2006年5月 |
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2006/5/31 ■ 眠狂四郎 第8話「聖母は炎に消えた」1972.11.21関テレ/東映 外道の企みは外道自身に返り己が血筋を絶やす。肉親の消息を求め赴いた先で狂四郎は似た境遇の男と戦い、狂信への逃避を痛烈に批判し斬り捨てる。 ロケ地、狂四郎に助けられた女が姉の消息を告げる龍勝寺境内、龍潭寺苔庭、本堂前(放生池越し)。忍び装束の男が狂四郎を襲い返り討ちに遭う神社、伏見稲荷千本鳥居。黄金のマリア像を運ぶ囮集団が黒指党に襲われる山道、谷山林道。下田指して海辺をゆく狂四郎、琵琶湖岸(砂浜、遠景に岬。ちさの荼毘も同所)。狂四郎の姉が病床にあるという話の下田の寺、イメージの土塀は随心院か。 *こともあろうに肉親関係のガセネタで狂四郎を騙し地雷を踏む悪党、こやつ自身が肉親に対する愛憎に首まで浸かっている悲惨。おまけにマリア像を狙う狂信者は混血児と、狂四郎に嫌味まくりの筋立て。 ■ 銭形平次 第179話「謎の千両富」1969.10.1フジ/東映 上方から流れてきた凶悪な盗賊団を追って、浪花の目明しが江戸へ。彼を陰から手助けする小唄の師匠は、平次の幼馴染だった。美空ひばりをゲストに迎え、東映映画で何度もコンビを組んだ二人が息の合った応酬を見せる楽しい一話。 ロケ地、回向院の二番富を当てた伊勢屋が舟遊びの川、罧原堤下桂川。海坊主一味に殺された伊勢屋らの検分、罧原堤下河原。海坊主一味の男が合図の丸太に細工をしている堀端、桂川渡月橋下手・臨川寺前左岸。お新が子らに「合図」を見張らせている水辺、嵐峡汀。合図が流れてゆくのを見る一味のアイパッチ男、罧原堤下汀。昔遊んだ水辺にやって来る平次とお新、大覚寺大沢池堤(遠景に心経宝塔ほか映り込み)。伝通院の富籤を売り出す男、永観堂画仙堂前。札突きが行われる伝通院、永観堂御影堂前(遠景に多宝塔映り込み)。一番富に当った芝居で金箱を船に積み一味を待つお新と天王寺の弥吉の船、一味出て大立ち回り(危機に銭で平次登場)の中州、大堰川保津付近。晴れて鱶造の縄尻をとり奉行所を出てくる弥吉、大覚寺大門。共に江戸を去るお新を見送る橋、参道石橋(北望)。 *ひばり橋蔵の言い合いの妙、いつもよりオーバーアクション気味の橋蔵が傑作。万七の小唄も大笑いで、奥から聞こえてくるぎぇーうばーの奇声を平次が評して「風邪っ引きの豚」。*福ちゃん見っけ・金箱積んだ屋形船を囲む一味の一人で褌一丁できょろきょろキョドる。 2006/5/30 ■ 眠狂四郎 第7話「峠路に赤い実を撃つ」1972.11.14関テレ/東映 虚無の裡にある男がふと見せた優しさ、しかし「妹」に幸多かれと渡した思いの象徴は凶弾に散る。禍々しい運命に娘を引き入れぬため、狂四郎は踵を返す。 ロケ地、小堀が掏摸の半次郎に盗ったものを返せと迫る塀際、随心院か東映・広隆寺境か。故郷へ帰るお春を見送る渡し場、木津河原。お春の嫁入り行列が来る道、北嵯峨か(竹林)。 *人間関係が複雑に絡み合う話、狂四郎が引き受ける魂は三つ。会心のイカサマ骰子を作り上げるも半次郎に掠め取られ殺されたお春の兄、姦婦を成敗した直後作法に則った切腹を遂げたお庭番、男の不実を見て身を投げた吉原の太夫。お春に吉沢京子、庭番に戸浦六宏。*賭場で駒を置く際の口調も例の調子「ちよう」と重たい。兄と呼ばせてと申し出るお春に、ごくごく微妙にほほ笑む狂四郎も見もの。婚礼に呼ばれていそいそと赴く狂四郎、珍しく明るいほんわかムードは当然断ち切られるのだが、花嫁に渡そうとした南天の実を鉄砲で撃たれちゃうというナイスに凶悪なタイミングは凄い。 ■ 銭形平次 第178話「盗まれた首」1969.9.24フジ/東映 土砂降りの夜に獄門台から盗まれる凶悪犯の晒し首、次いで起こるのは首の主をお縄にした岡っ引襲撃。たった一人の身内である老父に疑いがかかるが、平次は割り切れないものを感じ動く。調べてゆくと首の主の非道ぶりがざくざく、その行動原理には陰惨極まる裏事情が隠されていた。 ロケ地、仁造が夜中に荷物を持って入ってゆく神社、今宮神社(東門〜境内。平次らは石橋に潜む)。仁造に情をかけるのかと問う八、御所高倉橋。仙次が仁造と会っていた麻布の寺、相国寺墓地入口の門と墓地。もと仙次の情婦だった女とその亭主が仁造に殺される橋、今宮神社石橋。仁造が金を隠していたのはその橋の下の溝。 *拾い子を恩で雁字搦めにし犯罪マシーンに仕立て上げた凶悪なオヤジを演じる加藤嘉、怖すぎ。*今回音声ひどすぎて設定の場所がなかなか聞き取れなかった。やおい神社と聞こえたがまさか矢追神社じゃないよね・太陽にほえろじゃあるまいし。 2006/5/29 ■ 眠狂四郎 第6話「夜陰に女を裂く」1972.11.7関テレ/東映 狂四郎を激しく憎む姫は忍びを使い仕掛けてくる。彼らの手先となって狂四郎を騙す女郎、孕んだその女が死の間際狂四郎の言葉に救われ事切れるくだりは哀切。 ロケ地、龍勝寺、龍潭寺(和尚が「狂四郎」の乱行が噂になっていると話すのは鐘楼脇、倒れている八重を抱き起こすくだりは山門と参道脇の苔庭)。狂四郎の墓が立てられている竹林、不明。 *復讐に燃える綾姫は将軍の姫様、もちろん過去に経緯があるがどっちが悪いかは判断し難い。姫が使う甲賀忍、頭目の右近は田村高廣で非道しまくりのニセ狂四郎は田村亮。様々な手法で攻撃を行うが、出生の件で心の隙を突くとかキリシタンの血を暴いてやるとか右近がブチ上げているのは未遂。 ■ 銭形平次 第177話「人斬り弥平太」1969.9.17フジ/東映 大名同士の係争で片方は切腹、殿様の一周忌に遺臣が不穏な動き。一味に関与するヤクザを追うが事故で頓死、動きを探るため平次は死んだ男に化けて潜入、そこでは急進派と穏健派が対立していた。 ロケ地、人斬り弥平太の江戸入りを阻止するべく張り込む街道筋、不明(地道→竹林の小丘陵)。平次の化けた弥平太がアジトへ導かれる際船に乗る大川端の三本杭、嵐峡か。アジトを探し聞き込みの八が棒手振りに話を聞く坂下、不明(坂の上に倉あり)。ほんとうに弥平太か疑われ、お千加を的に手裏剣の腕を試される川端、不明(瀞を成すが流れは早い)。アジトへ踏み込む捕り方が入る門や庭、不明。 *ムシリをつけた親分の変装、映画での橋蔵を髣髴とさせる。立ち回りは長ドスで峰打ち、ヤクザでも侍でもない刀捌きが妙味。 ★必殺仕舞人視聴メモ書き直し完了。多少は不明だったところも判明したが、まだまだ埋まらない…けっこうタイヘンなのよね、一個見つける裏には数十倍のダメだこりゃがあるから。 2006/5/28 ■ 松平右近事件帳 第29話「試し撃ち」1982-1983日テレ/東映 おらんの幼馴染の泥ちゃん登場、気のいい彼は入った先で暗殺団と出くわし思わず人殺しと叫び、老中の命を助けることになり気安く爺さん呼ばわりして親しんだりする。そもそも盗みもおらんが蜆売りをしているのがかわいそうというのが動機、一本気な彼は老中を狙った刺客を町で見かけ、正義感からつけていって災難に遭う。 ロケ地、老夫婦の心中と聞き駆けつける石部が走る道、大覚寺放生池堤(右近と新八が来る道は池畔か)。若年寄・土岐大和守邸、相国寺林光院。おらんが蜆取りをしている川、桂川罧原堰堤下右岸河原(源治と話すくだりに何度も出てくる。じゃぶじゃぶと川に入るシーンや、堰堤上を歩く・魚道のへりをつたうなどいろんなアングルあり。中州に漁具や釣り人もあしらってある)。町で老中を狙った刺客を見かけ尾行する源治、相国寺方丈西塀際(木に隠れて)〜林光院前路地〜湯屋角(ここで見つかり、危機に投石して助ける清太郎は樹上)。刺客が勘弁ならず土岐邸に侵入する源治、開いてて入る裏口は相国寺大光明寺南通用門。将軍の菩提寺参詣帰りの老中の駕籠を狙う土岐一味、神護寺毘沙門堂陰に潜む。駕籠は石段下に現れ、中から出てきた右近と大立ち回りは石段を大胆に使用。 *潜入したところを捕まり試し撃ちの的にされてしまう源治に山本紀彦、間抜けなお人よしを好演。米問屋とつるみ老中のお蔵米放出に怒る若年寄に遠藤太津朗、ギャグ一切なしのエンタツはメチャ怖で渋い。洒脱な老中には水嶋道太郎。