2012/1/31
■ 仮面の忍者赤影 第3話「逆襲蟇法師」1967.4.19関テレ/東映
里人を苦しめるガマを退治るお話、出るのはあのガマ法師が操る千年ガマ。でかいうえに炎を吐かれ、さしもの赤影も苦戦を強いられるが、古老の知恵でガマは法師ごと一巻の終わり。
ロケ地
- 船でゆく赤影たち、保津峡か(緑がかった湛水、峡谷)。傀儡甚内が襲ってくる際は、天神川みたいな浅い川にも見える。
- 彦根から日暮村へ帰る老爺と孫娘の前に現れ、脅迫じみた言辞を吐く傀儡甚内、不明(谷地田の地道、溜池あり。古い映画でよく出るアレか)。
- 日暮村に出るガマ、白影たちが村人を助け逃げる坂、不明(山道)。
- しびれ草を塊にして燻し、ガマに向けて落とす青影、湖南アルプスか(白い岩肌が露出した山頂)。ガマの巣の洞窟はセット。
■ 仮面の忍者赤影 第4話「怪奇忍び屋敷」1967.4.26関テレ/東映
金比羅参りの格好で、敵の本拠地・霞谷へ向かう赤影たち。今回は、傀儡甚内が白影に化けて、赤影と青影を翻弄する。今回も捕われて頼りない白影さんだが、闇姫が無駄パワー出すもんだから脱出できてしまうのだった。
ロケ地
- 冒頭、はしゃぐ青影がたしなめられる道、池端か(林際)。
- 傀儡甚内の「穴」から赤影たちを救出する白影、凧が上がる広野、不明。
2012/1/30
■ 逃亡者おりん2 第2話 2012.1.29TX
おりんに放たれる剣草第二の刺客、彼女を追い回す美濃訛りの胡乱な侍。そして、緊迫の旅のさなか関わった捨て子は、おりんと同じく因果な業を背負っているのだった。
ロケ地
- おりんの行き先を手下と話す剣草の首領、茶室にじり口はロケか(外に庭)。
- 赤子を抱えて逃げる剣草の夫婦、鳥居本八幡宮広場。逃がされた嫁は鳥居をくぐり舞殿脇を過ぎ、赤子を本殿へ置き去る(このとき首に巻いていた紫マフラーを赤子に掛けてやる)。
- おりんが行く道、仁和寺塀際(瓦練りこみ塀、内側)〜林間(背景に九所明神)。
- 石榴と相対した椿(赤子の母)、鎖鎌の刃についた血を見て自刃するのは鳥居本八幡宮広場。
- 息を切らしおりんの後をついてくる望月、街道は林道か(植林杉の道を見上げ)。おりんが体を拭う小川、酵素河川敷(望月は竹林や木陰から様子を窺い、隙を見て荷物を探るがたちまち露見、おりんに刃を突きつけられる←これは「木」の傍。算を乱し逃げて突っ伏すのは河川敷、このとき山がロングで大写しに)。
- 赤子の声を聞くも行き過ぎるおりん、鳥居本八幡宮。後から来た望月は声に反応、本殿で赤子を発見。このあとおりんが戻ろうとして罠かと逡巡する道、酵素ダート(あとから鎖鎌を携えた石榴がやって来る)。石榴とおりんの立ち回りは鳥居本八幡宮の広場、一部酵素か。
- 赤子を抱え、貰い乳の先を求める望月、百姓衆に聞きまわる田畔、不明(ひこばえの田んぼ、途方にくれる望月の背後に萱葺き民家ちらり)。おりんが現れて指差す、おむつを干してある家は前畑越し民家、役者がいる田んぼとは別撮り。
- 赤子に乳を呉れた女、あやしに出て石榴に殺されるのは酵素河川敷、隠宅セット跡の藪の前。うまく「家の外」に見せてある。このあと、石榴とおりんの対決は竹林際や木の傍、藪の前で。この間望月は赤子抱えてキュー。
- おりんが赤子を託し出てくる寺の門、仁和寺御影堂門(あとから望月が来て「母の形見」のマフラーを門前に掛け置く)。このあとおりんが行く街角は同じく仁和寺の鐘楼脇、観音堂脇など。
- おりんが立つ渡し場、大堰川河川敷か。
2012/1/29
■ 悪党狩り 第3話「嵐の中の母子草」1980.10.22
女手一つで育て上げた息子、その嫁を「殺す」母。親密な母子関係が、悪党に利用されてしまうところを、神谷の慧眼が救う。
ロケ地
- 佐倉屋の大女将・おりょうが「犯行」に使った守刀、発行元の大国神社へ調べにゆく神谷、今宮神社。イメージに境内石畳と楼門を映し、宮司に刀を見せてもらうシーンは参集殿縁先で。
- おみつがゴロツキに囲まれるところ、釣りの神谷が現れて撃退する川端、広沢池東岸。お芝居は並木で。
■ 平清盛 第4話「殿上の闇討ち」2012.1.29NHK
鳥羽院御所の武芸場、下鴨神社馬場。北面の武士たちが流鏑馬の訓練をする場面で、入りたてでまだキモチは無頼そのものの清盛はぶーたれている。しかも下手をこいて赤っ恥という始末。
互いの父に不満を持ちクサクサしていた清盛と義朝が出くわす河原、野洲川汀(岩室橋下手)。清盛は寝転がって剣をいじっており、義朝は馬に水を飼っている。父の悪口を言う清盛を、走っていってタコ殴りする義朝、荒い息をついていると、源氏の郎党・鎌田通清が駆け寄り、為義が忠盛を襲うつもりと注進する。
2012/1/27
■ 素浪人月影兵庫 第4話「黒い霧がながれていた」1965.11.9NET/東映
胡乱な浪人どもが、旅籠を貸切にして居座り。果たして物騒な企みがあるのだが、ダンナはたちまち巻き込まれて監禁されてしまう。折りよく半次が現れ事なきを得るパターンだが、実に手強い相手なのだった。
ロケ地
- 塩尻宿へ向かう兵庫が渡る橋、若森廃橋。一味の浪人・向坂が橋下にいて見張っていて、兵庫を見かけるや橋上に駆け上がり殺気を発する。ラストシーンも同所。
- 松本藩の若君一行が下諏訪を出て塩尻へ向かう街道、不明。
2012/1/26
■ 素浪人天下太平 第8話「夕焼け小焼けの子守唄」1973.5.24NET/東映
悪いことをする奴にきっちり辛辣な運命が、よい子にはちゃんとラッキーが降ってくる、お星様は見ているよという結束節。珍しく歌なんかも入っている。
ロケ地
- 太郎坊やが蛇に咬まれた藪、不明。
- ダンナが野宿するため入る荒れ寺、不明(石段の上にお堂?の扉)。先客の清吉は脅えてそそくさ立ち去り。
