時代劇拝見日記
2011年12月

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2011/12/31

■ レ・ミゼラブル あゝ無情  伊藤大輔監督作品  1950.11.3東横映画

 ユーゴーの名作を翻案した作品、舞台は幕末から明治初期にかけての日本。
切羽詰って一椀の飯を盗んだ男、以降の彼には過酷極まりない人生が用意されていた。
執拗に彼を追う法の権化、養女にした娘との幸せな暮らし、そして永訣の日と、だいたい原作通りに話が進む。
小雪の結婚式が執り行われている教会、病んだ身を引きずってやって来た「ジャン・ヴァルジャン」が倒れ臥す、そこに十字架のシルエットが重なる演出が心憎い。

ロケ地
  • 倒幕成り、薩摩東征部隊が凱旋のくだり、行進の火口原は阿蘇、市街地は不明(民家脇の道、蔵などあり)
  • ミリエル司教の教会、長崎・伊王島の馬込教会。銀の燭台を渡された岩吉が出てくるシーンでは、聖堂正面が大写し。
  • 教会を去ったあと、道端で寝ていた岩吉が、角兵衛獅子が落とした銭を知らず踏んでいて悪態をついてしまうくだり、阿蘇・草千里。反省して子らを追って走るシーンでは、放牧されている牛が出てくる。
  • 1873年、織物工場を経営し福岡県第三区長になりおおせている岩吉=松野栄一、導入部で映る町の全体図、不明(湾奥の町、長崎に似る)
  • 馬車の暴走で下敷きになった老爺を救う松野、不明(工場や蔵が立ち並ぶ町並み、運河脇)。ここに熊谷が居合わせ、「釣鐘の岩吉」なら苦もなく重しを除けると示唆。
  • 熊谷から、無実の者が「岩吉」として裁かれていると聞いた松野、長崎へ馬車を走らせる道、不明(川堤、堤下に軒を接する民家あり・古い映画でよく見る図)。長崎裁判所、不明(洋館)
  • 御船屋から小雪を貰い受けてきた「岩吉」(網走へ送られる船が難破し「脱獄」中)、熊谷ら追っ手から逃げる山道、不明(阿蘇外輪山か、岩ごろごろの谷筋〜絶壁〜雲海を望む高地)
  • 小雪を連れて旅ゆく「岩吉」、立ち寄る京・清水寺は本物。導入は音羽の滝前の茶屋付近から舞台を見上げ、のち奥の院から舞台を望む絵に←ここで警官を見て緊張。
  • ふたたび旅の途、海岸をゆく「岩吉」と小雪、琵琶湖西岸松原か。
  • 東京、馬車で皇居お堀端をゆく「岩吉」と小雪、二条城前堀川通(東南隅櫓と東大手門が映り込む)
  • 舞踏会が行われる園地、グラバー邸
  • 小雪が山内青年と心を通わせる舞台となる学校、同志社大学構内。クラーク記念館を望む図で、大木や校舎も映り込む。フェンスはあしらいものか。
  • 小雪と市中へ出る「岩吉」、馬車で門前へつけるくだり、仁和寺中門前。御室桜林前で青年たちが「自由糖」を売りプロパガンダ、塔映り込み。「岩吉」らはこのあと金堂前へ、熊谷とすれ違う踊り見物のシーンも境内か。
  • 父・長吉の「岩吉」への振る舞いに辟易した娘が警察へ訴えて出るも、そこに熊谷がいて裏目、岩吉捕縛に警官が出動してゆく東京警視局、不明(洋館)。長吉夫婦が住まう裏長屋はセット。
  • 決起した自由党の若者らが闊歩する道、不明。出動した軍隊がゆく街路、堀川通(二条城前堀川通のほか、押小路通から押し出してくる図も)。兵士らが土嚢を積み砲を構える陣地、堀川端にセッティング(背景に二条城東南隅櫓)。山内青年を助けに出た「岩吉」が、撃たれた彼を保護する橋は堀川御池交差点にあった橋か。山内を保護した「岩吉」が身を隠す路地、竹屋町通の路地か(路地の奥から二条城が見える)。「岩吉」が山内青年を背負ったまま飛び込む堀、堀川河床
  • 「岩吉」の屋敷へ医者を送り届けたあと、熊谷が佇む橋、堀川の橋か。入水シーンは別撮り。

2011/12/30

■ 遺恨あり 明治十三年最後の仇討ち 2011.2.26テレ朝/東映

 あまりに酷い、両親の死に様を見た少年の心は凍てつく。仇討ちが禁じられようと、侍そのものが無くなろうと、世情をよそに彼の暗い意思はひたすら親を殺した男たちを追いつづけるのだった。

