2008年7月 |
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2008/7/31 ■ 銭形平次 第722話「消えた花嫁」1980.6.11フジ/東映48 祝言直前に失踪した花嫁、裏にあった哀れな事情を調べ上げた親分は、せめてもと娘の幸せ確保に奔走。晴れの席に出ず、歌を餞とする父が泣かせる情話。 ロケ地 ・鈴政の裏留が殺されて見つかる大川端、広沢池西〜北西岸。後段、回想シーンでは湿地も使われ、養魚場端の流れも映り込む。 ・おとよが若旦那を呼び出す神社、吉田神社竹中稲荷(舞殿脇、本殿前)。回想のデートスポットも同所。 ・松造の仕事場、不明(池泉、建物は縁先のみ)。 *娘のため罪を犯してしまう畳職人は山田吾一、娘のおとよは清水めぐみ。若旦那は高峰圭二、放蕩親爺は神田隆で彼を誑す女は桜井浩子、操る鈴政は五味竜太郎で手下の裏留は小峰隆司(登場時死体)。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第13話「奉行の妻誘拐!人質交換要求」1997.2-7テレ朝/東映 爆薬を使って盗みをはたらく乱暴な賊、囚われた仲間を助けるのには老中の娘をさらう荒っぽさ。このときともに奈津が連れて行かれてしまい、奉行の苦悩はいや増すのだった。 ロケ地 ・鬼野次一味にかかる捕り方、八幡掘堀端。金さんが出て桜を出し矢源太を捕える竹林はわらびの里か。 ・老中の娘・八重がさらわれる野点の会、梅宮大社神苑。鬼野次の化けた尼が入ってゆく庵は池中亭。 ・老婆に化けて「矢源太の梟首」を見に来た鬼野次をつける勘平、墓地は普済寺墓地で林を抜けた先の小屋は酵素河川敷にあしらい(降り口付近に卒塔婆演出。後で爆発炎上)。 ・幕閣に責められる奉行のくだり、江戸城イメージに姫路城天守。 ・八重と奈津が監禁される賊のアジト、民家裏塀と裏手。畑地も使用。 ・矢源太を連れ騎馬でアジトへ向かうお奉行、嵐山自転車道。 *鬼野次(きのじ)は蜷川有紀、父の老盗は梅津泰靖、腹心の矢源太は吉見一豊。 2008/7/30 ■ 銭形平次 第721話「ひとりぼっちの反抗」1980.6.4フジ/東映47 厳父に憤った青年は賊の仲間に入ってしまい、あろうことか立て籠もり事件を引き起こす。しかし入った先はゆめやで、親分の情けたっぷりの処置がなされ痛い結果は回避される。 *ロケなしセット撮り。青年は佐藤仁哉、頑固な職人の父は陶隆司、離縁した母はたうみあきこ、妹は大森不二香。賊の首領は汐路章、青年を一味に引き込んだ兄貴分は川浪公次郎、盗っ人一味には福ちゃん(ちょこっと台詞あり)や小船秋夫入り。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第12話「疑惑の罠!与力の妻が万引き」1997.2-7テレ朝/東映 自店で万引きを働いた女たちのリストを作り、与力の妻女が網にかかったところで行動に出る呉服屋。女の敵と怒ったねずみと、部下の窮状を救いたいお奉行が奔走、無理押しくさいお裁きも見ものの情話。 ロケ地 ・与力・脇坂邸、妙心寺雑華院。向かいの庇越しのアングル。 ・強請られて自死した経師屋の女房の検分、大覚寺大沢池汀。水は少なく北西辺が干上がり、駆けつける同心は放生池堤を走り。 *脇坂の妻女は秋篠美帆、強請り呉服屋は北町嘉朗。 2008/7/29 ■ 銭形平次 第720話「消えぬ傷あと」1980.5.28フジ/東映47 むかし仕出かした「凶行」が心の枷となり、急ぎばたらきに嫌悪を示す盗っ人。その思いは身を助けるだけでなく、一組の親子をも救う結果となる。 ロケ地 ・町方から逃げてきた仲間を始末する竹蔵、大覚寺大沢池畔(刺して池へ放り込み)。 ・盗めに出る際裏口から出て船に乗る竹蔵と一味、渡月小橋下手右岸河川敷と岸辺の建物(セットあしらいか有りもの利用か不明、いずれにせよ現在は様変わり)。 *過去の行為に呵責を抱く盗っ人は富田浩史、彼に父を不具にされた娘は鮎川いずみ。仲間も容赦なく殺す賊の首領は和崎俊哉。阿漕な金貸しは藤尾純、消された賊一味を検分の際立ち働く男衆の一人に福ちゃん、船頭か町方の下っ端か設定は不明・お仕着せ着用。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第11話「怨念!おいらん幽霊小判まく」1997.2-7テレ朝/東映 憎い相手の名を刻んだ小判を撒いてゆく幽霊の正体は哀れな遺族、罪無き者を陥れのうのうと逃れかけていた凶賊が炙り出される。 ロケ地 ・幽霊が出没する千鳥ヶ原、大覚寺大沢池堤。夜昼ロケあり、夜鷹の溜まり場。 ・半次郎が七兵衛として死んだ刑場、不明(砕石場様のアレか)。 ・おつやらの小屋、酵素か。 ・寄場の折檻小屋、不明(砕石場様の崖、抉れた下部に入口あしらい)。 ・抜け穴出口、酵素河川敷「木」の前に柵と井戸あしらい。石川大隈守屋敷跡の古井戸設定。 ・抜け出した「七蔵」と会う宮部同心、嵐峡に屋形船。金さんが釣り船をぶつけ中を窺う。 *身代わりを処刑させ自身は寄場に隠れていた賊・霞の七兵衛は本田博太郎、狂気じみた演技は無いが押しは強くて野獣っぽく不気味、お白州では桜見せられてフツーにがっくり。グルの北町同心は伊吹剛、現・寄場見回りで七兵衛に消される次第。花魁幽霊をしていたおつやは佐藤友紀。 