八丁堀暴れ軍団

八丁堀暴れ軍団

1979年、東京12チャンネル/CAL/東映

風間、村瀬、チョロ松は「疾風」と変わらず。
柳湯のお登志は密偵、そもそも、父の喜平次が元盗人で、風間の亡父の恩を受け密偵になった経緯がある。
風間付きの岡っ引は庄太に、ガミガミ上司は吟味与力の朝倉さまに変わる。風間に理解を示す秋山さまは筆頭与力。
風間のダンナの決め台詞「ひふみしごろくななやっつ、九つまでは辛抱したが、てめぇらこの疾風の十手が容赦しねぇぜ!」は2話から。一気に述べ立てるのが基本で、立ち回りの最中分けて言うことも。

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第1話 「女風呂は殺しの誘い」 1979.3.21

 朝風呂で脇差を盗られる風間、裏には、頻発する神隠し事件を追う彼を牽制しようとする一味。かどわかされた娘は刺青を施され、お偉いさんへの献上品にされるところであった。

大覚寺

ロケ地

  • 神隠しに遭った娘の一人が死体で見つかる妙蓮寺墓地、不明(立地は高台か)
  • 「献上品」として目をつけられた和泉屋の娘に接触する一味の男、今宮神社東門(カメラ境内から)。誘拐は境内で(一味の一人は小峰さん)
  • 亀蔵により始末され、風間の脇差が突き立った状態で見つかるお俊、大覚寺天神島

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね お藤/山口朱美 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 朝倉重蔵/幸田宗丸 喜平次/牧冬吉 お俊/山口美也子 磯村大蔵/川合伸旺 亀蔵/森幹太 彫辰/原健策 村瀬源兵衛/大坂志郎 秋山左内/大友柳太朗

原案・脚本/葉村彰子 監督/皆川隆之


第2話 「毒花一輪男をくらって咲きほこる」 1979.3.28

 押し込み先を皆殺しという凶賊、なぜか被害者が一人だけ裸という共通点あり。なかなか尻尾をつかませぬ一味だが、姐御が風間のダンナにモーションかけててアシがつく。もちろんそのことは、お登志の琴線に触れまくるのだった。

広沢池

ロケ地

  • 凶行の知らせを受け駆けつける風間、早暁の町角は五社明神か。
  • 新内の師匠・お信が「弟子」を誑し込んで連れ込む屋形船、広沢池東岸に舫い。ここへ来る道に土手の並木、聞き込みの際に汀に漁具演出、桟橋も作ってある。設定は、伊豆屋の際は語られていないが、加納屋の番頭の際は「薬研堀元柳橋」と文にしたためられている。ラス立ちもここ、風間のダンナ水に入って大暴れ。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 朝倉重蔵/幸田宗丸 お藤/山口朱美 白神のお信/二本柳俊衣 伊豆屋/西山嘉孝 卯之吉/剣持伴記 佐助/楠年明 猫平/多賀勝 おひろ/和田瑞穂 お葉/前川弘子 与作/宮川珠季 小女/松村郷子 囚人/石倉英彦

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/倉田準二


第3話 「必殺の短筒が歓びを裂いた」 1979.4.4

 阿片密売組織の手先となり、捕まりそうになった者を撃ち殺す「始末屋」だが、当人もヤバくなれば消される立場。彼の妹の嘆きを見た風間は、銃創をおして捕物に参加するのだった。

大覚寺

ロケ地

  • 辰次の妹が勤める茶店、大覚寺大沢池畔に設営。店からは、対岸の大沢池堤越しに遍照寺山が望まれる。導入は放生池堤、お千代が物思いに沈んでいると、客に呼ばれる。大沢池はかなり水が抜かれた状態。
  • 辰次の塒の情報を得て荒れ寺へ赴く風間、途中の道は山道か。寺はセット。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 お藤/山口朱美 お千代/石原初音 五島屋利兵衛/小林重四郎 磯屋の元締/富田仲次郎 おふさ/吉本真由美 黒田大膳/鈴木康弘 おひろ/和田瑞穂 お葉/前川弘子 猫平/多賀勝 辰次/大門正明 村瀬源兵衛/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/高階秋成 監督/倉田準二


