2009/7/31
■ 銭形平次2 第6話「遠い記憶」1992フジ/東映55
自暴自棄で碌でもない男に貢ぐ暮らし、その男を殺した犯人を命かけて庇う心情、全ては薄幸の女の、追憶の中の幸せに起因していた。謎解きは二段構え、欲望に魅入られた薄汚い魂が焙り出される。
ロケ地
- 酌婦のヒモが殺されて見つかる池之端、大覚寺五社明神。大沢池映り込み。
- 酌婦が万七に自首する市中、大覚寺境内・背景に心経宝塔。
- 町をゆく平次に八五郎が駆け寄り、殺されたヒモが握っていた根付の持ち主が見つかったと話す坂、金戒光明寺永運院下坂。
- 牢内での酌婦の回想、ヒモに金を渡していて「過去の男」である現・山形屋番頭(先代の令嬢と婚約中の後継予定者)とばったり出会った夜のお堂、大覚寺護摩堂。番頭と手代は石仏の方から現れる。ここは以降「邂逅の地」として何度も出てきて、旅立つ二人を見送るラストシーンには、放生池堤が街道筋として効果的に使われる。
2009/7/30
■ 銭形平次2 第5話「二重の鍵」1992フジ/東映55
八五郎が惚れた掛茶屋の娘にはわるいヒモ、凄腕の掏摸のその青年には、世を拗ねお上を恨むに至る、かなしい因果があった。
父親の念晴らしのほかにひょんな気を起こす青年だが、温情ある措置が下される。
ロケ地
- 八五郎が惚れた、掏摸の青年の恋人の掛茶屋、神護寺境内にセット。後生車の真ん前あたりにけっこう凝ったセットが組まれ、大師堂や毘沙門堂が映り込み、石段もきれいに背景を飾る。
2009/7/29
■ 銭形平次2 第4話「消えたロウソク」1992フジ/東映55
富商が蔵で縊死、中から錠がおりていたため自死とされるが、平次は僅かな手掛かりから真実に辿り着く。その蔵は、十五年前の因縁の場所なのだった。
ロケ地
- 山形屋からの帰り、途中で消えていた蝋燭が引っ掛かると考え込む平次、上賀茂神社神事橋。橋たもとに白玉売り(?)が出ていて八五郎が買い食い。
- 千住へ向かう八五郎、嵐山自転車道。
- 聞き込みに行く西新井大師、上御霊神社本殿前。茶所を茶店に仕立て、付近に物売りがゴザを敷いている趣向・そのうちの一人が証言者に。その婆さんが八五郎を案内し事情を語るお絹の墓、不明(山際)。
- 市松とおしまが会う神社、吉田神社竹中稲荷。導入は舞殿越しに参道重ね鳥居、やって来る市松を平次たちが尾行している図。本殿前で二人が話すのを見た平次が、あれは兄妹だと発言。
- 市松の回想、山形屋に勤めていた母が亡骸で帰ってきた船着き、広沢池東岸。
2009/7/28
■ 銭形平次2 第2話「夢の中の殺人」1992フジ/東映55
死体発見現場近くで見つかる、血刀持って夢うつつの青年は被害者と因縁あり。あまりに都合のよい筋立ては、二年前にも描かれていた。
ロケ地
- 女に言い寄っていた金貸しの元手代が殺されて見つかる橋下の河原、流れ橋。左岸側、橋脚が短い部分で万七が「犯人」を見つけ。
- 「犯人」と恋仲の女に事情を聞く平次、神護寺石段下。
- 証拠の傘を持って出た菊村同心が襲われる道、二尊院紅葉の馬場。
■ 銭形平次2 第3話「家元の死」1992フジ/東映55
踊りの名家の跡目争いは血塗れの物騒な展開、しかし骨肉相食むことはなく、姉弟仲良く連獅子を舞うめでたい次第に。
ロケ地
- 松蔭流家元の墓、黒谷墓地(本堂裏手)。後段、平次がおえんと話しながら帰る際には金戒光明寺本堂脇を通る。
- 山王の奉納舞、梅宮大社舞殿。
2009/7/27
■ 遠山の金さん 第42話「殺しを見たのは失明の美女!」1983テレビ朝日/東映55
妹の目を治したい兄は長崎で医学を学び戻るが、五分五分の成功率に手術を躊躇。彼の背を押すのは、犯人を捕らえたい妹の願い。手術室の外で金さん大暴れとか、お白州で包帯取るとか乱暴な次第が繰り広げられる。
ロケ地
- おちさが揉み療治に出向く宗久の隠宅、大覚寺望雲亭。
- 兵馬が目撃したジャンキーの岡場所女が死体で見つかる川端、広沢池東岸。
- 阿片を持ち出した売人が消される川べり、大覚寺有栖川畔(河床から見上げ)。
- おちさの回想、麻薬密売組織に爆薬を投げつけられた、父と野遊びに出た野原、酵素河川敷。
- 手術を躊躇う兵馬を鼓舞する金さん、罧原堰堤下中州流れ込み汀。
*殉職した南町同心の遺児、兄・兵馬は金田賢一、妹のおちさは臼井眞紀。元堺奉行所船手頭だった茶匠・宗久は佐竹明夫、おちさ狙ってた設定。
■ 水戸黄門40
第1話「陰謀暴き、いざ北へ!終わりなき世直しの旅」2009.7.27TBS
水戸藩邸で保護した侍は、訳ありも訳あり。忠実にして剽悍な津軽藩材木方は、老公や市井の人の助けも借りて、藩の宝を掠めとっていた悪党に辿り着く。
ロケ地
- 江戸の藩邸で津軽藩士を保護したあと、西山荘へ戻ってくる山野辺らのくだり、近くの林でトレーニングのお娟は鳥居本か(大岩あり)。山野辺らが騎馬で過ぎる林は別撮りか。
- 江戸へ向かう老公一行、不明(山道、切り通し)。
- 老公一行が「難渋する旅の一座」に行き合わせる街道、酵素ダート。正体を現し襲ってきた一味から逃れ入る小屋、酵素河川敷にあしらい・民家セットが奥にちらり。
- 江戸城イメージ、皇居巽櫓。桂昌院が眺める庭、等持院池泉。
- 老公が綱篠と歓談する藩邸の庭、等持院清漣亭。
- 娘に無体のチンピラをシメる芭蕉と曽良、仁和寺中門。設定は浅草寺、直後に老公が通りかかり、弥七がアレは元伊賀者と告げる。
- ちゃっかり八兵衛と出会う茶店、仁和寺茶店。
- 臥雲坊が芭蕉の前に現れ「老人殺害」を手伝えと迫る寺、仁和寺観音堂。遠景に塔映り込み。
- 老公の危機を曽良が助けたあと、なぜと芭蕉に問う弥七、大覚寺天神島。
- 深田に迫る怪しの虚無僧たち、法輪寺。導入は参道の宝筐印塔、虚無僧が大挙して下りてくるのは参道石段、山門越しに。すぐにセットにスイッチ。
- 事後、津軽へ向かう老公たちが芭蕉を見かけるくだり、芭蕉主従が休む街道沿いの茶店は大覚寺遣水跡にセッティング。
*津軽藩材木方・深田左馬之助は風間トオル、津軽ヒバ横流しに関わる材木商・立花屋は火野正平、彼にとって娘で「お嬢様」なお千代は三津谷葉子、立花屋に汚れ仕事を強要していた作事奉行は若林豪、深田を匿う辰巳芸者は愛華みれ、ダミー会社の看板を掛けていた男は佐川満男、老公馴染みの両替商の女傑な女将は水谷八重子。
松尾芭蕉は堺正章、従者のマッチョな曽良は田宮五郎、彼らと同根の伊賀者・臥雲坊は高知東生。
臥雲坊の手下で福ちゃんちらり、ラス立ちは派手な衣装で←峰蘭さんもご一緒。
2009/7/26
■ 喧嘩まつり 江戸っ子野郎と娘たち 小野登監督作品 1960.7.26第二東映53
大店のお坊ちゃんだった優男は、恋をきっかけに一皮も二皮も剥け渋い兄哥に成長する。笑いあり涙ありの情話に歌と踊りが華を添え、最後は江戸っ子らしく賑やかにお祭りで締め。
不動境内の茶店勤めの娘・お美津のアプローチで始まる淡い恋だが、形を成す前に様々な邪魔が入る。再会はさらなる亀裂を生じさせ、面に傷を食らった宗三郎は、いずこ定めぬ旅鴉に。男を磨いて江戸に戻った彼は、いまや無二の友となった金太と共に、深川に巣食う大きなダニを退治る大仕事に取り掛かるのだった。
ロケ地
- 深川不動境内、清凉寺境内。石畳の両脇に茶店や露店をあしらい、見返りの山門にも少し装飾を施してある。お参りの場面などに本堂も登場。
- 壺を割ったと難癖をつけて若旦那を連れ込み、金太が出て一芝居打って金を貰う町角、梅宮大社神苑(門の内側)。
- 袖を縫って貰ったあと、水辺を歩む若旦那・宗三郎とお美津、大覚寺大沢池堤(南堤上、遠景に五大堂の屋根が映り込む)。池に張り出した形の四阿が拵えてあって、ここで金太らが二人をやっかみ口笛を鳴らし勢いあまって池ボチャ。
- 父・山城屋の差金で足利へ旅にやられる宗三郎、手代をお供にゆく街道、不明。お美津が見送りのシーンは川堤、下に屋根が見える図。お美津が芸者に出る決意をしたのも知らず帰途につくシーンは橋上、欄干の無い低い木橋で河床は砂。