2008/7/28 ■ 銭形平次 第719話「嘘から出た真実」1980.5.21フジ/東映47 女房にも愛想をつかされた法螺吹き男、悪癖はついに身の破滅を招きかけるが親分は彼を信じ、そのことが難事件の解決につながるのだった。 ロケ地 ・源太が八王子へ向かう道、広沢池北西岸田畔。戻り道の小川や竹林、不明(酵素っぽい小川に木橋、鳥居本っぽい小柴垣も出る)。逡巡する源太を追い越して江戸へ向かう妻子がゆく野道、北嵯峨農地・松の根方。思い直し江戸へ戻る源太がならず者に囲まれ殺されかける林は広沢池北岸汀。 *源太は大山勝巳、逃げた女房は野口ふみえ。女を孕ませた件で医者殺しも仕出かす、良家の娘と縁談がある手代は水上保広。源太に騙される旗本は喜味こいしでお供の侍に峰蘭太郎、ラス立ちのチンピラに福ちゃんや小船秋夫入り。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第10話「花の舞台のお役者殺人鬼」1997.2-7テレ朝/東映47 身持ちの悪い役者が保身のために仕出かす殺し、義理と野望のため実行犯となった男の哀話が展開され、落語風味の男女の泣き笑い芝居が挿まれる。 ロケ地 ・道具方の源六が殺される林、鳥居本八幡宮石段脇崖下。 *殺しを請け負わされる役者は佐藤和久、恋人のお茶子は長谷川真弓。看板の生島菊翁は川合伸旺、非悪人で加齢のため台詞忘れる設定。菊ノ丈は佐野圭亮、手下のチンピラは伊藤高、強請り芸者は藤吉久美子で彼女に惚れてて巻き込まれる足りない男は中西良太。 2008/7/27 ■ 遠山の金さん2 第29話「若君誘拐」1979.9.27テレビ朝日/東映 大筋は民草の命など歯牙にもかけぬ侍の非道、お家を裏切り私腹を肥やす悪行つき。ワルどもの口約束を信じ、哀れな男をむざと死なせてしまった金さんの怒りは凄まじい。 ロケ地 ・小名木川の川普請場、嵐山公園中州下手河川敷。坊が遊ぶシーンに中ノ島橋たもとや岸なども。 ・若君が代参の大円寺、永観堂の甍か。 ・若君をさらった弥助が籠るお堂、大覚寺五社明神本殿。 *子を亡くした人足・弥助は中野誠也、人足頭は高桐真。子を蹄にかけた留守居役は外山高士、腹心は田中浩に唐沢民賢、五十嵐義弘で治水工事ごまかしメンバー。 2008/7/26 ■ 刺客請負人2 第2話「大奥からの刺客」2008.7.26TX(テレビ大阪にて視聴) 美童ばかりを狙う辻斬り、その動機には哀れな身の上。狙われる少年を護る刑部と、壊れたキルマシーンを救いたいお吉の思惑が錯綜し、闇の世界での落し所が決まる。 ロケ地 ・寺子屋帰りの少年が、用心棒付きにも関わらず殺される林、下鴨神社池跡。導入は河合社裏手塀際で、池跡の木の傍らに祠あしらい。原作設定は親父橋たもと。 ・姫との別れに燻る刑部が寝転ぶ河原に徳松のツナギを持ってくるお六、大堰川河川敷か(河畔林は竹)。 ・お吉に接触する道八、梅宮大社神苑(入口門神苑側、咲耶池切石橋)。トマトむしゃ食い。 ・代参の寛永寺から「引出物」を持って帰途につく霧島の行列、大覚寺参道石橋。 ・大奥のシーンに先行するお城イメージ、姫路城天守。 ・事後、仕儀を徳松にぼやかれる刑部、大覚寺大沢池北辺並木。 *辻斬りの設定は原作とは大幅に変更されていて、柳沢を虜にするトランスセクシュアルは出ず、闇法師仕込みの暗殺者の「美童」は猫の姐さんの意向で彼女の配下となる運び、同時に道八も「鈴」として参加する模様。また、刑部が護る少年の設定にも積み上げがありドラマが紡がれる。*雀は河野朝哉、彼が母を仮託した大奥御年寄・霧島はかとうかず子。鍵屋の跡取りの美童は染谷将太。*原作は「源氏斬り」、源氏は美童の意。 2008/7/25 ■ 銭形平次 第718話「仕組まれた復讐」1980.5.14フジ/東映47 立て続けに起こる医師宅爆破、怨恨の筋でたちまち疑われる男をシロと見抜く親分。真の的を糊塗するため無慈悲極まりない犯行を重ねた悪党どもだが、平次の慧眼からは逃れ得ない。 ロケ地 ・料亭・竹仙、円山公園内料亭か(何度も出ているアレ、坂に細竹編みの塀)。 ・人足寄場、不明(必殺などでも出る「崖」)。 ・「三人目」の医師・宗謙宅、相国寺大光明寺。行き来には南路地や方丈塀際が出る。 ・宗謙の女房が竹仙の主と密会する出合茶屋、亀山公園内施設。八がつけてくる場面で嵐峡映り込み。 *子を亡くし医師を恨んでいた夫婦は大門正明と石田ゆり。裏で阿漕な金貸しをしていて悪党の真のターゲットである「三人目」の医師・宗謙は稲葉義男で裏切り女房は弓恵子、情を通じ悪事を企む竹仙の主は可知靖之で手下のチンピラは田中弘史に平沢彰。*後先に風邪ネタでギャグの応酬。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第9話「密室の死美人 謎の出合茶屋」1997.2-7テレ朝/東映47 密室で死んでいた娘の件、一人の男を犯人と示す証拠が続々と出るのに引っかかる金さん。果たして一連の動きには、悪党どもの汚い思惑が隠されていた。 ロケ地 ・鶴吉の兄弟子の大工が勘平に目撃情報を耳打ちの水辺、大覚寺大沢池畔。 ・脇坂と金さんがツナギをとる茶店、大覚寺放生池畔にあしらい。 ・長崎屋が婿がねの佐野を連れて入る元長崎奉行邸、中山邸通用門。 ・お袖の墓、西方寺小谷墓地か(捕り方が池辺をゆくのを墓地から見る)。 ・鶴吉の回想、佐野と別れるよう諭すも不調の水辺、大覚寺大沢池畔(対岸に船舫い)。 *島帰りの大工・鶴吉は松澤一之、彼の妹だったお袖は大沢さやか。