毎日放送/東映、1975年 キャスト 第1話 「夜霧の殺し節」 1975.4.5 雲の上のお偉方に、いいだけ踏みつけにされ嬲り殺しに遭う「庶民」。彼らの血を吐く思いをぶつけられた「三人」は、一応根回しのうえ巨悪を討ちにゆく。 ロケ地
*二階堂玄蕃は成田三樹夫、木曽屋は内田朝雄。殺された夜鷹の父は岩田直二、二階堂に駕籠訴と見せてテロルを敢行するガッツな親爺(襲撃は失敗→娘の怨嗟が「影同心」たちにぶつけられる運び)。 第2話 「罠かけ殺し節」 1975.4.12 阿片密売のキーマンが殺され、大元には手が出せず。しかしお奉行から「黙示」、三人は不謹慎かつ危なっかしい手段で、悪の根を引きずり出す。 ロケ地
*藤七の娘は武原英子、藤七殺しの家の長男な恋人は工藤堅太郎、彼の親爺は佐藤慶、後妻は谷口香で連れ子は小野川公三郎。医師・了庵は西山嘉孝。 第3話 「鐘に怨みの殺し節」 1975.4.19 恨みをのんで縊れた娘を見た勘平は、ぼうぼうと怒りに燃え突っ走る。きつい取り立てに加え、証文改竄までして人々を苦しめていた金貸し、その裏にいる巨悪の存在はおとら婆さんが教えてくれる。 ロケ地
*鐘撞きの元締・仙右衛門は菅貫太郎、阿漕な鍵屋は北村英三。強面の用心棒は五味竜太郎、鐘撞き男は川谷拓三。鍵屋の女郎・おようは八木孝子、彼女のため書類改竄で金を作る桜井浪人は剣持伴紀。冒頭の首吊り娘は渡辺やよい。 第4話 「欲にからんで殺し節」 1975.4.26 富商の馬鹿息子どもがのうのうと罪を免れ、お上は被害者の娘を貶める。お父さんのお仕置きが悪徳与力のせいで悲惨な結果となるのに加え、魔手はお佐知にまで及ぼうとしていた。 ロケ地
*北町の悪い吟味方与力は岸田森、お佐知の初めての男だったり。いっとう悪い馬鹿ガキの親の富商は織本順吉で始末対象、娘を陵辱された挙句冤罪で消される父親は北見治一。 第5話 「惚れた弱みの殺し節」 1975.5.3 目に余るどころではない、火盗の悪行。まず表向きに勘平が調査に遣わされ、最終的に柳田に「指令」が降ってくる。 ロケ地
*やりたい放題の火盗与力は今井健二、彼に目をつけられる酌婦は京春上、その亭主で火盗に責め殺される島帰りは牧冬吉、結局小田が捕まえる大盗は阿波地大輔。 第6話 「廓に咲く花殺し節」 1975.5.10 タダ同然で妓を集めるからくりが、たださえ苦界で苦しむ女を地獄に叩き込む。右近の馴染みの女郎が逃げえず殺されたあと、三人は「勝手に」狩りをはじめる。 ロケ地
*右近の馴染みの女郎は池玲子、朋輩のお新は松木路子。最初に摘発された岡場所の楼主は小田部通麿、捕まった女たちが奴女郎として働かされる吉原の妓楼の主は江見俊太郎で冷酷な手下は志賀勝と井上茂。こやつらとグルの廓会所見回り同心は原田清人。 第7話 「首狩り殺し節」 1975.5.17 仇討ちが天晴れと賞賛される陰には、という哀話。勘平たちが知り合った健気な中間の主は、仇討ちを志す身。 ロケ地
*仇討ちの坊ちゃまは滝田裕介、安易な方へ流されまくる情けない若者を好演。彼に仕える中間・格助は山崎猛、恋人の酌婦は葉山葉子。 第8話 「女のかたき殺し節」 1975.5.24 火事で解き放ちになり、戻れば罪一等が減じられるのに逃げ続ける男。その妹を探りに行った勘平は、薄汚い旗本の存在を知ることになる。 ロケ地
