忍術使いと三人娘

井沢雅彦監督作品  1961.5.11東映


 忍術使いの竜幻爺さんと、養い子で婿がねにして弟子の弓さんは、いつも二人してしょうもない悪さを村娘たちに仕掛ける日々を送る。
しかしある日清国使節が村に投宿したことで、庄屋の若後家は死ぬわ泥棒は出るわ下女が消えるわの大騒動が持ち上がり、平和な日常は破られる。怪しの異人は悪徳商人や役人と通じ阿片を扱っており、麻薬漬けにして富商を乗っ取り、若い娘たちをさらい人身売買とやりたい放題。舞台を江戸に移し、弓さんに加え三日月小僧とその仲間が悪党ばらを懲らしめる、痛快なお話。

梅宮大社東参道

ロケ地

  • 浜で網を引く娘たちに術をかけて遊ぶ竜幻と弓さん、浜は舞子浜。弓さんたちは松の木にいて、ふくべを盗られる男は松林の碑に腰掛けて呑んでる最中。
  • 清国使節一行が行列の街道は琵琶湖畔松林沿いの道、かたわらには田畑、ここへ弓さんたちが逃げ込み。
  • 庄屋屋敷、不明(敷地内に高木聳えるアレ、用心棒シリーズなどでも登場)
  • 江戸入りした弓さん(登場時、摩也指定の老爺姿)が娘たちの連続失踪を報じる瓦版を見る市中、不明(大寺の境内か、方形のお堂が見える)
  • 女の子を引き連れて町をゆく弓さん(火消しの小頭に化け)に突っかかる三日月小僧の弟分たち、梅宮大社東参道・蔵脇。

 弓さんは若山富三郎、カッコいいのから気色悪いのまで七変化が見もの。師匠の犬神竜幻は吉田義夫、飄々とした爺さまだが弓さんの危機にはちゃんと駆けつけたり、ひそかに後家さんに恋してたり。娘の摩也は花園ひろみ、女の強い家系なので当然勝気、よその女に目が行く弓さんに嫉妬しまくり。ど助平の清国使節は戸上城太郎、口が耳まで裂けたりする妹は千原しのぶ。悪徳商人は加賀邦男、父の悪行を知らない爺フェチの娘は永井三津子。グルの役人は大邦一公、含み針が武器の用心棒は阿波地大輔。父を阿片中毒にされ店を乗っ取られた息子である三日月小僧は山城新伍、恋人で同じ境遇の娘は三原有美子、弟分に南方英二や国一太郎。


*続編「忍術使いと三人娘 女狐変化」


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