2016.2.6BSフジ
キャスト
北大路欣也(三屋清左衛門) 優香(里江) 渡辺大(平松与五郎) 高橋ひとみ(おしま) 岡田浩暉(黒田欣之助) 大路恵美(おみよ) 水橋研二(藤川金吾?) 須賀貴匡(三屋又四郎?) 丹羽貞仁(朝田派の侍) 伊東孝明 岩田さゆり 栗塚旭(中根弥三郎) 小沢象(徳元和尚) 本田大輔 中村敦夫(成瀬喜兵衛) 金田明夫(朝田弓之助) 苅谷俊介(多田掃部) 麻生祐未(みさ) 伊東四朗(佐伯熊太)
脚本/ちゃき克彰 監督/山下智彦
∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵
前藩主の用人をつとめた清左衛門は、殿の死をもって隠居。恵まれた待遇で悠々自適の暮らしと思いきや、菩提寺を訪ねるとほのかな恋の記憶が立ち現われて世話を焼いてしまい、釣りに出ると藩内の政争に巻き込まれる仕儀となってしまうのだった。
けっこう波乱に富んだ隠居の日常が、「残日録」に淡々と記されてゆく。
ロケ地
- 物語の舞台となる「さる東北の藩」の情景、今浜菜畑越しに湖水と雪嶺を望む図。対岸の景色には修正が入っている。川が流れる里の風景の奥にも雪嶺。侍や行商人が行き交う城下の路地は金戒光明寺永運院下坂(坂上から見下ろしの図、善教院の甍の向こうに、船が行き交う湾?と雪嶺合成)。
- 法事の相談で菩提寺へ赴く清左衛門、寿岳寺山門と参道は百済寺赤門と続きの参道、頭巾を被った多美とすれ違う。和尚と話すのは庭園本坊。
- 多美のことを和尚に聞いての清左衛門の回想、支藩へ使いに出た帰り、多美の母・波津(故人)を同行し雷雨を避けて雨宿りした庚申堂、鳥居本八幡宮。二人は鳥居をくぐり坂を駆け上がる。舞殿には扉が付けられている。
- 清左衛門が顔を出す中根道場、金戒光明寺禅道場。
- 嫁に勧められ釣りに行く清左衛門、小樽川は保津峡汀巌上。河岸を変える清左衛門、野塩村への道標がある崖道は落合崖地、鳥刺しのような人影を見る崖は落下岩(見上げ)、増水で窮したおみよと娘を助けるのは落合河口。
- 清左衛門宅へやって来る佐伯、金戒光明寺永運院下坂。このあとセットにスイッチ。後段にも出て、季節の変化を演出してある。
- 清左衛門を訪ねてきたおみよ、黒田に釘を刺されていた件を尋いてみるくだり、おみよが二人の貴人を目撃した多田掃部の屋敷、民家長屋門と門内側の建物際。おみよが言った人相の一人の浅田家老のくだりでイメージに出る、庭で鯉に餌をやる家老は梅宮大社神苑池の橋。
- おみよを里へ送っていくと決めた清左衛門、時間経過を現す鐘撞きの画はくろ谷鐘楼か。
- 野塩村へ向かうおみよと清左衛門、二人渡る夕景の橋は保津小橋(雑水川の河口護岸が映り込んでいる)。このあと大堰川堤(緑地のところ)を経て丹波国分寺へ(門内側から二人を見る図、境内集合墓?脇をゆく二人、朝田派の見張りに囲まれるのは本堂前。ここでヤバくなるが、平松が追いついて来て事なきを得る)。
- 朝田家老に「失敗」を報告する若侍たち、朝田邸茶室イメージは梅宮大社神苑池中亭。にじり口から家老が彼らを見る茶室内部もここで撮影か。
- 野塩村の道を歩く清左衛門、民家塀際。多田掃部邸は民家長屋門。ロングの画もあり、門前で「釣り仲間」と出くわすが彼が掃部その人。邸内で話す二人、庭の見える座敷もこの民家か。
- 小樽川イメージ、保津峡を高所から見た図、山は紅葉。
参考文献 藤沢周平著「三屋清左衛門残日録」文春文庫
※「BSフジ開局15周年記念特番」として最初に放送され、同年秋時代劇専門チャンネルにて「藤沢周平新ドラマシリーズ」の一つとして放送された。
※海坂藩のようでもあるが、明記されていないので資料集設定には「東北某藩」と記述。
→ 三屋清左衛門 完結篇(2017)
→ 三屋清左衛門残日録三十年ぶりの再会
→ 三屋清左衛門残日録新たなしあわせ
|