時代劇拝見日記
2017年6月

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2017/6/30

■ 国境を越えた男  1987.7.16テレ朝/東映

 殿の意を受け、財政改革を推進するためお国入りした玄一郎だが、脅されていたとおり、国侍は腐敗しているうえ頑迷、奥向きは権高で厄介。国許に馴染もうと城代の娘を妻に迎えるも嫌われ、寝所は別々という始末。そんななか玄一郎は精勤、建白書も容れられ、悪風は払われるかにみえたが、改革派の当人が汚職の罪を突きつけられてしまう。
玄一郎の危機を救ったのは、やっぱりと言うべき人物だったが、行動の裏には思いもせぬ絆が隠されていた。

ロケ地
  • 新任の勘定奉行・笈川玄一郎が老僕・吾助を連れてお国入りの道、谷山林道か。眼下の道をロングで映す画もあり。きつい坂は脇道か。ラストシーン、追放となった津田を追いかける玄一郎のくだりも全く同じ場所。
  • 登城風景、彦根城天秤櫓と廊下橋。天守の画も入る。先夜の宴で玄一郎はグロッキーと思われたが、配下の若侍たちより先に出仕していて、書類の不備をびしばし指摘というくだり。
  • 作事奉行・津田庄左衛門と釣りに行く玄一郎、普済寺墓地まわり。津田は地蔵のところで玄一郎を先に行かせ、潜んでいた吾助と会話。若旦那に近づくなと言われる。
  • 津田とともに釣り糸を垂れる水辺、沢ノ池か。後段、役を追われた益山たちの襲撃も同所、この際対岸が映る(津田が鉄砲をぶっ放して斬り合いを止める)
  • 配下の益山たちと果し合いをする玄一郎、指定された「観音寺山の首塚」は普済寺墓地、小丘の上に五輪塔が立つアレが映っている。
  • 次席家老・益山税所に陥れられ玄一郎が入牢、この間書役の益山らを見張る吾助のくだり、津田宅へ彼らが入ってゆくシーンは西教寺参道坂。見上げのアングルで、吾助は植込み陰にいる。益山たちが入ってゆくのは北側の塔頭。

2017/6/27

■ 水戸黄門 第三部 第5話「掟を破った黄門様」1971.12.27TBS

 神君お墨付きの、村外不出の山葵苗を持ち出そうとして捕まる、天城村の若者。しかしそれが寒村を救いたい一心からと知った老公は、掟を破って見逃すのであった。もちろん、特権に胡坐をかき、私腹を肥やしていた者どもの成敗もしてのける。

ロケ地
  • 久能山にのぼる一行、九十九折の山道は長命寺参道か(参道石段の方ではなく、車道と思われる。湖水にのびる洲が、お山から望まれる日野川や野洲川の三角州と酷似。岡山も見えている←沖島町からではこれが見えないはず)
  • 参拝する久能山東照宮、日吉東照宮
  • 有度木村の情景、山葵田はどこかの本物、山道などは不明(林道や坂道、山裾の林等)

2017/6/24

■ 水戸黄門 第三部 第3話「雲助珍道中」1971.12.13TBS

 舞台は箱根、名物の雲助二人を手玉にとる老公、彼ら実は新入りで、今回のヒロインの関係者なのだった。
雲助たちの親玉と道中奉行がつるんでいて民に難儀をかけている構図、柘植九郎太が彼らを使おうとする。

