの川面を先に映し、疏水河床に作業中の職人をあしらい)、河畔林にカメラがパンし暗転→セットのお雪の家の縁側にスイッチという趣向。
・長州藩兵来るを大坂から京へ知らせに走る早馬、木津堤
・嵯峨・天竜寺に集結する長州軍、大覚寺参道コーナー部分からクレーンで宸殿白州を映し出す(参道には篝火あしらい、宸殿白州には幔幕めぐらせ人数を入れてある)。砲が持ち出されるシーンでは参道石橋も。
・禁門の変前夜、沖田に焚きつけられお雪を訪ねた歳三が帰る夜道、疏水分線・哲学の道(現在板塀はなくなっている)
*ドラマではもう七里いないので襲撃は単に浪士たち、お雪との出会いの時点も大幅に変更されている。お雪とのやりとりはほぼ原作通り、長州と通じている番所を避ける心遣いで人となりをうまく出す。

■ 眠狂四郎無頼控
 第17話「仕置うけます闇のからくり肌」1983.7.27テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 周到にして遠大な企みを仕掛ける凶賊。五千両の冥加金の用心棒を買って出た狂四郎が危惧したとおり、堅物の若主人はとんだ色仕掛けにはまってしまう。
 ロケ地、火盗改に見せ金と言い含められ冥加金を持ってゆく厩河岸、広沢池東岸。正体を現した毒婦が仲間と大金を分けようとしていた鎮守、鳥居本八幡宮舞殿。立ち回りは広場で。
*隣に越してきた後家・実は髑髏のお蝶と二ツ名を持つ毒婦に山本みどり、騙される紙問屋仲間束ねの若主人に大竹修三。今回舟仙に吉蔵帰還、博打で手放した店を博打で勝って買い戻し。

■ 逃亡者おりん 第8話「裏切り者の掟」2006.12.15TX/C.A.L

 おりんと同じ「逃亡者」の男を脅迫しおりんと戦わせる道悦、かりそめの家族を持ちひっそりと谷あいに紡いでいた男の幸せは無残に踏み躙られる。
 ロケ地、手鎖人・無双がおりんを襲うも返り討ちに遭う山道、酵素ダート待避所。鬼丸が暮らす谷あいの家、酵素河川敷(「木」の前あたりに家をセット)。間道をゆくおりんの前に現れる鬼丸、酵素ダート(互いの現在の立場を確認しこの場は別れる)。掌に血の染みを幻視した鬼丸が必死で手を洗う川、清滝川。鬼丸の回想、二年前道悦に追い詰められ落ちた崖、保津峡落合落下岩。家の裏の沢へ釣りに来ていた鬼丸の女房の連れ子をさらう道悦、清滝川。子をタテにとられおりんと戦うことを決心する鬼丸、谷山林道か。道悦が子を監禁しているお堂、神護寺明王堂(外観イメージ、内部はセット)。おりんと鬼丸が戦う地蔵河原、不明(竜王や白水峡に似た崩壊地形?の砂と岩)
*鬼丸は永澤俊矢、任務遂行中偶然居合わせた生き別れの母を殺してしまい組織を離脱、連れ合いの子を救うため再び戦いに身を投じ、訪れた死は報いと悟る設定。*道悦の鬼畜ぶり炸裂、鬼丸が子を捜しに出た河原で魚籠がカラなのを見ているので、あれ坊釣ってたのになんでかなと疑問が微かによぎるがコレがとんだ伏線、坊が釣った岩魚はこんがりと焼かれ縛り上げた坊の横で道悦がむしゃむしゃ…オマエは魚泥棒か。倉沢と対峙したときも煙玉で逃げるし。
2006/12/14

■ 燃えよ剣 第9話「京三条 池田屋」1970.4-9NET/東映

 池田屋本編、当の旅籠へ潜入する山崎にウェイトが置かれ、気に掛けてやった女中の亭主が一味の浪士という悲話を入れてある。方針決定に際し、大博打だ俺の勘だとギョロ目をむく歳さんがなかなか。

ロケ地
・浪士たちの企みと情勢を語る段のイメージに御所大路姫路城天守
・試衛館メンバーは病気知らずと軽口を叩きながら歩く裏通り先生と伝蔵、八坂神社か。変装中の山崎が二人を無視して去る道、瓢亭前に似る。三条大橋を渡り池田屋へ向かう山崎、渡月橋
・池田屋の女中・おえんの家、溜池畔か。後段では狭い路地も。
・池田屋討ち込み当日、祇園会所へ集まる隊士たちの情景に挿まれるイメージ、清水寺全景、三条大橋見立ての嵐峡から見た渡月橋。池田屋でのチャンバラ、外での戦闘風景の一つに石塀小路に似た路地。
*おえんの亭主は播州浪人・大高忠兵ヱだが、「血風録」にある赤穂浪士がらみの因縁話はなく、おえんに親切にしてくれた薬屋さんに律儀にお礼をする穏和な侍。一人赤子を育て苦労してきたおえんが、やっと所帯を持てると山崎に幸せそうに話すのが討ち込み直前。おえんは御影京子、新選組引き上げ後池田屋に駆け込む彼女が止め画になる。*池田屋の立ち回り、咳き込む沖田にかかって行き返り討ちに遭う浪士に福ちゃんチラリ。

■ 眠狂四郎無頼控
 第16話「怪奇!妖刀に呪われた女」1983.7.20テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 妖刀・村正ばなし、怪異を起こす刀をライバル追い落としに使った痴れ者は、妖刀とともに狂四郎の無想正宗により真っ二つ。
 ロケ地、ならず者に追われる武家の妻女を助ける狂四郎、下鴨神社糺の森。襲撃失敗を咎められ口封じに殺されるならず者三人、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居下。勘定吟味役・能見が下城の道で無役の旗本・今川の挨拶を受ける石段、金戒光明寺参道石段。能見邸、相国寺大光明寺(前庭、門、南塀)。事後、お出かけの能見夫妻が立ち寄る安産祈願の神社、今宮神社石橋〜楼門(表側)〜境内(狂四郎のいる茶店は楼門傍にしつらえ)
*村正が怪異を引き起こす際現れるのは怪しの鎧武者で、平家の怨霊みたいにじゃりっと音立てて近付いてきたり。憑かれるのはタイトルの妻女のほか、津軽少将や火事場泥棒とわりと相手選ばず、女性には鎧武者が透明化してヤラしい真似もはたらくので金八ちゃん気まずいのなんの。最終的にとり憑かれるワル旗本、お決まりで電髪当てたみたいに鬢がほつれるのもご愛嬌。狂四郎の理屈は、村正は無想正宗の弟子筋で正宗に憎しみを込めて作られたもの→戦いは必然。*能見を蹴落とそうとする旗本は内田勝正、火事場泥棒は丹古母鬼馬二(憑かれるほう)と小船秋夫。
2006/12/13

■ 燃えよ剣 第8話「月明無名小路」1970.4-9NET/東映

 プレ池田屋、枡屋に一話を割く。監察が目をつけ近藤土方が乗り出して、というメインの筋に、枡屋従業員の男女の哀話を挿入。布石としては、新選組の仕事にすると意気込む土方が目立つ。
*ロケなしセット撮り。古高拷問シーンは描かれず、結果のみナレーションで。

