第3シリーズ 2004年7月〜9月テレビ朝日/東映
キャスト 拝一刀/北大路欣也 拝大五郎/小林翼 柳生烈堂/夏八木勲
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第1話「父と子、最後の旅路!大五郎!生きるのだ!!」2004/7/5
度重なる柳生の失敗を見た幕府は、拝父子を遂に諸国公儀手配にかける。これより四方ことごとく敵、賞金稼ぎがわらわらと襲い掛かり、烈堂からは喰代柳生が放たれる。今回は出淵の惣領との対決、父に認められたい一心の若者の悲哀が描かれる。
ロケ地
・冒頭拝父子に襲い掛かる主を一刀に斬られた家臣たち、白水峡。後段鞘香のくだりなどでも使用。賞金稼ぎらに襲われる山道等不明。
・庄兵衛と組み合って落ちた崖下、保津峡落合(冒頭の出淵兄妹とのシーンも落合と思われるが確信無し)。落ち合う場所を書いた道中陣を付けた矢を四方に放つ一刀、保津峡。
第2話「魔性の姫君と世継ぎの陰謀!」2004/7/12
亭主と奥御用人と老公と、男を手玉に取り栄華を求め恬として恥じぬ女。捨てられ職も失った亭主は、我が子が老公の子としてお家の世子になるは不忠と、一刀に刺客依頼を申し出る。依頼は、ターゲットを妻の「真波の方」としながら「斬らずに斬る」こと。依頼者の横死を見た一刀は修羅と化し用人ばらを切り刻んだ後老公のもとに罷りいで、真波の方にパトロンと実子といずれを斬るか決断を迫るのだった。
ロケ地
・志州鳥羽藩領、車を押し道をゆく一刀に軽石と石をぶつける脇田勘解由、彦根城内濠脇の周回路か。浜千代ぎみと戯れる静山公、彦根城玄宮園〜楽々園。
・藩主殺害の密議のあと奥用人・影村外記邸を出る真波の方、宝厳院通用門。
・道中陣を見てやって来る影村、鳥居本八幡宮鳥居下。
・鳥羽藩城、彦根城天守。静山公の花見、玄宮園。
・子犬を追いかけて外へ出た浜千代ぎみが大五郎と脇田に会うのは沢ノ池東岸汀。大五郎魚取りの川、不明。
・脇田の死を見た一刀が斬りこむ静山公邸、玄宮園。
*静山公に林与一、上品できりりとした御隠居を演じる。
第3話「いのち来い…走れ大五郎!消えた一刀と未亡人の罠」2004/7/19
刺客依頼を受けた一刀は大五郎に何一つ告げず去り、子は箱車の轍を頼りに父の後を追う。ターゲットは老中職を狙い家臣も民も顧みない丸岡藩主、依頼は夫を切腹させられた妻女からのもの。しかしこれは一刀をハメる騙りで、真の頼み人はほかにいた。
健気に父の後を追う大五郎の姿が美しい景色とともに描かれ、しとしとぴっちゃんのおトキさんのカバーはロングバージョン。
ロケ地
・夫の急に駆けつける志津、神護寺石段。村瀬の切腹は金堂脇。
・蟹と戯れる大五郎を眺める一刀に声をかける志津、琴引浜(轍を追う大五郎のくだりや、ラスト旅立ちも同所)。
・箱車押し街道(北陸道?)をゆく一刀、山室堤道(堤内地では百姓が野良仕事)。
・賞金稼ぎが襲う山道、酵素ダート。
・丸岡城、保津峡の奥に合成(峡谷の設定は竹田川渓谷か九頭竜川か)。
・山中の小屋に一刀を訪ねる志津、酵素民家セット(簡素な門を前に置き、縁側部分を少し変えて演出)。
・志津の息子と出会い共に城下を目指す大五郎、清滝河畔?〜谷山林道。
・轍を見つけ箱車に辿り着く大五郎、鳥居本八幡宮(舞殿に壁をセット)。
・藩主が墓参に赴くところを襲うつもりでゆく山道、谷山林道。
*千両の賞金がついた一刀の手配書を見て騒ぐ民衆の一人に福ちゃん、竿と魚籠持って漁師設定、浦島太郎ふうが不思議にお似合い。野良仕事の百姓の一人に小峰さん、天を仰いで困窮ぶりを表現。介錯を許されない痛いハラキリは峰蘭太郎が熱演。
第4話「大五郎の怒り…!極悪息子と岡っ引きの涙!!」2004/7/26
「まろほし豆庄」のお話。凶盗に店を襲われた主からの刺客依頼、一刀の行為を阻もうとする岡っ引と、凶賊に成り果てた息子の哀話が繰り広げられる。さらわれた大五郎が賊をねめつける目が、歴代大五郎のなかでも出色の怖さ。
ロケ地
・拝父子と庄兵ヱが出会う野道、山室堤道。牛頭馬頭柄の凧をあげる上州屋のシーンも同所。
・発熱した大五郎を自宅に連れ帰り介抱する農夫、民家。
・賊とのラス立ちは仁和寺林間。
第5話「仇討ちの男と女!愛と偽りの逃避行!!」2004/8/2
「匹夫姦婦」の回、舞台は石見。気強く権高な仇持ち女に従者のごとく接する男は、果たして心に彼女への愛を秘めていた。
彼らを翻弄するかたちで真の刺客依頼を果たす一刀、仇と追われる誠実な男には誠心をもって返し、「匹夫姦婦」には新たな人生を示唆し去ってゆく。
ロケ地
・江の川上部の山道と谷川、不明。
・飯屋の主である「仇」馬渕が一刀を自分への刺客と誤解し立ちはだかる町はずれ、大覚寺有栖川畔。大五郎を拉致した賞金稼ぎと立ち回り、五社明神裏手。
