1994.4.12-1995.3.7 全28話 日本テレビ/東映
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第1話 「汝懐妊われ覚えあり」
辰巳屋に居候を決め込む清三郎のもとに珍客、煤まみれの女児は彼を「ととさま」と呼ぶ。事の真偽は措き、女の子の母親が亡くなった経緯に踏み込むと、やっかいな事件に巻き込まれる。そして、黒幕と思しき向きには、「過去の女」をはさんでライバル関係にあった剣友が関わっているのだった。
ロケ地
- 雪が住んでいた長屋を見て帰る清三郎、あとをつけてきた新次が逃げて息をきらす川べり、上賀茂神社ならの小川畔。
- 賭場で火事のことを口にする新次、外へ連れていかれシメられるのは上賀茂神社渉渓園・スダジイの根方。新次の叫び声を聞きつける清三郎は北神饌所前。
- いちょう長屋のことで大家の宮司に話を聞く清三郎、今宮神社境内。設定は深川八幡宮。後段、寺社奉行大検使が宮司を連行してゆく際にも出る。
- 札差・泉州屋に会った帰り、おりはと浪人たちに囲まれる清三郎、中ノ島橋上。
- 泉州屋へ押しかけた長屋衆を宥めた清三郎、その際おりはに放った皮肉が効いて本人がやって来るシーン、大覚寺放生池堤。いろんなアングルで見せる。
- むかし山岸道場(雪の生家)で下働きをしていた老爺に接触する新次、くろ谷墓地。老爺は墓守、坂で掃除をしているところ・背後に塔が映り込んでいる。
- 事後、小雪を連れて雪の墓に参る清三郎とおたか、金戒光明寺本堂裏手墓地。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 久兵衛/奥村公延 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 坂井仙之丞/峰岸徹 留吉/織本順吉 泉州屋重兵衛/鶴田忍 小堀大和守/中尾彬 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おたか/八千草薫
脚本/柴英三郎 監督/池広一夫
※口入屋・辰巳屋は神田馬喰町にあり、女将のおたかはもと辰巳芸者で、朝霞の殿様の囲いものだったという設定。朝霞家は四千五百石の旗本で、清三郎は三男坊、堅苦しい暮らしを嫌い市井に暮らす。溜り場は小料理屋のはの字、清さんと道庵は元からの常連、女将のお俊は清さんにほの字。
※サブタイトルは、雪が持っていた書付に記されていた内容で、清三郎の字。ラストに経緯説明がある。
※おたかが小堀邸にとらわれ、宮司が寺社方に括られ、絶望した長屋衆の声を聞いた清三郎は言い放つ「俺はあの人たちの用心棒だ」→直後、悪党のもとに乗り込んだ際の名乗りは「江戸の用心棒・朝霞清三郎」。
第2話 「ガマの油とブリ大根」
熊のごとき大男なれど気は優しい浪人と、健気な野菜売りの寡婦が結ばれる情話。役柄にぴったりの役者を当ててあり、往年の作品の思い出も甦る。
悪党の密談を聞いてしまった浪人に物騒な災難が降りかかるが、長屋で隣に住む女が清さんを頼ったことから、事件も身の上も解れてゆく。
ロケ地
- 久兵衛に用心棒の依頼を断られ帰るお峰、それを呼び止めて話を聞く清さん、大覚寺護摩堂脇。
- 出羽屋へ刺客のことで掛け合いに行く清さん、帰り道で当の刺客が死体検分されているのに出くわす大川端、広沢池東岸汀。
- 行商帰りのお峰母子が拉致される道、大覚寺放生池堤。
- 脅迫状を見た勘兵衛がおっとり刀で駆けつける鴉森神社、鳥居本八幡宮。一の鳥居を駆け抜ける勘兵衛のシーン、カメラ上から・丸木鳥居にはあしらいものの扁額付き。お峰母子は坂下の石鳥居に括られている寸法。
- 道庵の手当てを受けつつ語る勘兵衛の回想、出羽屋と橋爪(本所深川回り方同心)の物騒な密談を漏れ聞いた木場、斉宮神社脇の材木置場か(蔵映り込み)。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 久兵衛/奥村公延 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 大木勘兵衛/渡辺哲 お峰/東啓子 出羽屋軍兵衛/睦五朗 橋爪格之進/原口剛 木曽屋/久賀大雅 飛騨屋/浜田雄史 C.C.ガールズ/青田典子、藤原理恵、藤森夕子、原田徳子 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おたか/八千草薫
脚本/田上雄 監督/金鐘守
※町中で笛の音を聞きつけ、おりはの家に辿り着く清さん。今は横笛指南をしていると聞き笑顔。今回はたまたま生徒に出羽屋がいて、立ち聞いた悪事を報告に行く次第。
※福ちゃん二態。刺客の浪人を追っかける清さんのくだり、浪人に当たりかけさっと身をかわす町人(直後、清さんが駆け去った後に看板の裏からひょいと顔を出す。所作が素早すぎるので見極め難易度A)。ラス立ち、出羽屋の雇った用心棒のセンセイ(口ひげ付き)でも登場、念入りに斬られる。
第3話 「そば一杯の用心棒」
手のつけられぬ愚連隊・天狗党に狙われる蕎麦屋の親爺、新次に話を持ち込まれた清三郎は毎夜警護をつとめる。間違って天狗党に入ってしまった若者、彼と関わりあったおりは、党を探っていた密偵、そして蕎麦屋の過去など、さまざまな情話が描かれる。無辜の死に怒りMAXの清さんが乗り込んで、悪党一巻の終わり。
