時代劇拝見日記
2011年11月

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2011/11/30

■ 大岡越前 第16話「義賊木鼠小僧」1970.6.29TBS

 いっときは民衆に英雄視される義賊だが、というおきまりの一話。憎からず思う娘に盗金を拒否された挙句、とんだ災難に遭わせかけ、心乱れた盗っ人は凡ミスを犯し遂にお縄となる。
裁きを言い渡す忠相、目が潤んでいるのが泣かせる。

ロケ地
  • 大名屋敷を狙う木鼠小僧、侵入経路や逃走経路に、随心院長屋門や拝観口付近に薬医門まわり、永観堂御影堂や図書館。小間物屋の佐七が追走中の源さんたちに出くわすのは相国寺弁天社前。
  • 雪絵と市中をゆく忠相、子らが木鼠ごっこをして遊ぶ道は今宮神社東参道。転んだ子を助け起こし見てやる茶店は一和(ここで行商中の佐七と遭遇)。向かいのかざりやには薬屋の暖簾があしらわれている。
  • 忠相に苦言を呈されたその夜も出る木鼠、お屋敷は随心院境内、永観堂回廊や千佛洞。
  • 佐七が小間物商として出入りする尾張の上屋敷、随心院薬医門
  • 佐七が忠相に出くわす雨宿りの軒先、上賀茂神社校倉
  • 兄の借金を立て替えてやったあと、佐七がおみよと話す神社、松尾大社境内(拝殿付近、背景に奉納の酒樽が見えている)
  • 尾張屋敷へ侵入するも些細なミスから露見、逃げおおせたあと慌てて着替える佐七、相国寺鐘楼脇。またしても源さんと遭遇、怪しまれる。
  • 尾張屋敷から盗ってきた小判をおみよ宅へ投げ込む佐七だが、盗金は嬉しくないと言われてしまう町角、松尾大社本殿付近。
  • 源さんを訪ねようとしたおみよ、門口で兄につかまり連れ去られ、水茶屋勤めを強要されたり、義賊の小判を持って行かれてしまうシーン、松尾大社。亀の水場、桂川用水の石橋、楼門続きの塀にある通用口など使われる。
  • 訪ねてきた伊織に、四面楚歌と嘆く忠相、役宅庭は阪口青龍苑池泉切石橋上。後段(木鼠処刑後)、二組のカップルで述懐のシーンもある。
  • 行商中水辺で休んでいて、木鼠小僧が捕まったという人足の噂話を聞く佐七、宇治公園中州(水路側)

2011/11/29

■ 大岡越前 第15話「折鶴殺人事件」1970.6.22TBS

 商家の主が殺され、亡骸には悉く折鶴が付けられているという事件が続発。犯人の目星はすぐつくが、仇討ちを思い詰めている女の心は強く、そして哀しいのだった。

ロケ地
  • 松原屋が殺された事件を語りつつ町をゆく辰と政吉、今宮神社門前〜一和前。政吉が出入りの万屋と行き会い、立ち話のあと一和でお団子。立ち去った万屋は東門を入ってゆくが、そのあとを怪しの男(見せ物小屋の呼び込み)がつけてゆく。
  • 万屋が住吉屋と待ち合わせの屋形船、大覚寺大沢池船着(小)に係留。船は勝手に出てゆき、船上で二人は殺されるが、検分は元の船着で。
  • 忠相を騙った呼び出しを受け道を急ぐ雪絵、一味に拉致されてしまう坂は金戒光明寺長安院下坂
  • 最後のターゲット・大津屋で捕り方から逃げた太夫、忠相に回りこまれてしまうのは「材木置場」。

2011/11/28

■ 水戸黄門43 第19話「難問ぞろいの算術対決」2011.11.28TBS

 寺子屋の先生夫婦に歓待される老公一行、子らと和やかに過ごすところへ、お城の殿様から難題が投げかけられる。勘定奉行でもある算学者との対決は、過去の事件を炙り出し、大狸の退治となる。

