1995/10/17〜1996/3/5 日本テレビ/東映
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第1話 「命を賭けた鬼与力」
米の異常な高騰、裏に老中をも操る黒幕。これに立ち向かう与力あり、しかし蟷螂の斧に過ぎず。彼が膾となって果てた後、「江戸の用心棒」が立ち現れる。
ロケ地
- 清さんがお妾殺害容疑で入牢中、お妾の旦那の米仲買人が殺されて見つかる河岸、罧原堤下汀。検分を対岸から凝視する一団あり、駕籠には牧野静山。静山らは桂川右岸堤にいて、背景に嵐山東公園の並木が見えている。また、この土手から左岸汀を見る図もあり、ロングゆえコンクリートの堤が丸見え。汀は船着場設定、幟のほか船が舫い。
- 静山隠宅、中山邸門。後段も出るが、夜のシーンばかり。
- 秋山与力の訴えを受けて登城する北町奉行、お城イメージに姫路城天守。
- 左遷された秋山が清さんをまさごから連れ出し話す町角、梅宮大社楼門。
- 秋山の変事を知らせに走る柳瀬同心、大覚寺大門前〜参道石橋・橋上から御殿川で蜆採り中の清さんに声掛け。秋山の死に様と墓所を告げるシーンは大沢池畔にスイッチ。
- 秋山の墓、不明(竹林際、丘の上か妙光寺か)。設定は下谷・宗源寺。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 秋山平蔵/田村亮 牧野静山/名和宏 土屋相模守/穂積隆信
脚本/鈴木生朗 監督/関本郁夫
※清さんは日本橋界隈の長屋住まい、同居人は無くダルマ作りの内職をしている。大家の幸兵衛は口入屋、口喧しい「小言幸兵衛」。貸本屋の新次と柳橋芸者の小夏は清さんの長屋仲間、稼業を生かし「捜査」協力もする・というか顎で使われてる感じもする。溜り場の酒肆・馬喰町にあるまさごの女将はおとせ、ここの従業員おみよは幸兵衛の娘。彼らのまわりをうろつく柳瀬はお町のダンナ、のちに「ヤな性格のスケベ」と呼ばれて気の毒。
※ラス立ち前、というか「断罪」前、琵琶法師のなりで現れる「江戸の用心棒」、琵琶をベンベン掻き鳴らし平家物語を語る・スモーク付き(無い回もある)・数珠投げつけ(毎回)。「ただ春の夜の夢の如し」あたりでは、殺陣の真っ最中。
※静山のお供に福ちゃん、ラス立ちに登場。野袴穿いてて強そう。
第2話 「将軍吉宗の古証文」
古い、しかも形式的な約束事を持ち出して、日本橋一帯の土地を召し上げようと謀る新任奉行。
放火の罪を着せられた男は、かつて清さんが更正させ気にかけていた青年だった。
ロケ地
- 出店の挨拶に来た矢七夫婦と連れ立って歩く清さん、上賀茂神社ならの小川畔。川中に石を組んであり、それを指して清さんがひとくさりお説教をぶつ。
- 矢七が手拭を配った先を聞きまわる新次、木場のシーン不明、斉宮神社か(蔵ちらり、置いてある材は小ぶり)。
- 小伝馬町牢屋敷、大覚寺明智門。捕まった矢七に接触するため、清さんがわざと入牢するくだり。
- 怪しの座頭ズ(四人組)をつける新次、中山邸通用門前参道〜上賀茂神社境内林と奈良社(囲まれて立ち回り)。
- 陸奥屋の寮、中山邸通用門。夜間撮影、呼ばれた小夏が駕籠で来る。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 矢七/坂上忍 柿崎但馬守/浜田晃 陸奥屋茂兵衛/田口計 お房/松本友里 島九十郎/成瀬正孝 松蔵/岡田正典 与平次/大木晤郎 武蔵屋喜平/久遠利三
脚本/渡辺善則 監督/関本郁夫
※清さん宅にある、銭の入った欠け茶碗は、困った人に融通するために置いてある。ぶらり信兵衛の「あるとき払い」を髣髴とさせ面白い。