*逃げた囚人は高橋長英、妹は宇都宮雅代。後ろ暗い旗本は川辺久造。 第9話 「あぶな絵殺し節」 1975.5.31 ヒヒ爺とつるんだ絵師は、南の与力も味方につけ、のうのうと摘発を逃れるばかりか、目障りなライバルの始末もついでに目論む。嵐が過ぎ、新たなモデルを贄にせんとした外道どもだが、女は勘平たちが送り込んだお佐知だった。 ロケ地
*あぶな絵を描く絵師は天本英世、身代わりで出頭させられる弟子は森次晃嗣。ライバルの頑固な絵師は城所英夫、父を支える娘は渡辺やよい。ヒヒ爺の旦那衆は島本均や田島義文、つるむ与力は睦五郎、荒事を手伝うチンピラの一人に福ちゃん。 第10話 「油地獄の殺し節」 1975.6.7 商家に入り込んだ悪い虫は、阿漕な商売で民を泣かせる。右近がその悪党どもに踊らされていたり、久しぶりにお奉行のゴーサインが発せられたり。油屋に巣食ったワルの仕置は、ぬらぬらと「油地獄」。 ロケ地
*伊勢屋当主は中山昭二、グルの番頭は山口幸生、用心棒の浪人は千葉敏郎。夫のやり口に心を痛める伊勢屋の家つき娘は二本松俊衣、先代から仕える手代は山本亘。亡夫の遺した店を守り、悪党の餌食になってしまう小売りの油屋女将は服部妙子。 第11話 「情けに賭けて殺し節」 1975.6.14 錠前屋が錠前破り、手下を消し職人を身代わりにして高飛びの算段。しかし、色と金とに更なる欲をかき、怒りに燃えた勘平を引き込む結果に。 ロケ地
*おきぬは紀比呂子、祖父は里木左甫良、恋人の巳之吉は阿久津完。錠前屋の十字屋の主人は永井智雄、賊方面で腹心の職人頭は柴田p彦。 第12話 「花も恥じらう殺し節」 1975.6.21 女の弱味に付け込んだ堕胎屋が横行、無茶をして死なせるほか、証拠隠しに人殺しも。ふしだらゆえの自業自得と奉行所の捜査も打ち切られるが、父の薬代ゆえ身を汚し身籠って死に追いやられたのは、右近が純情していた娘だった。 ロケ地
*千代は市毛良枝、気位高い浪人の父は稲葉義男で、ヘンな病態。堕し屋の産婆は中原早苗、黒幕の旗本は深江章喜、手下のゴロツキは出水憲司。 第13話 「乙女が哭いた殺し節」 1975.6.28 町名主と添役がはたらく悪事は狡猾、弱い立場の女から金も身も奪う外道ぶり。しかし不審死も言い繕う善人面は、影同心には通用しない。 ロケ地
*貰えるはずの金をガメられ、手鎖の身を弄ばれるお咲は小野恵子、飯屋の女将で町名主のなぐさみ者にされていたお仙は水上竜子。町名主は田中明夫、添役は小鹿番。 第14話 「大奥(秘)殺し節」 1975.7.5 外道に殺された娘の仇をとりに行く勘平だが、道具に使った外道の息女と二つ、哀れな魂を送ることになる。胸のすく大胆な手口で笑わせ、悲惨な結末で泣かせるお話。 ロケ地
*千賀は水原麻記、お袖は八木孝子。側用人・黒田備後守は室田日出男、グルでちょっと変態入った御中臈は宗方奈美。 第15話 「三三九度の殺し節」 1975.7.12 箔付けの後妻欲しさに、長年連れ添った女房と忠実な手代を罠に嵌める外道。うかうかとその先棒を担いでしまった右近は、一人で悪党を始末してくるものの、苦界に落ちた女はもう救えないのだった。 ロケ地