*悪徳商人が手配するスナイパー、むき出しで銃持って若年寄邸へ入ってゆくのが笑える…職質されたらどうするつもりなんだろう。ツッコミもうひとつ、蜆とりの川…あんな流れてる瀬にはシジミいないんじゃないのかなー。あからさまに魚道歩いてたりするから突っ込んでも仕方ないけど。 ■ 遠山の金さん 第23話「悪夢を吹き払え!!」1976.3.4NET/東映 凶盗・夢枕の五郎蔵は呉服屋の大番頭という表の顔を持つほか、娘の素性を隠して主の後妻に送り込み、跡取り息子と共に始末してお店いただきという企みを抱いていた。しかし盗みのあと変装を解いているところを金さんに見られており、その時点で悪党の命運は尽きていたのだった。 ロケ地、五郎蔵の素性を知る軽業の親方が刺されて一葉斉の見台に倒れこむ神社、今宮神社境内(一葉斉も卒倒)。 *五郎蔵に花沢徳衛、凶盗にして主殺しのうえ跡取りを冤罪に落とすという血も涙もない悪党を熱演。腰の低い忠義者の大番頭から一転、残忍さを見せる場面など秀逸。もちろんお白州でも逆らいまくり、桜吹雪が出たあとも食ってかかり引き立てられる際にはお奉行を憎悪のこもった目で睨みつける徹底ぶり。*軽業の親方に藤尾純。 2006/5/27 ■ 座頭市物語 第13話「潮風に舞った千両くじ」1975.1.9フジ 組のため島送りになった鉄砲玉、御赦免で帰ってみると労うどころか邪魔者というよくある話。女房は親分の情婦になっており、そのうえ妹を代官の慰み者にと画策され男は暴発、ここへ市が現れる。 ロケ地、街道に寝転ぶ新助を構い保護する市、不明。新助が女房と話す勝浦の海辺の茶店、琵琶湖畔か(波のイメージが挿入される。水面はベタ凪ぎで遠景に島影)。ほかに田畔や堤道っぽい地道も出てくるが不明。 *馬鹿を見た鉄砲玉に原田芳雄、タイトルは彼を介抱した市に礼と呉れてやった富籤で、これが大当たり千両。返そうとする市と要らんと突っぱねる新助のやりとりが傑作。片袖抜いての、原田芳雄の汗臭い殺陣も見もの。欲深女房に赤座美代子、山守組組長みたいな親分に小池朝雄。 ■ 座頭市物語 第14話「赤ン坊喧嘩旅」1975.1.16フジ 市を付け狙う渡世人、行き悩む女に駕籠を譲ったばっかりにその女が殺され、市は赤子を引き受ける羽目に。子を父のもとに届ける旅を続けるうち情が移るが、思いを振り切り届けた先で市は外道を見ることになる。 ロケ地、六人連れの渡世人に追われる街道、不明(起伏のある田んぼ)。赤子に詫びつつ歩く川端、不明(小川の堰堤越し)。赤子のおむつかぶれに湯治を勧められる茶店、不明(川端)。外道父に拒否され赤子を預けに行く寺、西寿寺(女掏摸が危機を知らせに来る段で本堂縁先、やってきた外道父と行き会うのは石段上部)。 *市を付け狙う渡世人の首魁に岸田森、白面がコワい。子の父で岸田森に唆され市を狙う親分に中山仁、とんだ女たらし設定。途中から道中を共にする女掏摸に大谷直子、市の説教や婆や呼ばわりにむくれる顔が可愛い。*またまた市の傑作カモフラあり、今回は案山子。ヘンなカッコはもう一つ、湯治場でコソ泥に根こそぎやられてムシロ巻きで賭場に現れたり。泣く赤子に自分の乳を含ませたり、お稲荷さんや渡し場の幟をおむつにしたりとコミカルな場面がほのぼのと続き、子と別れ難くなる市の思いを盛り上げてゆく。 2006/5/26 ■ 眠狂四郎 第5話「仇花に露が煌めく」1972.10.31関テレ/東映 江戸入りの大塩平八郎が襲撃されているところへ通りかかって介入、場末の安女郎の身の上を聞きしっぽり。いずれも深く肩入れ、ケアも最後まで。むすっとした態度からは想像もつかぬマメな狂四郎なのだった。 ロケ地、船着きへ上がったところを襲われる大塩一行、琵琶湖岸(石積み護岸、燈籠つきの船着き)。米問屋・武蔵屋の寮、入口は大覚寺放生池堤の中ほどに跳ね上げフェンスあしらい。座敷(セット)から見やる庭は大沢池を借景に。女衒が旅の浪人夫婦にうまい話を持ちかける水辺のお堂、浮御堂(橋、お堂外観と湖岸)。兄の仇と狂四郎に挑む弟、不明(松林の際、湖岸か)。 *騙され売られる武家の妻女を助けてくれと狂四郎に頼み死んでゆくお女郎に赤座美代子、変態悪徳米商人に田口計、女衒に江波多寛児、聾唖の剣客に天本英世、弟に伊吹吾郎。 ■ 銭形平次 第176話「荒海の虹」1969.9.10フジ/東映 由比正雪が隠した軍資金を巡って起きる血腥い事件、正雪一味生き残りの老囚が残した判じ物を手がかりに親分たちは伊豆へ。よそ者を嫌う閉鎖的な漁村は、叛乱に関わった者たちの子孫が隠れ住む里だった。 ロケ地、軍資金の在り処を示す永楽銭の一つが隠されている日吉神社、不明(石鳥居くぐったすぐ中に祠)。伊豆への山道を辿る平次ら、不明(平次が海を見下ろすシーンもある)。西伊豆の漁村、蘇洞門か。 *万七曰く「唐人の寝言」の、老囚が言い残した軍資金のありかを示す文言が傑作「大いなる木戸の西・牛の角・海老に汚れあり・猫が山を越えて海を見る」、これをすらすら解く平次の絵にも注目。微妙に伏線が張られている真犯人や、出てきたヤバい巻物の処理も痛快。里を守ろうとする青年に峰蘭太郎。 ■ 暴れん坊将軍500回記念スペシャル 「将軍琉球へ渡る 天下分け目の決闘」1990.2.3ANB/東映 薩摩藩江戸家老が仕組む陰謀は大がかり、藩内は臨戦態勢で謀反の気配ムンムン。軍資金を調達するのに琉球の民を巻き込んでおり、吉原に売られた琉球の女が死を前にして目安箱に訴状を投げ込み事は発覚する。もちろん家老の裏には藩主がおり尾張も共謀、彼らを牽制する水戸老公も登場。死んだ琉球女の妹に仇討ちをさせてやる筋が根幹となり、紀州時代の新之助の蒙を啓いた親友との葛藤も挿まれる。 ロケ地、薩摩に潜入した公儀隠密が斬られる野原、酵素河川敷。江戸城イメージ、姫路城天守。側御用取次の黒田に隠密の経緯を聞く上様、枳殻邸印月池畔。吉原から逃げた琉球女が男衆に捕まりかける評定所前、大覚寺大門。訴状にあった、琉球使節が襲われ献上品を奪われた薩摩城下、大覚寺五社明神(後段、襲撃に参加したものの慙愧の念に耐えず庭番に告白する藩士の場面もここ)。庭番に薩摩行きを命じる上様、枳殻邸侵雪橋上。薩摩藩上屋敷、相国寺大光明寺門。別の琉球女を始末しに来て新さんに阻まれ逃げた侍を追うルート、相国寺法堂前〜大光明寺南路地、門。藩邸を見張っていた半次郎が出てきた二階堂を尾行するルート、相国寺大光明寺〜回廊〜法堂基壇〜宗旦稲荷。囲まれた半次郎の危機に割って入りボコられる辰五郎、鐘楼脇。琉球行きの新さんたちが落ち合う大森付近の森、下鴨神社河合社脇。以降沖縄ロケ、クレジットには琉球村、国営沖縄公園、東南植物園等。艀が着く浜と別れの海は不明。万座毛に結城を呼び出し説得する新さん、本物。 *初期め組メンバーや歴代お庭番がずらっと出て同窓会気分。新さんと忠相が呑む酒肆の女将が春川ますみで板前は龍虎、「パパパーヤ」のBGM付きでひとしきりギャグも。琉球出身の女たちを探すめ組の衆のくだりで、八卦見に園田裕久のほか阿波地大輔や井上茂に谷崎弘一も出演。お庭番はチャンバラに加勢するかたちで登場、おその・助八、半蔵がまずセットで出て、才蔵・さぎり、左源太・疾風も出る。助八と左源太登場はサービスか。第三シリーズ半ばなのでレギュラーお庭番は才三・梢。 *お馴染「宗春」中尾彬のほか御木本伸介、亀石征一郎に中田博久など悪役陣が暑苦しいくらい豪華、親友の結城には勝野洋、水戸老公に長門裕之でヒロインは柏原芳恵。 *福ちゃん出まくり、新さん薩摩藩邸乗り込みの際廊下で身構える藩士、め組へ殴りこみをかけるチンピラ、大物ワル密会の料亭に詰めている藩士、琉球での金城の部下、そしてラス立ちとめまぐるしい。薩摩藩士だった直後にチンピラなんていうのもある。 *今回上様マジ斬りあり、斬りかかってくる結城を抜き胴。怒りをこめての剣ではなく、結城がわざと斬られたもの。 2006/5/25 ■ 眠狂四郎 第4話「円月 殉愛を斬る」1972.10.24関テレ/東映 お家存続のため、奥方に男を宛がい子を生させる家老。狂四郎は秘密を知ったことで大垣藩に狙われ、目付方には証言を迫られる。 ロケ地、目付と共にいるところを狙われる狂四郎、屋形船の着く川端、不明(流れは宇治川に似た瀞、河原は礫。