※ラス立ち福ちゃん入り、用心棒のセンセイ。真っ先に刀を抜くが、すっとフレームアウト・その速さが見もの。
第3話 「美人画の罠」
堅気の美人が相次いで失踪、市中には素人女のヤラしい絵が出回る。モデルにしたうえ売り飛ばす算段のワルどもは、頭にきた江戸の用心棒に殲滅されるいつもの筋書きだが、売れない絵師夫婦の悲惨な話が縦糸に織り込まれている。
ロケ地
- 市村座でスケッチしていて叩きだされた絵師の十郎兵衛、自棄酒を呷る、妻のお楽が働いている茶店は大覚寺五社明神鳥居内に設営。
- 早暁、湯屋の薪拾いバイトの清さん、中ノ島橋下手河原(川中)。モデルをさせられていた娘が襦袢一枚で逃げてきて、橋上で刺される。後段出てきた際に語られる設定は、根岸近く。
- 十郎兵衛宅、広沢池の岸辺に設営か。茂りほうだいの林の中に小柴垣などあしらい。
- 素人女の美人画を描いているとおぼしき絵師・清麿宅、中山邸通用門。邸内描写はセット撮り。
- 版元・扇堂が清麿を呼び出し密談する屋形船、広沢池東岸汀にしつらえた船着きから出る。操船は版元の手下の小峰さん。
- 医者から出てきたお楽を見咎める清さん、事情を聞く帰り道は大覚寺護摩堂前、導入は朱橋で、左(西)へパン。
- 清麿のアトリエで刺されたお楽を助け出した新次、船に乗せて逃げるのは嵐峡。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 十郎兵衛/田中隆三 お楽/北原佐和子 大垣主膳/川合伸旺 歌川清麿/内田直哉 扇堂徳兵衛/中田浩二 杵屋の主人/芝本正 老婆/小林泉
脚本/藤井邦夫 監督/小澤啓一
第4話 「人情子連れ芸者」
寄場にいる科人は悪のプロ、彼らを使い大店乗っ取りを繰り返す高級官僚たち。この事件に、生き別れだった父娘の情話がからむ。
孤児を三人も育てている芸者・小太郎、彼女もまた父に捨てられ母に死なれた身の上なのだった。
ロケ地
- 伊勢屋に頼まれ、生き別れの隠し子のことを聞きまわる清さん、釣り人に聞くシーンは中ノ島橋直下河原、堰堤の下・右岸側。船頭に聞くシーンは嵐峡左岸側の汀、嵐亭の石垣がちらり。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 小太郎/吉川十和子 伊勢屋寅蔵/沼田爆 浮田伊賀守/久富惟晴 高坂玄蕃/中田博久 おはん/斉藤林子 松五郎/千葉保 忠吉/西園寺章雄 おふく/和田かつら
脚本/和久田正明 監督/小澤啓一
第5話 「当世殺しの人事」
大身で高齢の武士ばかり狙う辻斬りが横行、しかしある時を境に町人も的に。不可思議な殺人集団の裏には、汚い企みを持つ高級官僚が控えていた。
目撃者の蕎麦屋は、娘の婚礼が近いことと、むかし朋輩が司直に見殺しにされたことで訴えを躊躇う。珍しく、この父子は無事パターン。
ロケ地
- 辻斬りの犠牲になった、幼くも大黒柱だった丁稚の墓に参る清さん、仁和寺経蔵南側の崖。丁稚の卒塔婆は崖上、法面と崖下に墓石あしらい。新次と話すシーンでは、九所明神の屋根が映り込んでいる。
- 屋台蕎麦屋の弥五郎を説得にかかる清さん、仁和寺茶所。この店の老婆の娘が犠牲者、赤子を残し亡くなった設定。中門が映り込んでいる。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 弥五郎/長谷川哲夫 沢池蔵人/堀内正美 お亜紀/中原果南 島尾播磨守/江見俊太郎 河内屋喜平/高桐真 後藤兵庫/石倉英彦 浅見七之助/入江毅 磯部/久賀大雅
脚本/渡辺善則 監督/金鐘守
第6話 「蝶々の仇討ち」