■ 銭形平次 第317話「中仙道地獄坂」1972.5.31フジ/東映

 隠居して信州へ引っ込んだ、平次知るべの元岡っ引がヤクザ代官つるんでの悪事にたまりかね、直訴にやって来る。彼は平次の目の前で司直の手に落ちてしまい処刑が決まるが、捨てておく筈のない親分は中仙道をとっつぁんの在へ。権威を笠に着る手強い悪党どもだが、平次側に思わぬ助け手が現れる図。
 ロケ地、碓氷の関所、湖南アルプス(山道際に切り通しのような独立岩、暴将第一シリーズOPと同じ場所)。まず目安箱へという平次の言を受け出向いた治兵ヱがヤクザに襲われる林、下鴨神社参道(現・瀬見の小川から見上げ)糺の森。治兵ヱ捕縛後、小田井村へ向かう平次、下鴨神社馬場大覚寺大沢池北西畔(茶店からヤクザが見ている)。松井田宿はずれで百姓衆に囲まれる平次、鳥居本八幡宮(平次が利助の子分といるのは小柴垣際、相談をぶっていた衆は鳥居下)。夫の無事を祈りお百度を踏むお静、木島神社本殿。治兵ヱの家、萱葺き民家(縁先に瓦を出したつくり)。敵に内通した治兵ヱの子分・半次をお縄にした平次が彼を連行する山道、湖南アルプス堂山付近の尾根道(半次と縄で手を繋いでの踏破)〜崖道(矢を射掛けられる)。横川代官所、大覚寺明智門
*平次に捕えられ仲間の矢を受け改心するとっつぁんの手下に田口計、思いきりこすっからい悪党だが、涙の幕切れ。とっつぁんをハメるヤクザは神田隆で悪代官は高品格、はじめ平次を悪党と誤認し突っかかるとっつぁんのシンパのヤクザは北村英三。危機に颯爽と現れる内藤さまの弟ぎみに川口恒。山で矢を射掛けてくる一味に福ちゃん。

■ 眠狂四郎無頼控
 第15話「美女崩れ!にせ狂四郎参上」1983.7.13テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 好いた男をお家のため消されて以来狂乱の姫、姫を慕い尽くす若侍。彼らの運命を狂わせお家乗っ取りを企む悪家老だが、狂四郎を利用しようとして墓穴を掘る。
 ロケ地、狂四郎を迎える駕籠が控えている門は今宮神社東門、狂四郎と金八がいる茶店は門前茶屋のかざりや床机。若い役者の土左ヱ門が上がる川、下鴨神社泉川(騒ぐ民衆の背後、参道を狂四郎の駕籠がゆく)。辻斬りのニセ狂四郎が出たと注進に走ってくる金八、下鴨神社馬場・河合社脇。狂四郎は河合社鳥居からうっそりと現れる。丸亀藩江戸家老の回想、姫と駆け落ちしかけて斬られた若侍、相国寺大光明寺石庭と通用門。
*今宮神社名物焙り餅が焼かれ味噌につけられる映像あり、狂四郎の分までとって四本いっぺんに口に入れる正ちゃんカワイイ。
2006/12/12

■ 燃えよ剣 第7話「鬼の通る町」1970.4-9NET/東映

 気さくな源さんや穏やかな沖田を見て、新選組を鬼という町の噂は嘘と、夫の入隊を寿ぐ女。しかし峻烈な隊規を持つ集団は、やはり鬼でしかなかった。

ロケ地
・湯葉料理を食べに行く源さんと沖田が通る神社、今宮神社稲荷社脇〜舞殿前石畳〜石橋(遊ぶ子らを迎えに来た母親が「新選組の怖い鬼が来る」と帰宅を促す)
・大原女が通る川端をゆく二人、上賀茂社家町・藤木社前。
・新入隊士・杉田が面会に来た女房と散歩する川べり、上賀茂神社ならの小川(杉田切腹後、仇を討ちに出てゆく源さんを裏通り先生が見るのも同所)
・不逞浪士のアジトへ斬り込んだ源さんを助勢にやってきた幹部連が外で戦闘の川、上賀茂・明神川
・杉田の女房に鬼と詰られた源さんが寂しそうに歩く道、田畔か。
*源さんの年寄り臭い好意が最悪の方向へ転がる悲劇、杉田が潔く腹を切るのもまた哀れ。源さんの危機に息せききって駆けつける幹部連が傑作。*湯葉料理の板前や不逞浪士に「め組」メンバーがいて楽しい。

■ 銭形平次 第316話「母ごころ」1972.5.24フジ/東映

 牢で産んだ子を手放した母親は、陰ながら成長を見て喜びとしていたが、祝言を控えたその子が殺しの疑いで捕われるや、大芝居に打って出る。
 ロケ地、忠太郎は無実・犯人は片腕の浪人とのお秋の証言で平次らが赴く松川町の寺、宇治・興聖寺(竜宮門、境内、本堂)。忠太郎の許婚者がお百度を踏む三河町の神社、下鴨神社河合社境内。すぐ身の証が立って帰ってくると彼女に言うお秋を見ていた親分が、そんなに甘くないと言い放つのは門前。忠太郎が解き放ちになったあと、由木浪人と会うお秋を見る平次、下鴨神社参道石橋たもと。平次を襲う編笠の浪人、下鴨神社河合社裏塀際
*あいまい宿お女郎のお秋に高森和子、由木浪人に井上昭文。

■ 眠狂四郎無頼控
 第14話「お庭番秘話!裏切りの人肌」1983.7.6テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 お役目第一の堅物に肩入れする狂四郎は、状況から彼に近い筋の陰謀と見てとり、侍として決着をつけようとする男の定めを斬って捨てる。
 ロケ地、金八が探りにゆく江郷の組屋敷、不明(塔頭か)。妻女に会えなかったうえ尾行されたと江郷に告げる金八、広沢池東岸。江郷がいなくなったと舟仙へ走る金八、中ノ島橋。若年寄・秋月肥後守邸、大覚寺大門(内部はセット)。町人となり妻女と旅立つ江郷がゆく街道、不明(堤道か)。船を出す狂四郎、嵐峡
*若年寄支配のお庭番・江郷に倉石功、彼を長期出張させ女房を寝取る鬼畜若年寄に黒部進、嗜虐の表情が怖い。

