時代劇拝見日記
2016年7月

・日記目次 ・ロケ地探訪 ・ロケ地探訪表紙テキスト版 ・ロケ地一覧 ・時代劇の風景トップ
・このサイトについて ・サイトトップ

←2016/62016/8→

2016/7/31

■ 伝七捕物帳 第3回「夫婦道、江戸女房の心意気」2016.7.29BSP

 公共工事がらみで亭主を陥れられた女は、苦界に身を置きつつ「無実の証」を抱え込み守っていた。
気性の荒い「気高い女」が、伝七親分に心を開くプロセスも泣かせるが、声高な剣突がその身の危機を知らせるシーンが秀逸。

ロケ地
  • 上野山下の仏店、八幡堀新町浜と松竹セット「堀端」を組み合わせ。新町浜の喜兵衛は岡場所の一つ設定で演出されている。ここの下手の左岸側堀端も後段に使う。行き倒れが出た、お勝のいる店はセット撮り。
  • 行き倒れの身元を知った伝七、西海屋が罪を着せられた昔の調書を見るくだりで出る「木場」、不明(貴一の雲霧で出たあそこと思う)。ラスト、晴れて西海屋を再興した「おゆう」のシーンでは、山が見えている。
  • 普請方下奉行と大黒屋が談合している料亭へ入ってゆく同心・秋月、料亭・井筒は宝厳院通用門(暖簾がかかっている)。伝七が尾行、内部はセット撮り。
  • 伝七に心を開いて語るお勝の回想、五年前西海屋の無実を訴えに行くも手ひどく辱められた北町の門内、大覚寺明智門(内側も使う)。そのあと泣きにゆく川端は桂川・松尾橋下手右岸水制上。

2016/7/30

■ ご存知遠山の金さん 第30話「私は人を殺した」1974.4.28NET

 身分違いの許されざる恋は、駆け落ちの果て暮らしに倦み壊れかけていたが、雨降ってなんとやらを地でゆく展開に。もちろん、金さんの奔走と判断が二人を救い、桜吹雪が悪者たちを捻じ伏せるのであった。

ロケ地
  • 酔客の接待から逃れ店の外にいたお艶、「襲われ」たまぎる悲鳴を残し崖から落ちて死ぬくだり、嵐山公園中州料亭塀際〜水路高水敷(夜間撮影)。勤め先は上野の水茶屋、崖と言い条二間ほどの段差と調書を見ての奉行の謂。ロケ地の料亭は錦と思われる。後段、お白州で「犯行」を供述するお園のくだりでも出る。
  • 妻と会っていた房吉のいる矢場へ乗り込み質す一之進のくだり、外へ連れ出して詰問するシーン、不明(筋塀の外に林、塀には門も見える)
  • 脅迫者・房吉に金を渡すも、三十両にとうてい足りぬと言われ詰め寄られるお園、不明(林間に朱玉垣の祠、夜間撮影)
  • 夫の仕官のため身売りして融通することを決意したお園、暇乞いして罵られ家を走り出て嘆く林、下鴨神社糺の森(大きな倒木の傍ら、見返りのアングルで河合社の裏手が映り込んでいる)
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/29

■ ご存知遠山の金さん 第29話「謎の恋太鼓」1974.4.21NET

 元侍のヘンな幇間が、お嬢様に惚れて一騒動。しかし本当の災難は、そのあとにやって来た。
剣の腕はたつ幇間だが恋心以外に志は無く、富商の成り立ちが荒っぽいものだったり、落としどころも妙だが、とりあえず桜吹雪は舞う。

ロケ地
  • 一八の回想、近江屋のお嬢様・おちかが旗本に言い寄られていたのを助けた神社、御香宮本殿裏手摂社。
  • おちかを害すると脅迫状が来て、千両箱を持ってゆく鳥越神社、大覚寺五社明神。舞殿に金箱置いて物陰で伝助らが見張っているが、中はハナから空っぽ。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/28

