時代劇拝見日記
2016年8月

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2016/8/31

■ ご存じ金さん捕物帳 第2話「恋ごころ出世纏」1974.10.6NET/東映

 火事のさなかもっと燃えよと本音を嘯く材木商、かたや焼け出された人たちに施しをする同業者、より非道なのは後者であったという、よくある話。互いの息子娘が好きあっているという、これまたよくある筋立てが重ねられている。

ロケ地
  • 長次とお千代が忍び会う木場、長次の父の辰巳屋が謀殺される木場、役者入ってのシーンなので東京ではなく南港あたりか。夜の画。

2016/8/30

■ ご存じ金さん捕物帳 第1話「桜吹雪八百八町」1974.9.29NET

 町を徘徊する金さん、風車売りの娘が営業に不適当な場所を歩いているだけでピンと来る。果たしてその娘大いに訳あり、昔の公共事業の汚点が炙り出されてくるのだった。

ロケ地
  • 人が繰り出す祭りの神社、石座神社。鳥居越しに参道坂と舞殿を望む図。お染が店を出していたり、神輿が繰り出す市中はセットにスイッチ。
  • 長崎屋へ侵入する女賊(お染)、乗り越える通用口側の塀は京都御苑拾翠亭。出てきたあと、物売り姿で金さんとすれ違う橋は高倉橋。
  • 互いに不審を抱いた長崎屋と武州屋、盗金を隠匿してある蔵は向日神社渡廊北側の建物。ここへ至るに本殿まわりを使い、立ち回りは渡廊の上やその下で。四谷設定。

2016/8/29

■ ご存知遠山の金さん 第51話「天馬のいななき」1974.9.22NET

 大身の若様たちが面白半分に仕出かした殺人は誤魔化されてしまうが、復讐の手は伸びてくる。事情も心情もじゅうぶん心得ている奉行だが、仇討ちとは言え非合法な人殺しは看過し得ない。死罪を申し渡して一件落着のところ、超法規なお使者が現れるのであった。

ロケ地
  • 屋形船で芸者を口説いていた作事奉行の若様が、水中から現れた二人に銛で刺され殺される大川、罧原堤下桂川か。夜釣りに来ていて事に際会する金さんと半五郎は、汀に。後段、浦賀奉行の倅が「仲間」の伊丹屋に謀殺されるのも同所汀。
  • 若様たちに墨田堤で蹄にかけられて死んだ五人の墓、西壽寺墓地
  • 目付・高山邸、相国寺林光院門。当家子息のほか、仲間の浦賀奉行の倅も共に、形式的にではあるが座敷牢に入れられているというくだり。
  • 若様殺しの疑いで捕まるも釈放される吉兵衛、町衆詰めかけてやんやの喝采を浴びせる南町の門は大覚寺大門。見物衆に混じって「犯人」の夫婦が出ているが、昔の知人に声を掛けられてしまうのは御殿川畔、仲間の娘の一人が対岸にいるシーンもあり、この娘を追うも見失う金さんは相国寺方丈南西角塀際。
  • お使いの尼さんとともに東慶寺の参道を上ってゆく「犯人」の女たち三人(既に落飾)西壽寺参道石段

2016/8/27

■ 伝七捕物帳 第七回「女心、恋の追っかけ」2016.8.26BSP

 腕が鈍った錠前破りの横死は、後釜が見つかっての「始末」。賊一味の新人スカウトは荒っぽいもので、小春が巻き込まれ危うい目に遭うが、これが恋にほのかな灯をともすのであった。

ロケ地

  • 錠前破り・佐吉の死体が発見される寺、龍潭寺。導入は墓地の丘から境内を見下ろした図、田畑の向こうの高速道路などはむろん消されている。その後山門を走り出てくる伝七たち、検分は参道脇林間で。劇中「たいゆうじ」もしくは「だいゆうじ」と発語あり、設定は谷中八軒町の大雄寺か。
  • 元錠前師・彦四郎が連れ込まれる盗っ人宿(?)天照皇大神社舞殿に扉等設置。導入は参道石段下から見上げの図。設定は荒れ寺か、中に転がされているのは仏具に見える。
  • 彦四郎に置き去られた態のお美代を家へ送ってゆく小春だが、途中賊一味に捕まりかけ逃げるシーン、神護寺金堂石段下〜五大堂脇、お堂東側の崖を落ちる。その後伝七たちが小春を捜しに来る段では山門内側の広場が映り、走ってきた下っ引たちは廟所前で立ち止まり、「北」を指してこっちへ行けば不忍池、「西」を指してこっちは寛永寺境内と言う。

2016/8/26

■ ご存知遠山の金さん 第50話「さて金さんの正体は?」1974.9.15NET

 半五郎兄哥が拾った男は記憶喪失、彼の身元を調べると「馴染みの酒肆での知り合いは誰一人彼の素性をよく知らない」という、どこかの誰かと似た人となりが出てきてしまう。
果たして彼の身分はお殿様、家中に巣食う獅子身中の虫が、あるじを放逐しようとしていた。