ロケ地
  • 慶応4年5月、執政である六郎の父が帰国するシーン、九州・秋月藩領の山道、不明(植林杉の林道、レンブラント光が美しい)。城下を遠望するピークは谷山林道、分岐道を入ったところ。見下ろす里は合成か。
  • 臼井邸、民家中庭ほか(中門、母屋?)。室内はセット撮り、後段亘理の首が投げ入れられるシーンでは、座敷から見た塀が映っている。
  • 干城隊が集結する夜の秋月八幡宮、鳥居本八幡宮。舞殿前に篝火を焚き、家老から届けられた斬奸状を掲げるシーンは本殿前。このあと臼井邸へ殺到。
  • 臼井夫婦が斬殺された翌朝、急を聞き駆けつけてくる親戚一同、民家南塀際。
  • 下手人の遺留品を携え訴えて出る秋月藩庁、毘沙門堂薬医門。衛士あしらい、木の根方ナメて石段と門を望むアングル。
  • 明治5年、真剣を抜いて型をつかう一瀬を凝視する六郎、鳥居本八幡宮。一瀬は舞殿上に。この時点で六郎役は藤原竜也にチェンジ、髪は総髪。
  • 訪ねてきた伯父・上野四郎兵衛と家を出て話す六郎、摩気神社本殿裏手。自分は忌まわしい地を捨てて東京へ出る、遺恨を忘れよという伯父に仇討ちの遺志を述べるくだり、木漏れ日が美しい。
  • 太政官の役人になるという一瀬、その旅立ちを狙うも、怖じて果たせず逃げ帰る六郎、不明(竹まじり雑木林に巨岩露出のアレ)
  • 明治7年、小学校の代用教員をしている六郎が下校するくだり、摩気神社境内・社務所門。このあと、仇の一人・萩谷と遭遇するが、相手は西郷発つの知らせに行ってしまう道、摩気神社裏手・谷地田の土手。
  • 明治9年10月、秋月の乱、不明(山中、巨杉の林間)。参加していた不平士族・萩原は傷ついた朋輩に乞われ止めをさしたあと、一人逃走。
  • 明治9年・東京、上京した六郎がゆくま街路、不明(赤煉瓦の蔵や立派なホールのエントランスなど)。一瀬の消息を尋ねる役所、外観イメージは聖母女学院・藤森キャンパス本館(赤煉瓦の広壮な二階建て)。衛士に話を聞く、建物内の階段下も同所か。
  • 町歩きの最中、たまたま竹刀の音を聞いた六郎が訪ねる道場、随心院長屋門と周辺。あとでここが山岡鉄舟の道場・春風館と知れ、以降住み込むことに。
  • なかからの文で一瀬が司法省の役人になったと知る六郎、様子を窺いに行くシーンは聖母女学院藤森キャンパス本館、フェンス越し(見返りの絵、六郎の背後に見える、窓がたくさんある白い洋館は不明)
  • 明治10年、愛知裁判所、明治村か(瀟洒なバルコニーのある白い洋館、室内もロケと思われる)。西南戦争について話す判事・中江と、同僚である一瀬のくだり。中江を自邸へ夕飯に誘う一瀬、屋敷イメージは上賀茂社家町(夜景、左岸に灯篭あしらい、瀬音も演出)。室内はセット撮り。
  • なかが就職する福岡県庁、滋賀大学経済学部講堂(頂きにドームを持つ二階建て、手前の門はあしらいものか)。給仕として働くなかのシーンもロケと思われる(古風な廊下、給湯室)
  • 師に必殺の間合いを教示されたあと、道場を去り仇を求め彷徨い歩く六郎、雨の中様子を窺う白い洋館のエントランス、不明。他日見て回る街路、不明(木造の洋館の裏手、段差あり。上がると白い大きな洋館がある)。この間、なかが妾奉公して資金援助。
  • なかの情報で一瀬を求めて赴く甲府裁判所、不明(白い広壮な玄関、木の枠が印象的。入ってすぐ階段がある)。行き違いになり、六郎が迫っていることを一瀬に知られてしまうくだり。
  • 明治13年、遂に一瀬の姿を確認する六郎、一瀬が出てくる東京上等裁判所、龍谷大学大宮キャンパス
  • 帰宅する一瀬を尾行する六郎、疏水分線付近。以降も登場する一瀬邸と周辺は、大豊神社御旅所や前の橋、橋を渡ったところの右岸側の邸宅などを使って撮られている。
  • 一瀬が現れると知らせてきたなかの文を受け、黒田の殿様の屋敷へ赴く六郎、門前へ出てくる路地の表現は妙心寺寿聖院、秋月邸は天祥院門。室内もロケと思われるが不明(座敷には古いタイプのガラスの建具、一瀬を討ち取る裏口?は重厚な作りの「台所」)
  • 六郎の公判が行われる東京上等裁判所、龍谷大学大宮キャンパス(前の石畳に人待ちの人力車あしらい)。松子が裁判を傍聴させよと守衛(福ちゃん、台詞あり)に詰め寄るシーンは、カメラ中から。その後同じ目的で来たなかと遭遇、そこを離れて二人が話す水辺は大覚寺放生池堤(紅葉)
  • 結審後、中江に謝辞を述べる鉄舟、不明(階段が三方から来ているホール)
  • 明治14年、終身刑で六郎が収監される東京集治監、明治村金沢監獄正門
  • 恩赦で出獄、萩原の縊死を見たあと故郷へ戻る六郎、道中の山道は保津峡落合崖道〜落下岩。「形見」の短刀を投げ捨て歔欷する渓谷は保津峡(左岸側巌)。このあと冒頭に出たのと同じ山道や城下の路地が出て「生家」←なかと再会。