火矢を射かけ爆弾を投げてくる大垣藩士たちは堤の上)。江戸屋の手下の遊び人が狂四郎に骰子の勝負を迫る神社、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居。奥方と狂四郎を心中立てで殺そうと連れ込む寺或いは神社、不明(神護寺や日吉大社に似た立地)。 *殿様は菅貫、狂乱系。不能ゆえ「奥方に男」を了承するがクサりご乱行←母が毒牙にかかり父と心中、泣く子を狂四郎が見てしまい屋敷へ推参の運び。家老は睦五郎、剣客の江原真二郎を奥方に宛がう。奥方は加賀まり子、愛した男の刃にかかり果てる表情が妖艶。もちろん剣客は円月殺法めあて。屋形船を襲う手勢の一人に福ちゃん、爆弾投擲。 ■ 銭形平次 第175話「月夜に消えた娘」1969.9.3フジ/東映 男に捨てられ娘を里子に出し生きてきたあばずれ女、成長した娘との再会を悪党に利用されてしまう。目的はその娘が引き取られる実父の身代、替玉まで使い金をとろうとした男は身近に潜んでいた。 ロケ地、大川に上がる「お美代」の死体、罧原堤下汀。脅迫者に金を渡しにゆく大津屋の女将、不明(縁日の境内を抜け、林の中で接触←境内端の祠を行くと林、傾斜あり木の生え方から丘の上と推測される。樹種は広葉樹)。お美代が里子に出された在所(板橋・蓮根村)にあるお美代(半年前に死んでいた本人)の墓、龍潭寺か(林の中に墓石林立、傾斜地)。一味の伝次が手なぐさみに使っている荒れ寺、内部はセットで外は龍潭寺(伝次に追われたお光が走り出るのは門前の小祠、次いでお紋が出てくる際に山門が映り、嗅ぎつけてやってきた平次らは参道を来る。捕まりかかった伝次が撃たれるのは参道脇の苔庭の林間。参道右手に萱葺の家が見えるが、現在は無い)。大津屋の女将の回想、「お美代」を夫のため引き取りに行った先で伝次の奸計に落ちおさよを「落としてしまう」橋、宇治川喜撰橋か(夜景なので判りにくいが、橋から見える流れは滔々と瀞をなす)。身代金を渡しに大津屋が赴く品川御殿山、不明(石畳の坂を登りきった左手にお宮さんの鳥居、坂の敷石は乱調子)。事後、自分を慕い共に暮らすというお光をわざと突き放しひょうたんを出て行くお紋、両脇に塀の路地、不明(左手に流れの早い水路、腰高な石垣は穴太積みに似て坂本の町なみを思わせる)。 *岡場所の女・どぶろくのお紋に万里光代、哀しい女を熱演(惚れたという八におまえには勿体無いと言い放つ親分の顔が妙にマジで笑える)。大津屋に永井秀明、番頭に深江章喜。*同じ脚本と思われる話が、1975年の杉良「遠山の金さん」第10話に見える。人物名や細かい筋立ては違うが、継母が気を利かせて迎えに行き誤って娘がドボンは同じ。 ★暴れん坊将軍9/第10話「美人後家を守れ!弁護人になった将軍」 被災者に炊き出しが行われる避難所のお寺、妙顕寺と判明。神光院とここは避難所設定多いが、選定理由がすごく気になる。形か規模か、なんにせよ絵になることは間違いない。 2006/5/24 ■ 眠狂四郎 第3話「刃は時雨に濡れた」1972.10.17関テレ/東映 健気な勤労少年に肩入れする狂四郎、とられた道場まで取り返してやるが、そこにはとんだ秘密が隠されており、少年のまわりをうろつく者全てそれが目当てなのだった。 ロケ地、久太郎少年が尻押しのバイトに精出す愛宕権現、豊国廟石段(少年に嫌がらせ芝居を仕組む遠藤辰雄がいる茶店は太閤坦にセット)。道場傍で母らしい人影を見て駆け出す少年、不明(黒谷の路地か)。狂四郎が鎖鎌男を倒したのを見て駆け去る鳥追い女を脇差で縫い止める塀、金戒光明寺永雲院下坂。時雨女の話を聞く蘭方医・中田耕介邸、不明(塔頭の門か)。その帰り道、女の消息について物思う狂四郎、金戒光明寺長安院下坂。江戸を去る少年と「母」を見送る狂四郎とお吉、不明(二人が行く道は水辺、狂四郎がお吉を斬る際に鳥居と建物のシルエット、五社明神か←根拠、鳥居の上の置き石)。 *はじめ嫌味な金満家として登場の遠藤辰雄、正体の忍者姿もなかなかで円月殺法の餌食に。元泥棒のお吉は松岡きっこ、正体バレてて斬られるが彼女は狂四郎の馴染みっぽかったんでなんか唐突。少年が切腹すると座り込むのを見ている町衆の一人に福ちゃん、画像が不鮮明なので確認しづらいが、一人だけきょときょと首振ってるのでほぼ確定か(筆者まわりでは、ちゃうでいやアタリや誰もあんな場面でキョドれへんでと与太が沸騰、福本先生は酔っ払って時代劇鑑賞の面々に悩ましいネタをご提供下さるのであった)。 ■ 銭形平次 第174話「神かくし」1969.8.27フジ/東映 富商の一人息子の誘拐、主は倅の命大事と頑なに町方の介入を拒むが、内情を知った平次は主の心底を責め説得する。 ロケ地、最初の金の受け渡しが行われる谷中の塔、毘沙門堂(田原屋が金箱を載せた荷車を引いて現れるのは本堂脇、尾行してきた平次らは本堂入口脇に潜む。誘拐犯らが現れるのは鐘楼脇、子を隠してあるとたばかり田原屋を中へ入れようとする。一味が逃げ去ったあと鐘楼の中を調べるくだりがあり内部も映るので、保存ものの貴重な映像)。 *田原屋に渡辺文雄。 ★銭形平次放送日時については個別視聴記に記した通りテレビドラマデータベース様のデータを使用させて頂いておりますが、残念なことに166話から191話について記事がないため図書館で昔の新聞を閲覧して記しています。資料が得られず、暦から推測したものがありますのでご注意下さい。参照したのは朝日新聞です(どこ版か見るのを忘れた…なにやってるんだ)。*追記(2006/9/3)銭平放送日はワイズ出版2004年刊「大川橋蔵」(写真集)所収データを参照することに統一しました。 2006/5/23 ■ 眠狂四郎 第2話「女怨に剣が哭いた」1972.10.10関テレ/東映 次期将軍に定まった若君に伸びる魔手。その部屋のお女中と関わる狂四郎、大奥潜入という無茶をかまし悪いのをひととおり成敗してくる。 ロケ地、狂四郎がお犬様から助けたお女中の駕籠が忍者に襲われる道、不明(随心院裏手に似る)。馬を駆り御典医の薬箱をかっぱらう狂四郎、相国寺法堂前。典医・室矢邸、相国寺林光院(玄関前に今は無い大木)。円月殺法に挑んだ石州浪人とやり合う林、不明(林床に苔)。美保代を誘拐し狂四郎を呼び出す亀戸神社、鳥居本八幡宮。 *衣装箱に潜み大奥へ入り込む狂四郎だが出るときのことを考えておらず、礼を述べるお腹さまに脱出の手配頼んでたりして、ニヒルなんだか間抜けなんだか判らなくなってしまう。御典医に藤岡重慶。 ■ 名奉行!大岡越前2 第5話 2006.5.23テレ朝/東映 権力者の犠牲になった恋人たちの仇討ちと見えた件には、永年の怨みも隠されていた。決定的証拠が出ぬまま開いた白州で、お奉行はまたハッタリかまして自白を導く。 ロケ地、人気役者の銀之丞が斬られる道、大覚寺有栖川畔。江戸城イメージ、姫路城天守。政吉とお房の墓、二尊院墓地。二人が心中死体で見つかった御厩河岸近くの大川端、広沢池東岸。登城したお奉行が御年寄・尾島に呼ばれる野点の席、二条城二の丸書院裏手。大助と二人政吉たちの墓に参ったお奉行が犬の散歩中の香織とばったり会う帰り道、二尊院紅葉の馬場。 *元御家人の絵師・川喜多俊斉が狙う相手に示す斬奸状代わりの無残絵がなかなか凝っている。役者と悪徳商人のはフツーに殺されてるだけだが、尾島のは石抱き拷問。俊斉に橋爪淳、尾島に辻沢杏子。 ■ 銭形平次 第173話「琴の爪」1969.8.20フジ/東映 酒乱の香具師の元締殺し、自分がやったと名乗り出る娘、いや自分がと庇う母。冷静に事態を見ていた親分は現場で拾った琴爪を提出せず保留、縺れた糸を解いてゆく。 ロケ地、吉兵ヱが殺された明神さま境内、御香宮摂社前(回想シーンほか何度も出てくる。母親が名乗り出る場面では本殿側面も映り込む)。大番屋、永観堂中門(門の内外のほか、釈放される母子を陰で見る幽玄が参道脇の植え込みにいる)。琴の師匠・柴沢幽玄邸、不明(料亭ふうの門)。 *久々にお静がヒントを齎す挿話、琴爪は三つセットとアドバイス。銭形平次には珍しい瓦版屋が事件の経緯を書き立てるシーンあり、しかし犯人の使嗾で動くもので、単なる情景描写ではない。 ★オペレッタ狸御殿流し見。鈴木清順が狸御殿を「いま」撮るんだからそれだけで凄いよね。ひばり出て来てたアレ、フルにCGなのかな。丘の桜キレイだったけど、どっか北のほうみたいな感じ。 2006/5/22 ■ 眠狂四郎 第1話「夕焼けに肌が散る」1972.10.3関テレ/東映 将軍家斉の出戻り姫が、加賀さまへ輿入れする姉妹を妬んで起こす事件。手先となって毒を仕込もうとしていた侍女は、狂四郎の亡き母に酷似していた。 ロケ地、金八がたまには師匠のところへ顔を出せとやってくる路地、相国寺大通院南塀際。母そっくりの腰元を見る路地は大光明寺南路地にスイッチ。すたすた行ってしまう狂四郎を追いかけた金八が葬送の列に出くわすのは湯屋角。綾姫の駕籠傍に行く美保代を見る林は下鴨神社糺の森(怪しの忍者もどきが襲ってくる)。綾姫に取り入る富商・四国屋の寮、中山邸門。母の墓や護持院ヶ原はセット。 ■ 銭形平次 第172話「稲妻に浮かぶ顔」1969.8.13フジ/東映 人に利用され裏切られてきた薄幸の女、降りかかった災難に親身になってくれた板前に心を寄せるが、彼もまた或る目的のため近付いた男だった。 ロケ地、若柳で殺された隠居の儀平の死体が発見されるお堂、不明(小祠、周囲は田んぼ)。若柳の板前・良之助の悪い噂を言いふらしていたチンピラが死体で見つかる大川端、不明(草原、植生から河原と思われる)。 ★ヨロキン子連れ「温石くずし」、鳥羽藩城イメージに彦根城天守。大出俊の脇田勘解由が渋い。しかし萬錦子連れロケ地の古怪な寺社仏閣仏さまにワイルドな野ッ原、凄すぎ。なくなっちゃってるとこもあるんだろうね。橋とかでも、猿橋みたいな高橋よく使ってるけど、いま車通るからね。 2006/5/21 ■ 遠山の金さん 第22話「恐怖の縄を解け!!」1976.2.26NET/東映 山師の見つけた銀の鉱脈横取りをはかるワル、父を殺された娘に頼られた金さんは事件解決のほか、娘を慕う蘭学志望の若侍との仲を取り持ってやる。 ロケ地、山師の円平が殺されて見つかる向島の浜、広沢池北岸。 *タイトルは山師殺しに使われた特殊なロープ、責め問いに使う竜舌蘭の繊維でできた南蛮渡りの品で、濡らすと締まる。金さんたちも一時これで縛られてしまい、むぎぎと苦しむ場面あり。山師に嵯峨善兵、正直を通して死んだ善人設定。娘に岡崎友紀。 ■ 松平右近事件帳 第28話「女は二度夢を見た」1982-1983日テレ/東映 かつて自分を慕っていた娘、田舎で幸せに暮らしていると思いたかった右近だが、凶賊の情婦に成り果てた女を見ることに。しかし右近の説得に折れた女は、気配を察知した賊に始末され昔恋した男の腕に抱かれ息絶えるのだった。 ロケ地、梅吉にお光の消息を調べるため沼津行きを依頼する右近、広沢池東岸(梅吉の職場の船着き)。右近の回想、長崎遊学前お光と行った縁日、今宮神社境内。長崎行きを告げるのは柊野堰堤下左岸河川敷。お光が尼に身をやつし隠れている尼寺、源光庵山門(おらんが蜆売りに来て断られ印象に残り人相書で判明)。船手奉行が雲水に化けた宗五郎とツナギをとるくだり、大覚寺放生池堤〜池畔(茶店あしらい、背景に心経宝塔と池と)。お光の墓、不明(丘の上、背景に小山の頂)。 *お光に范文雀、夕立の宗五郎に小池朝雄、お光が誑かす刀屋に藤尾純。お光は長屋での幼馴染設定、彼女の父は右近の素性(尊い方の血筋とのみ語る)を知っていて娘にあきらめるよう説得する場面が出てくる。このとき、右近は梅吉の兄として育ったと語られる。*ラス立ち槍使い多し、福ちゃんと小峰さんが同時に突き入れてくるシーンがあり、一瞬お二人のどアップ出る。 2006/5/20 ■ 座頭市物語 第11話「木曽路のつむじ風」1974.12.12フジ さすがの市も飛び道具には敵わず、撃たれて大ピンチ。たまたま村に来ていた徳高い医師が助けてくれるが、その先生は山で麻薬を採らせているヤクザに談判に行き斬られてしまう。 医師を害した者どもを市が成敗している間、元弟子が現れ手術するが、彼は市を撃ったスナイパーの渡世人という因縁がついている。 市を追ってきた同業者に頼られる御嶽の佐平次に石橋蓮司、金に汚い酷薄な二足の草鞋の親分がモロはまり。市が彼を殺りに来る段は傑作、上機嫌で宴を開いている畳からすとんちょ→血煙は見てのお楽しみ、首だけ出たレンジの表情が必見。医師は木村功、元弟子に本郷功次郎。 ロケ地、甚五郎一家に追われ草原を逃げる市、不明。三年ぶりにやって来た玄庵を歓待する村、不明(蔵と石垣塀)。市が狙撃される神社、不明(ランダムな石段上がったところに小祠)。 *草原から逃れて街道に出てくる市、カモフラの草付けたままよたよた歩き通行人に笑われる。馬子が休んでいるところへ出てくると、馬が草を食みについてきてしまい馬泥棒の疑いがかかったりして笑える。 ■ 座頭市物語 第12話「やわ肌仁義」1974.12.26フジ 親の仇を討ちにきた女渡世人と知り合う市、助平親爺の毒牙にかかる寸前の女を助けるが、女のなりに着替えて市に見て貰おうとした彼女の前から市の姿は消えていた。 女渡世人に上月晃、無理して突っ張っている娘らしさを好演。仇に井上昭文、どスケベ親爺炸裂。これの情婦に春川ますみ、嫉妬深い姐御設定で騒がしく、市にスケベ親父懲らしめを請う。殺すまでやらなくてイイと条件を出すが、殺されたと聞いたあと平然と流すあたり妙味。 ロケ地、女渡世人が里を見やる巌頭や市が顔を洗う谷川、不明。悪魔祓いの花火が打ち上げられる川辺(ラス立ち)、酵素河川敷。 *女渡世人の父は市がむかし世話になった富岡の親分。 2006/5/19 ■ 銭形平次 第171話「いのちの鏡」1969.8.6フジ/東映 次々起こる女の不審死のもとはとてつもない色悪、洗うと過去にも悪事がザクザク。結婚を餌に女を食い物にし肥え太ってゆく男だが、平次の粘り勝ちで証人が出てアウト。 *ロケ地なし、セット撮り。 2006/5/18 ■ 銭形平次 第170話「お関殺し」1969.7.30フジ/東映 水芸の太夫が殺された裏には欲がらみの事情、使われた毒の経路を辿る・肝心の毒投入トリック解明等、平次の推理が冴える。八が親分の当て推量としつこく言い立てるのもおかしい。 ロケ地、使われた毒の出所を求めて御蔵米業者をあたる平次、八と落ち合いダレている彼にハッパをかける里の道、不明(丘から下った道の際に蔵、八がへたり込んでいる後ろに半鐘櫓のような脚)。平次の話を聞いて店を抜け出し近江一座に行こうとした下総屋の若旦那を呼び止める橋、中ノ島橋。 *万七親分、清吉と八のWポカリを食らいクラクラ。 2006/5/17 ■ 銭形平次 第169話「仮面の女」1969.7.23フジ/東映 面打ちの師匠が殺され、状況証拠真っ黒の弟子は失踪。その男と言い交わした仲だった師匠の娘は三月後別の弟子と祝言を挙げるが、思惑を隠していた。 ロケ地、菱川天堂の娘が明日祝言と出入り激しい門、不明(別荘か料亭みたいなしつらえ、設定は菱川宅か料亭か不明)。これを覗いていた六部が手配中の喜三郎と見て追う平次ら、捕まえるのは金戒光明寺長安院下坂(出頭するとの言を容れ解放)。天堂の墓に参る娘・お妙、黒谷墓地(本堂裏手)。 *前話に続き、犯人を追い詰めるのに怪奇タッチで迫る←師匠の部屋から面を打つ音。*三月の間仮面を被り犯人を探っていた女の心は凍てつき、恋も放棄し旅に出るというのをケアの親分、父の形見の能面を十手で叩き割る荒事に出る。 2006/5/16 ■ 名奉行!大岡越前2 第4話 2006.5.16テレ朝/東映 奉行所からトンズラこいて昼酒呑んでいたお奉行、殺人犯として北町に連行されてしまう。暗い顔をした証言者の酌婦は、幼い頃生活苦から盗みを働き責められていた自分を信じてくれた男を庇っていた。 ロケ地、昼酒のお奉行が北町の捕り方に連行される茶店、大覚寺護摩堂裏手広場(酌婦と与力がお奉行を見て確認しているのは心経宝塔基壇の石垣脇)。帰ってこなかった父に怒り堀端をゆく香織に声をかけるおりん、八幡掘新町浜(おりんは船でやって来て横付け。後段、おりんの報告を受けるお奉行も同所)。おしまともう一人の目撃者の遊び人を刺す北町与力、大覚寺天神島祠脇。