ロケ地
  • 賭場帰りの半五郎、ぶつくさ言いつつ渡る夜の橋は中ノ島橋。倒れている男を見つけ助け起こすのは橋下、右岸側法面。
  • 滝川藩上屋敷、相国寺林光院。金さんが忍び込む段では、門前で極端に寄った画、家老に見咎められるくだりは式台玄関西側の通用門まわりと西側の建物を使う。この際、玄関や門はそれと判るような映り方はしない。後段、記憶を取り戻した「丁五郎」が忍んでゆく際には、門が部分的に映る。
  • 滝川藩大目付・深沢と、肥前屋、および浪人・畑中が密談する屋形船、大覚寺大沢池に浮かぶ。睡蓮びっしり。

2016/8/25

■ ご存知遠山の金さん 第49話「島帰りの拾いもの」1974.9.8NET

 自分をさして、盗金を独り占めした仲間を恨む、島帰りの栄吉。今は富商となりおおせている男の一人娘は、彼が愛した女の生んだ子供なのだった。
都合よく「養父」が死んで、「親子三人」の再出発できれいに〆る。

ロケ地
  • 空駕籠を担いでふらふら来る鶴亀コンビ、走井元三大師堂北側の石垣際。大宮川畔に出たところで、釣り帰りの金さんに出くわす(背景に二橋が映り込んでいる)。金さんを乗せるものの、悲鳴を聞いて金さんごと駕籠を放り出し駆け付ける坂、日吉大社境内林間か。おりてきた駕籠列に問うも無視され、声の主を求め入るのは日吉大社東本宮楼門。拝殿脇の茂みに、瀕死の越後屋番頭を発見。
  • 栄吉の逮捕後、沈む栄吉の女房・おけいに声をかける金さん、日吉大社走井橋上。ここはラスト、白州から帰ってくる栄吉を迎える「母子」のシーンでも使われる。
  • 栄吉や越後屋の過去を調べ金さんに報告する浅見、相国寺弁天社。鐘楼の袴が映り込んでいる。
  • 南町同心・川崎が大番屋移送と称し栄吉を運ぶ夜道、大覚寺五社明神。金さんが現れ、方角違いと指摘、覆面の浪人たちとやり合う。
  • 金さんにやっつけられた浪人たちが逃げ込む、勘定吟味方下役・島田邸、大覚寺大門。金さんに言われてつけた伝助たちが見届ける。後段、栄吉が忍び込むシーンが大門脇の塀で撮られている。

2016/8/24

■ ご存知遠山の金さん 第48話「花のお江戸の外人娘」1974.9.1NET

 「外人娘」を出すのが前提の筋立てで、話の本筋は欲まみれの悪党どもが、ユリアの首飾りの宝石を狙うという単純なもの。
唐突にドレス姿で町を闊歩したり、乱暴な日本語を教えられていたり、味噌汁作りに悪戦苦闘したり、ひとしきり「パターン」をやる。さすがに江戸へ置いておけず、長崎へ恋人付きで帰すことになるが、国禁とか細かい話が一切無くて笑える。

ロケ地
  • 秀次郎に貰った首飾りを贔屓筋の旦那に売り飛ばす太夫、首飾り狙いの男たちに襲われる帰り道は大覚寺大沢池堤、五社明神。金さんたちが駆け付けるが、太夫は殺された後。夜仕立ての画。
  • 襲撃者の一人を追う金さん、浪人が入ってゆく田村邸は大覚寺大門。金さんは参道石橋の方から来る。
  • 元長崎奉行・田村のことを浅見与力に告げる金さん、大覚寺天神島祠脇。
  • 秀次郎に拒否されたユリア、物思いに沈むところへ半五郎が来て慰めるシーンは上賀茂神社神事橋。ユリアは欄干に腰掛け。
  • ユリアを拉致した一味、首飾りを持ってこいと秀次郎を呼び出す道明寺境内、大覚寺護摩堂前からセットにスイッチ。睡蓮びっしりの水面から護摩堂にパン。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/23

■ ご存知遠山の金さん 第47話「朱丸をつける男」1974.8.25NET

 勤め先でおかしな「現象」を見てしまった女中は馘首され入水、金さんが通りかかって助けるが、事の根は深すぎた。
娘のことで捻じ込んだ親爺がフクロにされ重傷を負わされ、これを手術して助けるのが呑舟先生。破天荒な呑んべ医者で、金さんと意気投合する。

ロケ地
  • 呑舟先生宅、不明(塔頭みたいな門、向かいに近接して建物あり。中にはお堂らしきものもあり、筋塀も見える)
  • 呑舟に阿片中毒者の特徴を聞いたお奉行、登城して該当者を捜すくだり、お城イメージに姫路城天守(三国濠から見上げの図)。奉行がゆく御廊下は大覚寺宸殿か。
  • 川端で物思いに沈む金さん、大覚寺大沢池船着(小)。呑舟と半五郎が来かかり、声をかける。この間、お新の長屋に「一味」の目明しが乱入し、術後の親爺を蹴って死なしめる。

2016/8/22

■ ご存知遠山の金さん 第46話「爆薬を抱いた男」1974.8.18NET

 三年前失踪した紙屋の亭主、江戸へ戻るも見張られていて帰宅もかなわず。買い付けに行った先で彼が見たものは、罪人が死ぬまで使役される地獄だった。
半五郎兄哥が人情に厚いところを見せて泣かせるが、いつものとおり腕はからきし。