- 地回りに殺しを依頼してきた伝吉、姐御が待つ茶店は小椋神社境内に設営。摂社や蔵、今宮神社へ続く参道坂などが使われる。
- 勘太が姐御一行をつけてゆく川べり、大宮川か。
- 勘太をやり過ごした一行、殺しを頼んだ地回りが待っている鎮守は藪田神社。同刻、地回りの乾分に追いかけられている清吉、薄原〜若森廃橋。逃げ込む小屋は橋近くのありものか(今度はダンナが先客で入っている)。
- 勘太とお仙が茶店にいると、金づるをつかんだダンナが駕籠で通過してゆくシーン、小椋神社境内か(巨杉あり)。
- ダンナに証文をまいてもらったおせつ、駆けてゆく坂不明(基壇石積みの家並み、かなりな傾斜地)。お仙たちが土産を持たせようと追ってくる「見返り」のシーンでは、背景に石橋が映っている。
2012/1/25
■ 素浪人天下太平 第7話「往きはよいよい怖い道」1973.5.17NET/東映
いやな感じを嗅ぎ取ったダンナの勘は的中、懐に密書を持った者が狙われる物騒な事態に。終盤まで筋の見えぬやきもき展開は、ダメ男とがちゃがちゃ女房の泣き笑いでめでたく締められる。
ロケ地
- 通りかかって亀吉夫婦の大喧嘩を見かけるダンナ、田舎家はありものか。
- 家を追い出された亀吉を追ってきて、就職斡旋の添書を渡す弥助と茂八、亀岡・宮前町の田畔。奥に天王神社の鳥居が見える。
- お仙が山田村へ向かう道、不明(砂がちの浅川に欄干の無い小橋、その後の道は水溜りの多い野道)。橋たもとや、道端の仏のそばに怪しの浪人がたむろしていて、お仙をじろじろ見る。
- 勘太が村人に腕試しされたあと、頼みごとをされる野道、先に出た宮前町の田畔。
- 雲水が寺から出てくるのを、監視するようにじろじろ見る浪人、浄念寺。雲水は参道石段をおりてくる。石段や石垣に映っている植え込みは今は無い。鐘の音演出。
- 雲水が行く道の下にお仙がいてクロスのくだり、天王神社前の地道。お仙は道端に蹲っていて、村の名を彫った碑が演出されている。雲水が去ったあと、溜池の方から勘太が上がってくる(村人に祭り上げられて舞い上がり中)。
- 浪人が三人集まり、事態を報告し合う神社、天王神社。境内も使い、下の道をやって来たダンナとお仙を見下ろすシーンも。
- 勘太が休む路傍の茶店、不明。ダンナたちがやって来て、勘太が行ったあと亀吉が現れる寸法。茶店の屋根が瓦なので、一部ありものかも。
- 亀吉がおむつを洗う川、本梅川か(ダンナが土手から声をかける。水は湛水、溜池の可能性もあり)。
- 勘太が浪人たちに襲われるくだり、不明(田畔の野道、砂がちの浅川、林脇の野道など)。なんとか逃れた勘太がダンナに泣きつく道、松林際の野道。
- 託された訴状の正体がへのへのもへじで、自分は囮だったと知った勘太、わざと浪人たちにそれを見せて厄払いのくだり、不明(酒屋神社広場に似る←石積や祠)。それをダンナに報告するシーンは大覚寺天神島祠(見返りのショットには鳥居越しに大沢池堤も映っているが、並木が少ない)。
- ダンナと別れて就職先の村へ向かう亀吉、名主と浪人たちに囲まれて危機一髪の鎮守は藪田神社。鳥居前を主に使い、四方を望む絵が出る。鳥居前から南望の絵、鳥居越しに境内を見る図、亀吉女房が駆けつけてくるのは北の土手、ダンナたちが去ってゆく絵に参道東望の絵(銀杏の大木は葉を落としきっている)。
2012/1/24
■ 仮面の忍者赤影 第1話「怪物蟇法師」1967.4.5関テレ/東映
金目教対策に、飛騨から凄腕の忍者が呼ばれる、起こりの話。
赤影たちの最初の仕事は、竹中半兵衛の命で金目教に潜入した乱破の救出。大入道をやり過ごすものの、次なる怪人が送り込まれてくる。
ロケ地
- 横山城、不明(森の中に屋形のシルエット)。
- 金目教に潜入するも露見した乱破、追われて斬られるのは落合崖か。逃げたもう一人の前に鬼念坊が立ちはだかる道、不明(雪の林道、下草は笹)。
- 鬼念坊たちに囲まれる青影、大堰川河川敷か。赤影も出て戦いのシーン、一部はセット併用。
- 鬼念坊の痕跡を辿る赤影、血の匂いを嗅ぐ河原は清滝か(小滝落ち込み)。血痕を辿り行き着く寺、三井寺唐院。参道の途中で侍から赤影に変身、境内へ。蟇法師は塔にいて、上から高笑いが降ってくる。塔下の塀際では、赤影が雑魚キャラと戦ったり、揺れに翻弄されるシーンなど撮られている。大ガマと対決の際には、唐院と一切経蔵を結ぶ石橋が使われている。ガマに壊されるのはもちろん拵えものだが、ちゃんと似せて作ってある。灌頂堂や唐門、塔および石橋などが派手に破壊されていて、橋下は深い谷底に演出されている。
■ 仮面の忍者赤影 第2話「甲賀の悪童子」1967.4.12関テレ/東映
信長の使者を襲い、それになりすまして藤吉郎暗殺を企む金目教の怪人。青影の機転で暗殺計画は頓挫するが、青影自身はとっ捕まって危機に陥ってしまう。
ロケ地
- 横山城へ向かう信長の使者、野道は川堤か。湖岸は琵琶湖。怪しの黒雲が湧き、竜巻が現れて武将たちを巻き上げる。
- 使者が気付くと、七人衆の傀儡甚内が現れて顔をトレスする河原、保津峡落合。
- 通りかかった青影が、河原でのびている使者を見つけるくだり、覗き込む崖は保津峡落合落下岩。
- 髪嵐にやられた赤影、竜巻に飛ばされたあと目覚めるのは大覚寺石仏前。傀儡甚内の声に導かれ、船上に監禁されている青影を見るくだり、大覚寺天神島鳥居前汀。青影が括られて乗せられている船は、広沢池に(設定は沼)。傀儡甚内の声は大覚寺天神島祠から響く。
- 事後、赤青白の影たちが合流する野原、北嵯峨か。青影を先頭に走り去る道は大覚寺大沢池堤。
2012/1/23
■ 悪党狩り 第2話 「八丁堀無情」 1980.10.15
よし野の前に捨てられていた赤子は、奇しくも島帰りの弥助の孫だった。父親のせいで悪の道に踏み込んでしまった女は、相当なあばずれに成り果てていたが、切所で改心し身を捨てて父を守る。