色悪の佐野浪人は冨永規政、悪徳商人は柴田p彦、阿片横流しの元長崎奉行は久高惟晴。 2008/7/24 ■ 銭形平次 第717話「大捕物」1980.5.7フジ/東映47 父の仇を討つというので泣く泣く見送った恋しい男との再会、しかし彼は凶賊と成り果てており、町方に追われる己が一味を店の寮に匿うよう迫る。男女の機微が縦糸のお話なれど、些か破綻気味のシナリオはタイトル通りに捕方VS盗賊の大捕物をたっぷり見せる。 ロケ地 ・再会後外で会うお篠と清十郎、木島神社本殿前。 ・つばくろ一味が入り込む泉州屋の寮、円山公園内料亭か(草戸と萱葺の母屋)。 ・清十郎に寮を出るよう求めるお篠、蓮華寺五智如来像。 ・事後、家に帰れないというお篠に声を掛け夫と引き合わせてやる川端、罧原堤下汀。 *つばくろ組首領の柴山清十郎は藤巻潤、手下は小沢象・今藤正人・笹木俊志・大矢敬典・小船秋夫など多数。掛川の茶屋女だった泉州屋の女将・お篠は南田洋子、亭主は武内亨。清十郎はちょっと色悪設定なほか、父の仇も全くの逆恨みというけっこうな悪党。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第8話「謎!謎!!白い肌の幽霊殺し」1997.2-7テレ朝/東映47 嫌われ者の婆さんが見たと騒ぐ幽霊騒動、羽二重の女には実体があり、連綿と続けられてきた悪事が露見する。 ロケ地 ・お米婆さんが幽霊を目撃する閻魔堂、大覚寺護摩堂。回想シーンで綾乃らが参る場面も出て、羽二重の幽霊が「出る」のは石仏の向こうに・スモーク焚いて登場。 ・羽二重の女の土左ヱ門が上がる大川、罧原堰堤下手桂川。 ・脇坂が道庵に聞き込みの養生所内、仁和寺御所跡北塀通用門前。包帯などの洗濯物干し場をあしらい、御室桜林や蔵も映り込む。 ・長屋衆に幽霊騒ぎを馬鹿にされクサるお米婆さん、仁和寺水場。金さんが現れ握り飯を与え話を聞いてやる。去る婆さんは観音堂脇石畳。 ・再び出たものの浪人たちに連れ去られた「幽霊」が死体で見つかる大川、桂川松尾橋下手右岸水制上。 ・閻魔堂近くにある大和屋の寮(阿片窟)、中山邸通用門。 ・芥子栽培が行われていた養生所の薬園、不明(薬草園でよく出るアレ、畑の周囲は丈高いめの植え込みが巡らされている)。 *お米は園佳也子。阿片グループは北町与力が亀石征一郎、医師が河原崎建三、薬屋が塙恵介で番頭は野口貴史・用心棒は浦野眞彦。亀石氏はお奉行に切りつけるほか足蹴にされ、押さえつけられてなお泡吹いて呻き、期待通りの悪態を見せてくれる。 2008/7/23 ■ 銭形平次 第716話「娘岡っ引が通る」1980.4.30フジ/東映73 往年の名岡っ引の娘であるお転婆は、引退を決めた父に代わり事件を解決しようとするが、世の中の怖さを思い知らされ、かつ人の情も識る。 ロケ地 ・呑んで帰りの吾助が宇吉に殺される夜道、大覚寺天神島。設定は伊兵ヱの縄張りの池之端〜下谷、ちらりと水面を映すので不忍池か。 ・伊兵ヱが平次を伴い赴く上野・感応寺、不明(本堂前に祠、奥に鳥居あって石段・脇には灯籠が林立)。境内にある宇吉の女房・おはまの墓も不明、地形は高台。 ・為蔵がアジトにしている下谷・天嶽寺(字は適当)、神光院。中興堂脇から桐の木越しに本堂脇と蔵を望む絵が導入で、蔵の戸見越しに中興堂を望むアングルも。 ・事後、伊兵ヱと釣りで歓談の平次たち、大覚寺大沢池堤下汀。 *伊兵ヱは島田正吾、娘は夏目雅子でお相手の青年は坂口徹郎。誤解から伊兵ヱを恨む元鍵師・宇吉は遠藤征慈、昔の盗賊仲間は上野山功一に出水憲司。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第7話「お白洲で火縄銃殺人の再現!」1997.2-7テレ朝/東映47 邪魔者を消そうとした悪党の企み、手の込んだトリックはお奉行の愛妻がヒントを提出、お白州で前代未聞の実験つきお裁きが繰り広げられる。 ロケ地 ・村瀬がお妙にからむ堀端、八幡掘堀端。明治橋たもとに茶店あしらい。 ・手相を見る奈津、鹿王院客殿縁先。後段、天眼鏡でファイヤも同所。 ・植木屋に茶を出すお妙(盛田屋の庭)、鹿王院か。町方が走るのは八幡掘堀端。 ・脇坂に村瀬と大黒屋のつながりを話す金さん、大覚寺放生池畔に茶店あしらい。 ・沈むお妙に声を掛ける金さん、八幡掘堀端。白雲橋を勘平がやって来る(奉行とツーカーの仲と発言、妙を連れて牢屋敷へ)。 ・村瀬邸、大覚寺大門。 *お妙は有沢妃呂子、父で業界肝煎の盛田屋は花上晃。猟仲間で火縄銃とギヤマン壺使ったトリックで盛田屋を殺す大黒屋は橋本功、お妙を狙う旗本・村瀬は清水昭博、ラス立ち福ちゃん入りで村瀬の家来・ど派手のけぞりを決める。 2008/7/22 ■ 銭形平次 第715話「浪人長持唄」1980.4.23フジ/東映47 阿漕な金貸し退治に乗り出す平次、相手はたちまち刺客を差し向けてくるが、雇われた男はむかし親分の隣に住んでいた気のいいご浪人なのだった。引き受けざるを得なかった理由が、袖をしぼらせる情話仕立てでドラマに食い込む。 ロケ地 ・娘を借金のカタにとられた魚屋夫婦が土左ヱ門で見つかる川端、広沢池か。 ・娘の秘密を暴露すると脅され平次を斬るよう強要された左門が彷徨う町角、大覚寺天神島。 ・左門の墓、くろ谷か。 *左門は財津一郎、金貸しは加藤和夫。なにごとかを察し娘を左門の墓に参らせる「父」は永野辰弥。