ロケ地
- 蕎麦屋・与平が屋台を出す深川・万年橋、中ノ島橋。屋台は右岸側橋たもとに、丼洗いなどで橋下の河原も使われ、梯子あたりも映っている。
- 一味がたむろする天狗山(寺院設定)、常寂光寺仁王門。扁額に天狗面あしらい、門内外でお芝居。中はセット撮り。
- 与平が蕎麦を恵んでやった母子、その母が土方仕事をしている現場は広沢池西岸湿地。与平が仕入れ帰りに偶然立ち寄る運び、死ぬつもりだったと聞かされる。現場では、ヨイトマケの唄が歌われている。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 久兵衛/奥村公延 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 与平/すまけい 北沢幸太郎/六浦誠 山岡玄蔵/伊藤高 黒川/伊東達広 東田/下元年世 同心/荻原郁三 蔦/宮田圭子 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おたか/八千草薫
脚本/中野顕彰 監督/金鐘守
第4話 「金貸し婆の最期の一両」
鼻つまみ者の因業金貸し婆、遂に雇った男に裏切られ斬りつけられるハメに。しかも、その浪人実はという悲惨なめぐり合わせ。
清三郎は老婆の意を汲み、真実を押し隠したまま浪人の旅立ちを見送るのだった。
ロケ地
- 取り立ての帰り、鬼呼ばわりされたことを清三郎にボヤくおかね婆さん、妙心寺春光院塀際〜隣華院(天明道場、取り立て先。門内外を使う)。
- おかねを斬ってしまったことに悩み佇む袴田、妙心寺法堂基壇に腰掛け。声をかけた清三郎に、貧しい御家人だった養父母のことなど身の上を告白。
- 清三郎がおかね婆さん宅で事情を聞くところ、笛の音で合図して連れ出したおりはが黒幕の名を告げる祠、大覚寺天神島祠裏・木の根方。
- 佐々木同心に袴田の身の上を聞かされたおかね婆さん、傷ついた体をひきずり歩く道、妙心寺大通院裏塀際(ラウンド部分)。その後、佐々木や道場主・松前に立ちはだかられ斬られる細道は妙心寺福寿院道石畳。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 久兵衛/奥村公延 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 おかね/園佳也子 袴田新左衛門/赤羽秀之 及川/外山高士 松前/成瀬正孝 佐々木/唐沢民賢 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おたか/八千草薫
脚本/蔵元三四郎 監督/関本郁夫
※ラス立ち福ちゃん入り、浪人態。門弟か。
第5話 「まやかしの花嫁衣裳」
怪我した亭主に代わって気丈に働く女だが、降りかかる闇の手。
そも、亭主の事故も、かつての父の変死も、元は同じ向きから。手に入らぬ女への妄執が生み出したものだった。
ロケ地
- 怪我をおして賭場へ出かける小平次、伝通院へ向かう駕籠が止められるのは黒谷墓地石垣際(本堂の西、真如堂へ通じる道)。小平次を追ってきた清三郎たちが空駕籠にものを問う町角は金戒光明寺本堂脇露仏の前。小平次が強面どもに囲まれ殺されかかる坂、金戒光明寺永運院下坂。
- お蝶の回想、父の亡骸があがった大川端、罧原堤下汀。
- 清三郎がおりはに暗殺者の探索を依頼する水辺、大覚寺大沢池畔(望雲亭下の船映り込み)。このあと、報告を受ける茶店は同じく大沢池畔、先の場所より少し北、新次の報告も同時に。
- 銀蔵が強面どもを飼ってある蔵前風月庵(寮)、中山邸通用門(イメージ、夜景)。ここでお蝶に白無垢を着せて祝言を強要する運び。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 久兵衛/奥村公延 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 お蝶/吉川十和子 銀蔵/立川三貴 小平次/蛍雪次朗 玄徳/岡田正典 つぼ八/勝野賢三 神谷十内/五味龍太郎 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おたか/八千草薫
脚本/和久田正明 監督/関本郁夫
第6話 「馬の脚、めざし一匹三千両」
なかなか芽の出ない役者・中村仲蔵は、ある出会いを経て化ける。
清さんが護衛をつとめた大金輸送、それをまんまと賊にやられた事件が、この筋にからんでくる。仲蔵は清さんのさまざまな所作を凝視、みごとな山崎街道の色悪・定九郎ができあがる。
ロケ地
- 大口屋の荷駄(味噌樽に三千両仕込み)がゆく道、羽束師堤。向こうから、火事装束の「加賀藩士」が馬を飛ばしてやってくる。ルートは、蔵前→加賀屋敷。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 久兵衛/奥村公延 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 中村仲蔵/石倉三郎 おふみ/平淑恵 藤堂左馬介/浜田晃 大口屋藤兵衛/穂積隆信 松吉/広瀬義宣 大場陣十郎/福本清三 市川団十郎/小泉のぼる お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おたか/八千草薫