■ 太閤記 〜天下を獲った男・秀吉〜 第6話 2006.12.12テレ朝/東映

 本能寺、中国大返し、山崎合戦、清洲会議、賤ヶ岳、北庄城落城、このあと一気に「夢のまた夢」。基本コンセプトはみんないい人、対峙中の敵陣も覚悟の自刃の居間もバリア無しの秀吉怖すぎの最後は、死の床で御屋形様のお褒めに歓喜。
ロケ地
・本能寺後の家康伊賀越え、主従が行く崖道は保津峡落合落下岩前。乱破が襲う林は不明。
・一人対戦中の毛利の陣へ乗り込み退却の挨拶の秀吉、大覚寺天神島に幔幕張り。
・越中・魚津城、天守不明、勝家に悲報を知らせに行く又左が歩く廊下は粟生光明寺回廊。
・中国大返しの街道、不明(幼松のある野面)
・勝竜寺城、勝竜寺城公園高麗門を濠越しに。
・尼崎織田軍本陣、大覚寺五社明神。丹羽長秀が秀吉を総大将と座らせる上座は舞殿。
・山崎、明智軍の陣は罧原堤下河原、対岸に秀吉軍の旗。夜中、光秀と川を挟んで話すシーンは嵐山の中州下手か。
・秀吉明智を討つの報を聞く家康の陣、塔上層がのぞく広場、不明。
・清洲城、彦根城天秤櫓と周辺。
・秀吉が三法師をあやす庭、不明。
・四天王がそれぞれ信長に似ているとねねに語る夜の寺、萬福寺天王殿。
・賤ヶ岳合戦、山からのビューに奥琵琶湖余呉湖。秀吉の大垣の陣、大覚寺心経宝塔前。合戦シーン、一部瑞穂造成地
・又左の府中城、天守不明。勝家が去った後単騎城に入る秀吉、二条城本丸西虎口〜北中仕切門(又左が秀吉に跪く)
・北ノ庄城、天守は伊賀上野城天守、彦根城大手橋と上野城を合成の画も。
・ねねのもとへ帰り着く秀吉、琵琶湖東岸松原。
・大坂城、大阪城
2006/12/11

■ 燃えよ剣 第6話「残陽奈良街道」1970.4-9NET/東映

 不逞浪士の的にされる新選組、後詰の隊士が斬られた事件の裏には内通者。卑劣な者たちにも相応の理由、それを沖田が病を自覚する経緯にからめてある。

ロケ地
・薬草を山ほど採ってきた裏通り先生が、土井の家族に新選組への道を聞かれる市中、下鴨神社境外・泉川畔
・一人歩きの総司を襲う浪士たち、随心院拝観口前をゆく総司を尾行する浪士が「隠れる」のにちょっとした建物をあしらってあり、襲撃は長屋門前。一旦駐車場へ通じる路地へ総司が駆け入り、再び戻り参道を西へ逃げ去る。以降おはまに助けられる井戸のセットへスイッチ。
・土井の仇を討ったあと遺族へ報告に奈良へ向かう永倉がゆく街道、亀岡・宮前町のダートに似るが不明。里と墓はセット。

■ 銭形平次 第315話「手裏剣小僧」1972.5.17フジ/東映

 なんとも謎な賊は実は二人いて、散りばめられた鍵を手繰り寄せてゆく親分の推理が冴える一作。情夫のため髪ふりみだし坊をタテにとったりする女が、親分の目力と己を母と呼ぶ坊に負けてしまう情話も挿まれる。
*ロケなしセット撮り。万七親分の妙な推理炸裂、一部当ってなくもないけどロジックは無茶苦茶。万七のソレに関しては、ほりのぶゆきの江戸むらさき超特急に書いてあったアレ、うっかり信じてずっと放送を楽しみに待ってたんだよね、馬鹿だから。

■ 眠狂四郎無頼控
 第13話「怪談!髑髏と祝言する花嫁」1983.6.29テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 馬鹿息子の罪を負わされ殺された青年の母と許婚者が、復讐を試みる。二人が墓から髑髏を掘り返しているのを見た時点から関わりまくりの狂四郎、健気な娘の危機に現れ悪党をまとめてさっくり。
 ロケ地、若様が取り巻き連と屋台の親爺に無体をはたらく縁日、今宮神社石橋たもと。
*狂乱の若様は堀内正美、大身旗本の父は外山高士でつるむ同心は山本昌平。許婚者は佐藤万理、母堂は二葉弘子で息子は伊庭剛。

■ 水戸黄門36 第19話「浪花娘情けの恩返し」2006.12.11TBS

 舞台は高野山、やっと拾ってもらったご主人を亡くした娘は追善に墓をたてるのが願い。門前茶屋を営む叔父を頼るが、そこで悪事を企む者どもの首魁は、ご主人を切腹に追い込んだ当人だった。ヨシモトな回。
 ロケ地、高野山金剛峯寺各所。大門、女人堂に伽藍の各所が使われている。
2006/12/10

■ 新・座頭市2 第14話「夢に追われて阿波踊り」1978.4.17勝プロ/フジ

 札所巡礼の市は、父の位牌を持って祖父を訪ねる少年と行きずりに。坊が父の実家に受け入れられる経緯に、市を亭主の仇と狙う女もからみ、決着は阿波踊りの輪の中に持ち込まれる。
 ロケ地、海辺や祖父宅、札所等不明。クレジットには協力/徳島市観光協会。藍農家の蔵や庭先など秀逸。
*祖父に浜村純、婚礼の席で坊の父に捨てられた嫁に吉沢京子、この一家を狙うヤクザに小松方正、市を仇と狙う道中師に江波杏子。

■ 新・座頭市2 第15話「女の鈴が哭いた」1978.4.24勝プロ/フジ

 手首を落とされ市を恨む岡っ引は搦め手から攻めてくるが、やり口が卑怯そのもの。仲睦まじい出刃打ち芸人夫婦の仲を裂き、亭主に市を殺させようとした卑劣漢は、身の丈に応じた死を迎える。
 ロケ地、市が出刃打ち芸人夫婦の胡弓と鈴の音を聞く道、広沢池か。仕事を終え睦みあいながら夕陽を浴び宿へ帰る夫婦、流れ橋
*芸人夫婦は佐藤オリエと高橋長英。岡っ引は蟹江敬三で、亭主に対する悪魔の囁きぶりは巧すぎ。利用されるヤクザは汐路章。

■ 新・松平右近 第6話「白い花散る怨み川」1983/4-9

 阿片を使い女を苦界に叩き込む悪党ども、姑息にも彼らに捜査情報を流す火盗改の男。彼らにぽろぼろにされた挙句殺される女郎や、悪を追い詰めかけていた北町同心がハメられるにおよび、右近はワルを断罪に赴く。
 ロケ地、北町同心・榊兵庫のお長屋、本能寺塔頭。音松情報で阿片密売一味のアジトに踏み込むももぬけのカラの小屋、広沢池東岸(引き上げは北西岸、葦原に一味の男が潜みほくそ笑む)。阿片取引現場の汐留で一味を断罪の右近、広沢池東岸。榊の墓、不明(丘の上の一本松の下)
*北町同心に村野武範、右近が保護した女郎に風祭ゆき、阿片密売のヤクザは汐路章でグルの火盗改は草薙良一。
2006/12/9

■ 新・松平右近 第5話「花嫁売ります」1983/4-9

 富商に娘の嫁入りを強要し身代を巻き上げる旗本、追い詰められ胃を痛めた若旦那と関わったのが藪さんなもんだからワル一巻の終わり。
 ロケ地、旗本たちが臨検の渡し場、広沢池東岸(駆け落ちした若旦那と女中が繁みから覗く)。絶望した二人が入水しようと来る橋、中ノ島橋(旗本に見つかり娘は斬られてドボン、若旦那連れ去られ)。事後、「兄」に旗本成敗を報告に登城する右近イメージに姫路城天守
*旗本のボスは遠藤太津朗、手下に中田博久や福ちゃん。ヒロインの女中は三浦リカ。*正体を現した右近を見て下っ端どもは平伏、親分のエンタツの危機にも動かず見てるだけで成敗されたあとはささっと逃げ去り。また、これが将軍の弟の仕業との噂を音松が聞き込んでくる一幕も。