ロケなしセット撮り。酒でしくじり人を殺めた弥助は黒川弥太郎、娘は飛鳥裕子。彼女と組んで美人局をやらかす亭主は中田博久、グルのヤクザは芦田鉄雄。
2012/1/22
■ 逃亡者おりん2 第1話 2012.1.22
いわれなき罪を着せられ、再び追われる身となったおりん。人助けからアクシデントに巻き込まれ、またぞろ怪しの組織に付け狙われる羽目に陥る。風体も奇ッ怪な刺客たちは、伊賀の抜け忍なのだった。
ロケ地
- おみねのいまわの際の頼みを受け、彼女の兄・茂吉に会いにゆく谷中・常念寺、化野念仏寺。茂吉との接触、剣草・擬宝珠との立ち回りは内陣で。駆けつけて茂吉の屍を見た望月が見る、密書を持った旅姿のおりん、仁和寺中門(内側から)。
- 茂吉襲撃をしくじった擬宝珠の部下、逃げ帰るも首領の制裁を受けるくだり、宝厳院か。
- 鎖鎌を持って待ち構える石榴、鳥居本八幡宮広場。
- 田畔を辿り夜道を急ぐおりん、不明。
■ 平清盛 第3話「源平の御曹司」2012.1.22NHK
検非違使に捕われていた清盛とその郎党、父・忠盛が出してくれるが、友をカタにして清盛に京残留を命じる。この帰り、父をなじりながらほっつき歩く清盛の前に、源義朝が現れ、競べ馬の勝負を申し入れる、その野道が野洲川(右岸河川敷)。義朝との出会いの場面で、対岸の山が映り込んだロングの絵もある。
後日の加茂河原で競べ馬のシーンは、公式サイトによると、野洲川ではなく塩谷町の上沢放牧場とのこと。草の茂り具合などが、野洲川の河原とどこか似ている。
2012/1/21
■ 忠臣蔵 1991.12.13CX
風の巻
勅使接待役を仰せつかり、鬱々と気の晴れぬ内匠頭を皆で案じるが、不吉な予感は的中。
以降、細かなエピソードを積み重ねて赤穂事件の起こりを描く。風の巻は赤穂開城まで。
ロケ地
- 赤穂城、本物の大手東北隅櫓と高麗門を映し出す。浜を逍遥する大石、どこかの浜辺(砂浜と磯)の背景に彦根城佐和口多門櫓を合成。
- 勅使一行がゆく街道、不明(丘陵地か、桜開花)。
- 側用人・柳沢保明邸、随心院薬医門(イメージ)。吉良が訪ねてきて浅野の吝嗇ぶりを愚痴る。
- 伝奏屋敷、大覚寺大門(イメージ)。
- 江戸城イメージ、姫路城天守。勅答の儀の日のイメージ。刃傷と聞き、城門を駆け入る各藩の供侍たち、姫路城いの門(内側から)。石垣際を走ったあと、刃傷は誰か番士に詰め寄るシーンは姫路城いの門(表側)。多門が出て刃傷は浅野と発表。
- 第一の早が騎馬で走る街道、不明。戸塚で馬が倒れ、早駕籠に乗り換えて先を急ぐ浜辺、三保の松原(背景に富士山)。
- 総登城の触れに応じ城門へ殺到する赤穂藩士たち、彦根城天秤櫓。
- 城下から逃げてゆく赤穂の領民たち、彦根城堀端。各地から赤穂へ帰参してくる侍たち、赤穂城高麗門。
- 京都留守居役だった小野寺が帰着する渡し場、不明(河口部?)。帰国した安兵衛たちを迎えに出る神崎ら、不明(谷地田脇の道、柵置いて関所に)。
- 収城使が入る城門、彦根城天秤櫓。城明け渡しの夜、城を出る大石父子、赤穂城高麗門。
雲の巻
浮さまの遊興で幕を開け、さして時間をおかず東下りに。
著名な逸話を散りばめ、討ち入りに持ってゆく。
ロケ地
- 山科寓居、不明(竹林はロケっぽいが、寓居はセットくさい)。
- 主税が母を追ってゆく道、不明(山道)。
- 東下りの大石一行がゆく街道、不明(山道を遠望)。右衛門七がゆく浜、三保の松原。
- 垣見五郎兵衛と遭遇したあと、大石一行が本懐成就を祈願する鎌倉の八幡宮、不明(派手な唐破風、舞殿側面の板も朱)。
- 棟梁の娘・お艶が岡野(町人姿)とデートする神社、根津神社。お艶が走り抜けるのは楼門前、岡野と会う境内は乙女稲荷か。
2012/1/20
■ 素浪人天下太平 第6話「空にきらきら金の星」1973.5.10NET/東映
とある城下町、江戸ふうおでんを食べ損ねるダンナ。その屋台を出していた青年がとんだ騒動に巻き込まれ、牢にぶち込まれるのを見過ごしにする筈もなし。悪党成敗の見返りに、大枚ゲットと見えて夢なのも、いつもの通りなのだった。
ロケ地
- 渡世人・銀次郎に強要された清吉が、権藤浪人を呼び出して連れてゆく八幡、鳥居本八幡宮。広場に蓆掛けの茶店しつらえ。通りかかって権藤の死体を見つける勘太は、小柴垣沿いをやって来る。
- 千両箱を運んできて仲間を待つ伝五郎、大覚寺護摩堂。箱は縁先に置いてある。
- 城下の宿を出て街道筋の茶店で餅を食うお仙、北嵯峨農地竹林際・大石積んであるところ。銀次郎たちが通りかかるのを見た勘太が後をつけてゆき、直後に彼らを捜しに出ていたダンナが通りかかる。
- 銀次郎たちをのしたあと、ついでにとっちめた賭場の貸元に金箱を掘らせるダンナ、大覚寺護摩堂脇。「盗金」を目明しが持ち去ったあと、ダンナは放生池堤をひとり去ってゆく。
2012/1/18
■ 素浪人天下太平 第5話「額に汗して空財布」1973.5.3NET/東映
お仙の根回しで引き受けた人斬り仕事だが、行ってみると斬れる相手ではなく、その場で雇い主を裏切るダンナ。事はお家騒動がらみ、ヤクザとつるみ私腹を肥やす悪党どもを血祭りにあげ、新しい愛の成就をみて一行は去ってゆく。
ロケ地
- 江戸へ七十三里の街道をゆくダンナ、防賀川源流部の三ッ池堤か。
- ヤクザに追われる若侍から財布を預けられてしまうダンナ、酒屋神社広場。本殿の石積み、摂社の祠、碑が映り込む。
- 「仕事」で三浦鉄之助を斬りにゆく八幡宮、大覚寺五社明神(夜)。後段、人質交換に指定される際は昼間、材木奉行一味は本殿から出てきて、大立ち回りは舞殿まわり、背景に大沢池も映っている。
- 事後、殿様のお国入りを見て旅立つダンナたち、行列がゆく街道は不明(バンクフィルムか)、ダンナたちがいる「丘の上の街道」は大覚寺大沢池堤(法面に幼松)。
2012/1/17
