中井貴一主演作品、2013年10-11月・NHKBSプレミアム/松竹
第1話 「大盗賊の首領」 2013.10.4
雲霧一党の、周到にして大胆なお盗めに苦汁をのまされる火盗改。ここへ、私財投入も厭わぬ長官・安部式部が就任、打倒雲霧に邁進。
最初の対決は、別の盗っ人の横槍が入り、雲霧に白星。
ロケ地
- 武蔵屋の一件のあと、千代と六之助をのせて治平が操る船がゆく掘割、八幡堀。堀端の舟宿・佐原屋はセットだが、船から上がる堀端は八幡堀を使う。
- 刀売りに扮して店を広げる仁左衛門と、重代の名刀を手にした安部式部が邂逅する道、大谷祖廟参道石畳。
- 竹村玄洞宅の女中がお使い中に刺殺される神社、仁和寺九所明神参道、鳥居くぐってすぐの石畳。
- 矢場にいた六之助にちょっかいを出し走り去る州走り、大覚寺放生池堤〜天神島。玄洞方の事情をツナギ。
- 子らとシャボン玉遊びの仁左衛門、仁和寺中門下。草間の勘蔵が門前の石段を上ってゆくのを目撃。このあと勘蔵をつけてゆき、お京とツナギをとるのを見届けるルート、塔下〜九所明神本殿前(仁左衛門は拝殿際に隠れて見ている)。
- 玄洞宅からまんまと大金を盗み取ったあと、船でゆく仁左衛門と安部式部一行がすれ違うシーン、大覚寺天神島朱橋の上と下。仁左衛門をのせた船は橋をくぐり水路側の蓮池へ。
雲霧仁左衛門/中井貴一 七化けのお千代/内山理名 因果小僧六之助/柄本佑 州走りの熊五郎/手塚とおる おもん/遠藤久美子 治平/山本亘 お松/紅萬子 富の市/渡辺哲 草間の勘蔵/花柳寿楽 鹿伏の留次郎/南条弘二 お京/京野ことみ 浅草の政蔵/中西良太 高瀬俵太郎/松田悟志 山田藤兵衛/村田雄吉 木鼠の吉五郎/伊武雅刀 安部式部/國村隼
脚本/宮川一郎 演出/山下智彦
第2話 「子分の破門」 2013.10.11
若い手下の、ほんの少しの隙から、雲霧一党に火盗改の手が伸びる。その危機を、周到かつ大胆に切り抜ける仁左衛門たち。
手痛い失態にもめげぬ安部式部、雲霧は次の大仕事にかかり始める。
ロケ地
- 長官に叱責され、くさくさして役所を出た岡田、門を出たところで座り込み紙風船を弄る町角、仁和寺中門(内から外へ出て、門前の石段上に座り込む)。彼に目をつけたことをおかしらに話す吉五郎は、二王門にいて岡田を遠見。
- 岡田が持つ印籠を売ってほしいと声をかけるお千代(道具屋の女房と偽り)、大覚寺護摩堂。岡田は護摩堂前を、お千代は堂の裏手を行く。
- 六之助を見たという利吉に、前金を渡しにゆく留次郎、鳥居本八幡宮。留次郎が鳥居をくぐり坂を上ってゆくと、利吉が舞殿にいる運び。
- 利吉を連れて舟宿・佐原屋を見張る留次郎、八幡堀堀端。対岸に見える佐原屋は合成。六之助とお千代が出てきて、船に乗り込むシーンは八幡堀で。
- お千代たちが乗った船を追う留次郎、大川へ出る手前の水面は西の湖。千代が気付き、船から上がる川端は園地中島汀。
- 留次郎に貰った金を持って家へ走る利吉、天王神社前棚田。家は松竹セット(酵素民家似のアレ)。
- 留次郎の屍を乗せた船が検分のため慌しく曳かれてくる汀、嵐峡。
- 火薬を仕掛けて木っ端微塵に始末される佐原屋、治平たちが炎上を見届ける船は八幡堀に。
- 火盗改が利吉の死を伏せたため、誘き出されて調べにやって来る雲霧一味、天王神社前地道。棚田を入れたロングの絵もあり、神社は明確に映らず。
- 「六の霊」と書いた灯篭を流し、女たちに避難される小頭、大覚寺望雲亭下汀。夜間撮影で、亭の建物に灯が入り、おかしらはそこにいる寸法の、アジト設定。後段、六を救出したあとのシークエンスは昼間で、亭内部を使っているさまが明らかに映っている。次の仕事を思い庭に立つおかしらのシーンでは、亭前庭越しに大沢池が来て良い眺め。