- 言問の重兵衛と事を構え江戸を離れた宗三郎と金太のくだり(鎌倉〜神奈川あたりの設定)、賭場を荒らされたヤクザが追ってきて大立ち回りの海浜は琵琶湖西岸、小川の河口付近を使い、小さな木橋や汀の草原に松林などが登場。また、この前に映る追っ手が渡る橋は不明、欄干のついた高橋で川は湛水域。山城屋に頼まれて若旦那を捜しに来た江戸の岡っ引・紋太から身を隠すシーンは松原沿いの道と橋。
2009/7/25
■ 孤雁一刀流 松村昌治監督作品 1963.5.8東映52
流人の子の、数奇な転変を描くお話。
伊豆大島で、流刑人の子として育った弥五郎。恋人の惨死により運命は一変し、彼に侍への道を開く。
内地で情け深い宮司に掬い上げられ、剣の天性を磨くこととなるが、その才を恐れた老剣客の魔手が伸びる。彼を陥れる道具に使われた女は、島で死んだ恋人に酷似していた。
ロケ地
- 魚をすなどる弥五郎、お昼を持ってくるおたい、身投げの断崖、不明(柱状摂理の岸壁、東尋坊みたいな感じ)。丸太にしがみついて島を抜けるシーンもマジ海。
- 神域で倒れているところを巫女に発見される三嶋大社、下鴨神社二の鳥居前(お薦さん扱いでつまみ出され)。
- 泥棒撃退で大宮司に認められたあと、剣の稽古に励む林は下鴨神社糺の森、馬をやるのは馬場。
- 石舟斎の陰謀で三嶋を出た弥五郎が旅ゆく道、琵琶湖西岸か。
- 自斎の道場、不明(長屋門、セットの可能性あり)。
- 茶店で伊豆から流れ着いた女の噂を聞いた弥五郎が急ぎ乗船する渡し場、琵琶湖か。
- 石舟斎の襲撃で連れの研ぎ師を亡くしたあと三嶋へ帰る弥五郎、渡し舟は淀川か。
- 生きていたおたいが待っていると言われ漁師小屋へ走る弥五郎、小屋周辺はセットで、本物の海のイメージカット挿入。
2009/7/24
■ 銭形平次2 第1話「黒衣の笛」1992フジ/東映55
黒子のなりで夜な夜な商家の屋根に出て笛を吹く「盗っ人」は、それぞれの家に意味深な記号を残してゆく。平次は入られた店のほうに訳ありと推測、因縁を解いた先には、復讐に身を捧げた哀しい魂がすすり泣いていた。
ロケ地
- 巴屋の番頭が血のついた地蔵を捨てに行く墓地、二尊院墓地(集合墓の傍)。
- 湊屋へ出入りの大工が死体で見つかる川端、嵐峡汀。
- お京の回想、親子三人出奔するところを追いつかれ父母は斬られたくだり、落合河口。父の最後の力で押し出された船に幼いお京、保津峡に流れ出たそれを、居合わせた六蔵が手繰り寄せる次第。このときの切り裂かれた女帯、血のついた地蔵、ぶっさき羽織の三点が面当ての記号に。
- 「千両博打」が開帳される湊屋向島寮、中山邸門。もちろん内部はセット撮りだが、千両箱地下へコンベア移送とか面白い趣向が見もの。
2009/7/23
■ 銭形平次 第18話「ギヤマンの謎」1991フジ/東映
大店の娘が次々怪死を遂げる事件は、果たして財産狙い。舎密の勉強までして真相をつかんだ平次は、最後の一人が殺されようとする現場へ。
ロケ地
- 平戸屋の末娘が死体で見つかる目黒不動の滝、琴滝滝壺。
- 末娘の供養のため泰叡山に建てられたお堂、大堰川河川敷か(堂の裏手は竹林主体の林。お堂は後段、次女が中にいる時に爆発炎上)。お堂近く設定で出る苔庭は中山邸の庭か。
- 万七から庇ったあと、長姉と話す平次、仁和寺中門(北望・南望両方のアングルあり)。
- お堂を窺う男を追った平次が囲まれて大立ち回りの市中、大覚寺五社明神。
- お堂へお籠りに行く長姉と次女が言い争う竹林、わらびの里か。
- 長姉が恋人と忍び会う祠、大覚寺天神島。
*トリックは、冒頭出る奇術師の大道芸で黙示される。てっきり悪事に加担と見えた火野正平はただの変人。蘭語で十数えるのがかっこイイ正ちゃん、「een,twee,drie,vier,vijf,zes,zeven,acht,negen,tien!」。
2009/7/22
■ 八百八町夢日記2 第34話「夢之介最大の危機」1992.9.15NTV/東映55
欲に駆られた悪党の嗅覚は凄まじく、お奉行の裏の顔が知られてしまい、北町の獄にいる、たんまり盗み金を貯めこんだ盗っ人の解き放ちを要求され、お奉行危機一髪。突破口は、はじめて温かい情に触れた、賊の情婦が開いてくれる。
ロケ地
- お新を怪しんで三の字と話すお奉行、回想シーンで出る甚左の爺さまはバンクフィルム、ロケ地は落合か。
- 甚左を訪ねるも荒らされ障子に血べっとりだったと報告する三の字、妙心寺放生池端、北側から衡梅院方面を見る図。
- 五郎八と遊びに出た帰り、さらわれてしまうお新、大覚寺五社明神。
- 賊どもの脅迫を受け、奉行や娘に詫びつつ臍を固める五郎八、大覚寺天神島。東側から島の端を岬のように映す。
*五郎八の娘との触れ込みで現れるお新は伊藤美紀、彼女の情夫の凶賊は曽根晴美で、手下に石倉英彦や井上茂など強面揃い、黒幕の旗本は黒部進。賊と通じる南町同心は志茂山高也、北町に捕らわれた賊は原口剛、甚左の爺さまは浜田寅彦。
■ 銭形平次 第17話「二度消えた千両箱」1991フジ/東映55
法外な供養料は、悪党の欲を刺激。金を奪った大胆な経緯を解いてゆく筋立てに、万七にしょっ引かれてしまう気の毒な男女をからめ、彼らの仮祝言でめでたく締める。
ロケ地
- 供養料・三千両が消えた谷中の寺、粟生光明寺。八五郎が万七に経緯を聞くのは石段上部、「本堂」は阿弥陀堂、飯焚きの婆さんが拭き掃除をしているのは渡廊。
- 寺の墓に埋められていた石くれ入りの金箱、二尊院墓地か。
- 供養料を運ぶ途中休んだ茶店の裏手、掃き出し窓から見える水路、不明。
- 頑として吐かぬ春木屋の番頭に、金箱発見を見せつけるくだり、保科同心が連行してゆく橋は中ノ島橋、釣り船を出している平次は中州掘割湛水域。
2009/7/21
■ 八百八町夢日記2 第33話「壺ふり女医者」1992.9.1NTV/東映55
婚期を逸した女医が、とんだ男につかまりかけるが、真に彼女を思っていた男が阻止、夢チームも力を貸す。心に闇を棲まわせた救いようのない悪鬼は、お奉行が始末。
ロケ地
- 伊勢屋の女中が犬千代に斬られる石段、法然院か(上に石塔)。
- 犬千代が住まう回向院裏の屋敷、法然院山門。
- お奉行が水戸家用人に声をかける市中、妙心寺玉鳳院前路地。
- 犬千代を成敗しにやってくるも返り討ちに遭う水戸家用人、大覚寺大沢池北辺水路、天神島。犬さまは釣りの最中。
*女医は友里千賀子、彼女を憎からず思う口入屋は河原崎次郎。犬千代は立川三貴、みだらな母を殺した幼時体験を持ち女を憎悪、嫡子ができて自分を見捨てた父に反発、拗ねて歪んだキャラクター。旗本とトラブルを起こし、お奉行が収めてやった経緯あり。元若様を手にかけようとする用人は溝田繁。犬千代を利用し地位向上をはかる伊賀者は谷口高史ほか、犬さま子飼いのチンピラは中嶋俊一。
■ 銭形平次 第16話「十二人の盗賊」1991フジ/東映55
盗金の分配の段でトラブる「十二支組」、堅気の暮らしを続けるうち、かしらの親爺は金をお上に返そうという気になるが、欲深どもに通じる話ではなかった。
石原の利助の縄張りで事件が起こり、病の父に代わって娘のお品親分が出張るが、いいとこナシなうえ下っ引がヤバかったりして。
ロケ地
- 蛇の刺青を消しに彫師を訪れた男をつけるお品親分、大覚寺勅使門橋〜大沢池堤(八の制止を聞かずお品が仕掛け、男は池に飛び込んで逃れる)。
- 夜、こっそり平次宅を出て店に戻るおさん(かしらの娘)、大覚寺五社明神。鳥居の東側に店を設営、けっこう大掛かり。
- お宝を隠してあった神社、鳥居本八幡宮。石段中ほどにブツが埋まっている設定、立ち回りは広場で。利助立会いのもと掘り返しの段では、御用提灯がずらりと境内を埋めていて圧巻。
2009/7/20
■ 八百八町夢日記2 第32話「夢之助が賭けた男」1992.8.25NTV/東映
大胆にも、はっきりとした殺人者を匿い逃がすお奉行、切腹覚悟なうえ逃がす際自身は撃たれて負傷。一度は「親切な浪人さん」を見捨てて逃げようとする若者だが、捨て身で助けてくれた男のことが頭を去らぬ、夢之介が見込んだとおりの男なのだった。
ロケ地