■ ご存知遠山の金さん 第28話「与力が殺し屋になるとき」1974.4.14NET

 切れ者で人格者と評判の南町与力、無実の男を捕え拷問するのは、わざと失策を犯して奉行肝煎りの縁組を波風立てず破談にし、より条件の良い勘定奉行のもとに婿入りする算段がためであった。
しかし回り合わせ悪く無罪の男には早々の裁きが下り、加えて与力は真犯人を見つけてしまう…ここまではフツーで、土壇場とお白州に仕掛けを持ってきてあるのが妙味。
与力の身分を越えたかった小林一之進が、遠山奉行に投げつける怨嗟も見もの。

ロケ地
  • 渡海屋殺しを否定する時三に、犯行形態を語ってきかせる小林与力、恋人・おぶんが手籠めにされかかったと聞き怒気を発し乗り込む寮、嵐山公園料亭・。中はセット撮り。
  • 勘定奉行の娘との縁談の内意を受け帰ってくる小林、途中タレコミ屋に呼び止められ、渡海屋殺し実は源太と聞かされる祠は大覚寺天神島祠。
  • 金さんに諭され悩んだ末、時三の処刑を止めに走る小林、走る道は相国寺境内か(塀際)

2016/7/27

■ ご存知遠山の金さん 第27話「あっぱれ腰抜け侍」1974.4.7NET

 半ば身分を捨てかけていた若侍のもとに、仇が見つかったさあ討てと藩士が押しかける。渋々行ってみると、相手は長屋の神様とか言われている医者で、斬る気にもなれないうえ元より腕はからきし。もちろん深い訳あり、金さんが関わっているので二人を戦わせるようなことはしないいつもの筋立て、ワルどもの描き方がちょっとクドいが、善人たちのおさまりどころはスカっとしている。

ロケ地
  • 金さんが出させたニセ瓦版にひっかかる医師の弟子のくだり、注進に出向く上田藩上屋敷は相国寺林光院。すぐ留守居役の駕籠が出てきて、鐘楼と弁天社の前を過ぎセットにスイッチ、薬種問屋・信濃屋へ入る運び。

2016/7/26

■ ご存知遠山の金さん 第26話「天狗の盗んだ赤ん坊」1974.3.31NET

 不慮の事故で夫と子を同時に亡くした武家の奥方は、お家存続のため悪徳商人の使嗾を受けて非道をはたらく。子をとられた母、姉を謀殺された丁稚、お裁きのあと二人を結びつけるお奉行というオチがつく、ちょっといい話仕立て。

ロケ地
  • 天狗に子をさらわれたおきぬ、お百度を踏む神社は木島神社本殿。「池」の縁越しの画もある。帰り道に樽平の前を通る。
  • 父の傍らに葬られる遊女・おさき、くろ谷墓地か。残された弟の丁稚・千代松に、番頭が、父を診た医師のせいと吹き込む。
  • 千代松が医師を襲う町角、大覚寺五社明神。行き会わせた半五郎に阻まれる。祠裏で、朽木家の侍(丘路千)が見つめている。
  • 医師が暗殺される夜道、金戒光明寺長安院下坂。翌朝の検分は傍の土手、親分のうしろに鐘楼映り込み。
  • 朽木家の殿さまが銃を弄っていて暴発、一子とともに頓死する庭、不明(雪残り)
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/25

■ 伝七捕物帳 第2回「紫房、決意の拝命」2016.7.22BSP

 十年前、伝七が紫房の十手を授けられた起こりの事件、その際手にかけてしまった男の得物と同じ手裏剣が、闇から飛んでくる。しかし言葉を交わせばすぐ判る、伝七親分の深い情けに、永年の恨みも溶けてゆくのだった。
伝七を狙った手裏剣で傷を負ったお女中が文治の昔の恋人で、彼らの経緯もうまく話に組み込まれている。

ロケ地
  • 花見の宴を張る伝七ファミリー、大覚寺心経宝塔前広場。お忍びのお女中衆がやって来る土手は放生池堤、池畔で酔った若侍たちにからまれる。止めに入った文治が引き据えられるところ親分が介入、ここへ手裏剣が飛んできてお鈴さまに刺さってしまうシーンは護摩堂裏。花見は事件解決後仕切り直して同じ場所で。
  • 竹蔵が手裏剣の鍛錬をする林、大覚寺か北嵯峨か(雑木まじり?竹林)