第4話 「白い肌は殺しの通行手形」 1979.4.11

 女賊の哀話、かしらの情婦で色仕掛けの引き込み女をつとめるお新は、躊躇いから好いた男の手を離し、恋をなくしてしまう。罪一等を減じられ江戸払いとなった女は、大事な人の位牌を抱いて旅立ってゆく。

中ノ島橋

ロケ地

  • チョロ松と猫平に銭を与え、賊の調査を指示する風間、中ノ島橋下河川敷(右岸側)
  • 巡礼姿で町をゆくお新を呼ぶ駒次、嵐山公園中州汀・桂川堰堤脇。二人は水のかかりそうな位置に立っている。対岸からの絵もある。駒次は、一味から逃げようと持ちかける。
  • 行き倒れの巡礼を装い、相模屋の女中になりおおせたお新を連れ出し話を聞く風間、中ノ島橋上。この時点では、お新はなにくわぬ顔でもっともらしい身の上を語ってみせる。
  • 覗き犯のチョロ松を捕えたという態でお新に接触し揺さぶりをかける風間、中ノ島橋たもと(右岸側下手)

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 チョロ松/井上茂 合点の庄太/植頭実 仁王の弥平/天津敏 平塚精二郎/汐路章 駒次/柴田p彦 相模屋宗左衛門/西山辰夫 お藤/山口朱美 猫平/多賀勝 おひろ/和田瑞穂 六助/浜伸二 番太/重久剛 お葉/前川弘子 お新/東てる美 村瀬源兵衛/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/奥山貞行 監督/居川靖彦


第5話 「江戸の闇夜に女狐が哭いた」 1979.4.18

 怪しげな姐御が探しているという娘、実は大盗の遺児。目当ては隠し金で、一味の行動は何も知らず祖父と暮らしてきた娘に、悲しい秘事を暴露してしまうのだった。

中ノ島橋

ロケ地

  • 茂兵衛の窯がある今戸、酵素河川敷に窯や小屋設営。小屋内部はセット撮り。ラス立ちもここで。
  • チョロ松が一味とツナギをとる氷人石、中ノ島橋たもとに設置。橋には「一石橋」と記されている。メモを取りに来た一味の男をつけるチョロ松だがたちまち見つかり、人数が出て捕まってしまう土手は大覚寺大沢池堤、法面も使う。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 おせき/弓恵子 お藤/山口朱美 お君/山本由香利 竜次/浜田晃 牛堀の重蔵/小田部通麿 新三郎/平井昌一 茂兵衛/花沢徳衛 村瀬源兵衛/大坂志郎

原案・脚本/葉村彰子 監督/皆川隆之

※冒頭、亡きかしら・牛堀の重蔵の遺児をつけていて「守人」竜次に刺殺される、おせきの手下「上方の小間物問屋手代」音吉は福ちゃん、行商人姿でクレジットはベタ。
※お君と茂兵衛の危機に駆け込んだ風間、おせきたちに言い放つ「俺の可愛い手下を」←捕まって拷問されていたチョロ松を救出してから駆けつけ。そのわりにはダンナ、内緒でおせきの依頼を受けていた彼を派手にボコってたけど。


第6話 「囚人の叫びが花嫁の頬を濡らした」 1979.4.25

 火事でお解き放ちになった囚人が、傷をおして集合場所へ向かうシークエンスを、感動の軸に据えた情話。
酒がもとで妻子に去られた男は、娘が嫁すと聞き会いに行くが、元女房に拒否される。絶っていた酒を呑み荒れるところを、わるい奴が見ていた。
疾風のダンナ大暴れ、牢の鍵破壊しかけたり、北町の悪同心をフクロに。

大覚寺

ロケ地

  • 酔って前後不覚の指物師・伊平、目覚めると隣に殺された女が寝ている出会茶屋は望雲亭か。カメラ内側から。
  • チョロ松が手下と行く町角、大覚寺五社明神南の観月台前付近。望雲亭前あたりで庄太と出くわす。このあと三人は、料亭に擬えられた望雲亭へ北町同心・柏倉が入ってゆくのを見る。柏倉は口入屋・山徳と会い良からぬ相談。
  • 集合場所へ戻ろうとする伊平の前に妨害者たちが現れる町角、大覚寺五社明神本殿前あたり。このあと斬られた足を引きずり、喜平次たちに助けられながら急ぐ道は池畔など。囚人仮寄場となっている感応寺の門は大覚寺大門、スモークが焚かれ、御殿川も映る。役人たちが詰めている場所はセット撮り。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 朝倉重蔵/幸田宗丸 柏倉寛造/久富惟晴 お藤/山口朱美 およし/野口ふみえ 山徳/北村英三 北島/永田光男 おひろ/和田瑞穂 お葉/前川弘子 お加代/田中綾 麻次/西田良 お勢以/島村昌子 申吉/奈辺悟 伊平/土屋嘉男