- 俵屋殺害のくだり、俵屋が出てくる料亭は大覚寺望雲亭。迎えの駕籠は大沢池木戸をくぐり、俵屋に斬りつけた仁吉が共に落ちる堀は有栖川、しばらく有栖川河床を逃げ回ったあと、御殿川へ上がり身を潜める。駕籠屋がお昼を使っていた大工に惨事を伝えるのは大沢池畔。
- 仁吉の恋人に事情を聞く三の字のくだり、お絹が物思いに沈んでいた水辺は広沢池観音島。お絹が語る、仁吉の妹の亡骸が発見されたときの情景、人だかりがしているのは大覚寺大門前、舌を噛んで死んだ妹の死体は御殿川河床。
- 仁吉が撃たれ負傷した夢之介を連れ込む漁師小屋、広沢池西岸湿地にあしらい。
- 仁吉がお絹を呼び出す神社、今宮神社稲荷社。仁吉は稲荷社の中にいて、玉垣の隙間から外のお絹に話しかける。
- 三の字を昏倒させ逃げる仁吉、夢之介から託された印籠も投げ捨ててゆく水辺は広沢池北岸汀。
- 一旦お絹と逃げるも、思い直し船を陸につける仁吉、広沢池東岸。
- 遠島となった仁吉が送られる浜、広沢池東岸に柵と船着きあしらい。三年の遠島となった次第を三の字に話すお奉行、大覚寺大沢池畔に茶店あしらい。
*仁吉は冨家規政、お絹は藤奈津子。仁吉を嵌めて妹をとった悪辣な口入屋・俵屋は西山嘉孝、番頭は森章二、黒幕の普請奉行は遠藤征慈で仁吉の妹はこやつの贄に供され自死。ラス立ち福ちゃん入り、越中守の家来。
*慈悲深い顔を繕っていた俵屋にころっと騙され、ヒステリックに仁吉を追う町衆が、三の字にちょっと事情を説明されただけで百八十度態度を変え仁吉の味方になる、ちょっと漫画チックな展開があり笑える…時間無かったのか。このほか、お奉行撃たれちゃうくだりもアレで、腹撃たれて血ボトなのを芝居とかかすり傷とか。
■ 銭形平次 第15話「涙の殺人者」1991フジ/東映55
誰が得をするのか考えれば、丸わかりの殺し。自訴して出た、犯人たり得ない娘のため、平次は奔走する。身代わり出頭のほか交換殺人も要素にあるが、主軸は家族思いの娘の情話。
ロケ地
- 殺されて駕籠で運ばれ、大川の土手に投棄される松屋、嵐山自転車道。
- 犯行に使われた、盗まれた駕籠が見つかる林、下鴨神社池跡。
2009/7/19
■ 雲霧仁左衛門 江戸編 1987.7.23テレビ朝日/東映
大胆にして華麗な大盗賊・雲霧仁左衛門。アクシデントにも動じず、じっくり時間と手間をかけたお盗めを着実に遂行してゆくさまを、丁寧に描いた掌編。江戸での派手な仕事は、次のターゲットも視野に入れた緻密な計画なのだった。
ロケ地
- 火盗改役宅、相国寺大光明寺。門のほか、雲霧の制裁を受け殺された密偵の検分が石庭で行われ、式台玄関が応対に使われ、雲霧が侵入する際は南塀に取り付き。
- 黒塚のお松が営む茶店(王子稲荷近く設定、雲霧の盗っ人宿のひとつでこのときおかしらが滞在中)、仁和寺茶店(ここへ来る吉五郎が歩む道に金堂映り込み)。
- 富の市が松屋を案内する庵、中山邸門(千代の化けた庵主さまが売春)。
- 松屋が逗留する、親戚筋の蔵前の札差・越後屋、八幡堀堀端。
- 殺された密偵の件で柳原界隈を聞き込み回る火盗、八幡堀堀端。
- 吉五郎とツナギをとるおかしら(二人とも雲水に化け)、相国寺法堂基壇。
- 富の市がツナギ文を御籤に擬して結ぶ神社、今宮神社稲荷社。
- 検問(役人の一人に福ちゃん)がなされる関所、琵琶湖松原。松屋が千代を連れて通り、旗本に化けたおかしらが通り、越後屋から盗んだ金を仕込んだ大八も通過してゆく。
■ 雲霧仁左衛門 名古屋編 1987.7.30テレビ朝日/東映
無事、七化けの千代が松屋の奥方におさまるものの、さすがに用心深い豪商は金蔵のありかを用意に口にしない。ばかりか、呼んであった錠前師が別の盗っ人に取り込まれてしまい、大金の動く日が迫ったとき、雲霧のおかしらは急ぎ働きを決意する。
ロケ地
- 名古屋城イメージ、姫路城天守。
- 大須観音門前の、黒塚のお松が営む茶店(雲霧の盗っ人宿のひとつ)、今宮神社東門前茶屋・一和。たまたまここで休んだ火盗付きの岡っ引がお松を見て引っかかり、あとで思い出して踏み込んでくる。千代がツナギにやってくる段では、大須観音へお参りという態で東門をくぐり石橋を渡り、切り替えて一和に(はばかりを借りる名目で奥へ、内部はセット撮り)。
- 岡っ引がお松と思い出す町角、不明(背後に石段が映るがボヤけ。黒谷か)。
- 雲霧のおかしらが櫓の福右衛門と会う夜の林、糺の森か。
- 火盗の応援部隊がやって来る街道、谷山林道か。
- 吉五郎に首根っこをつかまれおかしらのもとへ連れて行かれる山猫の三次、金戒光明寺三門。お盗めの日にちをずらして吹き込み。
- 火盗の人数が上陸する船着き、広沢池東岸。
- お盗めを終え、千代も連れて船でゆく雲霧、広沢池(船上)。
2009/7/18
■ 遠山の金さん 第41話「俺は見た!料亭”水月”殺人事件」1983テレビ朝日/東映54
女にふられての殺しの罪を、旗本の名を出して逃れようとする男。しかし、目撃者の魚屋を消そうとした段で金さんに阻まれ、旗本には「お奉行」が膝詰談判してナシつけてて、一巻の終わり。
ロケ地
- 水月の女中が殺されて見つかる水辺、大覚寺大沢池畔。
- 魚屋の新吉が逡巡ののち入ってゆく南町奉行所、大覚寺明智門。
- 話を聞くどころか叱りつけられ出てきた新吉に声をかけ、甘言を用いたすえ殺しにかかる兄貴分、大覚寺大沢池畔に塀をあしらい(岸と直角に)。
- 新吉の始末に失敗した兄貴分が殺されて見つかる汀、大覚寺放生池源頭部。
- お奉行が談判にゆく旗本・服部邸、相国寺林光院。
- 新吉の女房をさらい呼び出す悪党ども、指定場所の長命寺鐘楼裏は相国寺鐘楼裏手。
*新吉は津山栄一、女房は岐邑美沙子。言い寄った女になじられかっとなって殺す尾張屋は織本順吉、彼が娘を妾に差し出し取り入っている旗本は川合伸旺(白州には呼ばれず断罪はなし、遠くへ飛ばされたと駕籠舁きの与太話に出る)。 *織本順吉、かっとなってやらかすのは白州でもアリ。桜出し見て頭に血が上り、見聞役の目に砂かけて刀を奪いお奉行に向かってくるという、妙なガッツ。見聞役はあとでお奉行に刀返してもらってて、なんか士道不覚悟くさい。
2009/7/17
■ 八百八町夢日記2 第31話「女泥棒の悪い癖」1992.8.18NTV/東映55
女の説教強盗に興味を持ったお奉行は、捕まえる前にと一芝居打って会いにゆく。その女賊、入った先でとんだものを見てしまい追われる羽目に。そやつらは、御用金一万両強奪の大悪党なのだった。
ロケ地
- 御用金が強奪された中仙道熊谷宿付近、酵素か(山道)。
- 物思うお富に声をかける夢之介、南禅寺三門。幼いお富が捨てられ、盗っ人の親方に拾われた浅草の観音さま、今宮神社楼門(セピア、コマ落とし止め絵)。
- 能役者邸から出た怪しの山岡頭巾を尾行する三の字、大覚寺有栖川畔〜五社明神(ここで誰何され斬りつけられる)。すっ飛んで逃げるのは護摩堂裏手。このことを夢之介に報告する水辺は大沢池畔。
- 慌てて一万両を移送する一味の前に立ちはだかり指弾するお奉行、南禅寺僧堂坂。殺陣は三門に移動してゆく。
- 所払いとなったお富が、八兵衛と伊豆へ湯治に向かう道、大覚寺放生池堤。放生池畔からお奉行と三の字が陰で見送り。
*お富は伊藤美由紀、彼女を構う元岡っ引の爺さま・八兵衛は今福将雄、お富にネタを提供するチンピラは丹古母鬼馬二。能役者は中田博久、手下の強面は阿波地大輔と福本清三、黒幕の旗本は田中浩。
■ 銭形平次 第14話「盗まれた仏像」1991フジ/東映54
工事請負の根回しに使うギフトは、好事家の老中が欲する黄金仏。しかしその仏は、犯行予告が出て厳重警戒中だった平次たちの目の前で、忽然と消えてしまう。
ロケ地
- 京から光阿弥の仏像を運んできた松木屋の番頭が、浪人に言いがかりをつけられる夜道、広沢池東岸並木の東側の生垣。浪人が荷駄をぶちまけて行く水辺は東岸汀。
- お絹が勤める茶店、神護寺毘沙門堂脇にセッティング。ラスト、弟が寄場へ送られるシーンでは石段や大師堂も映り込む。
- お絹と同じ長屋に住む浪人が内緒で働く船宿、船着きは嵐峡。
- お絹の弟が仲間と儲け話をしていて松木屋の用心棒に襲われる筵小屋、大沢池畔か。
■ 鬼平犯科帳スペシャル「雨引の文五郎」2009.7.17CX