ロケ地
  • 大山詣りの帰り、博打ですってんてんになった褌一丁の半五郎が一夜の宿を求めて入る登戸村の辻堂、大覚寺五社明神舞殿(南面に扉、西面に花頭窓のついた壁あしらい)、夜仕立ての画。先客・藤八のいる内部はセット撮り。
  • 追っ手をやり過ごした藤八がゆく街道(大山道か)北嵯峨農地竹林際。
  • 加賀白井藩邸、大覚寺大門。藤八が御府内へ入ったことを勘定奉行・宇津木に報告する侍たちのくだり。後段、菱屋へ赴く宇津木のシーンでも出る。
  • 近所の子らと遊ぶ我が子を見て、おいまへの言伝を託す藤八、大覚寺天神島祠まわり。
  • 藤八が指定した八幡さまへやって来るおいま(半五郎が護衛についてくる)赤山禅院本殿脇。暮六つの約束で、ゴーンと鳴る鐘の音が演出されている。ここで襲ってくる浪人の一人に福ちゃん。

2016/8/21

■ 伝七捕物帳 第六回「怪談、からくり屋敷」2016.8.19BSP

 祝言間近の恋人を殺された娘は絶望、身投げをはかる。わるいやつが誰が判っているのに手を出せぬ歯がゆさ、ここで伝七親分奇策を思いつくのだった。
旗本をハメる大仕掛けに本物の「怪談」を入れた、夏仕立て。

ロケ地
  • 勝小吉が刀を売るやしろ、大覚寺五社明神。勝先生が店を出すのは舞殿、周囲に茶店等露店あしらい。通りかかった伝七と、お時の件をその茶店で話す次第。
  • 茶店を出たあと、勝が伝七に赤根十郎兵衛のことを話して聞かせる堀端は八幡堀堀端(後ろに白雲橋ちらり)。このとき、女が溺れていると声が上がり、明治橋に町衆鈴なり。浮いている娘を飛び込んで助け上げる文治、明治橋上手堀端。
  • 家々の門口で迎え火が焚かれるなか、盆提灯片手に町をゆく米次、一人参る塚は大覚寺竹林

2016/8/20

■ ご存知遠山の金さん 第45話「奉行もしくじることがある」1974.8.11NET

 遠山奉行が初めて裁いた事件、量刑が適正だったか否か心残りだったその一件が、時を経て再検証されることに。ずっと若者を見守ってきた金さん、誤謬なきを確信し、善悪を峻別するのであった。
友吉を虚無僧姿で見張っていて金さんに「芝居で」ボコられたり、遠山奉行邸へ刀を盗みに入ってくる金さんの世話を焼いたり、浅見さまタイヘン。

ロケ地
  • 釣りの金さんと話す浅見与力、大覚寺大沢池堤水門そば。板前・友吉の更生ぶりや、遠島になった兄貴分・喜六の話題が出る。
  • 喜六が御赦免になって戻ってくることを友吉に知らせる浅見、宇治公園橘橋上。
  • 悪事の仲間として金さんと会う友吉、宇治公園中州法面。漁具あしらい。
  • 遠山奉行邸へ入った金さん、刀を盗んで出てきて、外で待っていた喜六・友吉とともに逃げてくる夜のやしろ、相国寺宗丹稲荷
  • 金さんが刀を売りに行かされる因業金貸しの御家人・秋元邸、相国寺光源院(夜間撮影)。前の路地に壁を作って角地にして、そこから出て光源院へ入る流れ。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/19

■ ご存知遠山の金さん 第44話「地獄の死者も金次第」1974.8.4NET

 プロの殺し屋集団登場、殺されても仕方ない悪党を狙うのだと町衆は囃すが、居合わせた者を平気で巻き込むなど、所詮は商売であった。
自分を対象にしてお照に「依頼」を出させる金さん、姿を見せぬ首領に迫ってゆく。

ロケ地
  • お照を呼び出し、自分を的にして馬頭組に依頼を出せと指示する金さん、宇治公園橘橋と左岸土手。
  • 馬頭組へ「訴状」を出しに深川・一風寺へ行くお照、神光院山門(寺男・作次に遭遇)〜本堂前(指定されたとおり賽銭箱に訴状を入れる)
  • お照が鉄心に呼び出される川端、宇治公園左岸河川敷(まるい畷手のところ、船舫い)。支払い方法など指示される。
  • お照の名前で左衛門河岸へ呼び出される金さん、宇治公園中州か(漁具演出)。後段、仲間に入れろと迫った金さんが船に乗せられるシーンも同所か。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/18

■ ご存知遠山の金さん 第43話「奉行が結んだ固い絆」1974.7.28NET

 大豆や麦を買い占め、出荷を停止させ物資を隠匿、暴騰を招き民を泣かす悪徳商人。問屋組合の中にも、これを正そうとする向きがいて果敢に動くが、一人は消され残った者も汚い企みにからめとられるところ、金さんの出番と相成る。
話の勘どころは、事件をきっかけに腹を割って真実の夫婦となった井筒屋の情話。昔の女がそっと消えているのも切ない。