事後、江戸払いになったおしまが見送られて旅立つ街道、嵐山自転車道。 *お奉行は北町の牢に入れられ、笹野が受け取りに来るが北町の扱いがアレなので意地張って居続けたり、大トラとして再度戻ってきたりといいだけ皮肉をカマす。北町奉行の居室に届けられた菓子箱をネタにしての嫌味もあり。 ■ 銭形平次 第168話「紫陽花は知っていた」1969.7.16フジ/東映 身重の身投げ女に不審を抱く親分、奉公先の富商にキナ臭さを嗅ぎ、お町のダンナを抱き込んで釘を刺してくる相手に一芝居打ちお縄に。体面のためには人殺しも厭わぬ外道に、立場が無ければ叩っ殺してやると吐き捨て、怒りを隠さない親分なのだった。 ロケ地、お加代の土左ヱ門が上がる大川端、大覚寺大沢池堤(対岸に天神島の鳥居、汀には今ある土留杭は見られない)。加代が埋葬された谷中・妙念寺、黒谷墓地。加代の恋人だった御家人を問い詰める平次、相国寺鐘楼裏手・宗旦稲荷。 *お化け話、為さんたちが見たのは誤認で、それを利用して関係先に「出る」のはお芝居という運び。幽霊に扮するのは生き別れだった妹というお決まりのパターン、出た際のクレーン移動が傑作で横方向のほか後退もアリ。 2006/5/15 ■ 銭形平次 第167話「献上氷秘話」1969.7.9フジ/東映 献上のお氷が盗まれて大騒動、罪を着せられ始末されかかった人足に縋られた平次は、構うなとの達しに逆らい究明に乗り出す。哀れな娘の目の手術に使われた氷、包帯のとれる日ずかずかとやって来た家老一同にひるまず啖呵を切る平次、思いは通じ恋人たちは救われる。 ロケ地、相良藩江戸屋敷、相国寺林光院。お氷盗難の件には構うなと通達を受け奉行所を出てくる平次、永観堂中門。平次の前に現れ手を引けと迫る相良藩士・成田、相国寺鐘楼前〜弁天社〜鐘楼裏手石碑前。相良藩邸を出てきたお女中に話を聞く平次、相国寺鐘楼前〜宗旦稲荷。成田の恋人で元腰元の娘の事情を知ったあと、町をゆく成田を呼び止める平次、永観堂放生池畔〜阿弥陀堂石段。 ■ 必殺仕事人V激闘編 第3話「大難関!大奥女ボス殺し」1985.11.29ABC/松竹 姪のライバルの腰元を密殺したお局さまがターゲット、困難さを意に介さず受けてしまう加代。弐が乗り気で、はじめ退いた主水らは引きずり込まれる。奥向きの愛憎劇はあっさり、大奥に潜入しての仕掛けがテンポよく描かれる。 ロケ地、江戸城イメージに姫路城天守を幾つか異なるアングルで。壱弐参と書いた幟を持ってはぐれメンバーを探し回る加代、参が店を出していた縁日に行くも不在、北野天満宮本殿裏手に屋台あしらい。市中へ用を足しに出てくるお女中をナンパする弐のくだり、七ツ口を経て出てくる城門は彦根城天秤櫓(チームが畳職人に化けて入るのも同所)。弐に大奥のことを喋ったお女中の死体が上がる水辺、広沢池東岸(ツナギの場面には葦原が使われる)。 *畳替えの日を利用して白昼仕掛ける設定、主水らの床下潜入は些か安易なるも、帰り際伊賀者を大胆に殺る弐に注目、踊りもたっぷり。壱と参は不在。 2006/5/14 ■ 遠山の金さん 第21話「地獄の炎を消せ!!」1976.2.19NET/東映 親と頼む者にハメられた男を助ける話、火事で牢から解き放ちになった男は自らの手で真犯人を探そうと奔走するが、時は空しく過ぎてゆく。 ロケ地、太吉の回想、湊屋に借りた結婚資金を盗られた弓町の坂、今宮神社高倉脇坂。困り果てているところへ金貸し婆の話を持ちかける兄貴分、中ノ島橋下手右岸河川敷(背景に堰堤の落水)。回向院へ出頭の朝を迎えてしまう太吉が泊まった漁師小屋、広沢池東岸汀にセット。金を盗られた現場で人探しの太吉、今宮神社境内。 *親切面で太吉を罪に落とす湊屋に稲葉義男、金貸し婆の情報をお竜に話す行商の婆さんに新屋英子。*今回のお白州は乱暴、冒頭太吉に無罪を言い渡し、出頭の刻限過ぎた件は「その時ある男の前にいたからいいんだ」ですぐ桜出す。青木のダンナ、珍しく虚無僧姿で見張りに出る。赤猫お解き放ちの囚人の一人に福ちゃん、ブレてるし一瞬だけどホントによく目立つ。 ■ 松平右近事件帳 第27話「はぐれ鳥の唄」1982-1983日テレ/東映 新レギュラー・おらん登場、女掏摸設定。或る日掏った財布に小判がざくざく、しかしそれは贋金だった。もちろん製造元のワルは彼女を探して血眼、可愛がっていた弟分が犠牲になってしまう。 ロケ地、贋金作りの工房から逃げ出した飾り職人が見つかり斬られる堀、大覚寺御殿川(勅使門橋から飛び降りて逃げてくる)。お小夜の財布を掏ったおらんをシメる右近、お祭りの神社は今宮神社(導入は舞殿前で太鼓叩いてる右近、おらんに鉄拳制裁は稲荷社裏)。大川端に上がる飾り職人の死体、広沢池東岸。 *贋金は川越で使い藩主を失脚に追い込む企み、川越から移封されたのを恨んでいる藩の江戸家老が暗躍というお話を作ってある。家老は幸田宗丸で、協力する悪徳商人に稲葉義男、仲間割れしているところを右近に乗り込まれ皆殺し。こいつらが使う拳法家がすげー乱暴で、おらんの弟分を責め問いして撲殺、雇い主に怒られてたり。*「藪さん」に反発しつんつん突っぱるおらんだが、事件解決後メロメロで押しかけ女房を気取ったりする。*OPやアイキャッチが新しくなり、殺陣も組み立てが少し変わる。 ★狸谷不動尊にてホトトギスとカッコウの音を聞く。ここには橋蔵や遠藤太津朗など芸人さんたちが奉納した玉垣がいっぱいあって楽しいが、やはりコレはちょっとアレかも。 時蔵やヨロキンにカツオちゃんのが隠れちゃってるのよね、某球団のそれに。 2006/5/13 ■ ニュー・三匹が斬る! 第15話「秘境で会った七百年前の亡霊」1994.5.26 ロケ地補足 ・渓流で顔を洗う右近に矢を射かけ、次いで「花婿さま」とか言って館へ同道を願い出る落人部落の男たち、清滝河畔。 ・野々瀬村(平家落人部落)イメージ、美山萱葺き民家集落遠景。 ・松山藩大目付陣屋、芦浦観音寺(主に門、内部も映る。後段、恋人たちが再会し去るシーンには参道見返りの画も)。 ・「儀式」を済ませた朝、起き出してきた右近に首尾を尋ねる名主、民家長屋門(畑越しのローアングルで萱葺き屋根を映す画から導入)。 ・姫(敦子)のところへ走ってきた朱実が、夕べは右近のはからいで切り抜けたと話す水辺(汀近くにお堂あしらい、ズームアウトすると斜面の墓地が映る。前の池には根方が水没したヤナギが見える)、神吉の廻り田池畔(後段、殿様が姫に直訴を勧めるくだりでも出る。↓写真)。 ・茶店にいる殿様と再会する右近、走田神社社務所前〜鳥居前(鳥居脇に茶店あしらい。畑地の緑越しの極端なローアングル)。 ・落人村、これ以上盗っ人の真似はごめんと姫に詰め寄る若者たち、走田神社境内(本殿前のポーチ)。 ・大目付の罠にはまった経緯を殿様に告白する姫、清滝河畔。 ・道後温泉イメージ、清滝河原と朱の橋(西明寺前か神護寺前か特定できず)。 ・松山城イメージ、唐津城(海から見たアングル)。 ・松山を去る三匹、北嵯峨農地・広沢池西岸寄り。 ■ ふり袖太平記 萩原遼監督作品 1956.10.9東映 旗本の名家乗っ取り騒動、妹を殿の妾にして正嫡の娘を遠ざけた悪臣は次いで主を失脚させ、ゆかりの財宝にまで手を伸ばす。お話は財宝をめぐって追いつ追われつ、欲をかいた田沼が放つ侍や、横取りを狙う泥棒、悪臣の情婦の掏摸など入り乱れ、旅は菅谷のお嬢さまと乳兄弟の愛の成就で締めくくられる。 ロケ地、小浪と新太郎が戯れる安房館山の海辺、不明(たぶん本物の海、砂浜)。知行地の菅谷邸、高山寺石水院門(早馬を見て急ぎ帰ってきた小浪と新太郎は裏参道を来る)。江戸・番町の菅谷邸(閉門中)、不明。菅谷織部正がお預けになった相役の竹田邸(小浪が訪ねてくるが一足違いで会えず)、大覚寺大門。その帰りの小浪を襲うチンピラが出る路地(新太郎が出て防ぐ)、不明(塀際)。じいが財布を掏られる縁日(おえんが掏り返してくれる)、清涼寺石畳の両側に大量の屋台あしらい。早とちりじいが腹を切りかけるのは本堂裏手、回廊脇(弁天堂映りこみ)。田沼にも会えず落ち込む小浪、二条城堀端。田沼の密命を受けた小一郎を襲う飛騨の手下が出るも新太郎が助太刀の夜道、不明(先の塀と同所か、奥に太い狭間を見せる門)。