2011/12/28

■ 大岡越前 第28話「天一坊事件 後篇」1970.9.21TBS

 幕閣ばかりか吉宗の不興を買い、頼みの伊織たちは帰らず窮する忠相。しかし悪事の報いは当事者に返り、哀れな犠牲者は忠相に逆転を果たさせるのだった。

ロケ地
  • 紀州入りし、御落胤の母のことを調べる伊織たち、里人にものを聞く野辺は北嵯峨農地(竹林際、ゴロ石が映っている)
  • 天一坊が侍女にした女を始末する天膳たち、広沢池東岸か(夜の葦原、夜釣りの忠高が通りかかり、瀕死の女を保護)
  • 証人を連れて戻る伊織たち、早駕籠が走る谷川沿いの道は清滝、担ぎ手交代の街道は鳥居本参道(鳥居そば)。このあと、対面の儀が行われている「役宅」の大覚寺明智門前へ。
  • 一人逃れた伊賀亮、妻の仇を討ちに大橋浪人が現れる林は下鴨神社糺の森。ここへ駆けつけるため馬を駆る忠相、北嵯峨か(その後馬場へ)
  • 事後、残された大橋浪人の遺児を抱いて町へ出る千春、中ノ島橋(ここへ至る前、橋上手右岸側の護岸を走る)

2011/12/27

■ 大岡越前 第27話「天一坊事件」1970.9.14TBS

 世に名高い御落胤事件、一味の正体を知ったうえでオブザーバーとなる伊賀亮。彼の狙いは、名奉行・大岡越前守との対決だった。

ロケ地
  • 伊賀亮が知る辺の和尚を訪ねると、御落胤騒ぎが起きている美濃・谷汲山常楽院、不明(檜皮葺きの門、前にランダムな石段)
  • 御落胤とその一味に大喝をくれる伊賀亮、その後当の本人たちが刺客となって伊賀亮を襲う雨の夜道、大覚寺五社明神
  • 天一坊一行がゆく東海道、山道(林道か)〜松並木(琵琶湖畔か)
  • 御落胤の証拠調べが行われる老中・伊豆守邸、大覚寺大門
  • 天一坊の再吟味を願い出て閉門を食らう忠相、竹矢来がなされた役宅の門、大覚寺明智門
  • 謹慎の身ながら単身馬を駆る忠相、野道は北嵯峨か。夜中開門を呼ばわる水戸家の門、東本願寺内事門
  • 伊織と源さんの乗った早駕籠が走る海辺、間人か。

2011/12/26

■ 大岡越前 第26話「疑惑の顔」1970.9.7TBS

 伊織が化粧の工夫に手を貸してやった役者が、人殺しの疑いをかけられたまま不審死を遂げる。裏にはお決まりの妬み、そして哀しい恋の事情があった。

ロケ地
  • 人気役者・松之助に付文をしていた娘が扼殺されて見つかる椙森神社、下鴨神社河合社裏手。戻り道、事件について話す源さんと辰は河合社塀際。
  • 忠相を役宅に訪ね、松之助のことを話す伊織、阪口青龍苑池泉端。後段にも登場、忠相が切石橋上で鯉に餌をやっている。
  • 事後、松之助の墓に参る伊織と千春、金戒光明寺墓地。松之助と曰くあった武家の妻女が落飾した姿とすれ違う、帰り道の石段は参道石段。