良いの悪いの、血気盛んな危ない奴から死にかけの爺つぁんまで、様々な盗っ人たちの哀歓を描く。筋の通った盗賊には敬意を払う鬼平だが、悔いの残る仕儀にも至る。
ロケ地
- 西尾の長兵衛の跡目を継げと迫られる文五郎のくだり、配下一同が集まる中山道追分宿外れの寺、丹波国分寺。山門から本堂を望む図、イメージカット。
- 江戸に残した病の女房のもとへ急ぐ文五郎を襲う彦蔵と手下、大堰川堤。立ち回りは河川敷へスイッチ、文五郎は川に身を投じ逃れる。
- 女房の墓を抱いて嘆く文五郎、普済寺墓地←おしげ立ち会い。
- 女房のおしげに文五郎のことを聞いた男を、わざわざ追いかけて居所をタレ込む権三郎、大覚寺護摩堂脇。
- 塒にしている宿から出た文五郎を尾行する伊佐次、雲水に化けた平蔵にバトンタッチするのは仁和寺鐘楼脇。水場脇で彦蔵たちが出て文五郎が気付き走り出し、観音堂脇、御室桜林脇を駆け抜け、九所明神前で対峙。鬼平は小祠脇の木の陰にいて、盗賊たちの争いを暫時見守り・途中で笠を投げて介入「盗賊改じゃ」←文五郎は東塀を飛び越えて逃走。
- 町で会ったおしげとお茶するおまさ、上御霊神社絵馬堂下に茶店しつらえ。原作設定は北大門町の汁粉屋「翁庵」、軒先のポップに「しる粉 翁庵」の字がちらり。奥に小上りがあるふうには見えない。
- 桶屋の安兵衛宅(原作設定/千住・小塚原)へ転がり込む文五郎、酵素民家セット。文五郎に危機を知らせに来たおしげが、権三郎に見つかり裏切者として斬られるのは「対岸」の竹林。
*エンディングの「秋」に新カットあり、通天橋が新しいアングル。その前に出る紅葉の坂は洗玉澗か。
2009/7/16
■ 八百八町夢日記2 第30話「殿様は盗っ人上り」1992.7.28NTV/東映
笹沢藩の殿様が撃たれ、お奉行が居合わせて看取るが、その顔は三の字と瓜二つ。いやいやながら、ちょっといい気にもなって殿様に化ける三の字だが、案の定奥方には偽物と気付かれてしまう。
ロケ地
- 遠乗りの槇原右京太夫が単騎走る土手、木津堤(チラ見えの立派な屋根は合成か)。撃たれ、落馬したうえ橋から落ちるのは流れ橋。釣りに来ていたお奉行たちが流れてくる右京太夫を見つけるのは木津川の汀。
- 三の字が急遽呼びつけられるお奉行の菩提寺・浅草浄雲寺、法輪寺山門。右京太夫の遺体が安置されていて見せられ。
- 御舎弟が住まう笹沢藩下屋敷、嵐邸中門か。
- 若君の危機を救ったことで奥方に正体がバレてしまう上屋敷の庭、中山邸庭。
*奥方は北原佐和子、お付きの侍女は佐藤恵利、江戸家老は穂高稔。御舎弟は南条弘二、これに通じる用人は堀内正美、悪徳商人は高桐真、スナイパーの猟師は小船秋夫。
■ 銭形平次 第13話「大捕物」1991フジ/東映
継子が懐かず、亭主もよそよそしいと感じる後妻の前に現れた、昔の男。辛い日々を送ってきた女に差した光明はとんだまがい物だったが、トラブルは家族間のわだかまりを氷解させるのだった。
ロケ地
- 泉州屋の後妻・しのの回想、仇討ちにゆくという恋人・兵馬と別れた掛川宿、御室霊場。お堂手前に六地蔵あしらい、雨演出。
- 兵馬と手下が入り込む泉州屋寮、中山邸通用門。出入りに参道も。
- 突然寮を訪ねてきたしのを外に連れ出す兵馬、船を借りる約束を取り付けるのは仁和寺九所明神。戻り道のしのに誰と会ってきたか問う平次、二尊院紅葉の馬場。
2009/7/15
■ 八百八町夢日記2 第29話「見えぬ疫病神」1992.7.21NTV/東映54
三の字が住む長屋でコロリ発生、封鎖→焼き払いの運びに。性急で乱暴な次第の裏には、土地を買い叩こうとする汚い企みが隠されていた。コロリではない病気の女児を、封鎖中の長屋から運び出す手立てが見ものの人情話。
*ロケなしセット撮り、江戸城イメージも書割。
*コロリに罹ったことにされた娘の父の浪人は横光克彦、大家は北見唯一、結局助けてくれる職人夫婦は上野淳と阿部朋子。黒幕の幕閣は川合伸旺、悪徳商人は福山升三、グルの御典医は幸田宗丸(患者の女の子に毒使っててサイテー)。悪党一堂に会す場にいて、お奉行乗り込み時一緒に高笑いの珍しい斬られ役の家来に峰蘭太郎。封鎖された長屋から梯子かけて無理に出ようとした男を大目付配下の鉄砲隊が狙撃、その銃隊の一人に福ちゃん。
*コロリに怖じず三の字に接したことで感謝されるお杉だが、コロリを誤解していたオチつき。
■ 銭形平次 第12話「土蔵の中」1991フジ/東映
御用達の鑑札欲しさで亭主を顧みない女を、芝居仕立てで強引に反省させるプランは、容易く悪党に乗じられてしまう。
*ロケなしセット撮り。
2009/7/14
■ 八百八町夢日記2 第28話「見破られた次郎吉」1992.7.14NTV/東映54
鼠小僧次郎吉が助けた姉弟の話、御典医への推挙も近い青年が、ライバルの陥穽に落ちるが、「夢」チームの奔走で事なきを得る。危ないこともして助けてくれる三の字を、もしやと思うも黙す姉の心情がいじらしい。
ロケ地
- 鼠小僧の墓石を博打のお守りにする話を聞く茶店、真如堂茶所。
- 次郎吉の祥月命日に墓に参りに来るお久、西方寺小谷墓地池端に墓標あしらい。
- 宗吉が拉致される道(小石川養生所から新富町へ向かう途中)、真如堂裏手から金戒光明寺墓地へ通じる道(石橋を渡って「中」へ連れ込まれ)。
- 錠前師・卯之吉一家に関する三の字の回想、金が無く娘の目を治してやれないと嘆く父に仕掛け錠作りの話を持ってくる男、広沢池観音島。次郎吉が金を与えたあと、弟に手を引かれ長崎へ発つお久、広沢池東岸(見届けた次郎吉が錠前を水に投棄)。
- お久の話を聞き、会わせてと願う三の字、真如堂万霊院前(蔵も映り込み)。
- お久の弟を助け出すも、金の出所を聞かされて自棄の件を夢之介に報告する三の字、真如堂境内・墓地際。
- どちらの正体もバレてると笑う、お久を見送った三の字と夢之介、真如堂本堂前。カメラパンして塔や水場も映り込む。
*お久は芦川よしみ、父と次郎吉の話を立ち聞き声を、顔を触らせてもらって形を覚えている設定。父は中野誠也、弟は西川忠志。弟のライバルの父の薬種問屋は高城淳一、グルの元若年寄は仙波和之、彼らにネタを振るも始末されてしまう同心は田中弘史。
■ 銭形平次 第11話「水底の鐘」1991フジ/東映
夜毎訪れる奇妙な夢は、悲惨な過去の、きれぎれの記憶。お店乗っ取りを企む悪党の囁きから、過去を確かめずに居られなくなる娘を、平次が真実を暴いて助けてやる。
ロケ地
- 甦る記憶に衝き動かされたおしのが無茶苦茶に撞く穀町の鐘撞堂、清凉寺鐘楼。
- 墓あばきが出たり、娘のおしのが死因を確かめようとしてあばきかける結城屋の墓、西方寺小谷墓地。池を挟んで東西両方のアングルが出る。
- 結城屋が死んだ根岸の寮、中山邸。門や参道のほか、無畏庵前の庭など映る。庭からすぐ見える位置の鐘撞堂は、沢ノ池堰堤上にあしらい。下から見上げのアングルも。
- おしのが父の名を呼び佇む水辺、罧原堤下河原か。
2009/7/13
■ 忍法かげろう斬り 第26話「鷹はまた飛ぶ!」1972関テレ/東映
信綱に降りかかるとんだスキャンダルの背後には大掛かりな企み、十年前の確執がからんでいた。「お節介」で伊豆のピンチを救う鷹、彼にも「薊」ゆかりの怨恨がまとわりつく。
ロケ地
- 春日局が信綱を呼び出す際の江戸城イメージ、二条城外濠。東南隅櫓をナメて東大手門を望む図。
- 松平伊豆守邸、大覚寺大門。塀越しに宸殿大屋根を見る図も。
- 春日局の葬儀のあと、伊豆のスキャンダルについて話す百舌鳥と鷹、大覚寺護摩堂、石仏。
- 讒訴あり、幕閣に質される信綱のくだり、江戸城イメージに二条城内濠、二の丸御殿書院縁先。
- 駿河大納言ゆかりの者どもが密かに集まる屋敷、不明(緑に埋もれた屋根、イメージ)。
- 与之吉の話から小夜の正体に気付いた鷹が高崎へ馬を走らせる道、不明(道端にみっしり枝垂柳)。
- 松平邸を出てきた小夜ほ呼び止め質す鷹、大覚寺参道。
- 江戸を去る鷹と百舌鳥がゆく野道、不明(丘陵地、饗庭か)。