雲霧仁左衛門/中井貴一 七化けのお千代/内山理名 因果小僧六之助/柄本佑 州走りの熊五郎/手塚とおる おもん/遠藤久美子 治平/山本亘 お松/紅萬子 岡田甚之助/甲本雅裕 お八重/小野真弓 鹿伏の留次郎/南条弘二 駒寺の利吉/津川竜 富の市/渡辺哲 福本清三(元掏摸の老爺、クレジットはベタ) お京/京野ことみ 浅草の政蔵/中西良太 高瀬俵太郎/松田悟志 山田藤兵衛/村田雄吉 木鼠の吉五郎/伊武雅刀 安部式部/國村隼
脚本/宮川一郎 演出/山下智彦
第3話 「哀しき妹」 2013.10.18
人相書きを見た幼馴染が、六之助を火盗改に売る。それをもとに張られる罠、情に脆い六は引っかかるが、吉五郎らの勘は危険を察知していた。
ロケ地
- 街頭で六之助の手配書を見たあと、茶店に寄る仁左衛門、南禅寺三門。導入は真上から門前石畳を狙う大胆なショット、石畳には色とりどりの傘が干されている。茶店は門基壇にしつらえてある。
- お千代を公家姿に作るお松、大覚寺望雲亭縁側。対岸から見たロングの絵も。後段、六之助の妹の件を報告する吉五郎の段でも出る。
- 母の墓に詣りに行く六之助、普済寺山門前〜墓地。
- 妹かもしれない娘をヤクザから助け逃げる六之助、船頭を突き飛ばして船に乗り込むのは大堰川。
- 三々五々東海道を名古屋へ向かう雲霧一党、山室堤。堤下の茶店に松屋とお千代さまのカップル。六之助が忸怩たる思いで野の仏を見る坂、不明(酵素みたいな感じの山間)。
雲霧仁左衛門/中井貴一 七化けのお千代/内山理名 因果小僧六之助/柄本佑 州走りの熊五郎/手塚とおる おもん/遠藤久美子 治平/山本亘 お松/紅萬子 岡田甚之助/甲本雅裕 松屋善兵衛/鶴田忍 おしの/美山加恋 いろはの伊助/高杉瑞穂 浅草の政蔵/中西良太 高瀬俵太郎/松田悟志 山田藤兵衛/村田雄吉 木鼠の吉五郎/伊武雅刀 安部式部/國村隼
脚本/宮川一郎 演出/服部大二
第4話 「新たな盗み」 2013.10.25
雲霧一党は名古屋入り、火盗改からも三人がやって来る。アジトが見つかりそうになったり、敵の一手を寸前で止めたり、早くも丁々発止。そして、松屋に入り込んだお千代は、まだ金蔵を見つけられずにいた。
ロケ地
- 雲霧一党が次々と渡ってゆく島田の渡し、不明(ジャングルの如き河畔林、中州ありゴロ石点々。流心に濁り入る。あるいは湖西か)。六之助が役人に追われるシーンは木津にも見える(砂河原)。州走りのヘルプで逃れる崖は谷山?
- 六之助の一件などをおかしらに報告する吉五郎、二人がいる街道筋の茶店は大堰川堤に設営。画面奥には富士山を合成。
- 名古屋イメージ、名古屋城天守。ラストシーン、お城を眺めるおかしらの絵は合成か。
- 島田宿から火盗改へ走る急使の早馬、山室堤。
- 松屋が最後のお盗めと漏れ聞いた六之助、吉五郎に土下座して仕事への参加を希う町角、今宮神社稲荷社脇。
雲霧仁左衛門/中井貴一 七化けのお千代/内山理名 因果小僧六之助/柄本佑 州走りの熊五郎/手塚とおる おもん/遠藤久美子 治平/山本亘 お松/紅萬子 山猫の三次/高橋和也 松屋善兵衛/鶴田忍 お京/京野ことみ 浅草の政蔵/中西良太 高瀬俵太郎/松田悟志 山田藤兵衛/村田雄吉 木鼠の吉五郎/伊武雅刀 安部式部/國村隼
脚本/宮川一郎 演出/服部大二
第5話 「絶体絶命」 2013.11.1
焦らされながらも、雲霧の手は確実に松屋の金蔵へと向かう。しかし内側の綻びが篭絡され、人数の増えた火盗改には切り札まで投じられようとしていた。
ロケ地
- 松屋の進捗状況などをおかしらに報告する吉五郎、萬福寺大雄宝殿堂内・四天王像前。後段、松屋の金蔵へ入ってみた後の報告シーンにも出てくる。
- 火盗改一行が投宿し、雲霧アジトと目される茶店を見張る方丈寺、妙心寺大庫裏通用門。門前にしつらえた花屋を使い、セットからスイッチ。方丈寺の内部描写は不明、床板への映り込みも美しい座敷、内庭ちらり。
