京都府相楽郡和束町から加茂町へ流れる、木津川の支流。
和束町湯船地区諸方の山地からの水を集め南西流、府道５号木津信楽線沿いに和束町中央部を貫流し、加茂町銭司（ぜず）地区西縁で木津川右岸に注ぐ。
一級河川の起点は和束町湯船の砂子谷、薮田。
＊上流から河口まで、ほぼ谷あいを流れる。和束町役場のある中心部はやや開けた盆地となっている。
＊流域では上流から下流まで茶の栽培が盛ん(左写真は上流域・湯船地区の茶畑)。
＊河口の銭司は和同開珎の鋳造所があった地。

■　上流

和束町湯船　小合谷川流入付近

　水は信楽町との境の山から来る。同水系の大戸川や田原川と分水界を接する。
湯船地区東部の最上流部では狭い谷を流れる里川といった趣である。茶畑が多い。
湯船地区では大小の沢水や谷川を入れる。

■　中流

和束町原山	和束町門前　門前橋から

　川は徐々に広い谷を開きながら南西方向に流れ下る。原山を過ぎ門前地区に至ると谷底平野が開けてくる。
平坦な地には水田が設けられ、山の斜面には茶畑が這い登る。

■　下流

和束町撰原　通学橋から	和束町石寺

　小盆地に出た川は激しい蛇行をやめ、中心集落を貫いて流下する。川幅もこのあたりがいちばん広い。
杣田地区からは再び谷あいの川となり河床にも岩が目立つ。岸には竹林が多く川面に覆い被さるように茂っている。
この谷川の川相のまま木津川右岸に注いで流程を終える。

■　河口部

国道163号菜切橋から上流望	竹林垂れかかる川面
国道163号菜切橋から下流望	菜切橋から覗き込んだ水面

　最下流部は加茂町に入る。
河口近くでは、両岸が鬱蒼とした竹林に覆われる。
川相は時に瀬を噛む瀬が見られる渓流の相のまま、木津川に注ぎ込む。
上写真を撮影した菜切橋のたもとには名水・二ツ井が湧いていて、溢水は和束川に入る。

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