*春日局は北城真記子、薊の兄の風魔左源太は佐藤京一、高崎から呉服行商に来ている与之吉(百舌鳥が働く茶店の常連)は小林勝彦、忠長の近習頭だった伊豆の家来は浜田晃、駿河大納言の忘れ形見だった春日局侍女の小夜は加賀まりこ。
■ 八百八町夢日記2 第27話「北町恋ごよみ」1992.7.7NTV/東映54
大店の沽券を汚い手で掠めとる悪党ども、手先となって男を手玉に取る美しい後家には、人に言えぬ事情があった。観音寺与力の老いらくの恋がからむ、しんみり話。
ロケ地
- 互いの連れ合いの墓に詣で挨拶を交わす観音寺としの、二尊院墓地。帰り道の境内は粟生光明寺石段上部、二人の背景に本堂大屋根が来る。
- めかしこんだ観音寺がくぐる光明寺山門、粟生光明寺山門(看板そのまま)。つけてきた八田が門に寄って見ている。石段をのぼると踊り場に茶店がしつらえてあって、しのが待っている(このあと食事してデートの運び)。
- 丸子屋から出てきた源次をつける三の字、大覚寺天神島朱橋〜石仏(裏に源次が隠れ三の字をやり過ごし)〜五社明神裏手〜セットのしの宅にスイッチ(中から観音寺の唸る「江口」が漏れ聞こえる趣向)。
- 観音寺に、しのは怪しいのであきらめるよう忠告する五郎八、上賀茂神社ならの小川畔(導入は右岸側から遠景、奈良社の鳥居が鮮やかに映り込む。二人の立ち位置は神事橋下手、橋たもとに露店があしらわれている)。
- 息子の小太郎と墓参のしの、二尊院墓地。粟生光明寺山門で編笠着たお奉行とすれ違い、この後お奉行は粟生光明寺本堂縁先で和尚にしの母子の身の上を聞く。寮へ帰る小太郎としのが別れる坂、大覚寺大沢池堤(小太郎は堤をおりてゆく)。
- 新たな的から早く沽券を取れと急かされて帰るしのの前に立つ夢之介(しのも同席の料亭で「扇」見せつけたあと)、吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居下(夜)。
- 鬼塚邸、相国寺大光明寺。導入は表札かかった門、復職の見込みを語りガハハの庭先は方丈前石庭、お奉行が乗り込んでくるのは中仕切門から、南通用門の向こうから高張提灯が突き出される。
- 事後、息子とともに長崎に発つしの(所払い)を見送る観音寺、大覚寺放生池堤。隠れて見守るお奉行たちは放生池畔に、帰り道三の字と五郎八がお祈りの祠は天神島祠。
*しのは麻丘めぐみ、彼女を脅して道具に使う丸子屋は工藤堅太良で乾分の源次は岡部征純、黒幕の元火盗改は外山高士。光明寺住職は徳田興人。
■ 銭形平次 第10話「右の腕」1991フジ/東映
殺し屋と思しき男が捜査線上に浮かぶが、利き腕を損じている上に女房持ち、どうにも物騒な人物に見えず。しかし平次が最初に抱いた疑問は当たっており、新たな死体ができあがる。
ロケ地
- 女泣かせの遊び人が殺される夜の神社、女の子をからかって通るのは吉田神社竹中稲荷参道重ね鳥居下、殺し屋にやられる石段は三高碑へ通じる石段。
- 同じ手口の殺しで万七たちが鰻職人・卯吉を調べた際、怪しい動きを見せたルート、大覚寺放生池堤〜五社明神本殿裏手塀際〜五社明神舞殿(扉をつけて絵馬をぶら下げ、絵馬堂に仕立て)。万七は絵馬堂内部を調べるが、誰もおらず何も見つからず。
- お面を売る卯吉を見張る万七、今宮神社高倉下。平次が呼ばれて出張り、子を肩に乗せるのを見て不審を抱く。
- 露店が風で倒れても右腕を使わない卯吉を見ていた平次、今宮神社高倉脇坂下。お面を拾ってくれた子らは坂を駆け上ってゆく。
- 八が目を離した土砂降りの夜、加賀屋の若旦那に仕掛ける卯吉のくだり、大覚寺五社明神舞殿の「絵馬堂」へ入り、その足で遂行(殺しの現場はセット撮り、水を流して照らした道でぷっすり。蹴り倒して盆の窪にぶっとい得物を刺すところは「秀」そっくり)。この被害者の検分は大覚寺天神島、北辺水路際。
- 卯吉が加賀屋の大旦那を狙うお祭りの神社、松尾大社本殿前。神輿に阻まれ大旦那に近づけない平次は舞殿にのぼり銭を投げ、卯吉の手を止め第二波でお面を割る。逃げた卯吉を仕留めるのは摂社前、遠景でお祭りが進行中。
- 神社を出てきた平次に「自首」する、卯吉の女房の姉、松尾大社楼門。
2009/7/12
■ 魔の紅蜥蜴 深田金之助監督作品 1957.7.23東映
政権中枢に巣食う巨悪を、大岡越前守以来と評判の名奉行と、彼そっくりの容貌をしたやんちゃな浪人がタッグを組んでやっつける、痛快なお話。ヒーロー二人は市川御大が二役で演じ、互いの性格にボケ・ツッコミを入れて大笑い。美女はいろんな立場のが出まくり、悪党の手下には青龍刀を振り回す清国人などいて怪しさ満点、そも腐敗田沼を操る謎の白い爺がトンデモ設定なのだった。
ロケ地
- 江戸城イメージ、不明。書割と思われるが、郭や櫓など凝っている。
- 田沼意次と伊賀之亮が将軍取り込みの画策を話し合う屋形船が浮かぶ川、および弓さんと意を通じる三人組が田沼政治批判のちゃかぽこ音頭を唸る猪牙船が殺到する銅銭会から逃れ上陸の汀、不明。前者は広い水面で湛水域、後者は礫河原で、汀に木杭林立。桂川か。
- 新しいお部屋様が初登城の際狙われてピンチのくだり、城門は東映城か。
- 甲斐守の真意を確かめるといきり立つ田沼、その屋敷から騎馬の武士が出てゆく門は京都御所管理事務所東門(塀に海鼠壁のパネルあしらい)。
- 次期将軍に田沼の孫をとの野望潰えたあと、正体を現した伊賀之亮と弓さんが大立ち回りの江戸城内、基本的に殺陣はセット撮りで、敗れた伊賀之亮が濠ドボンの情景は二条城の濠と石垣を遠景で・ロケでの人物はほぼシルエット。
2009/7/11
■ 遠山の金さん
第40話「投げ縄おけい 私の過去をあばかないで!」1983テレビ朝日/東映
過去のある女は幸せを諦めかけるが、相手の男は真実を知っても怯まない。はじめから全てを知っていて手厚いケアをした金さんを、恋人たちは陰で拝んで江戸を去ってゆく。
ロケ地
- 勤め先で昔の仲間の死体を見て飛び出したおけいに、過去を清算せよと促す金さん、下鴨神社泉川畔。
- ひそかに昔仲間の寺男を訪ねるおけい、神光院本堂前の橋を庵のほうへ渡ってくる。爺さまの住まいは切り替えてセットで別撮り。後段、爺さまが吊られて見つかるのは本堂脇で、中興堂や蔵がちらり・導入が面白いアングル。
- 江戸を離れるおけいと新次、下鴨神社参道。
*おけいは永島暎子、幼くして殺し屋に仕立てられ、捕まって遠島ののちみごと更正という設定。しかし危機にはかねて用意の得物を出し切り抜ける場面があり、投げ縄の端つかんでキメるところはかっこイイ。恋人の板前は真夏竜、彼の雇い主でなかなか理解のある親爺は北見唯一、おけいが仲間のうちたった一人消息を知っていた寺男の爺さまは河合絃司。保身のため昔の手下を消してゆくおかしらは深江章喜、今の手下は黒部進。単に自堕落な女と見えて実は悪党の妾な旅籠の女将は三島ゆり子。
2009/7/10
■ 忍法かげろう斬り 第25話「旗本奴と素浪人」1972関テレ/東映
増え続ける浪人と、威張りくさる旗本衆との対立。剣を捨て有徳の医師として市井に暮らす浪人にも、火の粉が降りかかる。
ロケ地
- 江戸城イメージ、姫路城天守。
- 帯刀禁止令をよいことに大道芸の娘に無体をはたらく旗本たち、大覚寺天神島。
- 鷹に突っかかってゆき転倒、己の胸を刺してしまった若い旗本を和田倉医師のもとへ運ぶ道、大覚寺放生池堤。後段でも和田倉の診療所近くとして登場、草深く、背景に今は無い方形のお堂がはっきり見える(覚勝院か)。
*和田倉先生は丹波哲郎、旗本が結成する六方組のヘッドは深江章喜。
■ 八百八町夢日記2 第26話「俺は天下の大悪党」1992.6.23NTV/東映54
悪党の動向を読んだお奉行は、仲間に引き込まれそうな男の家に弟子入りと称し潜入。立派に更正した元義賊を守ってやるばかりか、父の前科を何も知らされていない娘にはちゃんと内緒にしてやるのだった。
ロケ地
- 綱使いの千次が誘いを断って殺される水辺、広沢池東岸(水少なし、夕景演出)。
- 弓道場に聞き込みの帰り、三の字に矢が射掛けられる林、鳥居本八幡宮広場。
- 闖入者の夢之介に反発し家を飛び出したお美乃が佇む水辺、大覚寺大沢池畔(木戸の傍)。話しかけた夢之介から逃げ、賊の手下にさらわれるのは石仏前・護摩堂脇。