2016/7/23

■ ご存知遠山の金さん 第25話「人の殺し方教えます」1974.3.24NET

 叩刑を受けたことで奉行を恨むチンピラ、三年ののち行動に出る。善良な市民を巻き込む企ては金さんが阻止、そしてお奉行は白州において三年前の裁きの真意を語って聞かせるのであった。

ロケ地
  • 三次が百叩きの刑を受ける小伝馬町牢前、大覚寺明智門前。呪詛を吐く三次を見ている町衆の中に、彼の情婦と金さんが混じる。
  • 酒肆で娘に飯を食わせたあと袂に石を入れ心中しかける、借金で首が回らなくなった大工の源造、大覚寺大沢池船着(小)、大沢池木戸が見えている。
  • 死にきれず長屋に戻った源造に接触する三次、奇妙で物騒なプランを開陳する夜の川辺は上賀茂神社ならの小川畔、神事橋下手。金貸し殺害後、いよいよ交換殺人を持ちかける際にも出る。
  • 三次が源蔵に具体的な指示を出す神社、今宮神社稲荷社。この前に金さんが三次を尾行しており、絵馬堂が映る。
  • なお三次をつけてゆく金さん、三次は今宮神社石橋を渡り東門を出て、かざりやで遠州屋の娘と会う(偽名を使い婿入り画策中)

2016/7/22

■ ご存知遠山の金さん 第24話「ペテン和尚は子供に弱い」1974.3.17NET

 ご落胤ネタに、あの騙り坊主をからませた人情話。子の出自を知る前から、小憎たらしい泥棒ガキにも妙に優しい三休和尚がカワイイ。

ロケ地
  • 亀川藩上屋敷、大覚寺大門。良太の父を殺した侍はここへ入ったと、目撃者の娘が教えてくれる段。金さんたちが去った後、お蓮が来て門番に文を託してゆく。
  • 浅見が亀川藩の内情を金さんに報告する町角、大覚寺天神島。弥太郎もいる。
  • お蓮が側用人を呼び出す夜のやしろ、木島神社本殿前。彼女の悲鳴を聞く金さんのシーンは同境内蔵の前。
  • 長崎へ行く良太を、街道まで見送り菓子を渡す三休、北嵯峨農地竹林際。茶店設営。杵太が付き添い。

2016/7/21

■ ご存知遠山の金さん 第23話「ご禁制の海から男が来た」1974.3.10NET

 何やら物騒なトラブルに巻き込まれているらしき船乗りは、お照の幼馴染。彼女を連れて「楽園」に戻ることを望む男だが、しがらみは断ち切れず、お照の心に引っかき傷を残して去ってゆくのだった。

ロケ地
  • 田原河岸へ船をつける長一郎と勘助、大覚寺大沢池岸。待ち伏せされており、毒矢をくらった勘助は死闘のすえ立往生、これは五社明神で。騒ぎを聞きつけた伝助たちがやって来るのは放生池堤。
  • 縁談を無理に勧める父に怒って出てきたお照、長一郎とばったり出会う神社は神泉苑、法成橋上から境内池端へ(茶店設定か、緋毛氈を敷いた床几が出ている)。後段、ルソンの話をしてお照にプロポーズする長一郎のシーン、貰った鈴を捨てるお照のラストシーンにも出る(鳩がいっぱい)
  • 誘拐されてしまった勘助の娘を捨て身で助けようと決めた長一郎、金さんに訴状を託すシーンは宗忠神社参道・備前焼逆立ち狛犬脇。吉田山荘との境の塀の上の有刺鉄線が映っている。
  • 勘助の娘をエサに渡海屋が長一郎を呼び出した橘橋、宇治公園橘橋