2011/12/25

■ 大奥 最終回「華麗なる終焉」1969.3.29関テレ/東映

 若き旗本たちの一挙は人心を動かし、有志は上野の御山に籠もり慶喜の命を待つ。しかし慶喜は勝の意見を容れ、自ら最後の将軍となることを選択する。
大奥も混乱するが、身ごもった御台を一橋家へ送り出した柳川は、粛々と後始末をしてのけるのだった。

ロケ地
  • 倒幕軍がゆく街道、前回と同じ。
  • 薩摩藩江戸屋敷、京都御苑管理事務所長屋門。勝が西郷と会見するくだり、内部はセット撮り。
  • 柳川の通達を受け、身分の上下に関わらず退去してゆく女たち、城門は大阪城桜門。西側からスロープを見るアングル、このとき門に屋根無し。
  • 開城を控えたお城イメージ、姫路城天守
  • 錦の御旗を掲げて入城する官軍、大阪城極楽橋を渡る。画面奥に天守。
  • ピストルで頭を撃ち抜いた柳川の亡骸が兵士に運び出される門、京都御苑東門(内側から。戸板が出たあと、門は閉じられる)

2011/12/24

■ 大奥 第五十一回「幕末の恋人たち」1969.3.22関テレ/東映

 恭順の意を示す慶喜は、御台をも使い工作を続けるが、情勢は翻らない。
また、許されて大奥を下がった御台付きの腰元は、恋人の悲愴な覚悟を知る。

ロケ地
  • 東征軍がゆく街道、不明(湖南アルプスと思しき「河原」、バンクフィルムか)

2011/12/22

■ 大岡越前 第25話「纏女房」1970.8.31TBS

 い組に若夫婦が誕生する、めでたい一話。カップル成立の後押しは、町の嫌われ者の押す横車だった。

ロケ地
  • 普請場へ弁当を持ってきたお加代、政吉とお参りに行き願掛けの弥生神社、御香宮神社本殿前。帰り道、朱鞘組とガエンにからまれるシーンは参道石段下にしつらえた茶店、逃れた二人は参道を南へ去る。後段、政吉が呼び出されるくだりでは、つていきた源さんたちと離れるシーンに本殿裏手、朱鞘組に小突き回され殺されかかるのは摂社前。
  • たばかられて呼び出されたお加代が連れ込まれる屋形船、大覚寺大沢池南西端に係留。
  • 度重なる嫌がらせに心痛めた政吉が物思いに沈む橋、北野天満宮御土居に架かる小橋。お加代が加わった場面もあり。

2011/12/21

■ 大岡越前 第24話「蛇の目傘の女」1970.8.24TBS

 容疑者を殺したとして、神山与力が窮地に陥るが、裏には昔の事件あり。道具に使われた女は、左門の人となりを知るにおよび惑い懊悩、遂には危険を犯し証拠ゲットに動いてくれるのだった。
もちろん、お奉行や源さんたちの尽力もあり、ヤバい橋渡ったり、期限ぎりぎりだったりと気をもたせてお話を盛りたてる。

ロケ地
  • 左門を襲った刺客が残した刀の出所をさぐる段、その刀を盗まれた旗本の屋敷は相国寺林光院。聞き込みに行った左門を主が式台玄関で応対、帰りに門をくぐるシーンもある。玄関前には、今は無い太い木が生えている。
  • 入水しようとしたおみのを止める左門、罧原堤下河原か。左門が世話した荒物屋近く設定。

2011/12/19

■ 水戸黄門 最終回スペシャル 2011.12.19TBS

 しばらく旅に出ていない老公だが、救いを求める向きは絶えず。些か強引な形で渦中に引き込まれ、悪代官を懲らすものの今度は将軍家からお使いが来る。相手は、幕府転覆をはかる、物騒な一団だった。

