はんなり菊太郎キャスト
菊太郎/内藤剛志
お信/南果歩
お清(お信娘)/石川夢
源十郎(鯉屋主人)/渡辺徹
お多佳(鯉屋女将)/東ちづる
吉左衛門(鯉屋従業員)/多賀勝一
喜六(鯉屋従業員)/井之上チャル
彦兵衛(十阿弥主人)/浜村純
田村次右衛門(菊太郎父)/田中邦衛
田村銕蔵(菊太郎弟・京都東町奉行所同心)/石本興司
田村奈々(銕蔵妻女)/星奈優里
政江(菊太郎継母)/香川京子


第1話 「帰ってきた男」 2002.11.8

 出奔から七年、「予定」通り帰った菊さんは家督の件をあらためて固辞し、家には入らず公事宿の離れに居候を決め込む。帰るなり関わった事件は哀れな「待つ女」を残して解決、菊さんの心を締め付けるのだった。

妙心寺雑華院

ロケ地

  • 京へ向かう菊さんが瀬田唐橋までの時間を問う茶店、谷山林道切り通し。水浴びの川は不明(谷川に岩堰)。鐘を撞いてみる寺、西明寺(山門でお昼)。このあと竹林を挿みセットの町なみへスイッチ。遊ぶ子らを眺める寺は神光院中興堂前、娘を呼びに来たお信を目撃。
  • 土左ヱ門が上がる鴨河原、中ノ島橋下河原
  • 菊さんが戻ったと注進の田村家の小者、妙心寺福寿院への路地。駆け入る玄関は雑華院式台玄関
  • 鴨河原で殺されていた男が勤めていた嵯峨の石屋、酵素民家セット。帰りの菊さんを襲う男たちは北嵯峨の竹林か。
  • お霜が来ぬ人を待ち続ける三条小橋、中ノ島橋

第2話 「老虎」 2002.11.15

 あまりに悲しい「お氷もの」。惚れた女房が産み落として死んだ、目に入れても痛くない可愛い忘れ形見を無惨に殺された父は、復讐鬼と化す。無慈悲な子殺しに憤激した菊さんは様々に動くが、してやれるのは妻子の待つ彼岸へ送ってやることだけだった。

谷山林道

ロケ地

  • 小兵衛が子供を遊ばせる小川べり、酵素河川敷汀。
  • 献上氷の列の前に出た小兵衛の息子が無礼討ちにされてしまう鷹峰・長坂の山道、谷山林道か。
  • 京都東町奉行所、大覚寺明智門
  • 田村邸、妙心寺雑華院門。
  • 小兵衛の息子の墓、酵素河川敷崖際(民家セット小さく映り込み)
  • 森田の住む御長屋(御所・清和院御門近く・聖護院里坊のお長屋)付近で小兵衛とばったり会う菊さん、妙心寺東海庵前。引っ張っていって無茶を諌めるのは大覚寺五社明神
  • 二度目のお氷が通る日、長坂へ向かう菊さん、谷山林道切り通し。菊さんを追ってきた源十郎や銕蔵たちが通る近道は分岐道。小兵衛がお氷を運んできた森田を襲うのは細野へ抜けるあたりか。

*小兵衛は北大路欣也、前身に秘密という設定もある。森田を殺しに馬でやって来るシーンは迫力、菊さんとのやり取りが泣かせる。坊を無礼討ちにした禁裏付武士は石丸謙二郎。


第3話 「ほんまの母」 2002.11.22

 否が応でも菊さんの心をぐさぐさ掻き毟る母子ネタ、鯉屋に持ち込まれた公事は子の「奪還」。実父が取り戻したいその子を育てているのは、血の繋がらぬ亡母の親友の酌婦だった。

法然院

ロケ地

  • 田村邸、妙心寺雑華院
  • お千代坊を遊びに連れ出す菊さん、上賀茂神社ならの小川
  • 菊さんの実母・菊千代の墓、不明。帰りがけの父子が菊千代についてしんみり話すのは法然院白砂檀脇〜山門(内側の石段に腰掛け/表側から見たシルエットもあり)
  • 病床のお千代の口から亡母への思慕の言葉を聞いたお蔦、翌朝子の手を引いて鯉屋に急ぐ道は上賀茂神社ならの小川畔。
  • 酒肆からの帰り襲われるお蔦、車折神社参道石畳(嵐電の駅へ行く道)
  • 狙いはお千代と気付き走ってゆく菊さん、ならの小川を渡渉。
  • 事後、お信親子とピクニック菊さん、お昼は大覚寺大沢池船着(大)