2016/7/20

■ ご存知遠山の金さん 第22話「由井正雪大いに笑う」1974.3.3NET

 半五郎とお照が見つけた死体から、怪しげなお宝さがしの「一味」が浮上。しかし、トレジャーハンターの親爺が見つけた千両箱には、新しめの小判が入っているのだった。
江戸払いで済まされる親爺だが、次は信玄公の隠し金とか言ってて、全然懲りてないというオチで〆る。

ロケ地
  • お照たちが伊勢屋の死体を見つける林、吉田山か。お照は雑司ヶ谷へお使いに行く途中、半五郎がまとわりついている図。右入谷、左浅草の道標が置かれている。
  • 伊勢屋が埋蔵金に夢中だったという記事を止められてゴネるお町、弥太郎といる茶店は、吉田神社竹中稲荷舞殿脇に設営。あとで金さんも来てツナギ、これを編み笠の侍が凝視。
  • 勘八親爺が掘っていた、由井正雪の情婦の家だったという場所から横穴をつたって出る土手、大覚寺大沢池堤(外側から上がってくる。対岸に護摩堂が見えている)
  • 勘八を始末しようとした玄妙斎らが千両箱を運び込んで悦に入っている荒れ寺、大覚寺聖天堂。内部はセット撮り。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/19

■ 伝七捕物帳 第1回「世は情け、父娘髪結い」2016.7.15BSP

 梅床の親爺・吉蔵が、駆付の際怪しい動きを見せる。目当ては、背負った調べ書きの中にある「昔の名」。
「あの日」以来贖罪の日々を送ってきた男だが、全てを清算して逝く間際、真実の父娘が成立するのであった。

ロケ地
  • 吉蔵が調書入りの箱を持って入る小屋、大覚寺遣水跡水辺に設営。この際は夜間撮影、後段箱が見つかって伝七が出向く際は昼間の画、菊ヶ島を隠すような位置で撮ってある。また、夜の画には水面に火影を演出してある(火事の炎は山の上に見える)
  • 梅床へ顔を出す伝七の段、イメージに八幡堀(明治橋から新町浜を望む図)。梅床の娘・およしを好いて通い詰める北町同心・木村が去ったあと物思いに沈むおよしのシーンは八幡堀舟橋たもとと橋上(吉蔵が出て、ほんとうは木村と添いたいのかと問う)
  • 吉蔵の回想、15年前おかしら・花水左衛門が処刑された刑場、大覚寺心経宝塔前広場に磔刑台や竹矢来を設営。処刑の瞬間、「雲吉」は幼いおよしがそれを見てしまわないよう抱きしめる。
  • 島で死んだと思われたお俊の父・米次が江戸へ向かう道、酵素ダート。松蔵への呪詛を吐く。
  • また火付けして駆付の用事を作り、箱の中の調書をあらためる吉蔵、入り込んだお堂(?)鳥居本八幡宮舞殿(扉を付けてある)。吉蔵の妙な行動に気付いたおよしが入ってきて「見てしまう」が、直後花水左衛門の隠し金目当てのチンピラが出ておよしを拉致。
  • チンピラとその仲間がおよしを連れ込み、吉蔵に金を持ってくるよう指定した川沿いの小屋、酵素河川敷に設営。伝七たちは対岸の竹林から出てきて突入。小屋はごく簡素なもので、下っ引の捕縄で引き倒されている。小川に入っての立ち回りもある。

2016/7/15

■ ご存知遠山の金さん 第21話「頑張れニセ奉行」1974.2.24NET

 事件は、惣領を陥れてお店乗っ取りをはかる後妻と大番頭の悪企み、南町与力が噛んでいやがる始末。この騒動に、遠山奉行を騙る怪しの大男や、盗っ人のかしらが関わってきて、間抜けなことに全員蔵に押し込められ、焼き殺される寸前まで行くのだった。
名脇役がわんさか出ていて豪華、笑わせる仕掛けもいっぱい。

ロケ地
  • 上州屋大旦那毒殺に関わった医師が「味方」の手勢に押し包まれ絞殺される、酔って帰りの夜道、不明(お堂の前、堂脇に謎の「傾斜」)
  • 医師が土左衛門として検分される河原、中ノ島橋下手右岸河川敷。酔って足を踏み外したものと断じ去ってゆく与力のシーンで、水路端の護岸も見えている。見物衆は橋の上。