ロケ地
  • 雑穀問屋組合の寄り合いが持たれる屋形船、大覚寺大沢池。設定は浜町河岸か(船着きはセット撮り)
  • 甲州屋の通告に応じ荷を運ぶ井筒屋、大沢池か(睡蓮繁茂/土手が大沢池らしくない)。井筒屋本人が棹を操る。
  • 荷を隠匿してある若年寄・木村備前守の下屋敷、大覚寺大門(夜演出)。水門とか、内部はセット撮り。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/17

■ ご存知遠山の金さん 第42話「遠山奉行が殺された!」1974.7.21NET

 町なかで金さんを狙う者あり、襲撃は度重なり、狙いは奉行と知れるが、金さんがそれと知る者はごく限られているのだった。
タイトル通り、金さんは一度「死んでみせ」て、桜吹雪開陳も二度ある大サービス。

ロケ地
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。白州開廷イメージではなく、お奉行に町へ出るのはヤメテと懇願する浅見さまのくだり。もちろん忠言は容れられない。
  • 町へ出るや即尾行の気配、金さんが襲撃者を誘い込む人けの無い場所は赤山禅院本殿脇。樹上から男がふってくる。ひとくさりやり合うが、弥太さんが来て水入り、襲撃者は羅漢の方へ逃げていく。暮六つの鐘が鳴るが、寺院設定か否かは不明。
  • 石清水の祭り、不明(露店とかあしらいもの多すぎ、ごこんさんみたいな感じの建物が見える)。梯子乗りが出ていて、お照が彼らを金さん襲撃犯と気付く。
  • 自らを囮として町歩きの金さん、食いついてきた「軽業師」の一団に誘い込まれる、玉垣の下は断崖な神社は吉田神社大元宮。鳥居から入って本殿前へ。崖落ちの際は水ポチャと組み合わせ。★鳥居は赤くないし、崖の玉垣は赤いし、様態が変わっているのか、そもそも大元宮じゃないのか、疑問が残る★

2016/8/16

■ ご存知遠山の金さん 第41話「折鶴は知っている」1974.7.14NET

 お面の男女が出没、遺恨ある目明しを殺して回ると見えて実はというお話。抜け荷商人に陥れられた、南町同心の死の真相が明らかとなる。

ロケ地
  • 目明し・弥七がお面の男女に襲われる夜の祠、大覚寺五社明神。目撃者の夜鷹は林間に。
  • 同心・小宮が思いついて亡き朋輩・岡島の墓へ行くくだり、相国寺弁天社角を曲がり黒谷墓地(法泉寺墓地と書いた碑演出)。弥太さんが尾行している。

2016/8/14

■ ご存知遠山の金さん 第40話「江戸一番の男伊達」1974.7.7NET

 金さんと荒くれ旗本の喧嘩に割って入った男伊達(自称)は、江戸紫の鉢巻を額にしめた助六、但し三軒茶屋産。旗本の乾分が吹き矢で殺され助六が疑われるが、闇から毒矢を吹いたのは仇討ちを志す娘なのであった。

ロケ地
  • 御家人・篠山を殺した凶器の吹き矢を金さんに見せる浅見与力、大覚寺天神島祠脇。
  • 野菜や米を山ほど抱えて三軒茶屋から帰ってきた牛松、御家人・浅田に斬られる四谷の先の夜道は大覚寺五社明神。牛松は舞殿で一休み。
  • 貸元の手下・長吉をシメる金さん、大覚寺石仏前〜護摩堂前。ここへ、天神島朱橋を渡って助六が来かかり、牛松を殺した者の名を立ち聞いてしまう。
  • 大庭と浅田が町を行くところ、助六が出て牛松の仇と斬りかかるのは赤山禅院本殿前。赤鰯を折られピンチのところへ、吹き矢が飛んできて浅田を倒す。おしのと助六が大庭に斬り立てられ危ないというところへ、金さん登場。
  • 大庭に十年前父を殺された際の回想シーンで出る林、不明(山中?)
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/13

■ 伝七捕物帳 第五回「奥手の花、恋の道行き」2016.8.12BSP

 寂しい女の心の隙に入り込む、美男の僧侶。しかしその正体は賊、火遊びで終わらないのだった。
被害者の一人は、伝七がむかし憧れた大店のお嬢様、永の武家勤めのすえ婚期を逃し、町場の暮らしと乖離してしまった大年増だった。

ロケ地
  • 平野屋押し込みのあと、聞き込みに回る伝七、八幡堀堀端(明治橋上手)。下っ引二人が駄目でしたと言いつつ合流。
  • 商いに身が入らない跡取りの万次郎を見る伯母・お滝、丸高屋の荷揚げが行われている河岸は八幡堀堀端(舟橋付近)
  • 羅宇屋の米次が売り声をあげて行く東念寺の坂下、金戒光明寺参道坂下。米次は三門の方へ、墓参りに来たお滝は参道坂をのぼってゆく。墓地は本堂裏手墓地、母の墓に愚痴っていると、寺僧・清瞭に声をかけられる。
  • 武家と比べて町屋の者を見下していると清瞭に指摘され、池の蓮に譬えて諭される寺内の座敷は楊谷寺書院、池泉は浄土苑。
  • 清瞭と関係を持ったお滝、帰る際「忘れ物」の櫛を寺男から渡されるのは金戒光明寺参道坂、このとき居合わせた米次は寺男・三次の腕に島帰りの墨を見る。このあと、伝七一行と行き会うが「言わない」門は三門(しかしそのあと別の件も含めて藤助に言伝)
  • お滝の前に出て、東念寺へ行くなと忠告する伝七、大覚寺放生池堤。反発するお滝だが、踵を返す。
  • 事後、西国巡礼に出るお滝を見送りに出る伝七夫婦、大覚寺大沢池北辺並木

