大江戸事件帖 美味でそうろう2

大江戸事件帖 美味でそうろう2

2017.2.17BS朝日/東映

キャスト
北村一輝(柿江新平太) 南沢奈央(お鶴) 渡辺邦斗(南町同心・高橋繁左右衛門) 工藤俊作(高橋付き目明し・まむし親分※時代劇仕立ての太田胃散CMにも出演) 中村橋之助(勝麟太郎) 川野直輝 神保悟志(加地曾太郎) 神尾佑(蘭方医・長居清史郎) 山中崇 蛍雪次朗(大陸堂番頭・司戸薫源) 森田涼花 吉谷彩子 月船さらら 伊藤正之 真砂京之介 横堀秀樹 中山夢歩 鎌野紗惠子 紅壱子 植栗芳樹 木谷邦臣 田井克幸 藤枝政巳 上西雄大 内藤邦秋 井上久男 増田広司 吉田輝生 本山力 花田だいき たかはしあいこ 松田苺 三遊亭円楽(語り) ベンガル(韮山代官・江川担庵) 甲本雅裕(蘭方医・伊東瑞渓) 佐野史郎(南町奉行・鳥居耀蔵) 松平健(辰五郎) 中村雅俊(柿江市之進)

脚本/大石哲也
監督/濱龍也

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 江戸を離れていた「二人」が、三年を経て戻ってくる。その年月を過ごしたにも関わらず進展していなかったカップルは、阿片がらみの物騒な事件や、仇討ち父子に関わるうち、少しずつ心を寄せてゆくのだった。
市井で出会っていた「要人」に危機を救われ、あとで難題を押し付けられるという逸話が入っていて、変装して町歩きをしていたヒトの正体が見どころの一つ。

妙心寺

ロケ地

  • 韮山代官・江川坦庵邸、随心院長屋門。門内側に窯を演出、新平太がパンを焼く次第(新平太の背後に庫裏が見えている)。坦庵に試食してもらうシーンは本堂縁先(池泉越しの画もあり)。レーションにするつもりだった坦庵は、旨すぎてダメと嘆息。
  • パンを土産に江戸へ向かう新平太とお鶴、嵐山自転車道。道標には箱根まで一里とあり、地蔵もあしらわれている。西向き東向き両方の画が出る。
  • 元の長屋へ帰り着く二人のくだり、江戸の町イメージに上賀茂神社ならの小川。前後はセット。
  • お鶴の気持ちをはぐらかした新平太、彼女の部屋へ行かず馴染みの酒肆で夜明かししたくだりの町イメージに八幡堀明治橋
  • 阿片中毒者の横死事件を見た新平太、死者宅にあった肉料理の手掛かりを求め大陸堂(ももんじ扱い)へ行く新平太とお鶴、渡る橋は大覚寺天神島朱橋。このとき、同じ長屋の住人の加地父子が護摩堂前で人にものを問うているのを見かける。
  • 猪肉を芋焼酎と黒砂糖で炊いた一件を加地におすそ分けするくだり、加地が語る身の上話の、娘のおせんが十五になるのを待って仇討ちの旅に出たという画、妙心寺大庫裏脇路地(北望)。薩摩の城下か、旅先か江戸市中かは不明。
  • 嫁が乳癌という男に蘭方医さがしを頼まれた新平太、お鶴に相談するくだりの町イメージは八幡堀白雲橋下掘割、荷船演出。
  • 父が名医と言った蘭方医・伊東瑞渓を訪ねる新平太、診療所は妙心寺海福院。後段にも何度も出る。門内外と前路地が使われる。
  • 乳癌手術を請けてくれた蘭方医・長居が逮捕されたことを勝麟太郎に聞く新平太のくだり、町イメージに八幡堀新町浜。荷船と、洗い桶の水を捨てる男を演出。
  • 阿片騒動は蘭方医を貶めるための陰謀・黒幕ありとの瓦版を出したあと、襲撃される新平太たち、妙心寺大庫裏通用門前路地。同心・高橋らが駆け付けて水入り。向かいの塀も映り込んでいる。
  • 阿片密造が行われているという、稲付村竹林にある荒れ寺へ赴く新平太、随心院裏塀と竹林。そこの用心棒バイトをしていた加地に誰何される。加地が消えたあと、黒幕の男たちと、大陸屋番頭が入ってゆく次第。密造所兼阿片窟。
  • 長居が仇だったと知らせに行ってしまうお鶴のくだり、夜の町イメージに八幡堀・白雲橋下手
  • 釣りをしている新平太のもとへ来て、加地の件について諭す父、広沢池観音島
  • 仇討ちをひかえ素振りをする加地、大覚寺天神島。木刀を二振り携えて新平太が現れ、稽古と称し組み合う(加地の太刀筋を確かめた行為と、後で知れる)。大沢池にハス開花。
  • 長居を討ち果たす加地、上賀茂神社渉渓園。血のついた手を洗い、空しさに慟哭する小川はならの小川・神事橋たもと。腹から血出てたヒトが現れて種明かし、涙の「和解」。
  • 薩摩へ帰る加地父子を見送る新平太とお鶴、大覚寺五社明神。父子が去ってゆく道は放生池堤。

上賀茂神社

※冠はBS朝日大型時代劇スペシャル、金曜夜七時から三時間枠で放送。レコーダに入っていた情報には、前作が第42回放送文化基金賞奨励賞を受賞したことが記されていた。
※前作同様、「お江戸豆講座」と称し円楽の語りで情勢が説明される作り。いわゆる「再現ドラマ」よりずっとイイ。
※その男の正体実は、というのが三つ入っている趣向。一人は加地の妻を斬って逐電した、元薩摩藩士。次のも蘭方医で、常にマスクしている、ご政道に批判的なヒトで火傷跡あり。最後は安政の改革を成し遂げた福山の殿さま、町人姿で徘徊する、煮売り屋・ろくの常連。

 → 大江戸事件帖 美味でそうろう (2015)


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