飛騨の情婦のおえんが掏摸から小一郎の財布を買い戻す渡し場、不明(川の下流部、対岸に竹の河畔林、おえんが親切ごかしに小一郎に財布を渡すのはこの川の堤か)。館山へ戻った小浪がお参りに行き次郎吉一味に襲われる神社、不明(セットか)。祖母殺しの疑いをかけられ小浪が出奔したあと、小一郎が正体を明かし新太郎に鍵型の鏡を渡せと迫る山道、谷山林道(愛宕道分岐から先と思われる)。捕り方から小浪を逃がした新太郎が飛騨に撃たれ落ちる堀、嵐山か(セットの可能性あり)。小一郎が田沼に刃傷と早馬の侍に知らされる街道、不明(山道)。保品代官所(菅谷の殿様の知人、小浪が頼ってゆく先)、勧修寺山門(後段、次郎吉が鏡の謎解きをするのもここの塀の軒瓦だが、代官所設定ではない模様)。じいがおえんに鏡を取られる道(直後飛騨が出ておえんを始末にかかる)、不明(川べりの地道、流れはたっぷりとした瀞。瀬田川峡谷に似る)。埋蔵金のある底無し沼、葦原の汀は広沢池か(五輪塔の島はセット)。 2006/5/12 ■ 銭形平次 第166話「消えた唐人娘」1969.7.2フジ/東映 銃殺された淡路屋、現場には唐人服の娘がいて話がややこしくなるが、出てきたのは親の無実を晴らそうとした健気な日本娘。お上をたばかったと神妙な娘に、唐人娘は長崎へ帰ったと笑う平次だった。 ロケ地、小間物屋の番頭を装い典医の寮で聞き込みの平次、不明(嵯峨野あたりの料亭か)。淡路屋をクビになった手代の宗吉が「飲む」屋台、嵐山公園堀端(中ノ島橋下手の南岸、石のベンチ映り込み)。唐人娘の素性が割れ、檀那寺へ赴く平次、金戒光明寺石段(本堂を背景に見上げ)〜相国寺法堂脇回廊(背景に庫裏)〜相国寺墓地(林越しに諸堂の甍、入口の門を内からのアングルも)〜相国寺湯屋角(万七、行き会うもスルー)〜法堂脇(万七にあれが唐人娘と教える)。なおも娘を尾行、宗吉と落ち合うくだりは日吉大社走井橋〜東本宮(楼門や境内、万七が宗吉を引っ立ててゆくのは東参道)。 *宗吉に織本順吉、娘の助け手には違いないが目的はヤラしいという悪人、篤実そうな被害者面が凶相に転じるところは絶品。*居直った宗吉を御用の段、短筒持ち出すのを銭で制し縄で手繰り寄せる親分の美技が炸裂。これを手にした八、妙な手つきで弄り回すなと思うときっちり撃っちゃってうひゃあの古典ギャグあり。 2006/5/11 ■ 銭形平次 第165話「満月の影」1969.6.25フジ/東映 死にかけの盗っ人に隠し金の書付を託されてしまった男、片割れとして冤罪に落ちるところを平次の奔走で救われる。お話は、卒中で逝った賊の首領の娘周辺で起こる騒動を描く。罪無き男のため、お咎め覚悟で担当している事件を擲つ平次が泣かせる。 ロケ地、成増屋の女中・お勝が殺されて見つかる小川、不明(銭形で既出?の塀際の小川、水面と建物がかなり近い←四条から下の木屋町の高瀬川みたいな感じ)。隠し金のある神社、今宮神社(ホットスポットなのであちこちがたくさん映る。ラス立ちは東門内の石橋、下の空堀も使用)。 ■ 遠山の金さん 第20話「一六勝負で闇を裂け!!」1976.2.12NET/東映 寺社地で利権を貪り、賭場を開帳して金を毟る闇の勢力。大きな花会でイカサマをさせるため、今は堅気の女を放火までして引っ張り出す。亭主を思う女の哀れさに、金さん賭場に潜入し大暴れ。 ロケ地、浜屋の石置場、不明(よく出てくる材木置場と雰囲気が似ている)。屋形船へ連れ込まれ壺振りを強いられるお篠、広沢池か。因果を含められとぼとぼ歩くお篠を骰子投げて試す金さん、広沢池東岸。 *お篠に野川由美子、婀娜っぽい壺振り姿もキレイ。梵天一家のチンピラに福ちゃん、ラス立ちけっこう目立ち。 2006/5/10 ■ 銭形平次 第164話「嘆きの花嫁人形」1969.6.18フジ/東映 成功者に翳あり、恨みの筋は誰も彼も不幸に落としてゆく。やっと会えた父、嫁ぐ筈だった男が共に罪に落ち、一人ぼっちになってしまった娘が気丈に笑うのが切ない。 *ロケ地なし、セット撮り。タイトルの人形は、捨てた娘を偲んで作った等身大のもの。平次夫婦のはからいで、花嫁衣裳を着た娘を父に見せてやる挿話もある。縊死した父の遺恨を晴らそうとする息子に長谷川明男。 2006/5/9 ■ 徳川おんな絵巻 第52話「影のない女」1970-1971関テレ/東映 百年の時を越えて結ばれる恋人たちの魂、非業に死んだ姫の面影を映した観音像は、姫の恋人に酷似した仏師の手により顕現する。 ロケ地、羽後の国を旅する仏師・友次郎、琵琶湖畔(西岸の葦原、大きめの川の河口部で遠景に八幡山。旅僧に声を掛けられる道標は、はっきり流れのある川辺)。僧に示された方向へ行き辿り着く館、下鴨神社河合社(導入は裏塀、友次郎が開ける扉は不明)。不気味な老婆宅で鎧武者を見て逃げ出す友次郎、下鴨神社泉川畔〜糺の森。像が完成し姫が消えた直後館内から切り替わって野末の塚、下鴨神社池跡。このあと琵琶湖畔に切り替わり、老婆が去ってゆく遠景に沖ノ島や高島の岬。 *仏師は大出俊、百年前の姫の恋人と二役。小夜姫は古城都、寛政期まで生きてる百年ものの老婆(元は姫の侍女)に高森和子。この婆さんが時空歪ませて友次郎に姫の幻を見せ呼び寄せた設定。酒井氏の館は羽後・赤尾津。 ■ 銭形平次 第163話「盗賊の恋」1969.6.11フジ/東映 三箇条の掟を守る盗賊の哀話、狙った先に幼馴染の娘がいて苦悩のうえ、仲間に裏切られる盗っ人を里見浩太郎が演じる。親分は彼の人となりを見込み求められるまま泳がせてやり、娘に彼の正体を知らせず隠してやる温情を見せる。その分、非道の輩に対する嫌悪は激しい。 ロケ地、夜回り中の平次に見つかり逃げた鶴吉が屋根から降りる路地、随心院大乗院前。その直後火の番の老爺が殺されるのを目撃し胴巻を託されるのは拝観入口前。鶴吉の回想、老爺の娘と遊んだ幼時のお宮さん、不明(重ね鳥居か)。老爺の持っていた書付を調べに赴く鬼子母神、御香宮(本殿前、八がやって来て報告の段では絵馬所も映り込む)。鶴吉が配下とツナギをとる縁先、不明(背景に反った渡廊)。相模屋の番頭が出入りする本所の御家人屋敷(賭場)、不明(翼に腰板の門)。手下に相模屋への押し込みは中止と告げる鶴吉、不明(花頭窓のあるお堂)。手下の一人・平蔵を詰問し斬りかかられ堀に落ちる鶴吉、不明(石垣が二段)。 ■ 必殺仕事人V激闘編 第2話「大仕事!大名殺し」1985.11.22ABC/松竹 拝領妻を母に持つ大名の御落胤はきっちり歪み、ご乱行は無差別殺人にまで及ぶ。的はもちろんこの男、依頼は母から。病弱な世子に代わって狂気を孕んだ青年が世継に決まりお国入りの道中、仕事人たちは総出で仕留めにかかる。 ロケ地、井戸が封鎖され仕方なく川で用を足す市民たち、桂川か(河原は礫、土手は重機で造成したような感じ)。松倉藩江戸留守居役・久坂邸、妙心寺大法院門(画面右端に大龍院の塀がちらっと映り込み)。仕事料の交渉で壱に押し切られる加代、広沢池西岸汀に船(見ていて笑う主水は観音島)。お国入りの「若様」一行がゆく道、妙心寺大法院(久坂邸)〜大庫裏脇路地(南望)〜大庫裏脇クランク(西へ入ってゆく)〜北嵯峨農地(陵前〜大沢池堤際の畦道)。一行は府中泊と主水らに告げる政、広沢池北岸汀。 *狂気の若様に富家規政、養親の留守居役に島田順司。無差別殺人は井戸に毒、38人も死ぬ騒ぎで毒チェック用の金魚馬鹿売れ。 2006/5/8 ■ 徳川おんな絵巻 第51話「鬼門櫓の怪」1970-1971関テレ/東映 弟の変死で急遽婿をとりお国入りの姫、間もなく夫も怪死し衝撃に声を失う。そして懐妊中の姫自身に伸びる怨霊の手、しかし遺骸を探し当て伏して詫びる母の姿に霊は去ってゆく。 ロケ地、お国入りの姫の行列、雪嶺を望む野は不明、城門は芦浦観音寺参道(残雪)、天守は鶴ヶ城(お国入りシーンはオープニングを使って)。怪しの琴の音を確かめに行き不明の千草を探す腰元たち、芦浦観音寺内部か。 *舞台はは弘前城、丑寅の櫓に変事が起こり、怨霊発生の因は抜け穴建設の際の、姫の父の無体。*姫に高田美和、母の芳雪院に木暮実千代(仏壇に呟く姿や、横穴に現れるのも怖い。怨霊じゃナイのに)。 ■ 銭形平次 第162話「金魚殺人事件」1969.6.4フジ/東映 富商の妾殺しに続き、現場にいた形跡のある金魚売りの老爺が斬られる。出てくるのは殺された二人の過去の因縁、親分は悪を見逃さない。 ロケ地、金魚売りの八十吉を訪ねる平次がゆく農地、亀岡盆地・河原林町付近の田圃か(現在圃場整理中、確認不能かも)。九助がひそかに八十吉を埋めた墓、化野念仏寺石仏群石垣脇に土盛り。 *老爺殺しを目撃した隣人に長門裕之、職業を聞かれた際のやりとりは泥棒モノの落語でよく聞くネタ。金魚泥棒をして回る際もほとんど落語。*風物詩の金魚はたっぷり出てくるが、八が親分ちのそれを安物呼ばわり。 2006/5/7 ■ 松平右近事件帳 第26話「お銀哀歌」1982-1983日テレ/東映 因果を含められ他人の罪を着て遠島となった男、いっこうに来ない赦免に焦れた彼は島抜けを仕出かし江戸へ。弟とも思う彼を庇ってお銀が落命という悲劇が出来する。 ロケ地、房州浦安の浜に打ち上げられる島抜け一行、広沢池北西岸。 *お銀の従兄弟に加納竜、彼に因果を含めた佐伯屋とつるむ牢奉行に久富惟晴。ラス立ち福ちゃん入り、出会えの声に一番手で到着。 ■ 座頭市物語 第9話「二人座頭市」1974.11.28フジ ニセ座頭市を演じ親分衆にタカる男だが、操る毒婦に見限られ始末されかかるところへ、本物の市が現れ仕込み杖を振るう。 ロケ地、コブ市が始末されかかる水辺、琵琶湖畔。コブ市救出後二人ゆく街道筋、不明(ちょっとした峠に見える)。 *偽物の按摩は市の幼馴染のコブ市、勘が悪く鼻も利かない鈍さで、悪女に手玉にとられる気のいい男を植木等が演じ絶妙…盲目の表現が市と被るとこなんかホントに芸達者。女は浜木綿子、コブ市と市の両方に「あんたの友達だから悪く言いたくないんだけど」とやったり、体を求められてお女郎を替玉に使ったり。天神の親分に遠藤太津朗、強欲で好色ななヒヒ爺が絶品で、流し目が気持ち悪くもカワイイ。 ■ 座頭市物語 第10話「やぐら太鼓が風に哭いた」1974.12.5フジ 行きがかりで拾った力士の青年、侠客だったという彼の父を捜す市は、ヤクザの利権争いに巻き込まれる。 ロケ地、部屋をしくじり途方に呉れる大八に飯をやるとついてきてしまう橋、不明(丘の下の石橋、七谷川の旧橋に似る)。赤松一家が市を追う道の渡し場、罧原堤下河原か。赤松の親分が奉納相撲の一行を先回りして取り込む神社、藪田神社(参道、鳥居)。来ない一行を待つ元侠客の仁兵衛と娘、本梅川左岸堤。そこへ市を探してやって来た大八が渡りかける橋は若森廃橋。 *市に面目を潰され殺しにやって来た先で相撲利権も貪る赤松の親分に中谷一郎。元侠客で蕎麦屋の親爺に神山繁、足を洗っても一本筋の通った男設定。*タイトルは当地を去る市の耳に届く、相撲興行の楽の音。 2006/5/6 ■ 座頭市物語 第7話「市に鳥がとまった」1974.11.14フジ 市が雇われた出入りに介入した鳥見役は、凄腕の剣士であるとともに鳥獣と心を交わす自然体の男。彼に倣い鳥を寄せようとする市にその殺気がいけないと男、しばらく二人の交流は続き、男に刺客が向けられたとき、市は御狩場で大儲けを企む一味に乗り込んでゆく。 ロケ地、御狩場、不明(大堰川河川敷か。堤外地に別の小さな水脈も見える)。角政が家老に会いに駕籠をやる道、民家塀際。家老屋敷、民家門。 *鳥見役に石原裕次郎、人を斬らない男で、寄ってくる蝿を追っ払う得物はトリモチ付きの竹棹、これで鳥を獲ることはない。殿様の幼馴染設定で、なりは浪人ふうの総髪。肩にとまる鳥は文鳥。 ■ 座頭市物語 第8話「忘れじの花」1974.11.21フジ 行きがかりで助けた女郎と、宿場はずれの一軒家で暮らし始める市。幸薄く生きてきた女は、初めて生きることがいいものと知った・嫁にしてくれと漏らすが、悪い運命が追いついてくる。 ロケ地、お菊の首吊りを止める市、不明(大堰川河川敷か。礫河原にススキ原)。ヤクザからお菊を奪い取り二人ゆく道、野道は北嵯峨か(崖落ちシーンは山中?/家主の老婆の里芋畑も北嵯峨か)。お菊を失った市が再び旅ゆく街道、嵐山自転車道(手前に白菊と遍路女二人を置き、遠景で市の立ち回り)。 *お菊に十朱幸代、蓮っぱなお女郎も良し、市の背中で満天の星を見てこときれるシーンは圧巻。彼女を売り飛ばした若旦那に山城新伍、小ずるい色悪が開き直るとこ、絶品。 2006/5/5 ■ 銭形平次 第161話「消えた千両箱」1969.5.28フジ/東映 仏面の被害者実は大ワルパターンの話、手先に利用された青年は島帰りの父のせいで幾度も奉公先をしくじりクサっているところを付け込まれる。青年を中尾彬が、父を信欽三が演じ、ともにいい味。 ロケ地、お倫を尾行して殴られ昏倒する八、不明(屋形船を係留の船着き)。幸太が隠れている材木置場、不明(遠景の山なみ、嵐山から愛宕にかけてぐるっと映る)。抜け荷取引の伊勢屋の船着き(蔵前)、不明(例の傾いだ玉垣)。 ■ 徳川おんな絵巻 第48話「妖異 鬼火ヶ淵の精」1970-1971関テレ/東映 能登・二宮、七尾藩領で起きた白鳥の精と殿様の恋と、のちの怪異譚。妻も娶らずいかがわしいスラムに遊ぶ殿様、或る日スケッチに出た峡谷で一人の美女を拾うが、素性の知れぬ女として側近がこれを密殺。しかし殿は瓜二つの女を拾ってくる。 ロケ地、殿がおりんをナンパの鬼ヶ淵、保津峡落合(清滝の流れに白鳥イメージを被せる)。いなくなったおりんを回想する殿様のモノローグに被る甍、不明。おりんにそっくりの茜を拾う鬼ヶ淵、落合(茜が泳いでいるのは保津川のほう、巌頭に祠あしらい)。おりん入りの長持をサルベージさせる殿、落合河口州。ラスト、七尾家滅亡後、鬼ヶ淵は笛ヶ淵と称されたが今は…と語り入り現在の落合が映し出される。この際、水遊びのファミリーの向こうに保津川下りの船が見えている。 *殿様・七尾正臣に天知茂、お城では屋根裏とおぼしき秘密のお部屋に籠り切り、おりんの絵姿が飾ってある。コレがちょっとトンデモの見栄えで、女児が描いたような代物。でも茜がこの絵をさすると笛が実体化したり、鍵となる小道具。おりん(茜)は加賀まりこ、スラム住人で殿様に悪い遊びを斡旋する怪しの老人に天本英世。*イメージの白鳥、どう見てもコブハクチョウ。*1話完結。 ■ 徳川おんな絵巻 第49話「悪魔の城」1970-1971関テレ/東映 舞台は甲斐・徳美城、武田家滅亡の折自刃した城主の奥方が祟ると評判のお城。ここで失踪した側室の姉を探すため潜入する妹、入ってみると姉のほかにも行方不明者がおり、彼女は次々それを見つけることになる。死者を悼む殿様の態度を見た彼女は優しい人と認識、しかし姉の亡霊が枕辺に立ち、城を去るよう忠告してゆくのだった。 ロケ地、徳美城、彦根城(天守のほか、小萩が登城するシーンに埋木舎前堀端や天秤櫓、観音台の橋や石垣、櫓など各所が使われる)。殿の生母・北の丸へ挨拶にゆくくだり、式台玄関や頼母と行き合わせるくぐり戸等不明。見つかった失踪者の一人の腰元が罪人扱いで埋葬される墓地(城内設定)、慈眼堂墓地。 *妹・小萩に武原英子、殿様の伊丹左京勝守に村井国夫、北の丸に月丘夢路、姉と恋仲だった御納戸役に島田順司、怪異な容貌の絵師に金田龍之介。投げやりな島田順司がけっこうハマる。 ■ 徳川おんな絵巻 第50話「霧の夜の恐怖」1970-1971関テレ/東映 遂に姉の死体を見つける小萩だが、北の丸に怪しまれる。その御母堂の頬にざっくりと痛ましい刀傷あり、見つかった惨死体にあったものと同じで謎が深まる。また、母を絶対視する殿様の言動に綻びが見え始める。 ロケ地、小萩が花摘みの庭、不明(このあと猫の声に導かれ姉入りの氷室発見、入口はセットかロケか不明)。姉を含め三つになった土盛りの前で手向けの笛を吹く殿様、慈眼堂墓地。姉の恋人だった佐田が全ての殺しの下手人として刑場に引かれるシーン、櫓は彦根城か。彦根城はラスト当地を去る小萩と頼母が、戒められ番士が立つ城門を見るシーンに天秤櫓。 *小萩を助けてくれる頼母が正体を現すシーンが傑作(鬘はがして上衣脱ぐと忍者スタイル、以降言動もきりっと変化)。殿様が狂乱の態を見せる瞬間、顔が赤変するのも笑える。