ロケ地
  • 箱根関所柵、日吉大社奥宮坂下に設営(東本宮楼門の西)。後段、奥宮参道坂から見下ろした図が、柘植らのシーンと、おとしらのシーンの二回出てくる。
  • 雲助跳梁のナレ部分の街道、不明(道に溝、グレーチングはずした跡?)
  • 用事を済ませて帰りの助格がゆく街道、切通し。後段にも頻出。
  • 雲助たちの親玉が経営する湯治宿イメージ、清滝河畔旅館・ますや外観(猿渡橋下からパン?)
  • 父の仇討ちを志し箱根へ来た娘・おとしが雲助にからまれる山道、湖南アルプス(暴将初期OPに使われた切通しが見える)。お新が通りかかり介入。後段、他のシーンでも出る。
  • 関所を調べに行くお新、おとしを置いて出た小屋は鳥居本八幡宮林間に設営。後段出る雲助の隠れ家も同所か。
  • 雲助の熊さんたちが、老公に逃げよと勧める隠れ家近くの滝、菩提の滝。滝上からの画もあり。
  • 当地を発つ老公、おとしや熊さんたちと別れる道は広沢池東岸

2017/6/22

■ 水戸黄門 第三部 第2話「明神谷の決闘」1971.12.6TBS

 小田原で揉め事に介入した老公たちは、勧められるまま当事者の石工の家へ逗留。御用の邪魔をするライバルのうしろには利け者の国家老、そやつは柳沢の意を受ける者であった。
石辰では、元花火師が発破をかけて石を切出す「新技術」を持ち込んでいる設定で、火薬が炸裂し絶壁が崩落する派手な演出がなされている。

ロケ地
  • 柳沢吉保の駒込下屋敷(六義園)庭、青龍苑池泉端。普請中設定で切石が転がっていて、小田原・大久保家の御用を示す札が立てられている。柳沢が、千川用水の切石を小田原藩から用立てる旨話すのは池泉の橋上(苔むした一件)。老公が来て柳沢と対面する茶室はセット撮り。
  • 野衾の仁吉の墓に詣でる弥七と八兵衛、くろ谷か。
  • 小田原・石辰が作業をしている石切場、柳谷。小滝も見える。発破や崩落もここで撮ったかどうかは不明。明神壁と称する、擂鉢地形設定。お新と藤吉が弥七を呼び出す、ここの上設定の「明神平」は別撮りか(幼松など植わった裸地)
  • 小田原城イメージ、彦根城天守(石垣越し)
  • 当地を発ち箱根路へ入る一行、不明(山中?松林)

2017/6/18

■ 花戦さ 2017.6.3東映

 コンタクトの調子が悪くて集中しづらく、いつもにも増してうろ覚えと思いきや、パンフにも公式サイトにも「全部載ってる」。もうウチの出番は無いのだが、とりあえずメモ。
  • 六角堂、門は梅宮大社神苑門。中はセットで、如意輪観音映りまくり。
  • 花を採取する山林、沢ノ池周辺林間。
  • 信長に花を献じる岐阜城、廊下を歩いてくる貴一は大覚寺宸殿前縁。蔀戸がはねあげられている。
  • 執行になった専好が御用で花を活けにゆく屋敷、妙心寺衡梅院
  • 「れん」を拾う鴨河原、大堰川河川敷。パンフには宇津根と書いてある。
  • れんを正気に戻すためハスのつぼみを採る専好、大覚寺大沢池。池ポチャ。
  • れんが預けられる平太の小屋、酵素付近の山林か。パンフには嵯峨野の山中と書いてある。
  • れんを預ける尼寺、鹿王院。回廊が映ったあと、客殿座敷から庭を見る画に。
  • 利休の草庵、祇王寺山門。
  • 北野大茶会、仁和寺塔まわりと九所明神参道付近林間、参道石畳も。御殿も使ってる感じ。
  • 利休木像事件の大徳寺、南禅寺三門
  • 前田邸、随心院薬医門。専好が利休説得の件で呼び出されるくだりで出て、後段、「花戦さ」の仕掛けを運び込む際にも使われる。
  • 利休を説得できず帰る専好、民家塀際
  • 刈り取られた朝顔を見て激怒する秀吉、金戒光明寺紫雲の庭。聚楽第設定。
  • 利休たちの首が晒される河原、見物の町衆は中ノ島橋上に。時代ゆえか、微妙な表現。設定は、パンフによると一条戻橋。