*加賀屋の内儀は野際陽子、手代の伊之助は島田順司、訳もわからず追われる身となった二人が昇華させる愛が哀れ。嫁を始末して高家の娘を後妻に貰う加賀屋の主は犬塚弘、主と意を通じる番頭は上田忠好。 第16話 「もてた男の殺し節」 1975.7.19 勘定組頭の家へ婿入りが決まっている青年が、与力見習いとして南町へ一時出仕。その腰掛けのポストで発揮した正義が、彼を地獄に叩き込む。 ロケ地
*「いい奴」だった見習与力・森川は長谷川明男、評定所での証言を阻まれたかたちの森川の幼馴染の女は有吉ひとみで心中立てで自刃。公金横流しの顔役・俵屋は嵯峨善兵、腹心は汐路章。森川の岳父となる筈だった、俵屋とつるむ勘定方は高城淳一。目撃者の願人坊主は小島三児。 第17話 「二つ枕の殺し節」 1975.7.26 心ならずも引き離された、夫婦約束をしていた幼い恋人たちの出会いが惨劇に。色と欲道連れの外道のせいで、勘平たちにも火の粉が飛んでくる。 ロケ地
*千勢は緑魔子、亭主の富商は伊沢一郎、幼馴染で今は茶道若宗匠の新之助は青山良彦。元火盗改長官の北島の隠居は遠藤太津朗、スケベで強欲なえげつない外道。手下の現役火盗与力は内田勝正で絵描きは林浩久。 第18話 「濡れた女の殺し節」 1975.8.2 「辻斬り」を見たことで、運命を狂わされる女。過酷な状況から逃げなかった健気な彼女に、さらなる仕打ちを加える巨悪。敵わぬかもしれぬ相手に、三人は三様に向かってゆく。 ロケ地
*お登勢は松本留美、「辻斬り」から彼女を助けて腕を失った職人で現亭主は川谷拓三。「辻斬り」がそも野望の一歩だった筆頭与力は室田日出男、彼が老中への貢物にした情婦は絵沢萌子。 第19話 「色の地獄は殺し節」 1975.8.9 店を繁盛させる後妻も、話のわかる上司も、なかみは真っ黒な外道。救えなかった無辜の死に、影同心の闇裁き。 ロケ地
*娘たちを人身御供にする鬼母の、檜屋の女将は瑳峨三智子。食い物にされる檜屋の養女は服部妙子、手代は根岸一正。女将とグルの筆頭与力は橋爪功。 第20話 「新妻ひとり寝殺し節」 1975.8.16 たとえサンピンでも、浪人にとってはたいそうな出世、しかも勤め先がやんごとなきご連枝ときては言うことなし。しかしその屋敷は、冷血がぼんくらを飼う恐怖の館だった。 ロケ地
*松平邸の中小姓に採用され有頂天となる浪人・川崎平馬は石山律雄、就職できたので娶る妻は竹下景子、彼女の父の浪人は浜村純。狂気の若様は住吉正博、無辜を犠牲にして恬と恥じぬ用人は浜田寅彦。 第21話 「牢屋は極楽殺し節」 1975.8.23 闇の顔役の金を持ち逃げした男が、逃げ切れず殺られる話に、見習い同心が巻き込まれる哀話。むごたらしい死を見た三人は、その足で闇裁きに向かう。 ロケ地
*はりきり見習い同心は志垣太郎、勘平は彼をいいヤツと気に入っていた模様。一家の代貸・仙三は樋浦勉、ヒヒ爺の贄になりかかる妹は紅景子。回向院の親分は田口計、顔役の嶋屋は梅津栄でお父さんに潰され。 第22話 「無理が通って殺し節」 1975.8.30 無礼討ちの裏に汚い意図、憤るもののなにもできない勘平たち。殺された男の許婚者だった娘の悲嘆の果てを見たあと、お父さんはお奉行にお伺いをたてにゆく。 ロケ地