女の幽霊が出て人を取り殺す騒ぎ、もちろん怪異ではなく訳あり。哀れな事情を知った清さんは、更なる仇討ちを止めるため「江戸の用心棒」の存在を示唆するのだった。
ロケ地
- しゃぼん玉売りのバイトをする清さん、おもちゃ売りのお袖に販売を助けてもらう縁日は大覚寺境内、心経宝塔前広場あたり。
- また、お袖たちと同じところで仕事の清さん、お昼をつかいながら身の上を聞くシーン、大覚寺聖天堂階。
- お袖たちをヤクザの襲撃から救い、倒れた弥平を長屋に保護した清さん、お袖に事情を聞く土手、大覚寺大沢池堤。堤下からの絵もあり。ここで語られる、お袖の妹・お蝶の思い出、幼い姉妹がゆく野道は北嵯峨か自転車道か(アオリ)。
- 長屋を出たお袖と弥平が落ち着く水車小屋、広沢池西岸湿地。小屋自体は内部しか映らないセット撮り、湿地汀で薬を煎じているお袖のシーンで水車があしらわれている。
- 弥平を置いて村祭りへ仕事に出るお袖、大覚寺五社明神鳥居内。探し当ててやって来た清さんと話すのは大沢池畔。
- 一人、伝蔵宅へ吶喊した弥平、無惨な屍となって見つかる水辺は大覚寺放生池源頭(池底)。
- 弥平の塚、大覚寺天神島汀(大沢池側、先端部)。
- 事後、巡礼姿で一人旅行くお袖、広沢池北西岸農地(田畔、青田)。葦原越しに水面と対岸が見えている。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 お袖/中野みゆき 弥平/内田稔 大野主膳/伊東達広 伝蔵/草薙良一 徳助/結城市朗 仁兵衛/柳原久仁夫 源八/広瀬義宣 医師/梶本潔 お蝶/吉田真紀 お島/五代百絵
脚本/藤井邦夫 監督/金鐘守
第7話 「悪事千里を走る」
お上もからんで開かれる、御用商人決定を賭けた遠掛け競べだが、庶民からテラ銭をかっぱいだ上にレースは不正ときているからたまらない。
勝負に負けてどん底に落とされたばかりか、非を鳴らしたため命を落とした若者を見て、江戸の用心棒はワルのもとへ。
ロケ地
- 遠掛け競べの件で寺社奉行所へ呼ばれ入ってゆく飛脚問屋・伏見屋、大覚寺大門。
- 賭け札が売り出され、ごった返す神社、梅宮大社舞殿。
- 夜鷹殺しで逮捕された半次、しかしおみよの証言で釈放のくだり、おみよが夜の出前配達中に見た、八幡さまでトレーニングの半次、不明(長岡天神の大鳥居に似た、石段と鳥居)。
- 試合を前にして恋人のお里と会い、勝ったら結婚と告げる俊助、梅宮大社神苑汀。
- レースのスタート地点、下鴨神社河合社脇馬場、幔幕張り。馬が先導して走る街道筋、山室堤と下の田地。折り返し地点の草加の寺(西明寺?)、神護寺山門内側の広場、門に幔幕。ゴールはスタートと同じ下鴨馬場。
- 往復で違いすぎる半次の走り、謎を解くため半次の故郷・浦安へ赴く新次、帰りの街道筋は桂川・松尾橋下手右岸堤。
- 半次の双子の弟・直次が顔を潰された死体で見つかる水辺、大覚寺放生池畔。ここへ駆けつけていた清さんのもとへ、俊助がいなくなったと走ってくるお里、大覚寺大沢池木戸。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 疾風の俊助/斎藤隆治 半次・直次(二役)/山口粧太 伏見屋徳兵衛/津村鷹志 大内出羽守/和崎俊哉 お里/寺田千穂 相原兵蔵/川浪公次郎 尾張屋/森下鉄朗
脚本/志村正浩 監督/原田雄一
第8話 「髪結いの亭主で候」
女のことで家を追ん出され中の「髪結いの亭主」、あやうく凶賊の一味にされかけるところへ、清さんの助け手が入る。
火盗改与力と賊がグルという、けっこうありきたりな設定に、夫婦喧嘩ネタと主人公まわりの行動をうまく織り込んである。
ロケ地