福ちゃん二態、冒頭取立て側にいたかと思うと、三分後漁師夫婦の心中に関し非道を訴える町衆の一人に早変わり。ラス立ちでは金貸しの手下のチンピラに戻っている。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第6話「ニセ小判!蟻が暴く殺人手口」1997.2-7テレ朝/東映47 薩摩藩の借金始末に巻き込まれた錺職、しかし彼は自分を利用した武家女に心から惚れこんでおり、体を張って彼女を庇う。 ロケ地 ・お律の待つ屋形船に乗り込む新納、嵐峡。伊勢屋の番頭がつけてきていて、船宿の女将にものを聞く。新納は伊勢屋へねじ込んだ帰りで、伊勢屋を今戸の窯場へ誘い込む企み。 *錺職人は遠藤憲一、お白州でもガンガンに庇いだて・最後は涙でぐしょぐしょの熱演が見もの。彼を利用した女隠密・お律は北原佐和子、横目・東郷家の当主という設定。勘定方の新納は沖田浩之、チェストで金さんと立ち回りも勇ましいが律の手裏剣で始末されという幕切れ。薩摩に借金踏み倒されの両替商は大林丈史、番頭は田中弘史。お白州で椅子に座り控える役人に福ちゃん。*タイトルの蟻は衣についた砂糖にたかってるのが犯行時の証拠に。薩摩の借金は木曽川工事の出費。 2008/7/21 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第5話「殺人犯にされた恋人たち」1997.2-7テレ朝/東映47 供養の灯籠流しが絶えたことから、大掛かりな悪事が発覚。してもいない殺しで己を苛んでいた男に向けた、お奉行の労わりが泣かせる。 ロケ地 ・お君が父の命日に名を記されて流されてくる灯篭を待つ川岸、桂川松尾橋付近河川敷。夜釣りの金さんたちも付近か。 ・伊佐次が初めて富籤に当たった寺、本法寺本堂。その後意地になって買い続けるも悉くはずれでクサる、他の寺社設定の「境内」は本法寺多宝塔(階に腰掛け)。 ・闇の富籤興行に加担している坊主がいる回向院、粟生光明寺。鳴海屋が印形を返却したり、伊佐次が籤を掴んで逃げる堂内は阿弥陀堂座敷、お小夜がお局さまに化けて坊主をたばかり情報を聞き出すくだりは本堂・方丈間の回廊。 ・籤を持ち逃げした伊佐次が煙草入れに籤を仕込む神社、上御霊神社本殿前。追いつかれる川端は桂川松尾橋付近河川敷。 *相棒を殺したと思い込んでいた刷り師は長門裕之、死んだ彫り師の娘のお君は本田理沙。闇で籤興行・あくどく儲ける鳴海屋は森章二、凶悪な飛び出し匕首が武器の弟は石山律雄、グルの坊主は山本昌平、伊佐次は中嶋俊一。*お小夜のお供で回向院へ行く親分はなかなかキモチワルイ女装。 2008/7/20 ■ 遠山の金さん2 第28話「地獄極楽蛇の目傘」1979.9.20テレビ朝日/東映 業つくばりと評判の金貸し婆さんだが、裏で密かに善行を積む。困じ果てた者が縋るお地蔵さまの金、それを掴みに現れたにっちもさっちも行かなくなっている男は大火で生き別れとなった婆さんの倅で、婆さんの心優しき養女と愛し合っているのだった。 ロケ地 ・回向院付近にある地蔵の祠、大覚寺五社明神に祠あしらい。捕物シーンでは放生池堤から護摩堂前が使われ、仙吉たちは放生池堤の石橋下に潜みやり過ごす。 ・苫船に隠れる仙吉とおゆう、広沢池東岸。 *おゆうは結城しのぶ、おとら婆さんは北城真記子で両のこめかみに膏薬という懐かしいビジュアル、倅と判明する仙吉は森次晃嗣。仙吉を鉄砲玉に使った親分は中庸助、グルの役人は高木二朗。ラス立ち福ちゃん入り。 ■ マキノ雅弘・あるカツドウ屋の生涯 2008.7.20NHK教育 貴重な映像資料を繋ぎつつ描く、映画も時代劇も終っていった顛末。幾度も切れかかった糸を、何とか紡いできてくださった労にほんの少しでも報いたく、しんどいけどこのサイトもいま少しは続けようと思う。湯布院でのお言葉の「映画を見てください」には、マジほろりと来る。 *段落のイメージ画像に流れ橋。 2008/7/19 ■ 刺客請負人2 第1話「孤臣、再び」2008.7.18TX 思わず助けた若侍はなつかしい姫様の婿がねという奇縁、それにより嫌っていた武家の争いに身を投じる刑部、同時に闇の世界との関わりも再開するのだった。 ロケ地 ・刑部が営業の上野広小路、仁和寺茶所前参道石畳。塔、中門や二王門も映り込み。 ・岩戸屋の蔵を襲うべく走る闇法師の一団、松本酒造前堤。水面は合成部分も。 ・お静の父の墓に参る刑部、鐘楼は常寂光寺、墓地は不明(無縁集合墓前に卒塔婆)。 ・墓参帰りの刑部に接触してくる徳松たち、大覚寺大沢池木戸(ここでお静と別れ)。右京介を助けたことで仕事を邪魔したとねちねち嫌味を言われるのは護摩堂縁先。誘いを断わり去りかける刑部は放生池堤。 ・山科右京介の屋敷、妙心寺蟠桃院。 ・前江戸家老・喜左衛門の墓に参る刑部、金戒光明寺墓地。右京介と帰る坂は極楽橋脇。導かれる、姫が待っている庫裏は方丈(縁先と前庭を使用)。 ・現江戸家老・桑山が刑部に相談を持ちかける屋形船、広沢池東岸。 ・因幡・吉松城、勝竜寺城公園入口付近(役者入らず)。 ・吉松藩江戸屋敷、随心院薬医門。藩邸の一室で右京介と碁を打つ姫は不明(縁先)。 ・徳松に事情を話しての帰りに闇猫のお吉を見かけるくだり、八幡掘白雲橋たもと灯篭脇ににお吉がいて刑部は橋下の堀端。 ・若年寄・長居伊賀守が吉松藩留守居役を呼びつける船宿、イメージに錦水亭東屋。 ・道場を出てくる右京介、随心院長屋門。