2016/7/14

■ ご存知遠山の金さん 第20話「江戸の夜を虎が走る」1974.2.17NET

 江戸の町に人食い虎が出て人々を恐怖に陥れるが、悪党がライバルを消す算段のお芝居。それが本物の虎でないと指摘したのは、動物大好き青年であった。

ロケ地
  • 駕籠舁きコンビが虎を見たという夜道、赤山禅院参道。金さんたちが行ってみてあたりを捜すと、「食い殺された」死体が転がっているくだりは、参道法面〜池まわりの窪地。猟師も加わった捜索隊が出るくだりは昼の画、鬱蒼とした林間や蔵(?)も映っている。
  • 虎さがしで伝助親分をたきつける女将のいる茶店、今宮神社門前茶屋・一和。二度出てくる。
  • 「虎に食い殺された」夜鷹の死体が見つかる池、赤山禅院本殿脇の池。
  • 番所から逃げた芳太郎、道中奉行配下に捕まりかける街道筋は御室霊場巡拝路の坂。弥太郎が出て逃がし、金さんが出て芳太郎に話を聞くくだりは大窪寺付近の石橋まわり。

2016/7/13

■ ご存知遠山の金さん 第19話「ぺてん和尚は殺しがお嫌い」1974.2.10NET

 根幹は愚兄賢弟もの、いびつな精神を持った邪悪な兄が奉行に裁かれ、耐えてきた弟が晴れて父母と向き合う展開。これに、梅之助金さんでお馴染みだった蛾次郎が、同じ役回りのエセ坊主で出てからんでくる。

ロケ地
  • 寛永寺僧に化けて伊勢屋へ出向き、大金をゲットする算段を講じてきた三休一行が帰ってくる荒れ寺、門は大覚寺大沢池木戸。内側と「内部」はセット撮り。
  • 破牢した伊勢屋の次男坊・多助が頼ってゆく小梅の乳母宅、民家(軒瓦を出した萱葺、隣接して瓦葺の建物あり)
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/12

■ ご存知遠山の金さん 第18話「弁慶の泣きどころ」1974.2.3NET

 大津絵の弁慶が軸から抜け出て強盗殺人をやらかすという椿事が出来、もちろん人為なのだが、からくりに利用された絵師は、金さんの古なじみ。ここから、どうしようもない友を更生させるための仕掛けが展開され、桜吹雪開陳なしのお白州となる。

ロケ地
  • 骨董屋で大津絵の藤娘や奴を仁吉の描いた偽物と看破した金さん、彼が秋明堂をつけていったあと、命じられて浅見与力にツナギをとりに行く弥太郎、奉行所門前は大覚寺明智門。弥太さんは御殿川沿いの松の根方で浅見が出てくるのを待つ(手すりが見当たらない)
  • 秋明堂を殺して逃げた男を追う弥太郎、途中仲間の浪人に邪魔され、その男たちにも船で逃げられてしまい舌打ちするシーン、セットの橋から切り替えで見える趣向の、船がゆく広い水面は広沢池か(セットかも)
  • お白州開廷の際の北町奉行所イメージ、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/11

■ ご存知遠山の金さん 第17話「恨みの炎が江戸を焼く」1974.1.27NET

 樽平が見た怪異は幽霊に非ず、父の汚辱を晴らそうと五年も雌伏していた娘だった。
危機に金さんといういつものパターンだが、五年前お島の父の事件を扱ったのが浅見与力という設定で、彼の見せ場が作られている。

ロケ地
  • 釣りに出るも坊主の樽平が、髑髏を釣り上げる川、広沢池東岸。水はかなり抜かれていて、池底に茶店など設営されている。また、この近くにある誘い沼という名の底無し沼のシーンも広沢池と思われる。このときには広い葦原も映る。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/9