ロケ地
  • 算学絵馬が奉納されている神社、平岡八幡宮舞殿。高さをはかるため子が登っていて騒ぎとなる火の見櫓は参道広場に設置。
  • ちかごろ隆盛をきわめる、勘定奉行もつとめる井崎源斎の塾、妙心寺隣華院。門前で八兵衛が本を売っていて城代に怒られる。門の中からのアングルもあり。
  • 前橋城、不明(隅櫓?と濠。後段では立派な天守?も)
  • 師匠の墓に参る吉田夫妻と橋本、不明(墓石は浄土系?)。覆面の集団に襲われる帰り道、妙心寺寿聖院前路地
  • 夫の無事を祈りお百度を踏む美代、梅宮大社境内百度石
  • 吉田夫妻と子らに見送られ当地を発つ老公一行、平岡八幡宮広場。一行は脇参道を去る。

2011/11/27

■ 大岡越前 第14話「地獄の使者」1970.6.15TBS

 阿片密売組織を追う話、放った隠密回りも悉く消され捜査は難航。左門の潜入、源さんの狸芝居、お奉行の説得など、いろんな方向から組織を追い詰めてゆく。

ロケ地
  • 一味のアジトがある川端、宇治か桂の河原か(河原は砂がち、対岸の高堤上には並木)

2011/11/26

■ 大岡越前 第13話「恐怖の影」1970.6.8TBS

 たんまり貯め込んでいた按摩が殺され、現場に政吉が居合わせる。忠相の一計で、政吉は犯人の顔をはっきり見たと触れて歩かせ解決をはかるが、相手はとんだ曲者で「目撃者」を消しにかるのだった。

ロケ地
  • 髪結い床で「政吉目撃情報」を言い触らす辰、怪しい動きをした男を追ってゆくも見失う町角、辰巳大明神脇白川畔。諦めて踵を返すと源さんに出くわす橋は白川巽橋
  • 政吉を狙って丸太が落とされる木場、「材木置場」。ついていた伊織の背後に青い山なみがちらり。

2011/11/25

■ 大奥 第四十四回「比丘尼の館」1969.2.1関テレ/東映

 夫と離別させられてまで仕えた将軍に死なれてしまい、帰るも儘ならず陰惨な環境におかれる「寡婦」。夫であった小平次への思慕絶ち難く、秋月院は館を脱出する。

ロケ地
  • 桜田御用屋敷、青蓮院長屋門と、金戒光明寺禅堂を衣掛の松越しに見た図(クレーンショット)
  • 比丘尼・恵心が秋月院を連れ出す石庭、不明(石は波心の庭に似る)
  • 御用屋敷へ入り込み探る喜一、金戒光明寺。植木職として松を手入れしていると、本堂脇回廊の下をくぐって恵心が出てくる。そこから入り込み、先に出た石庭を通り秋月院の部屋(セット)へ。
  • 喜一とりくが仕組んで秋月院を連れ出すくだり、金戒光明寺方丈唐門前に駕籠が待つ。このあと三門が映り、中山邸へスイッチ(参道、無畏庵前←小平次が待っている)
  • 逢瀬の数日後、もう一度夫に会いたいとしたためた秋月院の文を読むりく、金戒光明寺参道坂。思い詰めている二人を案じる喜一のシーンは三門下にスイッチ。
  • 抜け出してきた秋月院を乗せた駕籠が走る夜道、金戒光明寺金光院北塀際。小平次が待つ、かつて二人暮らした陋屋はセット。
  • 三月後、男女の土左衛門があがる葛飾在、西の湖

2011/11/24

■ 大奥 第四十三回「お琴あわれ」1969.1.25関テレ/東映

 貧ゆえ大奥へ勤めに出た人妻、仕事は最下級の水仕で、将軍のお手がつくはずもなかったが、節分の椿事が運命を変えてしまう。

ロケ地
  • 葛飾代官所、大覚寺明智門。手代の小平次が郡代に呼ばれてやってくるくだり。
  • 葛飾の情景、西の湖。湖畔には積み藁、湖水にはエリが見える。
  • 桜田御用屋敷、青蓮院長屋門

2011/11/23

■ 甲賀屋敷   衣笠貞之助監督作品  1949.11.27大映/新演技座プロ

 世阿弥の密書を拾った目明しは、それを届けるため「甲賀屋敷」へ。そこには、女も富も手に入れようとはかる胡乱な侍が巣食っていた。
世阿弥の娘と掟破り恋に落ち虚無僧となっていた男、実は世阿弥の落とし子だった元芸者、悪者に監禁されていた世阿弥の娘、それぞれの運命が動き出す。