*恋人とその母を、同じ侍に「無礼討ち」される娘・お幸は上村香子、理不尽に怒る姿、悲嘆の果ての酌婦姿いずれも哀し。藩財政にことよせて私腹を肥やし、そのための無辜の死も意に介さぬ留守居役と勘定方は穂積隆信と灰地順。 第23話 「花嫁買って殺し節」 1975.9.6 札差の馬鹿息子が仕出かす、数々の悪行。お父さんなんか、ハメられて打首寸前。そして養家を絶するに及び、勘平たちが動く。三億円事件をパロったり、ハチャメチャ展開が連続する、騒がしくも楽しい一話。 ロケ地
*軽は望月真理子、父の北町同心は北原将光、恋人の花火職人・倉之助は成瀬正。勘平の名前を騙り同心ごっこをしていて、のちに軽の婿におさまる札差の倅・金蔵は石橋蓮司。札差の父・平野屋金兵衛は桑山正一。敵娼の高尾太夫は賀川雪絵。北町奉行・遠山景元は山城新伍、首斬り朝は若山富三郎。 第24話 「男の操は殺し節」 1975.9.13 己を襲った不逞浪士を囲い込み、野望の道具にして使い捨てる悪徳商人。しかし、流れで「懲らしめた」同心が勘平だったため、企みは気の毒にも頓挫する。 ロケ地
*お町のダンナにはいい顔をする野望家・増田屋は新田昌玄、勘平をハメた妾のおりうは森秋子、狼牙党ヘッドの浪人は中田博久。勘平に根負けしておりう情報を呉れる辰巳芸者は堀越陽子。お父さんにヤラしい本を見せられまんまと勘平に破牢される牢役人は中井啓輔。 第25話 「相合傘の殺し節」 1975.9.20 悪徳商人のライバル殺しに、若い職人が利用される。投獄された兄を助けてと勘平に縋った妹は、彼をほのかに恋うていた娘だった。 ロケ地
*猪之助は山本圭、兄の銃から弾を抜いておいた妹は亀井光代。相模屋は福田豊土、猪之助に銃を渡す鳶の親分は北村英三、法事の際実際に弾を撃った浪人は天津敏。 第26話 「金がかたきの殺し節」 1975.9.27 弱い立場の無宿人を雇う、ピンハネ放題の親方は、寄場役人と結託しさらなる悪事を重ねる。わけても悲惨な一件が勘平たちの身近で起こり、悪党を粛清しても空しさだけが残るのだった。 ロケ地
*周太は左右田一平、親なしというだけで脅えて暮らす腕のいい大工。彼と結婚を約束していた娘は入江若葉、父親は岩田直二で最後に己の出自を明かすのが泣かせる。ピンハネ親方は谷村昌彦、グルの寄場役人は八名信夫。 第27話 「赤いしごきの殺し節」 1975.10.4 行き詰ったお店の資金繰りのため、無尽講にのめり込んだすえヒヒ爺の慰み者になる女。彼女は、かつて右近と縁談のあった御家人の娘。玉の輿に乗るも一時のこと、幸薄かった女は右近の褥に赤いしごきを残し、奈落へ堕ちる。 ロケ地
*亭主に死なれ番頭に金を持ち逃げされた越前屋の後家・妙は茅島成美。無尽講を催す詐欺師は川合伸旺、場所を提供する料亭の主は柳沢真一で悪事に加担する仲居は宗方奈美、親切面で妙を食う債権者は汐路章。料亭の男衆に福ちゃん、仕置時は当身されてキュー・クレジットはベタで、元は「清二」って書かれてたっぽい。 第28話 「わたしが愛した殺し節」 1975.10.11 ちんけな騙りに怒っていると、その向うに巨悪。ワルは三人を仕官で釣ろうとするが、直にお断りに来られてしまう。 ロケ地
*儀平は岡田裕介、お滝は水原麻記。普請奉行は戸浦六宏で腹心は田島義文、つるむ悪徳商人は高城淳一。不正を正そうとして消される、勘平たちの元同僚の普請改方・吉岡は平泉征。吉岡と会う酒肆の女は主題歌を歌う朝月愛、劇中名を聞かれ答える場面あり。このほか、第二シリーズのメンバーがちらり。 → 影同心 II |