脚本/塙五郎 監督/小野田嘉幹
※仲蔵は「七代目」市川団十郎の一座にいる設定(劇中、高橋英樹ははっきり「しちだいめ」と発音)。仲蔵の女房に木戸銭を恵んでもらった清さんが見る舞台には、馬の脚を演る仲蔵。
※福ちゃんは南町筆頭与力・藤堂の家来で、月代あり。座敷芸をする仲蔵を口汚く貶したうえ打擲を加える。
第7話 「哀れ!結び文の謎」
岡場所の女の、哀しい狂言が悪党に利用されてしまう。企みは第二吉原建設、富商・町方・官僚が組んでいた。女郎のささやかな望みが無残に踏み躙られたのを見た清さん、怒り心頭で成敗に乗り出してゆく。
ロケ地
- 鯉を狙って釣りの清さんと新助(見物)が、人を蹴散らして歩く作事奉行や、朋輩の供養のため花を摘む岡場所の妓たちを見る薬研掘、東高瀬川堤。河床付近から見上げのアングル、酒蔵も映り込み。清さんは対岸の汀にいる。ラストシーンでは、左岸側汀に駒を休める馬子をあしらい。
- 材木商・但馬屋が薬研堀の岡場所を八割方買収済みとの調査結果をおりはに聞く清さん、鳥居本八幡宮本殿前。
- 岡場所の奉公人・仙吉をつける新吉、中ノ島橋。仙吉は、仲間の熊造ら(釣り中)とツナギをとるのは橋下手中州法面、新吉は橋上から見る。その後熊造らが入ってゆく但馬屋の寮、中山邸通用門(同心に見咎められシメられる)。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 久兵衛/奥村公延 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 ぼたん/越智静香 駒蔵/山田吾一 神谷采女正/宮口二郎 但馬屋/幸田宗丸 安川六郎太/石倉英彦 仙吉/大村波彦 お政/島村晶子 曙/桂木麻智 小紫/高田有基 利助/藤原考一 供侍/西山清孝 弥八/池田譲治 熊造/小峰隆司 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おたか/八千草薫
脚本/ちゃき克彰 監督/小野田嘉幹
第8話 「清さん、女難の相あり」
亡き弟に似た青年の面倒を見てやる芸者だが、彼はヤバい筋と事を構えていた。
女も手荒く狙う向きは、上方商人と組んだ留守居役たち。潤沢な資金を用い銀相場を吊り上げていたが、江戸の用心棒の制裁を食らう。
ロケ地
- 珍しく人足仕事に出る清さん、罧原堤下汀。蛇籠など設置する川普請。
- 留守居役たちが使う駒形・大川端の料理茶屋、嵐亭(川側の石積部分に竹垣と門を「設置」、中の萱葺屋根を効果的に見せる)。ここへ船で近づく市助は嵐峡。
- 市助の消息を尋ねて両替商・江坂屋からの帰り、千代吉と清さんが立ち寄る茶店、大覚寺護摩堂裏手に緋毛氈敷いた床机あしらい。放生池堤を旅人?が通る図など映り込み。
- 江坂屋を嗅ぎ回っていて怪しまれボコられる新次、大覚寺護摩堂前〜石仏前。おりはが出てヘルプ。
- 市助のことを聞いて飛び出す千代吉、寺を出たものの怪我重く倒れている市助と出会う竹林は北嵯峨か。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 久兵衛/奥村公延 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 千代吉/芦川よしみ 市助/沖田浩之 梶川平左衛門/亀石征一郎 江坂屋惣兵衛/中田浩二 望月小十郎/出水憲 和尚/徳田興人 本間源蔵/国田栄弥 治兵衛/森下鉄朗 小堀右太夫/木谷那臣 おかつ/三浦徳子 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おたか/八千草薫
脚本/田村多津夫 監督/小澤啓一
※ラスト、おたかが店を久兵衛に任せ郷里へ旅立った描写があるが唐突。
第9話 「残酷!拝領妻」
辰巳屋へ日参するもののなかなか仕事にありつけない浪人、彼は似つかわしくない若く美しい妻を持っていた。
お決まりの旧主の横暴ですったもんだ、夫婦の暴発を止めた清三郎は、悪党一堂に会す座敷へ乗り込んでゆく。
ロケ地
- 伊勢金の乗っ取りに逆らった金貸し・杢兵衛が殺されるところへ通りかかるおりは、この次第を清さんに報告する町角は大覚寺護摩堂脇、池畔。後段も同様の報告場面で二度出てきて、お堂脇と前が使われる。
- 八田浪人が人足仕事をつとめる普請場、中ノ島橋下手中州下河原、新次がやって来るシーンでは中州舳先も使われる。橋は映らず。
- 弁当を届けに行く八田の妻・みさとと出会い、話をする清さん、大覚寺天神島鳥居前(足元、芦など茂り草ぼうぼう)。
- みさとが連れ込まれた伊勢金の寮、中山邸通用門(イメージ)。
- 八田とみさとを狙い殺到する黒松藩の人数、清さんが立ちはだかり殲滅する道は大覚寺大沢池北辺並木。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 小雪/牛島ゆうき おさん/門田麻希 みさと/森恵 八田敬四郎/河原崎建三 名取兵庫/黒部進 大鳥助之進/柳原久仁夫 伊勢金/山口幸生 杢兵衛/日高久 東五郎/河本忠夫 忠次/山田永二 黒松伊賀守/西田健 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓
脚本/和久田正明 監督/金鐘守
※久兵衛は登場せず、格段の説明は無し。
第10話 「当たり千両富くじ娘」
女房を亡くして以来ヘタレの親爺、富籤の不正に巻き込まれてしまう。しかし親子してヤバい目を見たおかげで、グレかけていた娘と和解、親爺は更生してメデタシ。
裏にいた腐商とお偉方は、清さんがまとめて始末。
ロケ地
- 富籤売りの源八が店を出す寺院境内、大覚寺心経宝塔前広場。他にも露店が出ている。
- おつるを見かけ声をかける新次、大覚寺天神島朱橋。おつるは池汀にいて花を摘んでいる。降りていって土手に座る新次のカットでは、護摩堂の建物がちらり。水は少ないもよう。
- 源八に詰め寄り、反対にシメられる大吉、大覚寺五社明神本殿裏手斜面。おつるが本殿塀際にいて覗いている。
- 源八の死体検分、大覚寺大沢池汀。見物衆や新次は土手上にいる。
- 富籤のイカサマについて語る清さんたち、イメージの富突きは大覚寺聖天堂。
- 大吉が富突きを見に行く目黒・滝泉寺、神護寺五大堂。はずれてとぼとぼ帰るのは神護寺金堂下石段。
- 備州屋らがおつるを監禁する法明寺、神護寺鐘楼。大吉が駆けつけてくるシーンで南側の坂が、おつるが父を庇って斬られるシーンでは金堂の方へ通じる細道が使われている。
朝霞清三郎/高橋英樹 おりは/高木沙耶 新次/船越栄一郎 小雪/牛島ゆうき おつる/佐藤友紀 大吉/不破万作 備州屋伊三次/小林勝彦 新井兼継/深江章喜 女衒/真田実 金次/野土晴久 源八/井上茂 大家/那保 米屋/遠山二郎 長屋のかみさん/山本志づ世 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓
脚本/蔵元三四郎 監督/金鐘守
※辰巳屋の店先は出てこず、小雪のシーンは中庭。
※この回でおりは最終、格段の説明なし。だんだんお手軽に使われるようになっていたのが笑えるポイント。次回からは、新次とお俊が使い走りに。
第11話 「天高く死者訪れる秋」
おたかの代わりの新女将がやって来るが、引越荷物の中に惨殺死体が入っていて大騒ぎ。
居候の清さん、事件解明を仰せつかるが、煙たいが気のいい、お町のダンナの酷い運命を見ることになる。
ロケ地
- おはまが経営していた向島の舟宿・大川、嵐峡左岸と公園上り口に竹垣と店名入り露地行灯あしらい。坂の奥には、嵐山祐斎亭の丸太のくぐり門が見えている。怪しの浪人らが屯する内部はセット撮り、見張る清さんは舫ってある船に乗り込んで釣り糸を垂れる。
- 勘定奉行に騙され、舟宿へお使いにやって来た元南町同心の北川を問い詰める新次、仁和寺観音堂前。背景に塔が来ている。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 北川茂左衛門/長門裕之 内藤紀伊守/長谷川明男 村山主膳/小沢象 唐木屋/原田清人 早田軍兵衛/石倉英彦 八重/南田洋子
脚本/志村正浩 監督/斎藤光正
※新女将のおはまは、おたかの妹芸者だったという設定。離れを使いたいと言い出し、そこにいた清さんと小雪は別の部屋へ移らされる。友吉を連れてやってくる。また、はの字にも新顔の女中・おみつが入り、経理に口を出している。
※オープニングが変更され、ちょっぴり必殺ふうなナレーションが入る。キャストロール部分には、流れ橋が使われている。このほか、ラス立ちに決め台詞追加。
第12話 「調子がよくてすねた奴」
小雪の友達の父が失踪、「腕のいい錺職人」。
父の不在中難渋する家族を哀れんだ駕籠舁きは、たまたま入手した小判を与えるが、それは贋金。冷え凍えた少年の心を開く情話が展開される。
ロケ地
- 博打で勝った新次が踊り渡る橋、上賀茂神社神事橋。このあと呼び止めた駕籠屋が銀太、後棒はピンチヒッターのバイト清さんで、よたよたとならの小川畔をゆく。
- 蜆売り・捨三の父・仙七が逃げ出して潜む夜の町角、大覚寺五社明神裏手。下の有栖川畔を追っ手の侍たちが走ってゆく。このあと、銀太の駕籠の前に転がり出るシーンは閼伽井屋前、小判を託すが侍に捕まって仙七は連行されてしまう。
- 母の墓に参る捨三の妹と祖父、西方寺小谷墓地か(池畔、山際のもよう)。帰り道、孫を先に帰した祖父が吊りかける丘は吉田神社竹中稲荷脇、三高碑への石段(坂上の鳥居はあしらいものか)。銀太が来合わせ、例の小判を恵んでやる運び。竹中稲荷は、石畳と舞殿がちらりと映る程度。
- 大川端の、捨三たちが住む掘っ立て小屋、広沢池東岸汀に張り出させて設置。
- 獄死した捨三の祖父の墓、先の「母の墓」と同所(このあとのシーンから、宇多野界隈の可能性も)。嘆く兄妹を見ていたたまれず去る銀太は妙光寺境内の坂(塀際は草ぼうぼう)、清さんが待っていて来るよう促すシーンは門内側、反省しきりの銀太の懊悩は塀際(鬱蒼とした竹林で石積の際、その向こうにクリーム色五本線入り塀がちらり)。
- 贋金工房がある舟宿を探っていた新次とお俊、死体を乗せた小船が出たことを清さんに報告する町角は大覚寺護摩堂脇。お俊は縁に腰掛け。
- 事後、親子三人で蜆を採る仙七たち、罧原堤下汀。清さんと銀太のギャグは河原で、背後に嵐山東公園の木立が見えている。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 銀太/坂上忍 眉月/和崎俊哉 大口屋喜平次/須永克彦 捨三/西尾塁 仙七/赤城太郎 黒木/当銀長太郎