ロケ地
  • 大日本史編纂の資料集めに出ていた助さんが呼び戻され、江戸へ向かう街道、大覚寺大沢池北辺並木
  • 水戸藩江戸下屋敷、妙心寺龍泉庵。門と門前(老公拉致を目論む「農夫」らが潜む)、式台玄関(助さんの祝言の支度が慌しく行われている)と内部(格さんと舅が子をあやす廊下、五本線入りの塀内側が見えている)
  • 江戸城イメージ、二条城北大手門(衛士配置)。各地で起こる物騒な事件について、柳沢と隆光の前で将軍が「あのお方に相談」と言い出すくだり。
  • 屋敷を抜け出した老公が厳兵衛をお供にやって来る神社、梅宮大社。楼門越しに境内を望む図のほか、舞殿まわり。
  • 老公らを拉致する農夫たち、嵐峡(舟宿演出)
  • 老公を捜す助格、船頭(松井天斗)に聞き込みの川端、大覚寺大沢池船着(小)
  • 大川筋で聞き込みの助さん、大覚寺大沢池北辺水路端。
  • 老公らが船から下ろされる川端、嵐峡。このあと連れて行かれる、救いを求める者たちが住む里(名主が伊吹吾郎)美山・北村集落。里人に事情を聞かされる名主宅座敷は、民俗資料館と思われる。
  • 老公を捜す旅の途、人さらいから子を助ける格さん、茶店がしつらえられた街道は酵素ダートか。このあと将軍の使いの近習(大和田伸也)の駕籠が通過する。
  • 里人とともに年貢の荷駄を運ぶ老公(小汚い百姓の老爺に作っている)谷山林道切通し。雇われ浪人(代官の手先、首領は丹古母鬼馬二)の襲撃があるが、助格駆けつけてチャンバラ。
  • 龍刃党を抜けようとして斬られた男を助ける弥七、不明(巨杉のある山中)
  • 惣右衛門の村にも来た龍刃党のオルグ、行き帰りの道は谷山林道か。
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓。老公に助けを求めた件を柳沢らが愚痴る段。
  • いつもの格好になった老公たちが出てくる茶店、谷山林道
  • 楓が飛猿と出会う林、鳥居本八幡宮広場。
  • 馬を駆る綾姫、谷山林道頂上付近。
  • 上州・沼沢領の太吉の家、酵素河川敷。隠宅セットがあった所に小屋あしらい。
  • 西国・美崎藩領の寺、西壽寺。不満分子が寄り合いを持つところへ、龍刃党が乱入し「焚き付ける」。本堂のほか、又蔵が妻子をタテに脅されるシーンに羊歯の生えた崖際等が使われる。お堂内部のシーンはセット撮り。
  • 沼沢へ近づく老公一行、谷山林道(一部、石積みのあるいつもの山道か)。沼沢城、不明(櫓)。助さんが綾姫に接触する山道、谷山林道
  • 綾姫が鉄砲組の侍たちに又蔵の消息を問うシーン、セットかロケか不明。
  • 綾姫が助さんに嫁を貰ったか聞く石段、平岡八幡宮石段。国家老(西岡徳馬)が連れ戻しに来るが、正体を現し二人を捕える。
  • 一味の虚無僧を倒し、将軍暗殺の企みを聞きだす弥七、酵素ダートか。
  • 護国寺参拝の帰りを狙われる将軍、仁和寺金堂前、参道石畳。一味が潜むシーンに、平岡八幡宮境内や、西壽寺境内が使われている。
  • 事後、弥七が飛猿に別れを告げる茶店、鳥居本八幡宮広場に設営。鎌倉へ向かう老公一行、北嵯峨か。

2011/12/18

■ 大奥 第五十回「最後の将軍とその妻」1969.3.15関テレ/東映

 将軍になったものの、大奥どころかお城にもいない慶喜は、京にあって困難な政情に立ち向かう。
その間、御台は大奥で権高なお局さまに辟易しつつ暮らしていたが、情勢はめまぐるしく移ってゆく。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、姫路城天守(菱の門の庇越し)。二条城は書割。
  • 札差に資金調達を断られ、怒って去った数馬を追う菊絵(札差の娘、大奥勤め中)大覚寺天神島(対岸の様子が今と大きく異なる)
  • 鳥羽伏見の戦い、バンクフィルムか。

2011/12/17

■ 大奥 第四十九回「和宮降嫁」1969.3.8関テレ/東映

 悲しいまでに己を捨てている浦路を見て、和宮の心は動き江戸へ下向。それでも天璋院の意地悪は止む気配を見せず、遂に家茂の命が的になる。
北城真記子の演技は凄すぎて、他の事象が霞んでしまう。

ロケ地
  • 和宮降嫁の行列がゆく街道、不明(広大な田圃の中に通じる土手道、遠景に細長くのびた丘陵が見える)
  • 江戸城イメージ、姫路城天守
  • 和宮を江戸へ連れ来たものの、当の家茂が逃げ回っている事態に、浦路が物思いに沈んで佇む池畔、勧修寺庭園池端。侍女の非礼を詫びに来た和宮の背後に、堂宇が映り込んでいる。
  • 和宮に勧められ、息子とその婚約者の墓に詣でる浦路、永観堂墓地(鐘楼脇、石垣下)
  • 遠乗りの家茂が狙われる野、湖南アルプスか(広大な砂河原、幼松が目立つ山地など)。森光子の立ち回りが見られる。