ロケ地
  • 甲賀屋敷で落とし穴に落ちた万六、横穴を伝い出たところの水辺、不明(山腹)。このあと船が行き交うシーンや渡し場は落合か(眼八が土をかけられ転がり落ちるシーンも同所か←淵)
  • 阿波の一味から逃げる万六のくだり、祭りの神社、不明(舞殿越しに参道を上がってくる民衆を見る図、万六が走り抜ける社務所?前)
  • お十夜にからまれ逃げてくるお浜のくだり、上賀茂神社ならの小川(右岸水場、対岸の岸に提灯多数あしらい、林の向こうでお神輿を揉んでいる気配)。逃げたところで鴻山に出くわす境内、不明(大木のある林は高台っぽく、祭礼の神社は走田神社に似た覆屋が被さった作り)
  • 万六に斬りつけるお十夜、川に落ちた万六に気付く虚無僧たちのシーン、清滝か。
  • 甲賀屋敷が焼け落ちたあと、浪路と愛を確かめあった弦三郎が阿波へ向かうシーン、マジ海(白砂青松)。この前に、お十夜たちが眼八の報告を受ける船端のシーンがあり、「河口」の突堤から浜へパン。

2011/11/22

■ 徳川三国志 第26話「伊豆守と正雪宿命の対決」1976.4.21NET東映

 正雪らは新天地を目指そうとするが、頼みの資金は得られず、夢ははかなく消える。進退極まった風雲児は、せめてと建白書を託すが、皮肉にもそれは伊豆守の理想と重なるのだった。

ロケ地
  • 正雪が紀州の儒者と偽って押し通る関所、不明(山道に設営?)
  • 正雪の狙いを知った十兵衛が馬を駆る街道、不明(植林杉の林道)
  • 正雪が一郎太とツナギをとる海辺、琵琶湖西岸松原(漁具や漁師小屋あしらい、この小屋に楓が監禁されている運び)
  • 久能山東照宮、宗忠神社。正雪の乗った駕籠は参道坂をのぼり、二の鳥居前で誰何される。ここは紀州大納言の代参として罷り通り、拝殿前石段で再び警備兵と遭遇、このあとは力技で押し通り、豊臣の遺金である金塊を持ち去る。イメージに本物の久能山の楼門や神廟等が挿まれている。
  • 金塊を運ぶ正雪ら、谷山林道頂上付近(ここで一郎太が楓を連れに戻り離脱)。その後正雪一行が一夢斎率いる忍群に襲われるのは切通し。
  • 伊勢参りの講に紛れたおたか、早馬と行き会い、次いで飛脚の口から変事を知る街道、北嵯峨農地竹林際。
  • 事後、登城の途で正雪らのことを述懐する伊豆守、大阪城極楽橋。奥に天守を望む図。

2011/11/21

■ 徳川三国志 第25話「由比正雪ついに起つ!」1976.4.14NET東映

 南海の竜のお墨付きが出て正雪は決起、しかし書付は偽造されたもので張孔堂は窮地に。友を逃がすべく、丸橋忠弥は獅子奮迅の働きを見せる。一方、主に逆らって正雪と行動を共にする根来忍びが暗躍。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、大阪城天守(いろんなアングルが出る)。家光に殉死する大名小名旗本たち、一部はロケで大阪城極楽橋上、城内石畳など。
  • 浪人たちが屯していて摘発される町角、平岡八幡宮石段下。
  • 丸橋忠弥が濠の深さを測っていて伊豆守に誰何される堀端、大阪城外濠端(極楽橋たもと)
■ 水戸黄門43 第18話「上様、長屋で叱られる」2011.11.21TBS

 江戸に戻った老公は、「悪法」をタテに民を泣かす目明しを見て上様に言上。挑発に乗った綱吉はお忍びで町に出て、吹き溜まりの裏長屋に迷い込む。そこは、悪者が狙っている土地なのだった。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、皇居巽櫓
  • 綱吉が老公に会いに来る椿御殿、宝厳院通用門(イメージ)。会見の座敷は大覚寺宸殿か。
  • 長屋衆に罵られ怒って出てきた綱吉に諫言する格さん、大覚寺五社明神。綱吉は舞殿に腰掛け。
  • 日光さして街道をゆく一行、大堰川河川敷(河畔林脇、大木の根方)

2011/11/20

■ 大奥 第四十二回「江戸っ娘繁盛記」1969.1.18関テレ/東映

 歌川の魔手は遂に姉小路とその周辺に伸びるが、おゆきと「金さん」を娶わせてやりたい老女の「賭け」がみごとに当たり、全ては解決。
風のように来て去っていった娘のことを、人々は長く懐かしんだと語られる。

