2005.3.27WOWOW 堤幸彦監督作品 凶賊・稲荷坂の祇右衛門は何度処刑されても甦る「化物」、人々はその「噂」に震え上がる。 ロケ地 ・北町与力・笹森の手柄で捕らえられた祇右衛門の処刑、広沢池東岸。 *「怪」と比べるとコメディ寄り、「トリック」に近い印象。いちばんの違いは登場人物の薄汚さ、わけても大杉漣演じる事触れの治平の汚さ加減は徹底していて、見ていて痒くなるラブレーばりの大げさな表現は笑える。渡辺篤郎演じる又市も、田辺誠一と比べるとかなり小汚く演出されていて面白い。北町同心の遠藤憲一はおっちょこちょいのイイ奴設定で、これもなんか月代とか薄汚いへんが妙味。この汚くて薄暗い感じは、最近のテカテカ画面の時代劇にはない味わいで、実に好感がもてる。*百介がしている手袋や、書物問屋が百介に示すベストセラー恋愛小説「冬乃素奈多」(表紙の男はマフラー巻いた眼鏡の優男)などは「怪」と同じく、お遊びたっぷり。もちろん「京極堂」もさりげなくご出演。 |