2011/12/16

■ 大岡越前 第23話「越前の結婚」1970.8.17TBS

 親爺たちの喧嘩で、また遠のくと思われた忠相と雪絵の祝言は、トンデモな騒動を奇貨として、一気にゴールイン。困った親爺たちには、上様から心憎いお仕置きも降ってくるのだった。

ロケ地
  • 作左を訪ねてきた忠高と雪絵がばったり会う路地、相国寺大光明寺南路地
  • 作左と喧嘩して怒って帰宅する忠高、東福寺一華院
  • 御狩場、糺の森か。狩りの帰り立ち寄った寺で雪絵を見初めるくだり、不明(寺の縁先、奥に回廊も見える)
  • 作左に雪絵お持ち帰りのことを聞き、肩を落とし戻る忠高と源さん、相国寺か。
  • 雪絵がお城へ連れて行かれ一夜明け、親爺たちが案じてやってくる南町奉行所、大覚寺明智門。中から忠相が出て制し、一人騎馬で出てゆく。

2011/12/15

■ 大岡越前 第22話「黒い罠」1970.8.10TBS

 女湯の刀架けから消えたのは新八郎の大刀、果たして賊の凶行に使われてしまう。その裏には、欲と色を道連れの、黒い意思が隠されていた。

ロケ地
  • 町人に身をやつし、失せた刀を捜す新八郎、疲れて休むところ、盗難に関係したと思われる女を見るくだり、今宮神社。腰をおろす茶店は門前茶屋・一和の店先に出された床机、女が情夫ついちゃつきながら通るのは東門前、その後逃げてまかれるのは東門を入って稲荷社前。
  • 松井田町の用事から戻った辰が旅装のまま入る奉行所の門、大覚寺明智門。門番と立ち話(小峰さん)
  • 女を知っていそうなチンピラを見つけ追う町角、中ノ島橋上〜大覚寺大沢池(屋形船に乗り込み/夜鷹の苫船設定)。女の情夫の居場所を聞き出し。
  • 女の情夫を締め上げていると、黒幕の火盗同心と一味が現れ大立ち回りの寺、神光院。庵、本堂前石橋、蔵の前、本堂脇、中興堂前、宝筐印塔など各所が使われる。

2011/12/13

■ 大岡越前 第21話「父なればこそ」1970.8.3TBS

 忠相の結婚のため、御役に就くことを渋々ながら決心する忠高。しかし、入庁することになった勘定方には、どうにも我慢ならぬ腐れた役人が巣食っているのだった。

ロケ地
  • おしのに会いに、雪絵を伴って行く忠相、往路の背景に来る甍、粟生光明寺本堂の大屋根(石段等、足元は映らず)
  • 接待の席に侍るため出かけるおしの、駕籠が渡る橋は中ノ島橋
  • 忠高が勘定方を招いて振舞い接待をする席、不明(青蓮院の内庭みたいな感じの、お堂の前庭)
  • 接待の席が断罪の場に化けてお開きになったあと、一行の帰り道、大覚寺天神島朱橋。作左が忠相に結婚を急かし、子をもうけて跡取りに寄越せと迫る。

2011/12/12

■ 水戸黄門43 第21話「嗚呼、人生に涙あり」2011.12.12TBS

 老中・柳沢は、世継をめぐる私欲のため、容喙必至の老公を排除にかかる。送り込まれた刺客は手強く、老公の身に白刃が迫るが、土壇場で「心」が通じる。

ロケ地
  • 夜中、柳沢吉保が密かに訪ねる水戸家上屋敷、妙心寺龍泉庵
  • 西山荘の畑、造園業の敷地か。
  • 老公が佇んでいると、江戸家老・藤井来着と知らせがくる水辺、広沢池東岸
  • 唐芋を持ってきた百姓衆が通される裏木戸、酵素河川敷に設営(隠宅セットが建っていた場所、セット併用)。竹林から刺客・黒田が凝視していて、去り際に弥七とすれ違い緊張の場面は笹藪脇で。
  • 釣りの黒田に声をかける老公、広沢池東岸(後方に団体敷地の生垣)。ここでお昼にと唐芋の焼いたのを差し出し、救荒作物として開発したい旨伝える次第。
  • 遂に刺客として現れた黒田、助格と斬り結ぶ夜の林、不明(雑木まじり竹林に巨岩のアレ)
  • 柳沢邸、妙心寺天祥院(路地から門遠望、イメージのみ)
  • 黙って去ろうとした楓の前に現れ、手土産を渡し別れをする老公、酵素河川敷笹藪脇。助格らと耕作の日々のラストシーンは冒頭の畑。