■ ご存知遠山の金さん 第16話「おやじは天下の大泥棒」1974.1.20NET

 希代の義賊であった父親が島から帰って起こる大騒動、手下に見返られたおやじは、可愛い一人息子に多大な迷惑をかけてしまうのだった。
金さんが間に入って周旋の結果、宇太郎の恋人の身売りも阻止できてめでたく〆る、泣き笑い人情劇。

ロケ地
  • 赦免船が着く永代の船番所、琵琶湖の港(鍵型の突堤)
  • おみねと宇太郎がデートする水辺、大覚寺大沢池(沈船に腰かけ/睡蓮びっしり繁茂)。後段、伊加吉の手下が、自棄になった宇太郎を釣り込むシーンにも出る。
  • 町で伊加吉を見つけ追っかける伝助たち、大覚寺大沢池堤。早回しコマ落としのコミカルな映像。
  • 安蔵と香林堂が密談する釣り船、大覚寺大沢池堤傍に舫い。
  • 手下どもに簀巻きにされた伊加吉が棄てられるところ、金さんと弥太郎が投石して阻止する水辺、大覚寺大沢池水門前。

2016/7/8

■ ご存知遠山の金さん 第15話「お町は見た」1974.1.13NET

 止まらぬ米の高騰、お町は酒樽に米が仕込まれ運ばれているのを見届けスクープを得るが、初手柄は恩人の一言で沙汰やみとなってしまう。渋々従うお町だが、やがてその恩人こそ、悪党の上前をはねる大ワルと知ることに。
そして奉行は、お町を白州には呼ばないのだった。

ロケ地
  • 加賀屋に記事を差し止められた翌朝、落ち込んでほっつき歩くお町、加賀屋が片腕の船頭に大金を渡すのを見る水辺、広沢池東岸。漁具あしらい、船も舫い。
  • 船頭・源次が三下の徳三を殺る小塚原道(ソースは瓦版)広沢池北岸。立ち回りには林間も。鳥居や祠等あしらい。
  • 徳三が金づるを持っていたと調べ、金さんに報告する弥太郎、金さんが釣り糸を垂らすのは広沢池北岸か(汀に倒木、葦原)
  • お町が金の受け渡し現場を見たと知った加賀屋、源次にお町殺害を指示するシーンは広沢池東岸葦原、船の上。
  • 源次に命を狙われたあと、加賀屋を見張るため樽平を飛び出してゆくお町、広沢池東岸(このとき、水がかなり抜かれているのが判る)。殺しに来た源次を、弥太郎が阻止。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/7

■ ご存知遠山の金さん 第14話「火事と喧嘩と恋の花」1974.1.6NET

 先代からいがみ合う、火消しのを組とち組。不可解なまでの対立には、二十年来の陰謀が横たわっていた。
怪しの祈祷師を演じる南原宏治、面白すぎ。

ロケ地
  • を組のじいやだった久松が、清吉とお夏を呼び出す増上寺裏手、仁和寺九所明神。二人話していると悲鳴が聞こえ、浪人ばらに久松が斬られるシーンは経蔵前(南側法面)
  • 浪人たちを追う弥太郎、船で逃げられてしまうシーンは中ノ島橋下手中州舳そば。
  • 幽玄のお告げ通り、浅草の東側の橋たもとを見張るを組の衆、映画村日本橋〜中ノ島橋。縄張り荒らしだと怒ったち組に見つかり追われるシーンは、橋下河川敷から仁和寺塀際にスイッチ。

2016/7/6

■ ご存知遠山の金さん 第13話「ひょっとこお面がベソかいた」1973.12.30NET

 祭りぐるいの親爺が、馬鹿な経緯で汚職事件の証拠を手にしてしまい、命を狙われる羽目に。ちょうど娘の縁談で親子喧嘩の真っ最中、雨降ってなんとやらを地で行く展開に加え、お奉行が背中を押すかのような裁きを下すのだった。

