時代劇の風景 ロケ地探訪
仁和寺 雙ヶ岡から


 雙ヶ岡(ならびがおか、双ヶ丘とも)は、御室大内山のすぐ南にある小丘。吉田山や船岡山などと似た独立丘で、三つのピークが北から順次なだらかに一の丘、二の丘、三の丘と続く。一の丘が最も高く、頂には平安初期の学者にして清原氏の祖・清原夏野の塚があり、二の丘や三の丘にも古墳時代の群集墓が残る。丘の麓に吉田兼好が庵を結んだことでも知られる。

雙ヶ岡から見た仁和寺

 その丘からは、仁和寺境内が一望される。二王門から中門、金堂に塔がひとまとめに目に入り、まさに絶景。
このビュー、或いは同じような効果を得られるクレーンショットを用いて京の大路を表現した例が、最近使われるようになった。
2005年のTX正月時代劇国盗り物語の第二部「蝮の道三・虎の信長」では、山崎屋へ帰還の庄九郎の段で京都イメージに使われた。
2006年の太閤記では、上洛する信長のくだりで京イメージに登場。
フジテレビの大奥シリーズから派生した2006年の映画大奥では、上野寛永寺に代参の絵島のくだりに使われた。

大内に懸かる虹 中門望

 上の大きい写真では判りにくいが、引いた絵では虹がはっきり映っている。木々が葉を落とす時期には仁和寺がよく見えるが、この時期はまたしぐれやすく、晴れていても俄か雨に遭うことがある。この写真を撮った日も丘を登っている途中日照り雨に遭い、見返るとみごとな虹が大内山に懸かっていた。

雙ヶ岡一号墳 雙ヶ岡から山崎付近望

 上写真左は一号墳の横穴式石室羨道部、頂のすぐ下にある。上写真右は丘から大山崎付近を見たもの。嵯峨方面の眺めもなかなか。

 上写真左は仁和寺中門から二王門越しに雙ヶ岡を見たもの。右は雙ヶ岡の木々が風に巻き上げられて葉を散らす瞬間。この丘は原始林を残すことでも存在意義が大きい。

雙ヶ岡(双ヶ丘)/京都市右京区双岡町


→仁和寺表紙

*ロケ使用例一覧 ・1989年以前  ・1990年以降


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