■ 必殺仕事人V激闘編 第20話「主水、健康診断にひっかかる」1986.4.25ABC/松竹

 髪降り乱し恨みの形相凄まじい丑の刻参りの女、人形に壱弐参とあり目撃した参は大いに恐れるが、的は別。悲願果たせず返り討ちに遭った女絵師の恨みの筋は、参に託される。
 ロケ地、参が女絵師・春草の丑の刻参りを目撃するやしろ、鳥居本八幡宮。春草を尾行する参、中ノ島橋(橋上〜橋下河川敷←参が声を掛けモデルを依頼されてしまう)。招きを受け松倉藩邸へ入る春草の駕籠、大覚寺大門。通されて殿様に肖像画を依頼される座敷は相国寺方丈座敷・襖を開け放った背景に法堂大屋根。殿様に絵を届けた春草が、呼ばれて来た医師・玄徳と行き会う廊下、相国寺方丈前縁
*女絵師の恨みは、瀕死の父を診ず変態殿様の宴を優先した医師と殿様周辺に向かう。春草は大塚良重、人体さんがお好みの変態殿様に遠藤征慈、医師は溝田繁。

■ 必殺仕事人 III 第14話「婦女暴行を目撃したのはおりく」1983.1.14ABC/松竹

 衆を恃み女を慰み者にする許し難い書生輩の悪戯は遂に殺人に発展し、発覚を恐れるあまり仲間を殺めたうえその母も手にかけるという深間に落ちてゆく。友人の死に憤激し仇を討つと激する順ちゃんだが、「仕事」への参加は許されない。
 ロケ地、婦女暴行事件に関する「表」の仕事で順ちゃんを呼び出し探索の主水、昌平黌付近へやって来るくだりは今宮神社東参道(この先が昌平黌で予備校がたくさんと順ちゃん)高倉脇坂(町方の主水を見た「犯人」がヤバいと騒ぎだす)。お玉ヶ池千葉道場付近を案内するくだり、大覚寺五社明神有栖川畔(主水、学生に突っ転ばされ)大沢池北西畔。主水といた順ちゃんに怒った書生たちが彼を取り囲む道、大沢池堤。順ちゃんが池に叩き込まれるのは水門脇。殺された半玉の姉芸者が、目撃者のおりくに頼んで犯人を捜し歩いたすえ見つけられず帰る道、放生池堤。二人に気付いていた書生たちが待ち受け潜むのは天神島祠脇、芸者とおりくを襲うのは天神島鳥居、面を割ってしまった弥太郎を殺すのは大楠根方。出陣の秀がゆく道、今宮神社東参道東門(閉めて時を待ち、一人目が勇次に殺られたあとパニくって逃げてくるのを仕留める。簪で門を留めてあったり、門扉に張り付いていたりする)
*弥太郎の母に白石奈緒美、町方が捕えて形式上弥太郎殺しの下手人にしたおりくを的に頼み料を置いてゆく。

■ 遠山の金さん 第50話「血染めの姉妹簪」1976.9.16NET/東映

 男に金を毟られたうえ殺された妹の仇を姉が討つ話、その姉はかつて男と駆け落ちし捨てられ、酌婦に身を落としていた。
悪党は、色悪のうしろにもう一枚上手が隠れている趣向。
 ロケ地、駆け落ち前のお雪が妹に簪(これが殺しの証拠品に)を渡す植え込み際、大覚寺か。御典医推挙のため「土産」を用意と蘭方医・玄州に告げる越後屋(政商)大覚寺大沢池畔に茶店あしらい。玄州を尾行する虚無僧の青木さま、放生池堤(撒かれる)。玄州がお菊殺しを目撃したならず者に脅迫されるのは天神島。そのならず者を手下に殺させた玄州が取り返した簪を投げ捨てる小川、上賀茂神社ならの小川(境外へ出る個所の柵越し/玄州が去ったあとお雪が出て川中に入り拾う)
*玄州に倉岡伸太朗、お雪に北川めぐみ。*医師を殺そうとする親父を止めて牢に放り込むのは南の月番中だから匿ってやってるんだけど、荒っぽくて笑える。
2006/12/8

■ 燃えよ剣 第5話「祇園・島原」1970.4-9NET/東映

黒谷墓地 洛中の商家に白昼大砲を放つという挙に出る芹沢、遂に会津から粛清の内意。軍師の新見を失った芹沢は荒れるばかり、雷鳴凄まじい夜に消える。

ロケ地
・新見が密かに赤沢と会う料亭、祇園・白川左岸沿いの料亭。出てきた赤沢を尾行する山崎、白川畔(辰巳大明神付近で路地へ、このあとセットにスイッチ)
・赤沢が斬られる千本松原、下鴨神社河合社裏手。
・近藤・土方が会津公用方の外島に呼ばれ芹沢の件で因果を含められる庭、不明(嵐亭か)
・赤沢が死んだことを知らぬ馴染みの芸者が屯所を訪ねたと知り駆け出す山崎(途中で沖田合流)、二人駆け上がる坂は黒谷墓地石段、赤沢の墓前で死んでいる芸者は文殊塔脇の墓地。
*赤沢を山城浪人設定に変え、言い交わした芸者の件で新見に大和屋の情報を伝えた話を入れてある←隊規違反で新見に詰腹。

■ 銭形平次 第314話「雨傘を干す女」1972.5.10フジ/東映

 永の浪人暮らしに倦んだ男は、仕官の手土産を得るためよくない仲間と組んで悪事に手を染めるが、浪人の妻は天晴れな貞女。件の書付を持って治外法権の尼寺に駆け込み、夫が道をそれるのを阻もうとする。
 ロケ地、内職の傘を干す浪人夫婦、大覚寺天神島祠脇。亡父の知人の磐木平藩江戸家老に仕官話の進捗状況を聞く神田浪人、相国寺路地か。神田の悪仲間の一人が殺されて見つかるお堂、不明(漆喰壁に小さな円窓、遠景塀越しに唐破風)。神田の妻・お柳が駆け込む根岸・弘妙寺、毘沙門堂西参道石段薬医門。お柳に事情を聞きたくて門跡の外出を待ち構え訴え出る平次、永観堂御影堂(放生池石橋たもと)。平次の情熱に折れた門跡のはからいでお柳と会い話を聞く向島菖蒲園、阪口青龍苑。夫のいる伝馬町の方向へ向けて傘を干すお柳、大覚寺天神島
*浪人は長谷川哲夫、妻女は岩崎加根子。