2016/8/12

■ ご存知遠山の金さん 第39話「鳥になった男」1974.6.30NET

 いつか鳥のように大空を飛びたいと願うからくり職人、その希求に盗っ人が付け込み、難儀な錠前を開けさせようとはかる。金さんが企みを阻止するのだが、少年のような「科学者」を傷つけまいとする心遣いが泣かせる。

ロケ地
  • 鳩を使って研究中の朴兵ヱ、鳥を苛めているとして邪魔をする金さん、大覚寺遣水跡草地。
  • あやかし藤助一味が金箱を埋める墓地、小谷墓地か(傾斜地、竹林あり。後段、藤助の手下をシメる金さんのくだりにも出る)。ここで始末されるところ、逃げた乾分が追いつかれ刺され落ちる水辺、大覚寺大沢池堤(後段、死体が上がり検分のシーンあり)
  • 北町奉行所、大覚寺明智門、バンクフィルム。いつもの白州開廷イメージではなく、あやかし一味のことを奉行に報告する浅見さまのシーンの前に出る。
  • 凶と出た御籤を木に結ぶ、朴兵ヱの女房・お春、赤山禅院境内。金さんが現れ声をかけ、寺内にある朴兵ヱの長屋へ。和尚・頑鉄に誰何される一幕も。寺名は安念寺(当て字)
  • 朴兵ヱが飛行実験を行う橋、流れ橋。金さんやお春、和尚は橋下の砂地に。
  • 「飛行機」の部品に山村屋の錠前の鋼が利用できると聞かされた朴兵ヱ、製作者の学者・伊丹の屋敷へ押しかけるも門前払い、相国寺大光明寺。伊丹は旗本。
  • うなだれて帰ってきた朴兵ヱに、盗むしかないと吹き込む藤助の手下、赤山禅院お堂脇。その男が帰り際金さんとすれ違うのは参道石段。

2016/8/11

■ ご存知遠山の金さん 第38話「般若と桜」1974.6.23NET

 般若組なる凶賊が再び跋扈、金さんは首領の情婦を突き止めアプローチ。その女たいした女傑、芯から隷属しておらずかしらに逆らって若い恋人たちを救おうとしていた。
彼らを助けるかたちでラス立ち、大甘判決も出る。

ロケ地
  • お佳が経営する料亭・鰻よしイメージ、嵐山公園中州料亭・錦。両国橋近く設定。
  • お盗めを終え逃げる際、半五郎に守袋(恋人・お清の名を彫った鈴付き)を拾われた仙次、兄貴分にそのことを責められ取り返して来るよう迫られる町角、赤山禅院境内・十六羅漢付近。兄貴分が去った後お佳が現れ守袋を渡してやる(前夜大芝居こいて半五郎から取り戻し)
  • 弥太郎とツナギをとる金さん、今宮神社境内か(楼門らしき赤いパーツが映り込むほか、摂社らしき祠がごちゃごちゃ。浅見与力が来るシーンでは、五本線入り塀と太い狭間が見えている)
  • 屋形船で待つおかしらと会うお佳、船が舫うのは大沢池か。
  • お清と会うも鬱々の仙次、しまいにお清からヤバいみたいだから一緒に逃げようと提案されてしまう町角、赤山禅院本殿脇池端。玉垣際に兄貴分らがいて凝視。
  • お佳がやって来る佐吉の墓、不明(立地は丘の上か、林は竹林混じり)
  • 仙次とお清が監禁される屋敷イメージ、中山邸通用門。設定は肥前屋寮か。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/10

■ ご存知遠山の金さん 第37話「死神を斬った男」1974.6.16NET

 花火の夜、橋が壊れて群衆パニック、多数の犠牲者が出るところ、白刃をかざし防いだ浪人あり。ほんとうなら天晴れと賞賛されるところなのに、悲惨なゆくたてが用意されているのであった。

ロケ地
  • お雪を甚内のいる道場へ連れてゆく伊勢屋番頭・藤助、立ち会うも完敗したお雪との帰り道、今宮神社東門〜石橋〜境内。道々、まだ手はあるとお雪を「励ます」藤助、橋のところで金さん弥太さんと行き会う。