・千賀に騙されたふうを装い、代官を始末するくだりの山道と小川、不明。
・仇討ちの代わりにと一刀を狙う千賀のくだりの河原、大堰川河川敷。
・二人して刀を「奉納」し立ち去る千賀と軽部、大覚寺天神島の祠。
第6話「雨の日に切腹を…!大五郎涙の別れ!」2004/8/9
藩のため一揆を指導する娘婿を斬ってくれとの刺客依頼、しかしターゲットの浪人・原田善兵衛は身を捨てて百姓衆を守ろうとする潔い武士。依頼を果たさず事の経緯を見守る一刀、最後は腹に刀を突き立てた善兵衛を救うかたちで介錯の刀を振り下ろすことになる。この間、妻子を追憶する善兵衛と大五郎のひそやかな交流が描かれ泣かせる。
ロケ地
・高山藩領・塚田村の善兵衛宅、酵素民家セット。
・高山藩城、彦根城天守閣。
・善兵衛がお預けとなっている名主宅から帰る大五郎が雨宿り、大覚寺護摩堂。
・一刀を襲う鎖鎌の刺客、大覚寺五社明神裏手。
・善兵衛の妻子の墓、鳥居本八幡宮竹林にセット。
・旅立つ父子がゆく野道、山室堤道か。
*大五郎が雨宿りの護摩堂、ハマり過ぎの美しい画。このあとには芋の葉っぱさして野をゆくシーンあり、これぞ大五郎というビジュアルで良し。ここに、加藤登紀子歌う「しとしとぴっちゃん」のテーマソング。
第7話「襲い来る賞金稼ぎの群れ!」2004/8/23
笠松代官が賞金上乗せ、欲にかられた者どもが殺到。大五郎を人質にとられながら闘う一刀、怪しげな吹き矢婆の手下をつとめさせられていた娘を解放し、藩の紛争に巻き込まれた若侍たちを感化して去ってゆく。
ロケ地
・足を痛めた前髪の少年を手当てしてやる川辺、不明。
・偽りの依頼で一刀を襲う船頭兄弟、大覚寺天神島。
・吹き矢のお熊が大五郎を人質に呼び出す鴉の森、下鴨神社糺の森、林間と池跡。
・明倫館学生三人組とお千代が行き違う道、山室堤道(学生は堤上、千代は堤下のY字道)、父子が去るのも同所(実った麦の穂が前景に)。
第8話「哀しき一騎打ち!大五郎とほおずきの涙」2004/8/30
刺客依頼の護符は、一刀を過去の因縁と結び合わせる。
藩主の死に際して乞われた一刀と高垣藩大番組頭・真壁との立ち合い、互いに寸止めに終わった仕儀は真壁の面目を失わせ、以来藩主の最期の地となった河原に無頼浪人として棲んでいるのだった。呑んだくれ荒んだ彼のもとに更生を促す使者として通う大五郎、その手には真壁が侍の心意気と擬えた鬼灯があった。
ロケ地
・しのぶ川、河畔林と河原の礫から大堰川と思われる。
・高垣藩城天守、彦根城。
・真壁夫婦がゆく山道、不明。
*真壁将監に「飛び猿」野村将希。大五郎との交流が泣かせる。
第9話「決戦前夜!女柳生の必殺剣!!」2004/9/6
小仏峠に現れる一刀、柳生封廻状をゲットし決戦の地・江戸を目指す。
今回の戦いで烈堂は最後のカードを切り、たった一人残った血族を失う。
ロケ地
・小仏峠に立つ一刀、沢ノ池湖尻のガレ場。
・烈堂の命を受け甲州街道をゆく鞘香、山室堤道〜堤外地の麦畑(野仏の前垂れや案山子に一刀現在地)。
・船でゆく鞘香、広沢池東岸。
・祭りの楽に誘われる大五郎、走田神社(参道〜本殿前)。
・子を置いて高龍山を目指す一刀、沢ノ池東岸汀〜酵素(河川敷、降り口、ダート)、父に鞘香来るを告げに走る大五郎のシーンも同じ、ここで歌が被る。
・高龍山峰雲寺、神護寺山門。
・住職と会う本堂は粟生光明寺阿弥陀堂(内陣を使用、殺陣は堂前)。
・父のもとへ駆け寄る大五郎、大覚寺五社明神裏手。一刀の前に立ち名乗りを上げる鞘香、心経宝塔をバックにキメる。
・鞘香を人質にとった一刀が立て籠もる小屋は酵素河川敷にあしらい、戦闘シーンには竹林も使用。
*封廻状解読を依頼された義源には福ちゃん、ナチュラルメイク。薙刀を振るって一刀とやりあい、ピクピクピクとわなないて壮絶に斬られ死に。ニセ封廻状を読み豹変する大喝も良し。
第10話「最期の死闘!大五郎に贈る涙の言葉…」2004/9/13
冥府魔道をゆく父子の別れ、瀕死の父は子に哲学を説いて逝く。
台詞はほぼ原作にあるとおりで懐かしくもあり感動もの。いま少し尺をとって欲しかったきらいあるもなかなか情感に溢れたクライマックスは、子役が見事に締める。
ロケ地
・江戸入りに際し小舟で多摩川を下る父子、大堰川か。
・慈照尼の寺へ薊の墓参に赴く、龍潭寺(山門、参道、門内、苔の崖)。墓地は複合、一部鳥居本か。
・江戸城イメージ、姫路城天守外観。
・決戦の場となる護持院ヶ原、砕石場か演習場か不明。
*一刀の背に最初に刃を入れる柳生者、よく見ると福ちゃん。
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