脚本/蔵元三四郎 監督/原田雄一
第13話 「天下を分けた女の斗い」
嫁姑が仲悪いことで有名な商家、間に立ってくさくさしていた亭主は、たちのわるい女に引っかかってしまう。この女実は大ワルの手先で、質屋は窮地に陥るが、家族の軋轢は解消されるお決まりパターン。悪党どもは、朝霞のダンナがさっくりと片付けてくれるのだった。
ロケ地
- 娘に手を出したと、徳之助を脅しにかかる御数奇屋坊主・宗風、今宮神社東門、かざりや。若旦那は宗風の娘・楓と甘酒デート中という運び。
- 宗風に探りを入れる新次とお俊、今宮神社稲荷社で参詣芝居(横を宗風たちが通ってゆく)。楓とツナギをとる宗風は高倉下。
- 高見澤とツナギをとる宗風、大覚寺聖天堂。このあと新次が高見澤を尾行し、寄合席の旗本と知る。
- 清さんに探索結果を報告する新次とお俊、大覚寺護摩堂前に床机出して茶店あしらい。池の水面も映り込む。このあと、同じく報告しに走ってやって来る新次のシーンで、放生池堤が使われている。
- 心を決め、大金を大八に積んで出てゆくお勝と徳之助(上総屋親子、家を出ていた嫁のおしげものちに加わり)、宗風らに囲まれてしまう夜の町角は妙顕寺尊神堂・三菩薩堂間に架かっていた反った渡廊下と周辺。もちろん清さんが出て大立ち回り。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 おしげ/五十嵐いづみ 徳之助/ひかる一平 高見澤監物/原口剛 寺岡宗風/佐藤京一 楓/佳山まりほ お勝/波乃久里子
脚本/和久田正明 監督/原田雄一
第14話 「仕官の道の甘い罠」
清さんの親切、仇になりかけるの巻。
朝霞うじのお蔭で就職できた浪人だが、回ってきたのは唐人相手の通辞、取引のブツは怪しの白い粉なのだった。
ロケ地
- 菓子屋・司屋が開催する大福大食い大会、神護寺石段下広場。見物衆は石段に腰掛け。勝ちを譲った清さんを追いかけ礼を述べる浪人・滝川の妻女・お時、和気公廟所前(中から見たアングルもあり)。
- 船頭が壺の中身を知ってしまい始末される夜の舟着(劇中呼称は錦河岸)、嵐峡(清さんが調べに来る段では昼間)。下流に流れ着いた船頭の死体検分は罧原堤下汀、清さん聞き込みの段では漁区あしらい。
- 水島藩士となった滝川を問い詰める清さん、大覚寺天神島木の根方。
- 寺子屋の師匠として再出発した水島を見て帰りの清さんと小雪、立ち寄る茶店は大覚寺五社明神に設営。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 滝川太兵衛/江藤潤 さよ/山本みどり 鏑木兵部/西沢利明 稲村軍兵衛/井上高志 小倉屋/森章二 司屋/北見唯一 佐久間/笹木俊志 お時/村上理子
脚本/胡桃哲 監督/斎藤光正
第15話 「大奥(秘)怨み節」 ※「○の中に秘」表記の「マル秘」
宿下がりしてくるお中臈の警護を仰せつかる清さんだが、富商の娘は無惨な心中死体で見つかる。
中臈を孕ませたご大身の馬鹿息子、というお決まりの構図に、上からの圧力に苦しむ町奉行の逸話を入れてある。
ロケ地
- 山城屋の娘・お藤(中臈・藤尾)が、若い医師(道庵の知人、往診を肩代わり)と心中の態で見つかる大川端、広沢池西岸湿地。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 山城屋惣兵衛/川津祐介 三浦刑部大輔/伊吹剛 立花出雲守/川合伸旺 おまき/野口ふみえ 藤尾/藤代宮奈子
脚本/志村正浩 監督/金鐘守
第16話 「ひょっとこ踊りが謎を解く」
記憶喪失の板前は、凶賊の正体を見ていたの巻。
彼が、夫婦の絆で記憶を取り戻すくだりに尺をさき、派手な演出を施してある。悪党の正体については、不自然にいい人な富商という記号が、冒頭から示されていて笑える。
ロケ地
- 帰らない板前・長吉を捜す新次、夜鳴き蕎麦屋殺しの後始末に遭遇するくだり、中ノ島橋。新次や見物衆は、橋上で血の跡を消している役人たちを見る趣向。ここへ、長吉の遺留品を持った清さんが橋下高水敷を来る運び。また、中州下手河原で漁師に聞き込みのシーンも撮られている。ここは後段、記憶の戻った長吉の回想で「凶行」の夜もあり、追い詰められた長吉が橋から身を躍らせるシーンもある。
- なかなか記憶の戻らないことに焦れたおよう、亭主を道庵の診療所から連れ出して赴く祭礼の神社、大覚寺護摩堂裏(露店あしらい)、天神島(博打でスった長吉を諌めて叩いた思い出の場所)、お神楽は五社明神舞殿。このほか、見守る町衆が天神島対岸の池畔にずらり。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 およう/増田恵子 出島屋徳兵衛/津村鷹志 赤塚忠義/高野真二 長吉/篠塚勝 お菊/津島令子
脚本/中野顕彰 監督/金鐘守
第17話 「花の吉原人斬り魔」
吉原の楼に雇われ、下働きの清さん。しかしそこは苦界中の苦界、騙されて連れてこられた女たちが、ぼろきれの如く使い捨てられた挙句、殿様の刀の贄に供される、無間地獄なのだった。
ロケ地