2011/12/11

■ 大奥 第四十八回「嵐に立つ花」1969.3.1関テレ/東映

 和宮降嫁実現のため、命がけで京へ赴く浦路。将軍の母代わりとして懸命な女がいる一方、天璋院は情勢も見ずイケズに励むのだった。

ロケ地
  • 家茂個人の幸せを思い、大老の遺言である皇妹降嫁について悩む浦路、勧修寺庭園池畔。ここへ家茂が来て大老を悼む。
  • 幕閣と浦路が、家茂に政略結婚を強いる模様と告げ口しに来る天璋院、弓のお稽古中だった家茂は勧修寺宸殿前芝地。
  • 家茂の願いを受け、和宮のもとへ使いに出る浦路、駕籠が出る門は西本願寺大玄関門。その後行列がゆく道は西本願寺唐門(北小路通を南から東望の図、ローアングル)仁和寺参道(奥に中門がちらり、その後カメラは松籟にパン)
  • 浦路が京へ発って二ヵ月後、婚約者の家へ、祝言の延期を申し入れに来る浦路の息子・久之助、相国寺大光明寺門
  • さらに時は過ぎ夏、交渉が難航し幕閣困り果てのシーン、イメージに姫路城天守
  • 降嫁について兄帝に話をしにゆく和宮、宮中廊下は大覚寺御影堂前縁(このシーンの前に宸殿横手が映し出される)
  • 浦路の使いと偽り、久之助の婚約者・ゆきを連れ去る天璋院付きの腰元・天川、田辺家の門は相国寺大光明寺、駕籠がゆく道は南路地。

2011/12/10

■ 大奥 第四十七回「大老の遺書」1969.2.22関テレ/東映

 井伊大老に請われ、家茂を守るため大奥入りした浦路。一橋を推していた天璋院からは、予想通りのプレッシャーがかかり主従を苦しめる。そんななか、当の大老が殺害されてしまうという大事が出来する。大老は浦路に文を残しており、それには家茂の御台についての秘事がしたためられていた。

ロケ地
  • 家定亡き後空白の将軍位、議論喧しいなか決意を問われた井伊大老が攘夷派に断固たる処置をとると話す廊下、二条城二の丸御殿書院廊下。後段でも出る。
  • 浦路大奥入り、お城イメージに姫路城天守
  • 天璋院の嫌味をくらった家茂が佇み嘆く池泉、勧修寺庭園池畔。観音堂や宸殿が映り込む。
  • 井伊大老下城の道、仁和寺参道
  • 井伊大老の葬儀が行われる寺、不明(甍と仏間、廊下が映っている。けっこうな大寺)。直弼の妻女・お浦の方から浦路に、生前託されていた文が渡される段。

2011/12/7

■ 大岡越前 第20話「悪魔の人形使い 後篇」1970.7.27TBS

 忠相たちは北町に接触するが、けんもほろろ。窮した挙句伊織の博打に賭け、皆して懸命に動き真実は明らかとなる。事をこじらせた優男に、忠相は容赦ない言葉を浴びせるのだった。

ロケ地
  • 忠相の文を携え北町に赴く源さん、門前払いを食う玄関は大覚寺式台玄関
  • 伊織の係りである北町与力を待ち伏せる忠相と源さん、潜む植え込みは随心院梅林脇。与力が歩いてくるシーンは薬医門前から拝観口にかけての塀際。

2011/12/6

■ 大岡越前 第19話「悪魔の人形使い 前篇」1970.7.20TBS

 千日参りにつきあった伊織、急病人が出たので診てやるが、これがもとであとあとエラいことに巻き込まれる。前編は、伊織が医療過誤の疑いで入牢させられる時点まで。

ロケ地
  • 浅草の雑踏、清凉寺か(バンクフィルム?)
  • 伊織に薬を貰って帰る佐吉、帰り道でチンピラに脅され薬を取り替えられてしまう林、下鴨神社河合社裏手。

2011/12/5

■ 水戸黄門43 第20話「裏切者は誰だ!?」2011.12.5TBS

 日光に出る山賊、水戸の家中が被害者となり、居合わせた老公が乗り出す。当の賊が役人とつるんでいる図のほか、苦しむ民を見かねて行動する義の人も出て、助さんに恋してしまい苦悩する娘の話なども盛り込まれる。