ロケ地
  • 宿下がりしたおゆきが「金さん」を問い詰める茶店、神泉苑境内生垣際に設営。なんとか誤魔化すものの、今度は女のことでがみがみお説教を食らう金さんのシーンは善女竜王社前に移動。鳩多数群がる。
  • 歌川に姉小路の容態を注進する吉野、勧修寺庭園池畔。
  • 姉小路の名代で中臈に化けて北町奉行所へ赴くおゆき、勧修寺山門(左手から狭間ナメて)
  • 事後、町場でデートの金さんとおゆき、神泉苑法成橋上〜善女竜王社前(売っている鳩の餌を求める)

2011/11/19

■ 大奥 第四十一回「おゆきの初手柄」1969.1.11関テレ/東映

 気難しいはずの上臈・姉小路はすっかりお転婆がお気に入り、おゆきの機転で歌川の嫌がらせも躱し対立もなんとか解消に向かう。
一方、実家のよ組から金さんが消えたことで萎んでいたおゆきだが、大奥の火事に飛び込んできた若き新任奉行の顔を見てしまうのだった。

ロケ地
  • おゆきが大奥の女たちに健康体操を教授する庭、勧修寺庭園芝地・観音堂前。
  • 和子を授かる夢のお告げがあったと称し、家慶を仕込みの女に会わせる歌川、勧修寺庭園池畔。おみつが水を汲んでいる泉は不明(窪地に樋が設けられ、石積みがなされている。随心院の小町井戸に形態が似る)
  • 宿下がりのおゆき、鼻歌を口ずさみながら実家へ向かう道、相国寺大通院南塀際路地〜鐘楼脇。

2011/11/18

■ 徳川三国志 第24話「将軍暗殺!宇都宮つり天井」1976.4.7NET東映

 紀州の陰謀は、遂に家光の身辺に迫る。しかしからくりの発動で危難に遭うのは伊豆守、事件が無かったことにされたあと、「事実」が発表される。

ロケ地
  • 宇都宮城に施された企みに気付いた黒鍬者、逃げ出すも追っ手に囲まれ、幼い娘を船で逃がす鬼怒川の河原、大堰川か宇治川か(河原はススキ原、流れは瀞)
  • 宇都宮城イメージ、彦根城天守東本願寺内事門。新御殿普請場、セットかロケか不明(回廊の裏手?)
  • 日光へ向かう「将軍」の行列、イメージに日光杉並木。駕籠がゆく街道は大内辻堂前。
  • 宇都宮城イメージ、彦根城天秤櫓、天守。新普請を手がけた大工が幻夢斎に呼び出されるくだり、走る城下は金戒光明寺三門。幻夢斎と会い打ち合わせのシーンは金戒光明寺方丈前庭(回廊寄りの塀際)
  • 甚兵衛が宇都宮へ走る街道、宇治堤か(堤は高く流れは瀞、並木あり。これはロングで、アップの部分は別撮りにも見える)。その後、船着に佇み物思うお奈緒を見かけるシーンも宇治か(流れは瀞)
  • 東照宮参詣のくだり、イメージに本物の陽明門

2011/11/17

■ 徳川三国志 第23話「江戸の毒を斬れ!」1976.3.31NET東映

 毒入り弁当事件は序の口、張孔堂に与する医者は、飲み水に猛毒を混入しようとしていた。今回も大活躍のスーパー老中は、単騎現場へ駆けつける。

ロケ地
  • 近所の医者に女房を誤診された太助が訪ねる、表通りの医師・順斎宅、金戒光明寺瑞泉院
  • 上総屋の法事に出席した太助、間違って折り詰めを二つ貰い出てくる寺の玄関、金戒光明寺方丈唐門
  • 折り詰めに毒が混入されていると知った岡っ引き、法事参列者に急を告げて回るシーンは金戒光明寺禅堂前、阿弥陀堂基壇。このさまを、張孔堂の田沢が凝視しているのは東坂。
  • 順斎らが毒を投じようとしていた内藤新宿の上水溜、永観堂放生池溢水口。堰板等はあしらいものか、夜間撮影でセット併用。