2017/6/12

■ 水戸黄門 第三部 第1話「南から来た密使」1971.11.29TBS

 将軍不予でまたぞろ後継問題が浮上、尾張を推す柳沢は、邪魔な老公を消すため、薩摩を巻き込んで陰謀をめぐらす。その企みには、弥七の大事な人が関わっていた。
老公を消しに出た暗殺者を阻み果てた薩摩藩士、彼をみとった老公は旅に出る決意をする。

ロケ地
  • 就任挨拶に来た老中・小笠原佐渡守とお供が老公に翻弄される、西山荘近くの畑、不明(丘陵地か、畦には松並木。野良から帰る際には草深い田んぼも)
  • 同じ頃、品川宿でお新を見かけ尾行した弥七、海から来た怪しの一行に合図して迎えるのを見る浜は舞子浜松原。反対勢力が出て立ち回り、弥七は深手を負った一人から「水戸老公のお命を」と物騒な文言を聞き取る。
  • 柳沢が藤吉を労う庭、不明。探っていた弥七と藤吉がやり合う邸外は相国寺鐘楼脇。お新の父・野衾のとっつあんが出て水入り。
  • 唐辛子売りに化けて水戸城下へ入り込んだお新と暗殺者の薩摩藩士、追っ手と戦う町角は不明、その物音を聞きつける格さんが妻女と詣でている墓地は高台か。
  • 老公の危機を知った助格が西山荘へ馬を駆る道、北嵯峨農地竹林際。
  • じいと格さんの目を盗んでこそこそ発つ老公たちだが、格さん夫婦に先回りされている松原、舞子浜。どこ設定かは不明。

2017/6/8

■ 水戸黄門 第二部 第33話「お犬さま罷り通る」1971.5.10TBS

 銃創癒えた格さんが合流、久しぶりの江戸と浮かれるも早や暗雲、民は生類憐みの令に苦しんでいた。
犬の毛皮を将軍に贈り諫めようとする老公だが、柳沢はこれを好機ととらえ老公乱心・蟄居必至と言い立てる。しかし結局は、光圀の誠心が邪に打ち克つのであった。

ロケ地
  • 犬奉行が牢内の町人(格之進)が老公の家臣と申し立てたと報告に飛んでくる柳沢吉保邸、相国寺林光院式台玄関を門柱ナメて望む図。イメージカット。
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓と濠。隆光が護摩焚いてお告げ「六代は吉里」のくだり、ほくそ笑む桂昌院のもとに柳沢が罷り出て老公出現を報告。
  • 老公に将軍から呼び出しが来る段、水戸家江戸屋敷は大覚寺大門。釈放されたばかりの格さんが町人のなりのまま入ってゆく。
  • 事後、綱條に見送られ水戸へ発つ老公、大覚寺式台玄関。門を出ようとすると、魚金一家が来ている運び(内側からの画)。水戸さして街道をゆく一行、嵐山自転車道か。

2017/6/5

■ 水戸黄門 第二部 第32話「小太刀の女」1971.5.3TBS

 遂に老公を連れて久留米に入る弥生だが、城代の工作進み同志は散っており、父の次席家老は監禁という事態に至っていた。老公らの調査と、弥生に恋していた青年の「献身」で、悪党どもの企みは潰えお家は安堵されるが、代償は大きいのだった。

ロケ地
  • これより久留米領の街道にある茶店、不明(山道)。早馬を見た弥生がその後分け入る間道も付近か。
  • 次席家老・榊原邸、相国寺大光明寺門。あるじが拉致されたあと篝火が焚かれ見張りがついているが、弥生が殺到し倒す。
  • 曲者・弥七を追う藩士たち、相国寺法堂基壇(弥七は基壇石積際に隠れやり過ごす。奥に回廊も映り込んでいる)
  • 城代の陰謀を暴いたのち、藩主見舞いと称し登城する老公、お城イメージは彦根城天守
  • 弥生に別れを告げ旅立つ老公たち、柊野堰堤・巌下。