ロケ地
  • 日光イメージ、龍頭の滝華厳の滝東照宮陽明門。
  • 水戸家の奉納品を運ぶ荷駄が襲われる山道、不明(林道)
  • 専修の畑で芽を踏んで怒られる老公、大堰川河川敷
  • 専修が呼ばれて行く、負傷した水戸家中がノビている境内、本物の輪王寺をイメージで出して、お芝居は妙心寺三門基壇と付近で。
  • 日光奉行所、妙心寺春光院
  • 助さんに問われて語る峯田伊右衛門の回想、この先山崩れと告げた怪しの役人が出た例幣使街道、切通し。
  • 御用金運版の仕掛けや、助さんのラブ・アフェアについて老公と専修が話す庭、妙心寺退蔵院余香苑
  • 本物の御用金を助さんたちが運ぶ道、不明(切通しや林道、崖など)
  • ニセモノを運ぶ格さんルート、山賊が出て立ち回りの山道は谷山林道切通し。
  • 御用金を奪った峯田一行が野営する野原、酵素河川敷。
  • 山賊とグルの役人が通る、アジト近くの滝、琴滝。以降も出る。

2011/12/4

■ 大奥 第四十六回「疑惑の局」1969.2.15関テレ/東映

 岡野の行動を見るにつけ、ある疑問が敬子の方の胸にきざす。生前のままになっている任子の方の居室、綱吉の代の凶事により開かずの間となっている宇治の間、どうにも解けぬ謎は、突然の地震により明らかとなる。

ロケ地
  • 敬子の方の誕生祝いに出席する家定、任子の方の打掛をまとった敬子の方を見て激怒する廊下、大覚寺か(手前に回廊)
  • 鷹司家の接待のため大奥を出る岡野、駕籠がゆく橋は大阪城極楽橋、背景に天守。
  • 家定に詰め寄り、任子の方の死の真相を聞かされる敬子の方、勧修寺観音堂脇芝地。
  • 家定が後継問題を岡野に愚痴る茶室、勧修寺庭園茶亭(開口部から観音堂がちらり)
  • 事後、和やかに庭を逍遥する家定と敬子の方、彦根城玄宮園龍臥橋〜池畔。最後は対岸からのロングとなり、遠景に天守も映り込む。

2011/12/3

■ 大奥 第四十五回「第三の正室」1969.2.8関テレ/東映

 二人の正室に先立たれた将軍・家定のもとに、新しい御台所が輿入れしてくるが、総取締は何かにつけ辛くあたる。老女は最初の御台とともに京から来た女で、亡きあるじを病的に崇拝しているのだった。

ロケ地
  • 将軍の褥にあがる敬子の方、その夜吹きすさぶ嵐のイメージの塀と木、広隆寺東塀か。
  • 大奥泊りを触れだした将軍に、本当の御台は亡き御方一人だけと釘をさしに来る岡野、勧修寺庭園芝地(奥に観音堂)
  • 先の御台所二人の法要を企画するものの将軍は欠席、仏間に籠もったまま嘆く敬子の方、時間経過を表す夕刻の鐘のシルエット、本法寺鐘楼(多宝塔映り込み)
  • 子種が無いと将軍に告白されたあと、子ができなくても幸せになれるとひとりごちる敬子の方、彦根城玄宮園龍臥橋を望む小橋上。

2011/12/2

■ 大岡越前 第18話「復讐の十手」1970.7.13TBS

 賊に殺された父の仇を討つため鬼と化した同心、父の友に裏切られ道を踏み外した青年。忠相の采配は、交錯する二人の運命の糸を解き、愛する女との明日に導いてやるのだった。

ロケ地
  • 中山新八郎(南の臨時見回り同心)が拷問していて、忠相が釈放させた男が土左衛門で見つかる川端、桂川か(罧原堤下や松尾橋下手の土手に似る)
  • 新八郎がおこうと会う神社、北野天満宮本殿裏手。
  • 六之助がお昼をつかう木場、「材木置場」。蔵ふうの建物や山並みが映り込む。源さんがやって来てともに弁当を広げ、就職の話などする。
  • 事後、おこうとデートの新八郎が、六之助とお梶夫婦と邂逅の稲荷、北野天満宮本殿裏手西側の摂社前。

2011/12/1

■ 大岡越前 第17話「幽霊小町」1970.7.6TBS

 さる商家に、亡きあるじの幽霊が出るともっぱらの噂。ばかりか、跡取り娘は気触れ。二つの事象に作為を見る忠相、後妻の素性を洗いはじめる。

ロケ地
  • 田原屋へ聞き込みに行った帰り、幇間の友八に呼び止められる辰、御香宮本殿前(女将は後妻で、気触れの娘は座敷牢に入れられていると耳打ちされる)。後段、腕に傷を負った友八を見るシーンにも登場。
  • 事後、亡父のため灯篭を流す「娘たち」、嵐峡か。

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