2011/11/16

■ 徳川三国志 第22話「幻の盗賊を追え!」1976.3.24NET東映

 伊豆守を失脚させようと、手の込んだ工作を仕掛けるのは根来者で、故郷をなくした哀れな民を騙して扇動。彼らの頭目である遺児の「お嬢様」は、伊豆守に会ったことで復讐に疑問を持つが、計画は動き出していた。

ロケ地
  • 次に襲う店について協議する「川越船頭」たち、大川端に建つ商家イメージに宇治川派流端酒蔵(水面映らず)
  • 領地の民が盗賊と噂が広がり窮地に立つ伊豆守、十兵衛と調査の結果を議論しながらゆく町角は今宮神社。石橋から東門をくぐると門前に太助が来てばったり、偶然一和(茶店設定)におせんがいて太助により伊豆守に引き合わされる運び←おせんはそそくさと門に消えてゆく。

2011/11/15

■ 徳川三国志 第21話「恐怖の十字架」1976.3.17NET東映

 次々と娘をさらう抜け荷商人、張孔堂を抱き込みさらに物騒な動きを見せるが、伊豆守周辺に手を出して虎の尾を踏む次第。
鎖国政策で親を亡くした娘が、復讐心を利用される哀話がからむ。

ロケ地
  • 誘拐団をさぐる十兵衛たちと別れ、お忍びで町を歩く伊豆守、金戒光明寺阿弥陀堂下(南側)石垣際。ここで俄か雨、鼻緒を切った娘とすれ違う。その娘・お美濃の履物を直してやる雨宿りの門は金光院。
  • 青山伯耆守の差し金で、寺参りの伊豆守にお見合いを仕組むくだり、湯島の麟祥院は相国寺。冒頭イメージは庫裏煙とりを含む甍、寺を出る姫様を見送るシーンは回廊、姫様がさらわれる道は方丈塀際、探しに走る弥一郎は鐘楼脇。この間、見張りについていた十兵衛が別件で誘い出されるくだり、呼びに来たゲンと走る道は広隆寺東塀際。

2011/11/14

■ 徳川三国志 第20話「忍びの掟は死の掟」1976.3.10NET東映

 またぞろ命を狙われる伊豆守、企みの大元は紀州とつるむ富商、手先に使われるのは無役の旗本。彼は伊豆守の朋友だったが、開いてしまった差は埋まらないのだった。
この大筋に、甚兵衛が育てた忍びの兄妹に関する情話が挿まれる。

ロケ地
  • 湯女を隠した知行地へ向かう高井、伊豆守に立ちはだかられてしまう春日部への道は北嵯峨か(手入れの行き届いた明るい林床)
■ 水戸黄門43 第17話「疑惑に満ちた雨の宿」2011.11.14TBS

 木更津で船待ちの一行だが、宿で殺人事件が起きて更に足止め。取調べにやって来た目明しの態度に気分を害した老公は、真の下手人さがしに乗り出すことに。

ロケ地
  • 当地を発つ一行がゆく道、上賀茂神社ならの小川畔。誤認逮捕されていた紺屋の息子が布を晒していて、老公に気付き目礼。

2011/11/13

■ 大奥 第四十回「陽気な新参者」1969.1.4関テレ/東映

 水野忠邦の打ち出す緊縮策に、大奥の女たちはしたたかに対応してゆく。そんななか、古狸の御老女のところに、とんでもないお転婆が入ってくる。

ロケ地
  • 悪童に男女とからかわれたおゆき、追い回す市中、相国寺境内か(生垣やお堂)
  • 将軍の夢に現れた女を捜す役人たち、若い娘を呼び止める市中、御香宮境内か(摂社らしき鳥居、石柵あり)
  • おゆきを呼び止め、条件のほくろをチェックするため袖をまくって蹴られる役人、相国寺鐘楼脇。
  • 大奥の正月、高木に引っかかった羽根突きの羽根を、木に登って取ってやるおゆき、勧修寺池畔芝地。

2011/11/12

■ 大奥 第三十九回「感応寺事件」1968.12.28関テレ/東映

 将軍が重篤というのに、日詮の頭の中は己のことばかり。しかし無理は通らず、破滅の日が来る。

ロケ地
  • 造営中の感応寺、得意げな顔をした日詮は泉涌寺仏殿前に立つ。
  • 家斉の臨終間際に出た遺言書が日詮の企みとして、寺社奉行が調査に入るくだり、下総の橋は犬飼川下河原橋、江見俊太郎は騎馬で橋上。
  • 御子のことで日詮を問い質しに行った波奈の方、それを追ってやって来るお美代の方、雑司が谷感応寺は泉涌寺。参道坂から仏殿を望む図、陵へ通じる道から堂宇を見返る図が出る。内部は前回同様セット撮り。
  • お美代の方のその後が語られるくだり、泉涌寺参道坂より仏殿を望む図が出て、お堂前に美代の方と思しき姿が配され、崩れ落ちる。ズームはなし遠景のまま、美代の方終焉の地となった寺についての説明が被るが、絵は感応寺イメージと思われる。