2016/8/9

■ ご存知遠山の金さん 第36話「半五郎母恋唄」1974.6.9NET

 半五郎兄哥、瞼の母に会うものの、すぐに別れがやって来る。
いまわの際、母は「おっかあ」と呼んで泣く兄哥を突き放し、母であることを否定して逝く。

ロケ地
  • 近江屋の娘・お澄が半五郎を訪ねてきた際、長屋を出て外で話す二人、金戒光明寺経蔵前・阿弥陀堂脇。近江屋の若い衆が参道坂をのぼってきて、お澄を連れ戻す。阻止しようとした半五郎は打擲されたうえ、坂を転げ落ちる。
  • 近江屋の女将(後妻)・お紋を母でないかと思った半五郎、つけて歩くも剣突をくらう町角、今宮神社若宮社拝殿脇。突き放して去るお紋を呼び止める金さん、石橋。その後たとえ話で身の上を語るお紋は宗像社脇。
  • 事後、クサる半五郎を慰めに来る金さん(釣り支度)大覚寺大沢池船着(小)。雨が降っている。

2016/8/8

■ 伝七捕物帳 第四回「空回り、男の純情」2016.8.5BSP

 不忍池へ落ちた妊婦を保護する伝七たち、女は勘太の恩人の娘で、結婚も考えた仲だった。
孕ませて捨てた男が殺そうとしたのだと、お美津本人も思うが、掛け違いは相手の方でも起こっていた。
タイトルの「空回り」は、腹の子の父になろうと一人思い決めていた勘太。

ロケ地

  • お美津が突き落とされたという不忍池へやって来る勘太、広沢池東岸葦原。後段、井崎屋のあるじに暴言を吐かれ傷ついたお美津が思わず入水しかけるシーンも同所。
  • お美津を止めた勘太、火を焚いて温めてやるやしろは鳥居本八幡宮舞殿脇。
  • お美津の回想、井崎屋の若旦那・忠太郎と出会った雨宿りの木、大覚寺天神島木の根方。

2016/8/6

■ ご存知遠山の金さん 第35話「桜吹雪が二人いた」1974.6.2NET

 威勢のいい若棟梁・太吉は、恋女房を殺されて荒れる。その気持ちを受け止めて動く金さん、念晴らしを手助け。その結果出てきたのは、貧にあえぐ百姓を食い物にする外道どもであった。

ロケ地
  • 江戸へ七里半の街道を歌いながら歩く太吉、不明(けっこう急な坂、地道。山は雑木の山、ちらりと見える稜線は安行山にちょっと似ている)
  • 蜆売りの少女から、女房・おとせが殺された際一緒に家にいた女のことを知る太吉、その女・お京がむかし勤めていた織物問屋・上州屋へ出向いた際、元朋輩の女中から聞く回想、大覚寺天神島(お京は博徒・六蔵に言い寄られている)
  • 品川の遊郭からお京を逃がす太吉と金さん、六蔵の乾分たちとやり合うシーンは宿場から大覚寺五社明神(林間)にスイッチ、金さんが太吉を刺し殺す芝居で太吉は大沢池へダイブ。直後伝助たちが現れ、人殺しと金さんに突っかかるが、二人とも大沢池に突き落とされる。
  • 逃げたお京が六蔵たちに姿を見られてしまう町角、大覚寺五社明神。お京は有栖川畔を北へ、六蔵たちは駕籠で舞殿脇へ北から出てくる。このあとお京は太吉とセットの空き家で合流。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/5

■ ご存知遠山の金さん 第34話「人情地獄を見た男」1974.5.26NET

 婀娜っぽい柳橋芸者、実は復讐の意思を秘めた女。彼女とその父を気にかける板前も実は「関係者」、それに気づいた金さん大芝居打って荒っぽく解決。
名優の助演が光る佳作。

ロケ地
  • 芸者・小鶴、言い寄った客の井伏を呼び出す夜の天神さま、木島神社本殿前。簪で殺しきれない分は、闇から出刃が飛んでくる。
  • 井伏の死体が検分される水辺、大覚寺大沢池水門端。釣りの金さんが寄ってゆく。
  • 井伏のことを報告する浅見、大覚寺天神島木の根方。
  • 小鶴、井伏の朋輩・津垣を誘い込むくだり、相国寺弁天社前生垣際〜開山堂塀際(碑基壇も見えている)。見ていた佐吉が、宗丹稲荷鳥居下に手拭いを落としてゆく。
  • 佐吉の回想、浦賀の港イメージ、琵琶湖西岸突堤。三崎屋(十年前、お鶴父のほう)一家を襲った部下・井伏と津垣に言い逃れられた後、沖の船を見ていて狙撃される「海辺」は保津峡落合落下岩(落ちた先の岩場はマジ海、荒波が打ち寄せるという見せ方)
  • 引っ越しの最中、もう会えないと嘆く小鶴に身分を明かす佐吉、大沢池堤か広沢池か。
  • 三崎屋の用心棒を買って出た金さん、駕籠について歩く夜道で佐吉の襲撃、大沢池堤か。「佐吉を仕留めた」あと小鶴待つ三崎屋の妾宅へ。
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/4

■ ご存知遠山の金さん 第33話「殴られた娘」1974.5.19NET

 大店のお嬢様が賭場へ出入りしてご乱行、もちろんちゃんと理由があっての「アピール」。あやうく財産目当ての悪者に付け込まれかけるが金さんが阻止、そしてお奉行が二人を結びつけてめでたく〆るのであった。