帰途襲撃されるのは上賀茂神社神事橋〜ならの小川畔、刑部が飛んできて介入。 ・北町奉行所、大覚寺明智門。 ・刑部に手を引けと告げに来るお吉、八幡掘明治橋下(お吉は船)。このくだりに挿入される夕陽イメージは沖ノ島か(対岸から遠望?南端のくびれ部分か)。 ・長居伊賀守邸、妙心寺天祥院。座敷は不明(縁越しに菖蒲咲く池泉、庫裏壁面映り込み)。 ・姫を巡礼に化けさせ藩邸から連れ出す道、不明(川堤か)。保護する寺は常寂光寺仁王門。その寺で右京介と庭を眺める姫は黒谷方丈の紫雲の庭か。 ・お吉の名で呼び出され才蔵とやりあう刑部、大覚寺五社明神。 ・姫が戻り留守居役らを断罪する藩邸の座敷、随心院書院。別れを告げ去る刑部を呼びとめる姫、大玄関。 ・刑部を襲う才蔵、大覚寺境内か。 *菊姫は小林涼子、右京介は篠田光亮、江戸家老は石田太郎、殿様は立川三貴。吉松藩天領化を目論み陰謀を巡らす若年寄は大出俊。 2008/7/18 ■ 銭形平次 第714話「殺しの舞扇」1980.4.16フジ/東映47 新内流しの男女による華麗な殺し、その裏には過去の恨み。それゆえ被害者側からも見えぬ事情を探るため、親分はムシリつけて裏社会へ。 ロケ地 ・お艶の過去を洗うため八王子へ向かう八、甲州街道は広沢池東岸(セット併用)。 *芸者・お艶は藤間紫、元従業員の共犯者は荒木しげる。お艶の得物は舞扇、扇面がはずれると骨が全部鋭利な刃物という趣向、やり口は必殺風味。悪党は田中浩が親分、共にお艶の亭主を殺った一味に唐沢民賢と名護屋一、子分に小船秋夫がいてラス立ちでは福ちゃんチラリ。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第4話「財産狙い、草笛を吹く若妻」1997.2-7テレ朝/東映 富商殺しに二手の怪しい容疑者、いずれにしても財産目当てと見えた事件に、草笛に秘めた辛い思いを掬い取る金さんなのだった。 ロケ地 ・豊島屋が殺された夜の川端、八幡掘堀端。 ・素振り奉行とお掃除新妻、鹿王院客殿(前庭と縁先)。 ・旗本・郷田邸、大覚寺大門。 ・徳太郎に突っかかられたお鶴が金さんと出てくる川端、八幡掘堀端。 ・郷田邸、茶会の庭は中山邸無畏庵前苔庭に野点の席をしつらえ。 ・お鶴の身の上話を聞く川端、八幡掘明治橋下堀端。 ・豊島屋が善光寺参りの帰りにお鶴を見初めた山道、保津峡落合落下岩。 ・郷田邸、水路へ通じる抜け穴は大覚寺御殿川暗渠出口(明智門前)。女ねずみが矢を射掛けられるのは同じ御殿川河床、参道石橋下手の塀際。 ・豊島屋の番頭が「縊死して」見つかる木、大覚寺天神島大楠。 ・番頭は吊りの半刻前に死んでいたと金さんに報告する勘平、嵐山公園中州河川敷・桂川堰堤脇。 *金で買われた女と自らを規定し心を開かずにいたお鶴は春木みさよ、彼女をも消そうとする養子は鷲生功。 2008/7/17 ■ 銭形平次 第713話「大江戸大地震」1980.4.9フジ/東映73 江戸の町を襲う天変地異をモチーフに、弱き者を食いものにして肥え太る抜け荷商人を懲らしめる筋立て。主軸は巻き込まれあわや別離の男女の愛という、エレメンツ詰め込み過ぎの展開で、とにかく地震表現が派手ハデで揺れてる時間も有り得ねー長さ。 ロケ地 ・異様に潮が引く、秋津屋の土左ヱ門が見つかったりする浜、不明。津波到達のシーンでも登場するが、マジ海と思われる。 ・抜け荷を隠してあったり、隠れキリシタンを一時匿ってあったりする光妙寺の宝塔、相国寺鐘楼。地下室がある設定で、東側の入口から「入ってゆく」。「本震」の際には、地割れしたり本体が崩れたりするが、一部本物を用いて崩壊を表現するもののほぼセット撮り。 *抜け荷商人は永井秀明、腹心は西田良で用心棒に福ちゃん。カップルは吉沢京子と風間杜夫で、娘の父の和尚は岩田直二。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第3話「復讐通り魔!奉行の新妻襲う」1997.2-7テレ朝/東映 小藩の陪臣ゆえ妻女への無体に涙をのまされた男、二十年を経て恨み心が猛った訳は、他ならぬ遠山金四郎の奉行就任だった。 ロケ地 ・武家の妻女を狙った辻斬りが出る夜道、大覚寺参道石橋〜五社明神脇(襲撃)。逃れた辻斬りが女の操る船に乗り込むのは船着(大)から。 ・火盗改の彦野と自邸の庭で立ち会うお奉行、鹿王院客殿前庭。このあと歓談は縁先で。 ・奈津がお参りの権現さま、不明(一段石積あって祠、奥に門らしき構え、手前に竹林)。 ・脇坂が金さんに秋庭の訴状を見せる茶店、大覚寺大沢池畔にあしらい。 ・深川地獄河岸、広沢池東岸。町方に追われるお浜を匿ってやる金さん、八幡掘堀端。秋庭に会うべく話をつけ船に乗るのは明治橋下。 ・お参り帰りの奈津を狙う秋庭、下鴨神社河合社脇。彦野らが出張りチャンバラは裏手。 ・秋庭と奉行が対峙する観音ヶ原、不明(崖に小滝のアレ)。 ・秋庭の妻女の位牌を川に流す金さん、渡月橋。 *秋庭は西岡徳馬、彼に惚れて協力する船饅頭のお浜は一色彩子。奈津と旧知だった彦野は大橋吾郎、頑固老中は西山辰夫。福ちゃん三態、火盗の浪士狩り/地獄河岸で金さん囲む浪人/彦野の部下。地獄河岸での立ち回りには小峰さんもいてファンキーな格好。*桜は立ち回りで衣裂かれて露出、お白州では袖まくってチラ見せ。 