- 女髪結い・おさきの子・金太を釣りに連れてゆく清さん、大覚寺放生池堤。柳瀬が捕われた錠前師の自刃を嘆いて通る。
- 新次と小夏に、錠前師の不審死を語る清さん、下鴨神社河合社鳥居下。
- 子をさらわれた政吉、強要されて赴くアジトの寺、不明(石段の上に門、夜間撮影)。設定は本所松崎町の心源寺。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 おさき/水島かおり 政吉/鷲生功 嶋村半九郎/伊東敏八 赤不動の増蔵/岩尾正隆 同心岩田/田中弘史 尾張屋/荻原郁三 金太/塩賀淳平 弥助/細川純一 巳之吉/五十嵐義弘
脚本/いずみ玲 監督/原田雄一
※賊の一味に福ちゃん、監禁している子に握り飯をやろうとして拒否され、自分が食らう。このあと救出に来た政吉にボコられたり、ラス立ちで清さんに斬られてのけぞったり。
第9話 「尼寺の秘密」
処刑された豪商の末娘、父に託された観音像を持ち、藩の追っ手から逃れ、さる尼寺に辿り着く。そこは先代の殿様の奥方が住持する庵、困窮者を受け入れる慈悲の場であった。
御後室に対する畏れなど意に介さぬ江戸家老と目付、亀石・谷口の悪辣コンビがナイス。
ロケ地
- 津山藩先代の後室が住持する尼寺・無相庵、西明寺。山門まわりと、鐘楼脇などの境内を使うほか、曲がりくねった参道坂で立ち回りなどもある。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 順貞尼/辻沢杏子 一色主膳/亀石征一郎 四海屋嘉平/峰祐介 妻木孫兵衛/谷口高史 作造/山口幸生 お小夜/小林鈴賀
脚本/鈴木生朗 監督/金鐘守
第10話 「大江戸ゴミ騒動」
江戸の町角がゴミであふれかえる、回収業者のストライキ。暮らしに困っての賃上げ要求だったが、知恵をつけた向きには汚い企みがあった。
ゴミが宝の山にと嘯く座敷に、平曲の音色が響き渡る。
ロケ地
- ゴミを集め、船に乗せ送り出す集積所、罧原堤下河原。船着きや小屋あしらい。
- 実は旗本寄合席・板倉の妾だった小唄の師匠・おしまと、備前屋のライバルだった廻船問屋が「心中」して見つかる河原、松尾橋上手右岸汀(中州合流点)。第一発見者として北町与力・青井が仕切り。
- 仙吉を使嗾した備前屋の企みについて話す清さんたち三人、上賀茂神社ならの小川畔(右岸水場)。ここへ、仙吉がいなくなったと女房のお咲が走ってくる。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 仙吉/米山善吉 お咲/森下涼子 板倉主馬/山本清 備前屋/江藤漢 青井市之進/高品剛 廻船問屋主人/大木晤郎 おしま/塚本加成子
脚本/ちゃき克彰 監督/井上泰治
※備前屋の手下のゴロツキに福ちゃん、密会の屋形船を棹で操ったり、仙吉を刺したり大活躍・ラス立ちでは入念に斬られている。クレジットされているがベタ。
第11話 「死体が消えた!」
でかいヤマを追っていた瓦版屋が失踪、裏には、法の番人の衣を着た悪鬼が潜んでいた。
したたかに酔った新の字が見た、物騒な深夜の穴掘りが話の起こり。清さんはよみうり屋・琴文堂でバイト。
ロケ地
- べろべろに酔って幡ヶ谷まで行ってしまう新次、何者かが死体を埋めていた夜の雑木林、不明(例の「巨石」のある、雑木まじり竹林。小柴垣の道もある。後段、昼間の絵も出てくる)。
- 失踪した恋人の直次郎を案じるおゆき、見かねた清さんが話を聞いてやる町角、上御霊神社本殿裏手〜絵馬堂。
- 直次郎の身に変事とさとった清さん、おゆきから失踪前の様子を聞きだす川べり、上賀茂神社ならの小川畔。このとき新次が橋上にいて見ている。