■ 素浪人月影兵庫 第3話「白い雲が呼んでいた」1965.11.2NET/東映
ヤクザの出入りに飛び入り用心棒をしたダンナは、孤児となった雇い主の赤ん坊を引き受けるハメに。坊やを送り届けるお笑い珍道中に、ほろ苦い人情劇もついてくる。
ロケ地
- 竹虎一家が恩田一家を待ち伏せるシーン、穴太寺。門は東門、境内も使い、塔がちらり。恩田一家の前での大立ち回りはセット撮り。
- 恩田の仁兵ヱの忘れ形見の赤子を捜す竹虎一家の衆、不明(街道筋設定の地道、田畔の川堤か。道は大きく曲折、轍が見える)。
- 赤子をおぶい街道をゆく兵庫、不明(奥に里が見える田畔)。おむつを替えてやるのは道端の六地蔵前、ここに半次が現れ、半金貰って赤子を引き受ける。
- 半次が子をおぶってゆく街道、不明(丘陵地、棚田)。嫌気がさして捨て子しかけるやしろ、不明(道端に簡素な鳥居と祠)。竹虎の衆に追われ逃げ込む神社、小椋神社(舞殿まわりと蔵周辺が使われる)。そのあと逃げ込む茅葺民家、不明(中に牛)。追いつかれ窮するところでダンナとばったりの坂道、不明(傾斜地の里)。
- 坊を連れたダンナと半次が泊まる宿、散歩に出る宿の庭、不明(崖になっていて下に谷川が見える設定、竹虎の用心棒と対峙したダンナが赤子ごと谷底へ)。
- 谷川へ落ちたダンナが衣服を乾かす河原、清滝河原。
- 坊の祖父が住む信濃の在へ向かう街道、不明(丘の下の道)。
- 竹虎の用心棒の浪人が昏倒しかける道端、不明(小川べり、カメラぐるぐる)。
2012/1/16
■ 悪党狩り 第1話「地獄の道中手形」1980.10.8東京12チャンネル/松竹
賊に通じる者あり、北町の動員は肩すかしを食らう。裏には哀れな女の涙、そのうえ賊は汚職高官の手先という、やりきれない構図。もうひとつ重なった悲しい事情に、神谷玄次郎はブチ切れる。
ロケ地
- 長春が語る、幼い妹を残し故郷を出た頃のイメージ、かくれんぼの際の祠、泣きながら追ってきた小道、大覚寺境内か。南部牛追い唄がかぶる、雪の里の情景はバンクフィルムか。
- 雪絵の死体が見つかる木の下、大覚寺天神島木の根方。ほんとに物とりの仕業?と話しながら現場から戻る神谷たち、天神島朱橋たもと植え込み際。
- 引き込み女を送り出す怪しい寺・浄福寺、相国寺林光院。門、式台玄関を使う。
- 長春に呼び出された神谷が渡る夜の橋、中ノ島橋。神谷は橋上を来て、長春は橋下で待つ。「神谷を殺せない長春」を見つめる賊一味は橋下手岸辺の木陰にいて、神谷に向けて発砲。
- 三枝同心が浄福寺へ乗り込む段、寺は相国寺林光院で、玄関を使うが、立ち回りは境外におよぶ。三枝の意図に気付き駆けつける神谷、走るのは相国寺鐘楼裏手塀際。
2012/1/15
■ 平清盛 第2話「無頼の高平太」2012.1.15
元服式の宮その他、思い当たる場所は見えず。
白河院崩御の際出てくる、蓮華王院のみほとけが迫力。
噂のコーンスターチも随所で飛びまくり。
2012/1/14
■ 素浪人天下太平 第4話「山のお寺の怖い鐘」1973.4.26NET/東映
とある宿場町で、嫌々ながらヤクザの抗争に関わるダンナ。女だてらに仁義を通すのも、お忍びで来る大親分も気に食わないが、セコい悪党に嵌められるとあっては、放っておけるはずもないのであった。
ロケ地
- ダンナが投宿する寺、西壽寺。導入は南東方向からの外観、かなりの遠景。ダンナは鐘楼で鐘を撞いている。石塔も映り込んでいる。和尚と話していると、お蝶がお参りに来て、墓地も映る。
- ダンナを探し街道をゆくお仙たち、不明(山道)。寺から帰りのお蝶と行き会うシーン(勘太はお蝶と旧知で、そのまま羽衣一家へ)。
- 羽衣一家が里人の入会地にしてある天神山、不明(山中)。
- 福田屋の大親分とお蝶たちが、鳴神一家に殺されかかる野原、酒屋神社広場。碑や摂社鳥居、本殿石積の端っこや、参道付近の石灯籠など映り込む。
- 堅気になるため旅立つお蝶、天神山から聞こえる太鼓の音に振り返る道、不明(薄の地道、池端か)。
- お仙が団子食って腹痛を起こす茶店、それを横目で見てゆくダンナ、不明(谷地田沿い田畔か、竹林が見える。溜池や小屋のある例の情景も)。
2012/1/13
■ 素浪人天下太平 第3話「金の亡者を笑う鬼」1973.4.19NET/東映
ダンナに用心棒の口をかけたのは、皆が嫌う因業金貸しの婆。辟易しつつ守ってやるダンナだが、金のありかも言わぬではやりようも無し。しかも、とんだ虫も一匹引きずり込んでいるのだった。
ロケ地
- おとく婆に薪ざっぽで殴られた勘太、水で頭を冷やすところへお仙が来て声をかける町角、赤山禅院池端。里人が婆の倅に事態を告げているのを見るシーンは、延命地蔵前。
- 用心棒を求めて窮したおとく婆が地団駄を踏む町角、赤山禅院参道石段(石灯篭が映り込み、赤山大明神の「赤」という字が見えている)。通りがかりの御用途中の侍たちを呼び止めて縋り、怒らせて突き飛ばされる街道筋は参道。
- おとく婆が住む寺(亡き住職からカタにとって住まいするもの)、神光院。山門まわり(駐車場付近には目隠しあしらい)、中興堂(珍しい東側側面も映る)、回廊、本堂階など各所を使用、夜間撮影もあり。
- 盗賊・天狗連一味の男が、かしらとツナギをとる神社、赤山禅院本殿。かしらは中から声がするだけで、この時点では姿を見せず。
- 天狗連一味が金を船に積み込む現場、広沢池東岸。汀に船小屋あしらい。
2012/1/12
■ 逃亡者おりん 最終章 2012.1.12TX
己が死なしめた者たちの菩提を弔い、贖罪の日々を送るおりん。彼女のもとに転がり込んだ、「悪者に追われて記憶喪失」の娘は、果たして罠であった。
かつて共に戦った友、幼い自分を育ててくれた懐かしい顔、そして再び現れた難敵、全て去っていったあと、時の権力者を敵に回したおりんは、再び逃れ者となる。