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/倉田準二


第7話 「人質救出にお指図無用」 1979.5.2

 割符の秘密を握る掏摸を釈放させるため、抜け荷一味は秋山さまの娘をさらう。私心を殺しお役目第一の筆頭与力、しかし部下や容疑者の命は尊重。そこに打たれた掏摸は、危険も顧みず悪党の巣に身を投じるのだった。
止められてるのに乗り込んだ風間のダンナ、捕物のあと秋山さまを見てぴゅーっと逃げるのが大笑い。

赤山禅院

ロケ地

  • 掏摸の千次が渡海屋から財布を掏る牛頭天神、赤山禅院境内。本殿付近に露店等多数あしらい。千次が財布の中にあった割符を何も考えず掛ける絵馬堂は弁才天堂(扁額はそのまま、建具入れて絵馬堂に仕立て)。後段、千次の協力で一味をあぶり出す際にも出る。
  • 父に縁談をもちかけられた多恵が亡母と話しに行く墓地、招善寺か。
  • 多恵誘拐後、墓地まわりを聞き込む風間たち、不明(祠や、支柱つきの枝垂桜など見える)
  • 多恵が監禁される渡海屋の寮、大覚寺望雲亭。導入は北側外観を池越しのロング、次いで入口が映る。内部はセット撮り。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 朝倉重蔵/幸田宗丸 森戸弥之助/横森久 渡海屋/高野真二 多恵/早乙女愛 おひろ/和田瑞穂 粂三/中島正二 千次/工藤堅太郎 申吉/奈辺悟 常吉/勝野賢三 お葉/前川弘子 村瀬源兵衛/大坂志郎 秋山左内/大友柳太朗

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/井沢雅彦

※長門府中藩留守居役の森戸に、渡海屋の船が戻ったと報告に来る家来に福ちゃん。


第8話 「恨みの十手に壺振りの女が燃えた」 1979.5.9

 博打で破滅した者たちを見た風間は、隠し賭場摘発に奔走。そこには、賽の目を自在に操る女壺振りがいた。
悪い奴らをお縄にする流れだが、お話の主軸は女勝負師の悲哀。彼女の亭主の病は、お上が起こりなのだった。

広沢池

ロケ地

  • 薬を買って帰宅するお幸を尾行する風間とチョロ松、大覚寺大沢池堤。南側の登り口の坂に茶店あしらい、ここをのぼったあとは堤上をゆく(堤では漁師とすれ違う演出)。見上げのアングルもある。長屋はセット。
  • お幸に直接ぶつかる風間、家から連れ出して話す水辺は広沢池西岸湿地・柳の根方で水面からは遠い。漁具や漁師を演出。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 笹尾主膳/北原義郎 伝兵衛/陶隆司 お藤/山口朱美 信次/花上晃 惣兵衛/北見唯一 福本新八郎/五十嵐義弘 お時/藤山喜子 お幸/野川由美子 村瀬源兵衛/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/吉田隆 監督/倉田準二

※風間が賭場を捜す段、踏み込んでみるとシケたちょぼいちだったくだり、俺の捜してるのはもっと大きな、と風間に八つ当たりされ蹴り飛ばされるチンピラに福ちゃん。ラス立ちにもいるが、同じヒト設定ではないと思う。


第9話 「島を抜けた模範囚」 1979.5.16

 風間が気にかけていた囚人が、あと十日で出られるのに脱走。わるい奴に見込まれ道具にされた彼を助けるのはもちろん、悪党の上前をはねていた火盗改に怒り爆発のダンナ、与力をぼっこぼこに殴りつける。その勢い凄まじく、止めに入った朝倉さまは跳ね飛ばされてしまうのであった。