■ 眠狂四郎無頼控
 第12話「闇の狩人!少女を食べる鬼」1983.6.22テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 幼女を襲う変態殺人鬼は仏面の顔役、こやつに妹を殺された女は立ち向かうが敵わず。鬼は庭に被害者の亡霊を見るが、それが掻き消えたとき狂四郎が引導を渡しに現れる。
 ロケ地、紅絵売りの幼女を誘い出す「茶人」、今宮神社東門内石橋。その娘の死体が上がる大川、広沢池東岸。一連の幼女殺害がなら屋の犯行と知り強請った同心が殺される青田稲荷、今宮神社稲荷社前〜高倉脇坂。なら屋に犯行を指摘し連れ出すおはん、仁和寺九所明神裏手。
*舟仙に異変、吉蔵が夜逃げ。権利を手に入れた金貸し女は、船宿経営も乙とやって来て船頭や下女はそのまま雇うが、問題は居候。追い出すつもりでいたところ、自信満々の狂四郎に抱き寄せられ「俺のことが気に入ったようだな」と居直られてしまう。彼女には荒っぽい用心棒がガッツ石松でついていてぶっとい薪ざっぽ掴んだりしているが、狂四郎には全然ダメ。この金貸し女は武原英子、犯行時茶人に化ける変態は船戸順で元作州浪人という笑える設定つき。

■ 逃亡者おりん 第7話「忍び草」2006.12.8TX/C.A.L

 漁夫の利を得ようとする道悦の企みで、おりんの密書を狙うことになる尾張御土居下衆。おりんの危機を救い、屋敷に匿ってくれた浜松藩の小役人はその尾張の里入り忍、彼とは非情の戦いを辞さぬおりんも、その子息の危機には自らを危険に晒し庇うのだった。
 ロケ地、道悦が尾張宗勝に密書情報を耳打ちに行く尾張藩江戸屋敷、妙心寺隣華院浜松城、復興天守。村上邸を辞したおりんが村上の息子の和馬と行く城下、妙心寺大法院門前路地(西望)、捕り方が走ってくるのは春光院南東角(東望)。町を逃げるおりんを助けに現れた宇吉と出る河原、嵐山公園中州下手河原。山道でおりんの前に立ちはだかる村上、沢ノ池ダート、戦闘は東岸汀。渡し舟に乗ろうとしたおりんの前に、父の役目を継ぐと言い現れる和馬、大堰川河川敷(手鎖人が川から現れ乱戦、レオタードになったり和馬が人質にされたり倉沢が走ってきたり)。宇吉と孫がゆく山道、谷山林道頂上付近。
*里入りの忍び草は伊吹吾郎、浜松藩の捕り方リーダーに峰蘭太郎、渡船船頭に福ちゃん。
2006/12/7

■ 燃えよ剣 第4話「里御坊の女」1970.4-9NET/東映

 隊旗が出来上がり、粘り勝ちで大砲も貰い隊士も益々増えて順風満帆の日々。しかし浪士狩りを進めるうち引っ掛かってきた怪しのアジトに巣食っていたのは、多摩のしがらみだった。

境外から泉川の橋を望むロケ地
・「鞅掌録」の記述を語るナレーションに被せ市中巡察の隊士たち、八坂神社西楼門〜絵馬舎越し/本殿北の境内路地、金戒光明寺三門下石段、下鴨神社参道石橋〜河合社前。
・薬を勧める裏通り先生に怒って出てきた沖田がゆく道、下鴨神社境外路地・泉川畔。
・お薦さんで張り込みの山崎らが突き止める不逞浪士のアジト(宝鏡寺門跡の里御坊、大仏裏)法然院山門。立派な侍のなりに変えてアジト近くの茶店の主に里御坊の様子を聞き込む山崎、今宮神社東参道門前茶屋・一和。彼の前を通り過ぎた佐絵はかざりや西塀を南へ。
・佐絵が長州の大物と会う茶屋、下鴨神社境外・泉川畔の建物。後段、ここで自刃した佐絵と、土方に斬られた七里が運ばれてゆく橋は境内・泉川に架かる小橋〜泉川左岸。
*原作ではフェイドアウトする佐絵、十行余の記述を膨らませお話を作ってある。また原作ではけっこう後々まで祟る七里はここで佐絵とからめて決着、土方に片腕を落とされて以来人が変わり、無為の日々を送り佐絵に焦燥を抱かせる設定。*体をいとえと構う裏通り先生を煙たがる沖田、斬り合いのあと早や咳き込むさまが描かれる。

■ 銭形平次 第313話「日本一の大泥棒」1972.5.3フジ/東映

 以前出た時とは違う様態の盗みをはたらく怪盗・ねずみ、果たして偽者なのだが、大層な芝居を仕立てて本物を利用せんとした企みは自壊する。
 ロケ地、ねずみの手口を忖度するくだり、以前の犯行を回想の大名屋敷は相国寺方丈大屋根を塀越しに見たものと、大光明寺通用門(いずれもねずみマーク描かれ)。お節介な植木職人・新助の仕事場へ聞き込みにゆく平次、不明(母屋は萱葺き)。おしのに新助は香炉泥棒か問う平次、大覚寺護摩堂前。
*本物のねずみである新助は萩本欽一、同じく植木職の父を理不尽に無礼討ちされたことで大名屋敷を狙ってからかう怪盗に。偽ねずみの首領は貞淑な元御側室と見えてその実怖いおばさん、手下に千葉敏郎、宍戸大全、福本清三。

■ 眠狂四郎無頼控
 第11話「妖鬼一閃!おんな牢秘話」1983.6.15テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 いるまんの信仰心を試す狂四郎。捕われた敬虔な伝道師は欲深役人の奸計にはまり、父を救いたい一心の娘に手を出し堕ちるが、転び伴天連をさらなる悪企みに使おうとしていた手合いは地獄に落とされ、いるまんには望み通り死が与えられる。
 ロケ地、吉蔵と縁日をゆく狂四郎、金戒光明寺本堂前。いるまんが十字架を負わされ登る坂、参道石段。ヨハネスの投げた言葉に興味を持ち切支丹屋敷へ赴く狂四郎、芦浦観音寺門。切支丹狩りで追い立てられる信者たち、大覚寺御殿川河床。父は所払いで釈放と聞かされ品川宿へ赴くお艶がゆく道、大覚寺放生池堤天神島(奉行差し回しの刺客が出る)。捕まった切支丹のうち異国へ売り飛ばされる女たちがボートに乗せられる渡し場、広沢池東岸。仏師・光源を含む切支丹の処刑場、砕石場か(見物衆がいる竹矢来は別の場所)。光源の墓、大覚寺護摩堂裏に卒塔婆あしらい、手前に塀も。
*ヨハネスには「いつもの異人」大月ウルフ(トンスラなし)、冷酷な役人に宮口二郎。*仏師の娘は伴天連を転ばせる道具に使われるが、役人に騙されていただけで特段の後付はなく、弟と共に京へ去ってゆく。
2006/12/6

■ 燃えよ剣 第3話「三条木屋町・紅屋」1970.4-9NET/東映

 続々と増える隊士、着々と整えられる体制。そして勇猛果敢な土方・沖田の活躍で会津中将からは褒賞金が下されるが、事件の裏に哀しい女がいることも気にかける、「男の中の男」たちなのだった。