ロケ地
- 江戸城イメージ、姫路城天守。田沼の悪政が語られるくだり。後段にも別アングルで登場。
- おりんが住む根岸の里、酵素河川敷(場所は「隠宅」向かいの竹林切れたあたりの右岸、小柴垣と草戸あしらい・岸辺には小菊)。浪人たちと弥十郎が現れてお菊をさらおうとするくだりでは、周囲の木なども。
- 吉原で再会した宇吉と話す水辺、大覚寺大沢池畔(天神島南岸)。行き交う屋形船を演出、対岸に菊ヶ島や大沢池堤映り込み。
- お菊を預けた花魁が殺されたあと、現れた大岡忠光と話すくだり、大覚寺護摩堂脇(お堂前の岸辺に忍び返し付きの黒板塀あしらい、塀際には朱い鳥居を置いて稲荷を演出・廓内のどの稲荷かは不明)、大沢池(船上、大沢池堤寄り。水面には蓮の枯れた茎が出ている)。お菊を拉致した弥十郎たちが目指すのは、神君の出自についての秘密が隠された日光東照宮と知らされる。
- 弥十郎たち浪人グループ、そしておりんがゆく日光街道、不明(酵素ダートに似た山道、山中の林、北嵯峨っぽい竹林など←手鎖人・蝶妃が出るとこ)。
- 谷川で水を飲むおりんに襲い掛かる手鎖人・風月、酵素ダート脇谷川か。この戦いに介入する宇吉、手を引くようおりんを諭すシーンは酵素河川敷木のそば。
- なお日光を目指すおりん、間道をゆくシーンは酵素山腹か(眼下にダート)。
- 日光東照宮に着くおりん、イメージに本物の陽明門など出る。おりんが寄る、派手な彫刻が施された塀は本物の回廊。後段では奥宮宝塔も映る。
- おりんを利用すると話す手鎖人たち、不明(雑木まじり竹林、酵素か)。
- 今は茶人の大岡忠光の庵、梅宮大社池中亭。池の水面に刃先が突き出て、近づいてくる演出。茶を点てていた忠光が気配に気付くシーンで暗転。
- 弥十郎らがお菊を連れて入る日光の寺、千手寺。参道石段中ほどから山門を見上げる図。セット併用。
- おりんが弥十郎を問い詰めるシーン、愛宕念仏寺羅漢脇。同じ寺の境内設定。
- お菊の案内で地蔵塚へ向かう弥十郎たち、谷川沿いの山中。幕府目付率いる鉄砲隊が現れ、浪人たちを殲滅にかるシーンは琴滝前、滝壺まわりや起伏地で大立ち回りが繰り広げられる。滝の落水はさほど量なし。
2012/1/11
■ 素浪人月影兵庫 第2話「風は知っていた」1965.10.26NET/東映
半次が親切心を出すと、果たして罠で追い剥ぎの巣。手形を取り上げられた半次が監禁されている、人質の先客までいるその樵小屋に、兵庫のダンナがやって来るが、即解決とはゆかず、長い密室劇の幕開けとなる。
ロケ地
- 中山道をゆく半次、大正池か(ロングで顔は見えず、吹き替えか或いはバンクフィルムか)。このあと半次のアップが出る山道、不明(林道)。
- 牢破りの四人が半次を誘いこむ樵小屋、林道脇に設置か。解決後、ダンナがすたすた去る道も不明、林道と思われる。
2012/1/10
■ 素浪人月影兵庫 第1話「浅間は怒っていた」1965.10.19NET/東映
お姫様を拾った兵庫のダンナ、物知らずで頼りない娘に手を焼きながら、追っ手から守り送り届けてやる。そして、約束の報酬など受け取らず去ってゆく、豪快で優しい、男の中の男なのだった。
ロケ地
- 姫様を拾う野道、不明(竹林脇の田畔、山裾の里など出てくる)。
- 追っ手をかわしてゆく山道、植林杉の杣道。谷川は清滝。
- お城イメージ、彦根城天守。
2012/1/9
■ 平清盛 第1話「ふたりの父」2012.1.8
白河院の子として生をうけた赤子は、数奇な定めにより平氏の長男として育つことに。
幼くして己が出自を知らされ懊悩する平太、しかし彼には強い男になる道しか用意されていないのだった。
ロケ地
- 凶盗を退治て都へ帰還するも、行き会った関白・忠実に蔑視された忠盛が文句を垂れながら体を洗う川、野洲川岩室河川敷(岩室橋下手)。ここで身重のズタボロ女を拾い、家に連れ帰る。後段、その女・舞子が、洗濯中に今様を謡っていて追捕者に見つかってしまう河原も同所。流芯が濁っていて、河畔林が倒伏。
- 忠盛が舞子にやる魔除けのため鹿を射る草原、砥峰高原。舞子の死後、残された赤子を抱いて立ち尽くすシーンも同所、ここで平太と命名。一面の薄原が美しい。
- 七歳となった平太が初めて船に乗る海、瀬戸内ロケか。貴一のアボルダージュ?が見もの。
2012/1/8
■ 福沢諭吉 澤井信一郎監督作品 1991.8.24東映
下級武士の家に生まれた男児が学問によって身を立てる過程を、慶応義塾創設まで描いた伝記。
友や家族、塾生といった周囲の人々との関わりを軸に話は進み、よく知られた逸話や名言を挿入するつくり。
激動の時代はやがて帰結を見て、新時代に際し晴れがましく高らかに理想を謳いあげる姿で終劇。
ロケ地
- 豊前中津、諭吉9歳時の逸話、稲荷のご神体を道端の石ころに取り替えるところを、剣の稽古帰りの奥平に見咎められるシーン、大覚寺五社明神祠。背景に大沢池が映り込む。船着(大)には釣り人あしらい、桜開花中。
- 諭吉14歳時、奥平に手荒く稽古をつけられる浜、不明(マジ海)。汀で一人素振りのシーンも。
- 諭吉21歳時、長崎留学中の一幕、蘭書を読む奥平は西教寺本堂縁先手すりに腰掛け、背景に墓地が来る。掃除を終えた諭吉は墓地の方からやって来て奥平に声をかける。このシーンに先立って映るテロップ入りの長崎イメージは、西教寺大師堂脇のエキゾチックな亭を前景に、本堂の立つ崖を映し出す。
- 安政5年の江戸・諭吉25歳時、長崎から着いたはがりの諭吉が奥平に挨拶する場面、下鴨神社馬場(奥平は「銃で流鏑馬」中、画面手前には厩舎あしらい。奥平はこの時点で家老になっている。またこのとき諭吉は、適塾での朋輩・岡本を紹介する)。