大覚寺

ロケ地

  • 脱走した万蔵と五郎八の仲間なのに捕まっていない徳三郎を捜しに散るチーム、チョロ松の聞き込みは大覚寺大沢池船着(小)。相手は船頭。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 万蔵/南原宏治 源吉/河原崎健三 おきぬ/亀井光代 朝倉重蔵/幸田宗丸 徳三郎/堺左千夫 矢野元介/五味龍太郎 お藤/山口朱美 鮫島十郎/波田久夫 弥助/島米八 三太/角田英介 お時/三浦徳子

原案/葉村彰子 脚本/吉田隆 監督/井沢雅彦

※火盗改の小者で峰蘭さんちらり、ラス立ちではその捕方に小峰さん入り。


第10話 「人相書強奪の罠」 1979.5.23

 風間と村瀬が「御番所駆け付け」にした髪結いが、お役目中襲われ文書を紛失。彼が寄場帰りだったことから、朝倉さまは凶賊の仲間と決め付け痛め吟味に。菊次の持つ箱にそれが入っていることを知る者は、という線で話は進んでゆく。

鳥居本八幡宮

ロケ地

  • 赤馬の吉兵衛一味を急襲するも、居たのは留守番の下っ端というくだり、アジトの小屋は鳥居本八幡宮広場に設営。
  • その下っ端が護送中消されてしまい、急を聞き駆けつける風間と庄太は大覚寺大沢池木戸。すぐセットにスイッチ。
  • 南町奉行所近くで出火、駆けつけた三輪床の菊次が書類入りの箱を担いで通る夜道、広隆寺東塀際。お役目を労い声をかける男たち(一人は福ちゃん)がいるが、菊次が通ると正体を現し襲う。箱の運び込み先は築地本願寺。
  • 菊次の件で村瀬と風間が謹慎を食らったあと、吉兵衛一味の聞き込んで回るファミリー、庄太が夜鷹に聞き込みは広沢池西岸湿地。風間が船頭たちに聞き込むのは大覚寺大沢池畔、船を映してある。
  • 池之端の出会茶屋に、年番方の倉持が入るのを見るチョロ松たちのくだり、導入に使われる池之端イメージは大覚寺天神島朱橋、ぼんぼりなどあしらってある。チョロが腰掛ける橋は村セットの橋で茶屋はその堀端。
  • 霊岸島の荒れ寺のアジトへ入る吉兵衛、導入は鳥居本八幡宮林間・鳥居も映る。このあと倉持がやって来る際も林が使われている。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 赤馬の吉兵衛/今井健二 朝倉重蔵/幸田宗丸 倉持嘉平次/島田順司 お政/三島ゆり子 お藤/山口朱美 お君/志乃原良子 牢屋同心/入江慎也 “いろは”の女将/小柳圭子 お葉/前川弘子 おひろ/和田瑞穂 権三/福本清三 野次馬/高橋仁 野次馬/石沢健 巳之/後藤尚人 三吉/松本正樹 絵師/有島淳平 菊次/森次晃嗣 村瀬源兵衛/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/飛鳥ひろし 監督/倉田準二

※福ちゃんは吉兵衛配下の賊。菊次襲撃、倉持殺害、銀座侵入で鍵師、ラス立ちと大活躍。


第11話 「怨念燃える大屋根の死闘」 1979.5.30

 喜平次危機一髪の巻、むかしの彼と同じ手口を使って侵入し凶行をはたらく賊が出没。喜平次に恨みを抱くその賊と、北町のイヤミ同心に追い詰められ、死地へ。

大覚寺

ロケ地

  • 自分を尾行してくる、垣内付きの岡っ引・源六をシメる風間、大覚寺大沢池畔。このあと、喜平次たちが命を捨てる覚悟でいると、お藤(風間に頼まれ、店に父子を保護している)が知らせに走ってくるのは放生池堤。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 朝倉重蔵/幸田宗丸 垣内半蔵/内田昌宏 惣吉/遠藤征慈 源六/片桐竜次 お藤/山口朱美 お千加/日高久美子 おひろ/和田瑞穂 小間物問屋の番頭/千葉保 お葉/前川弘子 申吉/奈辺悟

原案/葉村彰子 脚本/櫻井康裕 監督/倉田準二

※親の仇と付け狙う惣吉と、屋根の上で戦う喜平次だが、相手は若いだけに大苦戦。瓦を当てられたり、腿を刺されたりはともかく、胸をぐっさりしっかり刺されているにも関わらず死なない白影さんは不死身。
※風間のダンナが戦いを引き継ぎ惣吉とやりあうが、屋根の上だからか、ダンナは袴を着用。
※垣内にお縄にされてしまう喜平次のくだり、捕方の小者に福ちゃん。