- 使いに出た先で女芸人にみとれ、次いで櫓の福右衛門に出会ってしまう三次、神護寺。山門内側から和気公廟所前(ここで胡弓を弾くおきねに心ひかれる・後で出会い自体が仕込みと知れる)、金堂への石段をのぼる際、福右衛門が出て懐に小判をねじ込んでゆく。ここは後段再び福右衛門と会う三次のくだりでも出て、高所からのアングルなどもある。鐘の音が響いているので、寺設定と思われる。
- 医師まで抱き込み岡田を封じ、ひそかに名古屋をめざす式部、街道は大堰川堤。大堰川緑地の右岸堤。
- 雲霧のおかしらが出てくるお堂(?)、萬福寺法堂。
雲霧仁左衛門/中井貴一 七化けのお千代/内山理名 因果小僧六之助/柄本佑 おもん/遠藤久美子 治平/山本亘 お松/紅萬子 山猫の三次/高橋和也 岡田甚之助/甲本雅裕 松屋善兵衛/鶴田忍 富の市/渡辺哲 櫓の福右衛門/浜田学 おきね/三津谷華子 お八重/小野真弓 お京/京野ことみ 浅草の政蔵/中西良太 高瀬俵太郎/松田悟志 山田藤兵衛/村田雄吉 木鼠の吉五郎/伊武雅刀 安部式部/國村隼
脚本/宮川一郎 演出/井上昌典
第6話 「最後の大仕事」 2013.11.8
三次の裏切りと福右衛門の横槍、次第に間近へと迫る火盗改の手。しかし予定を早めた雲霧は、不満の残る結果ながら鮮やかにお盗めを敢行。
江戸に舞い戻った一党はまたぞろ仕事の支度にかかり、安部式部との対決は持ち越しとなる。
ロケ地
- 松屋襲撃を早めた雲霧、支度のため桑名へ赴く仁左衛門、道中は大堰川緑地〜丹波国分寺境内石仏群脇(墓地設定、倒れた花入れを直してやる←ここがミソ、後段同じ道を辿る三次の振る舞いと対比)。
- 尾張へ向かう安部式部、嶋田宿へさしかかる街道の並木は下鴨神社糺の森。
- 再び雲霧おかしらの道中、保津小橋〜民家南路地(隣家の塀の向こうに海合成、石垣際には焼き蛤屋台をあしらい)。桑名の盗人宿はセットに海合成、家は酵素似のアレ。
- おかしらのもとへ走ってくる州走り、桂川罧原堰堤下河原(右岸側、中州による派流際)。
- 旅姿で出た福右衛門をつける山田とお京、下鴨神社糺の森林間。
- おきねに貰った匂い袋を嗅ぎつつ桑名へ向かう三次、丹波国分寺境内と周辺の田畦(南側にある、崖際の林も映る)。寺外の田畦では、三次をつけていた下っ引を州走りが倒すシーンも。小躍りして桑名の町角をゆく三次、民家南路地。おかしらに裏切りを指弾され逃げる段では、先に出た保津小橋や桂川罧原堰堤下河原も使われる。
- 三次の死も知らず、約束したお不動様前の三つ燈籠前で待つおきね、仁和寺九所明神。
- 尾張へ戻る仁左衛門、名古屋イメージは名古屋城天守。吉五郎がツナギをとるのは大覚寺天神島木のそば(常と感じが異なり、鳥居とか見えない)。
- 福右衛門をつけていた山田たち、雇われ浪人たちに囲まれピンチの街道筋は下鴨神社河合社脇〜裏手。ここで式部登場、介入。
- 江戸、再び蠢き出す雲霧一党、出役した式部と、町を歩いていた仁左衛門の「邂逅」のあと挿まれるイメージの塔は仁和寺五重塔。きれいどころを乗せて船を操る、船頭姿の六之助は八幡堀白雲橋下掘割。町を走る州走り、大谷祖廟参道石畳。神社へ詣で賽銭を投げてお参りする吉五郎、車折神社本殿。丘の上(?)で一服つけるおかしら、左大文字火床(ズームアウト)。
雲霧仁左衛門/中井貴一 七化けのお千代/内山理名 因果小僧六之助/柄本佑 州走りの熊五郎/手塚とおる おもん/遠藤久美子 治平/山本亘 お松/紅萬子 山猫の三次/高橋和也 松屋善兵衛/鶴田忍 櫓の福右衛門/浜田学 おきね/三津谷華子 お京/京野ことみ 浅草の政蔵/中西良太 高瀬俵太郎/松田悟志 山田藤兵衛/村田雄吉 木鼠の吉五郎/伊武雅刀 安部式部/國村隼
脚本/宮川一郎 演出/山下智彦
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