- 奥平の指示で藩が開く塾の教授として入る中津藩築地鉄砲州中屋敷、不明(連子窓が続くお長屋、すぐ向かいに「線入り」の塀あり。御所長屋門に雰囲気が似ている。あしらいものと思しき柵に、諭吉到着を待ちわびる弦斎が取り付いている)。後段にも頻繁に登場、「路地」を二方向から見た図が出る。
- 「先生」になったものの塾生はなかなか集まらず、そのことを岡本に詫びる諭吉、中屋敷内の情景は大覚寺蔵前。北西方向からのクレーンショットで、明智陣屋をナメて撮ってあり、遠侍や大門も映り込む。ここは後段にも出てきて、明智陣屋の西にある門も映る希少な使用例。
- 横浜行で、今まで学んだ蘭語が非主流であることを知りクサる諭吉、自棄になって剣を振り回しているところへお錦が来て咸臨丸の情報を伝えるシーン、大覚寺天神島。
- 米国へ行く使節団に加えて貰うべく、奥平に根回しを頼み込みにゆく諭吉、枳殻邸。刀の手入れをしていた奥平はゲストハウス縁先にいて、印月池も映り込む。ここの設定は中津藩上屋敷で、以後も何度も登場、池端の芝地には陶製のガーデンセットが置かれる。
- 塾で英語を教えていた件で、塾生の親の水戸藩士にねじ込まれたあと、奥平に呼び出され詰問されるくだり、不明(座敷から前庭を見る図、塀はクリーム色五本線入り。ここも後段別の場面で同設定で出てきて、季節お構いなしに桜が咲いている)。奥平の詰問に土岐のご隠居が介入し事をおさめたあと、土岐と二人帰る諭吉、妙心寺(今度の件は諭吉も悪いと諭す土岐は大龍院前路地で、奥に大法院が映り込む。心配して迎えに来たお錦と岡本に軽口を叩いていると土岐が発作を起こし人事不省に陥るシーンは春光院脇のクランク石畳)。
- 土岐の墓前で祝言を挙げる諭吉とお錦、宝塔寺墓地。多宝塔が映り込む。
- 長州征伐イメージの行軍シーン、木津堤か。
- 塾に篠原小十郎を訪ねてきたノブ、諭吉に言伝た桜橋は八幡堀白雲橋。篠原が飛んでゆくシーンで橋上が使われ、ノブが待つシーンに橋下の堀端が来る。このあと、ノブが洋妾だったと知らされるシークエンス。
- 慶応3年、諭吉再渡米のくだり、サンフランシスコオリエンタルホテルに擬えられた洋館、不明。同年、大政奉還のイメージのお城は姫路城天守(このあともお城イメージは同所)。
- 中屋敷が没収となり塾の移転先を捜すくだり、諭吉が弦斎と見にゆく芝・新銭座の元丸岡五万石・有馬家中屋敷は随心院長屋門(門として内外を使う)。ここの敷地設定の古びた蔵、不明。新普請で塾を建てるシーンは大覚寺境内(護摩堂裏・塔前付近の広場、奥に林が見えるが建物等は映らず。ここが慶応義塾発祥の地、設定は築地鉄砲洲中津藩中屋敷か)。
- 戊辰戦争勃発、幕軍が京目指して渡る橋は流れ橋、官軍の行進は映画村セット(ここで既に江戸、行軍中の旧知に篠原が声をかけるシーン)。
- 彰義隊が籠もる上野寛永寺、粟生光明寺。石段上部に冠木門あしらい、中ほどに逆茂木を設置しているシーンが出て、山門も映る。
- 芝・増上寺に拠る官軍、薩摩の兵に会いに来る篠原のシーンは宝塔寺本堂広縁。
- 薩摩が取り付く寛永寺黒門口、粟生光明寺。本郷・加賀藩邸前に据えられるアームストロング砲、西本願寺大玄関門。塾生が屋根から見る、上野のお山が黒煙に包まれる情景、仁和寺塔。彰義隊と薩摩兵が激闘を繰り広げる上野山内、粟生光明寺から日吉大社へスイッチ、走井橋や大宮橋が映り、戦闘は東本宮へスイッチし、以降場面は錯綜。
- 戊辰戦争の終わり、箱館戦争で捕われた古川節蔵(岡本周吉)が引かれゆく雪原、不明。
- 明治4年、三田に移転した慶応義塾で講義する諭吉、ザンギリ頭の学生たちが入ってゆく校舎は龍谷大学大宮キャンパス、導入は鉄製のフェンス越し。講義は例の「天ハ人ノ上ニ人ヲ造ラズ人ノ下ニ人ヲ造ラズト云ヘリ」で、ここで終劇。
2012/1/7
■ 素浪人天下太平 第2話「ここは江戸から何十里」1973.4.12NET/東映
とうてい悪人には見えない、貧相な浪人に頼られてしまうダンナ。しかし手伝う「仕事」は物騒なので、斬る相手を自分の目で判断しにゆくと、仕置きせねばならぬ悪家老なぞ存在しないのだった。
ロケ地
- 城下へ通じる街道、不明(丘陵地の田んぼ道、開発前の亀岡か)。ラストシーンも同所。
- 城代家老の屋敷、相国寺大光明寺。屋敷から出てきたお仙とダンナたちがばったり会うシーンは湯屋角。
- 家老を斬ったと称し、暗殺依頼者を連れてこさせる鎮守、鳥居本八幡宮。蓆をのせた「家老の死体」は鳥居前に置かれていて、悪事暴露ののち大立ち回りは舞殿、広場、石段などで展開される。お仙が駆けてくるのは小柴垣道から。
2012/1/6
■ 知られざる幕末の志士 山田顕義物語 2012.1.2MBS
激動の時代に際会した、まだ前髪の武士の子・山田市之丞は、闇雲な情熱を持て余していた。見かねた父は松下村塾へ預けるが、そのことが彼の人生を大きく変える。
物語は、師の薫陶を受け方向性を見出しかけた矢先の市之丞が、安政の大獄によりかけがえのない存在を失うところまでを描く。
松陰の偉業、門下生の数々、市之丞のその後は、ナレーションなどで語られる。
ロケ地
- 明治22年、設立なった日本法律学校の前に立つ山田顕義、日本大学医学部本館前。
- 田舎脱出をはかり溺れる市之丞、琵琶湖西岸松原と砂浜。
- 松下村塾、映画村セット(日本橋宿場の百姓家、前面に芝垣と草戸をあしらい)。
- 師匠の不可解な設問にキレた市之丞が暴れる野原、大覚寺遣水跡。心配してついてきた同門の百姓・彦五郎が身の上を語るのは天神島。
- 本を読みながら町をゆく市之丞、大覚寺護摩堂前。このあとセットにスイッチ、町娘とぶつかってどっきりのシーンへ。
- 高杉晋作が市之丞に、娘に惚れたかと聞く水辺、大覚寺大沢池畔。
- つっかかってきた藩士と晋作が大立ち回りの「堀」、大覚寺有栖川河床。溢水口から御殿川落ち口あたりを使う。あまり見ないアングルも出る。
- 晋作に怖いものは無いのか問う市之丞、大覚寺護摩堂前。