- 賊が仁吉を呼び出す駒繋ぎの池、広沢池西岸湿地(養魚場)。
- 火盗与力が三の字を狙う夜の橋、中ノ島橋(ドボンと見せかけ橋桁にしがみつき、敵が去ったあとすぐ上がってくる。何を投げ込んだかは不明)。
- お美乃を乗せて去った屋形船を求め船を出す三の字、嵐峡。監禁場所は神光院中興堂(役者は出ず、中に灯ともして前景に藪など演出)。
*仁吉は三ツ木清隆、お美乃は塙紀子。黒幕の火盗与力は小林勝彦、賊のかしらは市川好郎でスカウトの手下は赤城太郎。
*タイトルは、お美乃に前科を告白するという仁吉を制したお奉行の台詞「俺は悪党のままで」。
■ 銭形平次 第9話「蛇の目傘の女」1991フジ/東映54
亡くなったはずの女が現れ、居座る異常事態。平気を装いしらを切り続ける男だが、平次の妙手が功を奏し、真実を語らせることに。
ロケ地
- 駿州・岩淵へ派遣された八五郎がゆく街道、嵐山自転車道。
- 縁日にやってきた駿河屋「夫婦」を万七たちが見かける神社、上御霊神社。万七たちは境内石畳、お参りのあと御籤を結んだ場所を問われる「お栄」は本殿前。
- 事後、夫婦でお参りの平次たちが南京玉すだれの芸を見る神社、上御霊神社楼門。二人は門をくぐって境内へ。
★北大路版銭形平次のキャストについて再三誤った記述を載せていて、ご覧頂いている方から指摘を受け、その都度間違った部分を削っておりましたが、役名を出してくれないこうした作品では、極度の芸能オンチのわたくしには無理と判断し、この作品のキャストに関して書いた部分は全て削除致しました。まとめたものを上梓する際には、映像にあるもののみベタで記そうと思っています。
2009/7/9
■ 忍法かげろう斬り 第24話「忍者狩り始末」1972関テレ/東映
泰平の世に不要となった忍者を始末にかかる若年寄、相戦わせて消滅という計画だったが、服部半蔵は指令の裏を読んでいて逃げ延び、一年をまって再起をはかる。はじめ半蔵を為政者のイヌと見ていた鷹だが、真意を知るやただちに協力、難敵を引き受けてやるのだった。
ロケ地
- 伊賀甲賀根来の各頭領が若年寄・朽木遠江守邸に呼ばれるくだり、服部半蔵がゆく夜道は広隆寺東塀際。
- 惨劇から一年、犠牲者をひそかに供養する半蔵に鷹が突っかかってくるくだり、下鴨神社。虚無僧の半蔵が供養に来る林の導入に映る、里の子らが遊ぶ川は泉川、半蔵が供養の石を置くうろの開いた大木は糺の森・馬場脇。鷹とやりあうのは池跡。ここは後段でも登場、鷹たちに加え根来甲賀の生き残りが半蔵に詰め寄るシーンもある。
- 伊賀者たちが隠れ住む里、酵素河川敷。帰ってきた半蔵が小川で手を洗う。煮炊きの煙あがる家は「上流側」にあしらい、遠くからズームしてゆく絵もある。
- 鷹の隠れ家へ根来頭領の娘・縫がやってくるシーン、川藤か(萱葺民家と庭先)。
*服部半蔵は天知茂、信楽小平太は倉丘伸太郎、縫は高野ひろみ。朽木遠江守は山岡徹也、彼を操っていた風魔な目付役は天津敏。
■ 八百八町夢日記2 第25話「悪女の秘めごと」1992.6.16NTV/東映54
藩財政を救うため犠牲になった姫は、家に戻されるも心壊れ乱行を重ね、しまいには屋敷に逃げ込んできた賊と深間に。捕われた彼を奪還すべく、姫は北町同心に近づき色仕掛けで情報を取るまでするが、それ以上の悪行は奉行も父藩主も捨て置かないのだった。
ロケ地
- 釣り帰りの五郎八が三沢同心と浜路のデートを目撃する不忍池、大覚寺放生池堤。
- 旅姿で板橋宿へ向かう丹兵衛の手下たち、酵素ダートか。
- 三の字に手下の動向を聞き馬で急行する夢之介、嵐山自転車道。
- 岩松藩上屋敷、西本願寺大玄関門(イメージ)。お奉行が藩主と会う庭(着流し姿で勝手に入り込み)、中山邸無畏庵前苔庭。
*姫様は蜷川有紀、父藩主は小笠原良知、姫付きの家士は谷口高史、姫にベタ惚れの賊のかしら・丹兵衛は浜田晃。姫が色仕掛けで護送ルートを聞き出す同心は山内としお、妻女は日下由美。
■ 銭形平次 第8話「証言の秘密」1991フジ/東映54
冤罪で捕われ、裁きも受けぬまま獄死した恋人の仇討ちは、奉行所への面当て。擦り切れかけていた恨みを、ゴロツキに呼び覚まされてしまう女哀れ。
ロケ地
- 金貸し殺しで捕縛された男の疑いが晴れて釈放の後、その男が金貸し宅に事件当時出入りと聞き込んできた八五郎が平次に注進に走る市中、今宮神社合祀摂社前。
- 小伝馬町牢屋敷、大覚寺明智門。
- 殺されて見つかる、男の無実を証言した蕎麦屋、大覚寺五社明神裏手。
2009/7/8
■ 忍法かげろう斬り 第23話「復讐の女豹」1972関テレ/東映
父を陥れられ家は離散、残された娘は夜叉と化し、荒っぽく復讐を遂行してゆく。宿意に理解を示す鷹だが、もはや手は届かない。
ロケ地
- 琴がさらわれる市中、相国寺境内路地、宗丹稲荷前。
- 狂女の琴を拾う大井村、琵琶湖西岸松原。
- 勘定奉行・児島内膳邸へ赴き、娘が行方不明になっていないか用人に問う鷹、相国寺林光院式台玄関。
- 琴が連れ込まれた家の焼け跡、不明(林間?)。家の持ち主に話を聞く鷹を見ていた男たちがつけてくる道、不明(参道か、燈籠続く地道)。
- 槇の船宿前の堀、不明(橋脚が照らされて光る)。
- 槇の父・切手米手形改役だった脇坂の墓、黒谷墓地。塔が映り込む。その後墓参にやってきた弥七に忠告するのは塔下の石段。
- 海辺に佇む槇に弥七の死を告げる鷹、琵琶湖西岸砂浜。弥七の代わりに大目付邸から盗ってきた三日月正宗は、海に投棄される。
*復讐鬼・槇は水野久美、元脇坂の家臣で槇に尽くす弥七(表稼業は板前)は待田京介。脇坂を讒訴したうえ槇を陵辱した勘定奉行は遠藤辰雄、けだものシーンあり。娘の琴は佐藤友美。琴が連れ込まれた家の持ち主で、槇に貸して燃やされてお冠の爺さまは汐路章。
■ 八百八町夢日記2 第24話「密造酒を追え!」1992.6.9NTV/東映
飢饉で酒造りが制限されるなか、これ幸いと闇酒で大儲けを企む悪党ども。代官に騙された酒造家が根絶やしにされかかるが、斬られて逃げ込んだ店は深川のえんまだった。
ロケ地
- 酒井村へ赴く三の字、不明(田畔の道)。升屋、不明(民家、庭に形の良い大きな木)。役人が三の字と逃げた升屋の嫁を追ってくる道、不明(水戸黄門32・第12話で出た紅殻の塀と同じ)。
- 伊勢屋が升屋の後釜の酒造家と会う屋敷、不明(五本線の塀に唐門、右手に竹林の小丘のアレ)。
- 嫁のしのが義父の墓に参りにゆく深川墓地、不明(実際の墓地に演出か。演出かもの六地蔵の裏手に竹林、傾斜あり…普済寺の墓地に似る)。
*升屋の若夫婦は中西良太と加藤由美、升屋は佐々山洋一。地方の酒造家に酒を作らせ暴利をむさぼる伊勢屋は前田昌明、黒幕の寺社奉行は中田浩二、升屋を騙した代官は松本朝生。ラス立ち福ちゃん入り・寺社奉行の家来で逃げない系。
■ 銭形平次 第7話「呪いのわら人形」1991フジ/東映54
両替商の主に、過去の悪行を想起させる記号が次々と突きつけられる。観念して詫びる姿に「被害者の遺児」は寛容を示し、「当時の捜査関係者」には別の悪を撃つつとめが課される運びに。
ロケ地
- 佐野屋の主を呪詛する藁人形が鳥居に打ち付けられる神社、鳥居本八幡宮。
- 保科と菊村が平次を呼び出し、佐野屋先代変死事件で捕まった長男の無罪を主張した吟味方与力が嵌められたことを告げる市中、神護寺石段下。
- 佐野屋に新しく雇われた用心棒二人が斬り合い、「秋山」の首無し死体が発見される市中、神護寺和気公廟所前。導入は御廟を後方上からナメた大胆なアングル。
2009/7/7
■ 忍法かげろう斬り 第22話「風魔の佳人」1972関テレ/東映
老醜を晒したくない剣客の思いと、任務と情の狭間で苦しむくノ一の思いが交錯する。死に場所を得て流されてゆく剣士は、女忍者の命数も持ち去っていた。
ロケ地
- 大磯へ三里の街道をゆく市女笠の薊、不明(竹林際の坂道)。根来忍者のかしら・しぶきと会う屋敷、不明(眼下に萱葺き屋根を見る図、10話で出たものと同じ)。
- 柳生十兵衛が立ち寄る箱根の神社、鳥居本八幡宮。舞殿で瞑想、本殿前で型を使う。
- 十兵衛と鷹が出会う茶店、北嵯峨農地・竹林際にあしらい。