2011/11/11

■ 徳川三国志 第19話「家光と春日局涙の別れ」1976.3.3NET東映

 死期を覚った春日局は、懸案事項を片付けにかかる。、紀州は張孔堂と手を切るかに見えたが、水面下で情報戦が繰り広げられているのだった。

ロケ地
  • 紀州家から「慮外者」を貰い受けてくる十兵衛、放逐しようとすると攻撃され応戦、斬って捨てる道は広隆寺東塀(導入はクレーンショット、木は道の両側にあり)

2011/11/10

■ 徳川三国志 第18話「美女の罠を砕け!」1976.2.25NET東映

 野心に燃える島原の殿様は、分不相応の仕事を引き受けて領民を泣かす。挙句は幕府を騙して金を毟ろうと画策するが、手駒にした美女がとんだ爆弾と化すのだった。

ロケ地
  • 白魚を買いに漁師を訪ねる太助、大覚寺天神島祠脇に漁具あしらい。無いと断られ怒って踵を返すと、鳥居前の汀からおたよが這い上がってくる。
  • 島原藩上屋敷、大覚寺大門
  • 島原の殿様が伊豆守に美女を宛がおうと画策し招く舟宿、大覚寺望雲亭(対岸からズームしてゆき、建物と船を見せる。中の描写はセットにスイッチ)。伊豆守と公家娘を二人にしてきた殿様が、部下たちに首尾を話すシーンは大覚寺五社明神

2011/11/9

■ 徳川三国志 第17話「黒い米蔵を斬れ!」1976.2.18NET東映

 米価高騰で蔵奉行に不審を抱く伊豆守、なかなか尻尾を出さぬ古狸に手を焼くが、思わぬ方面から突破口が開ける。幡随院の親分が単身旗本屋敷乗り込みで、まさか湯殿でと思わせるが、相手は水野じゃないので無事。

ロケ地
  • 仇の屋敷へ中間として潜り込んだ亭主の無事を祈りお百度を踏むおまさ、大覚寺五社明神本殿。ここへ長兵衛が現れ、夫婦が抱えている事情を聞き出す。

2011/11/8

■ 徳川三国志 第16話「又八郎人生勝負」1976.2.11NET東映

 太助の長屋に住む、気のいいご浪人実は訳あり。彼を「ちゃん」と呼ぶ坊やは、お家騒動中のさる藩の若君なのだった。寛永御前試合をモチーフに、紀州や正雪の思惑もからむ展開。

ロケ地
  • 太助が胴元になって賭け試合をやらかす神社、今宮神社。稲荷社脇、高倉まわりで立ち回り。太助が孫兵衛に叱られ、逃げて出てくる門、西壽寺山門←ちっとか言ってるとうしろに伊豆守がいて怒られ。
  • 長屋を襲撃されたあと姿を消した又八郎を捜す太助たち、大覚寺護摩堂前。
  • 若君廃嫡を狙う江戸家老たちをおびき寄せる西念寺、西壽寺。山門、石段、本堂前など出て、派手な立ち回りもあり。

2011/11/7

■ 徳川三国志 第15話「左甚五郎昇り竜」1976.2.4NET東映

 東照宮造営に際し、伊豆守は左甚五郎を推すが、内定していた向きから手荒い妨害が入る。身を挺して甚五郎を庇う、弟子との情話がメイン。

ロケ地
  • 寛永寺視察の伊豆守、金戒光明寺本堂〜三門。伊豆守たちが感心した竜の彫り物を、甚五郎が手厳しく批評するくだり。
  • 甚五郎を追ってくる「ニセ甚五郎」を演じていた甚太、日吉大社走井橋上。詫びる甚太を却って励ますところを見ていて声をかける伊豆守のシーンは、黒谷東坂
  • 甚太の元師匠である先代遠江に会いにゆくくだり、師匠宅近くの渓流は清滝河口、家は左岸崖に建つ家をイメージに。河口には一本橋を架けてあり、右岸汀で雇われ浪人と立ち回り。
  • 甚五郎をニセ手紙で誘き出す木曽屋、しかし来たのは身代わりを買って出た甚太だったという、夜の深川宗源寺は神光院。石橋、本堂脇、宝筐印塔が使われる。
■ 水戸黄門43 第16話「ニセ印籠で村を救え!」2011.11.7TBS