*お蔦は清水美砂、菊さんを不審人物扱いしてやり込め、鯉屋に怒鳴り込むきっつい女が心を開き笑う顔が印象的。お千代は水谷優希、巧すぎ。共にえげつない行為に出てお縄の伊勢屋夫婦は高橋長英と山下容利枝。菊千代は中島ひろ子、今回命日ネタも入ってて政江さまピリピリ・怒りを助長する田村家の男どもが大笑い。菊さんはおこうこをぴたりと見分け「ほんまのほんまのお母ちゃん」に点数を稼ぐ。


第4話 「兄弟 あにおとうと」 2002.11.29

 放浪時、はしかに罹った菊さんを助けてくれた恩人が牢に。無実を晴らすべく奔走するのが縦糸で、お裁きを担当した弟との綾が織り込まれる。

白沙村荘

ロケ地

  • 大垣藩留守居役に会いにゆく菊さんと銕蔵、門は粟生光明寺薬医門。会見の茶室は白沙村荘椅翠亭
  • 菊さんの回想、弟と遊んだ幼時、大覚寺天神島
  • 銕蔵が留守居役にカマをかけにゆく大垣藩京都屋敷、通される座敷は粟生光明寺方丈
  • 菊さんの恩人が父の仇と狙う大垣藩士が隠れていた小屋、酵素民家セット。そこへ行く道に降り口ダート、立ち回りに川中や竹林も。
  • 事終りお信親子と待ち合わせのお堂へ行く菊さん、大覚寺護摩堂。合流し歩き出すのは放生池堤

*恩人で死罪確定の「囚人」は桂小米朝、首実検に何日も付き合わされる木賃宿の親爺は芦屋雁之助、とんだタヌキの留守居役は三田村邦彦。
*斬り合いのあとおんおん泣く弟を叱りつける菊さんも木に凭れて号泣、こういうの内藤剛志でないとクサいかも。快気祝いに釣ってくれた魚の味思い出しても泣いてるし。


第5話 「闇の掟」 2002.12.6

 源十郎の命が狙われた事件は、夫婦の絆を強めて落着。情けは人のためならず、よそから引き取って再吟味にした男が、座敷牢で鯉屋への企みの気配に気付く。

神護寺金堂

ロケ地

  • 遊山に向かう公事宿仲間が襲われ蔦屋が撃たれる山道、谷山林道。弁天参りと言っているし、銕蔵の「百井や鞍馬に連なる山」の言葉から途中越えと思われる。
  • 釣りの菊さんに凶報を伝えに走ってくるお信たち、東高瀬川堤(汀から見上げ、堤の上に松本酒造の蔵が顔を出す)。菊さんとお清は汀、川中に藻が棚引くさまも映り込む。
  • 相模屋の誘いに乗って神護寺へ赴く鯉屋夫婦、神護寺山門を入り金堂下石段で襲われる。立ち回りは五大堂まわりや崖下でも展開。

*相模屋は篠田三郎、鯉屋が引き取った濡れ衣浪人は柴俊夫。


第6話 「京の女狐」 2002.12.13

 手練手管で男たちから金を巻き上げる、不思議な女たちは母子。危うい綱渡りは当然の帰結をみるが、京女は一人になってしまってもしゃんと背をのばして町をゆく。

大文字

ロケ地

  • 迎え火を焚く情景の前に火入れ前の昼間の大文字火床
  • 松乃の「営業先」の一つの死にかけの隠居宅、大覚寺望雲亭座敷。
  • 銕蔵に松乃との関わりを聞く菊さん、大覚寺天神島。奈々に子ができたと喜六が知らせに来て兄弟躍り上がって喜ぶシーンもあり。
  • 送り火の夜イメージ、暗闇に浮かぶ火入れされた大文字火床
  • 田村邸、妙心寺雑華院

*松乃は山本陽子、娘らは宮本真希と濱田万葉。死にかけの隠居は夢路いとし、友人の金を流用して松乃に遊ぶ伏見のボンは草川祐馬。


→ はんなり菊太郎第二シリーズ

→ 新はんなり菊太郎 (第三シリーズ)


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