白川新橋ロケ地
・京における幕府の備えについて語るくだり(隠し城云々エピソード)二条城は濠と東大手門(内側)知恩院は三門と男坂に北門、金戒光明寺は三門と本堂〜禅道場が映し出される。
・会津藩公用方の外島に苦言を食らった近藤土方がゆく帰り道、随心院長屋門(気を利かせて影供を決め込んでいた山崎が拝観口前の木の陰から出てくる)
・巡察に出た土方と沖田がゆく夜道、祇園・白川畔。公家侍が斬殺されるのは白川新橋たもと(今もある「掲示板」が高札代わりになっていて手配書など貼ってある)。犯人の長州者を追う土方らが渡る橋、中ノ島橋。犯人の浪士たちが気勢を上げていた三条木屋町の料亭・紅屋、嵐山公園料亭・錦
・長州藩京屋敷、御所管理事務所東門
・会津からお褒めを頂いて帰り道の土方と沖田に殺到する長州者、随心院参道
・京の夕景イメージ、八坂の塔か。
*既存の組織に手本を見出せない土方は、松本良順門下の裏通り先生に西洋の話を聞き形を作ってゆく設定。*河合耆三郎が差し入れの鯖寿司、旨そうだけど棒寿司じゃなくてバッテラみたい。

■ 銭形平次 第312話「涙の十手」1972.4.26フジ/東映

 手掛けた事件がもとで女房を殺された岡っ引の哀話、恋女房を亡くした挙句讒訴され十手御取り上げになった男を案じる平次、親身にケアのほか悪党と対決の場面では己の十手を彼に渡す。
 ロケ地、仁吉の女房・おきたの死体が上がる大川、罧原堤下汀
*悪党が飼う用心棒は居合の名手で投げ銭も両断、二枚同時投げで立ち向かう親分、片方は斬られるが一枚は阿波地大輔の目にぐっさり。*仁吉は高城丈二、女房は御影京子。

■ 眠狂四郎無頼控
 第10話「仇討無惨!秘めた出生の謎」1983.6.8テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 死期を覚ったじいやの口から父の死の真相を聞いた少年は、無謀にも一人大身旗本に向かってゆく。狂四郎以上にお子様を放っておけぬ金八がはじめに彼を助け関わってゆくが、少年にその仇を討たせる訳にゆかぬ秘密が隠されていた。
 ロケ地、河原にいる鉄之介に声をかける金八、中ノ島橋(鉄之介は右岸河川敷)。少年の母の墓、二尊院墓地。金八が自刃の理由を聞くが黙して去る狂四郎、紅葉の馬場
*鉄之介の母に入江若葉。*金八と少年の「金ちゃん鉄ちゃん」もアレだけど、ヘンなものでいっぱいの金八のお部屋も大笑い。
2006/12/5

■ 燃えよ剣 第2話「春の月かげ」1970.4-9NET/東映

 清河八郎を「勘」で悪人とした歳三に近藤も同調、新党を樹てる方向で進み、会津への伝手のため嫌々芹沢を引き入れる。清河が去った京で近藤派は隊士徴募をはじめるが、刺激された芹沢派がまず着手するのは押し借りだったりして、齟齬は隠しきれない。

穴太の里ロケ地
・京イメージ、嵐峡左岸から渡月橋を望む川面/清水寺全景/御所塀/黒谷墓地と塔/白川巽橋(白川女あしらい)/黒谷三門下石段(雲水あしらい)
・壬生村イメージ、右写真のような亀岡の里の民家や路地を多用。一部現存しないものもある模様。オープンセットと組み合わせて使ってある。
・清河が入っている浪士隊本部の新徳寺、不明(短い石段上がって門、すぐにお堂)
・新見に飲食代の掛け取りに来た女が村の子と遊んでいる沖田に道を聞く小川、上賀茂神社ならの小川(神事橋下手の川へ入って沖田が魚とり)
・会津本陣、金戒光明寺方丈玄関
・芹沢・土方コンビが清河を襲撃する市中、中山邸参道をセットと組み合わせて。
・隊士徴募に各地へ散る近藤派、源さんらがゆく街道筋は東高瀬川堤・松本酒造酒蔵前。
・おもちゃにした掛け取り娘を性懲りもなく追い回す芹沢の下っ端、行き合わせるも手を出せぬ総司が娘に罵声を浴びせられる池端は大覚寺大沢池堤
*清河と一同が去ったあと、八木家の「ウチだけなんで」が笑える。

■ 銭形平次 第311話「さぬき屋殺し」1972.4.19フジ/東映

 自分を庇った兄貴分が辱めを受け面に傷を貰った件で起こる、のぼせた末の衝動殺人。現場にいた被害者の女房の誤認で疑われてしまった兄貴分は仕方なく身を隠すが、彼と彼の女房は平次の幼馴染だった。意地っ張りの男の顔を立て、犯人の罪を軽くするため計らう親分が泣かせる。
 ロケ地、留造が身を隠す蔵、不明(神社の一隅と思われる蔵、周囲に鳥居や朱玉垣。内外がお話に絡んでくる蔵はセット)
*犯人の板前は菅貫、兄貴分がエラいことになっているのに気付かず過ごすも、平次の策略で事実を知り出頭という経過を、気の弱そうなぽわっとした態度で演じドラマに味をつける。見せ場は磯村みどり演じる平次を頼る留造の女房、「平さん」に見返られたと恨み家へやって来て悪態をつく顔をスケッチしている親分、なに食わぬ顔が心憎い。

■ 眠狂四郎無頼控 第9話「首斬り無用にて候う」1983.6.1テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 土壇場で強烈なオーラを放ち首斬り役人をたじろがせる囚人、彼に興味を持った狂四郎は脱獄の手引きをするが、汚名を雪ごうとした男は醜い裏切りを見て再び刑場に戻る。
 ロケ地、狂四郎に頼みごとをしにやって来る牢奉行、広沢池観音島(狂四郎は階下に船をつけて釣り中)。平和な市中イメージ、中ノ島橋(直後土壇場に立ち血の染みを見る狂四郎)。神谷入りの早桶を墓守から買い上げる狂四郎、下鴨神社糺の森(卒塔婆を立てかけた塀あしらい)。神谷が殿様に滞在を命じられた深川竜泉寺、西明寺(山門下の石段で上意討ちの手勢と立ち回り)。丸岡藩上屋敷に乗り込んだ神谷が殿と妻を追いかけてチャンバラ、大覚寺大門参道参道石橋
*神谷右近に若林豪、この人が出るとよくある男の友情譚。眠狂なのでニヒル風味強し。

■ 太閤記 〜天下を獲った男・秀吉〜 第5話 2006.12.5テレ朝/東映

 よい道具と使えぬがらくたを峻別する信長、上様信者の秀吉は酷使に耐え保身にも気を配るが、常々主の性癖に疑義を抱いていた智者は、旧主の囁きに心を揺らす。
 ロケ地、安土城天守、信長の館を湖面や森と合成。安土城内の廊下は粟生光明寺御廟階段、回廊。長浜城玄関、不明(塀に五本線)。坂本の湖畔に立ち物思う光秀を訪ねてくる秀吉、琵琶湖(松原)。秀吉の養子となった信長の子・於次丸が遊ぶ長浜城の庭、不明(禅寺の方丈か)。戦勝祈願に愛宕へ参る光秀、谷山林道首無地蔵愛宕神社鳥居(義昭が現れる殿舎はセット、腹心の家来に「打ち明ける」境内は不明)
2006/12/4

■ 燃えよ剣 第1話「新選組前夜」1970.4-9NET/東映

 疫病の流行で二進も三進も行かなくなった町道場は、降って湧いた浪士隊結成話に乗り道場主以下全員大挙して京へ。金策に走る歳三の段で、彼の周囲と行く手に待つ因縁を語る。