- 獄へ送られる師の唐丸に駆け寄る市之丞、大覚寺大沢池北辺並木。
- 開校を祝いに来る伊藤博文、校舎内部は不明。外観は冒頭と同じ日本大学医学部本館前。
2012/1/5
■ 素浪人天下太平 第1話「さくらの花が咲く頃に」1973.4.5NET/東映
ツケをためてトンズラこいた太平のダンナは旅の空、借金を取り立てに追ってくる芸妓と、へっぽこ旅がらすと、珍道中はじまりのお話。
とある城下に立ち寄ったダンナは、幼女を斬ろうとしていた侍を見咎め、事件に関わってゆく。悪いのはまるっと成敗されるが、当てにしていた報酬はもちろん貰えずトホホ、ゲットした別口は哀れな母子にまいてしまい、結局文無しのダンナなのだった。
ロケ地
- お城出入りの実直な商人・備前屋が雇われ浪人に暗殺される夜の橋、日吉大社二宮橋。
- 大槻伝四郎に金を持ってこさせる約束の場所、日吉大社東本宮境内。高低差をうまく用い、ダイナミックな絵になっている。
- 事後、備前屋の娘と番頭がダンナに寸志を渡す坂、日吉大社宇佐宮下石段。
2012/1/4
■ 忠臣蔵 〜その義その愛 2012.1.2TX/松竹
堀部安兵衛を主人公に据え、赤穂事件の顛末を描く。
気ままな暮らしが染み付いていた豪傑は、内匠頭の人となりに感銘を受け仕官するが、不幸な経緯は主従を引き裂く。他の士はいざしらず、安兵衛はごく個人的な感情から仇討ちを志し、辛苦に耐え本懐を遂げる。
江戸方の雄・安兵衛をメインに描くゆえ、わりなき事情で脱落してゆく者たちの逸話が多く散りばめられている。
ロケ地
- 叔父・菅野の危機に駆けつける安兵衛、走る街路は妙心寺大庫裏脇路地。高田馬場は山上の広場か。
- 友人と団子を食べに入った茶店で、高田馬場事件に批判がましい意見を述べるほり、仁和寺茶店。当の安兵衛がそこにいて、二人の出会いとなる。
- 赤穂浅野家江戸屋敷、随心院長屋門。留守居役・弥兵衛が奥田孫太夫に安兵衛のことを聞く座敷も随心院か。
- 鍛冶橋吉良邸、大覚寺大門。柳沢に茶を献じる茶室も境内か。
- 婿入り話について奥田らと話す安兵衛、妙心寺大通院裏路地。内匠頭が会いたいと言っている件を切り出すのはラウンド塀際。
- 安兵衛が内匠頭と会う座敷、不明。内匠頭に望まれ、高田郡兵衛と試合う庭、萬福寺法堂前白州。内匠頭の見所は回廊にしつらえ。
- 安兵衛の長屋へ届け物を持参するも受け取りを断られ立ち去るほり、彼女を追ってきた安兵衛が溺れる子を見て飛び込み助ける堀は八幡堀。
- ほりと祝言を挙げ、堀部姓となった安兵衛が初出仕の浅野邸、随心院長屋門。安兵衛がパーキングの方から来ると、迎えが出ている。
- 赤穂の海イメージ、不明。赤穂城、二条城本丸櫓門(天守を合成)。内匠頭が大石に安兵衛のことを話す座敷、不明。
- 安兵衛が内匠頭に昼酒を飲ませる縁側、不明。
- 江戸へ出立する内匠頭を見送る大石、随心院大玄関。
- 江戸屋敷、安兵衛を見かけ子はまだかと問う内匠頭、不明。
- 勅使饗応役を仰せつかる内匠頭、吉良に挨拶して帰るさ、伊達左京亮と行き会う廊下、随心院書院廊下。浅野の音物に不快感を示す吉良、随心院か。
- 京で病を得て寝込む吉良、伊達左京亮のお使いが見舞いに赴く京の吉良邸、聖護院門屋。
- 江戸、接待について慌しく指示を出す吉良がゆく廊下、不明。内匠頭が御畳替えのことを知るくだり、宸殿縁先か。
- 夜を徹して畳替えが行われる増上寺、不明(蔀戸のお堂)。
- 江戸城イメージ、姫路城天守。菱の門ナメた図も。松の廊下の屋根はCGか。
- 内匠頭刃傷を知らされる、城外に控えていた藩士たち、不明(冠木門あり)。
- 内匠頭の亡骸が泉岳寺へ運ばれると聞いた安兵衛、駆けつけて追いつく坂は金戒光明寺永運院下坂。「駕籠の中」を見せられ号泣するのは石垣際。
- 色部又四郎が、小林平八郎に浅野家家中の心情を忖度し話す座敷、不明。
- 第二の早が駆け入る赤穂城城門、二条城本丸櫓門。内外を使う。
- 片岡ら生え抜きの側近に新参者呼ばわりされた安兵衛、思いに身分の上下は無いと憤慨して歩く小道、妙心寺福寿院道。
- 赤穂・紛糾の大広間、不明。
- 安兵衛らが赤穂へ向かう街道、琵琶湖東岸松原。大石と会う座敷、粟生光明寺方丈(開口部、下手に屋根がのぞく)。
- 赤穂開城のくだり、大手に二条城本丸櫓門、上使の武具検分が行われる蔵は二の丸御殿土蔵。
- 大石一家が赤穂を離れ京へ向かう街道、山室堤。
- 安兵衛らが、刃傷に関する町衆の声を聞く町角、上御霊神社舞殿まわり。金魚を死なせた町人が役人に引っ立てられるシーンあり。
- 密偵に浅野の動向を探るよう命じる色部、不明(縁先)。
- 内匠頭の千日供養が行われる泉岳寺、宇治・興聖寺本堂。墓前のシーンはセット撮り。
- 片岡らがフライングして吉良を襲うくだり、屋敷を出る吉良の駕籠を確認する前原伊助が潜むのは大覚寺御殿川河床(駕籠は大門を出る)。武装した片岡らが潜む林、不明。襲撃現場の坂、参道か。待ち伏せに遭い危ないところへ安兵衛が駆けつけてチャンバラ、一部は随心院南塀際(鐘楼付近)。
- 大石が浅野家再興のため運動するくだり、京東山・智積院の僧に会って帰る玄関は毘沙門堂宸殿玄関。安芸訛りの刺客が出る夜道、薬医門石段下、参道。
- 縁日の神社で毛利小平太が恋人といるのを見る安兵衛夫婦、上賀茂神社ならの小川畔に露店あしらい。その後安兵衛が刺客に遭うシーンは北神饌所裏手(あとで三次浅野家の手の者と知れる)。
- 屋敷替えについて色部を相手に駄々をこねる吉良、不明(座敷)。
- 屋敷替えについて安兵衛らに自論を述べる広沢、広沢池東岸(船着あしらい、「四人」は舫った船に乗り込み酒盛り)。
- 江戸同士の動揺をおさめるため原と潮田を遣わす大石、二人がゆく街道は琵琶湖東岸松原。その二人に食ってかかる安兵衛、興聖寺か(お堂内部座敷)。