- 病を発し「医者」へ送られたという、えびす屋の遊女を求めて行き着く寺、妙光寺。門入ったところと塀際、山裾と竹林などが使われる。無縁塚に葬られた遊女のむごい事情を、新次が和尚から聞き取る次第。境内のようすは草ぼうぼう、設定の寺院名は「じしょういん」←自性院とか慈照院とかあるけど、劇中で字は示されず。
- 寂しくてととさまを訪ねてきてしまった小雪を送って帰る清さんは羽束師堤、かくれんぼの間に刺客二人を斬って土手下へ蹴り落とし。
- 労咳の妓が「医者」へ送られたと聞いた清さん、駕籠を追ってゆくルートは羽束師堤〜仁和寺(茶所東方の蔵の前→塔下林間→経蔵下・ここで立ち回り)。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 薄衣/真行寺君枝 米川図書頭/鹿内孝 お篠/松本友里 並木和之進/矢野武 寺内頼母/出水憲 徳兵衛/牧冬吉
脚本/志村正浩 監督/斎藤光正
※えびす屋の妓夫太郎の一人に福ちゃん、ラス立ちに出てくる米川の家士の一人も福ちゃん。
第18話 「狙われた父娘」
苦役を買って出て、困っている人に施しをする「仏」と呼ばれる男、彼は過去に向けて償いをしていた。
その過去から悪夢が舞い戻り、引きずり込まれるところへ、清さんのフォローが入る。
ロケ地
- 夜逃げの手伝いをさせられ、追っ手かかり荷駄は水へドボンでさんざんな目に遭う清さん、夜の土手は大覚寺大沢池堤。このとき、天神島で怪しの一味に喜八が何やら迫られているのを目撃する運び。
- 喜八が月参りをしている満年寺、西方寺。導入に山門が部分だけ映り、あとは小谷墓地。元のおかしらの墓があり、墓守の爺さま・市兵衛も元の仲間。
- 喜八が女房(棟梁の娘)に素性を告白した墓地?(回想シーン)、不明(山裾に露仏)。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 おはま/うつみ宮土理 喜八/中西良太 天童重兵衛/伊藤敏八 市兵衛/小鹿番 お米/大塚露那 お稲/武田京子 おとよ/塚本加成子 久作/阿木五郎 徳兵衛/千葉保 商人/芝本正 辰吉/下元年世 仁蔵/岡田洪志 婆さん/小笠原町子
脚本/中野顕彰 監督/井上泰治
第19話 「走れ!夜逃げ屋」
うだつの上がらぬ三番番頭に裏の顔あり、悪辣な主人の手から哀れな人々を救う「逃がし屋」。
彼が変装するのに床屋を使うとか、丁子屋は裏で無役の旗本とつるんでいるとか、ありがちなネタ満載で進行。危うい綱渡りが失敗に終わったあと、清さん乗り込みで幕。
ロケ地
- 浪人兄妹の夜逃げ後、はの字メンバーに仔細を話す喜之助、仁和寺観音堂脇。設定は「みょうげつじ」。
- 渡り大工一家の夜逃げ後、喜之助と落ち合う清さん、仁和寺観音堂脇。水場、御室桜(青葉)が映り込む。喜之助が座り込んで身の上を語るのはお堂西側の階。
- 罠にはまり炙り出された喜之助、斬られるのは仁和寺九所明神前、虫の息のところ清さんが駆けつけてくるシーンは近くの林間。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 喜之助/樋浦勉 丁子屋万兵衛/遠藤太津朗 片山四郎五郎/遠藤征慈 寺田監物/玉生司朗 駒蔵/朝日完記 五郎蔵/柳原久仁夫 半助/水上保広 三宅伊織/西園寺章雄 糸平/浜田雄史
脚本/和久田正明 監督/井上泰治
※罠の長屋で待ち構えるゴロツキ、およびラス立ちの家士の一人に福ちゃん。派手に斬られて横倒し。
※遠辰は愛猫家、別業は萬猫庵と号し、可愛い絵入り看板が付けられている。愛猫はスリムな黒猫。
第20話 「女形と賞金首」
あからさまに悪い普請奉行、公金横領の罪を着せられた部下は追われた挙句賞金首に。
被害者の侍と清さんの接点は、女形のピンチヒッターを頼まれて行った料亭。そこには、普請奉行を狙う侍と妻が潜入していた。
ロケ地
- 井村の家を突き止めた清さん、妻女に突っぱねられ帰るところ、井村本人が出て対峙の坂、金戒光明寺永運院下坂。ここの設定は井村宅近くの深川。
- 井村の回想、妻子を連れて逃げ回った夜の川、桂川か(堰堤の下)。
- 普請奉行・増山邸に連れ込まれた妻子を奪還し逃げる井村、討手と斬り合い妻子を逃がす坂、金戒光明寺長安院下坂。逃げた妻子が追いつかれ危機のところ、清さんが駆けつけてチャンバラの道、長安院裏生垣際。しかしその間井村は押しつつまれ膾の道、本堂裏手墓地石垣下・真如堂へ向かう道(砂利道、グレーチングもまだ置いてない感じ)。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 おはま/うつみ宮土理 井村源八郎/速水亮 お秀/速水典子 増山将監/北原義郎 大熊右衛門/久賀大雅 大杉屋/岡村嘉隆 お梶/山口朱美 野田彦六/福本清三 松尾十蔵/床尾賢一 三枝鋭太郎/西村龍弥 近江屋/波多野博 赤井平八/加藤三彦 源吾/渡辺琢之
脚本/志村正浩 監督/井上泰治
※福ちゃんは用人の次くらいのポジション、刺客団のリーダーもつとめ、女子供をさらったりもする。ラス立ちでは真っ先に斬りかかり、奉行と用人が斬られる直前に派手に斬られてどっと倒れる。
第21話 「あばかれた秘密」
スキャンダル草紙発行元は、恐喝者の巣窟。彼らの的にされてしまった富商は苦悩するが、過去の罪と善行とが立ち現れ、彼に取るべき道を指し示すのだった。
ロケ地
- 父の様子がおかしいと、清さんに相談を持ちかける千石屋の娘・おかよ、仁和寺観音堂前。紅葉、塔映り込み。