2017/6/3

■ 水戸黄門 第二部 第31話「家宝奪還作戦」1971.4.26TBS

 首席家老を追い落として後を襲おうとする次席家老、宝物の茶器を盗ませて失脚をはかるが、城下に老公が来合わせていた。
泥棒の手口から一目で犯人を思いつく弥七とか、次席家老に通じる剣の達人と対峙する格さんとか、見せ場も多し。

ロケ地
  • 老公らがゆく柳河藩領境の街道、不明(谷内田の地道、田畦に小屋も見える)。このあと雨に降られ、茶匠の家で雨宿り→招き入れられる。
  • 柳河藩城イメージ、彦根城天守。次席家老が御納戸役の前で家宝の茶碗をわざとらしく出して見せるくだり。
  • 盗賊・すいびらの平次がお城に忍び入るくだり、城門は知恩院黒門(門続きの塀が海鼠壁で、今と仕様が異なる)。このあとの城内坂は黒門続きの坂。蔵はセット撮り。
  • 失せた茶碗が出てくるよう祈る佳恵、赤山禅院本殿。自棄を起こす御納戸役・数馬を弥七がひっぱたくシーンも。
  • 大殿帰国の際のお城イメージ、岡山城天守。さっそく茶会を催すと言い出す。
  • すいびらの平次が指南役に後金を貰いに来て殺される川端、下鴨神社泉川畔。
  • 大殿の野点、青龍苑池畔端に茶席しつらえ。
  • 当地を発つ一行、谷内田の溜池端の道。酒屋神社奥のアレか。ロングの画に見えるのは「対岸の山なみ」か。

2017/6/1

■ 水戸黄門 第二部 第30話「隠密兄妹」1971.4.19TBS

 佐賀入りした老公、山道で聞いた鉄砲の音が事のはじまり。未届けの銃密造は、当地に眠る「草」兄妹を起こす仕儀となる。
残った兄が新しい生き方を選んだのを見届けて、光圀は去ってゆくのであった。

ロケ地
  • 弥生が具合を悪くしてへたり込む街道、不明(山道、地道)。射撃場は山中に柵、逃げてゆく隠密は「尾根」を走り、切り立ったその形状から砕石場か造成地と思われる。このあと江戸屋が街道を通りかかり、弥生に薬を呉れる。
  • 鉄砲師・七兵衛宅から帰る江戸屋菊次郎、七兵衛の娘・お夏から奉行依頼の銃製造について聞く道は下鴨神社参道
  • 隠密潜入を知った奉行の命で城下を探る侍たち、相国寺大通院前〜セット町並みを経て下鴨神社紅葉橋
  • 隠密の雲水が殺されて見つかる滝の森、下鴨神社池跡。それを見てきたあと、お夏と菊次郎が話す町角は永観堂池泉端(参道塀やお堂の花頭窓が映り込む。撮影当時、庭と参道の仕切りは無かったもよう)。抱き合う二人を、奉行の腹心が目撃。
  • 弥七が雲水から託された暗号「三七」について話す老公たち、それを立ち聞いた菊次郎り妹・お幾が出かけてゆく神社、赤山禅院。格さんが尾行するルートは参道〜境内、秘密が隠された絵馬は弁財天堂。本殿玉垣際も映っている。
  • 夜、弥七が鉄砲奉行邸に忍ぼうとすると、別の侵入者に出くわすくだり、相国寺大光明寺門前〜南塀際。墓地の方から菊次郎が来て塀から侵入。中はセット撮り、露見して逃げた二人が対峙するのは鐘楼裏手、追っ手は弥七が引き受ける。
  • 当地を発つ一行、谷内田の溜池端。酒屋神社奥の池端に似る。

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