ロケ地
  • 藤八おやじが皆の喝采を浴び太鼓を叩く祭礼の神社、石座神社。鳥居まわりからもういっぱい装飾がしてあり、太鼓の櫓は参道中ほどのポーチに仕立ててある。
  • 翌朝、祭りの最中に掏摸によって懐に入れられた財布を持って番所へ向かう藤八、仁和寺参道(西側)塀際。掏摸が現れ財布をかっさらい、中身を抜いて財布を返し逃げるのは中門。追ってゆく藤八だが、御室桜林の蔵付近で掏摸が浪人たちに斬られるのを目撃、目当てが財布と知り怖じて逃げ去る。
  • 掏摸が土左衛門で上がる池、大覚寺大沢池(水草びっしり、大沢池堤が向こうに見えている。弥太さんが「池」と発言)
  • 藤八が浪人らに拉致され、森田屋の蔵で責め問いされていることや、財布に入っていた念書のことを金さんに報告する弥太郎、仁和寺水掛不動参道入口付近。
  • 蔵から解放された藤八、家へ戻り娘とその恋人の気遣いを知り飛び出してゆく川端、広沢池東岸。娘らの思いに忸怩たる気分なうえ、厄介ごとを抱える自分に嫌気がさし入水を思い立つが、祭りの太鼓が耳に入り取りやめ。太鼓を叩きに行く神社は冒頭の石座神社、同じ場所設定かどうかは不明。ここでラス立ち、作事奉行とかは本殿前で立ち回り。

2016/7/5

■ ご存知遠山の金さん 第12話「無駄骨折って地獄を見た」1973.12.23NET

 消息を絶っていた義賊・くちなわの鬼助が現れるが、似つかわしくない凶行をはたらく。やがてそれはかつての手下の騙りと知れるが、鬼助と同じ技術を持つ、思わぬ人物も参加しているのだった。
悪党どもを鬼助一味と強弁し、処理するお奉行が傑作。

ロケ地
  • 「鬼助」の凶行後、義憤にかられた囚人が正体をバラしたことで、弥太郎に調査を指示する金さん、金戒光明寺参道坂。弥太さん、とんぼを切ってみせる。
  • 「鬼助」である老爺・太兵衛の家へ芝居を打って入り込むも露見、怒った太兵衛の倅・常吉に詰め寄られるシーンは御土居まわり、天神川の橋を渡った境外のラウンド塀際。太兵衛の長屋は、深川門前仲町裏手。
  • 太兵衛宅のことを金さんに報告する弥太郎、金戒光明寺塔下、三門下。
  • 太兵衛宅に出入りしていた大工が殺される橋、不明(大きな川の土手をおりた先にある小橋、副川の水路と思われる)。金さんが来合わせ、遺言を聞き取る。
  • 太兵衛に大工の遺言を伝える金さん、御土居まわり、天神川の橋と対岸法面。後段、「ニセ鬼吉一味」に入っていた常吉を問い詰める弥太郎のシーンにも出る。
  • 常吉がお盗め前に源蔵らと合流する夜のやしろ、鳥居本八幡宮。出発するところへ太兵衛爺さんが立ちはだかるが、お菊が誘拐されていて万事休す。
  • 事後、墓参の常吉とお菊、金戒光明寺墓地。石段をのぼってゆく二人を、金さんと弥太さんが見ている。五劫ちゃんも映っている。

2016/7/4

■ ご存知遠山の金さん 第11話「長崎から来た娘」1973.12.16NET

 長崎からはるばる江戸へ、生き別れの母を捜しにきた娘の願いは、物騒きわまりない経緯の果てに叶う。
悪者に監禁された母子が、命ぎりぎりのところで和解する情話が見もの。

ロケ地
  • 浪人たちに追われたおりんが戦う坂、宗忠神社参道坂。ほぼ倒しかけているところへ半五郎が来かかり介入するが、浪人たちが逃げたのは太鼓叩いて法華衆が来たため。
  • 雨に降られたお町が雨宿りするお堂(中は神輿庫みたいだけど、お町はお堂と発言)大覚寺五社明神。舞殿に壁と扉を付けてある。本殿側に扉。中に肥前屋が休んでいて、喘息の発作を起こすが、印籠の薬を飲んだとたん頓死。
  • 金さんと浅見が釣りの態でツナギをとる水辺、大覚寺大沢池水門そば(旧態の木製)。後段にも出て、そのときは弥太さんもいる。
  • 山岡頭巾の松谷が出てくる夜の門、相国寺光源院。生垣越しの画で、枝が揺れたと思うと、見張っていた弥太さんが降ってくる。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/7/3