- 新次が派遣される、甲州勝沼・月の輪村、全景は美山か。近景の萱葺民家、不明。聞き込みをする庄屋・和兵衛宅は走田神社社務所、前の田んぼ越し。三件ともイメージ映像。
- かつて火の中から助けた子・浅太郎の死を見届けたあと、文仁堂へ単身斬り込む駒蔵、膾の果て見る走馬灯の一枚に仁和寺水場下、おかよと連れ立って歩くシーン。
- 黒幕の勘定奉行を招いて祝宴の文仁堂馬風別宅、中山邸通用門(イメージ)。
- 墓参帰りのおかよと清さん(小雪付き)、仁和寺観音堂脇。改めて朝霞うじに礼を述べるラストシーン。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 千石屋駒蔵/大出俊 おかよ/寺田玲 浅太郎/佐野圭亮 倉橋長門守/宮口二郎 文仁堂馬風/睦五朗 尾州屋弥兵衛/須永克彦 和兵衛/芝本正 五百吉/柳原久仁夫
脚本/和久田正明 監督/斎藤光正
※ラス立ち、倉橋長門守の家来に福ちゃん、決め台詞にからみ、後ろ手でぐいぐいずぶずぶ刺されて呻く。
第22話 「身代り清三郎、鬼になる!」
鬼と称される金貸し宅に、失踪中の倅の身代わりとして雇われる清さん。そこで暮らすうち「鬼」の内実も知れ、鬼を襲った巨悪の存在も明らかになってゆく。
「倅」の妻子が出てきてしまうが、トラブルではなく情話が描かれる。
ロケ地
- 辰巳屋へ依頼に来た志保と話す清さん、大覚寺天神島鳥居そば池畔。山崎屋の事情が一通り語られる。
- 夫の死を実家の山崎屋に知らせるため江戸へ出てきたお弓、病に苦しみ座り込むやしろは大覚寺五社明神祠脇。新次に保護される。
- 誤って打ち水を裾にかけた茶店の娘を無礼討ちのところ、清さんが止め、加えて借金のことを喧伝する町角、大覚寺五社明神舞殿前に茶店しつらえ。
- 順之助(清さんが身代わり中の倅)が大怪我と偽り、志保を連れ出す番頭・蓑吉、駕籠がゆく寂しい道は妙光寺境内(門入ってすぐの坂下〜石積際、竹林。監禁場所の廃屋はセットにスイッチ)。一部始終を見ていたお弓、母に命じられ知らせに走る順太郎がゆく道、北嵯峨か(竹林)。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 山崎志保/塚田きよみ お弓/三浦リカ 野村主水/中田浩二 山崎屋徳兵衛/金井大 蓑吉/草薙良一 松波彦之丞/石倉英彦
脚本/藤井邦夫 監督/斎藤光正
※冒頭、寄場帰りの百姓を苛める町方を捻る清さんのくだり、お町のダンナ付きの岡っ引きに福ちゃん。ボコられてくるくる回り、露店に倒れこみ。
第23話 「千両箱が消えていく」
放蕩三昧で遂に勘当を言い渡される若旦那だが、心底に秘めた思いあり。彼の話を軸に、お店を狙う大悪党どもの筋がからんでくる。
ロケ地
- 若旦那を誑かす役をしていた芸者と、大徳屋に入り込んでいた賊の一味の手代、始末された挙句心中に偽装されて見つかる墓地、金戒光明寺墓地。その検分を見て憤然と帰る清さんが出てくる寺門、三門(門柱越しに参道石段が見えている。脇からお俊が出て調査結果を報告)。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 宗太郎/井上純一 お小夜/市川翔子 唐沢半兵衛/中康治 闇の黒兵衛/高桐真 染吉/仰樹枝里 お駒/宮田圭子 中井源蔵/滝譲二
脚本/志村正浩 監督/金鐘守
※親分ともども火盗改に始末されてしまう下っ引の一人に福ちゃん、斬られてあぁおぅと呻く声が目立つ。
第24話 「春一番!江戸っ子娘」
富商の娘がさらわれ、身代金をとられた上、帰された娘は惨殺死体。犯人捜しに、殺された娘の友の、おきゃんな魚屋が飛び回る。
勝正の動機は怨恨だが、金も欲しい大身旗本。魚屋お春の父は幇間。
ロケ地
- 町のダニと事を構えるお春、妙顕寺摂社前。お春はするすると「反った回廊」にのぼり、介入した清さんと新次の働きを囃す。
- 相模屋が身代金を持ってゆく正林寺捨て子稲荷、北嵯峨竹林に設営か。
- 相模屋の娘誘拐を目撃した男(歯磨き売り)を問い詰めるお春、妙顕寺本堂脇回廊そば、尊神堂脇。
- 三国屋の娘がさらわれる寺院境内(読経の声演出)、妙顕寺庫裏前〜本堂脇(西側)。お付きのばあやが斬られる他、用心棒の小峰さんが膾。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 お春/つみきみほ お袖/立花理佐 片桐右京/内田勝正 三国屋与兵衛/常泉忠通 尾上四郎五郎/下元年世 多門吉弥/岡田洪志 金五郎/当銀長太郎 相模屋/伝法三千雄 伊三次/勝野賢三 三蔵/大木晤郎 喜八/石立鉄男
脚本/和久田正明 監督/井上泰治
第25話 「男芸者が命を賭けた!」
背に牡丹の刺青の女賊が、大名屋敷から葵紋入りの刀を盗んではじまる大騒動。
前回語られなかった、お春と喜八親子の身の上がお話のツボ。
ロケ地
- 千曲藩上屋敷、大覚寺大門。女賊が門前を窺うシーンでは、御殿川沿いの手すりも映る。設定は堀留町。
- 女賊の死体検分が行われる大川端、嵐峡左岸・嵐亭生垣下の汀(嵐亭の雪吊りチラリ)。千曲藩江戸家老が思い詰めて腹を切りかける川端は、ここより少し上手の公園下付近、川中に岩が見えている。
- 刀を届けて千曲藩邸から帰りの喜八と清さん、お春の出生の秘密を語る林は大覚寺心経宝塔南の木立ち。樹間から朱色がちらちら。