 薄汚れた三つ葉葵の印籠を使い、小金を掠める怪しの浪人。正体は村出身のゴンちゃんで、代官の苛政に苦しむ村人に小判を撒いていた。もちろん、ゴンちゃんにお咎めはなく、代官をは本物の印籠を見せつけられ膝を折るのだった。

ロケ地
  • 房州・館山の海岸、琵琶湖西岸。砂浜のほか砂州や松原も。海越しの富士山や、マジ海の干潟など組み合わせて使われる。里の田んぼ(稔りの田)や、後段代官が商人を案内して来るシーンなどは不明(湖岸石積みか)
  • 村役人が捕り方に連行されるところ、浪人・高山権之丞が割って入る林、鳥居本八幡宮広場。
  • 館山陣屋、随心院。看板のかかった門は長屋門、立ち回りなど芝居の行われる玄関は大玄関(主に中からの絵)。出入りには拝観口も使われる。
  • 代官について弥七の報告を聞く老公、上賀茂神社渉渓園曲水端。

2011/11/6

■ 大奥 第三十八回「野望と愛欲」1968.12.21関テレ/東映

 法力高い僧になりおおせた悪党は、お美代の方の心の隙に付け入り、愛欲の渦に引きずり込む。しかし、さらなる野望の完遂が見えると、たちまち見返られてしまうのだった。

ロケ地
  • 江戸城イメージ、姫路城天守。日詮を大奥に入れる許可を出す御台所のくだり。
  • 日詮と庭を逍遥するお美代の方、勧修寺池端。アングルは光圀の灯篭ナメてロング。
  • 将軍家祈祷所設立の認可書を携えた使者が騎馬で渡る橋、犬飼川下河原橋(旧の木橋)。後段、大奥女中の智泉院詣での駕籠が行ったり来たり。
  • 祈祷所の件で家斉に不服を申し立てるお楽の方、勧修寺池端(将軍は釣り)
  • 祈祷所の普請で大賑わいの智泉院、龍潭寺。山門前と参道に、大工や民衆あしらい。
  • お美代の方が将軍の名代で参列する祈祷所開き、大覚寺心経宝塔前。
  • 雑司が谷の安倍伊勢守下屋敷に建立される新たな将軍家菩提寺・鼠山感応寺、不明(林)。お美代の方が浮気坊主を呼び止める境内はセット撮り。

2011/11/5

■ 大奥 第三十七回「美女と悪僧」1968.12.14関テレ/東映

 晩年の家斉が寵愛した側室、その実家は下総の寺。父の生臭坊主は、娘の権威に縋り将軍家祈祷所を作ろうと目論むが、己よりもっと悪い外道を誘い込む結果となる。

ロケ地
  • 下総・中山、お美代の方の父・日啓が住持する智泉院、龍潭寺。以降、山門、参道のほか境内各所を使う。
  • 里帰りするお美代の方の行列が渡る橋、犬飼川下河原橋(旧の木橋)。波奈ら村娘が橋たもとで見ている。後段、お波奈の方の生んだ若君の平癒を知らせる早馬が走り抜ける際は、濃い霧が立ち込めている。
  • 釣りに興じる家斉、勧修寺池畔。奥に観音堂が映り込む。池畔の芝地には毛氈が敷かれ、休む将軍のまわりを鴨が喧しく鳴いてうろつく。釣りの得物はスッポン。
  • 大奥の雛祭り、家斉が波奈を見初める甘酒接待所は勧修寺か(お堂脇と芝地)
  • 祈祷の報告のため、大奥へやって来る智泉院の御坊「日詮」、門は泉涌寺山門。奥に堂宇が望まれ、門には衛士が配される。

2011/11/4

■ 徳川三国志 第14話「となりの女にご用心」1976.1.28NET東映

 悪徳商人と組んで私腹を肥やす勘定奉行、隣に傑物が住んでいたのが運の尽き。隣家のうるさい爺さまは元家光の守役にして三大御意見番の一人、無礼をはたらいた妾に鉄砲ぶっ放すという無茶を仕出かす。