- 埋めなおされた直次郎の死体が発見される林、不明(先のと同所か、雑木まじり竹林。ロングの絵もある)。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 おゆき/松永麗子 榊玄之助/磯部勉 馬琴/多賀勝一 佐吉/中嶋俊一 直次郎/若山騎一郎
脚本/峯尾基三 監督/井上泰治
第12話 「女は度胸の珍商売」
清さんを雇った伝法な姐さんの稼業は言い訳屋、つきあううち彼女の身内の深刻な困り事にも首を突っ込むことに。
亭主に逃げられ借金まみれで辛苦を舐めた姐さん、島帰りの亭主を持つむかしグレてた妹、科人を世話して仏と称される一見善人な町名主、島帰りにつきまとう嫌な岡っ引き、凶賊と役人がグルなど、要素てんこ盛りで進むお話は、姉妹の和解でめでたく終わる。
ロケ地
- 町名主・鍵屋与兵衛別邸、中山邸通用門。イメージのみ、夜景。
- 父の墓に参るおもんとおふみ夫婦+清さん、二尊院墓地〜紅葉の馬場。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 おとせ/星由里子 おもん/蜷川有紀 おふみ/日下由美 半次郎/黒田隆哉 鍵屋与兵衛/小林勝彦 助六/岡部征純 市子市蔵/石倉英彦 伝蔵/伝法三千雄
脚本/和久田正明 監督/斎藤光正
※山城屋へ殺到した凶賊の一人に福ちゃん、捕方の気配に振り向く動作の素早いこと。
※幸兵衛さん不在、湯治設定。
第13話 「駈け落ち無情」
大川護岸工事にかかわる不正、作事奉行が悪徳業者とつるみ、元の請負を潰しにかかる。
この筋に、借金のため木更津から逃げてきた夫婦がからみ、彼らの詐欺商売に引っかかるファミリーの馬鹿話で笑わせる。
ロケ地
- 武蔵屋の人足小屋、罧原堤下河原。人足を乗せた船が着く船着きや小屋、柵などあしらい。小屋はのちに爆破される。
- 作事奉行の不正を嗅ぎ回っていた役人・吉村が暗殺される夜の町角、大覚寺五社明神祠前。検分は昼間。
- 検分を見ていた峰吉・お沢夫婦に事情を聞く清さん、大覚寺石仏裏手。夫婦を引き渡すため柳瀬を連れ走ってくる新次、護摩堂前〜石仏(この際、カメラ護摩堂裏から)。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 お沢/岩本千春 峰吉/久保田篤 吉村数之進/南条弘二 武蔵屋伝兵衛/小沢象 大島伊勢守/黒部進 内藤主馬/有川正治 虎蔵/山本弘
脚本/志村正浩 監督/斎藤光正
第14話 「悪のからくり草紙」
読本の筋書き通りの事件が起こるがもちろん仕込み、裏に悪徳商人と官僚という図、悪事の隠蔽のついでに邪魔なライバルを潰そうと画策。しかし、世のため人のため働く篤実な薬種問屋には、清さんがバイトに来ていたのだった。
ロケ地
- 辰巳芸者と薬種問屋の手代が心中死体で見つかる大川端、罧原堤下か大堰川か(右岸側汀、河原には大石ごろごろ・セグメント1くらい?)。
- 清さんが橋田屋の薬を届けに行く浄蓮寺、相国寺大光明寺門。中の式台玄関にはよろず慈養院の看板がかかっていて、橋田屋女将・おりつが患者の応対。後段、橋田屋にたった悪い噂のせいで患者が逃げ出してゆくシーンには、通用門が使われている。
- 橋田屋の薬を配達中の清さんを呼び止める新次、件の読本を見せる町角は大覚寺護摩堂、二人は縁先に腰掛け・カメラ裏から。大沢池の水は少なめ。後段、小夏の報告でも出る。
- 目付・梶浦と中丸屋が密談の夜の屋形船、広沢池か(葦原ちらり)。
- 梶浦や一味の御家人が入ってゆく中丸屋寮、中山邸門。新次たちが植え込みに隠れて見ている。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 おりつ/一色彩子 橋田屋治兵衛/辻萬長 梶浦監物/五味龍太郎 中丸屋平右衛門/牧冬吉 仙蔵/広瀬義宣 茂七/安部潮
