巷説百物語 飛縁魔
2006.3.26WOWOW 堤幸彦監督作品

 狐憑きという金城屋の主、裏山に御殿を建てて、十年もの昔祝言を前に消えた女を待ち続ける。依頼を受けて又市らは謎の女・白菊を追うが、出てきたのは哀れな女「二人」の事情。用意された「炎上する御殿」にも満足せぬ、化物ならぬナマモノの「飛縁魔」は、いま傍にいるターゲットを手にかけようとするが、すんでのところを又市らが阻む。

ロケ地

・黒焦げ死体を検分にゆく田所同心、沢ノ池東岸汀。
・金城屋が裏山に建てた白菊御殿、不明(よく出る、小滝落ちる崖の岩場)
・金城屋が店の者たちと参詣に出て白無垢姿で倒れていた白菊を拾った大森の穴森稲荷近くの林、沢ノ池付近か。
・吉原の遊女・白菊の事情を知る和尚が住む千住の荒れ寺、酵素民家セット(座敷も使用)
・又市が白菊に嗅ぎ回るなと脅され「狐火」を投げつけらけれる林、不明(糺の森に似るが竹林見える)
・御燈の小右衛門を訪ね仕掛けを依頼するおぎん、酵素木の前に掘っ立て小屋あしらい。
・田所を焼き殺し損ね逃げたおきくを追い詰める又市とおぎん、沢ノ池東岸汀に桟橋あしらい。

*下女・おきくにメロメロの田所同心に遠藤憲一、炎の中にも飛び込んでゆく純情一途の可愛いおじさんを熱演。又市らに理解を示すイイ奴でもある。このエンケンを見るだけでも価値アリ。*大杉漣のアレは今回も炸裂、田所宅の火事を消したりもするが、一時出なくなり白い粉がぱさっと掌に落ちる…もんのすごくキタない。書物問屋に置いてあるいつものヘンな本はふたつ、「針井堀田 研邪医師」と「素田亜魚津 海老騒動参」で、百介作の返品本。ばっちりヘンな表紙絵がついている。書物問屋主人のにゃあぎゃあ名古屋弁も傑作「本は要りゃあすか」。又市が配る妙薬「あぐらを倍」などふざけまくり。あと、なんか八丁堀の七人みたいな捕り方も笑える。

→「巷説百物語 孤者異」

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