■ 立花登青春手控え 最終回「牢破り」2016.7.1BSP

 ちえ、遂に痛い目を見るの巻。
もちろん救出に全力を尽くす登、大いに面目を施し、「呼び捨て」は終わり昇格かと思われたが、たちまち元に戻っているのだった。

ロケ地
  • ちえが新助と落ち合う茶店、仁和寺塔前石畳に設営。露店が両側に出て、賑わいを演出してある。
  • みきを訪ねた登、二人であきがしけこんでいる裏店へ行くルート、仁和寺経蔵下坂(坂下に小坊主がいて掃き掃除)。あきに新助のことを聞くシーンは九所明神。
  • 藤吉に全てを打ち明ける登、帰り道ちえを思い立ち尽くす川辺は罧原堰堤下汀(右岸側)

2016/7/2

■ ご存知遠山の金さん 第10話「十八娘は二度死んだ」1973.12.9NET

 母の仇の金貸しをみごと討ち果たす女、その行いあっぱれと世人の評判をとるが、使嗾した男のもう一枚裏に大鼠が潜んでいるのだった。
タイトルどおりの、数奇な経緯が女をみまう。

ロケ地
  • 母の亡霊がお静を導き、金貸しの村田屋を討ち果たす夜の川っぷち、広沢池東岸。目撃者の鶴亀コンビは、土手を来て葦原の亡霊と、桟橋で釣りの村田屋を刺すお静を目撃。
  • 北町奉行所イメージ、大覚寺明智門。自訴におよんだお静が取り調べを受けるくだり。後段、お白州開廷の際のイメージにも出る。いずれもいつものバンクフィルム。
  • 和田織部邸、大覚寺大門か。
  • 房次郎がお静に待っているよう指定した竹中稲荷、吉田神社竹中稲荷。本殿に参ったお静に、金さんが声をかけるのは舞殿脇。
  • 織部を強請りに行き始末されかかった房次郎、からがら飛び越えてくる塀は映画村内か。房次郎をみとったお静と金さんが追い詰められ撃たれ落ちる濠は中ノ島橋たもと堀端、塀を演出してある。

2016/7/1

■ ご存知遠山の金さん 第9話「狂った世直し」1973.12.2NET

 一揆の残党で組織された義民党が、わるい役人に天誅を加えてまわるテロルが続発、しかし犠牲者は硬骨漢や富商の娘という不思議。村人の仇を討ち世のため働こうとする若者たちは、当の悪代官に操られていた。

ロケ地
  • 伊那村の一揆衆が処刑される河原、大堰川河川敷(礫)
  • 文吉とお雪がデートする伊那村のやしろ(?)、不明(池端、お堂や玉垣が見える。門のように中が素通しの建物もある)。父の仇を討つため一党に血判している文吉は、結婚はできないと告げてお雪を泣かせる。
  • 乙松が兄・文吉を訪ねてゆく、伊上義塾が入っている寺、龍潭寺。お照に送ってきてもらう際には参道が映っていて、まだ萱葺が残っている。このあと山門内外、境内を使う。伊上「先生」が野良から戻る際のぼる坂も同所か。
  • 仁吉と相棒が信濃屋の娘を乗せて駕籠をやる夜道、大覚寺五社明神。義民党の襲撃があり、駕籠舁きともども殺されてしまう。
  • 遠山奉行が中野主膳を訪ねて帰る際、見送られる玄関、不明。義民党に襲われる夜道は金戒光明寺東坂下付近石垣際、襲撃者は極楽橋から来る。
  • 事後、文吉と仁吉の墓に参る乙松たち、龍潭寺か(遠景に萱葺)

←2016/62016/8→

・日記目次 ・ロケ地探訪 ・ロケ地探訪表紙テキスト版 ・ロケ地一覧 ・時代劇の風景トップ
・このサイトについて ・サイトトップ