脚本/田村多津夫 監督/井上泰治
※福ちゃん二態、読本を書いていた手習師匠が始末された翌朝、検分を覗いて棒で制されている野次馬の大工(「ひでぇもんだ、一太刀でばっさりだってよ」と台詞あり)。もうひとつはラス立ち、目付の家来でお仕着せ月代あり・のけぞりあり。
第15話 「縁談アリ地獄」
玉の輿をエサに町家の娘を釣り、難癖をつけて破談にしたうえ金をとる・たまに命も取るという、外道の旗本たち。
清さんが身投げから助けた娘が、まさにそのケース。幸兵衛さんも狙われていたが、財産無いのを知った一味は「人違いでござった」なんて申し入れてきて大笑い。
ロケ地
- 葛西船の手伝いをしていた清さん、身投げした播磨屋の娘・お由紀を助けた掘割は中ノ島橋上手。橋上からのドボンはマジ撮り・本人かどうかは不明。
- 讃岐屋の一家心中、検分を見てきた清さん、あれは吊りではないと新次に話す水辺、大覚寺大沢池畔(水少なし)。
- 讃岐屋の番頭に聞き込んできた結果を報告する新次、三人がいる茶店は大覚寺五社明神本殿前に朱傘と床机をあしらい。ここへ、縁談成就の祈願に来た幸兵衛が供物持って本殿へお参り。
- お由紀を一旦養女として引き取る大身旗本・清島の屋敷、中山邸通用門。お由紀の恋人・喜平次が塀に取り付こうとしているところを新次が止める。屋敷は向島。
- 旗本・本庄の若殿・一蔵をなりゆきで懲らしめる新次、大覚寺五社明神裏手の木に括り付け髷切り。設定は清島邸裏手。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 お由紀/鈴木早智子 喜平次/島英臣 播磨屋吉五郎/早川純一 本庄隼人正/遠藤征慈 清島玄馬/西山辰夫 菅沼紋太夫/出水憲 向井六郎太/白井滋郎 本庄一蔵/金井良成
脚本/渡辺善則 監督/井上泰治
※ラス立ち福ちゃん入り、本庄の家来。清島の用人の白井さんや、一蔵よりあとに斬られる。
第16話 「危うし!朝霞清三郎」
大きな長屋の大家を密殺、跡地を岡場所にと企む一味あり、普請奉行もグル。この一件に巻き込まれた男女は訳あり、その事情ごと清さんが解決し、門出を見送ってメデタシ。
タイトルは、悪党が家を間違えて清さんを襲撃する一件。難なく撃退するが内職はワヤ。
ロケ地
- 斬られ瀕死の百軒長屋の大家・善兵衛から犯人の名を聞いた伝八郎、窮していたため飛騨屋を強請りに行く木場、斉宮神社脇か(材木置場の向こうに蔵、空き地なども見える)。
- 立ち退き中止を嘆願しに行った百軒長屋の衆が暗殺される早暁の道、大覚寺大沢池北辺並木水路端。朝靄かかり。
- 三人の死体が百軒長屋に届けられたあと、伝八郎に事情を聞く清さん、大覚寺放生池堤下大沢池汀(池底、水少なし)。伝八郎と「奥様」お園の身の上もここで語られる。
朝霞清三郎/高橋英樹 小夏/河合奈保子 新次/船越栄一郎 おみよ/本田みずほ 柳瀬覚之助/阿藤海 生駒屋幸兵衛/名古屋章 おとせ/星由里子 茂原伝八郎/河原崎建三 お園/山本みどり 飛騨屋甚五郎/原田清人 榊原主膳/高野真二 善兵衛/阿木五郎 平七/蔵多哲雄 藩士/亀井賢二 手塚仙十郎/峰蘭太郎 巳之助/山内勉 桂木儀兵衛/武井三二
脚本/田上雄 監督/金鐘守
※峰蘭太郎は悪党の手下の剣客、長屋衆暗殺の際もラス立ちの際も、キマった型を見せ迫力。ラス立ち福ちゃん入り、勘定奉行配下でお仕着せ。
→ 江戸の用心棒 第一シリーズ
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