朝原雄三監督作品 2013.12.14松竹
キャスト
舟木春/上戸彩 舟木安信/高良健吾 舟木満/余貴美子 舟木伝内/西田敏行 お貞の方/夏川結衣 今井佐代/成海璃子 今井定之進/柄本佑 大槻伝蔵/緒形直人 前田土佐守直躬/鹿賀丈史 浜路/ふせえり 景山多聞/宮川一朗太 前田吉徳/猪野学 たみ/海老瀬はな 浜口正太郎/浜野謙太 薬売り/笹野高史
語り/中村雅俊
脚本/柏田道夫、山室有紀子、朝原雄三
大覚寺宸殿
いったん嫁ぐものの出戻り、お貞の方のもとで暮らしていた春だが、加賀藩台所方の伝内どのに食に関する才能を見込まれ、跡取り息子の嫁にと乞われる。急遽後継ぎとなった次男坊、たいそうな遣い手だが包丁の腕はからきしで、お役目をきちんと果たせない彼を鍛え上げるのが、春の役目である。
トレーニングは順調、夫婦仲もそれなりで平穏な日々が過ぎてゆくが、巻き起こった加賀騒動に彼らも巻き込まれてしまう。夫婦それぞれに大事な人をなくし傷つき、それでも栄えある饗応役をつとめあげる舟木父子、しかし帰宅した安信は春の失踪を知るのだった。
三井寺唐院、園城寺止観道場
ロケ地
- 加賀藩六代目藩主・吉徳が江戸の藩邸で催す新年の宴、大覚寺宸殿。藩主らは宸殿前縁や座敷に、白州に能舞台がしつらえられ、柵越しに大沢池の水面も見えている。舟木の丹精した「鶴擬きの椀」の中身を、春が言い当てるシーン。このあと、春が縁談を聞かされるお貞の方の居室は不明(板絵の鶴が印象的)。
- 金沢城下、今井道場・養心館、三井寺唐院(園城寺止観道場の門)。
- 金沢城出仕風景、金沢城橋爪門続櫓。
- 春が夫の成功を祈りに行く神社、吉田神社竹中稲荷。
- 今井の妻・佐代と城下をゆく春、大覚寺大門〜三井寺唐院門と門前の橋。
- 姑・満の回想、道場の後継ぎ(+佐代との結婚)を賭けた奉納試合で定之進に勝ちを譲った安信、油日神社拝殿前。
- 金沢へ帰り着いた舟木伝内、よたよたと行く城下の道は三井寺村雲橋前後。石垣際に露店あしらい。後段、春が城下を去るシーンにも出る。
- 改革派への弾劾状を懐にした前田土佐守がずかずかと歩くお城の廊下、清凉寺本堂裏渡廊。後段、殿さまが渡るシーンもある。
- 失脚した大槻、唐丸で五箇山へ送られる道は谷山林道。
- お家取り潰しとなった今井家、夫婦が金沢を離れる際乗り込む船着きは西の湖園地に設営。
- 金谷御殿に軟禁されている真如院(お貞の方)に会いにゆく春、衛士が見張る夜の門は聖護院大玄関脇・宸殿冠木門。
- 安信が決起に加わらないよう、大小を持って家を出る春、三井寺唐院前参道〜唐院・経蔵間石橋〜林(雑木まじり竹林、林床に大岩のアレ)。定之進らが集まるお堂、鳥居本八幡宮(舞殿に壁拵え/やっと駆け付けた安信は、惨劇の跡を見るのみ)。
- 安信と春が饗応の食材を求めて旅ゆく能登の風景、志賀町と思しき海岸段丘〜奥能登塩田村(潮撒き、釜炊き)〜民家(↓下写真、京都市有形文化財指定)西側石垣際と母屋前(ゆべしを干す架台設営)〜保津峡落合河口汀(小休止)〜間人海岸(貝焼きを食す砂浜/いしるの樽を見る小屋や、ビバークの洞窟もこの付近か)。間人と「民家」周辺は、安信が春を連れ戻しに行く段にも出る。
撮影協力
金沢フィルムコミッション、輪島フィルムコミッション、志賀町ロケ支援委員会、志賀町商工観光課、石川県金沢城・兼六園管理事務所、奥能登塩田村、総本山園城寺、京都大覚寺、くろ谷金戒光明寺、聖護院門跡、油日神社、清凉寺、滋賀ロケーションオフィス
上写真は金沢城橋爪門
写真提供/金沢市 (提供されている写真を縮小しました)
参考 武士の家計簿
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