ロケ地
  • 「危ないところを助けてくれた風流人の宗匠」を捜して町を歩く「お嬢様」おとせと手代・松吉、今宮神社石橋〜境内(露店あしらい)。思慕の情を理解しない松吉にいらついたおとせが「ほぼ告白」のところへ、当人の俳諧師・一扇こと扇三郎がわざとらしく現れる。
  • おとせとの噛みあわぬ会話のあと、店を出て来た松吉が物思いに沈む祠、大覚寺天神島祠。ここへ金さんが出て声掛け、松吉の告白「十二年前ここで」と話し始める際に汀の鳥居が映り、幼いおとせと前髪立ちの丁稚・松吉のシーンにスイッチ、おとせが無茶をしてのぼって落ちた木は大沢池堤土手の木。このときお転婆を諫めた松吉がふるった鉄拳が、タイトルの「殴られた娘」という次第、幼女は松吉が殴ったと言いつけに走ってゆく(このことで罰をくらった松吉は身分差を痛感、以降お嬢様への感情をロックという次第)

2016/8/3

■ ご存知遠山の金さん 第32話「二度裁かれた男」1974.5.12NET

 骨董品を狙う賊・卍組が跋扈、自分たちでは開けられぬ蔵が出てきたため、収監中の土蔵破り名人を使うという大胆な行為に出る。よりにもよってその囚人は、遠山奉行が特に情けをかけて更生を期した、あと少しで刑期を終える男なのであった。

ロケ地
  • 吉蔵も加え井筒屋で盗みをはたらいてきた卍組、三人が散開する夜の町角は大覚寺護摩堂前。ブツを抱えた辰が走るのは五社明神舞殿脇〜祠前。骨董狂いの黒幕にブツを渡し金を貰うのは大沢池船着(小)、屋形船が舫っている(船着場と書いた灯りがぶら下がっている。一味の行動を見届けた金さんは竹垣際、これと祠は演出)
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/2

■ ご存知遠山の金さん 第31話「泣くな伝助」1974.5.5NET

 北町が阿片窟の摘発で押収した大量の「ブツ」、これが惜しい悪党どもは、厳重な警戒をかいくぐっての持ち出しを企む。これに利用されるのが伝助親分、俺には過ぎた嫁が来たと舞い上がるものの、もちろん絶望の淵に叩き落される。
伝助を騙した女が罪悪感に苛まれ済まなく思うのと、金さんのフォローが救いだが、これで嫁に逃げられたのが三度目になってしまった親分に泣くなというほうが無理なのであった。

ロケ地
  • 北町奉行所、大覚寺明智門。バンクフィルム。

2016/8/1

■ 駆込み女と駆出し男 2015.5.16松竹

 東慶寺とその御用宿・柏屋を舞台に繰り広げられる群像劇、江戸期に女から離縁を求めるのがどれほど難しかったかという事情に肉迫し、物悲しくもユーモラスに描く。
メインのじょごと信次郎は言うに及ばず、全てのキャラクターがみごとに立っていて、どの場面も気を抜いては見られない緊迫の二時間余。台詞の端々や描かれた情景に垣間見える江戸情緒も必見、何度も見返したくなる作品。