2008/7/16 ■ 銭形平次 第712話「娘金貸し繁盛記」1980.3.26フジ/東映47 金貸しを生業に突っ張って生きる娘、その因となった放恣な母親がさらなるトラブルを持ち込むが、事終ってのち娘は母を赦し力強く明日への一歩を踏み出してゆく。 ロケ地 ・お駒の身の上を聞く平次、永観堂方丈池端(弁天社石橋際)。 ・父・弥助の墓で母と対峙するお駒、永観堂墓地(塔映り込み)。諭す平次を振り切って帰るお駒は参道石畳、中門越しのアングルもあり。 ・木更津指して出た八が和泉屋出入りの薬屋に出会い、夫婦の風体を聞き取った江戸川の渡し場、罧原堤下汀。 *不知火お駒は村地弘美、母のおみねは根岸明美で情夫の賊は長谷川弘。今回の下っ引きは峰蘭太郎。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第2話「鏡の中の殺人トリック」1997.2-7テレ朝/東映47 大奥の女の歓心を買うための小道具が、人の運命を狂わせる。加害者側にいたものの、女を憐れんで助ける若者がお話の軸に。 ロケ地 ・江戸城イメージ、姫路城天守(お奉行登城時に挿入)。 ・お鹿を捜す鏡師の若旦那と手下たち、八幡掘明治橋下堀端。 ・お鹿と小六が若旦那の手下に捕まる町角、八幡掘北側路地。 ・勘平が橋本同心に鏡師宅へ踏み込む算段を話す堀端、八幡掘堀端。 *若旦那に目をつけられるぽっと出の田舎娘・お鹿は小林綾子、彼女を引っ掛ける役をつとめるものの後で同情の小六は松田勝。若旦那は篠塚勝、つるむ勘定組頭は西田健、大奥がらみでグルなるも馬鹿なアクシデントで「頓死」のスケベ呉服屋は笠井一彦。不正を告発しようとしてトイレで毒殺される勘定方の役人に峰蘭太郎、若旦那の手下に福ちゃん(役名なしクレジット)で派手な衣装着込み。*小道具は鏡屏風、ラブホ風使用のヤラしい企画。トリックは鏡に映った左右を取り違え「語るに落ちる」若旦那がトホホ。 2008/7/15 ■ 銭形平次 第711話「二年目の疑惑」1980.3.19フジ/東映47 獄死した恋人の無実を信じる女が使嗾した押し込み、抗議のメッセージはきちんと平次に届き事件の洗い直しもなされるが、出てきたのは空しさをいや増すのみの「事実」だった。 ロケ地 ・おるいの回想で出る神輿の出る祭り、今宮神社本殿前(セット併用)。伊佐吉といちゃつく河原は罧原堤付近の河原か。 *おるいは山口果林、伊佐吉は大木晤郎、伊佐吉を責め殺した同心は亀石征一郎(事の是非は語られず)。 ■ 遠山の金さんVS女ねずみ 第1話「八百八町に連続放火魔」1997.2-7テレ朝/東映 復職したお奉行は貰ったばかりの妻女を新床に置いて火事に出役、そこでは権力を傘に着た悪党どもが火事場泥棒を働いていた。一方、悪党に父の名を騙られた娘が義憤にかられて首を突っ込んでくるのだった。 ロケ地 ・釜焚きの丑松を装った臥煙が「身投げ」の大川、中ノ島橋。 ・丑松の死体検分、八幡掘白雲橋下手堀端。 ・お小夜を連れ出し諭す金さん、八幡掘明治橋上手堀端。 *臥煙の親玉の旗本は原田大二郎、臥煙三人は浜田晃と大前均に岩尾正隆。役目を利用し泥棒を仕出かすほか、殺人に放火も。 2008/7/14 ■ 銭形平次 第710話「御用船大爆破」1980.3.12フジ/東映47 献上金を積んだ御用船の、不審きわまる沈没。責めを負わされ欠所となった回船問屋の親子が真相を追究する行為は、血筋からはぐれていた薄幸の娘との邂逅をもたらす。 ロケ地 ・渡海丸が沈んだ房総の海、琵琶湖か。 ・沈没から生き延び江戸へ潜入していた渡海屋が殺されて見つかる水辺、広沢池東岸。 ・お蝶の回想の角兵衛獅子が旅ゆく道、琵琶湖岸(浜は広大、遠景に河口州)。 ・お蝶を説得し源次の居所を聞く平次、桂川大堰下手河川敷(左岸側)。 ・銭高屋が船奉行をもてなす料亭、不明(門のみイメージに挿入)。 *女掏摸のお蝶と渡海屋の令嬢は双子設定で山内恵美子の二役。渡海屋は堀内一市で忠実な番頭は石浜祐次郎、お蝶とまとまる渡海丸の生き残りは谷岡弘規。渡海丸を沈め御用金を奪った船子頭は黒部進、グルの船奉行は船戸順。彼らを引っ掛ける芝居を親分に頼まれる富商は志摩靖彦。黒部進の手下のチンピラに小峰さん、渡海丸襲撃の船奉行配下の侍の一人に福ちゃんチラリ。 2008/7/13 ■ 鬼平犯科帳 「むっつり十蔵」1989.8.16 冴えない同心にかけた平蔵の情が裏目。冷たい嫁を持つ「唖の十蔵」は、己を恃みと縋る哀れな女と出会ってしまう。 ロケ地 ・十蔵がおふじを預けた押上村・喜右衛門宅、民家前田畔と長屋門。 ・おふじが仙吉を見かけた亀戸天神、今宮神社。高倉脇の坂を中心に蕎麦屋や茶店を演出。 ・やって来た仙吉を尾行し取り囲む火盗改、大覚寺放生池堤。仙吉が飛び上がり逃げる「欄干」は観月台。 ・掛川の太平のアジトである王子稲荷裏参道の料亭・乳熊屋、中山邸参道〜通用門。 *平蔵就任前からはじまる原作とは設定が些か異なり、賊は野槌の弥平ではなくて小川や梅吉も登場しない。また、亀戸天神ではなく柳島・妙見堂と記されているが、柳島村の妙見大菩薩・法性寺は天神川(十間川)を挟んで向かいあたりなので水辺の設定は原作通りと取ってよいかと思う。原作には捕物のシーンで「天神川の柳島橋」が出てくるが、又兵衛橋ともいうその橋のたもとに「妙見堂」がある。橋は北十間川との合流点に架かる。もちろん「妙見堂」のある柳島村は押上村の隣村で、同じく境を接する亀戸村にある臥竜梅が有名っぽい梅屋敷の持ち主が「百姓喜右衛門」だったりするのも面白い。