第12話 「娘を狙う金貸し座頭」 1979.6.6

 阿漕極まりない金貸し座頭の悪行を目の当りにする風間、しかし相手は法の網をかいくぐるしたたか者で、引っ括るもかなわず。そのうち別の被害者が出るもよう、高利の金を借りて窮する侍は、朋輩の南の同心なのだった。

ロケ地

  • 野博打を打っているチョロ松のところへ走ってきて徳の市のことを聞く風間、大覚寺五社明神。博打は舞殿で、チョロをシメるのは本殿前。
  • 徳の市と言い争っていたという座頭・克の市が殺されて見つかる池端、大覚寺大沢池堤法面汀。
  • 徳の市宅から長持に詰めて運び出される娘たち、夜道は広隆寺東塀際。お登志が尾行するが、用心棒の矢奈木が出て阻まれる。
  • 高崎へ金策に出ていた佐伯が帰還、風間に事情を打ち明ける水辺は広沢池東岸汀。返済期日には戻ると言い去るのは土手並木。
  • 佐伯の仕業に見せかけた辻斬りが出る夜道、広隆寺東塀際。
  • チョロ松の注進を受けて佐伯の立ち回り先へ急ぐ風間、二人走るのは大覚寺大沢池畔〜大門(武家屋敷)。このあと、その屋敷から出てきた佐伯に話を聞くシーンは天神島木の根方。
  • 村瀬の奔走で作ってもらった金を手に徳の市のもとへ急ぐ佐伯、一味のチンピラが出てそれを強奪する夜道は大覚寺五社明神。二人が隠れているのは有栖川河床と祠裏、「堀端」をゆく佐伯の足をつかんで引きずり倒す。逃げてゆくのも河床。

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 佐伯藤五/原田清人 民路/丸山秀美 徳の市/菅貫太郎 お藤/山口朱美 尾州屋清左/山岡徹也 又三/岩田直二 すみ/松村康世 由兵衛/大木晤郎 矢奈木源造/丘路千 猪之吉/波多野克也 丑六/秋山勝俊 村瀬源兵衛/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/吉田隆 監督/松尾正武

※佐伯が辻斬りと証言する大工に峰蘭さん、あとで始末される。クレジットはベタ。
※頭にきて尾州屋へ乱入する風間、階下から飛び出てくる用心棒の浪人は福ちゃん。これがラス立ち。


第13話 「打ち首志願 涙の親孝行」 1979.6.13

 大普請を請け負っていた口入屋が殺されるが、我こそ犯人と名乗って出たのは一介の大工で、申し立ても不審。誰かを庇っていると見た村瀬たちの勘は的中、悪党に騙されている青年の心を解く情話が展開される。

大覚寺

ロケ地

  • 佐吉が凶器を捨てたという万町の掘割、大覚寺有栖川河床。御殿川河口付近の河床を、庄太とチョロ松がさらう。佐吉の申し立て通りに祠が設営されており、風間はその脇から堀を見下ろし二人に指示を出す。
  • あさり河岸をゆく佐吉の妹・お市に、自分は佐吉のダチと名乗り話しかけるチョロ松、大覚寺放生池堤
  • 村瀬のはからいで牢を出された佐吉、風間と二人瀕死の母が保護されている柳湯に向かう道、大覚寺五社明神(有栖川畔など)
  • 母をみとったあと牢へ走り戻る佐吉、走る道は大覚寺放生池堤
  • 事後、母の墓に参る佐吉とお市、不明(山腹に墓標散在、亀岡か)

風間駿介/和田浩治 お登志/川崎あかね 喜平次/牧冬吉 合点の庄太/植頭実 チョロ松/井上茂 朝倉重蔵/幸田宗丸 お市/三浦リカ 佐吉/高橋長英 大島屋辰蔵/富田仲次郎 紋次/中田博久 石出帯刀 木崎塔十郎/五味龍太郎 お峰/荒木雅子 おせい/佐名手ひさ子 村瀬源兵衛/大坂志郎

原案/葉村彰子 脚本/津田幸於 監督/松尾正武


→ 疾風同心


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