ロケ地
穴太橋上から西望・麻疹の猖獗で惨憺たるありさまの小石川伝通院周辺の描写、伝通院に随心院薬医門、門前を行き過ぎながらボヤく同心は今宮神社東門前から参道を行き、セットの天然理心流道場前へスイッチ。
・日野へ金策に赴く歳三が渡る橋、穴太橋(橋たもとに半鐘の櫓あしらい)。里へ向かう歳三は橋から続きの府道406号西条風の口線を西へ。姉の婚家・佐藤邸はこの付近の民家。帰る歳三を呼びとめ、夜に会いたいと約束を取り付ける佐絵のくだりも穴太橋。
・約束の神社に赴く歳三、木島神社(舞殿前石畳、摂社)
・たばかられたことを覚った歳三が佐絵を詰りに行く六社明神社家屋敷、毘沙門堂方丈西塀から侵入。佐絵を鐺でいたぶるのは方丈玄関。駆け戻ってくる七里は薬医門から。
・清河の檄に応じ続々伝通院に集まってくる浪士たち、随心院薬医門
・江戸最後の夜、七里の呼び出しを受けた歳三が彼とやりあう堀端、彦根城佐和口多門櫓前堀端
*佐絵に赤座美代子、七里研之助に亀石征一郎、之定を購める古道具屋の奇怪な親爺に加藤嘉。

■ 銭形平次 第310話「死ね!八五郎」1972.4.12フジ/東映

 卍組なる賊が跋扈、夜回りの平次らはまたぞろ出現したところに遭遇するが、八が追ったほうの首領は、父母を亡くし途方に暮れていた彼の面倒を見てくれたなつかしい兄貴分。衝撃に自失し取り逃がす八、功を焦る平次のライバルがわざと逃がしたと故障を申し立て窮地に陥るが、親分は八の顔が立つよう影に徹して動くのだった。
 ロケ地、平次が捕えた賊の子分が解き放ちになり尾行する八、闇から飛んできた銭に脚を痛めた子分に肩を貸し左右吉の居所を探るくだりは御室霊場のお堂前。左右吉の妹がお参りのお不動さん、仁和寺水かけ不動尊(八と娘の会話を聞きつけ悪企みの伝次の背後に鐘楼や水場の屋形映り込み)。事後、左右吉の墓に詣でて帰りの八とお静、黒谷墓地石段。やってきた平次に妹はお構いなしと聞き駆け出しすっ転ぶ八、極楽橋上。
*左右吉に長門裕之、スラムの住民のため盗みを働く義賊。嫌味なライバル岡っ引は安部徹。*窮地の八を突き放す親分だが、裏ではフォローしまくり。また、当の左右吉まで八のためわざと捕まるお膳立て、セコい伝次まで改悛し捕り方一同ハラハラと見上げる大屋根で「卍」首領と対峙する八五郎、最後は涙の訣別。タイトルは親分が屋根で戦う八に送るエールというのも泣かせる。

■ 眠狂四郎無頼控 第8話「悪魔儀式いけにえの女」1983.5.25テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 抜け荷の尻尾をつかまれた黒田藩は、脅迫者の海賊に狂四郎を当てようと一芝居。誘いの道具に使われた女の覚悟を憐れんだ狂四郎は彼女を屋敷から連れ出すが、焦れた家老は彼女の恋人を新たな刺客に選んでしまう。
 ロケ地、奈美を使った芝居に乗り黒田藩邸へ赴く狂四郎、相国寺林光院(門が開き中へ)。江戸家老が語る海賊・呂宋十兵衛が藩士を血祭りに上げるシーン、保津峡落合トンネル。藩邸から奈美を連れ出し駕平へ向かう狂四郎、途中中ノ島橋を渡る。事後、国へ帰る奈美を見送る狂四郎、大覚寺大沢池堤(茶店あしらい、木は落葉)
*奈美に中島ゆたか、恋人の藩士に佐藤仁哉、江戸家老は堺左千夫で海賊は阿藤海。*タイトルにある儀式、海賊が奈美をいたぶるくだりの自称南蛮渡来のそれ、祀ってある像がドゴン族の仮面に見えて仕方ない。

■ 水戸黄門36 第18話「若君救った女将の秘宝」2006.12.4TBS

 養父一族累代の墓参に赴いた老公は、当地でお家騒動に出くわす。自身の出自と似た悲しい母子を見た老公は、騒動の根を断つべく乗り出してゆく。
 ロケ地、養父・三木仁兵衛一族の墓に参る老公、三木市法界寺現地ロケ。明石藩の若君が斬られる寺は志染町の伽耶院。吉川温泉イメージに挿まれるナイアガラ型の滝は美嚢川の黒滝(お娟が用人に色仕掛けのくだりは「よかたん」露天風呂)。若君と小野藩の姫のお見合いの茶会が催される三木城下郡代屋敷、神護寺(本坊、参道)
*若様の生母に栗原小巻。ラス立ち福ちゃん入り。
2006/12/3

■ 新・座頭市2 第12話「雨あがり」1978.3.27勝プロ/フジ

 狂犬のような男に魅入られ夫を殺された女は男をハメて島送りに。その狂犬の帰還に、宿場は蜂の巣を突付いたような騒ぎ。てっきり女が幸せに暮らしていると会いに来た市が、その宿場に現れる。
 ロケ地、島帰りの狂犬を迎えに出る玉村宿のヤクザたち、待つ茶店は大堰川河川敷か(水面は映らず、水たまりだらけの地道と葦原、遠景に山なみと竹林)。遂に現れた島帰りに密告者は自分だと女を庇い包丁で刺そうとして返り討ちに遭う板前、大堰川堤畔か。
*料理屋の主である亭主を殺された女にいしだあゆみ、現れた市に悪態をつく気だるげで投げやりな演技が光る。島帰りの狂犬は夏八木勲、宿の主に花沢徳衛、飯屋の親爺に高品格、赤獅子一家のヤクザに福本清三。高品格、市を狂犬に宛がおうとして説得する段であたふた「噂じゃ座頭市は強きを助け弱きを挫く」とか言っちゃったり、気をひこうとしてメザシを山盛りにしたり頓珍漢をしでかすのが大笑い。

■ 新・座頭市2 第13話「忠治を売った女」1978.4.10勝プロ/フジ

 無理矢理妾にされたことを恨んだ女は国定忠治を密告し、獄門台に送ったことで追われる身に。逃避行には元亭主が随行、女の雑言に血がのぼり性悪ヤクザに売ってしまったりするが、市の示唆で女を守り愛を示して逝く。
 ロケ地、雪の道ほぼ不明。ちょっとした山道のほか、稲架のある田畔なども。雪の中を歩く市の姿がコミカル。
*女は二宮さよ子、独特の口調も不貞腐れた態度も良し、獄門台を見て嘲笑うつもりが晒し首を見て忠治への愛に気付いたと語るくだりは圧巻。彼女の元亭主は岸田森、惨めで馬鹿な役回りのコキュを好演。ペーソスに満ちた愛嬌ぶりはさすが巧者。女を食い物にして忠治の名声で男を上げようとする性悪親分は名和宏。