ロケ地

  • 天保12年、倹約令で逮捕された女義太夫の一座が引かれてゆく坂、高尾の採石場とパンフに情報あり。石垣や林等はありものか、お城や町を合成。引き回しはセットの日本橋たもと晒し場へ、これを公然と大声で批判した信次郎は江戸退転の運び。
  • 堀切屋の荷揚げが行われている堀端、八幡堀堀端(舟橋近く左岸)。貸本屋が来ている堀切屋の店先、鴻池新田会所跡本屋下台所とニワ(大きな壺や虎の置物など豪華な調度品多数あしらい)。座敷鮓いさご入口、八幡堀堀端に設営(明治橋白雲橋間左岸/夜景、堀端の屋台で密偵・玉虫が、サロンに集うメンバーを鳥居に報告)。お吟が早駕籠で鎌倉へ向かう夜の街道、土手か(大堰川山室や、野洲川土山のそれに似る)
  • 情婦のところへ入りびたりの亭主を呼び戻しに行くじょごが歩く夜の七里ヶ浜汀、マイアミ浜。駆け込むか死ぬか家へ戻るか、じょごが運命を決める庚申塚、不明(山腹の裸地、大岩が露出)。夜の山道をゆくじょご、林間、竹林(ここでお吟と出会う)。お吟をおぶって上る山坂、不明(丸太の階段、ここで明けそめてくる/追っ手に気付く坂は日吉の奥参道に似る)。大八にお吟を乗せ駆け込むくだり、三井寺唐院前参道(唐院門を東慶寺山門に見立て、柏屋入口を唐院石垣際に仕立ててある。「追っ手」から逃れ大八を走らせるじょごのシーンでは本堂前も印象的)
  • 鯵売りが来る道、摩気か(周囲は杉林)。柏屋下女・お種が買い求めるシーン。後段、今朝治・おせんとの再会のくだりでも出て、雪演出。
  • 駆け込み女であるお吟とじょごに対して聞き取りが行われる柏屋の一室、妙心寺大庫裏板間か。
  • 東慶寺外観、圓教寺全景。源兵衛がお吟らを連れて向かうお山、三井寺唐院門、百済寺表参道坂(本坊脇/じょごはこのとき途中まで)と仁王門(中門設定、寺役人もここまで/菊と葵の御紋をあしらった衝立が置いてある)
  • じょごの事情を聞き込んで回る信次郎、じょごの亭主・重蔵に脅しをかけられる佐助稲荷、伏見稲荷奥社参道(溜池もちらり/この前に出る山道は「渓流」近くか、石畳あり)。このあと田の中勘助の奉納試合(奉納・神道無念流江戸両国道場鎌倉佐助稲荷野外稽古と看板あり)を見る境内は油日神社境内、舞殿前広場(見物料を取りに来た戸賀崎ゆうと出会う)
  • じょごが語る、祖父の知り合いである曲亭馬琴を訪ねた際の回想、教林坊書院縁先から名勝庭園を望む図。馬琴と金兵衛が話している間、じょごが水琴窟に耳を傾けるシーンも。
  • 今朝治やおみつらの言い分を聞く源兵衛(回想シーン)摩気神社本殿裏手。谷地田を望む図、物干し竿が組まれている。
  • 戸賀崎ゆうの回想、許婚者が田の中に斬られた道場縁先、不明(前庭越しに山が望まれる)
  • 信次郎がじょごと薬草採りをする「渓流」、春日奥山谷筋(河床)。このときは戸賀崎ゆうがいて、「上の街道」を通る鯵売りの女を追っ手かもしれないと見上げるシーンなどもある。後段に出る、仏像が刻まれた道端の大きな巌も同所と思われる。柏屋と東慶寺の境設定で、このあとじょごと新次郎が密かに会う場となる。
  • 戸賀崎ゆうとじょごのお山入り、百済寺参道坂(表門で田の中が暴れ、重蔵が信次郎に悪態をつく/仁王門で院代とお吟が出迎え)。二人が髪をおろす東慶寺のお堂縁先、圓教寺。その後教練等は圓教寺広場。ここから圓教寺のシーンいっぱい、後段の大審問や田の中乱入シーンは圧巻。
  • 南町奉行他に任命される鳥居耀蔵、江戸城内居室・西湖の間は聖護院宸殿座敷。襖絵はありものか、豪華。
  • 病を発したお吟が療養する部屋(東慶寺寺内)随心院書院。本堂縁先が映り込む。雨の情景もあり、カバーの木遣流れるなか「苔に雨だれ」の画がここと知れる。
  • じょごら御半下が耕す畑、不明(森を背にしたお堂と鐘楼の下手に梅林?があり、その下が畑)。春の情景。
  • 布団が干されていたりする柏屋裏手、摩気神社裏手と谷地田西側エッジ(小屋はありもの、ここに薬草プランター。渓流から帰ってきた信次郎のシーンでは、東側エッジもちらり)。後段には、院代さまがパラソルさしてエッジを歩いてくるシーンも(大審問を開くと信次郎に告げるくだり)
  • 堀切屋が乗る船、西の湖。信次郎が「大泥棒」一味に監禁されていた荒れ寺から逃げる地下蔵(鎌倉街道の間道へ通じる)、坂本・芙蓉園石室。
  • じょごが信次郎と密会していたことを手荒く責める朋輩、東慶寺寺内縁先は西教寺大師堂裏手。じょごの鋭い反撃で、一人は石垣際に落下。
  • じょごが騒ぎの元だと院代に訴える尼僧たち、東慶寺寺内の院代居室は楊谷寺書院、縁側越しに庭園が映り込む(後段、じょごと戸賀崎ゆうがお山をおりる際の画では、建具全取っ払い)。水月観音に似た優し気なフォルムの仏さまが祀られているのも細かい(手前には誕生仏も)
  • じょごの薬草園、百済寺参道脇広場に設営。
  • 円覚寺の清拙和尚が出張り、腹の膨れたおゆきを診察するお堂、西教寺大師堂内部(障子が開け放たれ、北門がのぞいている)
  • じょこが拭き掃除していると、院代が現れ源兵衛が来ていると告げる登り廊下、楊谷寺奥之院への登廊。このあと院代がおりてゆくシーンは上書院下の登廊で、ヒミツのお部屋がある「院代の居室」につなぐ。
  • 源兵衛が待つ庵へ走ってゆくじょご、駆け入る門は圓教寺瑞光院。鳥居の密偵・玉虫がお山に入り込んだことを密かにじょごへ伝える源兵衛、庵の縁先は東福寺龍吟庵方丈、南庭を望む縁先。
  • 病篤くなったお吟が柏屋へ出されるくだり、じょごがおぶって東慶寺を出てゆくシーンは圓教寺境内〜百済寺表参道(石段をおりてきて仁王門で信次郎に引き継ぐ)。じょごとの別れに際し「あたしの妹、べったべっただんだん」と泣き声で手を振りながら告げるお吟が哀切。このあと柏屋で、信次郎の八犬伝完結巻朗読と「雲水の声明」に送られて逝く。
  • 「田の中」を討ち果たしたあと、お山を去るじょごと戸賀崎ゆう+信次郎、見送られて行く道は三井寺唐院(石井さま他の無事も確認できる)。じょごがゆうと別れる関所前は土手か。このあと二人は馬琴邸の教林坊(縁側角に如意輪観音)へ、荒れた竹林も同所か。

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