三輪川

大和川1次支流 ・流入先 〜大和川 ☆大和川水系一級河川 訓:みわがわ

 奈良県桜井市を流れる、大和川に注ぐ川。
桜井市三輪の狭井神社境内・鎮女池に発し山辺の道を横切る谷と、玄賓庵付近に発し茅原(ちわら)を流れる谷の二筋が芝運動公園の西で会い、大和川右岸に注ぐ。いずれの流れもごく細流。
河口の写真は巻向川の項参照。
一級河川の起点は桜井市三輪の馬場方。
←左写真は狭井神社に発する流れを山辺道から見たもの(下流望)。左岸の標は狭井河天上顕彰碑、右岸の塀は月山日本刀鍛練道場記念館のもの。

桜井市芝 宅地の中を流れる中流部 左上流、右下流望

 上写真は、茅原を流れた谷が平地に出たあたり。上写真左の遠景は三輪山。
水質はあまり良くなく、油やゴミが目立つ。

桜井市芝 芝運動公園内 親水舗道

 上写真は芝運動公園内を横切る流れ。流水は処理水で、水質は良くなく、河床にはミズワタが付着する。
プロムナードが整備されているほか、川におりるテラスや飛び石橋もある。


・狭井川の名の由来は山百合の古名の「サイ」からといい、この川辺には百合が多かったという。
三輪と百合の関係は深く、狭井神社鎮花祭はもちろん、奈良市にある末社・率川神社の三枝祭でも、神前に神酒と共に三輪山の麓で採った笹百合の花を献じる習いとなっている。
・山辺の道を横切る地点に日本刀鍛造施設があるが、昔はこの川から砂鉄を採り刀を打ったという。
・狭井神社には湧水の「薬井の御香水」があり、尊ばれる。最近はペットボトルに詰めて販売されている。
・万葉集中に「三輪河」使用例が二例ほどあるが、これは初瀬川が三輪山の南麓を曲流してめぐる際の名称で、この三輪川とは異なると思われる。
・古称「狭井川」が見えるのは古事記中巻、神武章のイスケヨリヒメ御製、
    
狭井河よ 雲立ちわたり畝傍山 木の葉騒ぎぬ 風吹かんとす
の歌である。

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