新選組血風録第11話「槍は宝蔵院流」で大坂へ出向する三番隊と七番隊がゆく街道、亀岡運動公園設立で消失の推理は大ハズレ、曽我谷川の橋と堤と判明。穴太の里と書いたが土地の古老によると昔は「隣村」だった模様、言われてみれば水系が違う。左右田一平が隊士を引き連れ行進してくるさまや、山崎蒸が遅れて渡る情景を楽しみ堪能。橋は架け替わっていたが、遠景の山なみは変わらず映り込んでいた民家もしっかり残っていた。草には早や霜がおり、高い山の頂上はうっすらと冠雪、そろそろ本格的な冬の気配。
2006/12/2

■ 遠山の金さん 第49話「独楽が廻れば鬼が鳴く」1976.9.9NET/東映

 乱暴な辻番が民を泣かすが、裏には元締やら徒士目付がいてさらった娘を売り飛ばす始末。もちろん捨てておくはずもない金さんだが、今回早い段階で身分がバレるハプニング。観念した侍たちは自裁し、白州に座らされた悪党は罪をなすりあってやったこと全部言っちゃったり。一応桜も見せて一件落着、被害者の相棒と妹をくっつけてメデタシ。
*ロケなしセット撮り。独楽芸人はフランキー堺、彼だけ金さんでなく「金ちゃん」と呼びかけ。

■ 必殺仕事人V激闘編 第19話「主水、羊かんをノドにつめる」1986.4.18ABC/松竹

 富商の奸計に落ちた人足は、己の首にかかった賞金を仕事料として闇の会に。はじめ相手にされないが、逃げ込んだ先が政の家で裏事情は仕事人たちの知るところとなる。
 ロケ地、問屋場の人数が出て助五郎の人相書を張り出しているのを「摘発」する主水のくだり、金戒光明寺(お役目で市中に出るも団子買い食いの主水は三門下、人相書の立札を立てている衆が石段下に見えている。手下と主水の間に割って入り、「助五郎に殺された」昔馴染みの墓に導く天狗屋は黒谷墓地)。天狗屋が語る仲間二人と強力をしていた街道筋、谷山林道。天狗屋に忍び込むも用心棒に斬られ追い詰められた助五郎が落ちる橋、中ノ島橋
*助五郎は丹古母鬼馬二、天狗屋に睦五郎、用心棒は小峰隆司。

■ 必殺仕事人 III 第13話「上司の期待を裏切ったのは主水」1983.1.7ABC/松竹

 貧乏が嫌で突っ張らかる柳橋芸者が純情に立ち戻ったとき、保身を企む黒い手が伸びまっとうに生きようとした意志は踏み躙られる。
 ロケ地、芸者・菊千代の回想、自分に純情を捧げる下駄職人の音吉と遊んだ幼時の川端、桂川か。
*芸者は北原理絵、幼馴染の職人は江口正昭。順ちゃん召集には講習で遅刻のほか、仕事にゴーサインの場には来ず。しかし秀が潜入の船宿には無理についてきてヤラしいものを見てエレキテルがあそこに。
2006/12/1

■ 眠狂四郎無頼控 第7話「毒婦異聞 殺しを囁く女」1983.5.18テレビ東京/歌舞伎座テレビ

 自らも手を血で染める凶賊の情婦、手下を誑しこんでかしらを殺そうとしたりするしたたか者。しかし自分のせいで妹が不幸に落ちると知り、命を投げ出し救おうと動く。
 ロケ地、船を頼みに来たおうたに気まぐれで棹を操り渡してやる狂四郎、広沢池か(水面しか映らず・水質は悪そう)。土蜘蛛一味のアジト・東国寺、宝塔寺(おうたが手下を籠絡する場面で出るほか、妹を人質にされ呼び出されるくだりでも。使われるのは楼門、場面はいずれも夜。賊をぶった斬って出てきた狂四郎たちが楼門から坂を見下ろすと御用提灯が十重二十重)
*おうたに新藤恵美、きつい眦が印象的。金八は誑しこまれるもののビビり引きかけるが、放っておけず一時狂四郎にも逆らい行動を共にする設定。彼女が覚悟して凶賊のもとに行ったあと、狂四郎に助けを懇願する金八がかわいい…ものを頼むのに人のことを「表から見れば変人で臍曲りで薄情でどうにも難しいような人」なんてフレーズをまくしたてるから大笑い。

■ 新選組血風録 第26話「燃える生命」1966.1.2東映

 もはや散り方しか考えていない土方は、亡霊と会話する。開陽丸が嵐に沈み、宮古湾でのアボルダージュが失敗し、遂に官軍に包囲され、デ・ファクトの政府のサロンで交わされる議論に加わらぬ新選組副長は、ひとり敵中に吶喊してゆく。
 ロケ地、石田村および土方家、不明(在所遠景は亀岡に似る)。戦闘シーン等使い回しや書割が多い。
*明治9年、石田村を訪ねる斎藤一からはじまる作り。ザンギリ頭のはじめさんがなかなか可愛いほか、離脱を命令され激すくだりが圧巻。ドラマ自体は淡々とした流れで、土方戦死場面も描かれず、静かに哀調を綴る。

■ 銭形平次 第309話「裏切り者」1972.4.5フジ/東映

 連続する両替商殺しを贋金つくり一味の仕業とみる平次、同じ見方をする吟味与力が囚われの贋金作り名人を囮に使う手に出るが、これにはとんだ企みが隠されていた。
 ロケ地、一味と接触した贋金作りの常次郎が平次とツナギをとる屋形船、大覚寺大沢池。金座から小判を運ぶ行列がゆく道、上賀茂神社渉渓園(林間に北神饌所が垣間見える)。その途中馬を損じたと一旦金を運び込む延命寺、神光院本堂(警護の侍が放生池の橋を渡るシーンもあり、立ち回りでは中興堂や石柱なども映り込む)
*囚人・常次郎に小池朝雄、自分を密告した者を知りたくて捜査に協力。女房と子がまともな「父」を得ているのを確認し復讐を思いとどまる。その「父」の密告者は地井武男、裏切りにトラウマを持つ心情を好演。吟味与力は川合伸旺。

■ 逃亡者おりん 第6話「雨の親子情話」2006.12.1TX/C.A.L

 逃げ出した飯盛女に関わるおりん、それを親身に手助けする本陣の主。邂逅には奇縁めぐり、親子の愛憎が錯綜する。
 ロケ地、おりんが追っ手から助けた飯盛女が入水する橋、中ノ島橋。おりんに身籠った女を捨てたことを告白する掛川宿本陣の主、嵐峡川端。掛川を発ったおりんを襲う手鎖人・夜叉丸、砕石場様の山中(大森貴人のフリスビー爆弾がガソリン燃やして炸裂するゆえのチョイスと思われる)
*おりんを狙う手鎖人は終わり間際に出現、ドラマの過半はおりんが関わった者たちに費やされ「旅もの」パタナイズが見られる。お蔭で息子に会えたと早発ちのおりんに礼を述べる本陣主のくだり、飯盛女が焼きおむすび持ってくるタイミングと口調が笑える…爆弾で更にこんがり焼かれてるし。
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