「仙吉」逃走のくだり、原作では「小川や梅吉」が柳島橋の欄干へ躍り上がり、橋を挟んで向かいの堀左京亮下屋敷に逃げ込むが、橋たもとには堀丹波守三万石の屋敷があったと切絵図に記されている。 *小野十蔵/柄本明 おふじ/竹井みどり 夜烏の仙吉/宮内洋 掛川の太平/浜田晃 2008/7/12 ■ 遠山の金さん2 第27話「裏切り」1979.9.13テレビ朝日/東映47 不幸な境涯の男は、悪事を犯しても己が幸を得ようとする外道に堕ち、土壇場にも恬と恥じぬ態度を見せる。白州を去る息子に呼びかける父に涙する男だが、なにもかもとうに遅い、重苦しい結末。 ロケ地 ・三谷清右ヱ門の葬儀が行われる寺、相国寺大光明寺(門で宇三郎が受付)。宇三郎を連れ出しシメる金さん、グルの一味が現れ大立ち回りは法堂と方丈前を使って展開、法堂基壇や回廊も使われる。 *町会所出納係の宇三郎は小野進也、用達人の三谷清右ヱ門は根上淳で娘のお妙は沢井桃子。宇三郎とつるみ清右ヱ門を陥れる悪徳商人は田島義文で用心棒は三上右京。無実なのに佐渡送りになった宇三郎の父は北見治一。 2008/7/11 ■ 銭形平次 第709話「娘道成寺殺人事件」1980.3.5フジ/東映 踊りの家元をめぐる後継争いに、とんだ漁夫の利を得ようと企む悪党あり。更なる不埒を仕出かすところ、親分の機転で愁嘆場を演出されて一巻の終わり。 *ロケなしセット撮り。対立する踊り手は鳳八千代と福田公子、二人を蹴落として後釜を狙う優男は入川保則。 2008/7/10 ■ 銭形平次 第708話「大雪原の追跡」1980.2.27フジ/東映47 御用金強奪事件は、欲深者の企みで罪も無い兄妹を巻き込む展開に。人質の命大事と乗り出した親分は、雪山で大捕物。 ロケ地 ・小仏峠と陣馬山はおそらく箱館山スキー場。ラス立ちのモブ背景で、はっきり海津大崎と葛籠尾崎に加え竹生島が確認できる。眼下の農地の山から湖までの距離からすると饗庭ではなさそうだし、「スキー場面」とかどう見てもゲレンデっぽい。 *お宝地図を託されてしまう兄妹は真夏竜と光丘真理。賊のかしらは黒部進、横奪りを企む手下は山本昌平。 2008/7/9 ■ 銭形平次 第707話「青柳同心、恋す」1980.2.20フジ/東映72 写経の会で知り合った女に惚れる青柳同心、しかし女には哀しい過去と辛い現実。幸薄い女は悪の巣窟から生きて出ることなく、むかし逝った男の傍らに葬られるのだった。 ロケ地 ・写経の会が開かれる寺、不明(699話の法要の寺と同所、座敷も使用、雪景)。お涼と連れ立って帰る青柳、二人がおりる石段、不明(651話の石段と同所、雪景)。 ・加倉井同心が殺されて見つかる川端、嵐山公園中州下手汀。 ・加倉井を呼び出した男のヤサ、広沢池東岸の「料亭跡」。 ・佐原屋の根岸寮、入口は不明(何度も出ている料亭ふう草戸、直近では703話の「寮」)。庭や離れは阪口青龍苑の池泉や築山、池に阿片を沈めてあったりと各所がダイナミックに映る。 ・庭師に化けて佐原屋(本店)へ入り込む八、阪口か。 ・お涼の墓、西壽寺本堂西側の龕のある崖際に卒塔婆あしらい。八と二人戻る平次は本堂を背に石段をおりてゆく。 *お涼は田中真理、心中相手の手代は峰蘭太郎。横恋慕して囲い者にした佐原屋は草薙幸二郎、裏で阿片密売の大悪党。手下の強面浪人は五味竜太郎、心中の一件に手心を加えた加倉井は武周暢。 2008/7/8 ■ 銭形平次 第706話「親父が愛した娘」1980.2.13フジ/東映47 倅が大店の入り婿になり捨て扶持を貰って過ごす爺さま、ある日たまたま助けた娘は訳ありで、彼のトラウマをびしばし抉るのだった。親分の働きで事件が解決したあと、爺さまは前を向いて歩みだす。 ロケ地 ・ひとり鳩を構う「楽隠居」の嘉市、具合を悪くした旅の娘を拾う町角は今宮神社境内。 ・伊之吉らが捕り方に追われ逃げる板橋宿へ三丁の野道、広沢池北岸か。 ・訪ねてきたおさよを連れ出し話す仙吉、中ノ島橋下河川敷。見ている平次を石積護岸越しに見上げたり、中州側の岸辺におさよを佇ませたり、橋上を爺さまが探しに来たりと、橋まわりをさまざまなアングルで。仙吉の料亭は柳橋にある設定。 ・嘉市におさよの男・伊之吉のことを話す平次、今宮神社門前・一和。 ・伊之吉の仲間が殺されて見つかる船小屋、広沢池北岸か。仙吉がヤクザに金を渡しに来る水辺と林は広沢池北岸。 ・植木職に戻り働く嘉市に苦情を言いに来る上総屋夫婦、今宮神社境内に仕事場あしらい。 *嘉市は下元勉、おさよは佳奈晃子。悪党の上前をはねていた板前は倉石功、博打の借金を取りにくるヤクザは小峰さん。体面を言い立てて嘉市を困らせる上総屋夫婦は原良子と八木隆、爺さまに腹の子の父と仲を裂かれ入水した娘は田中綾で回想に登場。おさよの男はチラ出で馬鹿な仕儀に。 2008/7/7 ■ 銭形平次 第705話「みみずく屋敷の花嫁」1980.2.6フジ/東映47 貧乏な恋人に倦んでいた娘に降って湧く、「実は長者の孫」ばなし。もちろん財産狙いの陰謀が隠れていて、疑惑を押し殺して幸福を掴もうとしていた娘は平次の説教を食らう。 ロケ地 ・お照が恋人とデートおよび儀兵ヱにスカウトされる浅草の観音さま、今宮神社境内。 ・千駄ヶ谷の長者屋敷(通称みみずく屋敷)、中山邸。参道と門を使用。 ・千駄ヶ谷へ向かう平次、聞きこんできた八が合流するのは広沢池東岸。 ・みみずく屋敷のことを聞き込む村の家、民家門と前畑。 ・徳右ヱ門の墓、不明(高台の模様、大きな五輪塔あり)。 *お照は竹田かほり、恋人の大工はなべおさみ。財産狙いの悪党は梅津栄と木村元、長者は野村鬼笑で屋敷に巣食う不気味老婆は小林加奈枝。 2008/7/6 ■ 鬼平犯科帳 「血闘」1989.8.9 女密偵・おまさ成立の話、荒れる「本所の銕」を母親のように叱った少女は、艶っぽい美女となって平蔵の前に現れる。しがらみから引き込みを務めていた彼女は、町で「鬼平」を見かけたことで運命を選び取るのだった。 ロケ地 ・平蔵がおまさを見かける下谷・広徳寺、仁和寺参道石段と茶店。平蔵と酒井は「茶店」で甘酒をやる。平蔵の姿を認めて立ち去るおまさは中門をくぐってゆく。ここは以降ツナギの場として使われる。 ・おまさを引き込みに入れてある札差の用心棒を殺ったあと、亡骸を乗せて船でゆく一味、広沢池東岸付近。 ・おまさと仁三郎のツナギ、広沢池北岸。 ・おまさが平蔵を待つも仁三郎に「内通」が露見し拉致される広徳寺境内の祠裏、仁和寺九所明神脇と祠。おまさが落としていった「針」を追うくだりに観音堂脇石畳ほか一部に竹林(わらびの里か)。連れ込まれる家は広沢池東岸の「料亭跡」、門内外のほか前の小橋もはっきり映る。ここの設定は原作によると南葛飾郡渋江村・西光寺裏の化物屋敷。 ・火盗改へ注進におよぶ彦十が駕籠を走らせる道、大覚寺大沢池堤。暴れ馬に遭うのは五社明神(原作設定は浅草・門跡前通、但し彦十ではなく鶴やの船頭・由松)。 *吉間の仁三郎は磯辺勉、強面浪人は岩尾正隆に唐沢民賢、広徳寺の茶店親爺は北見唯一。 *平蔵が救出に入った時点で嬲られているおまさ、「その女の情夫」の言葉に涙するさまと、きりりと「密偵」の顔になる切り替わりが泣かせる。 2008/7/5 ■ 遠山の金さん2 第26話「幸せにまっしぐら」1979.9.6テレビ朝日/東映 人の弱味に付け込み強請りを繰り返す瓦版屋、脅迫のネタになった「島帰りの父」は体を張り、富商の養女として祝言を控えた娘を守る。 *ロケなしセット撮り。元巾着切りの父は大木実、娘は千野弘美。養親は相馬剛三とたうみあきこ、脅迫者たちは川村真樹、上野山功一に有川正治。 2008/7/4 ■ 銭形平次 第704話「もう一つの過去」1980.1.30フジ/東映47 執拗に姉を恨む、グレた弟の哀話。頭で判っていても癒えぬ傷を幼な子の心につけた悪党を、親分は退治にゆく。 ロケ地 ・料亭・水月へ向かう仙太と仲間たち、中ノ島橋。水月は嵐山公園中州料亭。 ・おちかとデートの万七をカモと襲う仙太たち、不明(神社境内か、殿舎脇に透垣/土手と林/立地は高台で遠景に甍)。 ・島送りになる仙太を見送る姉、大覚寺明智門(伝馬町牢屋敷)。 *棄てられたと姉を恨む仙太は武岡淳一、芸者の姉は香野百合子で恋人の大工は剣持伴紀。姉弟の仲を裂き甘い汁を吸った口入屋は小林勝彦、お話の都合で出てくる盗っ人は福山象三でこっちの立ち回りに福ちゃんチラリ。 2008/7/3 ■ 銭形平次 第703話「想い出の紙風船」1980.1.23フジ/東映72 謎の連続殺人の裏に、大昔の冤罪事件。罪無き双親を八州の身勝手で殺された幼女は、長じてのち真実を知らされ牙をむく。 ロケ地 ・伏見屋寮、不明(料亭ふう、門の脇は細竹編み)。寮を出てきた御高祖頭巾の女が手を洗う川辺、桂川大堰下桂川畔(左岸側)。 ・夜鷹が弥七を押し込めて焼き殺す柳原土手の船小屋、罧原堤下河原にあしらい。 ・お涼の父が八州配下に捕えられた薄原、不明(河原か)。破牢した「父」と逃げる一家、落合トンネル。追い詰められ落ちる崖、保津峡落合落下岩。 ・20年前の小金宿での事件についてお涼に迫る平次、神泉苑法成橋たもと。 ・お涼が井筒屋に迫る向島寮前の汀、広沢池東岸。寮入口の「壁」を派手にあしらい。 *お涼は夏純子、亭主は重久剛一、父は峰蘭太郎。元八州回りだった井筒屋は内藤武敏、元配下の伏見屋と弥七は溝田繁と松山照夫。*反物を投げつけ目隠しして刺殺/小屋に籠めて焼殺の二件、ビジュアルが必殺ふう。 2008/7/2 ■ 銭形平次 第702話「夢を見た風来坊」1980.1.16フジ/東映47 ふらりと現れた叔父さんが壊しかけた縁談だが、富商のほうで妙に乗り気の件は果たして裏あり。皆身の丈のポジションにおさまり、香具師は再び旅に出てゆく。 ロケ地 ・地回りに仁義を切る松五郎、不明(神社境内か)。 ・結城屋への疑いを松五郎に話す平次、大覚寺護摩堂脇。石仏映り込み。 *松五郎は植木等、団子屋の母子は正司歌江と友里千賀子、娘を慕う職人は水上保弘。縁談を持ちかけ団子屋の古井戸を狙う、実は賊の両替商は高野真二、配下の殺し屋浪人に西田良、ラス立ちの手下に福ちゃん。 2008/7/1 ■ 銭形平次 第701話「花の若衆変化」1980.1.9フジ/東映47 父と子を隔てる凶賊をお縄、涙の親子名乗りで締める情話。父の命をタテに脅され盗めを強要される「娘」は若衆姿の美男づくり、彼女の葛藤がドラマを作る。 ロケ地 ・おせんに平次が一座に調べに来たことを告げるおゆき、嵐山公園桂川河川敷(左岸、臨川寺地区の栗石敷き部分・堰堤脇)。 ・おゆきにおせん母子が一座を去った経緯を聞く平次、蓮華寺五智如来像前。 *軽業師のおせんは汀夏子、父の元盗っ人は北見治一、二人を脅す賊の首領は宮口二朗。ラス立ちの手下に福ちゃん入り、平次だけでなく青柳同心にもぶっ叩かれ。 |
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