ロケ地
  • 勘定奉行配下の林方組頭が密殺される秩父山中、不明(酵素っぽいシーンも)
  • お城イメージ、二条城東南隅櫓
  • 伊豆守たちが調査に赴く秩父山中、不明(植林杉の林間と山道)

2011/11/3

■ 徳川三国志 第13話「家光と目黒のサンマ」1976.1.21NET東映

 例の落語をネタにした話で、お忍びの家光ハメられて危機一髪の巻。さんまを出す目黒の茶店は、太助の舅が経営していたりする。

ロケ地
  • 庭で近習と相撲をとるものの、追従と不満な家光、不明(池畔芝地)
  • 家光がお忍びで相撲大会に出ていたことを、頼宣に告げにゆく小雪、紀州家上屋敷は西本願寺大玄関門
  • 目黒付近を騎馬でゆく家光と近習の桜井、下鴨神社馬場。目黒・渋谷界隈のイメージ、金戒光明寺東坂(露店あしらい)今宮神社東門内石橋たもと(屋台あしらい)
  • お仲の実家である茶店・竹の子亭、北嵯峨か(竹林際に塀等設営?)。家光がさんまの焼ける匂いを嗅ぎつけるのは下鴨神社糺の森(焼かれているさんまは太助のお土産)
  • 太助を伊豆守と誤認したあと、お忍びを自重して庭をうろつく家光、不明(片側は土手下に植え込みが続く、公園みたいな感じ)
  • 桜井をつける甚兵衛、不明(林の中の道?)
  • 杉崎のあとを追う太助、神社境内坂道(吉田山や船岡山みたいな感じ、丘陵の山腹)。杉崎も桜井も張孔堂へ入る。
  • 桜井にハメられて竹の子亭へ向かう家光、不明(両側林の道)。事後、伊豆と二人戻る道は下鴨神社馬場

2011/11/2

■ 徳川三国志 第12話「姫君町を走る!!」1976.1.14NET東映

 逃避行の姫様は、太助の家の居候になったり、張孔堂に「保護」されたり、めぐりめぐって伊豆守のもとに。お家乗っ取りの陰謀が明らかとなり悪者は成敗されるが、いっとき町暮らしをした姫様は、駕籠の中で切ない思いを噛み締めるのだった。

ロケ地
  • 侍たちに追われた妙が逃げるくだり、今宮神社東門(門内に露店多数あしらい)相国寺鐘楼脇、植え込み際(ここで通りかかった伊豆守に助けを求める)
  • 伊豆守からもそっと逃げた妙、池を浚うゲンに声をかけるのは相国寺放生池(池にカモが浮いている)
  • ゲンに家に帰るよう諭された妙がぷんぷん怒って下りてゆく坂、金戒光明寺長安院下坂。妙に目をつけたゴロツキがゲンをボコって妙を拉致しかける町角、相国寺回廊から法堂脇(太助が通りかかりゴロツキを撃退)
  • 金井半兵衛がゲンを痛めつけ妙の居所を聞き出す河原、桂川河川敷(対岸がずいぶん近いので、松尾橋下手右岸河川敷と思われる。水制は見られない)
  • 太助宅から消えた妙を捜す甚兵衛と太助、吉田神社参道(坂中ほどで太助がへばり、弱音を吐く)
  • 事後、褒美を貰った太助がお仲とゆく道、金戒光明寺東坂。妙姫の駕籠が上から下りてきて太助らを見かけるが、声はかけず。太助らは禅堂裏手へ通じる分岐道へそれてゆく(分岐地点の摂社に朱玉垣あり)

2011/11/1

■ 徳川三国志 第11話「仇討ち姉妹」1976.1.7NET東映

 両親を無礼討ちにされた百姓総代の娘たちは、仇討ちを願い張孔堂を頼る。悲願はみごと果たされ、正雪らの名は騰がるが、裏に伊豆守の奔走があるのだった。

ロケ地
  • 宮城野とおたかの父母が団七に斬り殺された道、不明(田脇、竹林沿い地道)
  • 伊達藩上屋敷、随心院薬医門。後段、阿呆払いされた団七が姉妹に討たれるのも同所門前。
  • 団七が果たし状で指定の千駄木林の河原、不明(砕石場跡のような荒れ地、崖には水食の跡も見える。竹林あり)

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