- 小野派一刀流の剣士たちが十兵衛を囲む野原、酵素河川敷。
- 薊が山の娘に作って十兵衛に近づくくだり、父に似ていると寄ってゆく道は北嵯峨農地・棚田、田畔。畔に薊が芝居で参る塚をあしらい。
- 根来くノ一が十兵衛を襲う温泉、海辺イメージに出る浜は琵琶湖か。
- 「足を痛めた」薊を拾う十兵衛、不明(山道)。根来のしぶきが母親役で待っている小屋、酵素か。釣りに出る十兵衛と薊、保津峡落合。毒の茶を飲んだ十兵衛が小屋からよろばい出て川へ出る道、保津峡落合桟道・ここから遺骸を流す。
- リンチを受けている鳥追い(中はくノ一)を助ける鷹、鳥居本八幡宮入口か。
- 鷹の前に現れ勝負を挑む薊、不明(山道)。
- しぶきたちに捕まり火あぶりにされかける鷹、酵素河川敷。
- 薊を葬った塚、不明(北嵯峨の丘か)。
*しぶきは大塚道子、薊を呼び寄せ雇う。しぶきに「依頼」の坂崎出羽守の孫は三島史郎。柳生十兵衛は近衛十四郎、鷹とは信綱を通じての知り合い設定。
■ 八百八町夢日記2 第23話「命かけての恋で候」1992.5.26NTV/東映54
御用金を盗ったうえ船を爆破してゆく海賊、その船を宰領していた次席家老の倅は、父の仇を討つべく奔走。江戸遊学中の彼には身分違いの情婦がおり、頭に血がのぼった女は珍妙な行動も仕出かしてしまうのだった。
ロケ地
- 佐垣が焼け焦げた弁天丸の船板を見つける下総・袖ヶ浦の浜、琵琶湖岸。
*高輪の矢場女将・おぎんは神保美喜、彼女の男の竜堂家の侍は並木史朗。裏で海賊をはたらく回送業の因州屋は幸田宗丸、グルの船手頭は黒部進。
*おぎんがえんまに乗り込み気炎を吐いたのは、榊夢之介と佐垣梅之助を取り違えたため←すぐ頭に血がのぼる性格という設定。
*お奉行のはからいで、おぎんは八田の父がよそで作った子として武家の嫁に。
■ 銭形平次 第6話「おとぎ話の殺人」1991フジ/東映
執拗に狙われる金貸しは三度目で遂に頓死、お静の指摘通り猿蟹合戦の筋を辿る。しかしそれは、下手人をでっち上げるための、真犯人の仕込みなのだった。
ロケ地
- 茶の湯の炉がドカンの綱田屋の現場を見に行く平次、本郷春木町の綱田屋は中山邸通用門。後段、主の喉を槍が掠めた事件では庭も登場。
- 綱田屋の娘を助けた五加浪人の回想シーン、大覚寺天神島北辺水路端(後で、綱田屋へ入り込むための仕込み芝居だったと知れる)。
- 恋人と会い、父が仲を許してくれないと泣く綱田屋の娘、神護寺石段下。平次たちが五大堂の陰から見ている。
- 江戸を離れる五加浪人を見送る綱田屋の娘と許婚者、大覚寺放生池堤。
2009/7/6
■ 忍法かげろう斬り 第21話「人肌愛憎剣」1972関テレ/東映
心ならずも友に託した恋しい女を、妓楼に見る男。女の父を陥れた、憎き友に向かってゆく男だが、彼の体は病に侵されていた。鷹の大サービスお節介が入る。
ロケ地
- 美奈に別れを告げる多三郎(回想シーン)、広沢池観音島。
- 丹沢・荻野山中(小田原藩の支藩設置)、伐採イメージ不明。役人に追われ逃げる男二人(スパイ)、谷山林道か。その一人が力尽き死んでいるのを通りかかった鷹が見つける竹林、不明(男の元結に紙片/道に相当の起伏あり)。
- 多三郎に身の上を聞く谷川、保津峡(鷹は釣糸を垂れていて、土左衛門を引っ掛け/また元結に紙片)。
- 現場見回りの京ノ介、「材木置場」か(建物等は映らず)。京ノ介の前に現れ、美奈とのその後を質す多三郎、林は酵素か。
- 多三郎をたばかり連れ込む荻野山中陣屋、芦浦観音寺門。
- 多三郎を秘儀で仮死状態にして牢から救い出すくだり、早桶が埋められる山中は不明、美奈を連れてきて手当てさせる(タイトルの「人肌」)小屋は酵素河川敷にあしらい(内部はセット撮り)。
- 京ノ介を討ちに行った多三郎を救うべく馬を走らせる鷹、北嵯峨農地・竹林際。
- 事後、どうせ長くないと呟く多三郎を叱咤する鷹、保津峡落合河口。やって来た美奈は河口に渡された一本橋の上、多三郎が駆け寄る。
- 当地を去る鷹がゆく山道、谷山林道か。
*小身ゆえ身を引き脱藩した念流の達人・多三郎は田村高廣、病で思うに任せぬ体を引きずっての殺陣が壮絶。美奈は八木孝子、彼女の父を陥れ今も材の横流しでウハハなお偉方・京ノ介は大木実、グルの悪徳商人は原健策(鷹に助けられ、喜んで荻野山中に招き墓穴掘る)。多三郎が雇われていた賊・稲妻党メンバーに福ちゃん、クレジットは「福本清二」…。男衆とか家来とかで川谷拓三ちらり。ところで、この回から鷹は渡瀬恒彦なのだが、あまりにも似ているので違和感なし。というか見終わった後で気付いた。
■ 八百八町夢日記2 第22話「翔べ!見習い同心」1992.4.21NTV/東映54
殉職した父の後を継いだ見習いは、学問の道が断たれたと不平タラタラ。しかし八田の手荒い指導を受け、父を亡くした娘の嘆きを見て、お役目に邁進してゆく。
ロケ地
- 勘定奉行が札差と良からぬ相談をするお寺、神護寺鐘楼。
- 勘定奉行・牧野但馬守邸、大覚寺勅使門(イメージ)。
- 贋金作りに引っ張り込まれた元金座小判師が死体で見つかる河原、罧原堤下汀。
*見習いの生意気青年は鼓太郎、父は田端猛雄。勘定奉行は田中浩、悪徳札差は川辺久造、元小判師は多賀勝で娘は林美里。
■ 銭形平次 第5話「二匹の牝狐」1991フジ/東映54
大店の主が変死、その途端嫌な話出まくり、本人まで仏の顔に裏あり。利害関係から殺った奴は丸わかり、謎を埋めてゆく作り。出来心を深く反省する青年には、親分の甘やかしぎみお情けが。
2009/7/5
■ 濡れ燕 くれない権八 内出好吉監督作品 1958.10.14東映
やむなき仕儀で人を斬った剣士、父を斬った男の顔も知らず仇討ちの旅に出る娘、二人は互いを誰と知らず出会い、恋に落ちる。逃げて追って、愛憎の旅は江戸まで続き、良き氏神のはからいを得ることに。
ロケ地
- 旅に出た比呂恵たちが姫路城下を見返る峠、不明(山道に書割合成)。稲田兄弟と離れ水を汲みに行った比呂恵を蛇から助ける権八、清滝河原か。
- 真葛ヶ原・浄明院から逃げた権八を追って旅行く途中で足を痛める比呂恵、琵琶湖東岸(長大な砂浜に松原が控え、沖には多景島の影)。
- 花川戸の長兵衛と権八が出会う六郷の渡し(金無くて裸になって渡ろうとしていたのに助け舟)、不明(流れは瀞、堤には植えだしたばかりな感じの松並木、堤はさほど高く見えない。この川は他作品でも見たことが)。
2009/7/4
■ 銭形平次 第4話「まんじ鍵」1991フジ/東映
親の因果が子に報い、を地でゆく話。仲を裂かれた恋人たちは心中をはかるが、男のほうは奇妙な経緯で助けられ生き残る。悪縁はからみついて離れず、助かった命もじきに儚く消えるが、平次の目にとまったことで悪は一掃される。
ロケ地
- 越後屋の若旦那が寝巻きのまま彷徨い出て殺される川端、流れ橋たもと河原。橋下の川中で漁師が鰻の仕掛けをいじっていて、悲鳴を聞く。
- 若旦那の土左衛門が上がる岸、嵐山公園掘割・中州側(料亭裏手)岸。平次を待つ八五郎は中ノ島橋上、桁下から検分の行われている「岸」を覗かせ、ズームしてゆく趣向。
- 平次の憶測の段の、若旦那とお袖の心中、ドボンの橋は渡月小橋(欄干の形と橋桁と水面の距離から推測。また、二人が腕にしごきを縛っているシーンは別撮りと思われる)。
- お袖の土左衛門を発見した船頭に船を出させて話を聞くくだり、お袖が引っかかっていた木杭は桂川大堰。心中態だったことと、飛び込んだ橋は中ノ島橋との推測を聞く。
- 船頭の言った「中ノ島橋」へやって来る平次、中ノ島橋。八五郎が、越後屋若旦那の死体がこの上手で上がった橋だと発言。
- 「流れ橋」へやって来る平次、流れ橋たもとの河原。地図を描いて不審点を整理。ここで、川辺で釣りをしている浪人に目をとめ話を聞く。ここは後段、鰻とりの老爺に話を聞く場面のほか、金を出しに来た「一味」と大立ち回りがある。
- 事後、姉と若旦那の墓に参る「更正した」お秀、二尊院墓地。同じく墓参に来た平次夫婦の帰り道は紅葉の馬場。