- 大石が江戸下向と色部に報告する密偵、不明(回廊)。
- 大石が瑤泉院と会う赤坂・三次浅野家下屋敷、門は聖護院山門。会見の座敷は東福寺光明院、苔庭をナメて廊下を映すほか、座敷から庭がのぞくアングルも。
- その帰りの大石を待ち伏せて「見る」色部、路傍の茶店は仁和寺観音堂脇に設営、大石らは水場横の坂をおりてきて、御室桜林の方へ去る。
- 叔父の養子になる件で兄と言い争う郡兵衛、随心院裏塀際。脱盟を余儀なくされ号泣するシーンも同所。
- 元禄15年正月、初詣の安兵衛夫婦、上御霊神社本殿。舞殿前石畳際に、露店華やかにずらり。
- 色部又四郎邸、妙心寺天祥院。「吉良家用人」の吉川が報告に来ていて、赤穂浪士の困窮ぶりを漏れ聞く。
- 内匠頭の一回忌法要が営まれる泉岳寺、宇治・興聖寺本堂。瑤泉院も来ての式はお堂内部も使って撮られる。吉田忠左衛門が、江戸組に吊るし上げをくらう。
- 大石を監視する一味のあることを知る安兵衛、山科寓居付近の描写は酵素河川敷、「隠宅セット」のあったあたりに畑や小柴垣つけて演出。上杉の密偵どもは竹林に逃げ込む。
- 安兵衛宅からの帰り道、蟹沢横梅に赤穂浪士の置かれた立場を説く広沢、妙心寺福寿院道。
- 神文を返却してまわる大石の使い、西へ向かう街道は大堰川堤。赤穂の海イメージにどこかの荒磯。
- 京・円山イメージ、仁和寺宸殿前から茶亭越しに塔を望む図。神文返却で篩にかけられ残った浪士が集められ、大石の存念を聞かされるお堂、萬福寺大雄宝殿(内部を使用、羅漢のシルエットが印象的)。
- 大石が江戸へ向かう東海道、大堰川堤。
- 瑤泉院に会った大石が傘をさして出てくる雪の夜の三次浅井家通用門、聖護院宸殿冠木門。他家に仕えると言って怒らせる段。
- 安兵衛たちが預けられる、伊予松山松平家中屋敷、金戒光明寺方丈座敷(座敷から前庭がちらり)。
- 大石が切腹する細川家の庭、聖護院宸殿前白州(南塀際)。
- 安兵衛が切腹する松平家の庭、大覚寺宸殿前白州(勅使門そば)。
- 届けられた大石の辞世を読むりく、鹿王院客殿前縁。但馬・豊岡の実家。
- 旅姿の吉川母子がほりに声をかける茶店、仁和寺茶店。見送るほり、母子は中門をくぐって去るが、南側には町なみが合成されていて、遠景には富士。
2012/1/1
■ 大奥 金子文紀監督作品 2010.10.1松竹
コミック原作の、設定がSF仕立ての変り種大奥。
謎の奇病により男性が極端に減った世界でのできごとを描くが、確かに男女は逆転しているものの人のすることは変わらず、泣いたり笑ったり憤ったりの情話が展開される。
お話は、吉宗が将軍位に就く少し前から始まり、「掟」から密かに救われた「進吉」が市井に帰る段で締められる。
ロケ地
- 江戸城外観、二条城を細工(東南隅櫓をナメて北西方向望、俯瞰。本丸御殿などがなくて、奥に天守を合成。天守アップは凸版印刷の作品に酷似)。
- 祐之進が幼馴染の娘・お信が持ってきたおむすびを食う道場近くのやしろ、油日神社。
- 子種を与えた貧しい女との後朝、祐之進が家へ帰る朝靄の道、妙心寺東海庵脇路地〜大通院裏路地。水野家は雑華院(母が端座して待つ玄関も雑華院か)。
- 祐之進がお信を誘って出かける神社(祭礼の準備中)、油日神社。参道〜楼門、舞殿に腰掛けて話す。
- 祐之進の大奥入りを知ったお信が走る道、オープンセットから三井寺唐院前にスイッチ。石橋を南に渡ったあたりで転び泣いていると、祐之進が来ておぶってゆく坂は二尊院紅葉の馬場(見上げ)、このあと油日神社舞殿におろす次第。お信を置いて去る祐之進、二尊院黒門前塀際〜紅葉の馬場(見下ろし、遠景に天守合成)。
- 大奥へ上がる祐之進、お城イメージ外観は各種建物等を合成、濠と橋が前景に来る。中臈・松島と対面する座敷、不明(堂宇の甍から座敷へズームイン)。その後松島が大奥の構成について説明しながら案内する長廊下は西本願寺(非公開部分、公式サイト情報)、お端下たちがきびきびと掃除する回廊は仁和寺御殿回廊。
- 大量の膳部が整えられる台所、鴻池新田会所跡本屋台所。「松島へ届ける膳」を渡される水野のくだり(新入りイジメの段)。
- 鶴岡と立ち会って勝ったあと、水野に取り巻きが現れるくだり、城内イメージに大覚寺華道専門学校の大屋根頂部(二棟の間)。
- 七代将軍・家継逝去後、藤波と松島が吉宗について密談のあと出る、馬を駆る吉宗のくだり、不明(土手は木津堤の如く高い。白馬をやる高原は阿蘇か)。
- 吉宗入城の春、二条城桃山門や隅櫓、二の丸御殿書院等と「天守」を組み合わせ構成、桜たっぷり。後段では夜景も出る。
- 三郎左一人をお供に市中を忍び歩く吉宗、赤面疱瘡で瀕死の男たちが隔離されている小屋、中ノ島橋下手右岸河川敷に設営。橋越しロングの絵では、叡山方面に天守と富士山が合成されている。
- 新しく中臈となった水野が藤波により披露される席、青蓮院華頂殿座敷から池泉を見る図。聞香が行われる部屋も同所、庭から見た絵もあり。
- 新将軍初めてのお成りを前に、慌しく支度がなされる大奥の情景、掃き清められる廊下は仁和寺御殿。庭の松に手入れのシーンは大覚寺宸殿(東から側面を見る図、宸殿廊下には慌しく行き交う御端下たちを配してある)。このあと水野は、垣添が丹精して仕上げた流水紋の裃をつけ総触れに臨む。
- ご内証の方は斬罪と言い渡されたあと、水野が物思う夜の庭は大仙公園池泉、橋は印月橋(南側から見た図、画面左方に天守シルエット合成)。
- 水野の斬罪が執行される城内の一角、不明(天守下連郭脇?)。
- 水野家の墓に詣で涙するお信、不明(高台の墓地)。
- 水野の始末のあと、庭で物思う吉宗、大仙公園池泉。印月橋と映波橋を使い、背景に築山の廬山など映り込む。このシークエンスは昼間の映像。
- 選りすぐりの者50人が解雇を言い渡される庭、聖護院宸殿前白州。
|