それまで憎さげで何もかもコイツかもの御母堂、小萩を伽に送り出したあと唐突に豹変、健康で明るいあの娘なら息子の心も溶けるかもと期待したり…結局息子の悪行を覆い隠していたワルい人ではあるんだけど。 2006/5/4 ■ 銭形平次 第160話「麝香が匂う」1969.5.21フジ/東映 御用金を強奪された責をとって切腹した江戸留守居役の娘は、名を変え江戸に住み三年もの間仇である強奪犯を探し続ける。求める仇はまた、御用金を運んでいて殺されたはずの婚約者を殺した相手でもあった。 ロケ地、おみつの父・福井左衛門の墓がある安楽寺、相国寺林光院(「出前」帰りのおみつが平次に目撃される)、墓地(遠景に諸堂の甍が映り込む。ラス立ちもここ)。棺の中から消えた山城屋の死体が見つかる川端、罧原堤下桂川河川敷。越前屋の寮裏口、不明(堀端設定、船着きのある水辺に塀)。 *おみつに入江若葉、越前屋に菅貫太郎。スガカンのしれっとした穏やかな善人面→開き直ったワルの変化はやはり逸品。麝香は菅貫が常用する懐紙から匂うもので、暗殺現場で血刀を拭いた遺留品。そんな品を「風邪ひいたから一枚頂戴」芝居の親分に渡しちゃってバレバレ。 2006/5/3 ■ 銭形平次 第159話「あらくれ馬子唄」1969.5.14フジ/東映 丁子屋の買い付け資金が強奪される事件、馬子をハメて犯人に仕立て上げる悪党たち。しかし平次は馬子の気性から当初より真相を見抜いており、一芝居打ちワルを焙り出す。 大山克巳演じる馬子は、丁子屋の女将をマドンナと崇めるが我が身を恥じ真実の思いを告げることもできない純情さで、女の危機にたまらず罪を犯し逃亡するが、頼りになる男と祝言を挙げるのを見届け、察して待っていた平次に投降する、泣かせる展開。 ロケ地、丁子屋の番頭が馬子の岩吉とともに八王子へ買い付けにゆく甲州街道、不明(地道の向こうに池、丘の上らしく遠景にうっすらと市街地。「徳川おんな絵巻」17、18話(城代が伊藤雄之助のどたばた喜劇)で出た道と同じ)。丁子屋の番頭が消される神社、竹中稲荷か。ワルを誘き出すため八王子へ向かう平次(八は残して万七たちとゆく)、広沢池西岸。大ワルに雇われた浪人たちが岩吉が隠れている山小屋を襲い立ち回りの山道、御室霊場か(酵素とも谷山林道ともとれる山道、しかし林間にお堂が幾つも散見される)。 ★関谷村の「おはるの実家」発見、確定(↓)。*追記「時代劇ロケ地探訪/美山」アップしました。 2006/5/2 ■ 徳川おんな絵巻 第47話「呪われた美女」1970-1971関テレ/東映 お広を襲う霧姫の段から再開、その場は遊行僧の守仏で難を逃れるが、姫とおえんは分離し難くなっており、怨霊を鎮めるには自らを滅する道しか残されていないのだった。 ロケ地、篠塚の代官屋敷、芦浦観音寺(門内側、参道も使用)。遊行僧に霧姫を祓えないと告げられるおえん、清滝河畔(木の小橋あしらい、自刃も同所)。入水のおえん、琵琶湖か(松原越し)。 *殿の寝所を襲いお広とまとめて殺ろうとする姫、代官が持ち出したご先祖の刀(姫を斬ったヤツ)に阻まれるが、表現が笑える→切っ先から怪光線が迸りギザギザ軌跡を描いて姫をビビビ直撃、極太マッキーで描いたみたいな線なの、これが。 ■ 名奉行!大岡越前2 第3話 2006.5.2テレ朝/東映 四十年前の刃傷沙汰の真相を解明するお奉行、お白州にたっぷり尺をとり科学的証拠を突きつけ真犯人を屈服させ、仇と追う身と追われる者の日々、恋人たちが無駄に過ごした月日を埋めよと勧める情話で締める。 ロケ地、茶道師匠・宮部波津邸、大覚寺望雲亭(主に草戸を使う)。波津邸からの帰り、師匠の話をするお奉行と香織、八幡掘堀端(導入は明治橋から)。波津の義弟(夫の弟)の浪人が斬殺されて見つかる水辺、広沢池東岸(北寄り)。味噌問屋・諏訪屋が語る仇討ちの経緯、宮部と結婚前の波津が浦沢とお参りの神社、大覚寺五社明神(正面、セピア)。浦沢が偶然波津と会い、宮部を斬っていないと告白する神社、梅宮大社本殿前。事後、義弟の墓へ参る波津と浦沢、大覚寺大沢池北西畔。隠れて二人を見守るお奉行と香織は五社明神前、波津らが帰る道、放生池堤。 *波津に池内淳子、諏訪屋に佐野浅夫、浦沢に川津裕介、義弟の市之丞に福本清三(登場時死体、回想シーンで台詞や立ち回り←斬りあいではなく佐野浅夫を詰問していて刀とられてぶっすり・海老反りあり)。*冒頭の町なみ、お城は姫路城天守に似る。 ■ 銭形平次 第158話「獅子の舞」1969.5.7フジ/東映 踊りの師匠殺害事件を追う平次、出てきたのはおきまりの後継争い。グレて家を飛び出した弟を思う姉の情がメインのお話。姉を演じるは美空ひばり、弟は香山武彦。 ロケ地、松蔭流家元邸、不明(表門は二条陣屋に似た作り、裏門は萱葺の門で民家ふう)。万七のたもとに太郎吉の煙草入れ(密告状つき)を入れてゆく女、上賀茂神社神事橋。太郎吉を探索中の八が平次とばったり会う道は上賀茂の勅使殿前。父の墓に参るお延、黒谷墓地(帰り道平次とゆくルートはサイババみたいな螺髪の石仏脇を通って中央の石段〜極楽橋←俄か雨、手拭を出して二人で被り「道行きと洒落るか」のシーン)。 *本作より常時カラー映像に。キャスト一部変更、お静が鈴木紀子に、お弓が土田早苗に。*タイトルは晴れて姉弟で舞う山王さまの奉納舞、紅白の獅子物。 2006/5/1 ■ 徳川おんな絵巻 第46話「生きていた霊魂」1970-1971関テレ/東映 関ヶ原の敗者・大谷刑部の姫は追っ手に惨殺される際、己が身に手をかけた一党を呪う。発現は八十年ののち、一党の子孫の娘は浜で倒れていた鳥追い女を保護しともに暮らすが、しばらくして一党のうち三家までに怪異が及ぶ。 ロケ地、霧姫が篠塚一党に斬殺される山中、保津峡落合。八十年後、敦賀へやって来た鳥追い女・おえんが石を積む老婆を見る河原、落合河口汀のほか少し上手の清滝河原(対岸に小滝落ちる・遠藤辰雄が水浴び)。三味を弾くおえんに霧姫の霊が下りる巌頭、落合落下岩。敦賀藩御狩場代官屋敷、芦浦観音寺門(遊行僧が入ってくるくだりでは中を使用)。おえんがお広に保護される海辺はマジ海の模様、不明。 *霧姫とおえんは水野久美の二役、遊行僧に佐藤慶で不動明王の真言唱えたりする。遠藤辰雄の旅の商人は上方言葉、おえんに言い寄るヒヒ爺。 ■ 銭形平次 第157話「妄執の刃」1969.4.30フジ/東映 平次に捕まり遠島となった男のお礼参り、救いようのない悪党の影に脅える元情婦の哀話がからむ。 ロケ地、島抜けした辰五郎が着物を奪うため殺人を犯す品川の浜、琵琶湖か(風強く三角波が立っているが、海にしてはちょっと)。島送りの際の回想と、辰五郎らがアジトにする囚人小屋のくだりで出る金杉橋の浜辺、舞子浜か(小屋の向こうに水制か突堤のような石積み、浜のうしろには松原、遠景にけっこう高い山なみ)。 *辰五郎に天津敏、徹頭徹尾ケダモノの如きワルで、昔の女が是非もなく自分に従うと思い込んでいる単純さが、思い詰めた女の表情と怖いコントラストをつくる。*この回でお静が交代、予告編の前に新旧お静を脇に橋蔵の挨拶入り。 ■ 必殺仕事人V激闘編 第1話「殺しの番号壱弐参」1985.11.15ABC/松竹 主水チーム再結成の起こり、加代がフライングで仕事を受けてしまうが主水の拒否に遭い期日を守れず、闇の元締の制裁が下る場で主水が参加を諾う運び。この後、彼らにちくちく接触していた元丁子屋配下の殺し屋たちが現れ、スタンスが決められる。 ターゲットは北町奉行、旗本の部屋住みだった男の、名家へ養子に入る際の「身辺整理」が恨みの筋。今また町奉行から若年寄に出世するにあたり、切って捨てた金づるの葬儀の場が仕置の舞台となる。 ロケ地、登城する北町奉行、姫路城菱の門。尾行していた竜が仰ぐお城は姫路城天守。老中が神尾主膳に身辺整理を言い渡す城内の座敷、障子の外にのぞく甍は東福寺。神尾の金づるの商人が消される屋形船、広沢池(お仙の死体が運び込まれ心中を擬装されるのを見ている政が駆け抜けるのは東岸)。見聞きしたことを竜と加代に告げる政、東福寺通天橋。 *神尾に森次晃嗣、お仙(元芸者・千代菊)に赤座美代子、金蔓の商人に藤岡重慶。 |
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