時代劇の風景  ロケ地探訪

渡月橋

嵐山公園から・初夏 嵐山公園から・初冬
 嵐山、といえば渡月橋。古より親しまれる山水の景はまた府道29号宇多野嵐山山田線の通じる交通量の多い道でもある。
昭和九年架橋のコンクリート製ではあるものの景観に配慮したデザインのお陰で遠目には時代劇にもマル。
ここを通行止めにするのはたいそうなのでそう頻繁に使われるわけでもないが、朝日を浴びた姿も夕景もさすがに絵になる。
南詰 上流側 南詰 下流側
南詰から 嵐峡から 手前の杭は大堰
 渡月橋が使われるのは京都を表すビジュアルとしてのことが多い。また、江戸市中の風景に用いられることもある。
渡月橋と嵐山 渡月橋と小倉山

 京都を表すビジュアルとしての使用例は鬼平犯科帳第五シリーズ「艶婦の毒」で、長谷川平蔵上洛を表す三条大橋に擬して渡月橋が使われている。逆光に浮かぶシルエットでうまくコンクリートの質感を隠してある。
必殺からくり人最終回「京都」でも三条大橋に擬してラストシーンに使われ、擬宝珠を付けてある。

 江戸市中としての使用例は鬼平犯科帳第六シリーズ「泥亀」で、盗賊・すっぽんの七蔵が橋に凭れて沈思する姿がシルエットで撮られている。
また、岡っ引どぶ「悪魔の小箱殺人事件」では、大川端に死体上がるの報を聞き駆けつけるどぶが走るシーンに渡月橋が用いられた。
2002年「SABU〜さぶ」では、出会いの橋・両国橋として描かれた。靄かかり周囲の風景は映らず。ユリカモメが数羽舞い橋下にはオナガガモが浮かんでいる。2004年、村上弘明主演で始まった銭形平次では、オープニングに渡月橋を渡る平次親分の姿が見られる。設定は不明だが、隅田川と思われる。

京都府京都市右京区嵯峨天竜寺造道町−中島町間
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