- 信濃・千曲藩領、世継ぎの若君が暗殺される狩場、酵素河川敷。川の「窪み」に望月の手の者の猿千代らが潜む。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 お春/つみきみほ 望月丹波/西田健 田丸伊予守/柴田p彦 大村雨月/河西健司 林図書/田畑猛雄 猿千代/関根大学 治兵衛/森下鉄朗 喜八/石立鉄男
脚本/和久田正明 監督/井上泰治
※大悪党の大目付・望月は執拗に千曲藩を狙い、拝領刀の次は若君、次いでお血筋のお春も狙う運び。
※時の将軍は家斉と、台詞の中に出てくる。
※本放送時、このお話が最後にオンエアされたもよう。
第26話 「汚された恋文」
清さんを熱烈に思い、恋文を書き綴る娘あり。健気に暮らす彼女の日常は、怪しの一味によって突然断ち切られる。
「犯人」を示すサインは、恋しい人への思いが詰まった日記から見つかる。
ロケ地
- おさきの日記を読む清さん、友人らと行った浅草寺の記述に被る映像、仁和寺参道(御籤を木に結び)〜茶所(茶店へ立ち寄り)。
- 新次に大仏屋(おさきの勤め先)探索を依頼する清さん、仁和寺塔下に茶店しつらえ。緋毛氈敷いた床机も出してある。
- 一味が成敗されたあと、おさきの墓前で日記を燃やす姉・小りん、仁和寺グラウンド塀際。仕切り塀をあしらい、南側を目隠し。塀に寄って南望のアングルでは、二王門続きの塀の小屋根と、隻ヶ岡の緑が見えている。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 小りん/竹井みどり おさき/渋谷琴乃 大仏屋宗五郎/小野武彦 土田頼母/西山辰夫 三州屋/山本弘 安岡伝九郎/五十嵐義弘 おいせ/和田かつら
脚本/和久田正明 監督/金鐘守
※金で殺しを請け負う「プロ」が出てくる。財政難の藩がはじめた稼業だが、途中から快楽犯に。依頼方法はちょっとした必殺ふうで笑える。犯行時は隈取施した槍組が出てぐさぐさ惨殺、見張り?役は琵琶法師でこれも隈取。
第27話 「赤さび侍 夫婦の絆」
お家騒動を経て、ますます城代の横暴つのる藩にあって、正義の士は苦しむ。
しかし、駕籠訴して捕われた元妻を斬れと言われた男は遂に目覚め、己を偽り手挟んでいた赤錆の刀を打ち捨て、巨悪に刃を向けるのであった。
ロケ地
- 影山藩の農民狩りに巻き込まれ斬られる権太爺さん(辰巳屋を介し清さんにバイト発注の近在百姓・野菜売り)、大覚寺大沢池北辺並木池畔。城代はじめ藩士らは旅装。
- 藩主へ直訴するとおしずに話す百姓衆、大覚寺五社明神裏手塀際。ここへ来た石倉は境内内陣にいて、おしずと見つめあう。
- 清さんに経緯を語る石倉、不明(雑木まじり竹林)。このときの回想、おしずの父の庄屋の処刑、不明(起伏?ある竹林、広場もあり。酵素か妙光寺か)。
- 百姓衆が潜む小屋、広沢池西岸湿地に設営。北岸かも。
- 生き残った百姓衆も連れ、おしずと旅立つ石倉、嵐山自転車道。政をやり直し、ともに耕すと言い置いたと語られる。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 おはま/うつみ宮土理 石倉助右衛門/誠直也 八代隼人正/青木義朗 相馬彦九郎/永井秀和 おしず/小林かおり 平之助/森下鉄朗 春吉/梶本潔 権太/日高久
脚本/蔵元三四郎 監督/金鐘守
※庄屋の処刑、首切り役は福ちゃん。どアップあり。
第28話 「怒りの父子十手」
父の後を継いだばかりの若い目明しが殉職、しかし彼は賊に斬られたのではなかった。
腐った役人が賊とつるむ図と、老いて病んだ元目明しが子の仇を追う話が交錯する。
ロケ地
- 筆頭与力・椿が凶賊・般若一味の小平次とツナギをとる茶店、今宮神社絵馬所の下に茶店しつらえ。椿は若年寄・前田を訪ねた帰りで、猟官運動資金のタカを示される。
- 朝吉の回想、兄・信吉が死ぬ前の日、お孝のことで殴り合いの喧嘩をした町角、今宮神社稲荷社脇・摂社前。このあと、父と話し合いお孝と結婚すると話す信吉のシーンは、嵐山公園中州岸・堰堤脇(本流側、中州北岸)。
- 朝吉の投げ文のせいで押し込みをしくじったあと、小平次とツナギをとり叱責する椿、今宮神社絵馬所の「茶店」、新次が坂の方から凝視している。内通者について語る椿のシーンは稲荷社前・祠脇に移動。
朝霞清三郎/高橋英樹 新次/船越栄一郎 おみつ/岩井由紀子 小雪/牛島ゆうき 友吉/原田和彦 お俊/黒田福美 桂木道庵/谷啓 おはま/うつみ宮土理 長兵衛/小林昭二 お孝/伊藤美由紀 椿左内/磯部勉 小平次/岩尾正隆 前田頼母/五味龍太郎 朝吉/小栗雅弘 合田/荻原郁三 おばァちゃん/鳴尾よね子 おばァちゃん/服部明美 高瀬/有島淳平 信吉/野土晴久 才造/森山陽介 手代/松尾裕之 辰巳屋の客/稲泉智万 辰巳屋の客/川鶴晃裕 娘/富永礼子
脚本/中尾顕彰 監督/井上泰治
※お話の順番は、時代劇専門チャンネルで2013年に放送されたものに準拠しています。本放送時とは異なります。時専のものは、未放送の三本を後ろに持ってきてあるもようです(ウィキペディアの当該項目より)。
→江戸の用心棒 II
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