*今回出てくる川は、全て一本の川の上と下という設定。流れ橋が一番上手、中ノ島橋の下手に桂川大堰でいちばん下手という趣向。渡月小橋は中ノ島橋として使われている。…流れ橋とか中ノ島橋とか劇中で呼んでいるが、後者はともかく流れ橋が江戸のどこに当たるかは不明。
■ 遠山の金さん 第39話「女賞金稼ぎ!鬼薊のおりん」1983テレビ朝日/東映
タイトル通りの姐御が登場、江戸へ入った百両首を狙って奔走。彼女の身の上を聞いた金さんは、哀れさにホロリ。その涙を見たおりんは足を洗うと決心、ずっと傍にいてくれた男に応えるのだった。
ロケ地
- おりんがむささびの常吉を斬る街道筋、酵素河川敷〜降り口の坂。設定は甲斐谷村代官領。
- 集金帰りの油問屋が安五郎らに斬られる夜道、大覚寺大沢池畔。昼間の検分の絵もあり。
- 岩熊に連れ出された両替商が殺されて見つかる川端、広沢池東岸。
*おりんは木の実ナナ、相棒の三次は冷泉公裕。百両の賞金首・安五郎は和崎俊哉、彼を匿うものの欲をかいて裏切る口入屋・岩熊は小田部通麿で二足の草鞋。冒頭、おりんに始末される常吉は福本清三(ベタでクレジット)、三両首のもよう。おりんが賞金稼ぎになったきっかけの、ヤクザ宅に押し入った賊は峰蘭太郎。
2009/7/3
■ 忍法かげろう斬り 第20話「くノ一と大盗賊」1972関テレ/東映
浪人に斬られた巡礼に、言伝を頼まれる百舌鳥。行ってみると、旅籠には怪しい面々がうようよ。真田家から奪われた一万両をめぐり、暗闘が繰り広げられる。
ロケ地
- 塚田浪人が老巡礼を斬る街道、北嵯峨農地・竹林際(石置場道隈)。目撃する百舌鳥は田脇の溝で水遊び中。
- 夜嵐一味の「裏切者」が金箱を隠してあった小屋、酵素河川敷。百舌鳥が行ってみると旅籠からブツを運び出した男たちは川に顔を突っ込んで死んでいて、長持を積んだ大八は川べりに建てられた掘立小屋脇に。
*お家を裏切り賊に手を貸した塚田は江原真二郎。長持の所有者の、諏訪の御老女・お万は三原葉子。お万の正体を見破り色仕掛けの、最後の最後まで実体を現さない怪しの男は山城新伍。
■ 八百八町夢日記2 第21話「裏入学をあばけ!」1992.3.17NTV/東映54
医者志望の町場の秀才に、妙に突っかかる若侍は医学館館長の倅。彼の言動は、父に対する尊敬とライバルへの恐れから来ていたが、父の真実を見た若者の心は折れかかる。
ロケ地
*アサリ売りの幸吉は中垣克麻、医学館館長の倅は金杉太朗で父は原田清人。裏口入学でグルの薬種問屋は田口計、番頭は唐沢民賢。
2009/7/2
■ 忍法かげろう斬り 第19話「処女狩り」1972関テレ/東映
その村では、年に一度の祭りできまって娘が失踪。駆け落ち者の悲惨な経緯を見た鷹が乗り出して、妙なテンションの妓楼の若旦那をシメたことから、人身売買組織の悪行が明るみに。
ロケ地
- 金谷宿から大井川を六里ほど遡った葛籠宿、人々が続々神社へ急ぐ道、北嵯峨農地・竹林際。くらやみ祭りに行ってはダメと娘を止める父親を、鷹が見かける。
- 駆け落ちした男女が「組織」に追いつかれ、男は殺され女は連れ去られてしまう谷川、清滝河原。
- 増水する大井川イメージ、桂川か。
- 金谷宿から葛籠へ戻った鷹がお妙に会い、失踪した娘の謎を探る算段を告げる神社、鳥居本八幡宮(小柴垣、舞殿前)。
- 当地を去る鷹が渡る橋、不明(谷に架かる木橋)。
*駆け落ち者の女と幼馴染で、鷹の指示で妓楼に潜入する葛籠宿の村娘は川口晶、彼女に一目ぼれしてしまう金谷宿の妓楼の若旦那は山田太郎。
■ 八百八町夢日記2 第20話「名のない女」1992.3.10NTV/東映
火付けで八丈送りになった遊女が島抜け、倒れてえんまに保護されたその女は、必死で無実を訴える。遠島の訳も遊女になった訳も同じ悪党の差し金、しかし凶賊の放った炎は、失われていた記憶を呼び覚ますのだった。
*ロケなしセット撮り。遊女・花蝶は岩本千春。幼い彼女をさらって育て道具にしようとはかった、中の人は凶賊の「父」は山本紀彦。グルの目付は江見俊太郎。
■ 銭形平次 第3話「花嫁の幽霊」1991フジ/東映
稲荷に出る白無垢の幽霊は、「本人」ではなく、彼女を愛するあまり死に至らしめた、哀れな抜け殻の演出だった。
ロケ地
- 花嫁姿の幽霊が出る稲荷、吉田神社龍神社。抜け穴付き祠はもちろんあしらいもの。この摂社の石段の高さ狭さがお話によくマッチ。
- 柏屋からの帰り道、八に後妻が入った経緯等調べるよう指示する平次、妙心寺か。
- 稲荷で男の死体が出たと知らせに走ってくる八五郎、妙心寺大通院裏路地。クレーンショットで、塀内側の墓地等はっきり映る。
*稲荷の祠と柏屋の納屋はヒミツの通路でつながっている設定、一帯は元武家屋敷だったから抜け穴あっても不思議じゃない、とは平次の言。納屋の入口はフツーに床下だが、稲荷のほうは祠どけると階段あってブキミ。
2009/7/1
■ 忍法かげろう斬り 第18話「掠奪された姫君」1972関テレ/東映
他家へ輿入れの姫君がさらわれ、多額の身代金が要求される。誘拐直後に通りかかった鷹は、お供をつとめていて斬られた若者を助け、医師のもとへ。今度はその医師が誘拐団に持っていかれたり、城代が腹切りかけてたり、鷹は関わらざるを得ないのだった。
ロケ地
- 郡上八幡へ輿入れの姫の行列がゆく山道、酵素ダート(見上げ)。誘拐団が出て徒士頭の主馬以外のお付きは皆殺しの野原、酵素河川敷。鷹が通りかかるシーンには手前に小川のせせらぎと「木」が来る構図。設定はあけびヶ原。
- 刈谷藩城イメージ、浜松城天守。
- 見ざる言わざるを決め込む医師を説得し、姫の監禁場所を探すくだり、琵琶湖畔(河口州に松林、木の根方は水に洗われ)。その後聞きまわる田畔等は不明。
- 傷をおして医師宅を出た主馬が兄を誘拐犯かと問い詰める城下、大覚寺大沢池畔。
- 姫を監禁してある百姓家、不明(軒瓦を出した萱葺民家、これを下に見る小丘も出る。前後に映る竹林や小柴垣も不明)。
- 当地を去る鷹、清滝河原か(林越しに見下ろし)。
*主馬は佐々木剛、彼を若党から取り立ててくれた城代は中村錦司で今回窮地に。医師は北村英三、娘のふでは岡田可愛。武芸に優れるも身を持ち崩した主馬の兄は久高惟晴、これを追い使っていた、城代失脚を狙う獅子身中の虫は田口計。
■ 八百八町夢日記2 第19話「奇妙な娘」1992.3.3NTV/東映54
焼きものにのめり込み親の財を食いつぶした男だが、創作は思うにまかせず、贋作作りに手を染めることに。ある日彼のもとに舞い込んだ依頼の品は拝領の窯変天目、これが運命を大きく変えてしまうのだった。
ロケ地
- 無理やりえんまに住み込んだおちかが毎夕五ツに窓から眺める閻魔堂橋、中ノ島橋。幸吉が源六と会っていると八田が「贋作一味」を摘発に現れ、おちかが八田に食らいついて彼らを逃がす運び。
- 橋から逃げた二人が潜む絵馬堂、大覚寺五社明神舞殿に扉あしらい。中はセットだが、表同様絵馬を付けてある。
- 元の仲間で大店の主におさまっている男を訪ねる二人だが、誘われた屋形船で源六が殺され幸吉は水に逃れるくだり、嵐峡か(夜間)。翌朝、源六の死体検分は嵐峡汀。
- 幸吉の取調べ結果を聞いた夢之介が、前勘定奉行切腹の経緯と、後を襲った現職への疑義を語る市中、大覚寺聖天堂前。
- 事後、所払いとなった幸吉が娘に会わず発つという街道筋、大覚寺放生池畔。お父っぁんと駆けてくるおちかは放生池堤。護摩堂の陰からお奉行が眺めている。
*幸吉は木場勝己、おちかは安孫子里香。幸吉らを騙し贋作で大儲けしていた観月堂主人は頭師佳孝、黒幕の勘定奉行は小沢象。
*ラス立ち、奉行と知っているからか、家来全員逃げ。
■ 銭形平次 第2話「茶室の殺人」1991フジ/東映54
並木さまに貰った料理切手でせっかく上がった、お高い料亭で殺しに出くわす平次たち。密室殺人のトリックを解いた先には、辛く悲しい記憶が涙の海に沈んでいた。
ロケ地
- 後日、凶器を解くヒントになる、竹鉄砲遊びの子らを見る市中、大覚寺五社明神。
- 養生所へ恋人を見舞いに行った小吉が散歩に連れ出す水辺、大覚寺天神島。
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